JP2009201382A - アルカリキチナーゼ - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ領域で作用し、洗浄剤用酵素として使用可能なアルカリキチナーゼの提供。
【解決手段】キチンのβ−1,4−グリコシド結合を加水分解するアルカリキチナーゼ生産性バチルス属の微生物を取得。コロイダルキチンを基質とした50℃での最適pHは約9.0、pH安定性はコロイダルキチンを基質として4℃で24時間処理した場合、pH5.0〜12.0で未処理の80%以上の残存活性を示す。更に、最適反応温度はpH9.0で約50℃であり、熱安定性はpH9.0で30分間処理した場合に50℃までは未処理の90%以上の残存活性を示す。また、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量は約66kDaである。
【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄剤用酵素として有用なアルカリキチナーゼに関する。
E.C.3.2.1.14に分類されるキチナーゼは、多くの種類の微生物、植物及び動物に存在し、また、植物病原菌に対する防御機構の1つとして、抗菌活性を有することが知られている。抗菌活性を有するキチナーゼとしては、例えば、植物ではヤマイモ由来のキチナーゼ(非特許文献1)、微生物ではストレプトマイセス グリセウス(Streptomyces griseus) (特許文献1)やバチルス サーキュランス(Bacillus circulance)由来のキチナーゼ(非特許文献2)の報告がある。
洗浄剤に配合する酵素としては、アルカリ領域で作用し且つ安定で、また、界面活性剤等の洗浄剤組成物に対して高い安定性を示す等の性質を有することが望ましいが、これまで洗浄剤用酵素としてキチナーゼを検討した例は報告されていない。
アルカリ領域に最適反応pHを示すキチナーゼとして、ビブリオ アルギノリティカス(Vibrio alginolyticus)由来キチナーゼ(特許文献2)やバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来キチナーゼ(特許文献3)が知られているが、いずれもキトオリゴ等製造用として利用されるものであり、洗浄剤に配合するにはアルカリ領域における安定性が十分でないという問題があった。
従って、アルカリ領域で作用し且つより安定性の高いキチナーゼが求められていた。
特開2000-93182号公報 特開平6-113846号公報 特許第2952579号公報 キチン・キトサンの開発と応用、シーエムシー (2004) Biosci. Biotechnol. Biochem., 69(3), 602-609 (2005)
本発明は、アルカリ領域で作用し、洗浄剤用酵素として使用可能なアルカリキチナーゼを提供することに関する。
本発明者は、自然界からアルカリキチナーゼ生産菌のスクリーニングを行ったところ、上記目的に適う酵素を生産する微生物を見出し、さらに当該微生物からアルカリキチナーゼを精製することに成功した。
すなわち、本発明は、以下の1)〜2)に係るものである。
1)以下の酵素学的性質を有するバチルス属菌微生物由来のアルカリキチナーゼ
1.作用:
キチンのβ−1,4−グリコシド結合を加水分解する。
2.基質特異性:
コロイダルキチン及びρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシドを分解する。
3.最適反応pH:
コロイダルキチンを基質として50℃で反応させた場合、最適反応pHは約9.0である。
4.pH安定性:
コロイダルキチンを基質として4℃で24時間処理した場合、pH5.0〜12.0で未処理の80%以上の残存活性を示す。
5.最適反応温度:
コロイダルキチンを基質としてpH9.0で60分間反応させた場合、最適反応温度は約50℃である。
6.熱安定性:
コロイダルキチンを基質としてpH9.0で30分間処理した場合、50℃までは未処理の90%以上の残存活性を示す。
7.分子量:
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量は約66kDaである。
2)上記1)のアルカリキチナーゼを含有する洗浄剤組成物。
本発明のアルカリキチナーゼは、最適反応pHが約9.0で、pH5.0〜12.0の広範囲で極めて安定であり、また界面活性剤やプロテアーゼに対して強い耐性を有している新規な酵素であるため、洗浄剤用酵素として有用である。
本発明のアルカリキチナーゼは新規な酵素であり、以下の酵素学的性質を有するものである。
(1)作用
キチンに作用しこれを加水分解する。
(2)基質特異性
コロイダルキチン及びρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシドを分解する。
すなわち、pH9.0のホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液中で50℃で各基質を作用させた場合、コロイダルキチン及びρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシドを加水分解する。
また、エチレングリコールキチン、ρ−ニトロフェニル−N−アセチル−β−グルコサミン、ρ−ニトロフェニル−ジ−N−アセチル−β−キトビオシド、キトサン10、キトサン1000、グリコールキトサン、キシラン、キシログルカン、カルボキシメチルセルロース、セルロースパウダー、アビセル、β−1,3−グルカンは加水分解しない。
