JP2009171953A - 緑化用の容器ユニットと、その容器ユニットを用いた緑化工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】土壌等の植栽基盤とポット苗植物とが収容可能な容器ユニット本体の一面側に、該容器ユニット本体内に収容されるポット苗植物の植物体の部分を外部に裸出させうる開口部が形成されていることを特徴とする緑化用の容器ユニットを提供するものである。
【選択図】図1
Description
特に、容器ユニットの底面部と上面部とにそれぞれ凹部を形成し、それらの凹部内に上記のような導水孔を形成した場合には、灌水等によって上側の容器ユニットに導入された水が、該上側の容器ユニット内の植栽基盤等を通過し、該上側の容器ユニットの底面部の凹部内に好適に集水され、その凹部内の導水孔から下側に排出されるとともに、下側の容器ユニットの上面部の凹部内に好適に集水され、その凹部内の導水孔から下側の容器ユニット内に好適に導水されることとなる。このように、容器ユニットの底面部と上面部とにそれぞれ凹部を形成し、それらの凹部内に導水孔を形成することによって、その導水孔への集水をより容易に行うことができるのである。
本実施形態の緑化用容器ユニットは、図1乃至図4に示すように、上面開口型の容器ユニット本体1と、該容器ユニット本体1の上面開口部2を開閉自在とする蓋体3とで構成されている。容器ユニット本体1と蓋体3とは、ヒンジ部4を介して連設されている。そして、この容器ユニット本体1、蓋体3、及びヒンジ部4は、全体が合成樹脂によって一体成形によって構成されている。容器ユニット本体1、蓋体3、ヒンジ部4を構成する合成樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステルなどの汎用性の合成樹脂を好適に用いることができる。特に、耐候性のポリプロピレンを用いるのが望ましい。
開口部6の周縁の底縁部6cの裏面側は、図3に示すように凹状に形成され、後述するような保持体34に掛止される掛止部28として形成されている。この掛止部28は、開口部6を有する側面部1a側に形成されたものであるが、この側面部1aと対面する側面部1c側にも、図3に示すように保持体34に掛止される掛止部29が形成されている。
として人工土壌と天然土壌のいずれを用いてもよいことは、上述のとおりである。この場合、容器ユニット本体1の側面の開口部6の周縁部6aにおける下縁部6cの位置まで土壌30を収容する。これは、側面の開口部6からポット苗植物31の植物体32の部分を裸出させる必要があり、その際に、植物体32の位置が側面の開口部6の位置に合致するように、ポット苗植物31を容器ユニット本体1内に設置する高さを調整するためである。
このように、上記のような導水孔12、13の部分を介して、上側の容器ユニット20に導入された水が、順次下側の容器ユニット20に導入されることとなり、灌水された水は、上下に積み重ねされて配置された多数の容器ユニット20内に収容された土壌30等にまんべんなくいきわたることとなり、壁面の前面側に配置される多数の容器ユニット20の全体における透水性が維持されることとなる。
また、灌水を行うための灌水パイプを挿入させる溝部21が蓋体3に形成されているので、植栽基盤とポット苗植物に対する灌水を好適に且つ容易に行うことができるとともに、溝部21が蓋体3の凹部11及び導水孔13に連通状態となっているので、上述のように、上側の容器ユニットに導入された水が、連通状態となった導水孔12、13を介して下側の容器ユニットに導入され、積み重ねられた複数の容器ユニット相互間における水の流通が良好になるという効果を、確実に奏させることができる。
に対する風圧が軽減される一方で、透水性が不良となることもない。
本実施形態においては、上記実施形態1と同じ構成の容器ユニット20を用いているが、多数の容器ユニット20を保持体34に掛止させた状態で、相互に上下に隣接する容器ユニット20が、上記実施形態1のように積み重ねられることがなく、図16に示すように、相互に上下に隣接する上側の容器ユニット20の底面部1eと下側の容器ユニット20の蓋体3とは、図16に示すように、わずかな隙間を隔てて離間した状態とされている。この点で、相互に上下に隣接する上側の容器ユニット20の底面部1eと下側の容器ユニット20の蓋体3とが面接触状態とされていた上記実施形態1の場合と相違する。
