JP2009121606A - 電磁クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストでコンパクトな電磁クラッチを提供する。
【解決手段】駆動モータによって駆動されるウオームホイール2と、ウオームホイール2に連動して回転するアーマチャ3と、アーマチャ3と同軸心で回転可能なロータ4と、ロータ4のうちアーマチャとの対向面に形成された環状の凹部41に収納され、ロータ4に磁力を発生させて、磁力によりロータ4とアーマチャ3とを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイル5とを備え、材料部材を絞り加工してロータ4が形成されており、凹部41の内周壁部42が、凹部41の底部44から開口部の側に向かって内径が小さくなるように構成されている。
【選択図】図4

Description

駆動モータによって駆動されるウオームホイールと、当該ウオームホイールに連動して回転するアーマチャと、当該アーマチャと同軸心で回転可能なロータと、前記ロータのうち前記アーマチャとの対向面に形成された環状の凹部に収納され、前記ロータに磁力を発生させて、当該磁力により前記アーマチャと前記ロータとを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイルとを備えた電磁クラッチに関する。
この種の電磁クラッチは、電磁コイルへの通電を行うことにより、ロータにアーマチャが吸着され、アーマチャとロータとが一体回転し、駆動モータからの動力がロータ側に伝達される。
一方、電磁コイルへの通電を行っていない場合には、アーマチャとロータとが互いに相対回転可能である。
特許文献1には、上述のような電磁クラッチにおいて、磁性体材料で構成された円板形状のロータのアーマチャとの対向面の外周部近傍に環状の凹部が形成され、当該凹部に電磁コイルがロータと一体回転可能に収納される。このロータは、凹部の外周壁部及び外周壁部が底部に対して略直角に立設されるとともに、アーマチャとの対向面と凹部の内部側壁とが略垂直になるよう構成されている。これにより、電磁コイルと内周壁部及び外周壁部とを近接させるとともに、ロータとアーマチャとの間のエアーギャップを低減して、磁力による吸着力が、確実にアーマチャに伝わるように構成されている。この結果、それほど大きな電磁コイルを用いることなく、ロータとアーマチャとを確実に吸着させることができるので、装置のコンパクト化を図ることができる。
特開2007−139028号公報(0025段落及び、図1)
しかしながら、例えば磁性体材料で構成された板部材を絞り加工してこのようなロータを形成すると、凹部の底部に対して内周壁部及び外周壁部が略直角に立設された凹部を形成する必要がある。このとき、曲げ部である凹部の内周側の内部側壁とロータのアーマチャとの対向面との境界部が垂直にはならずに、丸みを帯びた形状になりやすく、凹部を上述のように形成することは極めて困難である。このため、切削加工によりロータを製造する必要があり、製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コストでコンパクトな電磁クラッチを提供することにある。
本発明の第1特徴構成は、駆動モータによって駆動されるウオームホイールと、当該ウオームホイールに連動して回転するアーマチャと、当該アーマチャと同軸心で回転可能なロータと、前記ロータのうち前記アーマチャとの対向面に形成された環状の凹部に収納され、前記ロータに磁力を発生させて、当該磁力により前記アーマチャと前記ロータとを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイルとを備え、材料部材を絞り加工して前記ロータが形成されており、前記凹部の内周壁部が、当該凹部の底部から開口部の側に向かって内径が小さくなるように構成されている点にある。
