JP3948856B2 - 非磁性一成分系トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電荷記録、静電印刷等において、静電荷像を現像するための非磁性一成分系トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては米国特許第2221776号、同第2297691号、同第2357809号等の明細書に記載されているように、光導電性絶縁層を一様に帯電させ(帯電工程)、次いでその層を露光し(露光工程)、露光された部分の電荷を消散させることによって静電気的な潜像を形成し、更に該静電潜像に荷電させた着色微粉末(トナー)を付着させることによって可視化させ(現像工程)、得られた可視像を転写紙等の転写材に転写した(転写工程)後、加熱、圧力あるいはその他の適当な手段によって永久定着させること(定着工程)からなる。そして、上記トナー像を転写した後、感光体表面を清掃するために(クリーニング工程)感光体上の残留トナーを掻き取っている。
【0003】
従来より、トナーとともに、トナーに電荷を付与し磁力によりトナーを静電潜像部に搬送する為に用いられるキャリアを加えた二成分よりなる現像剤を用いる二成分磁気ブラシ現像法が、最も都合よく用いられてきた。
また、例えば、米国特許第3909258号明細書、及び同第4121931号明細書に提案されているように、キャリアを用いずトナー内部に磁性体を内包させ、トナーの有する磁力によりトナーを静電潜像部に搬送する磁性一成分現像法も従来よりよく用いられてきた。
【0004】
更に近年では、米国特許第2895847号明細書、同第3152012号明細書、特公昭41−9475号公報、同45−2877号公報、同54−3624号公報等に記載されているように、磁性粉を含有しないトナーのみを使用する非磁性一成分現像法も用いられている。この現像法は、現像ロールに磁石を用いない点で記録装置の小型軽量化に有利である。特に近年開発が盛んになっている小型のパーソナル用複写機、プリンター、及び普通紙ファックス、並びにフルカラー複写機、プリンタでは、この現像方法を用いる例が多くなってきている。
【0005】
ところで、反転現像方式を採用して非磁性一成分トナーを用いるフルカラープリンタに対しては、コンパクト化、高速化、低エネルギー定着、オーダーヘッドプロジェクター(以下、OHPと云う)投影時の透明性、高画質化などが要求されている。その為、プリンタのコンパクト化に伴い現像装置、感光体、定着装置などが小型になる傾向にある。従って、現像装置では、小径の現像ロールを高速で回転させることになりトナーへの帯電付与が少なくなり、帯電立ち上がり性が悪化する。そのため、感光体へのトナーカブリが増え、印字物の白地汚れが発生する。また、トナー帯電量が低くなることで現像量が少なくなり、最終的な印字濃度が低くなったり、帯電不良により現像ロール上のトナー層の均一性が損なわれ、ベタ画像の均一性が悪化することになる。また、定着部では、例えば内部にヒータを具備した上部の加熱ロールと下部の加圧ロールとによってトナーを熱して圧力を加えて定着するが、ロール径が小さくなることで上部と下部のロールが接触するニップ幅が小さくなり、トナーに熱と圧力が十分に加わらない為に定着不十分になる。更に、定着が不十分な為にOHPシート上のトナー層の平滑性が損なわれることになり、OHPでの透明性が悪化することになる。
【0006】
これらの改善の為に、ワックスを添加する例としては例えば、特開昭49−65231号、特開昭58−16250号、特開昭50−27546号、特開昭55−153944号、特開平9−73187号等の各公報にトナー中にポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィンワックスを添加すること、特開平8−220808号公報等にはトナー中にカルナバワックスを含有することなどが提案されているが、まだ十分なものでなかった。
又、帯電制御剤として、サリチル酸又はサリチル酸の金属塩乃至金属錯体を用いる例としては例えば、特開昭53−127726号、特開昭63−163374号公報等に提案されているが、まだ十分なものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の第1の目的は、小型の現像ロールを備えた現像装置にあって、十分な帯電付与効果があり、迅速に帯電が立ち上がることで適切な帯電量が確保でき、感光体への余分なトナーカブリが少なく、印字物の白地部の汚れがなく、ベタ画像の均質性が良い非磁性一成分系トナーを提供することにある。第2の目的は、小型の接触型熱ロールの定着装置にあって、オフセット発生がなく十分に定着し、OHP透明性が良い非磁性一成分系トナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記事情を考え合わせて鋭意検討した結果、特定の負帯電性帯電制御剤としてホウ素含有化合物と、特定の融点のエチレン・プロピレン共重合物をトナー成分として含有させることにより、従来のトナーの課題を解決し、しかも優れた特性を示すことを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の要旨は、少なくともポリエステル樹脂、着色剤、下記一般式(1)で表される帯電制御剤、及び融点が125〜135℃であるエチレン・プロピレン共重合体を含有し、BET法比表面積が90m 2 /g未満及びBET法比表面積が90m 2 /g以上の2種類以上の微粒子添加剤が外添剤としてトナー表面に添加されてなることを特徴とする非磁性一成分系トナー、に存する。
