JP2009154848A - 車両シート構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両前後方向に長い乗物用シート52、352の底板100、400を補強するための車両シート構造において、底板100、400には、シート52、352の下側又は上側に向けて突出し、シート52、352の前後方向及び幅方向に角度Dを有する態様で延在する突起部120、420aを形成した。
【選択図】図6
Description
この構成によれば、突起部によって車両前後方向および幅方向の両方の曲げ力に対抗できるようになるとともに、2つの補強を前後方向および幅方向の両方に延在させる場合と比べて使用材料が少なくなる。
この構成によれば、複数の突起部によって、さらに曲げ力に対抗できるようになる。
この構成によれば、任意の断面をとっても突起部によって剛性が高められることになる。
この構成によれば、車両前後方向および幅方向の両方の曲げ力に対抗できるようになるとともに、さらに使用材料が少なくなる。
この構成によれば、どの断面をとっても凸部によって剛性が高められることになる。
この構成によれば、補強リブを多用することなくシート底板の剛性を高めることができる。
この構成によれば、運転者が降車時に左側にずれて足を付く一連の動作によって体の重心の移動があった場合に、重心の移動ラインと突起部の延在方向とが略直交するようになる。
さらに、前記底板は、前後方向と直交する断面または幅方向と直交する断面において、少なくとも前記突起部が含まれるように形成されているので、任意のどの断面をとっても突起部によって剛性が高められ、シート全体の強度を確保することができる。
また、前記底板は、前後方向と直交する断面または幅方向と直交する断面において、少なくとも前記凸部が含まれるように形成されているので、任意のどの断面をとっても突起部によって剛性が高められ、シート全体の強度を確保することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図11を参照して説明する。なお、図中、左、右、上、下、前、後は、各々車両の運転者から見た方向を示す。また、符号の添字で「L」は左側、「R」は右側、「F」は前側、「R」は後側を示す。
変速機ユニット39の後端部とリヤフレーム21L、21Rの中間部の間には、リヤクッションユニット27L、27Rが介在されている。
車体フレーム11は、車体カバー45で覆われており、前から後に順に、前部車体カバー46と、中間部車体カバー47と、後部車体カバー48とが配置されている。なお、符号49はハンドルカバー、符号50は補機部品としてのヘッドライトである。
収納ボックス支持ブラケット25L、25Rには、物入れとして上方に開口24k(図2および図3参照)を有する収納ボックス24が取り付けられ、この収納ボックス24の開口24kを開閉可能に覆うように乗員シート52が取り付けられている。なお、乗員シート52は、運転者と同乗者が前後に並んで着座することができるものであり一体に構成されている。
収納ボックス24の両側には、左右のリヤフレーム21L、21Rが前方斜め下側から後方斜め上側に向けて延在しており、収納ボックス24は、その収納スペースを広く確保すべく、このリヤフレーム21L、21Rの間を車体幅方向においていっぱいに利用する態様で設けられている。
また、ヒンジ部73は、固定部77と、この固定部77にヒンジ軸78を介して揺動可能に取り付けられるヒンジブラケット79とからなる。
逃げ部200は、底面24Aに設けられており、スロットルボディ3(図2参照)の上部を避けるべく、上方に向けて凹んだ形状を有している。
逃げ部201は、底面24Aと底面Bと側壁部とで構成される左側の角部に設けられており、エアクリーナ2(図2参照)を避けるべく、収納ボックス24の内方に凹んだ形状を有している。
さらに逃げ部202は、底面24Bと底面24Cと側壁部とで構成される左右の角部にそれぞれ設けられており、左右のリヤフレーム21L、21Rの対向する内側に位置するリヤクッションユニット27の上端固定部(図2参照)を避けるべく、収納ボックス24の内方に凹んだ形状を有している。
乗員シート52は、図1及び図7示すように、側面から見て階段状に一体に形成されており、その前側シート部52Fに運転者が着座し、この前側シート部52Fよりも1段高い後側シート部52Rに同乗者が着座するようになる。運転者及び同乗者は、この乗員シート52を跨ぐようにして着座する。そのため、前側シート部52F及び後側シート部52Rには、運転者及び同乗者の体重が作用し、前後方向及び幅方向に曲げ力が生じることになる。
クッション部110は、弾性を有するスポンジ111の外表面を表皮部材112で覆う態様で構成されている。
この開口部105の縁部は、底板100全体の板厚よりも若干厚くなるように形成されており、この縁部に溝部105aが形成されている。この溝部105aの形状は、下側に向けて凹状に形成されており、開口部105の全周に亘って連続して設けられている。
また、クッションプレート103およびヘルメット用クッション104には、略同芯状に開口が形成されており、収納されたヘルメットの位置を規制するようになっている。
なお、「角度を有する」とは、車両前後方向または幅方向と平行(角度0°)でないことをいい、突起部120が前後方向および幅方向の両方に対して曲げ剛性を高め得る角度である。