(3)最適反応pHとpH依存性
以下に示す条件で酵素活性を測定した場合、最適反応pHは約9.0(9.0±0.5)で、pH7.5〜10.0で最大活性の90%以上を示し、pH6.0〜10.5で最大活性の60%以上を示す(図1)。
〔測定条件〕
基質として、0.4%(w/v)コロイダルキチンを用いて、各0.1Mの緩衝液(塩化カリウム−塩酸緩衝液pH1.0、pH1.5、pH2.0、グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0)中、50℃、60分間反応させ、キチナーゼ活性を測定する(最大活性時を示したpHの値を100%とした相対活性で示す)。尚、キチナーゼ活性測定にはコロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素溶液を0.1mL使用した。
(4)pH安定性
以下に示す条件で酵素活性を測定した場合、キチナーゼ活性はpH5.0〜pH12.0の範囲では残存活性は80%以上であり、広いpH範囲で安定である(図2)。
〔測定条件〕
各0.1Mの緩衝液(グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0)中、4℃で24時間処理後、参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて活性を測定する(pH緩衝液未処理での活性を100%とした残存活性で示す)。尚、キチナーゼ活性測定ではコロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素液を用いた。
(5)最適反応温度
以下に示す条件で酵素活性を測定した場合、キチナーゼ活性の最適反応温度は約50℃で、45℃〜65℃で最大活性の80%以上を示し、40℃〜60℃で最大活性の60%以上を示す(図3)。
〔測定条件〕
参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法に準じ、反応温度を30℃、40℃、50℃、60℃、70℃で反応させる(最高活性を示した温度での値を100%とした相対活性で示す)。尚、キチナーゼ活性測定にはコロイダルキチン分解活性で0.3ユニット/mLの酵素溶液を0.1mL使用した。
(6)温度安定性
以下に示す条件で酵素活性を測定した場合、キチナーゼ活性は50℃、20分間の熱処理では、95%以上の残存活性を有しており、50℃までは安定である(図4)。
〔測定条件〕
コロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素液を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃の各温度下で0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)中、20分間熱処理した後、参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて残存活性を測定する(熱に対して未処理の活性を100%とした残存活性で示す)。
(7)分子量
分子量マーカーとして、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動スタンダードLOW(バイオラッド製)を用い、ゲル濃度12.5%のゲルを用いて、15mAで約90分間電気泳動を行い、分子量を求めると約66kDaである(ただし、電気泳動法では±5kDa程度の誤差を生じる)(図5)。
本発明のアルカリキチナーゼは、例えば、その生産微生物を培養し、その培養物から採取することにより取得できる。アルカリキチナーゼ生産菌としては、下記の菌学的性質を有するバチルス属に属する細菌T−48株が挙げられる。
A.形態学的性質(肉汁寒天培地)
(a)細胞の形態 :桿菌(0.8×1.5〜2.0μm)
(b)細胞の多形性 :なし
(c)運動性 :なし
(d)胞子 :有(中央〜準端立)
(e)グラム染色 :陽性
B.各種培地での生育状態
(a)肉汁寒天培地での生育状態:コロニー(淡黄色不透明、円形、レノズ状の隆起、周縁は波状、表面の形状はスムーズ、バター様の粘稠度)を形成、色素産生はなし
(b)肉汁液体培養 :表面発育しない、培地の混濁あり
(c)ゼラチン穿刺培養 :生育し、液化する
(d)リトマス・ミルク :凝固せず、液化しない
C.生理的性質(+:陽性、−:陰性)
(a)硝酸塩の還元 :−
(b)脱窒反応 :−
(c)MRテスト :−
(d)VPテスト :−
(e)インドールの産生 :−
(f)硫化水素の生成 :−
(g)澱粉の加水分解 :−
(h)クエン酸の利用 :−
(i)無機窒素源の利用
硝酸塩 :+
アンモニウム :−
(j)ウレアーゼ :−
(k)カタラーゼ :+
(l)オキシダーゼ :−
(m)β−ガラクトシダーゼ :+
(n)アルギニンヒドラーゼ :−
(o)リジンデカルボキシラーゼ :−
(p)オルニチンデカルボキシラーゼ:−
(q)トリプトファンデアミナーゼ :−
(r)ゼラチナーゼ :+
(s)生育の温度範囲 :20〜50℃で生育
(t)生育のpH範囲 :pH6〜9で生育
(u)嫌気的生育性 :−
(v)糖類からの酸の生成(+;生成する、−;生成しない)
グリセロール :+
エリスリトール :−