【0009】
【化2】
【0010】
(式中、R1〜R4は水素原子または置換されていても良い炭化水素基を表し、
R1〜R4は同一でも異なっていても良い。また、X+はカチオンを表す。)
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられるトナー粒子は、ポリエステル樹脂に着色剤、帯電制御剤、およびエチレン・プロピレン共重合物、並びに必要に応じその他添加剤を分散含有した微粉末であり、トナー粒子の平均粒径は4〜20μmで、好適には5〜12μmである。なお、トナー粒径は、例えばコルーター社製コルターカウンター、マルチサイザーなどで測定することができる。
【0012】
本発明で使用されるポリエステル樹脂としては、トナーに適した公知のポリエステル樹脂が使用できるが、多価アルコールと多塩基酸とより成り、必要に応じてこれら多価アルコールおよび多塩基酸の少なくとも一方が3価以上の多官能成分(架橋成分)を含有するモノマー組成物を重合することにより得られるものが好ましい。
以上において、ポリエステル樹脂の合成に用いられる2価のアルコールとしては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、その他を挙げることができる。これらのモノマーのうち、特にビスフェノールAアルキレンオキシド付加物を主成分モノマーとして用いるのが好ましく、中でも1分子当たりのアルキレンオキシド平均付加数が2〜7の付加物が好ましい。
【0013】
ポリエステルの架橋化に関与する3価以上の多価アルコールとしては、たとえばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
【0014】
一方、多塩基酸としては、たとえばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル、またはn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、その他の2価の有機酸を挙げることができる。
【0015】
ポリエステルの架橋化に関与する3価以上の多塩基酸としては、たとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、およびこれらの無水物、その他を挙げることができる。
【0016】
これらのポリエステル樹脂は、通常の方法にて合成することができる。具体的には、反応温度(170〜250℃)、反応圧力(5mmHg〜常圧)などの条件をモノマーの反応性に応じて決め、所定の物性が得られた時点で反応を終了すればよい。
これらのポリエステル樹脂においては、その軟化温度(Sp)は80〜160℃が好ましく、その中でも90〜150℃のものがより好適である。また、そのガラス転移温度(Tg)は、50〜75℃が好ましく、その中でも55〜70℃のものがより好適である。Spが前記範囲より低い場合は定着時のオフセット現象が発生し易くなる。また、前記範囲より高い場合は定着エネルギーが増大し、カラートナーでは光沢性や透明性が悪化する傾向にあるので好ましくない。また、Tgが前記範囲より低い場合はトナーの凝集塊や固着を生じ易く、前記範囲より高い場合は熱定着時の定着強度が低下する傾向にあるため好ましくない。Spは主として樹脂の分子量で調節でき、数平均分子量として好ましくは2000〜20000、より好ましくは3000〜12000とするのがよい。また、Tgは主として樹脂を構成するモノマー成分を選択することによって調節でき、具体的には酸成分として芳香族の多塩基酸を主成分とすることによりTgを高めることができる。すなわち、前述した多塩基酸のうち、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸などおよびこれらの無水物、低級アルキルエステルなどを主成分として用いるのが望ましい。
【0017】
ポリエステル樹脂のSpはJIS K7210およびK6719に記載されるフローテスターを用いて測定した。具体的には、フローテスター(CFT−500、島津製作所製)を用いて約1gの試料を昇温速度3℃/min.で加熱しながら、面積1cm2 のプランジャーにより30kg/cm2 の荷重を与え、孔径1mm、高さ10mmのダイから押し出し、プランジャーの降下開始温度と降下終了温度の中間点に対応する温度を軟化温度としたものである。
