JP2008304648A - 画像形成用のトナー、2成分系現像剤、トナー容器、現像装置及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成用のトナー、2成分系現像剤、トナー容器、現像装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色再現性に優れ、定着装置における耐オフセット性を有し、光と水に同時に曝されても退色しないトナーを提供する。
【解決手段】下記構造式(A)で表されるモノアゾ顔料を主成分とし、微量成分の含有量は、モノアゾ顔料の質量基準で、(1)ベンズアニリドが100ppm以下、(2)β−ナフトール誘導体が2.0〜4.0%、(3)ナフトエ酸誘導体が50ppm以下、(4)ナトリウム(Na)が1000μg/g以下、(5)塩素(Cl)が1000μg/g以下である着色剤、ポリエステル樹脂及び離型剤を含有する画像形成用のトナー。
Figure 2008304648

【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成用のトナー、2成分系現像剤、トナー容器、現像装置及び画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させて可視像を形成した後、該トナー像を紙等の記録媒体に転写し、定着し、出力画像とする。近年、電子写真方式を用いたコピアやプリンターの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。
フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行なうものである。従って、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー画像表面をある程度平滑にして光散乱を減少させる必要がある。
トナー像を記録媒体に定着する乾式の定着方法としては、平滑な表面を持ったローラやベルトなどの加熱部材を加熱して、この加熱部材と定着ローラとでトナー像が形成された記録媒体を圧着挟持して、トナーを記録媒体上に溶融圧着する接触加熱定着方法が多用されている。この方法は熱効率が高く高速定着が可能であり、カラートナーに適度な光沢や透明性を与えることが可能であるという利点がある反面、定着ローラ表面と溶融状態のトナーとを加圧下で接触さるために、トナー像の一部が定着ローラ表面に付着して別の画像上に転移する、いわゆるオフセット現象が生じることがある。
このオフセット現象を防止することを目的として、離型性に優れたシリコーンゴムやフッ素樹脂で定着ローラ表面を形成し、さらにその定着ローラ表面にシリコーンオイル等の離型オイルを塗布する方法が一般に採用されていた。この方法は、トナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、離型オイルを供給するための装置が必要であり、定着装置が大型化しコスト高になってしまう。このためモノクロトナーでは、溶融したトナーが内部破断して定着ローラ表面付着しないように結着樹脂の分子量分布の調整等でトナーの溶融時の粘弾性を高め、さらにトナー中にワックス等の離型剤を含有させることにより、定着ローラに離型オイルを塗布しない、或いはオイル塗布量をごく微量とする方法が採用される傾向にある。
しかし、前述したようにカラートナーでは色再現性を向上させるために定着画像の表面を平滑にする必要があるため溶融時の粘弾性を低下させねばならず、光沢のないモノクロトナーよりオフセットし易く、定着装置のオイルレス化や微量塗布化がより困難となる。また、トナー中に離型剤を含有させるとトナーの付着性が高まり転写紙への転写性が低下し、さらにトナー中の離型剤がキャリア等の摩擦帯電部材を汚染し帯電性を低下させることにより耐久性が低下するという問題を生じる。
また、従来、カラートナーにはポリエステル樹脂やエポキシ樹脂等の低分子量で光沢が得られ易い結着樹脂が用いられてきたが、これらの樹脂は親水性基を含有するため湿度による帯電量の変化が大きいという欠点を有していた。さらに、最近は高画質を得るためにトナーを小粒径化する傾向にあるが、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂は従来からモノクロトナー用結着樹脂として用いられてきたスチレン系樹脂に比べ粉砕性が劣るという欠点を有している。
このような状況において提案されている技術としては、例えば特許文献1では軟化点90〜120℃の線型ポリエステル樹脂とカルナバワックスを用いたトナーが、特許文献2では互いに相溶する軟化点の異なる樹脂とワックスからなるトナーが、特許文献3ではポリエステル樹脂とワックスの溶融粘度を規定したトナーが、特許文献4では軟化点90〜120℃のポリエステル樹脂とライスワックス、カルナバワックス及びシリコーンオイル含有したトナーが、特許文献5ではワックス内包型の重合法トナーが提案されている。しかし、適度な光沢を持たせながら、定着ローラに離型オイルを塗布しない、或いはオイル塗布量をごく微量とした定着方法でも十分なオフセット防止性があると同時に転写性、耐久性、湿度に対する帯電の安定性、粉砕性に優れたトナーとはなっていない。
また、広域な定着温度幅を得るためにワックスとしてエステルワックスを含有することも提案されている。特許文献6ではポリエステル樹脂とDSCによる吸熱ピークを50〜90℃に有するエステルワックスを含有する非磁性一成分現像剤が提案されており、これにより優れた耐ホットオフセット品質が得られているが、エステルワックスはポリエステル樹脂との相溶性が悪いため、相分離しやすく、複写機現像時においてワックスが遊離してしまい、キャリアスペントやフィルミングが発生し、耐久性が得られない。特許文献7ではポリエステル樹脂とDSCによる吸熱ピークを70〜90℃に有するエステルワックスを含有する現像剤が提案されているがこれも同様に耐久性の改善ができない。特許文献8ではエステルワックスとポリエステル樹脂、ポリエステルとビニル系共重合体ユニットを有するハイブリッド樹脂を含有し、GPCによる分子量分布Mw/Mnが100以上であるカラートナーが提案されているが、ハイブリッド樹脂を含有することでエステルワックスとポリエステル樹脂との相溶性は改善されるが、Mw/Mnが100以上であるため色再現性が十分には得られない。特許文献9においては多官能ポリエステル化合物が提案されているが、主なバインダー樹脂としてはビニル系共重合体を使用しており、ポリエステル樹脂との相溶性は改善されていない。特許文献10ではポリエステル樹脂とオレフィンワックスを含有し、トナーの分子量分布Mw/Mnが50以上であるカラートナーが提案されているが、ポリエステル樹脂はオレフィンワックスと相溶性が良好であるためフィルミングやスペントについては改善されるが、バインダー樹脂との相溶性が良好であるため、定着時のワックスの離型性が不十分となり耐ホットオフセット性を改善するために、Mw/Mnを50以上とする必要があり、やはり十分な光沢は得られない。
