JP2009145631A - 電子写真用トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成プロセスにおける転写工程での転写性に優れると共に、定着工程での非オフセット域が広い電子写真用トナーとその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む原料を混合する混合工程を2段階の混合工程とし、1段目の混合工程では着色剤と離型剤のみで混合を行い、2段目以降の混合工程で該1段目の混合物に結着樹脂、必要により選択される他の原料(電荷制御剤等)を添加して混合した後、混合工程で得られた混合物を混練部分が開放系であるロール型混練機で溶融混練し(溶融混練工程)、得られた溶融混練物を粉砕および分級により所定サイズの粒子とする。必要により無機微粒子及び樹脂微粒子等を外添する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成処理速度の高速化にも対応できる電子写真用トナーの製造方法および電子写真用トナーに関し、詳しくは着色剤の分散性や離型剤の分散が好適に調整され、転写工程での転写性に優れると共に、定着工程での非オフセット域が広い電子写真用トナーの製造方法および該製造方法により得られる電子写真用トナーに関する。
電子写真プロセスを利用した画像形成は、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程および定着工程などによってなされる。帯電工程では、感光体の表面を均一に帯電する。露光工程では、帯電した感光体を露光して感光体の表面に静電潜像を形成する。現像工程では、感光体表面に形成された静電潜像にトナーなどの現像剤を付着させることにより可視像を形成する。転写工程では、加熱および加圧などの手段により記録媒体に転写された可視像を定着する。クリーニング工程では、記録媒体に転写されずに感光体の表面に残ったトナーを回収する。以上の工程によって、電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、記録媒体上に所望の画像を形成する。
上記現像工程で用いられるトナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤を含有する組成物からなる。結着樹脂は、それ自身では成型・定着できないカーボンなどの着色剤や、ワックスなどの離型剤を分散させ、画像を形成するための結着剤としての役割を担う。着色剤は、カラー画像を形成するために有用であり、有機顔料または染料などの色材が用いられる。離型剤は、定着工程においてヒートロールなどの定着器と、表面上に転写トナーが付着している記録紙とが、接触する際のオフセット防止剤として用いられている。
近年、電子写真方式の画像形成においては、画像形成処理速度の高速化、すなわち1枚の記録紙に画像を記録するために要する処理時間の短縮化に伴い、定着工程における定着器と記録紙との接触時間が短くなり、その結果、トナーの非オフセット域が狭まる傾向にある。したがって、離型剤の離型性を向上させてトナーの非オフセット域をある程度確保し、余裕を持たせる必要がある。そのためには、トナー中の離型剤の含有量を増加させることが有効である。なお、分子量分布が狭く融点の低い離型剤は分散性が悪いと離型剤がトナー表層に露出しやすくなる。
また、近年ではクリーニング工程では、記録媒体に転写されずに感光体の表面に残って回収されたトナーを再び現像工程に戻し再使用する、所謂、リサイクルクリーニングシステムが採用されてきている。リサイクルクリーニングシステムでは、その回収経路において、リサイクルトナー搬送の際に圧力や熱などの過剰なストレスがトナーにかかる。トナーに過剰なストレスが加わると、離型剤の分散性の悪いトナーでは、離型剤がトナー表面に露出する問題がある。
離型剤が表面に露出したトナーの場合には、その離型剤が感光体にフィルミングする問題がある。また、二成分現像剤としてトナーを用いた場合には、キャリア表面に離型剤がスペントして現像剤の耐久性は著しく悪くなる。したがって、定着離型性を向上させると共に高い耐久性を有するトナーの開発が進められてきた。
さらに、着色剤についても、高分散性が求められている。着色剤の分散性が悪いと、所望の画像濃度が得られないばかりではなく、トナー自身の電気抵抗(以降、「抵抗」と略称する。)が低下して、転写工程におけるトナーの転写性が悪化してしまう。
トナーの転写性が悪化すると、リサイクルトナーが増加し、リサイクルトナー搬送経路で圧力や熱などの過剰なストレスが加わったトナーが増加して現像剤の劣化を招く。
一方、トナーを製造する方法としては、粉砕法と重合法とがあるが、連続式で色換えが容易であり、製造コストが安いなどの観点から、粉砕法によるトナーが好ましく用いられる。
粉砕法による製造方法は、原料を混合、溶融混練、冷却、粗砕、粉砕、分級および外添などの各工程からなる。とりわけ、離型剤の分散性を支配するのは混合工程における制御である。溶融混練は、一般的に開放系のロール式混練機やバレル内にスクリューを有する押し出し混練機などがあるが、近年では比較的低温、高粘度で混錬できることから開放系のロール式混練機が用いられてきた。