本構成の如く、材料部材を絞り加工してロータを形成することにより、例えば切削加工などを行う必要がないので、ロータ製造のコストを削減することができる。また、内周壁部をこのように構成することにより、内周壁部を底部に対して垂直に形成する場合と比較して、絞り加工の際の内周壁部の延びを防止して内周壁部の厚みを確保することができる。さらに、凹部の内周側面とアーマチャとの対向面との境界部における材料部材の曲げ量が少なくてよく、境界部が丸みを帯びるのを防止することができるので、境界部におけるアーマチャとのエアーギャップを低減することができる。このため、ロータのアーマチャに対する吸着力の確保が容易になり、それほど大きな電磁コイルを用いる必要がない。
上述の結果、低コストでコンパクトな電磁クラッチを得ることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記ロータと前記アーマチャとを吸着させた際に、前記ロータの外周壁部の前記アーマチャに対向する端面のみが前記アーマチャに当接する点にある。
本構成の如く、ロータを外周壁部のアーマチャに対向する端面のみがアーマチャに当接するよう構成することにより、ロータとアーマチャとの接触半径が大きくなり、回転トルクを増大させることができる。
本発明の第3特徴構成は、前記凹部と前記アーマチャとの間の空間に、一方が前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか一方の側に固定され、他方が前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか他方の側に摺接して、前記ロータと前記アーマチャとを離間させる方向に付勢する弾性部材が設けられている点にある。
本構成により、ロータとアーマチャとが離間する側に付勢されるので、電磁コイルへの非通電時にロータとアーマチャとを離間させることができ、電磁クラッチの空転トルク及びロータとクラッチが摺動することによる異音を低減することができる。また、凹部を内周壁が部底部から開口部の側に向かって内径が小さくなるように構成し、この凹部とアーマヤの間に弾性部材が設けられることになるので、弾性部材を設けるスペースを容易に確保することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記ロータの外周壁部のアーマチャに対向する端面の面積と前記内周壁部のアーマチャに対向する端面の面積が等しくなるよう、夫々の端面の周方向に垂直な方向の幅を設定してある点にある。
夫々の端面の周方向に垂直な方向の幅を本構成の如く設定することにより、夫々の端面における通過磁束密度が等しくなり、磁束の流れをスムーズにすることができる。
本発明に係る電磁クラッチの一実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る電磁クラッチは、例えば自動車のパワースライドドアのアクチュエータA等に適用可能である。
アクチュエータAは、図1、図2及び図3に示すように、ギア側カバー部材91と給電機構側カバー部材92とからなるカバー部材9の内部に、駆動モータMの動力を伝達するウオームギア103と、駆動モータMの動力を断続する電磁クラッチ1と、カバー部材9に設けたベアリング101,102によりカバー部材9に対して回転可能に支持されたシャフト100と、このシャフト100と一体回転しスライドドア(図示せず)を開閉させる出力ドラム(図示せず)と、電磁クラッチの断続を制御する制御部E等とを備えて構成される。
駆動モータMの動力がシャフト100に伝達されると、出力ドラムが回転し、スライドドアが開閉される。一方、電磁クラッチ1装置が駆動モータMの駆動を遮断した場合には、シャフト100及び出力ドラムはホイールギアに対し相対回転可能となり、スライドドアは手動開閉が可能になる。
図3に示すように、電磁クラッチ1は、ウオームギア103と噛合するウオームホイール2と、当該ウオームホイール2に連動して回転するアーマチャ3と、アーマチャ3と同軸心で回転可能なロータ4と、ロータ4に磁力を発生させ当該磁力によりアーマチャ3とロータ4とを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイル5と、電磁コイル5に対して給電を行う給電機構Sとを備える。
本実施形態では、ボビン50に巻回された電磁コイル5がロータ4に固定され、電磁コイル5とロータ4とが一体的に回転する。