D−アラビノース :−
L−アラビノース :+
リボース :+
D−キシロース :−
L−キシロース :−
アドニトール :−
β−メチル−D−キシロシド :−
ガラクトース :−
グルコース :+
フラクトース :+
マンノース :+
ソルボース :−
ラムノース :−
ズルシトール :+
イノシトール :−
マンニトール :+
ソルビトール :+
α−メチル−D−マンノシド :−
α−メチル−D−グルコシド :−
N−アセチルグリコサミン :+
アミグダリン :−
アルブチン :+
エスクリン :+
サリシン :+
セロビオース :+
マルトース :+
乳糖 :−
メリビオース :−
白糖 :+
トレハロース :+
イヌリン :−
メレチトース :−
ラフィノース :−
澱粉 :−
グリコーゲン :−
キシリトール :−
ゲンチオビオース :−
D−ツラノース :+
D−リキソース :−
D−タガトース :+
D−フコース :−
L−フコース :−
D−アラビトール :−
L−アラビトール :−
グルコネート :−
2−ケトグルコン酸 :−
5−ケトグルコン酸 :−
以上、T−48株の形態学及び生理学的性質から、本菌株はバチルス プミルス(Bacillus pumilus)に近縁な菌種であると考えられた。しかし、その性質は既知のバチルス プミルスとは一致せず、他のバチルス属菌の諸性質とも一致しないため、新規なバチルス属細菌として本菌株を産業技術研究所特許生物寄託センターへバチルス エスピー T−48株(FERM P−21452)として寄託した。
上記の菌株の培養は、菌株を資化性の炭素源、窒素源その他の必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従い行えばよい。得られた培養液中からのアルカリキチナーゼの採取及び精製は、一般の酵素の採取及び精製方法に準じて行うことができる。例えば、培養液から遠心分離又は濾過することで菌体を除き、培養上清液から常法の精製手段により目的酵素を得る。このようにして得られる酵素液は、そのまま用いることもできるが、さらに公知の方法により精製、結晶化又は造粒化することもできる。
斯くして得られる本発明のアルカリキチナーゼは、後記実施例に示すように、アルカリ領域において、キチン分解活性を有する。従って、各種洗剤組成物の配合用酵素として有用である。
本発明の洗浄剤組成物には公知の洗浄剤成分を配合することができ、当該公知の洗浄剤成分としては、例えば次のものが挙げられる。
(1)界面活性剤
界面活性剤は洗浄剤組成物中0.5〜60質量%配合され、特に粉末状洗浄剤組成物については10〜45質量%、液体洗浄剤組成物については20〜50質量%配合することが好ましい。また本発明洗浄剤組成物が漂白剤、または自動食器洗浄機用洗剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。
本発明洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤の1種または組み合わせを挙げることが出来るが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤である。
陰イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩が好ましい。本発明では特に、アルキル鎖の炭素数が10〜14の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、対イオンとしては、アルカリ金属塩やアミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを4〜20モル付加した〔HLB値(グリフィン法で算出)が10.5〜15.0、好ましくは11.0〜14.5であるような〕ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
(2)二価金属イオン捕捉剤
二価金属イオン捕捉剤は0.01〜50質量%、好ましくは5〜40質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる二価金属イオン捕捉剤としては、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、オルソリン酸塩などの縮合リン酸塩、ゼオライトなどのアルミノケイ酸塩、合成層状結晶性ケイ酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸塩、イソクエン酸塩、ポリアセタールカルボン酸塩などが挙げられる。このうち結晶性アルミノケイ酸塩(合成ゼオライト)が特に好ましく、A型、X型、P型ゼオライトのうち、A型が特に好ましい。合成ゼオライトは、平均一次粒径0.1〜10μm、特に0.1〜5μmのものが好適に使用される。
(3)アルカリ剤
アルカリ剤は0.01〜80質量%、好ましくは1〜40質量%配合される。粉末洗剤の場合、デンス灰や軽灰と総称される炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、並びにJIS1号、2号、3号などの非晶質のアルカリ金属珪酸塩が挙げられる。これら無機性のアルカリ剤は洗剤乾燥時に、粒子の骨格形成において効果的であり、比較的硬く、流動性に優れた洗剤を得ることができる。これら以外のアルカリとしてはセスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられ、またトリポリリン酸塩などのリン酸塩もアルカリ剤としての作用を有する。また、液体洗剤に使用されるアルカリ剤としては、上記アルカリ剤の他に水酸化ナトリウム、並びにモノ、ジ又はトリエタノールアミンを使用することができ、活性剤の対イオンとしても使用できる。