このように、現状では、オイルレスフルカラートナーにおいて、十分な低温定着性と耐ホットオフセット性、光沢が得られ、かつフィルミングの発生がなく耐久性が十分に得られるトナーとはなっていない。
さらに特にワックスを含有したトナーは、現像部の攪拌部分で、トナー同士が固着凝集して凝集物が発生し易いという問題がある。特にカラートナーの場合は、画像に平滑性を求めるため、低分子量成分のポリエステルが多くなり、モノクロ専用のトナーに比較して、更に凝集物が発生し易い。特に画像形成装置実機内での現像部内では30℃以上の高温状態でトナーが保存されるケースも多く、ワックスを含有したトナーではさらに凝集性が悪化しやすい。
2成分現像方式であれば、現像剤を攪拌した際にキャリア同士の衝突圧縮力によりトナー同士が固着凝集する。1成分現像方式であれば、現像ローラへトナーを薄層化して付着させる際の圧力、摩擦熱等により、トナーが凝集する。また、2成分現像方式、1成分現像方式共に、現像剤攪拌羽やスクリューなどの軸の摺擦から発生する熱により、トナーが半溶融し凝集体が発生する恐れがある。
2成分現像方式の場合は、トナーの固着凝集物は画像部分へ現像または付着して、画像上へ濃い大きな点として現れる。また、画像を紙へ転写する際に、紙と感光体間に固着凝集体がスペサーとして働き、その部分の画像が白く抜ける場合がある。
1成分現像方式の場合は、トナーの固着凝集物は、現像ローラと薄層形成ブレードの間に入り、白い筋となって異常画像が発生する。
特にカラー画像では、白黒画像と比較して異常画像が目立ち易く、且つ、きめ細かい階調性や色再現性、高解像度の画像が望まれており、凝集物が存在することにより発生する異常画像が問題となっている。特許文献11〜14では線状ポリエステルと非線状ポリエステルによるカラートナーが提案されているが、これらにより定着特性改善、帯電安定性改善は得られるが凝集性の改善については何ら検討されていない。特許文献15においては、ポリエステル樹脂にハイブリッド樹脂を含有するトナーが開示されているが、これにより十分な低温定着性と耐ホットオフセット性、粉砕性は改善されるが、カラートナーに必要な平滑性や色再現性、凝集性改善には何ら検討がなく、オイルレスフルカラートナーにおいて十分な低温定着性と耐ホットオフセット性、光沢性や色再現性、凝集性改善が得られたトナーは見出されていない。
更に、カラートナーを用いてアウトプットされたコピー画像は、しばしば直射日光と雨(水)に曝された環境下で使用される場合がある。特許文献16では、β-ナフトール誘導体が500〜50000ppm、芳香族アミンが200ppm以下、β-オキシナフトエ酸が1〜5質量%含有されているモノアゾ顔料を含有するマゼンタトナーが開示されている。これにより、上述の問題の多くは改善されている。
特開平8−220808号公報 特開平9−106105号公報 特開平9−304964号公報 特開平10−293425号公報 特開平5−61242号公報 特開2003−156876号公報 特開2000−181120号公報 特開2002−23424号公報 特許第3210174号公報 特開2003−156880号公報 特許第3142297号公報 特許3073743号公報 特許3065073号公報 特許3065032号公報 特開2002−304006号公報 特開2003−149869号公報
上述のように多くの課題を解決するためのトナーが提案されており、多くの課題を解決したモノアゾ顔料を含有するトナーにおいても、直射日光と雨(水)に同時に曝された場合、極端に退色する場合が多く、充分な画像濃度を維持することが困難であった。
本発明の目的は、上記課題を踏まえ、色再現性に優れ、定着装置における十分なオフセット防止性があると同時に、ワックスを含有してもトナー凝集、フィルミングの発生がなく、耐久性、粉砕性に優れ、直射日光と水に同時に曝されても退色しないトナー及びこのトナーを含む2成分系現像剤を提供することである。また、本発明の目的は、画像形成装置にこのトナーを供給するトナー容器、このトナーを使用した現像装置及びこのトナーを使用した画像形成方法の提供である。
上記課題を解決するため本発明者等は、特定のモノアゾ顔料中の微量成分や不純物を所定範囲内に抑えることにより、上記課題を解決できることを見いだした。また、モノアゾ顔料中に含まれているナトリウム量、塩素量も退色性と関係が有ることを見いだし本発明に至った。
本発明は、少なくとも着色剤、ポリエステル樹脂及び離型剤を含有する画像形成用のトナーであって、
前記着色剤は下記構造式(A)で表されるモノアゾ顔料を主成分とし、着色剤中の微量成分の含有量は、前記モノアゾ顔料の質量基準で、(1)ベンズアニリドが100ppm以下、(2)下記構造式(B)で表されるβ−ナフトール誘導体が2.0〜4.0%、(3)下記構造式(C)で表されるナフトエ酸誘導体が50ppm以下、(4)ナトリウム(Na)が1000μg/g以下、(5)塩素(Cl)が1000μg/g以下であることを特徴とするトナーである。
Figure 2008304648
Figure 2008304648
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好ましい本発明は、前記ポリエステル樹脂が、線状ポリエステル樹脂と非線状ポリエステル樹脂とからなることを特徴とする前記トナーである。
好ましい本発明は、前記離型剤が、カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスのうち少なくとも1種を含有することを特徴とする前記トナーである。
好ましい本発明は、3価以上のサリチル酸金属塩を含み、前記ポリエステル樹脂の酸価が10mgKOH/g以上であることを特徴とする前記トナーである。
本発明は、前記トナーとキャリアとを含有することを特徴とする二成分系現像剤である。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置にトナーを供給するトナー容器であって、前記トナーを充填したことを特徴とする画像形成用のトナー容器である。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置において、感光体表面に形成された潜像にトナーを付着させて現像する現像装置であって、現像用トナーとして前記トナーを使用したことを特徴とする現像装置である。
本発明は、帯電した感光体表面に光照射して潜像を形成し、形成された潜像をトナーによりトナー像に現像し、現像されたトナー像を記録部材に転写し、記録部材に転写されたトナー像を記録部材上に定着する電子写真方式の画像形成方法において、前記トナー像に現像するトナーは、前記トナーであり、前記トナー像の定着は、有端もしくは無端のベルトを含む加熱部材と加圧部材とにより記録部材を加熱圧着することを特徴とする画像形成方法である。
