JP2014162331A - 鞍乗り型車両の車体番号確認構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともシートの下方で左右一対に形成されるリヤフレーム後部17bと、リヤフレーム後部17bに形成される車体番号表示部107と、リヤフレーム後部17bを下方から覆う前側リヤフェンダ80とを備えた鞍乗り型車両の車体番号確認構造において、前側リヤフェンダ80の下面に開口部90が設けられ、開口部90から車体番号表示部107が臨むとともに、開口部90が下方から蓋体91で覆われる。
【選択図】図10
Description
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両の車体番号確認構造において、車体番号表示部を容易に確認できるようにすることを目的とする。
本発明によれば、蓋体を着脱するだけで車体番号表示部を容易に確認できる。また、蓋体は、車体番号表示部を隠すだけではなく、後部フェンダの一部としても機能させることができる。
本発明によれば、蓋体は下方に膨出しているため、蓋体を作業者が保持し易く、蓋体の着脱の作業性が良い。
また、本発明は、前記後部フェンダ(80)の前記開口部(90)は、その前縁(89a)及び後縁(89b)が露出するように、前記後部フェンダ(80)の側方に設けられる後部車体カバー(64)の下縁(64c)から下側に露出していることを特徴とする。
本発明によれば、前縁及び後縁を目印にして開口部の位置を確認し易く作業性が良い。
本発明によれば、開口部から車体番号表示部を確認する際にクッションユニットが邪魔にならず、作業性が良い。
本発明によれば、凹部と下方に膨出する蓋体との間の空間を収納部として利用できるとともに、開口から車体番号表示部を確認できる。
本発明によれば、蓋体によって防塵性を向上できるため、凹部に隣接した後部フェンダの上面に補機を配置できる。
さらに、本発明は、前記蓋体の縁の一部(91a)に隣接するように前記後部車体カバー(64)が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、後部車体カバーによって蓋体を位置決めでき、作業性が良い。
また、本発明によれば、下方に膨出している蓋体を作業者が保持し易く、蓋体の着脱の作業性が良い。
また、前縁及び後縁を目印にして開口部の位置を確認し易く作業性が良い。
また、凹部と下方に膨出する蓋体との間の空間を収納部として利用できるとともに、開口から車体番号表示部を確認できる。
また、蓋体によって防塵性を向上できるため、凹部に隣接した後部フェンダの上面に補機を配置できる。
さらに、後部車体カバーによって蓋体を位置決めでき、作業性が良い。
図1は、本発明の実施の形態に係る車体番号確認構造を備えた自動二輪車10の左側面図である。
自動二輪車10は、シート46に着座した乗員が足を載せる低床のフロアステップ57を有するスクータ型の鞍乗り型車両であり、車体フレーム11の前方に前輪33を有し、駆動輪である後輪43は、車体フレーム11の後部に連結されるユニットスイング型のパワーユニット21に軸支されている。
自動二輪車10は、車体フレーム11の前端部を構成するヘッドパイプ12に操舵可能にフロントフォーク13が取付けられ、車体フレーム11の下部を構成するロアフレーム16の下部後端部にリンク18を介して上下スイング可能にパワーユニット21が取付けられ、車体フレーム11の後部を構成するリヤフレーム17に収納ボックス22が取付けられている。
前輪33は、上方からフロントフォーク13に取付けられたフロントフェンダ34で覆われ、このフロントフェンダ34にフロントフォーク13を保護する左右一対のフォークガード30(手前側のフォークガード30のみ図示)が取付けられている。
車体カバー23は、フロントフォーク13の上部の前方を覆うフロントカバー51と、このフロントカバー51の下端に連続して設けられた左右一対のフロントロアカバー52,52(手前側のフロントロアカバー52のみ図示)と、バーハンドル31の中央部を覆うハンドルカバー53と、ヘッドパイプ12の後方を覆うフロントインナカバー54と、フロントフォーク13の上部の後方を覆うとともにフロントカバー51の左右端に接続されて運転者(乗員)の脚部の前方を覆うレッグシールド56と、このレッグシールド56の下端部から下方及び後方に延びて運転者の足載せとされるフロアステップ57と、このフロアステップ57の左右縁部から下方に延びる左右一対のフロアサイドスカート58,58(手前側のフロアサイドスカート58のみ図示)と、これらのフロアサイドスカート58,58の後端に連続するように設けられた左右一対のリヤサイドスカート59,59(手前側のリヤサイドスカート59のみ図示)とを備える。
