JP2004337054A - 壁面緑化ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】建造物の壁面や道路の側壁等に取り付けて緑化を促進するように、多種類の植物を植栽可能にするプランター式であって、潅水システムを各段への引き込み式にすることによって上方のみならず下方への水分供給を確保するようにした壁面緑化ユニットを提供する。
【解決手段】単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1の最上部に水分を受ける受水蓋2が設けられ、各ユニット1は上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレー4を保持する前枠3と各トレー4の後部を保持する中板5と該中板の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材6と該保水材6の後面を保持して壁面に取り付ける後枠7とを有し、保水材6を介して上方から供給された水分を各トレー4に引き込む構造により、受水蓋2に設けられた排水穴2aから保水材6に給水された水分が各トレー4内に充填された植栽土壌8に配分されるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1の最上部に水分を受ける受水蓋2が設けられ、各ユニット1は上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレー4を保持する前枠3と各トレー4の後部を保持する中板5と該中板の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材6と該保水材6の後面を保持して壁面に取り付ける後枠7とを有し、保水材6を介して上方から供給された水分を各トレー4に引き込む構造により、受水蓋2に設けられた排水穴2aから保水材6に給水された水分が各トレー4内に充填された植栽土壌8に配分されるようにした。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物の壁面や道路の側壁等に取り付けて緑化を促進するようにした壁面緑化ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建造物の壁面や道路の側壁等に植栽を行うのは困難であったが、近年においては、このような箇所にも植栽を可能とする壁面緑化に関する技術開発が遂行されている。
【0003】
ところで、そのような壁面緑化の技術を大きく分けると、パネル式のものとネット式のものとプランター式のものとがある。
【0004】
このうちパネル式のものは、種々の材料による薄層盤に植物を根付かせるものであり、根鉢部の土が少ないため、水分の保持力が小さい等の理由により、植栽可能な植物がセダム類や苔類に限定されるという欠点がある。
【0005】
また、ネット式のものは、道路の側壁にネット状の部材を張り、その下部の土壌に植栽した植物をネットに絡ませながら生育させるようにしたものであるが、植栽可能な植物がヘデラを代表とする蔓類の登攀植物に限定されるという欠点がある。
【0006】
そこで、上記のセダム類、苔類或は蔓類の他に多種類の植物を植栽可能とする緑化方式としてプランター式のものに着目し、以下の特許文献1〜3を参照しながら従来の技術について説明する。
【0007】
まず、特許文献1に記載の発明は、図8(a)〜(d)に示すように、複数段積み上げ可能な緑化用ユニット50からなり、それぞれの緑化用ユニット50は、背面板51aと底板51bと天板51cとからなる前面が開放された本体51と、この本体51に収容する1個以上の植栽容器55とからなり、上記底板51bおよび天板51cにはそれぞれ適宜間隔で給水孔56および排水孔57が形成され、図8(a)に示すように、上記の緑化用ユニット50を基礎52の上に複数配列し、側部は支柱53で支持し、上部は笠木54で保持した状態で道路等の側壁に取り付けるようにしている。
【0008】
このような構成において、図8(c)に示すように、植栽容器55は、前面を開放した直方体の容器を隔壁58で区画して上下に複数の植栽室59、59…を設けると共に、両横壁60、60には連通孔61を設け、さらに天井部には給水を貯留する水受け62及び給水孔63を設け、底部には排水孔64を設けると共に、隔壁58に通水、通気または排水用の孔65を設け、さらに前面には植栽室59に対応した植栽孔66と、この周囲に設けた複数の通気孔67を有する分割可能な蓋68を設けてなり、各植栽室59には人工土壌(不図示)が充填され、この人工土壌に対して予め任意の植栽が施される。
【0009】
さらに、上記の構成においては、天板51cの上方に並行して走る樋69を設け、この樋69は植栽室59の幅と略同じピッチで仕切板70で区画され、各区画の底部には給水用の孔71が設けられ、さらに仕切板70を横切って給水チューブ72が設けられ、この給水チューブ72から滴下される水を仕切単位に受け止めるようにしている。
【0010】
また、特許文献2に記載の発明は、図9(a)〜(c)に示すように、前面開放の偏平縦型コンテナであり、コンテナ75内に間隔を存して斜めに設置する仕切板76、76…で多層にセル77、77…を形成し、各セル77内に人工軽量土壌を含む人工土壌78を充填して植生基板を形成したことを特徴とする壁面等の緑化用コンテナである。
【0011】
このような構成においては、ビルの壁面等にボルト79等によって固定する背面板80と該背面板80に上記の複数の仕切板76、76…を形成すると共に、各仕切板76の両側を側面板82、82で保持してあり、さらに仕切板76、76…の最上部には断面三角形状の空間83が形成され、これらの三角形状の空間83と各セル77、77…に充填された人工土壌78、78………に植物を植生するようにしている。また、各仕切板76、76…には水抜き孔84、84…が形成され、最上の三角形の空間83で受けた給水または雨水を各水抜き孔84、84…を経て下方に浸透させ排出するようにしている。
【0012】
なお、特許文献3に記載の発明は、パネル式の部類に分類されるものであり、図10(a)、(b)に示すように、建造物の壁面に取付け可能で上面に開口する入水口86及び下面に開口する排水穴87を有するケース88と、このケース88内に収容した培養土を含む植栽材89と、この植栽材89に植栽され前記ケース88の外側面に露出する緑化植物90とからなることを特徴とする壁面緑化ユニットである。
【0013】
このような構成において、前記植栽材89は、ケース88内に通水層91と培土層92と植栽層93とが積層されて成り、植栽層93の外面にメッシュ94が張られ、このメッシュ94によって植栽材89の撓みを防止するようにしている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−9787号公報
【特許文献2】
特開2000−201536号公報
【特許文献3】