本発明によれば、色再現性に優れ、定着装置における十分なオフセット防止性があると同時に、ワックスを含有してもトナー凝集、フィルミングの発生がなく、耐久性、粉砕性に優れ、直射日光と水に同時に曝されても退色しないトナー及びこのトナーを含む2成分系現像剤を提供することができる。また、本発明の目的は、画像形成装置にこのトナーを供給するトナー容器、このトナーを使用した現像装置及びこのトナーを使用した画像形成方法を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を必要に応じて図面を参照にして説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明の好ましい形態における例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明のトナーは、少なくとも着色剤、ポリエステル樹脂及び離型剤を含有する画像形成用のトナーである。そして、前記着色剤は下記構造式(A)で表されるモノアゾ顔料(以下、モノアゾ顔料と略称する。)を主成分とし、着色剤中に含まれる微量成分や不純物の含有量は、上記モノアゾ顔料の質量基準で、(1)ベンズアニリドが100ppm以下、(2)下記構造式(B)で表されるβ−ナフトール誘導体(以下、β−ナフトール誘導体と略称する。)が2.0〜4.0%、(3)下記構造式(C)で表されるナフトエ酸誘導体(以下、ナフトエ酸誘導体と略称する。)が50ppm以下、(4)ナトリウム(Na)が1000μg/g以下、(5)塩素(Cl)が1000μg/g以下である。
Figure 2008304648
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着色剤中のベンズアニリドが100ppm以上の場合、青味が強い色調となり色再現性が劣る。また、直射日光と水に同時に曝された時の退色性も劣る。100ppm以下とすることで色再現性、退色性の優れたマゼンタトナーを得ることができる。
β-ナフトール誘導体が2.0%以下の場合、青味が強い色調となり色再現性が劣る。また、β-ナフトール誘導体が4.0%以上の場合、モノアゾ顔料の分散性が悪く、色再現性に劣る。
ナフトエ酸誘導体が50ppm以上の場合、青味が強い色調となり色再現性が劣る。また、直射日光と水に同時に曝された時の退色性も劣る傾向がある。
ナトリウム及び塩素量が1000μg/g以上の場合、直射日光と水に同時に曝された時の退色性も劣る傾向がある。
これらの化合物や元素はモノアゾ顔料製造時の副生成物や不純物として混入するものであるが、β-ナフトール誘導体を除いて、本発明における着色剤中に存在する必要がない。
ベンズアニリド、β-ナフトール誘導体、ナフトエ酸誘導体の含有量は、従来公知の方法で測定できる。具体的には、モノアゾ顔料0.10gにアセトニトリル8.0mlを加え、1時間超音波抽出し冷却した後、残渣を濾別して得られた抽出液をHPLC測定する。
HPLC:日本分光製2085 plus型
カラム:CAPCELL PAK C18UG120(4.6mmID×250mm)
カラム温度:40℃
測定波長:254nm
流量:1.0ml/min
注入量:20μl
検量線の作成:各成分の標準溶液をモノアゾ顔料測定と同様に測定し検量線を作成した。
ナトリウムと塩素の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)とイオンクロマトグラフ法による定量分析により求めた。試料に5%メタノール溶液を加えて振とうし、0.45μmのフィルターでろ過して検液とした。
ICP−AES法により検液中のNaの定量分析を行い、イオンクロマトグラフ法により検液中のClの定量分析を行った。
ICP-AES:SIIナノテクノロジー社製SPS5100型
イオンクロマトグラフ:ダイオネクス社製DX−500型
本発明において使用されるモノアゾ顔料は、アニリン誘導体をジアゾニウム化し、これにカプラー成分としてN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドをジアゾカップリングさせて製造することができる。ベンズアニリド、β-ナフトール誘導体、ナフトエ酸、塩素、ナトリウムをそれぞれ所定の範囲とするには、各組成物の比率、反応条件、精製割合によりコントロールする。
結着樹脂であるポリエステル樹脂は、THF不溶解成分を含有しない線状ポリエステルと、THF不溶解成分を樹脂成分中1〜15%、好ましくは1〜10%、さらに好ましくは2〜8%含有する非線状ポリエステルからなることによりさらに広い定着温度幅を確保することができる。このときの線状ポリエステルと非線状ポリエステルの比率は20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30、さらに好ましくは40:60〜60:40である。線状ポリエステルと非線状ポリエステルを含有することにより、線状ポリエステルで低温定着性を改善、非線状ポリエステルで耐ホットオフセット性を改善することができる。
本発明において使用されるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との縮重合反応により得られるものである。多価カルボン酸成分としては、2価カルボン酸類及び必要により3価以上のカルボン酸類からなる。2価カルボン酸類の具体例としては、(1)マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸;(2)シクロヘキサンジカルボン酸、メチルメジック酸等の炭素数8〜20の脂環式ジカルボン酸;(3)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸;(4)イソドデセニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸等の側鎖に炭素数4〜35の炭化水素基を有するアルキルもしくはアルケニルコハク酸;並びに、これら2価カルボン酸の無水物や低級アルキル(メチル、ブチルなど)エステルが挙げられる。これらの中では上記(1)、(3)、(4)およびこれらジカルボン酸の無水物や低級アルキルエステルが好ましく、(無水)マレイン酸、フマール酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、n−ドデセニル(無水)コハク酸が更に好ましい。3価以上のポリカルボン酸類の具休例としては、(1)1、2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の炭素数7〜20の脂肪族ポリカルボン酸;(2)1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸等の炭素数9〜20の脂環式ポリカルボン酸;(3)1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸および1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸;並びにこれらの無水物や低級アルキル(メチル、ブチル等)エステルが挙げられる。3価以上のポリカルボン酸類を用いる場合、これらの中では(3)およびその無水物や低級アルキルエステルが好ましいが、平滑性や透明性が低下する傾向となるため、使用量は少量とすベきである。