シート46は、運転者が着座する前部シート46aと、前部シート46aより一段高く形成された同乗者用の後部シート46bとを一体に備える。ボディロアカバー64(後部車体カバー)の下端部には、後部シート46bに着座した同乗者が足を載せる可倒式の乗員用ステップ28が設けられている。
フロントカバー51には、ウインカ74が一体的に設けられている。シート46の後方には、同乗者が掴むグラブレール77が設けられており、グラブレール77の後部には、ラゲッジボックス78が取り付けられている。後輪43はリヤフェンダ79によって上方から覆われており、リヤフェンダ79にはライセンスプレートが設けられる。リアサイドカバー66の後方には、テールランプ69が設けられる。
図2及び図3に示すように、リヤフェンダ79は、シート46の下方で後輪43の前部を上方から覆う前側リヤフェンダ80(後部フェンダ)と、後輪43の後部を上方及び後方から覆う後側リヤフェンダ81とを備える。
前側リヤフェンダ80の下方で後輪43を上方から覆う後輪カバー82は、パワーユニット21に取り付けられている。後輪43の右側方には、排気マフラー19が配置されている。パワーユニット21の右側部において排気マフラー19の前方には、ラジエーター47が設けられている。また、前側リヤフェンダ80の前部には、後輪カバー82側へ下方に延びる板状の泥除け83(図3では不図示)が取り付けられている。
後輪43の前部の上方に位置する車体カバー23の下縁は、ボディロアカバー64,64の下縁64c,64c(後部車体カバーの下縁)が構成する。
前側リヤフェンダ80は、左側のリヤフレーム後部17bに沿って延びる窓部86を有し、左側のリヤフレーム後部17bの下面の一部は、窓部86に臨む。
また、前側リヤフェンダ80は、右側のリヤフレーム後部17bの下方に位置する開口部90と、この開口部90を塞ぐ蓋体91とを備える。蓋体91は、開口部90を塞ぐように下面87aに連続的に設けられることで、下方膨出部87の一部を構成する。
図4から図6に示すように、開口部90は、前側リヤフェンダ80において、後輪避け部84の前部と右側のボディロアカバー64との間に位置し、大部分が下方膨出部87に形成されている。
開口部90は、平面視(図5)で前後に長い略矩形に形成されており、車幅方向に延びる前縁部92及び後縁部93と、右側の下縁64cの近傍で前縁部92と後縁部93とを繋ぐ外側縁部94と、外側縁部94よりも車幅方向内側で前縁部92と後縁部93とを繋ぐ内側縁部95とを備える。
下方膨出部87は、平坦部96及び外縁板部97に対して下方に膨出しており、下方膨出部87に形成された開口部90は立体的な形状となっている。詳細には、図6に示すように、前縁部92の左右の端部は、下面87aから平坦部96及び外縁板部97側に上るように形成されている。また、後縁部93は、平坦部96側から外縁板部97側に上るように傾斜している。内側縁部95は、平坦部96の外縁に形成されており、略水平に前後に延びている。外側縁部94は、前縁部92から後上がりに緩やかに傾斜して後縁部93に繋がる。
図2に示すように、受け部89の前縁89a及び後縁89bは、蓋体91との分割線として外側に現れる。下方膨出部87はボディロアカバー後部64bよりも下方に膨出しているため、前縁89a及び後縁89bは、側面視において右側方に露出する。
下方膨出部87において後縁部93の後方の受け部89には、後縁部93に隣接するスリット状の係止部100が設けられている。また、下方膨出部87において前縁部92の前方の受け部89には、蓋体91が固定される固定孔部101が設けられている。
図5〜図7に示すように、開口部90の内側には、開口部90の周縁部から上方に窪んだ凹部105が形成されている。凹部105は、上方から見れば、前側リヤフェンダ80の上方に膨出している。