また、この電磁クラッチ1において、ウオームギア103及びアーマチャ3は、シャフト100に対して相対回転自在に支持されている。一方、ロータ4は、シャフト100と伴に一体回転するように支持されている。
図3及び図4に示すように、アーマチャ3とロータ4との間に、一方がロータ4の側に固定され、他方がアーマチャ3の側に摺接する弾性部材6が介装されている。本実施形態では、弾性部材6としての皿バネ60が、ロータ4と一体的に回転するボビン50に固定されるとともに、アーマチャ3に摺接する。これにより、皿バネ60によって、アーマチャ3とロータ4とが互いに離間する側に付勢される。
上述のアーマチャ3、ロータ4、皿バネ60、及び、給電機構Sは円環形状を有し、シャフト100と同心上に配置されている。
図5に示すように、アーマチャ3は、鉄などの磁力により吸着可能な材質で構成されている。また、アーマチャ3は、ウオームホイール2に形成された円弧状の突起部21と係合する円弧状の穴部31を備える。これにより、ウオームホイール2の回転に連動して回転可能であるとともに、シャフト100の軸心方向に沿って、ロータ4に対する近接・離間方向への移動が可能である。
図5に示すように、ロータ4は、電磁コイル5に通電した際に、アーマチャ3に対して磁力による吸着力が発生するように、板状の磁性体材料を絞り加工して形成されている。アーマチャ3との対向面の外周付近に沿って電磁コイル5が巻回されたボビン50を収納する環状の凹部41が形成されている。また、凹部41の底部には、後述するボビンの突起部52が挿入される穴部44a及び端子部53が挿入される穴部44bが形成されている。この凹部41は、底部から上方に行くに従って、凹部41の内周壁部42の内径が小さくなるように、内周壁部42が傾斜して形成されている。一方、凹部41の外周壁部43は略垂直に立設されている。これにより、底部から上方に行くに従って、凹部41の幅が大きくなるように構成されている。
底部44に対する内周壁部42の立設角度は、ロータのコンパクト化の観点からは90°に近い方が好ましく、内周壁部の延びの防止、及び、凹部の内周側面とアーマチャとの対向面との境界部が丸みを帯びることの防止の観点からは、90°より大きい方が好ましい。両者のバランスから、120°から150°程度が好ましく、135°程度が特に好ましい。
凹部41の内周壁部42を上述のように傾斜させることにより、絞り加工の際の内周壁部42の延びを防止して内周壁部42の厚みを確保することができる。さらに、凹部41の内周側面とアーマチャ3との対向面との境界部における材料部材の曲げ量が少なくてよく、境界部が丸みを帯びるのを防止することができるので、境界部におけるアーマチャ3とのエアーギャップが低減される。
このロータにおいて、磁束の通過面積が、外周壁部43の側と内周壁部42の側とで等しくなるように、外周壁部43のアーマチャ3と対向する端面43aの面積と、内周壁部42のアーマチャ3と対向する端面42aの面積とが等しく設定されている。つまり、端面42aの周方向に垂直な方向の幅が、端面43aの周方向に垂直な方向の幅よりも大きく設定されている。
また、この種の電磁クラッチでは、回転トルクを一定に保つために、アーマチャ3とロータ4との当接部位を一定に保つ必要がある。一方で、ロータ4の全体をアーマチャ3に当接させるよう構成すると、製造誤差等により製品ごとに当接部位が異なり、回転トルクがばらつく可能性がある。そこで、このロータ4では、ロータの外周部近傍の所定領域のみがアーマチャ3と当接するように構成されている。具体的には、このロータ4では、外周壁部43が内周壁部42よりも高く形成され、アーマチャ3を吸着した際に、外周壁部43の端面43aのみが、アーマチャ3と当接するように構成されている。ロータ4をこのように形成することにより、アーマチャ3とロータ4との当接部位を一定に保ち、回転トルクを一定に保つことができる。
また、アーマチャ3とロータ4とを周方向において均一に当接させる必要があり、ロータ4のアーマチャとの当接部位には研磨加工が施される。このとき、アーマチャとの当接部位が、端面43aのみであるので、研磨加工が必要な部位を減少させることができ、製造コストを削減することができる。
