JP2009178447A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール Download PDF

Info

Publication number
JP2009178447A
JP2009178447A JP2008021852A JP2008021852A JP2009178447A JP 2009178447 A JP2009178447 A JP 2009178447A JP 2008021852 A JP2008021852 A JP 2008021852A JP 2008021852 A JP2008021852 A JP 2008021852A JP 2009178447 A JP2009178447 A JP 2009178447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
silicate
golf ball
acrylic polymer
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008021852A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5139099B2 (ja
Inventor
Eisuke Yamada
英介 山田
Toshiyuki Tarao
俊之 多羅尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dunlop Sports Co Ltd
Original Assignee
SRI Sports Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SRI Sports Ltd filed Critical SRI Sports Ltd
Priority to JP2008021852A priority Critical patent/JP5139099B2/ja
Priority to US12/363,368 priority patent/US8394881B2/en
Publication of JP2009178447A publication Critical patent/JP2009178447A/ja
Priority to US13/478,653 priority patent/US8420716B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5139099B2 publication Critical patent/JP5139099B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/0023Covers
    • A63B37/0029Physical properties
    • A63B37/0031Hardness
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/0023Covers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】耐擦過傷性および反発性に優れたゴルフボールを提供する。
【解決手段】本発明のゴルフボールは、コアと、前記コアを被覆するカバーとを有するゴルフボールであって、前記カバーが、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩と樹脂成分とを含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐擦過傷性および反発性に優れたゴルフボールに関するものである。
ゴルフボールのカバーを構成する樹脂成分としては、アイオノマー樹脂やポリウレタンが使用されている。アイオノマー樹脂を使用したカバーは、反発性に優れることから広く使用されているが、剛性や硬度が低下すると耐擦過傷性が劣るなどの問題が指摘されている。一方、アイオノマー樹脂に比べて耐擦過傷性が向上することから、カバーを構成する樹脂成分として、ポリウレタンが使用されている。しかしながら、熱可塑性ポリウレタンをカバーに使用したゴルフボールは、反発性が十分でなかった。
そこで、カバーを構成する樹脂成分に有機短繊維、ガラス、金属、粘土鉱物などの充填剤を配合して、カバーの特性を改善することが提案されている。例えば、特許文献1には、無機材料の粒子が反応し、実質的に均一に分散した構造をもつ重合体からなり、然も、前記粒子の各々が、約1μ以下の最大粒径で、そのような粒子の最小粒径よりも少なくとも1桁大きい最大粒径を有する、ナノ複合体材料を含有するゴルフボールが開示されている。また、特許文献2には、コアと、前記コアを取り巻く外層部を有するゴルフボールであって、前記外層部が、樹脂マトリックス中にカチオン処理された層状珪酸塩を含有する樹脂組成物からなるゴルフボールが開示されている。
特表2004−504900号公報 特開2006−43447号公報
しかしながら、特許文献1または2に記載されたゴルフボールでは、樹脂成分に対する無機材料の分散性が充分でなく、耐擦過傷性および反発性の観点から検討の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、耐擦過傷性および反発性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできた本発明のゴルフボールとは、コアと、前記コアを被覆するカバーとを有するゴルフボールであって、前記カバーが、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩と樹脂成分とを含有するカバー用組成物から形成されていることを特徴としている。
すなわち、本来親水性である未変性の珪酸塩をそのまま用いた場合、樹脂成分に対する分散性が不十分となるおそれがあるが、珪酸塩を(メタ)アクリルポリマーで変性することにより、珪酸塩が(メタ)アクリルポリマーを介して樹脂成分中に安定的に分散することができる。従って、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を使用することにより、従来使用されている未変性の珪酸塩を使用した場合よりも、より少ない添加量でカバー用組成物の弾性率を向上させ、耐擦過傷性や反発性を向上させることができる。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩としては、層状構造を有する珪酸塩を(メタ)アクリルポリマーに包含させたものが好ましい。また、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩は、X線回折で計測される前記層状珪酸塩の層間隔が6nm以上であるか、もしくは、層状珪酸塩に由来するX線回折ピークが観察されないものが好ましい。
また、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩としては、多孔質構造を有する珪酸塩を(メタ)アクリルポリマーに包含させたものも好適である。
前記カバーは、前記樹脂成分100質量部に対して、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を0.01質量部〜20質量部含有することが好ましい。
前記樹脂成分としては、熱可塑性ポリウレタンまたはアイオノマー樹脂が好適である。
前記カバー用組成物のスラブ硬度は、ショアA硬度で、75〜98であることが好ましい。
本発明によれば、耐擦過傷性および反発性に優れたゴルフボールを得られる。
本発明のゴルフボールは、コアと、前記コアを被覆するカバーとを有するゴルフボールであって、前記カバーが、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩と樹脂成分とを含有するカバー用組成物から形成されていることを特徴とする。
まず、カバー用組成物に用いられる(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩について説明する。前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩とは、(メタ)アクリルポリマーによって被覆された珪酸塩、もしくは、(メタ)アクリルポリマー中に分散された珪酸塩である。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の材料として用いられる未変性の珪酸塩(以下、「未変性珪酸塩」ということがある)としては、特に限定されず、例えば、モンモリロナイトなどのフィロ珪酸塩;シリマナイトなどのネソ珪酸塩;ゲーレナイトなどのソロ珪酸塩;コーディエライトなどのサイクロ珪酸塩;フェロシライトなどのイノ珪酸塩;ゼオライトなどのテクト珪酸塩;ポーラスシリカなどが挙げられる。これらの未変性珪酸塩は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの中でも、前記未変性珪酸塩としては、フィロ珪酸塩などの層状構造を有する層状珪酸塩や、テクト珪酸塩やポーラスシリカなどの多孔質構造を有する多孔質珪酸塩が好適である。
ここで、前記未変性珪酸塩として層状構造を有する層状珪酸塩を用いて得られる(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を、(メタ)アクリルポリマー変性層状珪酸塩と称することがある。また、前記未変性珪酸塩として多孔質構造を有する多孔質珪酸塩を用いて得られる(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を、(メタ)アクリルポリマー変性多孔質珪酸塩と称することがある。なお、前記(メタ)アクリルポリマー変性層状珪酸塩には、後述するような、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の層状珪酸塩が単葉化されているものも含まれる。
前記層状珪酸塩は、層状の構造を有する珪酸塩であれば特に限定されず、例えば、カオリナイト、デッカナイト、ハロイサイト、クリソタイル、リザーダイト、アメサイトなどのカオリナイト族の層状珪酸塩;モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、鉄サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなどのスメクタイト族の層状珪酸塩;2八面体型バーミキュライト、3八面体型バーミキュライトなどのバーミキュライト族の層状珪酸塩;白雲母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライトなどの雲母族の層状珪酸塩;マーガライト、クリントナイト、アナンダイトなどの脆雲母族の層状珪酸塩;クッケアイト、スドーアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイトなどの緑泥石族の層状珪酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、鉄サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなどのスメクタイト族の層状珪酸塩が好ましく、特にモンモリロナイトが好適である。
前記層状珪酸塩の具体例としては、例えば、クニミネ工業社から市販されている「クニピア(登録商標)F」、「クニピア(登録商標)G」、「スメクトン(登録商標)SA」、Laviosa Chimica Mineraria S.p.A.社から市販されている「Dellite(登録商標)43B」、「Dellite(登録商標)67G、Dellite(登録商標)HPS」などが挙げられる。
