JP2006346015A - ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリウレタンカバーを有するゴルフボールについて、耐擦過傷性を向上するとともに、アプローチショット時のスピン性能、及び、ドライバーショット時の飛距離に優れるゴルフボールを提供する。本発明は、さらに、カバー用組成物の流動性が良好で、ゴルフボールを製造する際に作業性が改善されるゴルフボールの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のゴルフボールは、カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーは、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物から形成されるものであることを特徴とする。

Description

本発明は、ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、熱可塑性ポリウレタンカバーを有するゴルフボール及びその製造方法に関するものである。
ゴルフボールのカバーを構成する基材樹脂としては、アイオノマー樹脂やポリウレタンが使用されている。アイオノマー樹脂を使用したカバーは、反発性や耐久性、加工性などに優れることから、広く使用されているが、高い剛性と硬度を有するために打球感が悪く、また、スピン性能も十分なものが得られずコントロール性が劣るなどの問題が指摘されている。一方、アイオノマー樹脂に比べて打球感やスピン特性が向上することから、カバーを構成する基材樹脂として、ポリウレタンが使用されている。しかし、ポリウレタンを使用したカバーの耐擦過傷性は満足できるレベルとは言えない。このような問題を解決すべく、カバーを構成する基材樹脂である熱可塑性ポリウレタンに有機短繊維やガラス、金属などの充填剤を配合して、ポリウレタンカバーの耐擦過傷性を改善することが提案されている(特許文献1〜3)。
特開2002−136618号公報 特表2002−539905号公報 特表2003−511116号公報
上記のようにカバーを構成する基材樹脂である熱可塑性ポリウレタンに充填剤を配合すると、耐擦過傷性は向上するが、カバーを成形する際に、カバー用組成物の流動性が低下して、ゴルフボールを製造する際に作業性が低下するという問題がある。また、ゴルフボールには、アプローチショット時のスピン性能を向上するとともに、ドライバーショット時の飛距離を伸ばすことが常に求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ポリウレタンカバーを有するゴルフボールについて、耐擦過傷性を向上するとともに、アプローチショット時のスピン性能、及び、ドライバーショット時の飛距離に優れるゴルフボールを提供することを目的とする。本発明の更なる目的は、カバーを構成する基材樹脂である熱可塑性ポリウレタンに充填剤などを配合した際にも、カバー用組成物の流動性が良好で、ゴルフボールを製造する際に作業性が改善されるゴルフボールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のゴルフボールは、カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーは、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物から形成されたものであることを特徴とする。熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物を用いてカバーを形成することによって、得られるゴルフボールの耐擦過傷性が向上するとともに、アプローチショット時のスピン性能が向上する。前記カップリング剤としては、チタネート系カップリング剤が好適である。
前記カバー用組成物は、さらにシリカを含有し、前記基材樹脂100質量部に対して、前記カップリング剤と前記シリカとを合計で0.1〜10質量部含有することが好ましい。また、前記カバー用組成物は、さらに層状珪酸塩を含有するものであることが好ましい。アプローチショット時のスピン性能向上に加えて、飛距離が一層増大したゴルフボールが得られる。
本発明のゴルフボールの製造方法は、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物を用いて、カバーを成形することを特徴とする。カバー成形時のカバー用組成物の流動性が向上し、ゴルフボール製造時の作業性が向上する。
本発明によれば、耐擦過傷性に優れ、ドライバーショット時の飛距離が大きく、アプローチショット時には、スピン速度が高いゴルフボールが得られる。
本発明によれば、ゴルフボールのカバーを作製する際に、カバー用組成物の流動性が高く作業性に優れる。
本発明のゴルフボールは、カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーは、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物から形成されるものであることを特徴とする。
まず、本発明において使用する熱可塑性ポリウレタンについて説明する。前記カバー用組成物の基材樹脂成分として使用できる熱可塑性ポリウレタンとしては、ウレタン結合を分子内に複数有し、熱可塑性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させることによって、ウレタン結合が分子内に形成された生成物であり、必要に応じて、さらにポリアミンなどを反応させることにより得られものである。