【0018】
また、Tgの測定は示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/minで行なった。
ところで、一般にポリエステル樹脂の酸価が高すぎる場合、安定した高帯電量を得ることが難しく、また高温高湿時における帯電安定性も悪化する傾向にあるので、本発明においてはその酸価を30KOHmg/g以下とすることとし、より好ましくは20KOHmg/g以下となるよう調製することとした。酸価を前記範囲内に調節するための方法としては、樹脂合成時に使用するアルコール系および酸系のモノマーの添加割合を制御する方法の他、たとえばエステル交換法により酸モノマー成分をあらかじめ低級アルキルエステル化したものを用いて合成する方法や、アミノ基含有グリコールなどの塩基性成分を組成中に添加することにより、残存酸基を中和する方法などが挙げられるが、これらに限らず公知のあらゆる方法を採用できることは言うまでもない。なお、ポリエステル樹脂の酸価は、JIS K0070の方法に準じて測定される。ただし、樹脂が溶媒に溶解しにくい場合はジオキサンなどの良溶媒を用いても差し支えない。
これら結着樹脂は、公知の樹脂の中から異なる樹脂を単独又は2種以上併用したり、同種類の樹脂でも分子量分布が異なるなど粘弾性特性、熱特性等の異なる樹脂を単独又は2種以上併用して用いてもよい。
【0019】
本発明で使用される着色剤としては、カーボンブラック;
C.I.ピグメント・イエロー1、同3、同74、同97、同98等のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロー12、同13、同14、同17等のアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロー93、同155等の縮合モノアゾ系黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロー180、同150、同185等のその他黄色顔料;C.I.ソルベント・イエロー19、同77、同79、C.I.ディスパース・イエロー164等の黄色染料;
【0020】
C.I.ピグメント・レッド48、同49:1、同53:1、同57、同57:1、同81、同122、同5、同146、同184、同238;C.I.ピグメント・バイオレット19等の赤色もしくは紅色顔料;C.I.ソルベント・レッド49、同52、同58、同8等の赤色系染料;
C.I.ピグメント・ブルー15:3、同15:4等の銅フタロシアニン及びその誘導体の青色系染顔料;C.I.ピグメント・グリーン7、同36(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が使用可能であり、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
前記着色剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度であることが好ましく、より好適には2〜10重量部の範囲で用いられる。
【0021】
フルカラートナーとしては、通常シアン、マゼンタ、イエローの3色のカラートナーに加えてブラックトナーの4色トナーが用いられる。
フルカラートナーに用いる場合のシアントナーの着色剤としては、C.I.ピグメント・ブルー15:3の青色顔料が好ましい。
また、マゼンタトナーの着色剤としては、C.I.ピグメント・レッド57:1、同122、同146、同184、同238、及びC.I.ピグメント・バイオレット19の赤色もしくは紅色顔料が好ましい。
【0022】
イエロートナーの着色剤としては、C.I.ピグメント・イエロー13、同17、同74、同93、同150、同155、同180、同185の黄色顔料が好ましい。
ブラックトナーの着色剤としては、カーボンブラックが用いられ、特開平6−175403号等に記載されている紫外線の吸光度が0.05以下のカーボンブラックが均一で良好な帯電性が得られるので好ましい。更には、カーボンブラックのPHが7以下であるほうが負荷電性帯電量がより良好になり好ましい。
本発明で使用される帯電制御剤としては、下記一般式(1)で表されるホウ素含有化合物が用いられる。
【0023】
【化3】
【0024】
(式中、R1〜R4は水素原子または置換されていても良い炭化水素基を表し、R1〜R4は同一でも異なっていても良い。また、X+はカチオンを表す。)
一般式(1)で表される化合物の内、R1〜R4は置換されていても良い炭化水素基を表すが、該炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。また、これら炭化水素は置換されていても良いが、該置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基が好ましい。