前記層状珪酸塩を用いれば、当該層状珪酸塩の層間に多量の(メタ)アクリルポリマーを取り込むことが可能である。そのため、多量の(メタ)アクリルポリマーで被覆することが可能となり、樹脂成分への分散性をより安定化させることができる。
前記層状珪酸塩を用いる場合には、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸中の層状珪酸塩が、単葉化されている状態が好ましい態様である。前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸中の層状珪酸塩を単葉化させることにより、より少ない層状珪酸塩の添加量で、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩による反発性および耐擦過傷性の向上効果を得ることができる。本発明において、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸中の層状珪酸塩が単葉化されている状態とは、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩についてX線回折測定を行った際に、得られる層状珪酸塩の層間隔が6nm以上である場合、または、層状珪酸塩に由来するX線回折ピークが観察されない場合をいう。なお、X線回折の測定条件については後述する。
前記多孔質珪酸塩は、多孔質構造を有する珪酸塩であれば特に限定されず、例えば、均一な細孔を有するポーラスシリカ;チャバザイト、モルデナイト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライトなどのゼオライトなどを挙げることができ、特に、“Studies in Surface Science and Catalysis”,84,p125−132(1994)および“Studies in Surface Science and Catalysis”,92,p143−148(1995)などに開示されており、一般にフォールデッドシート多孔体(Folded Sheets Mesoporous Materials:FMS)と称されるメソポーラスシリカが好適である。
なお、フォールデッドシート多孔体とは、ケニアアイト、マカタイト、アイラアイト、カネマイトなどの層状構造を有する珪酸塩と界面活性剤などの有機化合物とを混合して反応させることにより、層状構造を有する珪酸塩の層間に界面活性剤ミセルを形成させた後、界面活性剤を除去することで得られる細孔を有するシリカである。
前記多孔質珪酸塩の具体例としては、例えば、太陽化学社から市販されている「NPM(Nano Porous Material)−14」などが挙げられる。
前記多孔質珪酸塩を用いれば、当該多孔質珪酸塩の細孔に多量の(メタ)アクリルポリマーを取り込むことが可能である。そのため、多量の(メタ)アクリルポリマーで被覆することが可能となり、樹脂成分への分散性をより安定化させることができる。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を構成する(メタ)アクリルポリマーは、(メタ)アクリルモノマーを含有する単量体組成物(以下、単に「単量体組成物」ということがある。)を重合して得られるものであれば、特に限定されない。
前記(メタ)アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;N−アルキル置換アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミドなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリルモノマーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。これらの中でも、炭素数が4〜20個の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが好適である。
また、前記(メタ)アクリルモノマーとして、3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いることも好ましい。前記3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。前記3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数が4〜20個のものが好ましく、特に、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルが好適である。前記3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いれば、例えば、水系において、分散剤を用いることなく重合体を得ることができる。また、3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、3級アミノ基の作用によって層状珪酸塩の層間に入り込みやすいため、容易に層状珪酸塩を単葉化させることができる。
前記(メタ)アクリルポリマーは、本発明の効果を損なわない程度に、(メタ)アクリルモノマー以外の単量体成分を含有しても良いが、(メタ)アクリルモノマーのみから構成されていることが好ましい。また、前記(メタ)アクリルポリマーは、本発明の効果を損なわない程度に、分散剤(界面活性剤)、重合開始剤などを含有していてもよい。
以下、本発明で用いる(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の製造方法について説明する。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の製造方法としては、特に限定されず、(メタ)アクリルポリマーが珪酸塩を被覆するように、もしくは、(メタ)アクリルポリマー中に珪酸塩が分散されるように、単量体組成物を重合すればよく、例えば、未変性珪酸塩および単量体組成物を分散媒に分散させた分散体中で、前記単量体組成物を重合させることにより得ることができる。なお、重合方法としては、乳化重合、懸濁重合などの公知の重合方法を採用することができ、これらの中でも、乳化重合が好ましい。
前記分散媒としては、特に限定されず、水、有機溶剤系、液化二酸化炭素、超臨界状態の二酸化炭素などいずれも好ましく使用される。これらの中でも、経済性の観点から、水が好ましい。前記分散媒の使用量は、分散媒100質量部に対する未変性珪酸塩の仕込み量が、0.1質量部以上とすることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であり、200質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは150質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下である。
また、必要に応じて、重合開始剤を使用することもできる。前記重合開始剤としては、通常、重合に用いられるものはいずれも使用可能であり、ラジカル重合開始剤、イオン重合開始剤などが挙げることができ、これらの中でもラジカル重合開始剤が好ましい。前記ラジカル重合開始剤としては、ペルオキソ二硫酸カリウム、過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物などを挙げることができる。これらの中でも、ラジカル重合開始剤としては有機過酸化物が好ましく、特にペルオキソ二硫酸カリウムが好適である。
前記重合開始剤の添加量は、前記(メタ)アクリルモノマー100質量部に対して0.01質量部以上とすることが好ましく、また、20質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは10質量部以下である。
前記分散媒には、必要に応じて分散剤(界面活性剤)を添加しても良い。前記分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチンなどの水溶性高分子;ラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ラウリルアミンアセテートなどのカチオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミンオキサイドなどの両性イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性界面活性剤などが挙げられる。なお、分散媒として水を使用し、重合開始剤としてラジカル重合開始剤を使用する場合には、分散剤としてアニオン性界面活性剤を用いることが好ましく、特にラウリル硫酸ナトリウムが好適である。
前記分散剤の添加量は、生成される(メタ)アクリルポリマー100質量部に対して、0.1質量部以上とすることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上であり、20質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは10質量部以下である。
前記(メタ)アクリルモノマーを含有する単量体組成物の重合反応(珪酸塩の変性反応)を行うための反応装置としては、特に限定するものではないが、未変性珪酸塩を分散媒中に十分に分散させるための撹拌手段を備え、且つ、加熱手段、温度制御手段、原料供給手段(滴下手段など)などを備えた撹拌槽型のものが好ましく使用される。前記撹拌手段としては、通常の3枚後退翼型、櫂型、パドル型、プロペラ型、タービン型などの撹拌翼や、空気などの気体吹き込みによるものが挙げられる。なお、より分散を促進するために、撹拌翼による機械的混合とともに、気体吹き込みや超音波印加を併用してもよい。
以下、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の製造方法の具体例として、分散媒に水を用いた場合について、(1)分散剤を使用しない方法と(2)分散剤を使用する方法とに分けて説明する。
前記(1)分散剤を使用しない方法について説明する。反応装置に分散媒としての水および未変性珪酸塩を投入し、撹拌することにより未変性珪酸塩を十分に分散させる。未変性珪酸塩を分散させる際の分散媒の温度は、10℃以上が好ましく、より好ましくは20℃以上であり、90℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。また、未変性珪酸塩を分散させるための撹拌時間は、0.1時間以上が好ましく、より好ましくは0.2時間以上、さらに好ましくは0.5時間以上であり、20時間以下が好ましく、より好ましくは15時間以下、さらに好ましくは10時間以下である。なお、撹拌は機械的撹拌のみでもよいし、上記のように超音波印加などを併用してもよい。
次いで、未変性珪酸塩が分散された分散液を室温まで冷却した後、重合開始剤を添加し、1時間程度撹拌して均一に分散させる。
そして、未変性珪酸塩および重合開始剤が分散された分散液に、単量体組成物を投入し、重合を開始する。ここで、分散剤を使用しない方法において、未変性珪酸塩として層状珪酸塩を用いる場合には、(メタ)アクリルモノマーとして、3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。前記3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、3級アミノ基の作用によって層状珪酸塩の層間に入り込むため、単量体組成物が重合する際に、層状珪酸塩を単葉化させることができる。