図5に示すように、ボビン50は、樹脂製で円環形状を有し、外周部の両側の端部に沿ってフランジ部が立設され、両フランジ部の間に電磁コイル5が巻回される。本実施形態では、ボビン50は、凹部41の形状に合わせて、周方向に垂直な方向の断面視でテーパ形状を有している。
また、ボビン50には、内周側の部分に後述する皿バネ60の爪部63を挿入する溝部51(又はスリット状穴部)が周方向に沿って複数(本実施形態では2箇所)形成されている。また、前記対向面の裏面には、ボビン50をロータ4に固定する突起部52及び、電磁コイル5に電力を供給する端子部53が設けられている。
図5に示すように、皿バネ60は、例えばリン青銅等の弾性材料で構成されている。また、皿バネ60は、アーマチャ3に摺接する環状の摺接部61と、当該摺接部61の内周部分から下方に向かって、径が小さくなるようにテーパ状に延在するテーパ部62と、テーパ部62の下端に形成された爪部63とを備える。
また、摺接部61のアーマチャ3との対向面には、低摩擦層61aが形成されている。低摩擦層61aは、耐磨耗性及び低摩擦性を有するものであれば特に限定はされないが、例えばポリアセタール等の耐磨耗性及び低摩擦性を有する樹脂材料層により形成することができる。なお、低摩擦層61aは、皿バネ60の側ではなくアーマチャ3の側の皿バネとの摺接部位に設けても良い。
また、弾性部材6は、上述の皿バネ60に限られず、略円環形状で同様の機能を果たすものであれば、例えば環状の摺接部の内側に放射状に板バネが付いた形状など、上述以外の形状であってもかまわない。
図5に示すように、ロータ4の凹部41に電磁コイル5を巻回したボビン50が収納される。このとき、ボビン50の突起部52が凹部41の底部に形成された穴部44aに挿入されるとともに、端子部53が、凹部41の底部に形成された穴部44bに挿入されて、電磁コイル5がロータ4に一体回転可能に固定される。突起部52及び端子部53は、穴部44a,44bを介してロータ4の裏面から突出して延在する。
また、ボビン50の溝部51(又はスリット状穴部)に皿バネ60の爪部63が挿入され、皿バネ60がボビン50に固定される。スリット状穴部形状の場合は、皿バネ60の脱落防止がより確実になる。皿バネ60は、凹部41の内周壁部42の近傍の固定箇所から周方向外側に延在して、摺接部61の外周部分が外周壁部43の内周側近傍に位置し、アーマチャ3に摺接する。
ここで、図3及び図4に示すように、凹部41にボビン50を収納した際に、ボビン50の上面の位置よりも凹部41の外周壁部43の端面43aの位置の方が高くなるよう、ボビン50の厚さ及び外周壁部43の高さが設定されている。これにより、アーマチャ3と凹部41との間の空間に皿バネ60が設けられることとなる。ここで、上述のように、内周壁部42を傾斜させて凹部をテーパ状に構成することにより、皿バネ60を設けるためのスペースを確実に設けることができる。
この電磁クラッチ1において、図4(a)に示すように、電磁コイル5への通電を行っていない場合には、皿バネ60の付勢力によりアーマチャ3とロータ4とが離間している。この状態で、アーマチャ3と皿バネ60の摺接部61に形成した低摩擦層61aとが摺動して、アーマチャ3とロータ4とが相対回転可能である。
一方、図4(b)に示すように、電磁コイル5への通電を行っている場合には、電磁コイルからの電磁力により、皿バネ60の付勢に抗してロータ4にアーマチャ3が吸着される。この状態で、アーマチャ3とロータ4の外周壁部43の端面43aとが吸着し、アーマチャ3とロータ4とが一体回転可能となり、駆動モータMからの動力がロータ4に伝達される。
次に、電磁コイル5への給電を行う給電機構Sの一例について説明する。この給電機構Sにおいて、図3に示すように、制御部E(図1を参照)を介して電源(図示せず)に電気的に接続されたスリップリング87,88と、電磁コイル5に電気的に接続されたブラシ部材76とを接触させることによって、電磁コイル5への電力の供給が行われる。つまり、電磁コイル5(ロータ4)の回転に伴い、ブラシ部材76がスリップリング87,88の上を摺動することにより、電磁コイル5(ロータ4)の回転位相に拘らず電磁コイル5に電力が供給される。