(4)再汚染防止剤
再汚染防止剤は0.001〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる再汚染防止剤としてはポリエチレングリコール、カルボン酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。このうちカルボン酸系ポリマーは再汚染防止能の他、金属イオンを捕捉する機能、固体粒子汚れを衣料から洗濯浴中へ分散させる作用がある。カルボン酸系ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのホモポリマーないしコポリマーであり、コポリマーとしては上記モノマーとマレイン酸の共重合したものが好適であり、分子量が数千〜10万のものが好ましい。上記カルボン酸系ポリマー以外に、ポリグリシジル酸塩などのポリマー、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにポリアスパラギン酸などのアミノカルボン酸系のポリマーも金属イオン捕捉剤、分散剤及び再汚染防止能を有するので好ましい。
(5)漂白剤
例えば過酸化水素、過炭酸塩などの漂白剤は1〜10質量%配合するのが好ましい。漂白剤を使用するときは、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)や特開平6−316700号公報記載などの漂白活性化剤(アクチベーター)を0.01〜10質量%配合することができる。
(6)蛍光剤
本発明洗浄剤組成物に用いられる蛍光剤としてはビフェニル型蛍光剤(例えばチノパールCBS−Xなど)やスチルベン型蛍光剤(例えばDM型蛍光染料など)が挙げられる。蛍光剤は0.001〜2質量%配合するのが好ましい。
(7)その他の成分
本発明品洗浄剤組成物には、衣料用洗剤の分野で公知のビルダー、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩など)、抑泡剤(シリコーンなど)、香料、その他の添加剤を含有させることができる。
本発明の洗浄剤組成物は、本発明のアルカリキチナーゼ及び上記の洗浄成分を組み合わせて常法に従い製造することができる。洗剤の形態は用途に応じて選択することができ、例えば液体、粉体、顆粒、ペースト、固形などにすることができる。
斯くして得られる本洗浄剤組成物は、衣料洗浄剤、漂白剤、硬質表面洗浄用洗浄剤、排水管洗浄剤、義歯洗浄剤、医療器具用の殺菌洗浄剤などとして使用することができる。
実施例1 アルカリキチナーゼ生産菌のスクリーニング
日本各地の土壌約0.2gを滅菌生理食塩水5.0mLに懸濁し、80℃、15分間熱処理した後、0.1mLを表1に示す組成を有する液体培地10mLに添加した。30℃の培養器で1週間、300rpmで振とう培養後、その培養液0.1mLを新しい培地に添加し、再度30℃の培養器で1週間、300rpmで振とう培養した。培養液を表2に示す組成を有する寒天平板培地に塗布して30℃の培養器で静置培養し、菌の生育後、コロイダルキチンの分解に伴う溶解斑が検出されたものを選抜し、シングルコロニー化を繰り返した。これによりアルカリキチナーゼ生産菌を取得した。
実施例2 アルカリキチナーゼの生産
表3に示す組成を有する液体培地10mLに、実施例1で得られたアルカリキチナーゼ生産菌1白金耳を接種し、30℃の培養器で4日間、250rpmで振とう培養を行った。その培養液0.3mLを新しい培地30mLに添加し、30℃の培養器で4日間、120rpmで振とう培養した。この方法により、アルカリキチナーゼ活性を有する培養液を1.2L調製した。
実施例3 アルカリキチナーゼの精製
実施例2で得られた培養液1.2Lを遠心分離(8,000rpm、15分間、4℃)し、その上清1Lをペンシル型モジュール(旭化成製)及びアミコンウルトラ(ミリポア製)を用いて6.0mLに濃縮した。濃縮液3.0mLをEcono−Pac10DGカラム(バイオラッド製)で4.0mLの50mMリン酸緩衝液(pH6.0)で置換し、その3.7mLを同緩衝液で平衡化したToyoscreen DEAE−650M(東ソー製)に添着させた。同緩衝液約30mLでカラム内を洗浄し、0−1.0Mの塩化ナトリウム約70mLによる直線濃度勾配溶出を行ったところ、アルカリキチナーゼ活性を示すピークを得た。アルカリキチナーゼ活性を示すピークの画分を集め(17mL)、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけたところ、単一のバンドを示したので、この画分を酵素精製標品とした(図5)。
実施例4 アルカリキチナーゼの諸性質
(1)基質特異性