前記単量体組成物の重合温度は、20℃以上が好ましく、より好ましくは30℃以上であり、90℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。また、単量体組成物の重合時間は、3時間以上が好ましく、より好ましくは6時間以上、さらに好ましくは8時間以上であり、60時間以下が好ましく、より好ましくは48時間以下、さらに好ましくは24時間以下である。
反応時間経過後の反応液を、当該反応液に対して2倍以上5倍以下の析出媒体(例えば、メタノール)に投入し、(メタ)アクリルポリマーによって変性された珪酸塩を析出させる。析出物をろ過、遠心分離機などの手段で取り出し、メタノールなどで洗浄した後、50℃で12時間以上減圧乾燥して、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を得る。
次に、前記(2)分散剤を使用する方法を説明する。反応装置に分散媒としての水、未変性珪酸塩および分散剤を投入し、撹拌することにより未変性珪酸塩を十分に分散させる。なお、分散させる際の分散媒温度、撹拌方法および撹拌時間は、前記(1)分散剤を使用しない方法と同様である。また、未変性珪酸塩を分散させる際に、単量体組成物の一部または全部を混合してもよい。
ここで、分散剤を使用する方法において、未変性珪酸塩として層状珪酸塩を用いる場合には、撹拌時間を2時間以上とすることが好ましい。未変性珪酸塩と分散剤を混合して、十分に撹拌することで、分散剤が層状珪酸塩の層間に入り込み、分散剤の作用によって層状珪酸塩を単葉化させることができる。また、層状珪酸塩を単葉化させるには、超音波印加を併用することが好ましい。前記超音波印加時間は0.5時間以上が好ましく、より好ましくは1時間以上である。
次いで、未変性珪酸塩および分散剤が分散された分散液に、単量体組成物を投入し、均一に混合する。なお、上記の未変性珪酸塩を分散する際に単量体組成物の一部または全部を投入している場合には、その残量を投入する。単量体組成物を分散させるための撹拌時間は、0.1時間以上が好ましく、より好ましくは0.2時間以上、さらに好ましくは0.5時間以上であり、20時間以下が好ましく、より好ましくは15時間以下、さらに好ましくは10時間以下である。なお、撹拌は機械的撹拌のみでもよいし、上記のように超音波印加などを併用してもよい。
このように、未変性珪酸塩が分散された分散液に単量体組成物を投入し、均一になるまで撹拌すると、未変性珪酸塩および単量体組成物を取り込んだ分散剤ミセルと単量体組成物の油滴が形成される。
そして、未変性珪酸塩、分散剤および単量体組成物が分散された分散液に重合開始剤を添加して、重合を開始する。重合は、分散剤ミセルの中に重合開始剤が侵入することにより開始され、同様に単量体成分が油滴からわずかずつ分散剤ミセルに侵入することで、重合が進行し(メタ)アクリルポリマーが形成される。このようにして、(メタ)アクリルポリマー中に珪酸塩が分散された(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩が生成する。
なお、単量体組成物の重合温度および重合時間、ならびに反応後の反応液から(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を取り出す方法は、前記(1)分散剤を使用しない方法と同様である。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を構成する(メタ)アクリルポリマーの数平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば、10,000以上であることが好ましく、より好ましくは30,000以上、さらに好ましくは50,000以上であり、300,000以下であることが好ましく、より好ましくは250,000以下、さらに好ましくは200,000以下である。前記(メタ)アクリルポリマーの数平均分子量が10,000未満では、(メタ)アクリルポリマーの機械的物性が劣るため、カバーの機械的物性が低下するおそれがあり、300,000を超えると、(メタ)アクリルポリマーとカバー用組成物に用いられる樹脂成分との相溶性が悪くなり、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の分散が不十分となるおそれがある。なお、(メタ)アクリルポリマーの数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準物質としてポリスチレン、溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとしてTSK−GEL SUPERH2500(東ソー株式会社製)2本を用いて測定すればよい。
前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の珪酸塩の含有量は、1質量%以上が好ましく、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、40質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の珪酸塩の含有量が1質量%未満では、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩による耐擦過傷性および反発性の向上効果が得られないおそれがあり、40質量%を超えると、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の珪酸塩が凝集しやすくなる傾向がある。なお、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の珪酸塩の含有量は、熱重量分析によって測定することができる。
次に、本発明に用いられる樹脂成分について説明する。
前記樹脂成分は、特に限定されず、例えば、熱可塑性ポリウレタン、アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリアミドエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリスチレンエラストマー、または、これらの混合物を挙げることができる。
前記熱可塑性ポリウレタンは、分子内にウレタン結合を複数有し熱可塑性を示すものであれば、特に限定されず、例えば、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させることによって、ウレタン結合が分子内に形成された生成物であり、必要に応じて、さらに低分子量のポリオールやポリアミンなどにより鎖長延長反応させることにより得られるものである。
前記熱可塑性ポリウレタンを構成するポリイソシアネート成分としては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)などの芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)などの脂環式ポリイソシアネートまたは脂肪族ポリイソシアネートなどのうちの1種、または、2種以上の混合物などである。
耐擦過傷性を向上するという観点からは、熱可塑性ポリウレタンのポリイソシアネート成分として、芳香族ポリイソシアネートを使用することが好ましい。芳香族ポリイソシアネートを使用することにより、得られる熱可塑性ポリウレタンの機械的特性が向上し、耐擦過傷性に優れるカバーが得られる。また、耐候性を向上するという観点からは、熱可塑性ポリウレタンのポリイソシアネート成分として、非黄変性のポリイソシアネート(TMXDI、XDI、HDI、H6XDI、IPDI、H12MDI、NBDIなど)を使用することが好ましく、さらに好ましくは4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用する。4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)は剛直な構造を有しており、得られる熱可塑性ポリウレタンの機械的特性が向上し、耐擦過傷性に優れるカバーが得られるからである。
前記熱可塑性ポリウレタンを構成するポリオール成分としては、水酸基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、低分子量のポリオールや高分子量のポリオールなどを挙げることができる。低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオールが挙げられる。高分子量のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)などのポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)などのラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;およびアクリルポリオールなどが挙げられ、上述したポリオールの少なくとも2種以上の混合物であってもよい。
前記高分子量のポリオールの数平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば、400以上であることが好ましく、より好ましくは1,000以上である。高分子量ポリオールの数平均分子量を400以上とすることにより、得られる熱可塑性ポリウレタンが硬くなりすぎず、ゴルフボールの打球感が向上するからである。また、高分子量ポリオールの数平均分子量は、特に限定されるものではないが、10,000以下であることが好ましく、より好ましくは8,000以下である。なお、ポリオール成分の数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準物質としてポリスチレン、溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとしてTSK−GEL SUPERH2500(東ソー株式会社製)2本を用いて測定すればよい。
また、必要に応じて前記熱可塑性ポリウレタンを構成するポリアミンは、少なくとも2以上のアミノ基を有するものであれば特に限定されない。前記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族系ポリアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンなどの脂環式系ポリアミン、および、芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
前記芳香族ポリアミンは、少なくとも2以上のアミノ基が芳香環に直接または間接的に結合しているものであれば、特に限定されない。ここで、間接的に結合しているとは、アミノ基が、例えば低級アルキレン基を介して芳香環に結合していることをいう。前記芳香族ポリアミンとしては、例えば、1つの芳香環に2以上のアミノ基が結合している単環式芳香族ポリアミンでもよいし、少なくとも1つのアミノ基が1つの芳香環に結合しているアミノフェニル基を2個以上含む多環式芳香族ポリアミンでもよい。
前記単環式芳香族ポリアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンなどのアミノ基が芳香環に直接結合しているタイプ;キシリレンジアミンのようなアミノ基が低級アルキレン基を介して芳香環に結合しているタイプなどが挙げられる。また、前記多環式芳香族ポリアミンとしては、少なくとも2つのアミノフェニル基が直接結合しているポリ(アミノベンゼン)でもよいし、少なくとも2つのアミノフェニル基が低級アルキレン基やアルキレンオキシド基を介在して結合していてもよい。これらのうち、低級アルキレン基を介して2つのアミノフェニル基が結合しているジアミノジフェニルアルカンが好ましく、4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよびその誘導体が特に好ましい。