特開2002−335765号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8(a)〜(d)に示す特許文献1の発明における潅水のシステムは、天板51cの上方に設けられた給水チューブ72からの滴下を樋69の各仕切板70による区画ごとに受けとめ、この樋69の区画ごとの各底に設けられた給水用の孔71を経て、下方の植栽容器55の水受け62に滴下され、水受け62の給水孔63から下方の各植栽室59に滴下され、さらに各植栽室59の底に設けられた通気または排水用の孔65を経て、さらに下方の各植栽室59に至り、底の排水孔64を経て排出される。
【0016】
ところが、特許文献1の発明によれば、植栽容器55の各植栽室59、59…には人工土壌が充填されるため、上方から供給された水分は各植栽室59、59…の人工土壌を順次浸透すると共に、通気または排水用の孔65を介して下方の植栽室59に至るものであり、下方に至るほど植栽室59に供給される水分が不足する。
【0017】
また、図9(a)〜(c)に示す特許文献2の発明における潅水のシステムは、最上の三角形の空間83で受けた給水または雨水が各仕切板76の水抜き孔84を通過しながら各セル77、77…の人工土壌78、78………を順次浸透して下方へ至るものであるため、下方のセル77に至るほど水分が不足する。
【0018】
さらに、図10(a)、(b)に示す特許文献3の発明は、マットまたはシート状の植栽層93と板状の培土層92に緑化植物90を根付かせるため、植栽可能な植物が限定されるものである。また、この潅水システムは、ケース88の上面の入水口87から下方へ浸入して通水層91を経ながら植栽層93と培土層92とヘ浸透させるようにしたものであるが、各層が単に接触していることによって生じる水分の浸透性によって各層へ給水するものであるため、下方に至るほど水分の供給が困難になる。
【0019】
本発明は、上記の問題点を解消するために成されたもので、建造物の壁面や道路の側壁等に取り付けて緑化を促進するように、多種類の植物を植栽可能にするプランター式であって、潅水システムを各段への引き込み式にすることによって上方のみならず下方への水分供給を確保するようにした壁面緑化ユニットを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の壁面緑化ユニットは、建造物や道路等の壁面に取付けて植栽を行なうようにした壁面緑化ユニットにおいて、単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニットの最上部に水分を受ける受水蓋が設けられ、各ユニットは上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレーを保持する前枠と各トレーの後部を保持する中板と該中板の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材と該保水材の後面を保持して前記壁面に取り付ける後枠とを有し、前記保水材を介して上方から供給された水分を各トレーに引き込む構造により、前記受水蓋に設けられた排水穴から前記保水材に給水された水分が各トレー内に充填された植栽土壌に配分されるようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明による請求項2の壁面緑化ユニットは、請求項1において、前記トレーは底面部の前後に前面部と後面部とを上方に折曲形成すると共に前面部は後面部よりも高く形成してなり、前記前枠の上下方向に所定間隔で形成された各開口窓の下端に各トレーの前面上部を前方に折曲してなる前方係止片を係止する一方、前記中板の上下方向に所定間隔で形成された各開口部の下端に各トレーの後面の上部を後方に折曲してなる後方折曲片を係止すると共に該後方折曲片を水分の浸透性を有する保水マットの内部へ差し込んだ構造とすることにより、各トレーの後方折曲片を介して前記保水マットの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの底板に設けられた排水穴によって余剰水分を下方のトレーへ排出するようにしたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明による請求項3の壁面緑化ユニットは、請求項1において、前記トレーは底面部の前部を上方に折曲形成してなる前面部と該底面部の後部を下方に折曲して成る支持片とを有し、各トレーの支持片を前記中板の上下方向に所定間隔で固定してなり、該トレーの前部と上部を断熱材で被覆すると共に該断熱材の上部に形成された植栽穴からトレー内に植栽された植物を生育させ、前記中板と前記後枠との間に設けられた水分の浸透性を有する保水ロープの下端を前記中板に形成された引込口から挿通して各トレー内に差し込んだ構造とすることにより、各保水ロープの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの後方下部の中板に設けられた排水穴によって余剰水分を前記保水ロープ側へ排出するようにしたことを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明による請求項4の壁面緑化ユニットは、請求項1、2または3において、前記受水蓋の上方には潅水パイプが設けられ、該潅水パイプを介して前記受水蓋に水分が供給されるようにしたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施例1)
本発明は、図1〜図4に示すように、建造物や道路等の壁面10に取付けて植栽を行なうようにした壁面緑化ユニット1において、単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1、1…の最上部に水分を受ける受水蓋2が設けられ、各ユニット1は上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレー1、1…を保持する前枠3と各トレー4、4…の後部を保持する中板5と該中板5の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材6と該保水材6の後面を保持して前記壁面10に取り付ける後枠7とを有し、前記保水材6を介して上方から供給された水分を各トレー4に引き込む構造により、前記受水蓋2に設けられた排水穴2aから前記保水材6に給水された水分が各トレー4内に充填された植栽土壌8に配分されるようにしたものである。
【0026】
このような発明による実施例1について詳細に述べると、図1〜図4に示すように、受水蓋2は単体のユニット1又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1、1…の最上部に固定され、その構造は前後左右に側板2bを有すると共に底板2cの後方側に長尺の排水穴2aが形成され、この受水蓋2で雨水を受けたり、後述する潅水パイプ11から供給される水分を受けて、排水穴2aから下方の保水材6(本実施例においては保水マット6a)に水分を供給するようにしている。
【0027】