本実施形態は、容器ユニット20の配置態様の他の実施形態である。本実施形態においては、図12乃至図14に示す保持体34の縦フレーム36及び横フレーム37間に形成される各枡目のすべてに容器ユニット20が配置されるわけではなく、図17に示すように、一部の枡目には容器ユニット20が配置されず、枡目の空間部41を維持した状態とされている。
本実施形態は、容器ユニット20の配置態様の他の実施形態である。本実施形態においても、各枡目のすべてに容器ユニット20が配置されておらず、容器ユニット20を設置した枡目と、設置されていない枡目とが交互に配置されている。そして、容器ユニット20が設置されていない枡目には、図18に示すように、パネル42が嵌め込まれている。
本実施形態は、保持体34の構成の他の実施形態であり、図19は本実施形態の保持体34を示す平面図である。本実施形態では、図12に示すような縦フレーム36及び横フレーム37を交差させて前面部38と後面部39とで構成された枡目を有する格子状のフレームを、図19に示すように正面43側のみならず、両側面44、44側及び背面45側にも設けて、四方から容器ユニット20内の植物を鑑賞することができるように保持体34が構成されている。
尚、上記実施形態では、容器ユニット本体1が、四方に側面部1a、1b、1c、1dを有する有底四角筒状に形成されていたが、容器ユニット本体1の形状は該実施形態に限定されるものではなく、たとえば有底円筒状に形成されたようなものであってもよく、また、他の形態のものであってもよい。要は、土壌30等の植栽基盤とポット苗植物31とが収容可能な容器ユニット本体1の一面側に、そのポット苗植物31の植物体32の部分を裸出させる開口部6が形成された形態のものであればよい。ただし、側面の開口部6の形成し易さ、縦横に配置する場合の作業性等の観点からは、上記実施形態のように有底四角筒状に形成されることが好ましい。
2 開口部
3 蓋体
5 空間部
6 開口部
7 フード部
8 フード部
12 導水孔
13 導水孔
20 容器ユニット
21 溝部
28 掛止部
29 掛止部
31 ポット苗植物
32 植物体
Claims (20)
- 土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とが収容可能な容器ユニット本体(1)の一面側に、該容器ユニット本体(1)内に収容されるポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうる開口部(6)が形成されていることを特徴とする緑化用の容器ユニット。
- 植栽基盤及びポット苗植物(31)を収容するための開口部(2)が、ポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうる開口部(6)とは別に、容器ユニット本体(1)に形成されている請求項1記載の緑化用の容器ユニット。
- 植栽基盤及びポット苗植物(31)を収容するための容器ユニット本体(1)の開口部(2)を開閉自在とする蓋体(3)が、さらに具備されている請求項2記載の緑化用の容器ユニット。
- 容器ユニット本体(1)を保持する保持体(34)に掛止する掛止部が該容器ユニット本体(1)に形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 掛止部が、容器ユニット本体(1)の底面側に凹状に形成されたものである請求項4記載の緑化用の容器ユニット。
- 容器ユニット本体(1)内に収容されるポット苗植物(31)の植物体(32)の部分に対する風圧を軽減するためのフード部が、植物体(32)の部分を外部に裸出させうる開口部(6)の周囲に形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 複数の容器ユニットを上下に配置した際に、上側の容器ユニットから下側の容器ユニットに導水することができるように、底面部(1e)と上面部とに、導水孔(12)、(13)が穿設されている請求項1乃至6のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 上面部に形成された導水孔(13)が、該上面部に形成された凹部(11)内に形成されている請求項7記載の緑化用の容器ユニット。
- 灌水を行うための灌水パイプを挿入させる溝部(21)が、さらに形成されている請求項1乃至8のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 灌水パイプを挿入させる溝部(21)が、上面部の凹部(11)及び導水孔(13)に連通状態とされている請求項9記載の緑化用の容器ユニット。