前記熱可塑性ポリウレタンの構成態様としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分によって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分と低分子量ポリオール成分によって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分と低分子量ポリオール成分とポリアミン成分とによって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とポリアミン成分とによって構成されている態様などを挙げることができる。
前記樹脂成分として用いる熱可塑性ポリウレタンのスラブ硬度は、ショアA硬度で、75以上が好ましく、80以上が更に好ましく、98以下が好ましく、95以下がより好ましく、90以下が更に好ましい。熱可塑性ポリウレタンのスラブ硬度を、ショアA硬度で75以上とすることにより、カバー用組成物が柔らかくなりすぎず、良好な反発性が得られる。また、熱可塑性ポリウレタンの硬度を、ショアA硬度で98以下とすることにより、カバー用組成物が硬くなりすぎず、十分な耐久性が得られる。
前記熱可塑性ポリウレタンの具体例としては、BASFジャパン株式会社製の「エラストラン(登録商標)XNY85A、エラストランXNY80A、エラストランXNY90A、エラストランXNY97A」などを挙げることができる。
前記アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものを挙げることができる。上記のα,β−不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸などが挙げられ、特にアクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。また、α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチルエステルなどが用いられ、特にアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体や、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどの1価の金属イオン;マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの2価の金属イオン;アルミニウムなどの3価の金属イオン;錫、ジルコニウムなどのその他のイオンが挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性などから好ましく用いられる。
上記アイオノマー樹脂の具体例としては、「ハイミラン(登録商標)1555、1557、1605、1652、1702、1705、1706、1707、1855、1856(三井デュポンポリケミカル社製)」、「サーリン(登録商標)8945、9945、6320(デュポン社製)」、「IOTEK(登録商標)7010、8000(エクソン(Exxon)社製)」などを例示することができる。これらのアイオノマー樹脂は、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用いてもよい。
前記熱可塑性ポリアミドエラストマーの具体例としては、例えば、アルケマ社製の「ペバックス(登録商標)2533」が挙げられる。前記熱可塑性ポリエステルエラストマーの具体例としては、東レ・デュポン社製の「ハイトレル(登録商標)3548」、「ハイトレル4047」、または三菱化学社製の「プリマロイ(登録商標)A1500」が挙げられる。前記熱可塑性ポリスチレンエラストマーの具体例としては、三菱化学社製の「ラバロン(登録商標)」が挙げられる。
なお、前記熱可塑性ポリスチレンエラストマーは、例えば、ハードセグメントとして、ポリスチレンブロック成分と、ソフトセグメントとしてポリブタジエン、イソプレン、水素添加ポリブタジエン、水素添加ポリイソプレンなどのジエンブロック成分を有するポリスチレン−ジエン系ブロック共重合体を挙げることができる。前記ポリスチレン−ジエン系ブロック共重合体は、ブロック共重合体または部分水素添加ブロック共重合体の共役ジエン化合物に由来する二重結合を有するものである。前記ポリスチレン−ジエン系ブロック共重合体としては、例えば、ポリブタジエンブロックを有するSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)構造のブロック共重合体、または、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)構造のブロック共重合体などが挙げられる。
前記樹脂成分は、主成分を熱可塑性ポリウレタンおよび/またはアイオノマー樹脂とすることが好ましく、熱可塑性ポリウレタンおよび/またはアイオノマー樹脂の含有率を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上とすることが好ましい。なお、樹脂成分として前記熱可塑性ポリウレタンおよび/または前記アイオノマー樹脂のみを用いることが特に好ましい態様である。
本発明のゴルフボールのカバーは、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩、樹脂成分の他、酸化チタンや青色顔料などの顔料成分、炭酸カルシウムや硫酸バリウムなどの比重調整剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光材料、蛍光増白剤などを、カバーの性能を損なわない範囲で含有してもよい。
前記白色顔料(酸化チタン)の含有量は、カバーを構成する樹脂成分100質量部に対して、0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であって、10質量部以下、より好ましくは8質量部以下であることが望ましい。白色顔料の含有量を0.5質量部以上とすることによって、カバーに隠蔽性を付与することができる。また、白色顔料の含有量が10質量部超になると、得られるカバーの耐久性が低下する場合があるからである。
本発明のゴルフボールのカバーは、上述した(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩、樹脂成分および各種添加剤を混練して得られるカバー用組成物を用いて成形することにより作製される。前記カバー用組成物の混練には、公知の混練方法を採用することができるが、例えば、二軸押出機を用いて混練する場合には、スクリューL/Dが15〜60、スクリュー径が1cm〜10cmのフルフライト式のスクリューを使用して、スクリュー回転数を50rpm〜3,000rpm、混練温度を140℃〜220℃とすることが好ましい。
前記カバー用組成物のスラブ硬度は、ショアA硬度で、75以上が好ましく、より好ましくは78以上、さらに好ましくは80以上であり、98以下が好ましく、より好ましくは95以下、さらに好ましくは90以下である。前記カバー用組成物のスラブ硬度が、ショアA硬度で75未満では、カバー用組成物が柔らかくなりすぎて、ブロッキングなどが生じやすくなって生産性が低下するおそれがあり、98を超えると、カバー用組成物が硬くなりすぎ、耐擦過傷性が低下するおそれがある。
前記カバー用組成物を用いてカバーを成形する方法としては、例えば、カバー用組成物から中空殻状のシェルを成形し、コアを複数のシェルで被覆して圧縮成形する方法(好ましくは、カバー用組成物から中空殻状のハーフシェルを成形し、コアを2枚のハーフシェルで被覆して圧縮成形する方法)、カバー用組成物をコア上に直接射出成形する方法を挙げることができる。カバー用組成物をコア上に直接射出成形してカバーを成形する場合、カバー成形用上下金型としては、半球状キャビティを有し、ピンプル付きで、ピンプルの一部が進退可能なホールドピンを兼ねているものを使用することが好ましい。射出成形によるカバーの成形は、上記ホールドピンを突き出し、コアを投入してホールドさせた後、カバー用組成物を注入して、冷却することによりカバーを成形することができ、例えば、9MPa〜15MPaの圧力で型締めした金型内に、200℃〜250℃に加熱したカバー用組成物を0.5秒〜5秒で注入し、10秒〜60秒間冷却して型開きすることにより行う。
本発明のゴルフボールにおいては、カバーの厚みは、0.2mm以上が好ましく、より好ましくは0.3mm以上であり、2.0mm以下が好ましく、より好ましくは1.8mm以下、さらに好ましくは1.5mm以下である。カバーの厚みを0.2mm以上とすることにより、本発明の効果が得られ耐久性が向上し、一方、2.0mm以下とすることにより、十分な反発性が得られる。
また、カバーを成形する際には、通常、表面にディンプルと呼ばれるくぼみが形成される。さらに、カバーが成形されたゴルフボール本体は、金型から取り出し、必要に応じて、バリ取り、洗浄、サンドブラストなどの表面処理を行うことが好ましい。また、所望により、塗膜やマークを形成することもできる。前記塗膜の膜厚は、特に限定されないが5μm以上、より好ましくは7μm以上、25μm以下、より好ましくは18μm以下であることが望ましい。膜厚が5μm未満になると継続的な使用により塗膜が摩耗消失しやすくなり、膜厚が25μmを超えるとディンプルの効果が低下してゴルフボールの飛行性能が低下するからである。
次に、本発明のゴルフボールのコアの好ましい態様について説明する。
本発明のゴルフボールのコアの構造としては、例えば、単層のコア、センターと前記センターを被覆する単層の中間層とからなるコア、センターと前記センターを被覆する複数もしくは複層の中間層とからなるコアなどを挙げることができる。また、コアの形状としては、球状であることが好ましい。コアの形状が球状でない場合には、カバーの厚みが不均一になる。その結果、部分的にカバー性能が低下する箇所が生じるからである。一方、センターの形状としては、球状が一般的であるが、球状センターの表面を分割するように突条が設けられていても良く、例えば、球状センターの表面を均等に分割するように突条が設けられていても良い。前記突条を設ける態様としては、例えば、球状センターの表面にセンターと一体的に突条を設ける態様、あるいは、球状センターの表面に突条の中間層を設ける態様などを挙げることができる。
前記突条は、例えば、球状センターを地球とみなした場合に、赤道と球状センター表面を均等に分割する任意の子午線とに沿って設けられることが好ましい。例えば、球状センター表面を8分割する場合には、赤道と、任意の子午線(経度0度)、および、斯かる経度0度の子午線を基準として、東経90度、西経90度、東経(西経)180度の子午線に沿って設けるようにすれば良い。突条を設ける場合には、突条によって仕切られる凹部を、複数の中間層、あるいは、それぞれの凹部を被覆するような単層の中間層によって充填するようにして、コアの形状を球形とするようにすることが好ましい。前記突条の断面形状は、特に限定されることなく、例えば、円弧状、あるいは、略円弧状(例えば、互いに交差あるいは直交する部分において切欠部を設けた形状)などを挙げることができる。