例えば、特許文献1には、オープンロール混練機についての記載がされており、オープンロールを用いるとワックスの分散が向上する旨の記載がなされている。
しかしながら、開放系のロール型混練機は低温、高せん断力での混練が可能であるが、離型剤、着色剤の両方を微分散しようとした場合、結着樹脂の熱特性を損ねることが多い。
すなわち、離型剤の分散は比較的低せん断力で可能であるが、着色剤の分散には高せん断力が必要であるため、高せん断力を適用すると結着樹脂の分子鎖を損傷(切断)して弾性成分を損ねてしまい、定着工程においてホットオフセットが悪化し、非オフセット域が狭くなってしまう問題がある。
また、着色剤の分散性を十分確保するため、高せん断力で混練した場合、離型剤の分散が進み過ぎて離型剤の分散径が小さくなり過ぎ、定着工程における離型性が悪化していまい、やはり非オフセット域が狭くなってしまう問題がある。
従来からトナー製造における混合工程に関してさまざまな検討がなされている。
例えば、特許文献2には、ワックスを多量に含有するオイルレス定着に用いられるベタ追従性の良いトナーの製造方法として、結着樹脂および荷電制御剤を含む原料を特定の混合工程条件〔混合工程の撹拌条件(装置フルード数×撹拌時間)を規定〕下で混合し、製造する方法が提案されている。
また、特許文献3には、荷電制御剤の分散性が良好で帯電量が安定したトナーの製造方法として、結着樹脂、荷電制御剤を含む原料を複数回の混合工程で混合し、製造する方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献2、3に記載の製造方法では、荷電制御剤の分散性は改善されるが、離型剤と着色剤の分散性については改善されず、例えば、転写性および定着性から要請される特性に対応するのが難しいという問題がある。
また、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12には、トナーの製造において2段混練工程(例えば、第一混練工程および第二混練工程)を設け、少なくとも一方の混練工程をオープンロール混練機を用いて混練する製造方法が提案されている。
しかしながら、上記提案に記載の製造方法では、離型剤、着色剤を含む原材料の分散性はある程度改善されるが、結着樹脂も2回混練されるため、定着工程における非オフセット域が狭くなる難点がある。また、着色剤の分散性を優先した場合は、離型剤の分散が進みすぎて離型剤の分散径が小さくなり過ぎ、やはり定着工程における非オフセット域が狭くなる。また、離型剤の分散性を優先した場合は、着色剤の分散性が悪いため、画像濃度低下や転写工程で転写性の悪化を招くなどの問題がある。
上述のような状況から、着色剤の良好な分散性、離型剤の良好な分散性(適度な粒径範囲に制御された分散)を十分に満たし、転写工程での優れた転写性と、定着工程での非オフセット域が広いトナーの製造方法が望まれていた。
特許第3366576号公報 特開2004−317872号公報 特開2005−234370号公報 特許第2993624号公報 特許第3010326号公報 特許第3603709号公報 特許第3801458号公報 特許第3861978号公報 特開2004−341129号公報 特開2005−345733号公報 特開2006−305982号公報 特開2007−003799号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、着色剤と離型剤の分散性が良好で、かつ離型剤の分散が適度な粒径範囲に調整され、画像形成プロセスにおける転写工程での転写性に優れると共に、定着工程での非オフセット域が広いことを特徴とする粉砕法による電子写真用トナーの製造方法および該製造方法により得られるトナーを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下の〔1〕〜〔5〕に記載する発明によって上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。以下、本発明について具体的に説明する。
〔1〕:上記課題は、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む原料を混合する混合工程と、該混合工程で得られた混合物を混練部分が開放系であるロール型混練機で溶融混練する溶融混練工程を備え、前記溶融混練工程で得られた溶融混練物を粉砕および分級してトナーとする電子写真用トナー製造方法において、
前記混合工程が少なくとも2段階の混合工程からなり、1段目の混合工程では着色剤と離型剤のみで混合を行い、2段目以降の混合工程で該1段目の混合物に結着樹脂および必要により選択される他の原料を添加して混合することを特徴とする電子写真用トナー製造方法により解決される。
〔2〕:上記〔1〕に記載の電子写真用トナー製造方法において、前記離型剤の重量平均粒径が5〜100μmであることを特徴とする。
上記範囲とすることで、より効果的に定着工程におけるトナーの非オフセット域を広くし、リサイクルトナーの品質を良好に維持し、感光体フィルミングや現像剤劣化(二成分現像剤)を効果的に防止することができる。
〔3〕:上記〔1〕または〔2〕に記載の電子写真用トナー製造方法において、前記離型剤の含有量が原料混合物総計の3.0〜8.0wt.%であることを特徴とする。