ドライバ取付部130には、ドライバ131が取り付けられる。詳細には、ドライバ131の先端部が挿入部132aに挿入されるとともに、ドライバ131の持ち手部分が車幅方向に間隔を開けて設けられたフック部132b、132cの爪133に把持されることによって取り付けられる。フック部132b、132cは、底板100を構成する樹脂材料の弾性を利用して把持するようになっており、ドライバ131を2つの爪133の間に押し込む、または引き出すことで容易に着脱することができるようになっている。
例えば、本実施の形態では、突起部120を形成する範囲をヘルメットクッション部102の後端よりも後側にしているが、ヘルメットクッション部102を避けるようにして、全範囲(突条部106で囲われている全範囲)に突起部120を形成することもできる。これによれば、さらに乗員シート52の曲げ剛性を高めることができる。また、ヘルメットクッション部102の肉厚を厚くして乗員シート52の曲げ剛性を高めなくても、乗員シート52の全体の剛性を高めることができる。
以下、本発明の第2実施形態を図12を参照して説明する。なお、本第2実施形態は、第1実施形態の突起部120の形状を変更したものであり、その他の構造は第1実施形態と同じであるため、変更した部分についてのみ説明し、その他の説明を省略する。また、第1実施形態で使用した同一部材については、符号を同一にして説明する。
乗員シート352の底板400では、第1実施例で示した突起部120(図6参照)の一部を凹ませた態様であって、凸部420aと凹部420bとで構成している。この凹部420bの位置は、図12に示すように、中心線Cと角度Q(約30°)をなす中心線S上に並ぶように、複数の突起部を凹ませている。
すなわち、本第2実施形態における凸部420aは、図12に示すように、略菱形状に形成され、かつ、この凸部420aが約30°だけ傾斜する格子状のグリットの交点に位置する態様で配置されているようになる。
また、この凸部420aが並べられた方向(第1実施形態における突起部120の延在方向と同じ。中心線Lで示す)およびそれぞれの間隔(ピッチ)は、乗員シート352を前後方向と直交する断面または幅方向と直交する断面で切断したときに、これらの断面のどちらにも凸部420aが少なくとも1つ以上含まれるように形成されている。
例えば、第2実施形態では、車両前後方向(中心線C)と凸部420aが並べられた方向(中心線L)との角度Dを約30°傾けるとともに、車両前後方向(中心線C)と凹部420bが並べられた方向(中心線S)との角度Qを約30°傾けているが、これに限定されるものではない。例えば、角度Dが45°±15°の範囲であれば、前後方向および幅方向に作用する曲げ力に対する剛性を効果的に高めることができる。また、乗員シート52の形状、運転者等が着座する態様等によって乗員シート52に作用する曲げ力が前後方向または幅方向のいずれかに偏る場合には、角度Dを45°±15°の範囲を超えて設けることもできる。この構成によっても、乗員シート52の軽量化が実現し、かつ高剛性を確保することができる。
また、上記角度DとQとは、約30°となるように一致させているが、互いに異なる角度であっても構わない。
24 収納ボックス
37 前輪
38 エンジン
39 変速機ユニット
41 後輪
52、352 乗員シート
52a 前端部
52F 前側シート部
52R 後側シート部
100、400 底板
100F 前側水平部
100R 後側水平部
100M 傾斜部
100c ヒンジ取付部
100d ラッチ部
101 インサートボルト
102 ヘルメットクッション部
103 クッションプレート
103a フランジ部
104 ヘルメット用クッション
105 開口部
105a 溝部
106 突条部
107 シール部材
110 クッション部
111 スポンジ
112 覆い部材
120 突起部
120a 壁部
120b 底部
130 ドライバー取付部
135 スパナ取付部
140 プラグレンチ取付部
420a 凸部
420b 凹部
D、Q 角度
C、L、S 中心線
Claims (7)
- 車両前後方向に長い乗物用シートの底板を補強するための車両シート構造において、
前記底板には、前記シートの下側又は上側に向けて突出し、前記シートの前後方向及び幅方向に角度を有する態様で延在する突起部を形成したことを特徴とする車両シート構造。 - 前記突起部を複数設け、それぞれの突起部の延在方向が互いに平行になるように間隔をあけて配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両シート構造。
- 前記底板は、前後方向と直交する断面または幅方向と直交する断面において、少なくとも前記突起部が含まれるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両シート構造。
- 前記突起部を凸部と凹部とで構成したことを特徴とする請求項2に記載の車両シート構造。
- 前記底板は、前後方向と直交する断面または幅方向と直交する断面において、少なくとも前記凸部が含まれるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両シート構造。
- 前記底板には幅方向に延びる補強リブを備え、前記突起部の端又は突部の端をこの補強リブに連結させたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の車両シート構造。
- 前記車両は自動2輪車であり、前記突起部は、車両搭載状態で上方から見て、前方から後方に向かって左寄りに傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項5のいすれか1つに記載の車両シート構造。
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