本発明のゴルフボールのコアまたはセンターには、従来より公知のゴム組成物(以下、単に「コア用ゴム組成物」という場合がある)を採用することができ、例えば、基材ゴム、架橋開始剤、共架橋剤、および、充填剤を含むゴム組成物を加熱プレスして成形することができる。コアの形状としては、球状であることが好ましい。コアの形状が球状でない場合には、カバーの厚みが不均一になる。その結果、部分的にカバー性能が低下する箇所が生じるからである。
前記基材ゴムとしては、天然ゴムおよび/または合成ゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを使用できる。これらの中でも、特に、反発に有利なシス結合が40質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90%質量以上のハイシスポリブタジエンを用いることが好ましい。
前記架橋開始剤は、基材ゴム成分を架橋するために配合されるものである。前記架橋開始剤としては、有機過酸化物が好適である。具体的には、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられ、これらのうちジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。架橋開始剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.2質量部以上が好ましく、より好ましくは0.3質量部以上であって、3質量部以下が好ましく、より好ましくは2質量部以下である。0.2質量部未満では、コアが柔らかくなりすぎて、反発性が低下する傾向があり、3質量部を超えると、適切な硬さにするために、共架橋剤の使用量を増加する必要があり、反発性が不足気味になる。
前記共架橋剤としては、基材ゴム分子鎖にグラフト重合することによって、ゴム分子を架橋する作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、炭素数が3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸又はその金属塩を使用することができ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、又は、これらの金属塩を挙げることができる。前記金属塩を構成する金属としては、例えば、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ナトリウムなどを挙げることができ、反発性が高くなるということから、亜鉛を使用することが好ましい。共架橋剤の使用量は、基材ゴム100質量部に対して、10質量部以上、より好ましくは20質量部以上であって、50質量部以下、より好ましくは40質量部以下であることが望ましい。共架橋剤の使用量が10質量部未満では、適当な硬さとするために架橋開始剤の量を増加しなければならず、反発性が低下する傾向がある。一方、共架橋剤の使用量が50質量部を超えると、コアが硬くなりすぎて、打球感が低下するおそれがある。
コア用ゴム組成物に含有される充填剤としては、主として最終製品として得られるゴルフボールの比重を1.0〜1.5の範囲に調整するための比重調整剤として配合されるものであり、必要に応じて配合すれば良い。前記充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、タングステン粉末、モリブデン粉末などの無機充填剤を挙げることができる。前記充填剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、2質量部以上、より好ましくは3質量部以上であって、50質量部以下、より好ましくは35質量部以下であることが望ましい。充填剤の配合量が2質量部未満では、重量調整が難しくなり、50質量部を超えるとゴム成分の重量分率が小さくなり反発性が低下する傾向があるからである。
前記コア用ゴム組成物には、基材ゴム、架橋開始剤、共架橋剤および充填剤に加えて、さらに、有機硫黄化合物、老化防止剤、しゃく解剤などを適宜配合することができる。
前記有機硫黄化合物としては、ジフェニルジスルフィド類を好適に使用することができる。前記ジフェニルジスルフィド類としては、例えば、ジフェニルジスルフィド;ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド,ビス(4−シアノフェニル)ジスルフィドなどのモノ置換体;ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−5−ブロモフェニル)ジスルフィドなどのジ置換体;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−シアノ−4−クロロ−6−ブロモフェニル)ジスルフィドなどのトリ置換体;ビス(2,3,5,6−テトラクロロフェニル)ジスルフィドなどのテトラ置換体;ビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)ジスルフィドなどのペンタ置換体などが挙げられる。これらのジフェニルジスルフィド類はゴム加硫体の加硫状態に何らかの影響を与えて、反発性を高めることができる。これらの中でも、特に高反発性のゴルフボールが得られるという点から、ジフェニルジスルフィド、ビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィドを用いることが好ましい。有機硫黄化合物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、より好ましくは0.3質量部以上であって、5.0質量部以下が好ましく、より好ましくは3.0質量部以下である。
前記老化防止剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、1質量部以下であることが好ましい。また、しゃく解剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。
前記コア用ゴム組成物の加熱プレス成形条件は、ゴム組成に応じて適宜設定すればよいが、通常、130℃〜200℃で10分間〜60分間加熱するか、あるいは130℃〜150℃で20分間〜40分間加熱した後、160℃〜180℃で5分間〜15分間の2段階で加熱することが好ましい。
本発明のゴルフボールのコアの直径は、39.0mm以上であることが好ましく、より好ましくは39.5mm以上、さらに好ましくは40.8mm以上である。コアの直径が39.0mm未満では、カバーが厚くなり過ぎて反発性が低下するからである。また、コアの直径の上限は、特に限定されないが、42.2mmであることが好ましく、より好ましくは42.0mmであり、さらに好ましくは41.8mmである。コアの直径が42.2mmを超えると相対的にカバーが薄くなり過ぎて、カバーによる保護効果が十分に得られないからである。
また、前記コアは、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときの圧縮変形量が2.50mm以上であることが好ましく、より好ましくは2.60mm以上であり、さらに好ましくは2.70mm以上であり、3.20mm以下であることが好ましく、より好ましくは3.10mm以下であり、さらに好ましくは3.00mm以下である。前記コアの圧縮変形量を上記範囲とすることにより、良好な打球感を得ることができる。
本発明のゴルフボールのコアとして、表面硬度が中心硬度より大きいコアを使用することも好ましい態様である。例えば、多層コア構造とすることによって、容易にコアの表面硬度を中心硬度より大きくすることができる。コアの表面硬度と中心硬度との硬度差は、ショアD硬度で20以上であることが好ましく、さらに好ましくは25以上である。コアの表面硬度を中心硬度より大きくすることによって、打出角が高くなり、スピン量が低くなって、飛距離が向上する。また、コアの表面硬度と中心硬度とのショアD硬度差の上限は、特に限定されないが、40であることが好ましく、より好ましくは35である。硬度差が大きくなりすぎると、耐久性が低下する虞があるからである。
さらに、前記コアの中心硬度は、ショアD硬度で30以上であることが好ましく、より好ましくは32以上であり、さらに好ましくは35以上である。コアの中心硬度がショアD硬度で30未満であると、軟らかくなりすぎて反発性が低下する場合がある。また、コアの中心硬度は、ショアD硬度で50以下であることが好ましく、より好ましくは48以下であり、さらに好ましくは45以下である。前記中心硬度がショアD硬度で50を超えると、硬くなり過ぎて、打球感が低下する傾向があるからである。本発明において、コアの中心硬度とは、コアを2等分に切断して、その切断面の中心点についてスプリング式硬度計ショアD型で測定した硬度を意味する。
本発明のゴルフボールのコアの表面硬度は、ショアD硬度で45以上であることが好ましく、より好ましくは50以上であり、さらに好ましくは55以上である。前記表面硬度が45より小さいと、軟らかくなり過ぎて、反発性が低下する場合がある。また、コアの表面硬度は、ショアD硬度で65以下であることが好ましく、より好ましくは62以下であり、さらに好ましくは60以下である。前記表面硬度がショアD硬度で65超であると、コアが硬くなりすぎて、打球感が低下する場合があるからである。
本発明のゴルフボールのコアは、PGAコンプレッションが、65以上であることが好ましく、より好ましくは70以上である。PGAコンプレッションが65未満であると、反発性が低下する。また、柔らかくなり過ぎて、打球感が重くなるからである。PGAコンプレッションの上限は、特に限定されるものではないが、115が好ましく、より好ましくは110である。PGAコンプレッションが115を超えると、硬くなりすぎて、打球感が低下するからである。
前記中間層を構成する材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、ナイロン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂;ポリスチレンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマーなどの熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、アイオノマー樹脂が好適である。
前記アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンと炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸の共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したアイオノマー樹脂、エチレンと炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、または、これらの混合物を挙げることができる。
前記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸などが挙げられ、特にアクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。また、α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチルエステルなどが用いられ、特にアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好ましい。前記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体や、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどの1価の金属イオン;マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、カドミウムなどの2価の金属イオン;アルミニウムなどの3価の金属イオン;錫、ジルコニウムなどのその他のイオンが挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性などから好ましく用いられる。