上記範囲とすることで、さらに定着時におけるトナーの非オフセット域を広くすると共に、リサイクルトナーの品質を良好に維持し、感光体フィルミングや現像剤劣化(二成分現像剤)を効果的に防止することができる。
〔4〕:上記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の電子写真用トナー製造方法において、前記離型剤の針入度が5mm以下であることを特徴とする。
4mm以下とすることで、より効果的に感光体フィルミングや二成分現像剤として用いた場合のキャリアスペントを低減することができる。
〔5〕:上記課題は、〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の電子写真用トナー製造方法により得られたことを特徴とする電子写真用トナーにより解決される。
本発明の電子写真用トナー製造方法によれば、2段階の混合工程を適用して着色剤および離型剤を混合した後に、結着樹脂および必要により選択される他の原料と溶融混練するため、過度のせん断力を付加することなく結着樹脂中に着色剤と離型剤の分散が極めて良好に行われると共に離型剤の分散が適度な粒径範囲に制御され、しかも結着樹脂の損傷などが回避される。これによって、画像形成プロセスにおける転写工程での転写性に優れるると共に、定着工程での非オフセット域が広いトナーが得られる。
さらに、本発明の電子写真用トナー製造方法は、混練部分が開放系であるロール型混練機で溶融混練するため、比較的低温、高粘度で混錬でき、また、粉砕法により粒子化するため、連続式で色換えも容易であり、製造コストも安いなどの利点がある。
本発明の電子写真用トナーによれば、画像形成プロセスにおける転写工程での転写性に優れ、定着工程での非オフセット域が広く余裕があるため、画像形成処理速度の高速化にも対応できる。また、離型剤の分散性が優れているため、トナーのリサイクルクリーニングシステム(トナーを再び現像工程に戻し再使用)においても、感光体へのフィルミング現象が無い。さらに、二成分現像剤としてトナーを用いた場合にも、キャリア表面への離型剤のスペントが無く、定着離型性や耐久性が優れている。
前述のように本発明における電子写真用トナー製造方法は、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む原料を混合する混合工程と、該混合工程で得られた混合物を混練部分が開放系であるロール型混練機で溶融混練する溶融混練工程を備え、前記溶融混練工程で得られた溶融混練物を粉砕および分級してトナーとする電子写真用トナー製造方法において、
前記混合工程が少なくとも2段階の混合工程からなり、1段目の混合工程では着色剤と離型剤のみで混合を行い、2段目以降の混合工程で該1段目の混合物に結着樹脂および必要により選択される他の原料を添加して混合することを特徴とするものである。
本発明のトナーの製造方法においては、着色剤、離型剤、結着樹脂および必要により選択される他の原料を少なくとも2段階の混合工程で混合する。すなわち、予め着色剤および離型剤を1段目の混合工程で混練した後2段目以降の混合工程で該1段目の混合物に結着樹脂および必要により選択される他の原料を添加して混合する。そして原料混合物を、混練部分が開放系であるロール型混練機を用いて溶融混練(溶融混練工程)し、該溶融混練物を冷却して、粉砕(粉砕工程)し、所定サイズの粒子に分級(分級工程)する。分級された粒子の外面に無機微粒子や樹脂微粒子を外添することができる。図1に一例として本発明の一実施形態に係る電子写真用トナー製造方法のブロック図を示す。
上述のように少なくとも2段階の混合工程において、1段目の混合工程では離型剤と着色剤のみを混合し、その後、2段目以降の混合工程で、結着樹脂、および必要により選択される他の原料を混合することによって、1段目の混合で離型剤の周りに着色剤を均一に付着させることができて着色剤の分散性を向上させ、さらに、混練時における離型剤の溶融時に離型剤が着色剤表面の濡れ性を高め、結着樹脂への分散性を向上させることが可能となる。
すなわち、過度なせん断力を要することなく好適な混練条件で着色剤の高分散性が達成されると共に、離型剤の分散が進み過ぎることなく適度な粒径範囲に調整され、かつ結着樹脂分子の切断等による損傷が回避される。
着色剤の高分散性により、例えば、所望の画像濃度が得られ、抵抗も確保されて転写工程におけるトナーの転写性が良好に維持される。これによりリサイクルトナーの抑制を図ることもできる。
また、離型剤の粒径範囲が調整された分散により、例えば、非オフセット域を広くする(裕度を持たせる)ことができる。
また、結着樹脂分子の損傷回避により、例えば、定着工程におけるホットオフセットが良好に維持され、非オフセット域を広くする(裕度を持たせる)ことができる。
本発明の電子写真用トナー製造方法の混合工程において用いられる混合機としては、均一に分散混合できれば特に限定されないが、例えば、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)が好ましい。