多価アルコール成分としては、2価アルコール類としては、例えば(1)エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数2〜12のアルキレングリコール;(2)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール類;(3)1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の炭素数6〜30の脂環式ジオール:および(4)ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類;並びに、(5)上記ビスフェノール類のアルキレンオキシド(EO、PO、ブチレンオキシド等)2〜8モル付加物を挙げることができる。(B2)を用いる場合、これらのうち(1)及び(5)が好ましく、(5)が更に好ましい。また、上記(5)の中では、特にビスフェノールAのEO及び/又はPO2〜4モル付加物がトナーに良好な耐オフセット性を与える点で好ましい。3価以上のアルコール類の具体例としては、(1)ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の炭索数3〜20の脂肪族多価アルコール:(2)1,3,5−トリヒドロキシルメチルベンゼン等の炭素数6〜20の芳香族多価アルコール:並びにこれらのアルキレンオキサイド付加物を挙げることができる。3価以上のアルコール類を用いる場合、これらの中では(1)の化合物が好ましく、その中でも安価な点からグリセロール、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールが好ましいが、平滑性や透明性が低下する傾向となるため、使用量は少量とすべきである。
本発明で用いる離型剤としては、公知の離型剤全てが使用できるが、特にカルナバワックス、モンタンワックス、及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することにより、トナー中への分散効果が高まる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は、10〜30が好ましい。その他の離型剤としては、固形シリコーンワニス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、低分子量ポリプロピレンワックス等、従来公知のいかなる離型剤をも混合して使用できる。トナーバインダー中に分散させる前の離型剤の体積平均粒径は10〜800μmが好ましい。10μm未満の場合はトナーバインダー中の分散径が小さく離径効果が十分でなくオフセットの不具合を生じた。800μmを超えた場合トナーバインダー中の分散径が大きくなりトナー表面への離型剤の析出が大きくなり流動性および現像機内などへの固着による不具合を生じた。粒径の測定は堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いた。
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂の酸価が10mgKOH/g以上でありまた、3価以上のサリチル酸金属錯体を含有させることで、金属錯体が、ポリエステル樹脂の反応性が高い部分と反応し軽度の架橋構造を作ることで耐ホットオフセットの改良効果がある。中心金属の価数が3未満の場合は、結合が2次元なため、ホットオフセットの改良効果は少ない。
本発明のトナーは、サリチル酸金属化合物の含有量がトナー100重量部に対して、0.05〜5重量部含有した場合耐ホットオフセット性への改良効果がある。0.05重量部未満の場合その効果が十分でなく、5重量部以上を超えるとホットオフセット性はさらに優れるが、低温定着性が不充分である。その効果はポリエステル樹脂の酸価が10KOH/g以上の場合、ホットオフセット性が優れており、ポリエステル樹脂の酸価がサリチル酸金属錯体との架橋構造に反応しやすい部位として関与していると考えられる。
本発明のトナーは、ワックス遊離がないためワックスを含有することによるトナー流動性の悪化がないため、このトナーが充填されたトナー容器は、トナー補給性に優れる。
また、本発明のトナーは、キャリアへのワックス汚染がないため、耐久性の高い2成分現像剤として使用できる。
さらに、現像装置内においても、トナー流動性の悪化がないため、このトナーを使用した現像装置は、トナー凝集、ワックススペント、フィルミングの発生がなく、耐久性に優れており、優れた現像性能を発揮できる。
本発明のトナーは、定着温度幅が広いため、トナー像の定着方法としては、離型性に優れ平滑な定着面を持った接触加熱定着方法が採用される。離型オイルは塗布しないか、極微量の塗布量で行なうことが好ましい。図1を参照して具体的に説明すると、表面がフッ素樹脂/ゴムやシリコン樹脂/ゴムといった低表面エネルギー素材からなるローラRやベルトBを用いた定着方式で行なうことが好ましい。さらにオフセットや記録部材Gの巻付きを生じ難くするために定着ニップの形状が定着ローラR1或いは定着ベルトB側に凹んでいることが好ましい。これは定着ローラR1或いは定着ベルトBの変形に伴う物理的な離型力が高まることと定着ローラR1或いは定着ベルトBから大きな剥離角度で排紙されるためである。従って、例えば、定着ローラR1或いは定着ベルトB或いは定着ベルト支持ローラ3が弾性体からなり、その硬度を加圧ローラR2の硬度より低く設計することが好ましい。
本発明の定着方法における定着ベルトを用いて行なう場合を、図1の定着機構模式図により説明する。図1において、トナーが転写された記録部材Gがガイドに添って搬送され、加熱された定着ベルトB及び加圧ローラR2間を通ることにより、トナーが記録部材Gに融着しトナー像の定着を行なうことができる。
次に、電子写真方式の画像形成装置における本発明の現像装置について説明する。図2は、本発明のトナーDを充填したトナー容器2を搭載した現像装置1の例を示したものである。以下、二成分現像剤を用いる場合を例として説明する。即ち、図2は、本発明のトナーDを充填したトナー容器2を搭載する現像装置1であって、画像形成装置本体内に装着され感光体8と接している。図2において、現像部1は、本発明のトナーDと電子写真用キャリアを混合して成る二成分系の現像剤を充填した現像ハウジング4と、二成分系現像剤を撹拌混合する第1及び第2の撹拌スクリュー5、6と、現像ローラ7とを有していて、現像ローラ7が、潜像担持体である感光体8に対向して配置されている。感光体8は、矢印で示す方向に回転駆動され、その表面で静電潜像がトナー像に現像される。