前記中間層には、上記樹脂成分に加えてさらに、硫酸バリウム、タングステンなどの比重調整剤、老化防止剤、顔料などが配合されていてもよい。
本発明のゴルフボールの構造は、コアとカバーとを有するものであれば、特に限定されず、単層のコアと前記コアを被覆するカバーとを有するツーピースゴルフボール、センターと前記センターを被覆する単層の中間層とからなるコアと前記コアを被覆するカバーとを有するスリーピースゴルフボール、センターと前記センターを被覆する複数もしくは複層の中間層とからなるコアと前記コアを被覆するカバーとを有するマルチピースゴルフボール、或いは、糸巻きコアとカバーとを有する糸巻きゴルフボールであってもよい。いずれの場合であっても、本発明を好適に適用できるからである。これらの中でも、本発明は、単層のコアと前記コアを被覆するカバーとを有するツーピースゴルフボールに好適に適用できる。
本発明のゴルフボールが、糸巻きゴルフボールの場合、コアとして糸巻きコアを用いれば良い。斯かる場合、糸巻きコアとしては、例えば、上述したコア用ゴム組成物を硬化させてなるセンターとそのセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態で巻き付けることによって形成した糸ゴム層とから成るものを使用すればよい。また、前記センター上に巻き付ける糸ゴムは、糸巻きゴルフボールの糸巻き層に従来から使用されているものと同様のものを使用することができ、例えば、天然ゴムまたは天然ゴムと合成ポリイソプレンに硫黄、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤などを配合したゴム組成物を加硫することによって得られたものを用いてもよい。糸ゴムはセンター上に約10倍に引き伸ばして巻きつけて糸巻きコアを作製する。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
(1)熱重量分析
差動型示差熱天秤(リガク社製、Thermo plus TG8120)を用い、空気流入下(流速200ml/min)、温度範囲30℃〜900℃、昇温速度10℃/minの条件で測定を行った。
(2)X線回折測定
X線回折装置(リガク社製、RINT2200V型)を用いて、未変性層状珪酸塩および(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩中の層状珪酸塩の層間距離を求めた。
X線源:CuKα線(波長λ=0.15418nm)
印加電圧:40kV
印加電流:30mA
測定範囲:2θ=0.01°〜10°
取り込み幅:0.01°
計算式:2dsinθ=λ=0.15418nm(θ:ピークの角度(2θ)の半分の値)
(3)スラブ硬度(ショアA硬度)
カバー用組成物を用いて、熱プレス成形により、厚み約2mmのシートを作製し、23℃で2週間保存した。このシートを、測定基板などの影響が出ないように、3枚以上重ねた状態で、ASTM−D2240に規定するスプリング式硬度計ショアA型を備えた高分子計器社製自動ゴム硬度計P1型を用いて測定した。
(4)コア硬度(ショアD硬度)
ASTM−D2240に規定するスプリング式硬度計ショアD型を備えた高分子計器社製自動ゴム硬度計P1型を用いて、球状コアの表面部において測定したショアD硬度を球状コアの表面硬度とし、球状コアを半球状に切断し、切断面の中心において測定したショアD硬度を球状コアの中心硬度とした。
(5)PGAコンプレッション
近江度量衡社製のコンプレッション測定器を用いて測定した。
(6)ゴルフボール反発係数
各ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を40m/秒の速度で衝突させ、衝突前後の前記円筒物およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの速度および質量から各ゴルフボールの反発係数を算出した。測定は各ゴルフボールについて12個ずつ行って、その平均値をそのゴルフボールの反発係数とした。各ゴルフボールの反発係数は、ゴルフボールNo.10の反発係数を100として、各ゴルフボールについての反発係数を指数化した値で示した。
(7)耐擦過傷性
ゴルフラボラトリー社製のスイングロボットに市販のピッチングウエッジを取り付け、ヘッドスピード36m/秒でボールの2箇所を各1回打撃し、打撃部を観察して、4段階で評価した。
評価基準
◎:ゴルフボールの表面にほとんど傷がない。
○:ゴルフボールの表面に傷がわずかに生じる。
△:ゴルフボールの表面が少し削れており、毛羽立ちが生じている。
×:ゴルフボールの表面がかなり削れており、毛羽立ちが目立つ。
[(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の作製]
製造例1
撹拌装置、加熱装置、還流装置および滴下装置を備えた4つ口の1000ml反応器に、層状珪酸塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業社製、「クニピア(登録商標)F」、カチオン交換容量115meq/100g)を3.60g、および分散媒として蒸留水を350ml仕込み、80℃にて、12時間超音波を印加して均一に分散させた後、室温まで冷却し、重合開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム0.35gを加え、室温にて1時間撹拌混合し、均一に分散させた。
この分散液に、変性用メタクリルポリマーを形成するためのメタクリルモノマーとしてメチルメタクリレートを32.20g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルを1.05g加え、60℃にて12時間重合反応を行った。
前記反応液を2000mlのビーカーに移し、メタノール1000mlを加えて、メタクリルポリマー変性物を析出させた。析出物を濾取し、メタノール500mlで洗浄し、70℃において48時間減圧乾燥し、メタクリルポリマー変性層状珪酸塩(以下、「MtSF」ということがある。)を34.66g得た。
熱重量分析の結果、前記MtSF中の無機成分量は11.5質量%であった。また、このポリマー変性によりモンモリロナイトの層間距離がどの様に変化したかを調べるためにX線回折の測定を行った。結果を図1に示した。図1に示したように、変性前のモンモリロナイト(Mt)で観察された回折線が、MtSFでは観察されていない。このことから、モンモリロナイトは、(メタ)アクリルポリマー変性によって各層が剥離されて、単葉化されていると考えられる。なお、図1において、PMMAと表記されているサンプルは、ポリメタクリル酸メチルのホモポリマーを示している。
製造例2
100mlビーカーに、多孔質珪酸塩としてポーラスシリカ(太陽化学社製、商品名「NPM−14」(孔径1〜10nm))を4.77gと、変性用メタクリルポリマーを形成するためのメタクリルモノマーとしてメチルメタクリレートを43.0g仕込み、30分間超音波を印加して均一に分散させ、ポーラスシリカのメチルメタクリレート分散液を作製した。
撹拌装置、加熱装置、還流装置および滴下装置を備えた4つ口の1000ml反応器に、分散剤入りの分散媒として、0.5質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液を400ml量り取り、これに、先に調製したポーラスシリカのメチルメタクリレート分散液を全量加え、60℃にて30分間超音波をかけ均一に分散させた。
さらに、60℃において撹拌しながら、重合開始剤としてペルオキソ二硫酸カリウム0.48gを100mlの蒸留水に溶解した開始剤水溶液を、滴下装置を用いて2時間かけて滴下し、重合反応を12時間行った。
反応液を2000mlのビーカーに移し、メタノール1000mlを加えて、メタクリルポリマー変性物を析出させた。析出物を濾取し、メタノール500mlで洗浄し、50℃において48時間減圧乾燥し、メタアクリルポリマー変性多孔質珪酸塩(以下、「NsEM」ということがある。)を30.68g得た。
熱重量分析の結果、前記NsEM中の無機成分量は0.12質量%であった。
[有機化珪酸塩の作製]
蒸留水1Lを80℃に加温し、ここにモンモリロナイト(クニミネ工業社製、「クニピア(登録商標)F」、カチオン交換容量115meq/100g)を20g添加し、分散させた。このモンモリロナイト分散水溶液に、ステアリルアミン(東京化成社製)を7.44g、濃塩酸(濃度:12mol/L)を2.5ml加えて1時間撹拌した。撹拌後、有機化処理されたモンモリロナイトを濾取し、水およびメタノール水溶液(水/メタノール=1/1)で洗浄した。その後、充分に水分を除去することにより有機化珪酸塩を得た。
得られた有機化珪酸塩についてX線回折の測定を行ったところ、有機化処理前のモンモリロナイトの層間距離が1nmであるのに対して、有機化処理後は層間距離が2nmに広がっていた。
[ゴルフボールの作製]
(1)コアの作製
表1に示す配合のコア用ゴム組成物を混練し、半球状キャビティを有する上下金型内で160℃、13分間加熱プレスすることにより直径40.7mmの球状のコアを得た。
Figure 2009178447
ポリブタジエンゴム:JSR社製、「BR730(ハイシスポリブタジエン(シス含有率96%以上))」
酸化亜鉛:東邦亜鉛社製、「銀嶺R」
アクリル酸亜鉛:日本蒸留社製、「ZNDA−90S」
硫酸バリウム:堺化学製、「硫酸バリウムBD」
ジフェニルジスルフィド:住友精化製
ジクミルパーオキサイド:日本油脂製、「パークミル(登録商標)D」
(2)カバー用組成物の調製およびゴルフボール本体の作製
次に、表2に示した配合のカバー材料を、二軸押出機(東洋製機社製、「2D25S」)によりミキシングして、ペレット状のカバー用組成物を調製した。なお、二軸押出機の仕様は、フルフライト式スクリュー(スクリュー径2cm、スクリューL/D=25)、スクリュー回転数70rpmで行った。配合物は、押出機のダイの位置で160〜180℃に加熱された。続いて、得られたカバー用組成物をコア上に直接射出成形することにより、前記コアを被覆するカバーを作製した。カバー成形用上下金型は、半球状キャビティを有し、ピンプル付きで、ピンプルの一部が進退可能なホールドピンを兼ねている。上記ホールドピンを突き出し、コアを投入後ホールドさせ、80トンの圧力で型締めした金型に210℃に加熱したカバー用組成物を0.3秒で注入し、30秒間冷却して型開きしてゴルフボールを取り出した。得られたゴルフボール本体の表面をサンドブラスト処理して、マーキングを施した後、クリアーペイントを塗布し、40℃のオーブンで塗料を乾燥させ、直径42.8mm、質量45.4gのゴルフボールを得た。
得られたゴルフボールについて、耐擦過傷性および反発性について評価した結果を併せて表2に示した。
Figure 2009178447
XNY85A:BASF社製、熱可塑性ポリウレタン(ショアA硬度85)
XNY75A:BASF社製、熱可塑性ポリウレタン(ショアA硬度75)
XNY70A:BASF社製、熱可塑性ポリウレタン(ショアA硬度70)
MtSF:メタクリルポリマー変性モンモリロナイト
NsEM:メタクリルポリマー変性ポーラスシリカ
モンモリロナイト:クニミネ工業社製、「クニピア(登録商標)F」、カチオン交換容量115meq/100g