前記熱可塑性ポリウレタンを構成するポリイソシアネート成分としては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)等の芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネート等のうちの1種、または、2種以上の混合物などである。
耐擦過傷性を向上するという観点からは、ポリウレタンのポリイソシアネート成分として、芳香族ポリイソシアネートを使用することが好ましい。芳香族ポリイソシアネートを使用することにより、得られるポリウレタンの機械的特性が向上し、耐擦過傷性に優れるカバーが得られる。また、耐候性を向上するという観点からは、ポリウレタンのポリイソシアネート成分として、非黄変性のポリイソシアネート(TMXDI、XDI、HDI、HXDI、IPDI、H12MDIなど)を使用することが好ましく、さらに好ましくは4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)を使用する。4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)は剛直な構造を有しており、得られるポリウレタンの機械的特性が向上し、耐擦過傷性に優れるカバーが得られるからである。
前記熱可塑性ポリウレタンを構成するポリオール成分としては、ヒドロキシル基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、低分子量のポリオールや高分子量のポリオールなどを挙げることができる。低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオールが挙げられる。高分子量のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジぺート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)のようなラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;及びアクリルポリオールなどが挙げられ、上述したポリオールの少なくとも2種以上の混合物であってもよい。
高分子量のポリオールの平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば、400以上であることが好ましく、より好ましくは1000以上である。高分子量ポリオールの平均分子量が小さくなりすぎると、得られるポリウレタンが硬くなり、ゴルフボールの打球感が低下するからである。高分子量ポリオールの平均分子量の上限は、特に限定されるものではないが、10000以下、より好ましくは8000以下である。
また、必要に応じて前記ポリウレタンを構成するポリアミンは、少なくとも2以上のアミノ基を有するものであれば特に限定されない。前記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族系ポリアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンなどの脂環式系ポリアミン、及び、芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
前記芳香族ポリアミンは、少なくとも2以上のアミノ基が芳香環に直接又は間接的に結合しているものであれば、特に限定されない。ここで、間接的に結合しているとは、アミノ基が、例えば低級アルキレン基を介して芳香環に結合していることをいう。前記芳香族ポリアミンとしては、例えば、1つの芳香環に2以上のアミノ基が結合している単環式芳香族ポリアミンでもよいし、少なくとも1つのアミノ基が1つの芳香環に結合しているアミノフェニル基を2個以上含む多環式芳香族ポリアミンでもよい。
前記単環式芳香族ポリアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンなどのアミノ基が芳香環に直接結合しているタイプ;キシリレンジアミンのようなアミノ基が低級アルキレン基を介して芳香環に結合しているタイプなどが挙げられる。また、前記多環式芳香族ポリアミンとしては、少なくとも2つのアミノフェニル基が直接結合しているポリ(アミノベンゼン)でもよいし、少なくとも2つのアミノフェニル基が低級アルキレン基やアルキレンオキシド基を介在して結合していてもよい。これらのうち、低級アルキレン基を介して2つのアミノフェニル基が結合しているジアミノジフェニルアルカンが好ましく、4,4'−ジアミノジフェニルメタン及びその誘導体が特に好ましい。
前記熱可塑性ポリウレタンの構成態様としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分によって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分と低分子量ポリオール成分によって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分と低分子量ポリオール成分とポリアミン成分とによって構成されている態様;ポリイソシアネート成分と高分子量ポリオール成分とポリアミン成分とによって構成されている態様などを挙げることができる。