画像形成装置としては、感光体8の周囲に、図示していない帯電手段、露光手段、転写手段、除電手段、クリーニング手段等、公知のユニットが配置されている。第1及び第2の撹拌スクリュー5、6が回転することにより、現像ハウジング4内のキャリアと補給されたトナーDが撹拌混合され、そのトナーDはキャリアと互いに逆極性に摩擦帯電される。この現像剤が、矢印方向に回転駆動される現像ローラ7の周面に供給され、その供給された現像剤は現像ローラ7の周面に担持され、現像ローラ7の回転によって、その回転方向に搬送される。次いで、この搬送された現像剤は、ドクターブレード9によって量を規制され、規制後の現像剤が感光体8と現像ローラ7との間の現像領域に運ばれ、ここで現像剤中のトナーDが、感光体8表面の静電潜像に静電的に移行し、その静電潜像がトナー像として可視像化される。
本発明のトナーは、マゼンタと呼ばれるカラーの着色剤を有するものであるが、カラー画像形成には、マゼンタ以外の着色剤も使用される。マゼンタ以外の着色剤としては、イエロー、シアン、ブラックなどの各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。例えば、イエロー顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。シアン顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、等がある。ブラック顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
また、マゼンタ顔料も本発明の顔料以外の例えばベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bを併用することができる。
本発明のトナーは、必要に応じサリチル酸金属化合物以外の荷電制御剤をトナー中に含有させることが出来る。例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.BasicRed 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など、これらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド、等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう荷電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用され、併用の可能である。
本発明のトナーにおいては、シリカや酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機微粒子や樹脂微粒子を母体トナー粒子に外添することにより転写性、耐久性をさらに向上させることができる。転写性や耐久性を低下させるワックスをこれらの外添剤で覆い隠すこととトナー表面が微粒子で覆われることにより接触面積が低下することによりこの効果が得られる。これらの無機微粒子はその表面が疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理されたシリカや酸化チタン、といった金属酸化物微粒子が好適に用いられる。樹脂微粒子としては、ソープフリー乳化重合法により得られた平均粒径0.05〜1μm程度のポリメチルメタクリレートやポリスチレン微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理されたシリカ及び疎水化処理された酸化チタンを併用し、疎水化処理されたシリカの外添量より疎水化処理された酸化チタンの外添量を多くすることにより湿度に対する帯電の安定性にも優れたトナーとすることができる。
上記の無機微粒子と併用して、比表面積20〜50m/gのシリカや平均粒径が母体トナーの平均粒径の1/100〜1/8である樹脂微粒子のように、従来用いられていた外添剤より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより、耐久性を向上させることができる。これはトナーが現像装置内でキャリアと混合・攪拌され帯電し現像に供される過程で、トナーに外添された金属酸化物微粒子は母体トナー粒子に埋め込まれていく傾向にあるが、これらの金属酸化物微粒子より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより金属酸化物微粒子が埋め込まれることを抑制することができるためである。
無機微粒子や樹脂微粒子は、トナー中に含有(内添)させることにより、外添した場合より効果は減少するが転写性や耐久性を向上させる効果が得られるとともに、トナーの粉砕性を向上させることができる。また、外添と内添を併用することにより外添した微粒子が埋め込まれることを抑制することができるため、優れた転写性が安定して得られるとともに耐久性も向上する。
なお、ここで用いる疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン、オクチル−トリクロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−トリクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−トリクロルシラン、ジベンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジクロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル−ジクロルシラン、ジヘキサデシル−ジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−オクチル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノネニル−ジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシル−ジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルベンチル−ジクロルシラン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メチル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ジエチルテトラメチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。この他チタネート系カップリング剤、アルミニューム系カップリング剤も使用可能である。
この他クリーニング性の向上等を目的とした外添剤として、脂肪属金属塩やポリフッ化ビニリデンの微粒子等の滑剤等も併用可能である。
本発明のトナーを二成分系現像剤として用いる場合には、キャリア粉と混合して用いられる。この場合のキャリアとしては、公知のものがすべて使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、ニッケル粉、ガラスビーズ等、及びこれらの表面を樹脂などで被覆処理した物などが挙げられる。キャリアの表面を被覆する樹脂としては、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂等が用いられる。キャリアの粒径は体積平均粒径で25〜200μmが好ましい。またトナーとキャリアの使用割合はそれぞれの粒径にもよるが、通常重量比で1:99〜10:90程度である。