ゴルフボールNo.1〜9は、カバーが、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩と樹脂成分とを含有するカバー用組成物から形成されている場合である。これらゴルフボールNo.1〜9は、いずれも(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩(A)を含有しないゴルフボールNo.10に比べて、反発性および耐擦過傷性に優れている。なお、ゴルフボールNo.6は、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩の添加量が多いため、若干耐擦過傷性が劣る結果となった。また、ゴルフボールNo.9は、樹脂成分として用いた熱可塑性ポリウレタンの硬度が低いため、同様にMtSFを1質量部添加したゴルフボールNo.3,8に比べて、反発性が若干劣るものとなった。
ゴルフボールNo.11は、カバー用組成物が未変性のモンモリロナイトを含有する場合、ゴルフボールNo.12は、カバー用組成物が有機化珪酸塩を含有する場合であるが、いずれのゴルフボールも、反発性および耐擦過傷性がゴルフボールNo.10よりも低下した。
本発明は、耐擦過傷性および反発性に優れたゴルフボールとして有用である。
MtSF(メタクリルポリマー変性モンモリロナイト)のX線回折図である。

Claims (7)

  1. コアと、前記コアを被覆するカバーとを有するゴルフボールであって、
    前記カバーが、(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩と樹脂成分とを含有するカバー用組成物から形成されていることを特徴とするゴルフボール。
  2. 前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩が、層状構造を有する珪酸塩を(メタ)アクリルポリマーに包含させたものである請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩が、X線回折で計測される前記層状珪酸塩の層間隔が6nm以上であるか、もしくは、層状珪酸塩に由来するX線回折ピークが観察されないものである請求項2に記載のゴルフボール。
  4. 前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩が、多孔質構造を有する珪酸塩を(メタ)アクリルポリマーに包含させたものである請求項1に記載のゴルフボール。
  5. 前記カバーが、前記樹脂成分100質量部に対して、前記(メタ)アクリルポリマー変性珪酸塩を0.01質量部〜20質量部含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴルフボール。
  6. 前記樹脂成分が、熱可塑性ポリウレタンまたはアイオノマー樹脂である請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴルフボール。
  7. 前記カバー用組成物のスラブ硬度が、ショアA硬度で、75〜98である請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴルフボール。
JP2008021852A 2008-01-31 2008-01-31 ゴルフボール Expired - Fee Related JP5139099B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008021852A JP5139099B2 (ja) 2008-01-31 2008-01-31 ゴルフボール
US12/363,368 US8394881B2 (en) 2008-01-31 2009-01-30 Golf ball
US13/478,653 US8420716B2 (en) 2008-01-31 2012-05-23 Golf ball

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008021852A JP5139099B2 (ja) 2008-01-31 2008-01-31 ゴルフボール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009178447A true JP2009178447A (ja) 2009-08-13
JP5139099B2 JP5139099B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=40932264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008021852A Expired - Fee Related JP5139099B2 (ja) 2008-01-31 2008-01-31 ゴルフボール

Country Status (2)

Country Link
US (2) US8394881B2 (ja)
JP (1) JP5139099B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012139319A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Dunlop Sports Co Ltd ゴルフボール用樹脂組成物およびゴルフボール
US9849344B2 (en) 2015-08-07 2017-12-26 Dunlop Sports Co. Ltd. Golf ball
US10213655B2 (en) 2015-07-31 2019-02-26 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Golf ball

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5139099B2 (ja) 2008-01-31 2013-02-06 英介 山田 ゴルフボール
JP5331544B2 (ja) * 2008-04-21 2013-10-30 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフボール
JP5305718B2 (ja) * 2008-04-21 2013-10-02 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフボール
US9914038B2 (en) * 2008-06-25 2018-03-13 Gbt Technologies Llc Systems and methods for golf ball selection
JP4964921B2 (ja) * 2009-06-29 2012-07-04 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール
JP5031021B2 (ja) * 2009-12-28 2012-09-19 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフボール用材料およびゴルフボール
US11235203B2 (en) 2019-03-27 2022-02-01 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Golf ball
JP7354760B2 (ja) * 2019-03-27 2023-10-03 住友ゴム工業株式会社 ゴルフボール
US20210249618A1 (en) * 2020-02-10 2021-08-12 Lawrence Livermore National Security, Llc Electrically gated nanostructure devices
US11911667B1 (en) 2020-02-19 2024-02-27 Topgolf Callaway Brands Corp. Method and system utilizing imaging analysis for golf balls
US11918863B1 (en) 2020-02-19 2024-03-05 Topgolf Callaway Brands Corp. Method and system utilizing imaging analysis for golf balls
US11911666B1 (en) 2020-02-19 2024-02-27 Topgolf Callaway Brands Cor. Method and system utilizing imaging analysis for golf balls
US11058924B1 (en) 2020-02-19 2021-07-13 Callaway Golf Company Method and system utilizing imaging analysis for golf balls
US11752396B1 (en) 2020-02-19 2023-09-12 Topgolf Callaway Brands Corp. Method and system utilizing imaging analysis for golf balls
US11318354B2 (en) 2020-05-27 2022-05-03 Callaway Golf Company Method and system for utilizing radio-opaque fillers in multiple layers of golf balls
US11185741B1 (en) 2020-05-27 2021-11-30 Callaway Golf Company Method and system for utilizing radio-opaque fillers in multiple layers of golf balls

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63215775A (ja) * 1987-03-04 1988-09-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 複合材料及びその製造方法
JP2000281841A (ja) * 1999-01-26 2000-10-10 Nippon Polyolefin Kk 層状珪酸塩複合材料、その製造方法および該複合材料からなる成形体
JP2004292616A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Sekisui Chem Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系重合体、硬化性組成物、シーリング材及び接着剤
JP2006346014A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Sri Sports Ltd アイオノマー樹脂カバーを有するゴルフボール
JP2006346015A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Sri Sports Ltd ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5306760A (en) 1992-01-09 1994-04-26 Lisco, Inc. Improved golf ball cover compositions containing high levels of fatty acid salts