前記熱可塑性ポリウレタンの具体例としては、BASFポリウレタンエラストマーズ(株)から市販されている「エラストランXNY90A」、「エラストランXNY97A」、「エラストランXNY585」などを挙げることができる。
また、本発明で使用するカバー用組成物は、上述した熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂を含有するものであれば、特に限定されず、例えば、基材樹脂100質量部中前記熱可塑性ポリウレタンを50質量部以上、より好ましくは60質量部以上、さらに好ましくは70質量部以上含有するものが望ましい。前記熱可塑性ポリウレタンと併用し得る樹脂成分としては、例えば、アイオノマー樹脂、東レ(株)から商品名「ペバックス」で市販されている(例えば、「ペバックス2533」)熱可塑性ポリアミドエラストマー、東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル」で市販されている(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイトレル4047」)熱可塑性ポリエステルエラストマー等が挙げられる。
次に、本発明において使用するカップリング剤について説明する。前記カップリング剤としては、無機微粒子、無機繊維、顔料などの無機系充填剤と有機高分子との界面接着性を向上する作用を有するものを採用することができる。前記カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、又は、これらの混合物などを挙げることができ、チタネート系カップリング剤が好適である。チタネート系カップリング剤を使用することによって、耐擦過傷性、スピン性能、飛距離増大などの向上効果が一層高くなるからである。
前記シラン系カップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルシラン;γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのエポキシシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどのメタクリロキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)などのメルカプトシランなどを挙げることができる。
前記チタネート系カップリング剤としては、下記式(1)で表わされるチタニウム IV 2,2−(ビス2−プロペノラートメチル)ブタノラート,トリス(ジオクチル)パイロフォスファート(Titanium IV 2,2(bis 2−propenolatomethyl)butanolato,tris(dioctyl)pyrophosphato−O)、下記式(2)で表わされるチタニウム IV 2,2(ビス 2−プロペノラートメチル)ブタノラートフォスファート−O(Titanium IV 2,2(bis 2−propenolatomethyl)butanolato,phosphato−O)などを挙げることができる。
Figure 2006346015
前記チタネート系カップリング剤の具体例としては、KENRICH PETROCHEMICALS,INC.から市販されているKen−react CAPOW L38/H(シリカとの混合物),CAPOW L12/H(シリカとの混合物),Ken−react LICA12,Ken−react LICA38などを挙げることができる。
前記ジルコニウム系カップリング剤としては、、ジルコニウム 2,2−(ビス−2−プロペノラートメチル)ブタノラート,トリス(ジオクチル)フォスファート−O(Zirconium 2,2(bis−2−propenolatomethyl)butanolato,tris(dioctyl)phosphato−O)、ジルコニウム IV 2,2(ビス−2−プロぺノラートメチル)ブタノラート,シクロ ジ[2,2−(ビス 2−プロペノラートメチル)ブタノラート]パイロフォスファート−O,O(Zirconium IV 2,2−bis(2−propenolatomethyl)butanolato,cyclo di[2,2−(bis 2−propenolatomethyl)butanolato]Pyrophosphato−O,O)などを挙げることができる。
前記ジルコニウム系カップリング剤の具体例としては、KENRICH PETROCHEMICALS,INC.から市販されているKen−react NZ12 WE25、Ken−react CAPOW NZ 12/H(シリカとの混合物)、Ken−react CAPOW KZ TPP/H(シリカとの混合物)を挙げることができる。
本発明で使用するカバー用組成物は、上述した熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、上記カップリング剤を0.07質量部以上、より好ましくは0.13質量部以上、さらに好ましくは0.2質量部以上であって、6.5質量部以下、より好ましくは3.5質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下含有する。0.07質量部以上添加することによって、カップリング剤の添加効果が認められる。一方、カップリング剤の添加量が6.5質量部を超えると、熱可塑性ポリウレタンの含有割合が低下して、得られるカバーの耐擦過傷性が却って低下する。