一方、溶融混練工程において用いられる混練部分が開放系であるロール型混練機(オープンロール型混練機)としては、例えば、2本ロール型混練機、3本ロール型混練機などがあるが、生産性を考慮すると連続式2本ロール混練機が最も好ましい。
また、粉砕機としては、例えば、カウンタージェットミル、I式ジェツトミルなどが挙げられ、分級機としては、例えば、ロータリー式分級機、気流式分級機などが挙げられる。
本発明の電子写真用トナーは、例えば、ヘンシェルミキサーを用いて、先ず着色剤と離型剤のみで混合を行った(1段目の混合工程では)後、1段目の混合物に結着樹脂および必要により選択される他の原料を添加して均一に混合する。
次に、混練部分が開放系であるロール型混練機(例えば、連続式2本ロール混練機)により、混合工程で得られた混合物を溶融混練する。混練部分が開放系であるロール型混練機を用いることによって、混練物が空冷されやすく混練物の温度上昇が抑制され、混練物の粘度低下を極力抑えて効果的にせん断がかけられ比較的低温、高粘度で各種原料の分散が均一に行える。設定温度や混練時間などの条件は使用原料の性質に応じて適宜決められる。いずれにしても、過剰なせん断力などにより、離型剤の粒径が小さくなり過ぎたり、結着樹脂を損傷することのない範囲で均一に溶融混練する。
次いで、溶融混練物を冷却し、カウンタージェットミルなどの粉砕機を用いて粉砕する。粉砕された粒子をロータリー式分級機などの分級機を用いて所定サイズに分級する(例えば、後述のように平均粒径3μm〜15μmのものに分級するのが好ましい)。なお、トナーとして、分級された粉砕粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子などを外添したものを用いることができる。
本発明の電子写真用トナー製造方法おいて用いられる主要な原料および必要により選択される他の原料について以下説明する。
[離型剤]
本発明に用いられる離型剤としては、天然ワックスおよび合成ワックスが挙げられる。
天然ワックスとして、動物由来の蜜蝋、鯨蝋、セラック蝋、植物由来のカルナバ蝋、木蝋、米糠蝋(ライスワックス)、キャンデリラワックス、石油由来のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、鉱物由来のモンタンワックス、オゾケライトなどがあり、合成ワックスとしては、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、油脂系合成ワック(エステル、ケトン類、アミド)、水素化ワックスなどがあるが、低温領域における染み出し効果を発揮するために、示差走査熱量分析計(以下、DSCと略す)による吸熱ピークが80〜110℃であるものであればよい。なお、DSCはJIS−K7122−1987に準じて測定し、吸熱ピークの温度を融点とする。
特に種類を限定されるものではないが、好ましくは、合成することによって得られる炭化水素系合成ワックス、或いは、石油系のワックスがよい。
炭化水素系合成ワックスは次の2種類に大別される。
一種類目はフィッシャー・トロプシュ(Fischer−Tropsch)ワックスと呼ばれているもので、一酸化炭素と水素を反応させることにより、生成することができる。他の一種はポリエチレンワックスと呼ばれているもので 、エチレンの重合やポリエチレンの熱分解により生成することができる。
さらに本発明に用いられるワックスは、好ましくは極性を有するものであれば良く、さらに好ましくは酸価が3〜8KOHmg/gのものであればよい。一旦出来上がったワックスを原料として化学的・物理的手段で加工もしくは変性し、極性を持たせることが可能である。
変性ワックスとしては、酸化ワックスと合成樹脂等をブレンドした配合ワックスに大別することができる。酸化ワックスは、原料のワックスを薬品や空気中の酸素で酸化することにより生成される。また、配合ワックスは、機械的強度が小さいという欠点を補うため、相溶性の良い合成樹脂(エチレン酢ビ共重合体、ポリエチレン、合成ロジン等)を適当量ブレンドしたものである。
さらに、本発明に用いられる離型剤は、針入度が5mm以下であることが好ましい。
針入度は、JISの規格(K−2235−5.4)に定められた方法により、離型剤の硬さを求める測定法である。測定装置で規定温度下に定められた針に100gの荷重をかけ、5秒間で試料に何mm侵入するかを求め、この10倍の数値で表すことができる。
すなわち、針入度は離型剤の軟らかさを示す。離型剤はトナー表面に露出しやすいため、離型剤を起点として感光体フィルミングやキャリアスペントが生じやすい。とりわけ、離型剤の針入度が5mmより大きい場合には軟らかいため、感光体フィルミングや二成分現像剤として用いた場合のキャリアスペントがより発生しやすくなる。
また、本発明に用いる離型剤の重量平均粒径は、5〜100μmであることが好ましい。
離型剤の重量平均粒径が5μmよりも小さい場合、トナー中の離型剤分散径が小さくなりすぎて、定着工程における非オフセット域が狭く(小さく)なる。一方、離型剤の重量平均粒径が100μmよりも大きい場合、トナー中の離型剤分散径が大きくなり、リサイクルトナーの品質が悪化して、感光体フィルミングや現像剤劣化を招く。
また、本発明に用いる離型剤の含有量は、原料混合物総計の3.0〜8.0wt.%であることが好ましい。