本発明のトナーの製造方法としては、少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤およびすでに説明したモノアゾ顔料を主成分とする着色剤を含む現像剤成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を再利用する製造方法も含まれる。また着色剤である顔料の分散性を向上させるために顔料をマスターバッチ処理後、他の原材料と混合し、次工程へ処理しても良い。
ここで言う製品となる粒子以外の粉末(副製品)とは溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や、引き続いて行われる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品を混合工程や溶融混練する工程で原料と好ましくは副製品1に対しその他原材料99から副製品50に対し、その他原材料50の重量比率で混合するのが好ましい。
少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤および着色剤である顔料、副製品を含む現像剤成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。
本発明のトナーの製造装置は従来公知の装置が適用できるが、トナーを混練する装置としては、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等が好適に用いられる。
以上により得られた溶融混練物は冷却した後粉砕されるが、粉砕は、例えば、ハンマーミルやロートプレックス等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式の微粉砕機などを使用することができる。粉砕は、平均粒径が3〜15μmになるように行うのが望ましい。さらに、粉砕物は風力式分級機等により、2.5〜20μmに粒度調整される。次いで、外添剤の母体トナーへ外添が行われるが、母体トナーと外添剤をミキサー類を用い混合・攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー表面に被覆される。この時、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤が均一にかつ強固に母体トナーに付着させることが耐久性の点で重要である。
(実施例)
以下に実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。また、以下の例おいて、部および%は、特に断りのない限り質量基準である。
[モノアゾ顔料の合成]
35%塩酸10.2部に水80部を加えた溶液に、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド6.1部を溶解させた後、氷30部を加え0〜3℃に冷却する。この溶液に亜硝酸ナトリウム1.8部を水7部に溶解した溶液を加え、5℃以下で30分攪拌を行った後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸で消去し、水200部、酢酸ナトリウム2部を加えてジアゾニウム溶液を作製した。一方、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド7.5部にロート油0.75部、水75部、水酸化ナトリウム2.8部を加えて分散した後、95℃に加熱溶解する。溶解後、水100部を加えて希釈し、これをカプラー溶液とする。作製しておいたジアゾニウム溶液にカプラー溶液を40分かけて滴下した後、1時間攪拌を続けカップリング反応を完結させる。次いで、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.7部を加えて90℃に加熱し、この温度で1時間放置した後、ろ過、水洗、乾燥、粉砕して13.6部のモノアゾ顔料を得た。なお、原材料比率、反応条件、水洗度合いを調整して、微量成分顔料の異なるモノアゾ顔料(マゼンタ顔料ともいう。)M−1〜M−10を合成した。表1にモノアゾ顔料(マゼンタ顔料ともいう。)M−1〜M−10の微量成分顔料を示した。なお、本発明のトナー用の着色剤としては、M−1〜M−3が適用できる。
Figure 2008304648
[線状ポリエステル樹脂の合成:PES−1]
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物420部、ビスフェノールA・PO2モル付加物300部、テレフタル酸200部、フマル酸50部、及び重縮合触媒としてジブチルスズオキサイド3部を加え、窒素気流下200℃で生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、酸価が7になった時点で取り出し、室温まで冷却後、粉砕して線状ポリエステル樹脂PES−1を得た。PES−1はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は18、ガラス転移点Tgは61℃、軟化点は102℃、数平均分子量は3100、重量平均分子量10500、ピークトップ分子量は4500であった。
[線状ポリエステル樹脂の合成:PES−2]
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物400部、ビスフェノールA・PO2モル付加物300部、テレフタル酸270部、フマル酸85部及び重縮合触媒としてジブチルスズオキサイド2部を加え、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら12時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が38になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂PES−2を得た。PES−2はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は38、水酸基価は25、Tgは58℃、軟化点は107℃、数平均分子量は6000、重量平均分子量は2200、ピークトップ分子量は9800であった。
[非線状ポリエステル樹脂の製造:PES−3]