また、前記カバー用組成物は、さらにシリカを含有し、前記熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、前記カップリング剤と前記シリカとを合計で0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であって、10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは1質量部以下含有することが好ましい。前記カップリング剤と前記シリカとを合計で0.1質量部以上含有することによって、耐擦過傷性の向上効果が認められる。一方、合計量が10質量部を超えると、得られるカバーの耐擦過傷性が却って低下するからである。
本発明で使用するカバー用組成物は、さらに層状珪酸塩を含有することが好ましい。前記層状珪酸塩は、単葉状態であるため、層状珪酸塩を配合して得られるカバーの引張方向(ボールの円周方向)の弾性率が、ボールの圧縮方向(ボールの直径方向)よりも高くなり、ドライバーショット時においては、スピン量を抑えて、打ち出し角を高くし、飛距離の増大を図ることができる。
前記層状珪酸塩とは、[(Si2−構造を有する珪酸塩であって、一般に粘土鉱物と呼ばれている白雲母、黒雲母などの雲母類、スメクタイト、カオリナイト、モンモリロナイトを主成分とするベントナイトなどの粘土類、タルク、緑泥石などを具体例として挙げることができ、特に単葉状態となりやすいベントナイトが好ましく、最も好ましくはベントナイトを精製したモンモリロナイトである。
前記層状珪酸塩は、一次粒子の厚さが10nm以下のナノサイズの微粒子であり、その長さと幅はそれぞれ、1μm以下の平板な形状を有する。前記層状珪酸塩の大きさは、1μm以下であれば特に限定されないが、好ましくは700nm以下、より好ましくは500nm以下である。また、層状珪酸塩の単葉状態での厚みとしては、10nm以下であれば、十分その効果を発現できるが、単葉化するためには、0.1nm以上とすることが好ましく、より好ましくは0.5nm以上、5nm以下である。
前記層状珪酸塩は、その表面がカチオン処理されていることが好ましい。カチオン処理をすることによって、熱可塑性ポリウレタンとの親和性が向上するからである。前記カチオン処理としては、熱可塑性ポリウレタンに対して親和性を付与するものを挙げることができ、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属、或いはカルシウムイオン、バリウムイオンなどのアルカリ土類金属の金属カチオンも用いることができるが、特に4級アンモニウム塩が好ましい。
前記4級アンモニウム塩としては、その置換基が芳香族炭化水素基及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくは両置換基を有する4級アンモニウム塩である。この種の置換基を有する4級アンモニウム塩を用いることにより、層状珪酸塩に極性を付与し、極性の樹脂への分散性が容易になる。
前記芳香族炭化水素基としては、ベンゼン及びベンゼンの誘導体である、ベンジル基、フェネチル基、トリル基、キシリル基、ジフェニルメチル基、トリチル基などを挙げることができ、これらの中でもベンジル基が好ましい。
また、前記カルボキシル基としては、芳香族、脂肪族のいずれであってもよいが、好ましいカルボキシル基としては、例えばステアリン酸基、ミリスチン酸基、パルミチン酸基、オレイン酸基、ラウリン酸基などのカルボン酸基を挙げることができる。便宜に市場で入手しうる適当なカルボキシル基には、例えば、油脂類として牛脂脂肪酸基がある。
4級アンモニウム塩の他の置換基の好適な例としては、炭素数1〜4の直鎖あるいは分岐の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などのアルキル基を挙げることができる。不飽和脂肪族炭化水素のように、二重結合を有していても差し支えない。尚、2以上の置換基が環形成した複素環構造であってもよい。
前記層状珪酸塩のカチオン処理の方法は、特に限定されないが、好適な例としては、樹脂との混合前に予めカチオン処理する方法が挙げられる。カバー用組成物の調製時にカチオン処理してもよいが、予めカチオン処理された層状珪酸塩は、粒子全体が均一にカチオン処理され、樹脂中に投入された際に分散時間の短縮化も図ることができる。従って、カチオン処理は、層状珪酸塩の表面全てになされていることが好ましい態様であるが、使用する熱可塑性ポリウレタン中への分散性を考慮し、適宜変更することも可能である。
前記層状珪酸塩としては、例えば、Laviosa Chimica Mineraria S.p.A社製のDellite(商標)43B(精製モンモリロナイト、粒子径500nm、厚み1nm、4級アンモニウム塩処理:ベンジル基、牛脂脂肪酸基及び2個のメチル基を有する4級アンモニウム塩)、Dellite(商標)67G(精製モンモリロナイト、粒子径500nm、厚み1nm、4級アンモニウム塩処理:2個の牛脂脂肪酸基及び2個のメチル基を有する4級アンモニウム塩)、Dellite(商標)HPS(精製モンモリロナイト、粒子径500nm、厚み1nm、Naカチオン処理)を挙げることができる。