なお、図4に示す壁面緑化ユニット1、1…は、横方向に2個のユニット1、1が配設されると共に、上下方向に2個のユニット1、1が積み重ねられた構成として図示してあるが、所望の壁面を覆うように横方向及び上下方向にさらに多数のユニットを配設することを可能とするものである。
【0028】
また、図4にはその最上部に受水蓋2が設けられ、潅水パイプ11は各受水蓋2の上方に連続的に付設されているが、個々のユニット1の最上部に受水蓋2を設けて、その受水蓋2ごとに潅水パイプ11を付設するようにしてもよい。いずれにしても、潅水パイプ11は建築物の屋上等に設けられた貯水槽や地上からのポンプ給送によって給水し、潅水パイプ11の穿孔部11a(図3参照)から散水して上記のように受水蓋2で受けるようにしている。
【0029】
各ユニット1における各トレー4は、図2又は図3に示すように、横長の底面部4bの前後に前面部4aと後面部4cとを上方に折曲形成すると共に、前面部4aは後面部4cよりも高く形成されている。このような構成において、植栽土壌8を各トレー4の後面部4cの上端付近まで充填すると、トレー4の前面部4aの高さは植栽土壌8の上面よりもさらに高い位置にあるため、トレー4内の植栽土壌8や給水された水分が飛散して下方へ落下し難い構造となり、下方の通行人に対する安全防止または迷惑防止を成すことが可能となる。
【0030】
また、各トレー4は夫々同一の形状を有し、前面部4aの上端を前方に折曲してなる前方係止片12と後面部4cの上端を後方に折曲してなる後方折曲片13とを有する。なお、これらの前方係止片12と後方折曲片13とは、後述するように前枠3の開口窓14の下端と後枠7の開口部15の下端に係止され得る幅を有するように形成されている。
【0031】
図2において、上記の前枠3は左右両側に後方に向けて折曲された側板3a、3aを有する。また、前枠3の前面には上下方向に間隔をあけて複数の開口窓14、14…が形成されている。さらに、図3に示すように、各開口窓14の上下方向の間隔は各トレー4の前面部4aの上下幅に相当するように形成され、各開口窓14の下端に各トレー4の前面部4aに形成された前方係止片12を係止した状態にすると、各トレー4は前枠3で隠れた状態となって外方からは見えないが、開口窓14から各トレー4内の植栽土壌8に植えられた植物9が外方へ成長して全体には緑化された外観を呈することとなる。
【0032】
なお、前枠3の左右の側枠3a、3aには開口窓14を同様の高さ及び上下幅を有する側窓16が形成され、夫々のトレー4の植栽土壌8に植えられた植物9を側窓16からも見えるようにしている。
【0033】
一方、中板5の上下方向に所定間隔で形成された各開口部15の下端に各トレーの後面の上部を後方に折曲してなる後方折曲片13が係止される。この中板5は、図3に示すように、下段のトレー4からその上段のトレー4までの間が中板5の開口部15によって開口された状態にあるため、各開口部15においては、中板5の後面に設けられた保水マット6aがトレー4側に露呈した状態となる。
【0034】
本実施例における保水材6は、水分の浸透性を有する保水マット6aからなり、ポリエステル固綿シートまたは3D構造の不織布等を使用して長方形平面に形成されている。この保水マット6aの上端は、図3に示すように、受水蓋2の排水穴2aの直下に接触され、受水蓋2で受けた雨水や後述する潅水パイプ11から給水された水分を排水穴2aを介して直ちに保水マット6aに浸透させるようにしている。
【0035】
また、図2に示すように、上記の保水マット6aには各トレー4の後面部の上端に形成された後方折曲片13の位置に差し込み溝が形成され、図3に示すように、夫々の差し込み溝6bに各トレー4の後方折曲片13を差し込むことによって、上記のように保水マット6aの上方から供給された水分を各後方折曲片13で受け止めてトレー3内に引き込むことができる。
【0036】
また、図3に示すように、各トレー4の底板4bには排水穴17が設けられ、この排水穴17によって植栽土壌8中に給水された余剰水分を下方のトレー4へ排出することによって、水分を無駄なく供給することができるようにしている。
【0037】
さらに、本実施例において、後枠7は上記の保水材6(保水マット6a)の後面を保持して建築物等の壁面10にボルト等で締結することにより固定してある。この後枠7には両側に前方へ折曲された保持片7a、7aが形成され、後枠7を壁面10に固定した上で、後枠7の両側の保持片7a、7aを前枠3の左右の側枠3a、3aに重ねて、側枠3aのネジ穴3bと保持片7aのネジ穴7bにボルト7c(図1参照)を挿通して固定することにより、後枠7と中板5の間に保水マット6aを保持すると共に、中板5と前板3との間に上下方向に所定間隔をあけて各トレー4、4…を取り付けることができる。なお、トレー4の左右の側方は前枠3の左右の側板3a、3aによって閉塞される。
【0038】
このような構成において、各トレー4は前面部4aの前方係止片12を前枠3の開口窓14に係止し、後面部4cの後方折曲片13を中板5の開口部15に係止した構成によって、夫々のトレー4は取り外し自在とされ、トレー4ごとに植物9の取替えが可能である。
【0039】
また、上記の構成において、前枠3はABS樹脂を使用してその表面にアクリル樹脂等の熱反射塗料を表面に塗布することによって太陽熱がトレー内に伝達するのを遮断し、各トレー4内の根部の温度上昇を防止して、植物の健全な生育を保護することができる。
【0040】
さらに、他の熱防止構造としては、前枠3とトレー4との間に発泡ABS樹脂やロックウールを充填したり、前枠3の前面に断熱材を張り付けたり、または塗布したり、さらに断熱材の代わりに赤外線反射シートを張り付けたり、熱反射または断熱塗料を吹き付けたりしても効果的である。
【0041】
また、トレー4に使用する材料としては、エンジニアリングプラスチック等の高強度樹脂材料、ABS樹脂やFRP等のプラスチック材料の他に、アルミニウムやステンレス等の軽量金属を用いてもよい。また、中板5と後枠7は、アルミニウム板等の軽量金属を使用することができる。
【0042】
さらに、トレー4内に充填する植栽土壌8としては天然軽石、ココヤシダスト、ココヤシ繊維、ピートモス等の人工軽量土壌を使用することができ、本実施例においては、各トレー4の上方が開放されているため、トレー内に植栽する苗は、ポット苗木が好ましい。その植物としては、ゼラニウム、バラ、マツバギク等の多年草、さらにはツルマサキ、ヘデラ等の下垂性植物等が適し、意匠性にすぐれた壁面緑化が可能となる。
【0043】
(実施例2)
本実施例においては、図5〜図7に示すように、上記の実施例と同様の受水蓋2が単体のユニット1ごとに、又は上下方向に積み重ねられた複数のユニット1、1…の最上部に設けられ、上記同様の潅水パイプ11が設けられている。
【0044】
本実施例において、図5〜図7に示すように、各トレー4は底面部4bの前部を上方に折曲形成してなる前面部4aと該底面部4bの後部を下方に折曲して成る支持片4dとを有し、各トレー4の支持片4dを中板5の上下方向に所定間隔で固定してなるものである。
【0045】
なお、各トレー4の使用材料は、上記実施例と同様にエンジニアリングプラスチック等の高強度樹脂材料、ABS樹脂やFRP等のプラスチック材料、さらにはアルミニウムやステンレス等の軽量金属の板状体を用いるとよい。