離型剤の含有量が3.0wt.%より少なすぎると、その機能を十分に発揮することができない。つまり、離型剤の含有量が3.0wt.%より少ないと、定着時に離型剤が十分に溶け出すことができず、非オフセット域が狭く(小さく)なる。一方、8.0wt.%より多いと、トナー表面に露出する離型剤量が多くなるためにリサイクルトナーの品質が悪化して、感光体フィルミングや現像剤劣化を招きやすくなる。
[着色剤]
本発明に用いられる着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色について、公知のものを種々用いることができる。
イエロートナーの着色剤としては、例えば、カラーインデックスにより分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15若しくはC.I.ピグメントイエロー17等のアゾ系顔料、又は、黄色酸化鉄若しくは黄土等の無機系顔料を用いることができる。
また、染料としては、例えば、C.I.アジットイエロー1等のニトロ系染料、又は、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19若しくはC.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料を用いることができる。特に、C.I.ピグメントイエロー17等のベンジジン系顔料が色味の点から好ましい。
マゼンタトナーの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10又はC.I.ディスパーズレッド15等を用いることができ、特に、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料が色味の点から好ましい。
シアントナーの着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25又はC.I.ダイレクトブルー86等を用いることができ、特に、C.I.ピグメントブルー15等の銅フタロシアニン顔料が色味の点から好ましい。
ブラックトナーの着色剤としては、カーボンブラックが好適である。カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ロースブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、アセチレンブラックなどの、従来公知の様々なカーボンブラックの中から、適宜選択することができる。
[結着樹脂]
本発明において用いられる結着樹脂は、従来より公知の樹脂を種々用いることができる。
例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
本発明では特にポリエステル樹脂を含有することが好ましい。ポリエステル樹脂は一般的に他の樹脂に比べ、耐熱保存性を維持したまま低温定着が可能であるため本発明には適した結着樹脂である。
本発明で用いられるポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。
使用されるアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1、4−ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。
また、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸、1、2、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサントリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。なお、ポリエステル樹脂のTgは58〜75℃が好ましい。
[必要により選択される他の原料]
本発明の実施形態に係る電子写真用トナー製造方法およびそれにより得られる電子写真用トナー(略:「トナー」)には、トナーの摩擦帯電性を制御する目的で、電荷制御剤を配合することができる。この電荷制御剤は、トナーの帯電特性に応じて、正電荷制御用及び負電荷制御用がある。
正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば、塩基性染料、第4級アンモニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類又はニグロシンベース等を用いることができる。
負帯電用の電荷制御剤としては、オイルブラック若しくはスピロンブラック等の油溶性染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸又は樹脂酸石鹸等を用いることができる。
電荷制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部である。なお、カラー用トナーとしては、無色の第4級アンモニウム塩又はアルキルサリチル酸の金属塩が好ましいが、必須ではない。
[外添剤の添加]