前記層状珪酸塩は、熱可塑性ポリウレタンへの分散前は、凝集により数ミクロン程度の二次粒子となっているが、熱可塑性ポリウレタンとの親和性により、熱可塑性ポリウレタンマトリックス中では、単葉状態の一次粒子まで分散することができ、従って、カバー用組成物の調製時における作業性に優れている。
前記層状珪酸塩のカバー用組成物中の配合量は、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上であって、30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下であることが望ましい。配合量を上記範囲とすることによって、飛距離の増大効果が大きくなる。
本発明において、前記カバー用組成物は、上述した熱可塑性ポリウレタン、カップリング剤、層状珪酸塩のほか、酸化亜鉛、酸化チタン、青色顔料などの顔料成分、炭酸カルシウムや硫酸バリウムなどの比重調整剤、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光材料または蛍光増白剤などを、カバーの性能を損なわない範囲で含有してもよい。
前記カバー用組成物から形成されるカバーのスラブ硬度は、ショアD硬度で30以上、好ましくは35以上、より好ましくは40以上であって、55以下、好ましくは50以下であることが望ましい。前記カバー硬度が30より低いと、反発性が低下して飛距離が低下する傾向があり、55より高いと、打球感やコントロール性が低下する傾向がある。前記カバーのスラブ硬度は、カバー用組成物を熱プレス成形により、厚み約2mmのシートに成形し、23℃で2週間保存し、このシートを測定基板等の影響が出ないように、3枚以上重ねた状態で、ASTM−D2240に規定するスプリング式硬度計ショアD型を用いて測定することができる。
また、前記カバーの厚みは、特に限定されるものではないが、0.3mm以上、より好ましくは0.4mm以上、さらに好ましくは0.5mm以上であって、2.0mm以下が好ましく、より好ましくは1.6mm以下、さらに好ましくは1.2mm以下である。カバーの厚みが0.3mmより小さいと薄くなり過ぎて耐久性が低下し、2.0mmより大きいと、厚くなりすぎて反発性が低下する場合がある。
本発明は、カバーを有するゴルフボールに好適に利用することができ、本発明には、コアとカバーとを有するツーピースゴルフボール、コアと中間層とカバーとを有するマルチピースゴルフボール、又は、糸巻きコアとカバーとを有する糸巻きゴルフボールなどの少なくとも1つの層から成るコアとカバーとを有するゴルフボールが含まれる。また、前記カバーは、単層構造又は多層構造のいずれであってもよいが、多層構造の場合には、前記カバー用組成物から形成されるカバーを、最外層とすることが好ましい。
本発明のゴルフボールの製造方法は、前記カバー用組成物を用いてカバーを成形する方法であれば、特に限定されない。前記カバー用組成物を用いることによって、射出成形時や圧縮成形時なのカバー用組成物の流動性が向上するので、ゴルフボール製造時の作業性が良好になる。
以下、本発明のゴルフボールの製造方法について、ツーピースゴルフボールの態様に基づいて説明するが、本発明の製造方法は、斯かる製造方法に限定されるものではない。
ツーピースゴルフボールのコアとしては、従来から公知のコアを使用することができ、例えば、基材ゴム、架橋開始剤、共架橋剤、充填材、老化防止剤等を含有するコア用ゴム組成物を加熱プレスして得られる。前記コアは、少なくとも1つの層からなるものであれば特に限定されず、単層構造、又は、2層以上の多層構造のいずれであっても良い。前記基材ゴムとしては、天然ゴムおよび/または合成ゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを使用できる。これらの中でも、特に、反発に有利なシス結合が40%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上のハイシスポリブタジエンを用いることが好ましい。
前記架橋開始剤としては、有機過酸化物を好適に使用できる。前記有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t―ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられ、これらのうちジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.3質量部以上、より好ましくは0.4質量部以上であって、5質量部以下、より好ましくは3質量部以下であることが望ましい。0.3質量部未満では、コアが柔らかくなりすぎて、反発性が低下する傾向があり、5質量部を超えると、硬くなりすぎて、打球感が低下するからである。
前記共架橋剤としては、炭素数が3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸又はその金属塩を使用できる。前記金属塩を構成する金属としては、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ナトリウムを挙げることができ、反発性が高くなるということから、亜鉛を使用することが好ましい。前記α,β−不飽和カルボン酸又はその金属塩として好ましいのは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛である。