【0046】
さらに、図5または図7に示すように、各トレー4、4…の前部と上部を断熱材20で被覆すると共に該断熱材20の上部に形成された植栽穴21、21…からトレー4内に植栽された植物9を挿出させて生育させる。このような植栽穴21の形成箇所は、図5に示すように、各トレー4の横幅に応じて所定間隔で複数個形成してよいが、トレー4内の植栽土壌8に植栽された植物9をすべての植栽穴21に通す必要はなく、植物の種類によって選択的に挿通するようにし、使用しない植栽穴21があっても通気穴として機能させることができる。
【0047】
また、中板5と後枠7はいずれもアルミニウム等によって形成し、中板5と後枠7との間に設けられた保水材6として、本実施例においては、水分の浸透性を有する綿ロープ等による保水ロープ6cを設ける。図7に示すように、個々の保水ロープ6cは上端6dを受水蓋2の排水穴2aに接触または露出させることによって、受水蓋2で受けた雨水または潅水パイプ11からの給水を排水穴2aから下方の保水ロープ6cに直ちに浸透させて下方へ水分を供給すると共に、各保水ロープ6cの下端6eを各トレー4ごとにおいて中板5の所定箇所に形成された引込口5aから挿通してトレー4内に差し込んだ構造とすることにより、各保水ロープ6cの下端6eは各トレー4内の植栽土壌8に接触して上方から供給された水分を各トレー4の植栽土壌8に引き込むことが可能となる。
【0048】
また、各トレー4の後方下部における中板5には排水穴23が形成され、該排水穴23によって植栽土壌8中の余剰水分を保水ロープ6c側へ排出することによって、水分を他のトレー4へ無駄なく供給することができる。
【0049】
さらに、本実施例においても、後枠7は上記の保水材6(保水ロープ6c)の後面を保持して建築物の壁面にボルト締結等によって固定してあり、図6に示すように、後枠7の両側に前方へ折曲された保持片7a、7aで保水ロープ6cを介して中板5を固定すると共に、該中板5の上下方向に所定間隔をあけて各トレーをボルト締結、溶接または接着等によって固定することができ、図5に示すうに、トレー4の左右の側方は断熱性を有する側板22によって閉塞される。
【0050】
また、上記の構成を有する本実施例において、各トレー4の断熱材20はABS樹脂を使用してその表面にアクリル樹脂等の熱反射塗料を表面に塗布することによって太陽熱がトレー内に伝達するのを遮断し、根部の温度上昇を防止して、植物の健全な生育を保護するようにしてもよい。
【0051】
さらに、本実施例においても、トレー4内に充填する植栽土壌としては天然軽石、ココヤシダスト、ココヤシ繊維、ピートモス等の人工軽量土壌を使用する。なお、本実施例においては、各トレー4の上部に断熱材20が設けられ、該断熱材20に形成された植栽穴21からトレー4内に植栽された植物9を挿出し生育させるようにしてあるため、植栽初期の根の定着が弱い植物の飛散防止が可能となり、バーベラやテヘラ等のプラグ苗木にも適するものである。
【0052】
なお、上記の実施例1または2において、トレー4内の植栽土壌8や植物の飛散等をより確実に防止するために、壁面緑化ユニット1の前面を覆う飛散防止ネット(不図示)を設けてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の壁面緑化ユニットによれば、プランター式のトレーを建造物や道路等の壁面に沿って上下方向に所定間隔をあけて配設することができ、このようなユニットを横方向または上下方向に積み重ねることによって、壁面を所望の面積で覆い、従来の壁面緑化において可能であった植物に限定されず、多彩な植物によって意匠性にすぐれた壁面全体の緑化を行うことが可能となる。
【0054】
また、本発明において、潅水システムは、単体のユニットごと、又は上下方向に積み重ねられた複数のユニットの最上部に設けられた受水蓋で雨水を受けたり、潅水パイプによって供給された水分を各ユニットの全面に付設された保水マットや保水ロープを介して各トレー内に引き込む構造を有することにより、上方のみならず下方への水分供給を確保することができ、また各トレーの底板に設けられた排水穴、或いは各トレーの後方下部の中板に設けられた排水穴によって各トレー内の余剰水分を排出して再利用することができるため、潅水システムの簡便化、水管理の労力軽減、水資源の利用等を図ることが可能となる。
【0055】
さらに、各ユニットを構成する構造において、前面部を後面部よりも高く形成し、または各トレーの前部と上部を断熱材で被覆すると共に該断熱材の上部に形成された植栽穴からトレー内に植栽された植物を生育させる構造とすることにより、トレー内の植栽土壌や給水された水分が飛散して下方へ落下し難い構造となり、下方の通行人に対する安全防止または迷惑防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの単体を示す斜視図である。
【図2】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの単体を示す分解斜視図である。
【図3】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの縦断面図である。
【図4】(a)は本発明による実施例1の壁面緑化ユニットを複数組み合わせた正面図であり、(b)は縦断面図である。
【図5】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの単体を示す斜視図である。
【図6】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの単体を示す分解斜視図である。
【図7】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの縦断面図である。
【図8】(a)は従来の植栽用壁体を示す正面図、(b)は従来の植栽壁体を示す斜視図、(c)は従来の植栽容器及び蓋を示す斜視図、(d)は従来の樋を示す斜視図である。
【図9】(a)は従来の緑化用コンテナを示す正面図、(b)は縦断面図、(c)は側面図である。
【図10】(a)は従来の壁面緑化ユニットを示す正面図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
1…壁面緑化ユニット
2…受水蓋
2a…排水穴
2b…側板
2c…底板
3…前枠
3a…側板
4…トレー
4a…前面部
4b…底面部
4c…後面部
5…中板
5a…引込口
6…保水材
6a…保水マット
6c…保水ロープ
6d…保水ロープの上端
6e…保水ロープの下端
7…後枠
8…植栽土壌
9…植物
10…壁面
11…潅水パイプ
11a…穿孔部
12…前方係止片
13…後方折曲片
14…開口窓
15…開口部
16…側窓
17…排水穴
20…断熱材