本発明の実施例形態に係るトナーとしては、分級された粉砕粒子表面に無機微粒子及び樹脂微粒子などの外添剤を添加(外添)することができる。無機微粒子としては、例えば、脂肪酸金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、酸化亜鉛粉末、酸化アルミ粉末、酸化チタン粉末又は微粉末シリカ等を用いることができる。また、樹脂微粒子としては、メラミン系樹脂を用いる。
本発明の実施例形態に係るトナーの粒径としては、平均粒径3μm〜15μmのものを好ましく用いることができる。特に高画質画像を得るためには、平均粒径が9μm以下の小粒径トナーを用い、画質の向上を図るためには4μm〜8μmの小粒径トナーが好適である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により制約を受けるものではない。
以下の実施例、比較例においては、結着樹脂として下記ポリエステル樹脂1およびポリエステル樹脂2を用いた。なお、本発明では実施例の結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いているが、他の樹脂でも使用可能である。
[ポリエステル樹脂1]
フマル酸、ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、無水トリメリット酸から合成された樹脂:(酸価;10、水酸基価;30、Mn;10000、Mw/Mn;10、Mp;12000、Tg;68℃、軟化温度138℃)
[ポリエステル樹脂2]
フマル酸、ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、無水トリメリット酸から合成された樹脂:(酸価;35、水酸基価;50、Mn;8500、Mw/Mn;8、MP;98000、Tg;60℃、軟化温度125℃)
(実施例1)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方1の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方1〉
カルナウバワックス(酸価;2.5mgKOH/g、融点;87.5℃、粒径;4μm、
針入度;5mm):10重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方2の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方2〉
ポリエステル樹脂1:78重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を開放型ロール式混練機(連続式2本ロール混練機:商品名ニーデックスMOS160−560:三井鉱山株式会社)にて溶融混練した。なお、混練条件を以下に記載する。
(1)混練温度 前ロール供給側:90℃
前ロール排出側:50℃
後ロール供給側:20℃
後ロール排出側:20℃
(2)ロール間ギャップ
供給側:0.5mm
排出側:0.5mm
(3)ロール回転数
前ロール:50rpm
後ロール:40rpm
(4)供給速度 :5.0Kg/H
上記混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去して平均7.5μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.0重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて以下の評価条件で、定着下限温度、ホットオフセット発生温度、トナー抵抗、感光体フィルミング、スペント性について評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
<定着下限温度>
トナー5重量部と重量平均粒径60μmのシリコーンコートキャリア95重量部を均一混合し、評価用の二成分現像剤とした。前記現像剤を用い市販複写機(imagioNEO450:リコー製)で現像した未定着画像を、同じく市販複写機(imagioNEO450:リコー製)の定着ユニットを改造し熱ローラー温度を可変にし定着機でプロセススピード230mm/secで定着した。
定着後の画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって最低下限温度とした。
<ホットオフセット発生温度>
上記定着下限温度と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
<トナー抵抗>
トナーの電気抵抗(略:「トナー抵抗」)を測定し、これを着色剤分散性の指標とした。
すなわち、トナー抵抗が高いほど、着色剤の分散性が良好であると言える。
トナー抵抗の測定条件
装置:安藤電気(株)製;TR−1100型誘電体損測定装置
電極:安藤電気(株)製;SE−43型粉体電極
測定周波数:1kHz
<感光体フィルミング>
上記定着下限温度評価において作成した二成分現像剤を、30℃・85%RHの高温高湿環境下で、2時間以上調湿した。同環境下において該現像剤を用いて市販複写機(imagioNEO450:リコー製、リサイクル機構搭載機)で50,000枚コピーした時の感光体フィルミングと、転写された画像の画質を観察して下記判定基準により評価した。
〔判定基準〕