前記コアが、内層コアおよび外層コアから成る2層構造を有し、外層コアを薄くする場合、内層コアには高い反発性を付与するα,β−不飽和カルボン酸の亜鉛塩、特にアクリル酸亜鉛が好適であり、外層コアには金型離型性の良好なα,β−不飽和カルボン酸のマグネシウム塩、特にメタクリル酸マグネシウムが好適である。
前記共架橋剤の使用量は、基材ゴム100質量部に対して、10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、さらに好ましくは20質量部以上であって、55質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは48質量部以下であることが望ましい。共架橋剤の使用量が10質量部未満では、適当な硬さとするために有機過酸化物の使用量を増加しなければならず、反発性が低下する傾向がある。一方、共架橋剤の使用量が55質量部を超えると、コアが硬くなりすぎて、打球感が低下する虞がある。
前記充填材は、ゴルフボールのコアに通常配合されるものであればよく、無機塩(具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、高比重金属粉末(例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末等)およびそれらの混合物が挙げられる。前記充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1質量部以上であって、30質量部以下、好ましくは20質量部以下であることが望ましい。0.5質量部未満では、比重調整が困難になり適正な重量が得られなくなり、30質量部を超えるとコア全体に占めるゴム分率が小さくなって反発性が低下するからである。
前記コア用ゴム組成物には、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、及び、充填剤に加えて、さらに、有機硫黄化合物、老化防止剤、又は、しゃく解剤等を適宜配合することができる。老化防止剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、1質量部以下であることが好ましい。また、しゃく解剤は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。前記コアは、前述のコア用ゴム組成物を混合、混練し、金型内で成形することにより得ることができる。この際の条件は、特に限定されないが、通常は130〜180℃、圧力2.9〜11.8MPaで10〜40分間で行われる。
本発明のゴルフボールは、糸巻きゴルフボールにも適用できる。斯かる場合、糸巻きコアとしては、例えば、上述したコア用ゴム組成物を硬化させてなるセンターとそのセンターの周囲に糸ゴムを延伸状態で巻き付けることによって形成した糸ゴム層とから成るものを使用すればよい。また、前記センター上に巻き付ける糸ゴムは、糸巻きゴルフボールの糸巻き層に従来から使用されているものと同様のものを使用することができ、例えば、天然ゴムまたは天然ゴムと合成ポリイソプレンに硫黄、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤等を配合したゴム組成物を加硫することによって得られたものを用いてもよい。糸ゴムはセンター上に約10倍に引き伸ばして巻きつけて糸巻きコアを作製する。
また、本発明のゴルフボールが、スリーピース以上のマルチピースゴルフボールの場合、中間層としては、例えば、ゴム組成物の硬化物;ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、ナイロン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂;ポリスチレンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。前記中間層には、さらに、硫酸バリウム、タングステン等の比重調整剤、老化防止剤、顔料などが配合されていてもよい。
本発明の製造方法では、例えば、前記コアを上述したカバー用組成物で被覆してゴルフボールを成形する。前記カバーを被覆する方法についても、特に限定されるものではなく、通常のカバーを成形する方法で行うことができる。例えば、カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法が用いられる。また、カバーを被覆してゴルフボール本体を作製する際には、通常、表面にディンプルと呼ばれるくぼみが形成される。さらに、ゴルフボール本体表面は、必要に応じて、マークや塗膜との密着性を向上するために、サンドブラスト処理のような研磨処理がなされてもよい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[評価方法]
(1)耐擦過傷性
ゴルフラボラトリー社製のスイングロボットに市販のピッチングウエッジを取り付け、ヘッドスピードを36m/秒でボールの2箇所を各1回打撃し、打撃部を観察して、3段階で評価した。
評価基準
○:ゴルフボールNo.7を基準に、ボール表面の傷つき方、毛羽立ちの程度が優れる。
△:ゴルフボールNo.7を基準に、ボール表面の傷つき方、毛羽立ちの程度が同等。
×:ゴルフボールNo.7を基準に、ボール表面の傷つき方、毛羽立ちの程度が劣る。
(2)飛距離(m)及びスピン速度(rpm)