凹部105は、前縁部92から上方に延びる前壁部105aと、後縁部93から上方に延びる後壁部105bと、外側縁部94から上方に延びる外側側壁部105cと、内側縁部95から上方に延びる内側側壁部105dと、凹部105の上面を閉じる上壁部105e(上壁)とを備える。
図7に示すように、凹部105は、後上がりに延びるリヤフレーム後部17b(図1)に合わせて、上壁部105eが車体番号表示部107に近くなるように、その後部の上方への膨出量が大きく形成されている。このため、確認窓106が車体番号表示部107に近くなり、確認窓106から車体番号表示部107を視認し易い。
図2、図5及び図8を参照し、蓋体91は、下方膨出部87の下面を構成する略矩形の底板部110と、底板部110の内縁から上方に立設された内側側板部111と、底板部110の外縁から上方に立設された外側側板部112とを備える。
底板部110は、前部が深くなるように前下がりに形成されている。内側側板部111は、上方へ略鉛直に延びている。外側側板部112は、上方へ延びた後、前側リヤフェンダ80の外縁板部97に面するように車幅方向の外側に屈曲している。
内側側板部111の上縁部には、前側リヤフェンダ80の係止部99,99に係合する係止爪部111a,111aが一対形成されている。外側側板部112の上縁部には、前側リヤフェンダ80の係止部98,98に係合する係止爪部112a,112aが一対形成されている。
蓋体91は、各係止爪部110c,111a,112aが各係止部98,99,100に差し込まれて係止されるとともに、固定孔110bに下方から挿通されて固定孔部101に係合するクリップ113によって固定される。
図9に示すように、左右のリヤフレーム後部17b,17bは、車幅方向に延びるクロスメンバ114によって連結されている。前側リヤフェンダ80は、リヤフレーム後部17b,17b及びクロスメンバ114を下方から覆うように取り付けられている。前側リヤフェンダ80は、クロスメンバ114の上面に後方から引っ掛けられる引っ掛け部80bを前部の上面に備える。
リヤフレーム後部17b,17bにおいてクロスメンバ114の後方には、燃料タンク27が固定されるタンク固定部116が複数設けられている。燃料タンク27は、リヤフレーム後部17b,17bに支持され、前側リヤフェンダ80は、燃料タンク27(図1)を下方から覆う。
前側リヤフェンダ80の平坦部96の上面側には、凹部105とクロスメンバ114と後輪避け部84とによって周囲を囲まれた補機収納空間Rが形成されている。補機収納空間Rには、盗難防止用の板状のアラームユニット118(補機)が配置されている。アラームユニット118は、車両前部に配置されたバッテリー(不図示)に接続されて右側のリヤフレーム17に沿って後方に配索されたハーネス119から電源の供給を受ける。補機収納空間Rは、凹部105、クロスメンバ114及び後輪避け部84により囲まれており、外側からアクセスされ難いため、補機収納空間Rにアラームユニット118を配置することで、アラームユニット118の機能を無効にされることを抑制でき、盗難防止効果が高い。また、平坦部96は平坦であるため、アラームユニット118を容易に設置できる。
図10に示すように、凹部105は、その車幅方向の中心線Lが、断面略円形のリヤフレーム後部17bの中心Cよりも車幅方向の内側に位置するようにオフセットして配置されている。凹部105の上壁部105eは略水平に配置され、上壁部105eは、リヤフレーム後部17bの下面の高さと略同一の高さに位置している。上壁部105eの確認窓106は、上壁部105eがリヤフレーム後部17bの下面の車体番号表示部107に高さ方向で重なる部分の周囲を切り欠くようにして形成されている。確認窓106は、中心Cよりも車幅方向の内側に寄せて配置されている。このように、リヤフレーム後部17bの下面に重なる高さまで延ばした上壁部105eに確認窓106を設けることで、確認窓106を車体番号表示部107に近づけることができ、車体番号表示部107の視認性が良い。
また、確認窓106がリヤフレーム後部17bの下面に近接しているため、確認窓106をリヤフレーム後部17bで塞ぐことができ、凹部105の内側の塵埃や水が確認窓106から補機収納空間Rを含む前側リヤフェンダ80の上方の空間に侵入することを抑制できる。このため、補機収納空間Rの防塵性及び防水性を確保でき、補機収納空間Rにアラームユニット118を配置できる。