◎:感光体のフィルミングはなく、画質も良好
○:感光体に微量のフィルミングがあるものの、画像濃度低下はほとんど無し
△:感光体に微量のフィルミングがあり、画像濃度低下も観察された
×:感光体へのフィルミングが多く、画像濃度低下に加え、画像がボケが入るなど画質低下が顕著
なお、感光体フィルミングが悪いほど、離型剤の分散性が悪いと言える。
<スペント性>
上記感光体フィルミング評価において50,000枚コピーした現像剤をブローオフしたキャリアの重量をW1とし、このキャリアを溶剤に浸し、キャリア表面に付着した物質を取り除いてキャリアを乾燥させた重量をW2として、下記式からスペント性を求めた。
スペント性(%)=(W1−W2)/W1×100
なお、スペント性が悪いほど、離型剤の分散性が悪いと言える。
(実施例2)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方3の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方3〉
カルナウバワックス(酸価;2.5mgKOH/g、融点;87.5℃、粒径;350μm、
針入度;5mm):2.5重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方4の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方4〉
ポリエステル樹脂1:85.5重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去して平均7.5μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.0重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例3)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方5の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方5〉
カルナウバワックス(酸価;3.5mgKOH/g、融点;85.5℃、粒径;6.0μm、
針入度;6mm):9重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方6の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方6〉
ポリエステル樹脂1:79重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去して平均6.0μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.5重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例4)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方7の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方7〉
カルナウバワックス(酸価;4.5mgKOH/g、融点;86.5℃、粒径;95μm、
針入度;5mm):2.5重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方8の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方8〉
ポリエステル樹脂1:85.5重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去し平均6.0μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.2重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例5)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方9の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方9〉
カルナウバ/ライスワックス(酸価;5.5mgKOH/g、融点;82.4℃、粒径;55μm、
針入度;5mm):4重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方10の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方10〉
ポリエステル樹脂2:84重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去し平均5.0μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.3重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例6)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方11の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方11〉