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにチタンヘッド製ウッドクラブ(ドライバー、W#1)を取付け、ヘッドスピード45m/秒でゴルフボールを打撃した際の打撃地点から停止地点までの距離(m)を測定した。また、スピン速度は、前記スイングロボットにアプローチウエッジを取付け、ヘッドスピード21m/秒でゴルフボールを打撃し、打撃されたゴルフボールを連続写真撮影することによって求めた。測定は、飛距離、スピン速度いずれの場合も5回行い、その平均値で示した。
(3)溶融粘度
(株)島津製作所製フローテスタCFT−500を用い、プランジャー面積1cm、ダイ長さ1mm、ダイ穴径1mm、荷重294Nとして、190℃にて定温試験で測定した。
[ゴルフボールの作製]
(1)コアの作製
表1に示す配合のコア用ゴム組成物を混練し、半球状キャビティを有する上下金型内で170℃で15分間加熱プレスすることにより球状コアを得た。
Figure 2006346015
ポリブタジエンゴム:JSR(株)製のBR18(シス含有率96%以上)、
アクリル酸亜鉛:日本蒸留製のZNDA−90S
酸化亜鉛:東邦亜鉛製の銀嶺R
ジフェニルジスルフィド:住友精化製
ジクミルパーオキサイド:日本油脂製のパークミルD
(2)カバー用組成物の調製およびハーフシェルの作製
表2に示した材料を、二軸混練型押出機により混練して、カバー用組成物を調製し、これを厚み0.9mmのハーフシェルに押出成形した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は、押出機のダイの位置で230℃に加熱された。尚、カバー用組成物は、押出機のダイの位置で195〜205℃に加熱した。
(3)ゴルフボールの作製
得られたコアを2枚のハーフシェルで包み、120〜130℃の加熱加圧成形を行い、プレス成形を行ってカバーを形成した後、クリアーペイントを施して厚み0.8mmのカバーを有するツーピースゴルフボールを得た。得られたゴルフボールについて、耐擦過傷性、ドライバー飛距離、アプローチショットにおけるスピン速度を測定した結果を表2に示した。また、各カバー用組成物の押出後の溶融粘度も表2に併せて示した。
Figure 2006346015
エラストランXNY97A:BASF製熱可塑性ポリウレタンエラストマー
CAPOW L38/H:KENRICH PETROCHEMICALS,INC.から市販されているチタネート系カップリング剤(65%)とシリカ(35%)の混合物
DELLITE 43B:Laviosa Chimica Mineraria S.p.A社製の精製モンモリロナイト、粒子径500nm、厚み1nm、4級アンモニウム塩処理:ベンジル基、牛脂脂肪酸基及び2個のメチル基を有する4級アンモニウム塩
表2中、ゴルフボールNo.1〜No.6は、熱可塑性ポリウレタン100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物から形成されたカバーを有する場合である。いずれの場合も、耐擦過傷性に優れ、ドライバーショット時の飛距離、及び、アプローチショットにおけるスピン速度が大きいゴルフボールが得られていることが分かる。特に、カバー用組成物がさらに層状珪酸塩を含有するゴルフボールNo.6の場合には、ドライバーショット時の飛距離とアプローチショットにおけるスピン量が一層大きくなっていることが分かる。また、いずれの場合も押出後のカバー用組成物の溶融粘度1520Pa・s以下と低く、作業性に優れていた。
ゴルフボールNo.7は、カバー用組成物が、カップリング剤を含有しない場合であるが、耐擦過傷性が低いことが分かる。ゴルフボールNo.8及びNo.9は、カバー用組成物がカップリング剤を過少、或いは、過剰に含有する場合であるが、いずれの場合も耐擦過傷性が低下した。ゴルフボールNo.10は、カバー用組成物が、熱可塑性ポリウレタン樹脂と層状珪酸塩とを含有し、カップリング剤を含有しない場合であるが、ゴルフボールの特性は良好であったが、押出後のカバー用組成物の溶融粘度が高く、作業性が不良であった。
本発明は、耐擦過傷性に優れ、ドライバーショット時の飛距離が大きく、アプローチショット時のスピン速度が大きいゴルフボールとして有用である。

Claims (5)

  1. カバーを有するゴルフボールであって、前記カバーは、熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物から形成されるものであることを特徴とするゴルフボール。
  2. 前記カップリング剤は、チタネート系カップリング剤である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記カバー用組成物は、さらにシリカを含有し、前記基材樹脂100質量部に対して、前記カップリング剤と前記シリカとを合計で0.1〜10質量部含有するものである請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 前記カバー用組成物は、さらに層状珪酸塩を含有するものである請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  5. 熱可塑性ポリウレタンを主成分とする基材樹脂100質量部に対して、カップリング剤を0.07質量部〜6.5質量部含有するカバー用組成物を用いて、カバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
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