冷却管、攪拌機及び窒素導入菅の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物400部、ビスフェノールA・PO3モル付加物280部、テレフタル酸300部、無水フタル酸35部及び重縮合触媒としてジブチルスズオキサイド1.5部を加え、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら12時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸60部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して非線状ポリエステル樹脂PES−3を得た。PES−3はTHF不溶分を6%含有しており、その酸価は20、水酸基価は47、Tgは64℃、軟化点132℃、数平均分子量は4400、重量平均分子量は82000、ピークトップ分子量は10800であった。
軟化点は高化式フローテスター(島津製作所製)を用いてJIS K72101に記載された方法に準拠して行なった。1cmの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより20Kg/cmの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより、プランジャー降下量−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
酸価はJIS K0070に記載された方法に準拠して測定を行なった。
ガラス転移点(Tg)は、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製Ta−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
測定条件
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は前記島津製作所製データ解析ソフと(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線のもっとも低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次にDSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能をもちいてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのTgに相当する。
(マスターバッチ作製)
線状ポリエステル樹脂PES−1を使用して、顔料、ポリエステル樹脂、純水を1:1:0.5の割合で、混合し、2本ロールにより混練した。混練を70℃で行い、その後、ロール温度を120℃まで上げて、水を蒸発させマスターバッチを作製した。
・マスターバッチ(MB−1)の組成
バインダー樹脂(線状ポリエステル樹脂:PES−1) 100部
マゼンタ顔料(M−1) 100部
純水 50部
マゼンタ顔料(M−1)の代わりに、それぞれマゼンタ顔料M−2〜M−10を用いて、マスターバッチMB−2〜MB−10を作成した。
(実施例1)
現像剤1:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−1) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー1を得た。本発明のトナー1と平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤1を得た。
(実施例2)
現像剤2:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−2) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が4.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 2.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー2を得た。本発明のトナー2と平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度6%で混合し本発明の現像剤2を得た。
(実施例3)
現像剤3:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−3) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー3を得た。本発明のトナー3と平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤3を得た。
(実施例4)
現像剤4:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 55部
非線状ポリエステル樹脂(PES−3) 15部
マスターバッチ(MB−3) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(実施例5)
現像剤5:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 55部
非線状ポリエステル樹脂(PES−3) 15部
マスターバッチ(MB−3) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
カルナウバワックス(酸価:5mgKOH/g) 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(実施例6)
現像剤6:
線状ポリエステル樹脂(PES−2) 35部
非線状ポリエステル樹脂(PES−3) 35部
マスターバッチ(MB−3) 23部
E−84(オリエント化学社:サリチル酸亜鉛) 2部
カルナウバワックス(酸価:5mgKOH/g) 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例1)
現像剤7:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−4) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例2)
現像剤8:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−5) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例3)
現像剤9:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−6) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例4)
現像剤10:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−7) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例5)
現像剤11:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−8) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例6)