R1〜R4のうち、少なくとも2つが芳香族炭化水素基であり、X+がアルカリ金属イオンであるものが好ましい。更に、市販のものとして、日本カーリット社製LR−147として知られている化合物、即ちR1〜R4がすべてフェニル基であり、X+がカリウムイオンであるのが特に好ましい。
これらの化合物のうち、無色乃至薄色のものは、カラートナー用として使用に適している。
これら、含ホウ素帯電制御剤の添加量としては、ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量%が好ましい。
【0025】
本発明で使用される帯電制御剤としては、前記帯電制御剤以外に、負荷電性を付与するもとして、クロム・アゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルト・アゾ錯体染料、ナフトール酸もしくはその誘導体、クロム・亜鉛・アルミニウム・ほう素錯体もしくは塩化合物、長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩などの界面活性剤類を、また、正荷電性を付与するものとして、ニグロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体等を少量併用しても良い。
【0026】
着色剤や帯電制御剤は、トナー中での分散性、相溶性を改良するためにあらかじめ樹脂との前混練などによって予備分散処理、いわゆるマスターバッチ処理を行ってもよい。
【0027】
本発明で使用されるエチレン・プロピレン共重合体としては、融点が125〜140℃のもの、より好ましくは125〜135℃のものである。また、分子量は通常2000〜30000の範囲であり、5000〜25000の範囲のものが好ましく、7000〜25000の範囲のものが更に好ましい。融点が125℃未満エチレン・プロピレン共重合体は安定生産に問題を生じ好ましくなく、融点が140℃を超えるとトナーの低温定着性が阻害され好ましくない。また、分子量が上記範囲より著しく低い場合にはエチレン・プロピレン共重合体の安定生産に問題を生じ易く、しかも感光体や現像部材へのフィルミング現象が発生しやすい傾向にある。一方、分子量が上記範囲より著しく高い場合にはホットオフセット性が悪くなる傾向にある。
【0028】
エチレン・プロピレン共重合体の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部であることが好ましく、より好適には0.1〜6重量部の範囲が好ましい。添加量が上記範囲より著しく低い場合には、ホットオフセット性の改善効果が低くなる傾向にあり、感光体上のカブリや普通紙の白地汚れが悪くなる傾向にある。また、添加量が上記範囲より著しく高い場合には、感光体や現像部材へのフィルミング現象が発生しやすい傾向となり、トナー流動性の悪化による搬送性不良が発生しやすい傾向となる。
【0029】
エチレン・プロピレン共重合体の製造は、公知の方法が用いられ特に制限されない。例えば、高圧ラジカル重合法、チーグラー触媒のような各種遷移金属化合物触媒下に行われる中・低圧重合法、また、高分子量エチレン・プロピレン共重合体を加熱減成する方法を挙げることができる。トナー用途には、加熱減成方法が好適であり、高分子量エチレン・プロピレン共重合体を反応器中で300〜400℃の加熱温度で加熱分解し、所望の融点と分子量のエチレン・プロピレン共重合体を得るのが好ましい。融点の調整は、エチレンとプロピレンのモル比を調整することで可能であり、分子量の調整は、熱分解温度、時間等に基づく熱分解度合いを調整することで可能である。
【0030】
エチレン・プロピレン共重合体の融点は、示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/minでの吸熱ピーク点に対応した温度としたものである。また、分子量はASTM D445に準拠した溶液粘度法より分子量に換算した値である。
【0031】
本発明ではその他添加剤として、公知の各種有機又は無機の微粒子粉末をトナー粒子の粘着性、凝集性、流動性、帯電性などを改良する目的で使用してもよい。
トナー表面に添加する微粒子粉末、いわゆる外添剤としては一次粒子径が0.001〜5μm、特に好ましくは0.002〜3μmがよく、その表面は疎水化などの処理が施されていてもよい。微粒子粉末としては有機および無機微粒子が挙げられ、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレートやシリコーン樹脂などを主成分とする樹脂ビーズ類、タルク、ハイドロタルサイトなどの鉱物類、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、導電性チタニアなどの無機微粉末などが挙げられる。
【0032】
これらの中でも酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン微粒子がより好ましく、その表面が疎水化処理されたものが特に望ましい。疎水化の方法としては、例えば微粒子とヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、シリコンオイルなどの有機珪素化合物などとを反応あるいは物理吸着させ、化学的に処理する方法が挙げられる。トナーに対するこれらの微粒子添加剤の添加割合は、重量比で100:0.01〜10が好ましく、特に100:0.05〜8がより好ましい。又これら微粒子添加剤の比較的大きい粒子(BET法比表面積で90m2/g未満)と粒径の小さい粒子(BET法比表面積で90m2/g以上)を2種以上併用するのが好ましい。
【0033】
本発明に係わるトナーにおいては、その他の構成成分として、低分子量のポリエチレン、パラフィンワックス、モンタンワックス、カルナバワックスなどの離型剤など、公知のいかなる物質をも含有させることが可能である。
本発明に係わる非磁性トナーは、従来公知の方法を含めて各種製造法で製造可能だが、一般的製造法としては次の(1)〜(6)の工程例が挙げられる。
【0034】
(1)樹脂、帯電制御物質、着色剤および必要に応じて加えられる添加剤を、羽根、スクリューなどの回転部を有する混合装置で均一に分散する。混合装置としては、三井鉱山社製ヘンシェルミキサー、マスボー社製レーディゲーミキサー、ホソカワミクロン社製ナウターミキサー、カワタ社製スーパーミキサーなど、また容器自体が回転する一般のV型混合機等が使用できる。
【0035】
(2)分散物をニーダー、エクストルーダー、ロールミルなどで溶融混練する。混練装置としては、連続式の押出機、例えばW&P社製ZSP型押出機、BUSS社製コニーダー、東芝機械社製TEM型押出機、池貝社製PCM型押出機、三井鉱山社製ニーデックスなど、一般のバッチ式混練機も使用できる。混練後の冷却装置としては、三井鉱山社/三菱化学エンジニアリング社製ドラムクーラー、NBC社製ベルトクーラーなどが使用できる。
【0036】
(3)混練物を粗粉砕機で粗粉砕した後、微粉砕機で微粉砕する。粉砕機としては、NPK社製I型・IDS型ジェットミル、ホソカワミクロン社製AFG・TJMなどのジェットミル;、ホソカワミクロン社製ハンマーミル・ファッツミル・フェザーミル・イノマイザー・ACMパルペライザー、ターボ工業社製ターボミル、川崎重工業社製KTM、日清エンジニアリング社製スーパーローター、NPK社製ファインミルなどの衝撃式粉砕機などを使用して段階的に所定トナー粒度まで粉砕する。
【0037】
(4)微粉砕物を分級機で分級する。分級機としては、アルピネ/ホソカワミクロン社製TSP、日清エンジニアリング社製ターボクシファイア、コンダックス/三井鉱山社製CFS−HD、ドナルドソン社製ドナセレックス等の機内に回転ローターを有する気流式分級機、NPK社製DS型・DSX型分級機、日鉄鉱業社製エルボジェット分級機、ホソカワミクロン社製ミクロンセパレーターなどを使用して段階的に所定トナー粒度まで分級する。分級工程で発生した粗粉は粉砕工程、又は1段目の分級工程にもどして再利用してもよい。また、トナー微粉は原料混合工程、混練工程に戻して再利用してもよい。
【0038】
(5)更に外添処理する場合には、分級物と公知の各種外添剤を所定量配合して、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの粉体にせん断力を与える高速攪拌機などで攪拌・混合する。
(6)異物および粗大粒子除去の為、ジャイロシフター、佐藤式振動篩、超音波式篩などの振動篩、ターボスクリーナーなどの回転式篩を用いて篩別を行った後、最終トナーを得ることができる。
【0039】
また、上記の製造法とは全く異なる方法として、例えば、懸濁重合法、乳化重合法による製造、いわゆる重合トナー法によってトナー粒子を形成させてもよい。
得られたトナーの軟化温度は90〜140℃、ガラス転移温度は50〜70℃の範囲が好ましい。軟化温度が90℃未満ではホットオフセット性が悪化し、機械的強度が弱くなり好ましくなく、一方140℃を超えると定着性が悪化し好ましくない。ガラス転移温度が50℃未満ではトナー凝集や固着を生じ易く、一方70℃を超えると定着強度が低下し好ましくない。
【0040】
トナーの軟化温度は、フローテスター(CFT−500、島津製作所製)を用いて約1gの試料を昇温速度6℃/min.で加熱しながら、面積1cm2 のプランジャーにより20kg/cm2 の荷重を与え、孔径1mm、高さ1mmのダイから押し出し、プランジャーの降下開始温度と降下終了温度の中間点に対応する温度を軟化温度としたものである。
また、トナーのガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/minで100℃以上に一度昇温した後、ファンによる空冷で室温まで冷却し、再度、昇温して測定したものである。
【0041】
本発明のトナーは、電子写真における非磁性一成分現像方式により現像し、次いで熱ヒーターを内蔵した定着ロールにトナーを接触させて定着する熱定着方式により画像を形成する電子写真記録装置に使用する場合に有用である。
【0042】
以下に本発明のトナーを使用する電子写真記録装置の一例について説明するが、この一例に限定されるものではない。図1は電子写真記録装置の要部構成の概略図であり、感光体1、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6、及び定着装置7を備えている。
感光体1は、例えばアルミニウムなどの導電体により形成され、外周面に感光導電材料を塗布して感光層を形成したものである。感光体1の外周面に沿って帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及び、クリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
【0043】
帯電装置2は、例えば周知のスコロトロン帯電器、ローラー帯電器などよりなり、感光体1の表面を所定電位に均一に帯電する。露光装置3は、感光体1の感光面にLED、レーザー光などで露光を行って感光体1の感光面に静電潜像を形成するものである。
現像装置4は、アジテータ42、供給ローラー43、現像ローラー44、現像ブレード45を備え、その内部にトナーTを貯留している。また、必要に応じ、現像装置にはトナーを補給する補給装置(図示省略)を設けてもよく、補給装置はボトル、カートリッジなどの容器からトナーを補給することができるものである。
【0044】
供給ローラー43は導電性スポンジ等からなるもので、現像ローラー44に回転可能に接している。現像ローラー44は、感光体1と供給ローラー43との間に配置されている。現像ローラー44は、感光体1及び供給ローラー43のそれぞれに回転可能に接している。供給ローラー43及び現像ローラー44は、回転駆動機構によって回転される。供給ローラー43は、貯留されているトナーを担持して現像ローラー44に供給する。現像ローラー44は、供給ローラー43によって供給されるトナーを担持して感光体1の表面に接触させる。
【0045】
現像ローラー44は、SUS、アルミニウムなどの金属ロール、又は金属ロールにシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などを被覆した樹脂ロールなどからなる。現像ローラー44の表面は、必要に応じ平滑加工したり、粗面加工したりしてもよい。
現像ブレード45は、シリコン樹脂やウレタン樹脂などの樹脂、SUS、アルミニウム、銅、真鍮、リン青銅などの金属等により形成されている。この現像ブレード45は、現像ローラー44にばね等によって現像ローラー44側に所定の力で押圧付勢されて接触している。
【0046】
アジテーター42は、回転駆動機構によってそれぞれ回転するようになっており、トナーを攪拌するとともに、トナーを供給ローラー43側に搬送する。アジテーター42は、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
転写装置5は、トナーの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、感光体1に形成されたトナー像を用紙Pに転写するものである。
【0047】
クリーニング装置6は、ウレタン等のブレード、ファーブラシなどのクリーニング部材からなり、感光体1に付着している残留トナーを掻き落とし、残留トナーを回収するものである。
定着装置7は、上部定着部材71と下部定着部材72とからなり、上部又は下部の定着部材の内部には加熱装置73を有している。定着部材はSUS、アルミニウムなどの金属素管にシリコンゴムを被覆した定着ロール、更にテフロン樹脂で被覆した定着ロール、定着シートなどが公知の熱定着部材を使用することができる。更に、定着部材には離型性を向上させる為にシリコンオイル等の離型剤を供給してもよい。また、上部定着部材と下部定着部材にはバネ等により強制的に圧力を加わえる機構としてもよい。
用紙P上に転写されたトナーは、所定温度に加熱された上部定着部材71と下部定着部材72の間を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて用紙P上にトナーが定着される。
【0048】
以上のように構成された電子写真現像装置では、次のようにして画像の記録が行われる。即ち、まず感光体1の表面(感光面)は、帯電装置2によって所定の電位(例えば−600V)に帯電される。続いて、帯電されたのちの感光体1の感光面を記録すべき画像に応じて露光装置3によって露光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を現像装置4で行う。
【0049】
現像装置4は、供給ローラー43により供給されるトナーを現像ブレード45により薄層化する。トナーは、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であり、負極性)に摩擦帯電されて、現像ローラー44に担持、搬送されて感光体1の表面に接触させる。
トナーは、いわゆる反転現像法により現像ローラー44から感光体1の表面に反転されて静電潜像に対応するトナー像が形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって用紙Pに転写される。この後、感光体1の感光面は転写されずに残留しているトナーがクリーニング装置6で除去される。
用紙P上の転写後トナーは定着装置7を通過させて熱定着することで、最終的な画像が得られる。
【0050】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施例により限定されるものではない。なお、各実施例および比較例中、単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を表すものとする。
【0051】
【表1】
[実施例1]
・ポリエステル樹脂A 100部
主成分:ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物/
テレフタル酸/無水トリメリット酸
軟化温度:106℃
ガラス転移温度:62℃
酸価:10KOHmg/g
水酸基価:37KOHmg/g
Mn:3100、 Mw:7700
・帯電制御剤 日本カーリット社製LR−147 1部
・シアン色マスターバッチ顔料 10部
予め、シアン顔料C.I.PigmentBlue
15:3を40部とポリエステル樹脂Aを60部を
マスターバッチ処理を施し、2mmパスに粉砕したもの
・エチレン・プロピレン共重合体p 0.5部
融点:132℃
分子量:7100
密度:0.90kg/m3
【0052】
上記組成を高速攪拌機で予混合し、2軸の連続押出機で混練した後、2本ロールで圧延しながら速やかに冷却する。冷却物はフェザーミルで2mm目をパスするまで粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機・気流式分級機にて体積平均粒子径8.2μm程度に調整し、分級トナーを得た。なお、粒子径はコールター社製マルチサイザーで測定した。
次いで、分級トナー100部と日本アエロジル社製RX50シリカ1.5部をヘンシェルミキサーで混合し、更に日本アエロジル社製R812シリカ0.5部を加えて追加混合し、シアントナーC1を調整した。
このシアントナーを定着特性と帯電特性及び画像特性(初期と連続実写時)を評価した結果を表1、2に示す。その結果、全ての特性について良好で、満足のいくものであった。
【0053】
[実施例2]
実施例1の帯電制御剤LR−147の量を1部から0.5部に変更した以外は、実施例と同じ操作でシアントナーC2を調整した。帯電特性及び画像特性(初期と連続実写時)は良好で満足のいくものであった。
【0054】
【表2】
[実施例3]
・マゼンタ色マスターバッチ顔料 12部
予め、シアン顔料C.I.PigmentRed
122を40部とポリエステル樹脂Aを60部
をマスターバッチ処理を施し、2mmパスに粉砕した
もの
【0055】
実施例1のシアン色マスターバッチ顔料の代わりに上記のマゼンタ色マスターバッチ顔料12部とした以外は実施例1と同じ操作でマゼンタトナーM1を調整した。その結果、定着特性、帯電特性及び画像特性において良好で満足のいくものであった。
【0056】
【表3】
[実施例4]
・イエロー色マスターバッチ顔料 10部
予め、シアン顔料C.I.PigmentYellow
17を40部とポリエステル樹脂Aを60部
をマスターバッチ処理を施し、2mmパスに粉砕した
もの
【0057】
実施例1のシアン色マスターバッチ顔料の代わりに上記のイエロー色マスターバッチ顔料10部とした以外は実施例1と同じ操作でイエロートナーY1を調整した。その結果、定着特性、帯電特性及び画像特性において良好で満足のいくものであった。
【0058】
【表4】
[比較例1]
・エチレン・プロピレン共重合体q 0.5部
融点:144℃
分子量:7000
密度:0.90kg/m3
【0059】
実施例1のエチレン・プロピレン共重合体pの代わりに上記のエチレン・プロピレン共重合体qを0.5部とした以外は実施例1と同じ操作でシアントナーC3を調整した。その結果、最低定着温度が高く、且つOHPシートのコールドオフセット非発生温度が高く好ましくなかった。また、連続実写試験で3000枚以降より現像ロールからトナー飛散が発生し、トナー消費量もやや多めであり、好ましくなかった。
【0060】
[比較例2]
実施例1のエチレン・プロピレン共重合体p0.5部を抜いて無しとした以外は実施例1と同じ操作でシアントナーC4を調整した。その結果、普通紙の最低定着温度が高く、OHPシートのコールドオフセット発生温度が高く、及びホットオフセット発生温度が低く、オフセットホットオフセット発生温度幅が狭く定着特性が悪かった。また、トナーの一成分帯電量が低く、普通紙の白地汚れが悪く、画像特性上も好ましくなかった。なお、連続実写は中止した。
【0061】
[比較例3]
・帯電制御剤 クラリアント社製
コピーチャージNCALP2243 1部
実施例1の帯電制御剤をLR−147の代わりに上記LP2243を1部とした以外は実施例1と同じ操作でシアントナーC5を調整した。その結果、トナーの一成分帯電量が低く、連続実写試験の1000枚目に現像ロールからのトナー飛散が発生したり、白地部汚れが初期から悪く、トナー消費量も多めであり好ましくなかった。
【0062】
[評価方法]
各評価項目の試験方法は次の通りとした。なお、カラー画像の絵出しには、市販の中間転写機構のカラープリンタを使用した。(普通紙の場合、設計定着温度150℃、通過速度100mm/sec、非磁性1成分現像方式)
1.オフセット温度/最低定着温度
カラープリンタで四角い黒ベタ像を未定着の状態(以下、未定着画像と云う)で採取する。
次いで、各々シリコンゴムで被覆された上部定着ローラ30φ(内部に温度制御可能なヒータを内蔵する)と下部定着ローラ30φより構成された外部定着機でもって、上部定着ローラの表面温度を放射温度計で測定しながら5℃キザミで温度を変化させる。この際、外部定着機の上部定着ローラにはシリコンオイルを塗布できる様に供給し、上部と下部の定着ローラニップ幅は4mmである。なお、普通紙を用いた場合の通過速度は100mm/secとし、OHPシートを用いた場合の通過速度は50mm/secとした。
各温度に対して未定着画像を通過させ定着画像を得、オフセットの発生状態からコールドオフセット及びホットオフセットが発生しない温度をそれぞれ非コールドオフセット非発生温度、ホットオフセット非発生温度とした。
更に、各温度で定着させた画像の四角い黒ベタ部を指でこすり、画像上トナーが落ちない最低温度をもって最低定着温度とした。
【0063】
2.現像ロール上一成分帯電量/トナー付着量
現像ロールがアルミニウム、現像ブレードがウレタンより構成される現像槽にトナーを入れ、所定時間攪拌した後、トレック・ジャパン社製粉体帯電量測定装置210HS型に吸引ポンプを連結し、現像ロール上トナーを吸引分離することで、トナーの一成分帯電量とトナー付着量を測定した。
【0064】
3.白地部地汚れ
カラープリンタにトナーを入れて普通紙を用いてプリントし、非画像部である白地部を日本平版機材社製分光測色濃度計X−Rite938(光源:C光源、角度:2°)でL*a*b*測定し、プリント前後の白地部L*a*b*から次式により色差(△E)を求め、白地部地汚れとした。
色差(△E)=[(L* i−L* p)2+(a* i−a* p)2+(b* i−b* p)2]1/2
L* i、a* i、b* i:プリント前の白地部値
L* p、a* p、b* p:プリント後の白地部値
【0065】
4.画像濃度
カラープリンタにトナーを入れて普通紙を用いてプリントした2.5cm角の正四角形画像を日本平版機材社製分光測色濃度計X−Rite938で測定し、画像濃度とした
5.連続実写試験
カラープリンタにトナーを入れて、連続流し印字率5%のテストパターンで5000枚印字し、初期、1000枚目、2000枚目、3000枚目、4000枚目、5000枚目の画像濃度、白地部汚れ、トナー消費量、現像槽の現像ロール面からのトナー飛散有無の変化を確認した。
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、電子写真記録装置などで用いる静電荷像現像用非磁性1成分系トナーにおいて、最低定着温度が低く、オフセット温度幅も広くて定着特性が良好で、且つ帯電特性に優れ、良好な画像特性を得ることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを使用する電子写真記録装置の要部構成の概略図を示すものである。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 現像ブレード
71 上部定着部材
72 下部定着部材
73 加熱装置
T トナー
P 用紙
Claims (4)
- 前記帯電制御剤が、一般式(1)において、R1 〜R4 がフェニル基であり、X+ がカリウムイオンであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性一成分系トナー。
- 前記エチレン・プロピレン共重合体の分子量が2000〜30000で、且つ前記ポリエステル樹脂100重量部に対して該エチレン・プロピレン共重合体の添加量が0.05〜10重量部で、帯電制御剤の添加量が0.1〜5重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の非磁性一成分系トナー。
- 前記エチレン・プロピレン共重合体の分子量が5000〜25000であることを特徴とする請求項3に記載の非磁性一成分系トナー。
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