21…植栽穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物の壁面や道路の側壁等に取り付けて緑化を促進するようにした壁面緑化ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建造物の壁面や道路の側壁等に植栽を行うのは困難であったが、近年においては、このような箇所にも植栽を可能とする壁面緑化に関する技術開発が遂行されている。
【0003】
ところで、そのような壁面緑化の技術を大きく分けると、パネル式のものとネット式のものとプランター式のものとがある。
【0004】
このうちパネル式のものは、種々の材料による薄層盤に植物を根付かせるものであり、根鉢部の土が少ないため、水分の保持力が小さい等の理由により、植栽可能な植物がセダム類や苔類に限定されるという欠点がある。
【0005】
また、ネット式のものは、道路の側壁にネット状の部材を張り、その下部の土壌に植栽した植物をネットに絡ませながら生育させるようにしたものであるが、植栽可能な植物がヘデラを代表とする蔓類の登攀植物に限定されるという欠点がある。
【0006】
そこで、上記のセダム類、苔類或は蔓類の他に多種類の植物を植栽可能とする緑化方式としてプランター式のものに着目し、以下の特許文献1〜3を参照しながら従来の技術について説明する。
【0007】
まず、特許文献1に記載の発明は、図8(a)〜(d)に示すように、複数段積み上げ可能な緑化用ユニット50からなり、それぞれの緑化用ユニット50は、背面板51aと底板51bと天板51cとからなる前面が開放された本体51と、この本体51に収容する1個以上の植栽容器55とからなり、上記底板51bおよび天板51cにはそれぞれ適宜間隔で給水孔56および排水孔57が形成され、図8(a)に示すように、上記の緑化用ユニット50を基礎52の上に複数配列し、側部は支柱53で支持し、上部は笠木54で保持した状態で道路等の側壁に取り付けるようにしている。
【0008】
このような構成において、図8(c)に示すように、植栽容器55は、前面を開放した直方体の容器を隔壁58で区画して上下に複数の植栽室59、59…を設けると共に、両横壁60、60には連通孔61を設け、さらに天井部には給水を貯留する水受け62及び給水孔63を設け、底部には排水孔64を設けると共に、隔壁58に通水、通気または排水用の孔65を設け、さらに前面には植栽室59に対応した植栽孔66と、この周囲に設けた複数の通気孔67を有する分割可能な蓋68を設けてなり、各植栽室59には人工土壌(不図示)が充填され、この人工土壌に対して予め任意の植栽が施される。
【0009】
さらに、上記の構成においては、天板51cの上方に並行して走る樋69を設け、この樋69は植栽室59の幅と略同じピッチで仕切板70で区画され、各区画の底部には給水用の孔71が設けられ、さらに仕切板70を横切って給水チューブ72が設けられ、この給水チューブ72から滴下される水を仕切単位に受け止めるようにしている。
【0010】
また、特許文献2に記載の発明は、図9(a)〜(c)に示すように、前面開放の偏平縦型コンテナであり、コンテナ75内に間隔を存して斜めに設置する仕切板76、76…で多層にセル77、77…を形成し、各セル77内に人工軽量土壌を含む人工土壌78を充填して植生基板を形成したことを特徴とする壁面等の緑化用コンテナである。
【0011】
このような構成においては、ビルの壁面等にボルト79等によって固定する背面板80と該背面板80に上記の複数の仕切板76、76…を形成すると共に、各仕切板76の両側を側面板82、82で保持してあり、さらに仕切板76、76…の最上部には断面三角形状の空間83が形成され、これらの三角形状の空間83と各セル77、77…に充填された人工土壌78、78………に植物を植生するようにしている。また、各仕切板76、76…には水抜き孔84、84…が形成され、最上の三角形の空間83で受けた給水または雨水を各水抜き孔84、84…を経て下方に浸透させ排出するようにしている。
【0012】
なお、特許文献3に記載の発明は、パネル式の部類に分類されるものであり、図10(a)、(b)に示すように、建造物の壁面に取付け可能で上面に開口する入水口86及び下面に開口する排水穴87を有するケース88と、このケース88内に収容した培養土を含む植栽材89と、この植栽材89に植栽され前記ケース88の外側面に露出する緑化植物90とからなることを特徴とする壁面緑化ユニットである。
【0013】
このような構成において、前記植栽材89は、ケース88内に通水層91と培土層92と植栽層93とが積層されて成り、植栽層93の外面にメッシュ94が張られ、このメッシュ94によって植栽材89の撓みを防止するようにしている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−9787号公報
【特許文献2】
特開2000−201536号公報
【特許文献3】
特開2002−335765号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8(a)〜(d)に示す特許文献1の発明における潅水のシステムは、天板51cの上方に設けられた給水チューブ72からの滴下を樋69の各仕切板70による区画ごとに受けとめ、この樋69の区画ごとの各底に設けられた給水用の孔71を経て、下方の植栽容器55の水受け62に滴下され、水受け62の給水孔63から下方の各植栽室59に滴下され、さらに各植栽室59の底に設けられた通気または排水用の孔65を経て、さらに下方の各植栽室59に至り、底の排水孔64を経て排出される。
【0016】
ところが、特許文献1の発明によれば、植栽容器55の各植栽室59、59…には人工土壌が充填されるため、上方から供給された水分は各植栽室59、59…の人工土壌を順次浸透すると共に、通気または排水用の孔65を介して下方の植栽室59に至るものであり、下方に至るほど植栽室59に供給される水分が不足する。
【0017】
また、図9(a)〜(c)に示す特許文献2の発明における潅水のシステムは、最上の三角形の空間83で受けた給水または雨水が各仕切板76の水抜き孔84を通過しながら各セル77、77…の人工土壌78、78………を順次浸透して下方へ至るものであるため、下方のセル77に至るほど水分が不足する。
【0018】
さらに、図10(a)、(b)に示す特許文献3の発明は、マットまたはシート状の植栽層93と板状の培土層92に緑化植物90を根付かせるため、植栽可能な植物が限定されるものである。また、この潅水システムは、ケース88の上面の入水口87から下方へ浸入して通水層91を経ながら植栽層93と培土層92とヘ浸透させるようにしたものであるが、各層が単に接触していることによって生じる水分の浸透性によって各層へ給水するものであるため、下方に至るほど水分の供給が困難になる。
【0019】
本発明は、上記の問題点を解消するために成されたもので、建造物の壁面や道路の側壁等に取り付けて緑化を促進するように、多種類の植物を植栽可能にするプランター式であって、潅水システムを各段への引き込み式にすることによって上方のみならず下方への水分供給を確保するようにした壁面緑化ユニットを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の壁面緑化ユニットは、建造物や道路等の壁面に取付けて植栽を行なうようにした壁面緑化ユニットにおいて、単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニットの最上部に水分を受ける受水蓋が設けられ、各ユニットは上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレーを保持する前枠と各トレーの後部を保持する中板と該中板の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材と該保水材の後面を保持して前記壁面に取り付ける後枠とを有し、前記保水材を介して上方から供給された水分を各トレーに引き込む構造により、前記受水蓋に設けられた排水穴から前記保水材に給水された水分が各トレー内に充填された植栽土壌に配分されるようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明による請求項2の壁面緑化ユニットは、請求項1において、前記トレーは底面部の前後に前面部と後面部とを上方に折曲形成すると共に前面部は後面部よりも高く形成してなり、前記前枠の上下方向に所定間隔で形成された各開口窓の下端に各トレーの前面上部を前方に折曲してなる前方係止片を係止する一方、前記中板の上下方向に所定間隔で形成された各開口部の下端に各トレーの後面の上部を後方に折曲してなる後方折曲片を係止すると共に該後方折曲片を水分の浸透性を有する保水マットの内部へ差し込んだ構造とすることにより、各トレーの後方折曲片を介して前記保水マットの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの底板に設けられた排水穴によって余剰水分を下方のトレーへ排出するようにしたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明による請求項3の壁面緑化ユニットは、請求項1において、前記トレーは底面部の前部を上方に折曲形成してなる前面部と該底面部の後部を下方に折曲して成る支持片とを有し、各トレーの支持片を前記中板の上下方向に所定間隔で固定してなり、該トレーの前部と上部を断熱材で被覆すると共に該断熱材の上部に形成された植栽穴からトレー内に植栽された植物を生育させ、前記中板と前記後枠との間に設けられた水分の浸透性を有する保水ロープの下端を前記中板に形成された引込口から挿通して各トレー内に差し込んだ構造とすることにより、各保水ロープの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの後方下部の中板に設けられた排水穴によって余剰水分を前記保水ロープ側へ排出するようにしたことを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明による請求項4の壁面緑化ユニットは、請求項1、2または3において、前記受水蓋の上方には潅水パイプが設けられ、該潅水パイプを介して前記受水蓋に水分が供給されるようにしたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施例1)
本発明は、図1〜図4に示すように、建造物や道路等の壁面10に取付けて植栽を行なうようにした壁面緑化ユニット1において、単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1、1…の最上部に水分を受ける受水蓋2が設けられ、各ユニット1は上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレー1、1…を保持する前枠3と各トレー4、4…の後部を保持する中板5と該中板5の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材6と該保水材6の後面を保持して前記壁面10に取り付ける後枠7とを有し、前記保水材6を介して上方から供給された水分を各トレー4に引き込む構造により、前記受水蓋2に設けられた排水穴2aから前記保水材6に給水された水分が各トレー4内に充填された植栽土壌8に配分されるようにしたものである。
【0026】
このような発明による実施例1について詳細に述べると、図1〜図4に示すように、受水蓋2は単体のユニット1又は上下方向に積み重ねた複数のユニット1、1…の最上部に固定され、その構造は前後左右に側板2bを有すると共に底板2cの後方側に長尺の排水穴2aが形成され、この受水蓋2で雨水を受けたり、後述する潅水パイプ11から供給される水分を受けて、排水穴2aから下方の保水材6(本実施例においては保水マット6a)に水分を供給するようにしている。
【0027】
なお、図4に示す壁面緑化ユニット1、1…は、横方向に2個のユニット1、1が配設されると共に、上下方向に2個のユニット1、1が積み重ねられた構成として図示してあるが、所望の壁面を覆うように横方向及び上下方向にさらに多数のユニットを配設することを可能とするものである。
【0028】
また、図4にはその最上部に受水蓋2が設けられ、潅水パイプ11は各受水蓋2の上方に連続的に付設されているが、個々のユニット1の最上部に受水蓋2を設けて、その受水蓋2ごとに潅水パイプ11を付設するようにしてもよい。いずれにしても、潅水パイプ11は建築物の屋上等に設けられた貯水槽や地上からのポンプ給送によって給水し、潅水パイプ11の穿孔部11a(図3参照)から散水して上記のように受水蓋2で受けるようにしている。
【0029】
各ユニット1における各トレー4は、図2又は図3に示すように、横長の底面部4bの前後に前面部4aと後面部4cとを上方に折曲形成すると共に、前面部4aは後面部4cよりも高く形成されている。このような構成において、植栽土壌8を各トレー4の後面部4cの上端付近まで充填すると、トレー4の前面部4aの高さは植栽土壌8の上面よりもさらに高い位置にあるため、トレー4内の植栽土壌8や給水された水分が飛散して下方へ落下し難い構造となり、下方の通行人に対する安全防止または迷惑防止を成すことが可能となる。
【0030】
また、各トレー4は夫々同一の形状を有し、前面部4aの上端を前方に折曲してなる前方係止片12と後面部4cの上端を後方に折曲してなる後方折曲片13とを有する。なお、これらの前方係止片12と後方折曲片13とは、後述するように前枠3の開口窓14の下端と後枠7の開口部15の下端に係止され得る幅を有するように形成されている。
【0031】
図2において、上記の前枠3は左右両側に後方に向けて折曲された側板3a、3aを有する。また、前枠3の前面には上下方向に間隔をあけて複数の開口窓14、14…が形成されている。さらに、図3に示すように、各開口窓14の上下方向の間隔は各トレー4の前面部4aの上下幅に相当するように形成され、各開口窓14の下端に各トレー4の前面部4aに形成された前方係止片12を係止した状態にすると、各トレー4は前枠3で隠れた状態となって外方からは見えないが、開口窓14から各トレー4内の植栽土壌8に植えられた植物9が外方へ成長して全体には緑化された外観を呈することとなる。
【0032】
なお、前枠3の左右の側枠3a、3aには開口窓14を同様の高さ及び上下幅を有する側窓16が形成され、夫々のトレー4の植栽土壌8に植えられた植物9を側窓16からも見えるようにしている。
【0033】
一方、中板5の上下方向に所定間隔で形成された各開口部15の下端に各トレーの後面の上部を後方に折曲してなる後方折曲片13が係止される。この中板5は、図3に示すように、下段のトレー4からその上段のトレー4までの間が中板5の開口部15によって開口された状態にあるため、各開口部15においては、中板5の後面に設けられた保水マット6aがトレー4側に露呈した状態となる。
【0034】
本実施例における保水材6は、水分の浸透性を有する保水マット6aからなり、ポリエステル固綿シートまたは3D構造の不織布等を使用して長方形平面に形成されている。この保水マット6aの上端は、図3に示すように、受水蓋2の排水穴2aの直下に接触され、受水蓋2で受けた雨水や後述する潅水パイプ11から給水された水分を排水穴2aを介して直ちに保水マット6aに浸透させるようにしている。
【0035】
また、図2に示すように、上記の保水マット6aには各トレー4の後面部の上端に形成された後方折曲片13の位置に差し込み溝が形成され、図3に示すように、夫々の差し込み溝6bに各トレー4の後方折曲片13を差し込むことによって、上記のように保水マット6aの上方から供給された水分を各後方折曲片13で受け止めてトレー3内に引き込むことができる。
【0036】
また、図3に示すように、各トレー4の底板4bには排水穴17が設けられ、この排水穴17によって植栽土壌8中に給水された余剰水分を下方のトレー4へ排出することによって、水分を無駄なく供給することができるようにしている。
【0037】
さらに、本実施例において、後枠7は上記の保水材6(保水マット6a)の後面を保持して建築物等の壁面10にボルト等で締結することにより固定してある。この後枠7には両側に前方へ折曲された保持片7a、7aが形成され、後枠7を壁面10に固定した上で、後枠7の両側の保持片7a、7aを前枠3の左右の側枠3a、3aに重ねて、側枠3aのネジ穴3bと保持片7aのネジ穴7bにボルト7c(図1参照)を挿通して固定することにより、後枠7と中板5の間に保水マット6aを保持すると共に、中板5と前板3との間に上下方向に所定間隔をあけて各トレー4、4…を取り付けることができる。なお、トレー4の左右の側方は前枠3の左右の側板3a、3aによって閉塞される。
【0038】
このような構成において、各トレー4は前面部4aの前方係止片12を前枠3の開口窓14に係止し、後面部4cの後方折曲片13を中板5の開口部15に係止した構成によって、夫々のトレー4は取り外し自在とされ、トレー4ごとに植物9の取替えが可能である。
【0039】
また、上記の構成において、前枠3はABS樹脂を使用してその表面にアクリル樹脂等の熱反射塗料を表面に塗布することによって太陽熱がトレー内に伝達するのを遮断し、各トレー4内の根部の温度上昇を防止して、植物の健全な生育を保護することができる。
【0040】
さらに、他の熱防止構造としては、前枠3とトレー4との間に発泡ABS樹脂やロックウールを充填したり、前枠3の前面に断熱材を張り付けたり、または塗布したり、さらに断熱材の代わりに赤外線反射シートを張り付けたり、熱反射または断熱塗料を吹き付けたりしても効果的である。
【0041】
また、トレー4に使用する材料としては、エンジニアリングプラスチック等の高強度樹脂材料、ABS樹脂やFRP等のプラスチック材料の他に、アルミニウムやステンレス等の軽量金属を用いてもよい。また、中板5と後枠7は、アルミニウム板等の軽量金属を使用することができる。
【0042】
さらに、トレー4内に充填する植栽土壌8としては天然軽石、ココヤシダスト、ココヤシ繊維、ピートモス等の人工軽量土壌を使用することができ、本実施例においては、各トレー4の上方が開放されているため、トレー内に植栽する苗は、ポット苗木が好ましい。その植物としては、ゼラニウム、バラ、マツバギク等の多年草、さらにはツルマサキ、ヘデラ等の下垂性植物等が適し、意匠性にすぐれた壁面緑化が可能となる。
【0043】
(実施例2)
本実施例においては、図5〜図7に示すように、上記の実施例と同様の受水蓋2が単体のユニット1ごとに、又は上下方向に積み重ねられた複数のユニット1、1…の最上部に設けられ、上記同様の潅水パイプ11が設けられている。
【0044】
本実施例において、図5〜図7に示すように、各トレー4は底面部4bの前部を上方に折曲形成してなる前面部4aと該底面部4bの後部を下方に折曲して成る支持片4dとを有し、各トレー4の支持片4dを中板5の上下方向に所定間隔で固定してなるものである。
【0045】
なお、各トレー4の使用材料は、上記実施例と同様にエンジニアリングプラスチック等の高強度樹脂材料、ABS樹脂やFRP等のプラスチック材料、さらにはアルミニウムやステンレス等の軽量金属の板状体を用いるとよい。
【0046】
さらに、図5または図7に示すように、各トレー4、4…の前部と上部を断熱材20で被覆すると共に該断熱材20の上部に形成された植栽穴21、21…からトレー4内に植栽された植物9を挿出させて生育させる。このような植栽穴21の形成箇所は、図5に示すように、各トレー4の横幅に応じて所定間隔で複数個形成してよいが、トレー4内の植栽土壌8に植栽された植物9をすべての植栽穴21に通す必要はなく、植物の種類によって選択的に挿通するようにし、使用しない植栽穴21があっても通気穴として機能させることができる。
【0047】
また、中板5と後枠7はいずれもアルミニウム等によって形成し、中板5と後枠7との間に設けられた保水材6として、本実施例においては、水分の浸透性を有する綿ロープ等による保水ロープ6cを設ける。図7に示すように、個々の保水ロープ6cは上端6dを受水蓋2の排水穴2aに接触または露出させることによって、受水蓋2で受けた雨水または潅水パイプ11からの給水を排水穴2aから下方の保水ロープ6cに直ちに浸透させて下方へ水分を供給すると共に、各保水ロープ6cの下端6eを各トレー4ごとにおいて中板5の所定箇所に形成された引込口5aから挿通してトレー4内に差し込んだ構造とすることにより、各保水ロープ6cの下端6eは各トレー4内の植栽土壌8に接触して上方から供給された水分を各トレー4の植栽土壌8に引き込むことが可能となる。
【0048】
また、各トレー4の後方下部における中板5には排水穴23が形成され、該排水穴23によって植栽土壌8中の余剰水分を保水ロープ6c側へ排出することによって、水分を他のトレー4へ無駄なく供給することができる。
【0049】
さらに、本実施例においても、後枠7は上記の保水材6(保水ロープ6c)の後面を保持して建築物の壁面にボルト締結等によって固定してあり、図6に示すように、後枠7の両側に前方へ折曲された保持片7a、7aで保水ロープ6cを介して中板5を固定すると共に、該中板5の上下方向に所定間隔をあけて各トレーをボルト締結、溶接または接着等によって固定することができ、図5に示すうに、トレー4の左右の側方は断熱性を有する側板22によって閉塞される。
【0050】
また、上記の構成を有する本実施例において、各トレー4の断熱材20はABS樹脂を使用してその表面にアクリル樹脂等の熱反射塗料を表面に塗布することによって太陽熱がトレー内に伝達するのを遮断し、根部の温度上昇を防止して、植物の健全な生育を保護するようにしてもよい。
【0051】
さらに、本実施例においても、トレー4内に充填する植栽土壌としては天然軽石、ココヤシダスト、ココヤシ繊維、ピートモス等の人工軽量土壌を使用する。なお、本実施例においては、各トレー4の上部に断熱材20が設けられ、該断熱材20に形成された植栽穴21からトレー4内に植栽された植物9を挿出し生育させるようにしてあるため、植栽初期の根の定着が弱い植物の飛散防止が可能となり、バーベラやテヘラ等のプラグ苗木にも適するものである。
【0052】
なお、上記の実施例1または2において、トレー4内の植栽土壌8や植物の飛散等をより確実に防止するために、壁面緑化ユニット1の前面を覆う飛散防止ネット(不図示)を設けてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の壁面緑化ユニットによれば、プランター式のトレーを建造物や道路等の壁面に沿って上下方向に所定間隔をあけて配設することができ、このようなユニットを横方向または上下方向に積み重ねることによって、壁面を所望の面積で覆い、従来の壁面緑化において可能であった植物に限定されず、多彩な植物によって意匠性にすぐれた壁面全体の緑化を行うことが可能となる。
【0054】
また、本発明において、潅水システムは、単体のユニットごと、又は上下方向に積み重ねられた複数のユニットの最上部に設けられた受水蓋で雨水を受けたり、潅水パイプによって供給された水分を各ユニットの全面に付設された保水マットや保水ロープを介して各トレー内に引き込む構造を有することにより、上方のみならず下方への水分供給を確保することができ、また各トレーの底板に設けられた排水穴、或いは各トレーの後方下部の中板に設けられた排水穴によって各トレー内の余剰水分を排出して再利用することができるため、潅水システムの簡便化、水管理の労力軽減、水資源の利用等を図ることが可能となる。
【0055】
さらに、各ユニットを構成する構造において、前面部を後面部よりも高く形成し、または各トレーの前部と上部を断熱材で被覆すると共に該断熱材の上部に形成された植栽穴からトレー内に植栽された植物を生育させる構造とすることにより、トレー内の植栽土壌や給水された水分が飛散して下方へ落下し難い構造となり、下方の通行人に対する安全防止または迷惑防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの単体を示す斜視図である。
【図2】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの単体を示す分解斜視図である。
【図3】本発明による実施例1の壁面緑化ユニットの縦断面図である。
【図4】(a)は本発明による実施例1の壁面緑化ユニットを複数組み合わせた正面図であり、(b)は縦断面図である。
【図5】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの単体を示す斜視図である。
【図6】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの単体を示す分解斜視図である。
【図7】本発明による実施例2の壁面緑化ユニットの縦断面図である。
【図8】(a)は従来の植栽用壁体を示す正面図、(b)は従来の植栽壁体を示す斜視図、(c)は従来の植栽容器及び蓋を示す斜視図、(d)は従来の樋を示す斜視図である。
【図9】(a)は従来の緑化用コンテナを示す正面図、(b)は縦断面図、(c)は側面図である。
【図10】(a)は従来の壁面緑化ユニットを示す正面図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
1…壁面緑化ユニット
2…受水蓋
2a…排水穴
2b…側板
2c…底板
3…前枠
3a…側板
4…トレー
4a…前面部
4b…底面部
4c…後面部
5…中板
5a…引込口
6…保水材
6a…保水マット
6c…保水ロープ
6d…保水ロープの上端
6e…保水ロープの下端
7…後枠
8…植栽土壌
9…植物
10…壁面
11…潅水パイプ
11a…穿孔部
12…前方係止片
13…後方折曲片
14…開口窓
15…開口部
16…側窓
17…排水穴
20…断熱材
21…植栽穴
Claims (4)
- 建造物や道路等の壁面に取付けて植栽を行なうようにした壁面緑化ユニットにおいて、単体又は上下方向に積み重ねた複数のユニットの最上部に水分を受ける受水蓋が設けられ、各ユニットは上下方向に所定間隔をあけて前方が開放された状態に複数のトレーを保持する前枠と各トレーの後部を保持する中板と該中板の後面に設けられた水分の浸透性を有する保水材と該保水材の後面を保持して前記壁面に取り付ける後枠とを有し、前記保水材を介して上方から供給された水分を各トレーに引き込む構造により、前記受水蓋に設けられた排水穴から前記保水材に給水された水分が各トレー内に充填された植栽土壌に配分されるようにしたことを特徴とする壁面緑化ユニット。
- 前記トレーは底面部の前後に前面部と後面部とを上方に折曲形成すると共に前面部は後面部よりも高く形成してなり、前記前枠の上下方向に所定間隔で形成された各開口窓の下端に各トレーの前面上部を前方に折曲してなる前方係止片を係止する一方、前記中板の上下方向に所定間隔で形成された各開口部の下端に各トレーの後面の上部を後方に折曲してなる後方折曲片を係止すると共に該後方折曲片を水分の浸透性を有する保水マットの内部へ差し込んだ構造とすることにより、各トレーの後方折曲片を介して前記保水マットの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの底板に設けられた排水穴によって余剰水分を下方のトレーへ排出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の壁面緑化ユニット。
- 前記トレーは底面部の前部を上方に折曲形成してなる前面部と該底面部の後部を下方に折曲して成る支持片とを有し、各トレーの支持片を前記中板の上下方向に所定間隔で固定してなり、該トレーの前部と上部を断熱材で被覆すると共に該断熱材の上部に形成された植栽穴からトレー内に植栽された植物を生育させ、前記中板と前記後枠との間に設けられた水分の浸透性を有する保水ロープの下端を前記中板に形成された引込口から挿通して各トレー内に差し込んだ構造とすることにより、各保水ロープの上方から供給された水分を各トレーに引き込み、前記トレーの後方下部の中板に設けられた排水穴によって余剰水分を前記保水ロープ側へ排出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の壁面緑化ユニット。
- 前記受水蓋の上方には潅水パイプが設けられ、該潅水パイプを介して前記受水蓋に水分が供給されるようにしたことを特徴とする請求項1、2または3記載の壁面緑化ユニット。
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