また、前側リヤフェンダ80の開口部90は、その前縁89a及び後縁89bが露出するように、前側リヤフェンダ80の側方に設けられるボディロアカバー64の下縁から下側に露出しているため、前縁89a及び後縁89bを目印にして開口部90の位置を確認し易く作業性が良い。
また、開口部90の内側には、上方に凹む凹部105が設けられ、凹部105の上壁部105eに、車体番号表示部107に臨む確認窓106が形成されているため、凹部105と下方に膨出する蓋体91との間の空間を収納部Sとして利用できるとともに、確認窓106から車体番号表示部107を確認できる。
さらに、蓋体91の外縁91aに隣接するようにボディロアカバー64が設けられるため、ボディロアカバー64によって蓋体91を位置決めでき、作業性が良い。
上記実施の形態では、蓋体91はクリップ113によって前側リヤフェンダ80に固定されるものとしたが、本発明はこれに限定されるものでは無く、例えば、クリップ113に替えてボルト等のより結合強度が高い固定手段によって蓋体91を前側リヤフェンダ80に固定しても良い。この場合、より重量のある収納物を収納できる。また、蓋体91を開口部90の近傍に設けたヒンジによって開閉可能な構成としても良い。
17b,17b リヤフレーム後部(車体フレーム)
21 パワーユニット(ユニットスイング型パワーユニット)
36 無段変速機(駆動力伝達部)
45 リヤクッションユニット
46 シート
64 ボディロアカバー(後部車体カバー)
64c 下縁(後部車体カバーの下縁)
80 前側リヤフェンダ(後部フェンダ)
89a 前縁
89b 後縁
90 開口部
91 蓋体
91a 外縁(蓋体の縁の一部)
105 凹部
105e 上壁部(上壁)
106 確認窓(開口)
107 車体番号表示部
118 アラームユニット(補機)
Claims (7)
- 少なくともシート(46)の下方で左右一対に形成される車体フレーム(17b)と、前記車体フレーム(17b)に形成される車体番号表示部(107)と、前記車体フレーム(17b)を下方から覆う後部フェンダ(80)とを備えた鞍乗り型車両の車体番号確認構造において、
前記後部フェンダ(80)の下面に開口部(90)が設けられ、当該開口部(90)から前記車体番号表示部(107)が臨むとともに、前記開口部(90)が下方から蓋体(91)で覆われることを特徴とする鞍乗り型車両の車体番号確認構造。 - 前記蓋体(91)は、下方に膨出していることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。
- 前記後部フェンダ(80)の前記開口部(90)は、その前縁(89a)及び後縁(89b)が露出するように、前記後部フェンダ(80)の側方に設けられる後部車体カバー(64)の下縁(64c)から下側に露出していることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。
- 前記鞍乗り型車両(10)の動力源は、ユニットスイング型パワーユニット(21)であり、車両左側に駆動力伝達部(36)を備えるとともに、車両左側のみに前記ユニットスイング型パワーユニット(21)を揺動自在に弾性支持するクッションユニット(45)が設けられ、
前記後部フェンダ(80)の車両右側端部に前記開口部(90)が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。 - 前記開口部(90)の内側には、上方に凹む凹部(105)が設けられ、当該凹部(105)の上壁(105e)に、前記車体番号表示部(107)に臨む開口(106)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。
- 前記凹部(105)に隣接した前記後部フェンダ(80)の上面に補機(118)が配置されることを特徴とする請求項5記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。
- 前記蓋体の縁の一部(91a)に隣接するように前記後部車体カバー(64)が設けられることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両の車体番号確認構造。
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