参考例に示した方法に従って、本酵素のコロイダルキチン、エチレングリコールキチン、ρ−ニトロフェニル−N−アセチル−β−グルコサミン、ρ−ニトロフェニル−ジ−N−アセチル−β−キトビオシド、ρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシド、キトサン10、キトサン1000、グリコールキトサン、キシラン、キシログルカン、カルボキシメチルセルロース、セルロースパウダー、アビセル、β−1,3−グルカンに対する加水分解能を調べた結果、コロイダルキチン及びρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシドに対する加水分解能は有していたが、エチレングリコールキチン、ρ−ニトロフェニル−N−アセチル−β−グルコサミン、ρ−ニトロフェニル−ジ−N−アセチル−β−キトビオシド、キトサン10、キトサン1000、グリコールキトサン、キシラン、キシログルカン、カルボキシメチルセルロース、セルロースパウダー、アビセル、β−1,3−グルカンに対する加水分解能は有していなかった。
(2)最適反応pH
基質には0.4%(w/v)コロイダルキチンを用いて、各0.1Mの緩衝液(塩化カリウム−塩酸緩衝液pH1.0、pH1.5、pH2.0、グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0)中、50℃で60分間の反応条件下で測定した。キチナーゼ活性測定にはコロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素溶液を0.1mL使用した。最大活性時を示したpHの値を100%とした相対活性で示した。コロイダルキチンを基質とした場合の最適反応pHはpH約9.0でpH7.5〜10.0で最大活性の90%以上を示し、pH6.0〜10.5で最大活性の60%以上を示した(図1)。
(3)pH安定性
各0.1Mの緩衝液(グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0)中、4℃で24時間処理後、参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて活性を測定した。pH緩衝液未処理での活性を100%とした残存活性で示した。本実験には0.06ユニット/mL(キチナーゼ)の酵素液を用いた。その結果、キチナーゼ活性は、pH5.0〜pH12.0の範囲では残存活性は80%以上であり、広いpH範囲で安定であることが判った(図2)。
(4)最適反応温度
参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法に準じ、反応温度を30℃、40℃、50℃、60℃、70℃で反応させた。最高活性を示した温度での値を100%とした相対活性で示した。キチナーゼ活性測定にはコロイダルキチン分解活性で0.3ユニット/mLの酵素溶液を0.1mL使用した。その結果、キチナーゼ活性の最適反応温度は約50℃で、45℃〜65℃で最大活性の80%以上を示し、40℃〜60℃で最大活性の60%以上を示した(図3)。
(5)温度安定性
コロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素液を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃の各温度下で0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)中、20分間熱処理した後、残存活性を参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて測定した。熱に対して未処理の活性を100%とした残存活性で示した。その結果、キチナーゼ活性は、50℃、20分間の熱処理では、95%以上の残存活性を有しており、50℃までは安定であった。(図4)。
(6)SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動は、Laemmliらの方法に従い行った。尚、用いた分子量マーカーは、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動スタンダードLOW(バイオラッド製)であり、標準タンパク質として、phosphorylase B(分子量;97,400)、serum albumin(分子量;66,200)、ovalbumin(分子量;45,000)、carbonic anhydrase(分子量;31,000)、trypsin inhibitor(分子量;21,500)及びlysozyme(分子量;14,400)を含んでいた。ゲル濃度12.5%のゲルを用いて、15mA/ゲルで約90分間電気泳動を行い、分子量を求めた結果、分子量は約66kDaであった(図5)。
(7)界面活性剤の影響
コロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素液を終濃度0.1%(w/v)の各界面活性剤(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製)、SDS(バイオラッド製)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王製)、IEC−A洗剤(wfk製))存在下で0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)中、30℃で処理した後、残存活性を参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて測定した。界面活性剤未処理での活性を100%とした残存活性で示した。その結果、キチナーゼ活性は、5日間後でも残存活性は100%以上であり、界面活性剤に対して極めて安定であることが判った(図6)。