現像剤12:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−9) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
(比較例7)
現像剤13:
線状ポリエステル樹脂(PES−1) 70部
マスターバッチ(MB−10) 23部
LR−147(日本カーリット) 2部
低分子量ポリプロピレンワックス 5部
上記組成の材料をへンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、ニ軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[H−2000:クラリアント(株)製] 1.0部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナーを得た。本発明のトナーと平均粒径50μmのシリコーンコートキャリアをトナー濃度5%で混合し本発明の現像剤を得た。
トナーの評価方法
・耐ホットオフセット性
リコー製カラー複写機imagio neo C600Pro(加熱無端ベルトを含む定着ローラと加圧ローラによる定着装置を装備している。)を改造し、定着ベルトには、オイルを塗布しない条件とした。定着ベルトの温度を5℃ずつ変化させ、オフセットの発生し始める温度(光沢が低下し始める温度)を測定した。転写紙はリコーフルカラーPPC用紙タイプ6000<70W>を用いた。評価結果は以下の表2に示した。
・光沢度
上記リコー製カラー複写機imagio neo C600Pro改造機を用いて、0.80±0.05mg/cmの付着量でトナーが現像される様に調整を行ない、定着ベルト表面温度が160℃の時のベタ画像サンプルの光沢度を、日本電色工業株式会社製のグロスメーターを用いて、入射角度60°の条件で計測した。評価結果は以下の表2に示した。
・定着性
耐ホットオフセット性の評価に用いたリコー製カラー複写機imagio neo C600Pro改造機を用い、定着ベルトの温度を5℃ずつ変化させ、コピーを行い定着画像を得る。このとき0.40±0.05mg/cmのトナーが現像される様に調整を行なう。定着後の画像にメンデイングテープ(3M社製)を貼り、一定の圧力を掛けた後、ゆっくり引き剥がす。その前後の画像濃度をマクベス濃度計により測定し、次式にて定着率を算出する。定着ローラの温度を段階的に下げて、下記式で示す定着率が80%以下となるときの温度を定着温度とする。評価結果は表2に示した。
定着率(%)=(テープ引剥がし後の画像濃度)/(テープ付着前の画像濃度)×100
・退色性
リコー製カラー複写機imagio neo C600Pro機を用いてA4サイズの用紙全面に0.80±0.05mg/cmの付着量でトナーを現像し160℃で定着する。(2枚作成)この画像サンプル2枚の半分を黒紙により遮光する。一枚は、キセノンテスター(XW−150)にて100時間照射する。もう一枚は、キセノンテスター(XW−150)にて照射しながら1時間水噴霧+1時間乾燥を12回繰り返す。退色性評価はΔEで表わす。
ΔE=(ΔL+Δa+Δb1/2
L、a、bはX−Rit938にて測定。
評価結果は表2に示した。なお、100時間照射はΔE1、水噴射12回繰り返しはΔE2として表す。
Figure 2008304648
表2から判るように、本発明のトナーを用いた画像形成においては、定着温度が145℃以下と低く、ホットオフセット温度は200℃以上と高い。光沢度も19より低いものはなく、22から23くらいのものが多い。退色性については、100時間照射評価(ΔE1)12回繰り返し水噴射評価(ΔE2)においても優れた効果が見られる。
定着機構の模式図 現像装置概略図
符号の説明
R1:定着ローラ
R2:加圧ローラ
R3:定着補助ローラ
B:定着ベルト
G:記録部材
D:トナー
1:現像装置
2:トナー収納容器
3:トナー送流手段
4:ハウジング
5、6:攪拌スクリュー
7:現像ローラ
8:感光体
9:ドクターブレード

Claims (8)

  1. 少なくとも着色剤、ポリエステル樹脂及び離型剤を含有する画像形成用のトナーであって、
    前記着色剤は下記構造式(A)で表されるモノアゾ顔料を主成分とし、着色剤中の微量成分の含有量は、前記モノアゾ顔料の質量基準で、(1)ベンズアニリドが100ppm以下、(2)下記構造式(B)で表されるβ−ナフトール誘導体が2.0〜4.0%、(3)下記構造式(C)で表されるナフトエ酸誘導体が50ppm以下、(4)ナトリウム(Na)が1000μg/g以下、(5)塩素(Cl)が1000μg/g以下であることを特徴とするトナー。
    Figure 2008304648
    Figure 2008304648
    Figure 2008304648
  2. 前記ポリエステル樹脂は、線状ポリエステル樹脂と非線状ポリエステル樹脂とからなることを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 前記離型剤は、カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスのうち少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 3価以上のサリチル酸金属塩を含み、前記ポリエステル樹脂の酸価が10mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーとキャリアとを含有することを特徴とする二成分系現像剤。
  6. 電子写真方式の画像形成装置にトナーを供給するトナー容器であって、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーを充填したことを特徴とする画像形成用のトナー容器。
  7. 電子写真方式の画像形成装置において、感光体表面に形成された潜像にトナーを付着させて現像する現像装置であって、
    現像用トナーとして請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーを使用したことを特徴とする現像装置。
  8. 帯電した感光体表面に光照射して潜像を形成し、形成された潜像をトナーによりトナー像に現像し、現像されたトナー像を記録部材に転写し、記録部材に転写されたトナー像を記録部材上に定着する電子写真方式の画像形成方法において、
    前記トナー像に現像するトナーは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーであり、
    前記トナー像の定着は、有端もしくは無端のベルトを含む加熱部材と加圧部材とにより記録部材を加熱圧着することを特徴とする画像形成方法。
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