- 容器ユニット本体(1)の全体が合成樹脂で構成されている請求項1乃至10のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 容器ユニット本体(1)及び蓋体(3)の全体が合成樹脂で構成されている請求項3乃至10のいずれかに記載の緑化用の容器ユニット。
- 土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とが収容可能で、上面に開口部(2)が形成された容器ユニット本体(1)と、該容器ユニット本体(1)の上面の開口部(2)を開閉自在とする蓋体(3)とで構成され、該蓋体(3)で上面の開口部(2)を閉じた状態において、前記容器ユニット本体(1)内に収容されるポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうるような開口部(6)が、前記容器ユニット本体(1)の側面部に形成され、蓋体(3)を閉じた状態で複数の容器ユニットを上下に積み重ねた際に、相互に上下に隣接する上側の容器ユニットの容器ユニット本体(1)の底面部(1e)と下側の容器ユニットの蓋体(3)とが面接触状態となるように、前記容器ユニット本体(1)の底面部(1e)と蓋体(3)とがそれぞれ形成されていることを特徴とする緑化用の容器ユニット。
- 土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とが収容可能な容器ユニット本体(1)の一面側に、該容器ユニット本体(1)内に収容されるポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうる開口部(6)が形成されて構成された複数の容器ユニットを準備し、該複数の容器ユニットの容器ユニット本体(1)内に土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とを収容するとともに、該ポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を前記容器ユニット本体(1)の一面側の開口部(6)から外部に裸出させ、該植栽基盤とポット苗植物(31)とを収容した複数の容器ユニットを、少なくとも上下に配設して施工することを特徴とする緑化工法。
- 植栽基盤及びポット苗植物(31)を収容するための開口部(2)が、ポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうる開口部(6)とは別に、容器本体(1)に形成されている請求項14記載の緑化工法。
- 植栽基盤及びポット苗植物(31)を収容するための容器本体(1)の開口部(2)を開閉自在とする蓋体(3)が、さらに具備されている請求項15記載の緑化工法。
- 複数の容器ユニットを、上下、左右に配設して施工する請求項14乃至16のいずれかに記載の緑化工法。
- 植栽基盤とポット苗植物(31)とを収容した複数の容器ユニット(20)の容器ユニット本体(1)の掛止部を保持体(34)に掛止させて、該保持体(34)に容器ユニットを保持させる請求項14乃至17のいずれかに記載の緑化工法。
- 保持体(34)が、フレームを上下左右に配設させた略格子状のものである請求項18記載の緑化工法。
- 土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とが収容可能で、上面に開口部(2)が形成された容器ユニット本体(1)と、該容器ユニット本体(1)の上面の開口部(2)を開閉自在とする蓋体(3)とで構成され、該蓋体(3)で上面の開口部(2)を閉じた状態において、前記容器ユニット本体(1)内に収容されるポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を外部に裸出させうるような開口部(6)が、前記容器ユニット本体(1)の側面部に形成されて構成された複数の容器ユニットを準備し、該複数の容器ユニットの容器ユニット本体(1)内に土壌(30)等の植栽基盤とポット苗植物(31)とを収容するとともに、該ポット苗植物(31)の植物体(32)の部分を前記容器ユニット本体(1)の側面部の開口部(6)から外部に裸出させ、該植栽基盤とポット苗植物(31)とを収容した複数の容器ユニットを、相互に上下に隣接する上側の容器ユニットの容器ユニット本体(1)の底面部(1e)と下側の容器ユニットの蓋体(3)とが面接触状態となるように、上下に積み重ねるとともに、左右にも配設して施工することを特徴とする緑化工法。
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