カルナウバ/ライスワックス(酸価;5.5mgKOH/g、融点;82.4℃、粒径;55μm、
針入度;5mm):7重量部
マゼンタ顔料(KET RED 309;大日本インキ):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方12の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方12〉
ポリエステル樹脂2:81重量部
帯電制御剤(ボントロンE−84;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去し平均5.0μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.5重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(実施例7)
先ず、ヘンシェルミキサーにて下記処方13の原料を均一に混合した(1段目の混合工程)。
〈処方13〉
カルナウバ/ライスワックス(酸価;3.5mgKOH/g、融点;80.3℃、粒径;85μm、
針入度;2mm):5重量部
マゼンタ顔料(KET RED 309;大日本インキ):10重量部
次に、1段階目の混合物に更に下記処方14の原料を投入し、均一に混合を実施し混合を終了した(2段目の混合工程)。
〈処方14〉
ポリエステル樹脂2:83重量部
帯電制御剤(ボントロンE−84;オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去し平均5.5μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.4重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
(比較例1)
下記処方15の原料を1段階で均一に混合した。
〈処方15〉
カルナウバワックス(酸価:2.5mgKOH/g、融点:87.5℃、粒径:4μm、
針入度:5mm):10重量部
カーボンブラック(#44;三菱化学):10重量部
ポリエステル樹脂1:78重量部
帯電制御剤(ボントロンS−34 オリエント化学):2重量部
上記で混合した材料を実施例1と同様に開放型ロール式混練機にて溶融混練した。この混練物をカウンタージェットミルにて微粉砕した後、ロータリー式分級機にて過粉砕トナーを分級除去して平均7.5μmのトナーを作製した。分級したトナーに、流動化剤として平均粒径12nmの疎水性コロイダルシリカを1.0重量部混合して評価用トナーとした。
上記で得た評価用トナーを用いて実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
Figure 2009145631
上記表1の評価結果からわかるように、本発明の製造方法により得られる電子写真用トナーは、結着樹脂中に着色剤が良好に分散され、離型剤の分散が適度な粒径範囲に制御されるため、トナー抵抗、定着下限温度、ホットオフセット発生温度、感光体フィルミング、スペント性などいずれも良好である。一方、比較例の場合には特に感光体フィルミング、スペント性が悪く転写性や定着性に問題がある。
したがって、本発明の製造方法により得られる電子写真用トナーは、画像形成プロセスにおける転写工程での転写性に優れるると共に、定着工程での非オフセット域が広く、画像形成処理速度の高速化にも対応できる。
本発明における電子写真用トナー製造方法の一実施形態を示すブロック図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む原料を混合する混合工程と、該混合工程で得られた混合物を混練部分が開放系であるロール型混練機で溶融混練する溶融混練工程を備え、前記溶融混練工程で得られた溶融混練物を粉砕および分級してトナーとする電子写真用トナー製造方法において、
    前記混合工程が少なくとも2段階の混合工程からなり、1段目の混合工程では着色剤と離型剤のみで混合を行い、2段目以降の混合工程で該1段目の混合物に結着樹脂および必要により選択される他の原料を添加して混合することを特徴とする電子写真用トナー製造方法。
  2. 前記離型剤の重量平均粒径が5〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー製造方法。
  3. 前記離型剤の含有量が原料混合物総計の3.0〜8.0wt.%であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用トナー製造方法。
  4. 前記離型剤の針入度が5mm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子写真用トナー製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の電子写真用トナー製造方法により得られたことを特徴とする電子写真用トナー。
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