US6290614B1 (en) 1998-03-18 2001-09-18 Spalding Sports Worldwide, Inc. Golf ball which includes fast-chemical-reaction-produced component and method of making same
JPH08302068A (ja) 1995-05-02 1996-11-19 Showa Denko Kk 無機質フィラー分散複合体
US5692974A (en) 1995-06-07 1997-12-02 Acushnet Company Golf ball covers
JPH09124836A (ja) 1995-11-02 1997-05-13 Mitsubishi Chem Corp 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
JP3034810B2 (ja) 1995-11-02 2000-04-17 三菱化学株式会社 結晶性熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
CA2205294A1 (en) 1996-05-23 1997-11-23 Kao Corporation Method for producing superheavy oil emulsion fuel and fuel produced thereby
JPH10168305A (ja) 1996-12-12 1998-06-23 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ポリウレタン複合材料と、その製造方法
JP3356001B2 (ja) 1997-05-26 2002-12-09 株式会社豊田中央研究所 樹脂複合材及びその製造方法
CA2366392C (en) 1999-03-29 2010-06-01 Spalding Sports Worldwide, Inc. Golf ball which includes fast-chemical-reaction-produced component and method of making same
US6794447B1 (en) 2000-07-28 2004-09-21 Taylor Made Golf Co., Inc. Golf balls incorporating nanocomposite materials
JP3629420B2 (ja) 2000-08-24 2005-03-16 住友ゴム工業株式会社 ゴルフボール
US20050215718A1 (en) * 2002-01-04 2005-09-29 Murali Rajagopalan Nanocomposite ethylene copolymer compositions for golf balls
US6630265B1 (en) * 2002-08-13 2003-10-07 Hoku Scientific, Inc. Composite electrolyte for fuel cells
US6793592B2 (en) 2002-08-27 2004-09-21 Acushnet Company Golf balls comprising glass ionomers, or other hybrid organic/inorganic compositions
EP1583780B1 (en) * 2002-12-18 2013-09-04 Bridgestone Corporation Method for clay exfoliation, compositions therefore, and modified rubber contaiing same
WO2004056586A1 (en) 2002-12-23 2004-07-08 Pirelli Pneumatici S.P.A. Tyre for two-wheeled vehicles
JP4030987B2 (ja) 2003-07-10 2008-01-09 アクシュネット カンパニー 多層ゴルフボール及び組成物
JP2005106859A (ja) 2003-09-26 2005-04-21 Nippon Shokubai Co Ltd 樹脂組成物、それを用いた感光性樹脂組成物及びフォトリソスペーサー用感光性樹脂組成物並びにその製造方法
US7066836B2 (en) 2004-02-04 2006-06-27 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
WO2005085302A1 (ja) 2004-03-08 2005-09-15 Nihon University ポーラスナノ材料ポリマーコンポジット
KR100542264B1 (ko) 2004-05-27 2006-01-11 한국과학기술원 고분자/점토 나노복합재료의 제조를 위한 사슬이 연장된유기화제의 제조방법
JP4417298B2 (ja) 2004-07-09 2010-02-17 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール
US7294069B2 (en) 2004-07-09 2007-11-13 Sri Sports Limited Golf ball
US7326749B2 (en) 2004-07-09 2008-02-05 Sri Sports Limited Golf ball
JP4455452B2 (ja) 2004-09-01 2010-04-21 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール
US8193270B2 (en) * 2004-12-14 2012-06-05 3M Innovative Properties Company Method of making composites and nanocomposites
JP4382112B2 (ja) 2007-05-24 2009-12-09 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール及びその製造方法
JP5139099B2 (ja) 2008-01-31 2013-02-06 英介 山田 ゴルフボール
JP4964921B2 (ja) 2009-06-29 2012-07-04 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63215775A (ja) * 1987-03-04 1988-09-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 複合材料及びその製造方法
JP2000281841A (ja) * 1999-01-26 2000-10-10 Nippon Polyolefin Kk 層状珪酸塩複合材料、その製造方法および該複合材料からなる成形体
JP2004292616A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Sekisui Chem Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系重合体、硬化性組成物、シーリング材及び接着剤
JP2006346014A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Sri Sports Ltd アイオノマー樹脂カバーを有するゴルフボール
JP2006346015A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Sri Sports Ltd ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012139319A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Dunlop Sports Co Ltd ゴルフボール用樹脂組成物およびゴルフボール
US10213655B2 (en) 2015-07-31 2019-02-26 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Golf ball
US9849344B2 (en) 2015-08-07 2017-12-26 Dunlop Sports Co. Ltd. Golf ball
US10894191B2 (en) 2015-08-07 2021-01-19 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Golf ball

Also Published As

Publication number Publication date
US8394881B2 (en) 2013-03-12
US20090197706A1 (en) 2009-08-06
JP5139099B2 (ja) 2013-02-06
US20120295738A1 (en) 2012-11-22
US8420716B2 (en) 2013-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5139099B2 (ja) ゴルフボール
JP5331544B2 (ja) ゴルフボール
JP5305718B2 (ja) ゴルフボール
JP4382112B2 (ja) ゴルフボール及びその製造方法
JP2008161691A (ja) 改善された感触を有するゴルフボール
JP4417298B2 (ja) ゴルフボール
US7294069B2 (en) Golf ball
JP4455453B2 (ja) ゴルフボール
JP2005027781A (ja) ゴルフボール
JP4440177B2 (ja) ゴルフボール
JP4455452B2 (ja) ゴルフボール
US7326749B2 (en) Golf ball
JP4964921B2 (ja) ゴルフボール
JP2006346015A (ja) ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法
US7264559B2 (en) Golf ball
US7390542B2 (en) Golf ball
JP4523925B2 (ja) ゴルフボール
JP5882281B2 (ja) 多層ゴルフボール
JP2019088770A (ja) 熱可塑性ポリマーとポリメチルメタクリレートに基づくポリマーとの混合物を組み込んだゴルフボール
JP7074740B2 (ja) 熱可塑性ブレンドを組み込んだゴルフボール
JP4909397B2 (ja) ゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法
JP5031021B2 (ja) ゴルフボール用材料およびゴルフボール
JP2007029471A (ja) ゴルフボール
JP2007215862A (ja) ゴルフボールおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5139099

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121204

A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20130423

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees