JP2002027829A

JP2002027829A - 軽量薄板の壁面緑化装置

Info

Publication number: JP2002027829A
Application number: JP2000246539A
Authority: JP
Inventors: Tomohiro Manabe; 知博真鍋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-07-11
Filing date: 2000-07-11
Publication date: 2002-01-29

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、垂直で軽量薄板の表層の
植物に、上下均等に保水しながら給水を安定して行い、
常時植物を繁茂させる、軽量薄板の壁面緑化装置に関す
るものである。【解決手段】垂直の３層構造として、夫々機能を持たせ
る。表層は、常時植物の生育する部分。中間層は、表層
の植物へ安定して給水する為の吸排水性樹脂を内部に組
込んだ多孔質部で、給水タンク状にする。裏層は、強度
補強、防水、防根機能とする。以上の層構成と灌水装置
と取付金具を備えた壁面緑化装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建物の内外壁、土
木構築物の外装に植物を生育させた軽量薄板を取付て緑
化する、壁面緑化装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術は、本来概ね水平である地盤
を垂直にして植物を生育するにあたり、保水給水を十分
に確保する為、垂直の面を各層毎に水平に区画をして、
土を収納する容器を設けて植栽をした。この場合、重量
が重くスペースも大きく必要とした。多孔質板の空隙部
に土と水等を確保する方法では、垂直面内に均等で安定
した保水給水機能が十分でなく、上部で水枯れ、下部で
根腐れ等の問題があった。又、植物生育の基盤を設けて
植栽を行う為、完成時の植物被覆率は低く、数年経過し
なければ完成した緑化を見る事が出来なかった。更にい
ずれの場合も、荷重、設置スペース、維持費等の問題
と、設計、施工が煩雑で工事費も割高であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、軽量薄板の垂
直面でありながら、薄板内部より表層の植物へどの位置
でも水枯れ、根腐れなく安定して保水給水が出来、取付
完成時から既に植物が繁茂している装置を提供すること
を目的とする。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】本発明を図面に従って説明
する。（１）は表層の植物が繁茂した植生マット。自然及び
人工繊維と人工土壌で植物が最初に根を降ろすマットを
造り、培地で早期栽培をして、出荷時には繁茂した状態
にする。（２）植物。（３）剥離防止用ピン。表層と中間層とを固定する。（４）中間層の多孔質部。パーライト、砕石、吸排水
性樹脂、接着剤等で構成した硬質の物。又は吸排水性樹
脂、海綿状の合成樹脂、岩綿、接着剤等で構成した軟質
の物。又は、それらを混合した物。表層植物のどの位置
にも安定して養分と水を供給するタンク機能部。植物の
毛根は、常時この中間層からの給水作用により多孔質部
へしっかりと食い込み露出部を支持する。（５）多孔質部。保水、透水、通気部。（６）吸排水性樹脂。灌水時の低温で水を吸水倍率約
１５０倍で吸水して保水し、植物が活性化する高温時に
排水し、直接及び多孔質部を介して植物へ給水する。こ
の繰り返しにより、安定した保水給水状態を保つ。又、
この樹脂により長時間水、養分の下部への落下、流出を
防ぐ。（７）灌水管用溝。配管用及び上部緑化装置からの排
水受溝。（８）灌水装置。灌水管を配管し、循環式自動灌水装
置（図示せず）で水と液肥を常時安定して供給する。上
部灌水管より点滴し、多孔質部へ浸透させる。（９）排水。灌水装置の排水部で灌水装置に接続して
循環する。（１０）裏層。防水、防根、強度補強シート。（１１）取付金具。構築物への取付取り外し金具。（１２）取付金具固定溝。（１３）強度補強材。（１４）植物収納容器。突出部の垂直、水平面を２及び
３層構造とし、植物を収納し植栽する容器。突出部上端
に灌水管を設け、灌水本体と接続する。（１５）突出部。表、中間層を突出させ様々な形状を造
り、意匠性を持たせる。（１６）緑化板。単体の緑化装置。以上の構成の軽量薄板で、完成時より植物が繁茂した状
態の緑化装置。

【０００５】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を述べる
と、（イ）構築物の壁等にボルト、ビス等で取付けて、灌
水装置を接続するだけで、即植物の繁茂する壁面の緑化
が短時間で完成する。（ロ）植物が繁茂した板状で取付が簡単な為、外装仕
上材の大型タイル、外装各種パネルと同様の外装材とし
て選択出来る。（ハ）緑化板の取替が簡単な為、恒久性、又は建物、
施設の用途変更、イベント等に対応して装置の全体又は
一部を取替え、植物を選択することが出来る。（ニ）イベント等による緑化板の取替が頻繁にある場
合は、レンタル、リース等で対応出来る。（ホ）破損、植物枯れ等、メンテナンスが簡単に出来
る。植物枯れは、新たな緑化板と取替る。当該緑化板
は、表層の植物のみを栽培地等で取替、又は蘇生させ再
利用する。（ヘ）灌水装置が装備している為、屋内、軒下等の雨
の当たらない場所に使用出来る。（ト）中間層が多孔質となっている為、緑化と騒音吸
収のそれぞれの効果があり、高速道路の壁面に使用出来
る。（チ）両面に植物を生育させた表層を設けたものは、
開口部、間仕切、手摺、塀等に使用する。（リ）両面を表層としたものでは、表層の強度を確保
すれば中央部の強度補強をしなくても良い。（ヌ）裏層は、防水、防根、通気、強度補強の各機能
をそれぞれ選択出来る。

【０００６】

【発明の効果】（イ）本発明によって、即完成された
緑化が、短期間で簡易に出来る。（ロ）既設の建築物、土木構築物に緑化装置を設ける
為の強度補強、設置スペースの確保、防水等、煩雑な作
業をせずに取付が出来る。（ハ）装置が軽量薄板で取付が簡単な為、取付場所が
拡大され、緑化面積を増すことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図

【図２】本発明の装置を直角に切った断面図

【図３】本発明の装置を平行に切った断面図

【図４】本発明を展開した立面図。実施例
（ロ）

【図５】本発明請求項２の断面図

【図６】本発明請求項３の斜視図

【図７】本発明請求項４の斜視図

【図８】本発明請求項３の断面図

【符号の説明】

１．表層の植生マット２．植物３．剥離防止用ピン４．中間層の多孔
質部５．多孔質部６．吸排水性樹脂７．灌水管用溝８．灌水装置９．排水１０．裏層の防水、
防根、強度補強シート１１．取付金具１２．取付金具固
定溝１３．強度補強材１４．植物収納容
器１５．突出部１６．緑化板。単
体の緑化装置。１７．構築物１８．窓１９．外装石貼部２０．外装タイル
貼部２１．人工土壌

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】灌水装置と構築物取付用金具を備え、表層
に植物を生育させた植生マット、中間層に吸排水性樹脂
を内部に組込んだ多孔質板、裏層に防水及び強度補強用
シートを設けた、３層構造の軽量薄板の壁面緑化装置。
【請求項２】両面を植物を生育させた表層とし、中央に
強度補強材を設けた、請求項１の軽量薄板の壁面緑化装
置。
【請求項３】外面を突出させ植物収納容器を設けた、請
求項１、２の軽量薄板の壁面緑化装置。
【請求項４】外面を突出させて意匠性を持たせた、請求
項１、２の軽量薄板の壁面緑化装置。