(8)プロテアーゼ耐性
コロイダルキチン分解活性で0.06ユニット/mLの酵素液を各プロテアーゼ(終濃度4μg/mLトリプシン(和光製)、0.1%(v/v)サビナーゼ(ノボザイムズ製))存在下で0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)中、30℃で処理した後、残存活性を参考例に記載のキチナーゼ標準活性測定法にて測定した。プロテアーゼ未処理での活性を100%とした残存活性で示した。その結果、キチナーゼ活性は、27時間後でも残存活性は90%以上であり、プロテアーゼに対して強い耐性があることが判った(図7)。
参考例 酵素活性測定方法
(1)コロイダルキチン分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)コロイダルキチン(シグマ製キチンを用いて調製)、0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)の基質溶液0.9mLに、酵素液0.1mLを添加して50℃で60分間反応した。DNS溶液1mLを添加して反応を停止させた後、沸騰湯浴中で5分間煮沸した。氷水中で冷却後、遠心分離(3000rpm、15分間、25℃)により得られた上清液の535nmにおける吸光度をマイクロプレートリーダー(VERSAmax、Molecular Devices製)で測定した。尚、基質溶液0.9mLにDNS溶液1mLを添加後、酵素液0.1mLを加え、同様の操作を行ったものをブランクとした。酵素1ユニットは、1分間当たり、1μmolのN―アセチルグルコサミンを遊離する酵素量とした。
(2)エチレングリコールキチン分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)エチレングリコールキチン(生化学工業製)を基質として、コロイダルキチン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(3)N−アセチルキトオリゴ糖ρ−ニトロフェニル誘導体分解活性測定法
終濃度0.5mM N−アセチルキトオリゴ糖ρ−ニトロフェニル誘導体(生化学工業製)、0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)の基質溶液0.9mLに、酵素液0.1mLを添加して50℃で20分間反応した。1M炭酸ナトリウム溶液2mLを添加して反応を停止させた後、上清液の420nmにおける吸光度をマイクロプレートリーダー(VERSAmax、Molecular Devices製)で測定した。尚、基質溶液0.9mLに炭酸ナトリウム溶液2mLを添加後、酵素液0.1mLを加え、同様の操作を行ったものをブランクとした。酵素1ユニットは、1分間当たり、1μmolのρ−ニトロフェノールを遊離する酵素量とした。
(4)キトサン10分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)キトサン(和光製)を基質として、コロイダルキチン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(5)キトサン1000分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)キトサン1000(和光製)を基質として、コロイダルキチン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(6)グリコールキトサン分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)グリコールキトサン(和光製)を基質として、コロイダルキチン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(7)キシラン分解活性測定法[DNS法]
終濃度1%(w/v)キシラン(フルカ製)、0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)の基質溶液0.9mLに、酵素液0.1mLを添加して50℃で60分間反応した。DNS溶液1mLを添加して反応を停止させた後、沸騰湯浴中で5分間煮沸した。氷水中で冷却後、遠心分離(3000rpm、15分間、25℃)により得られた上清液1mLにイオン交換水4mLを加え、上清液の535nmにおける吸光度をU2000スペクトロフォトメーター(日立製作所製)を用いて測定した。尚、基質溶液0.9mLにDNS溶液1mLを添加後、酵素液0.1mLを加え、同様の操作を行ったものをブランクとした。酵素1ユニットは、1分間当たり、1μmolのキシロースを遊離する酵素量とした。
(8)キシログルカン分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)キシログルカン(メガザイム製)、0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)の基質溶液0.9mLに、酵素液0.1mLを添加して50℃で60分間反応した。DNS溶液1mLを添加して反応を停止させた後、沸騰湯浴中で5分間煮沸した。氷水中で冷却後、イオン交換水4mLを加え、上清液の535nmにおける吸光度をU2000スペクトロフォトメーター(日立製作所製)を用いて測定した。尚、基質溶液0.9mLにDNS溶液1mLを添加後、酵素液0.1mLを加え、同様の操作を行ったものをブランクとした。酵素1ユニットは、1分間当たり、1μmolのグルコースを遊離する酵素量とした。
(9)カルボキシメチルセルロース分解活性測定法[DNS法]
終濃度1%(w/v)カルボキシメチルセルロース(日本製紙製)を基質として、キシログルカン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(10)セルロースパウダー分解活性測定法[DNS法]
終濃度1%(w/v)セルロースパウダー(シグマ製)、0.1Mホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0)の基質溶液0.9mLに、酵素液0.1mLを添加して50℃で60分間反応した。DNS溶液1mLを添加して反応を停止させた後、遠心分離(3000rpm、15分間、25℃)により得られた上清液1mLを沸騰湯浴中で5分間煮沸した。氷水中で冷却後、イオン交換水2mLを加え、上清液の535nmにおける吸光度をU2000スペクトロフォトメーター(日立製作所製)を用いて測定した。尚、基質溶液0.9mLにDNS溶液1mLを添加後、酵素液0.1mLを加え、同様の操作を行ったものをブランクとした。酵素1ユニットは、1分間当たり、1μmolのグルコースを遊離する酵素量とした。
(11)アビセル分解活性測定法[DNS法]
終濃度1%(w/v)アビセル(メルク製)を基質として、セルロースパウダー分解活性測定法と同様の測定法で行った。
(12)β−1,3−グルカン分解活性測定法[DNS法]
終濃度0.4%(w/v)β−1,3−グルカン(メガザイム製)を基質として、キシログルカン分解活性測定法と同様の測定法で行った。
本発明のアルカリキチナーゼの最適pHを示すグラフである。白四角:塩化カリウム−塩酸緩衝液pH1.0、pH1.5、pH2.0、黒四角:グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、白三角:酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、黒三角:トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、白丸:ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、黒丸:リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0 本発明のアルカリキチナーゼのpH安定性を示すグラフである。黒四角:グリシン−塩酸緩衝液pH2.0、pH2.5、pH3.0、pH3.5、白三角:酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH3.5、pH4.0、pH5.0、黒三角:トリス−塩酸緩衝液pH7.0、pH8.0、pH9.0、白丸:ホウ酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH9.0、pH10.0、pH11.5、黒丸:リン酸−水酸化ナトリウム緩衝液pH11.0、pH12.0 本発明のアルカリキチナーゼの最適反応温度を示すグラフである。 本発明のアルカリキチナーゼの温度安定性を示すグラフである。 本発明の精製アルカリキチナーゼのSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果を示す図面である。レーン左:標準タンパク質、レーン右:アルカリキチナーゼ 本発明のアルカリキチナーゼの界面活性剤に対する安定性を示すグラフである。黒四角:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、白四角:SDS、黒丸:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、白丸:IEC−A洗剤 本発明のアルカリキチナーゼのプロテアーゼに対する耐性を示すグラフである。白四角:トリプシン、黒丸:サビナーゼ

Claims (2)

  1. 以下の酵素学的性質を有するバチルス属菌微生物由来のアルカリキチナーゼ
    1.作用:
    キチンのβ−1,4−グリコシド結合を加水分解する。
    2.基質特異性:
    コロイダルキチン及びρ−ニトロフェニル−トリ−N−アセチル−β−キトトリオシドを分解する。
    3.最適反応pH:
    コロイダルキチンを基質として50℃で反応させた場合、最適反応pHは約9.0である。
    4.pH安定性:
    コロイダルキチンを基質として4℃で24時間処理した場合、pH5.0〜12.0で未処理の80%以上の残存活性を示す。
    5.最適反応温度:
    コロイダルキチンを基質としてpH9.0で60分間反応させた場合、最適反応温度は約50℃である。
    6.熱安定性:
    コロイダルキチンを基質としてpH9.0で30分間処理した場合、50℃までは未処理の90%以上の残存活性を示す。
    7.分子量:
    SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量は約66kDaである。
  2. 請求項1記載のアルカリキチナーゼを含有する洗浄剤組成物。
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