図6に示すように、この給電機構Sは、上述のスリップリング87,88及びブラシ部材76に加えて、スリップリング87,88を固定するスリップリング固定部材8、及び、ブラシ部材76を固定するブラシ固定部材7等を備える。スリップリング固定部材8とブラシ固定部材7とは、スリップリング87,88とブラシ部材76とを対向させた状態で、互いに相対回転可能であるとともに、軸方向の抜止めがされてユニット化される。
図6に示すように、スリップリング固定部材8のブラシ固定部材7との対向面には、同心上に配置された二つの環状の凹部83,84が形成され、夫々の凹部83,84にスリップリング87,88が固定される。夫々の凹部83,84の側部には、スリップリング87,88の爪部87a,88aを挿入する円弧状のスリット83b,84bが形成されている。本実施形態では、小径の凹部83の内周側にスリット83bが形成され、大径の凹部84の外周側にスリット84bが形成されている。これらスリット83b,84bは、夫々ブラシ固定部材7との対向面の側に開口する開口部83a,84aと連通するとともに、対向面の裏面にも連通する。また、対向面の側には、スリップリング固定部材8の内周に沿って内周壁部81が形成され、外周に沿って外周壁部82が形成されている。内周壁部81の外周面及び外周壁部82の内周面には、ブラシ固定部材7との間の抜けを防止するための円弧形状の複数の抜止突起81a,82aが周方向に沿って形成されている。
一方、対向面の裏面側には、給電機構側カバー部材92に形成された穴部92aに係合する係合部86及び給電機構側カバー部材92に形成された穴部92eに挿入されて給電機構Sの回転方向の位相決めをする位相決め突起85が形成されている。
図6に示すように、ブラシ固定部材7のスリップリング固定部材8との対向面には、ブラシ部材76を取り付ける固定部74が形成されている。固定部74は、ブラシ固定部材7の径方向に延在するスリット74a、このスリット74aの径方向内側端部近傍に周方向に沿って延在するスリット74bを有する。また、この固定部は、スリット74aの径方向外側端部の近傍に周方向に延在して設けられた突起部74d及び、スリット74aに対向して径方向に延在して設けられた突起部74cを有する。また、固定部74の近傍に、後述するブラシ部材76の端子部76bが挿入される穴部75が形成されている。夫々のブラシ部材76に対応して固定部74及び穴部75が形成されている。
また、図6に示すように、ブラシ固定部材7には、内周壁部72及び外周壁部73が形成されている。内周壁部72の内周側及び外周壁部73の外周側には、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8との間で軸方向の抜止めをする環状の抜止突起72a,73aが形成されている。
さらに、図8に示すように、ブラシ固定部材7の前記対向面の裏面には、ロータ4を一体回転可能に保持する凹状のロータ保持部71が形成されている。
ブラシ部材76は、導電性の弾性材料で形成され、スリップリング87,88に接触するブラシ部76a、コイルボビン50に形成された端子部53に接触する端子部76b、及びブラシ固定部材7に取り付けられる被固定部76cを備える。
また、この給電機構Sは、スリップリングとして小径のスリップリング87と大径のスリップリング88の2つのスリップリングを備える。これら二つのスリップリング87,88が同心状に配置されて一方が電源の一方の極に接続され、他方が他方の極に接続される。これらのスリップリング87,88は、導電性を有する弾性材料で形成され、ブラシ部材76が摺接する環状部と、当該環状部から径方向に突出する爪部87a,88aとを備える。爪部87a,88aは、周方向に沿って複数(本実施形態では3つ)設けられ、これらのうち一つの爪部87a,88aには、端子部87b,88bが、当該爪部87a,88aの先端部を屈曲して形成されている。これら端子部87b,88bは、後述する導電部材92cを介して電源と電気的に接続される。また、本実施形態では、大径のスリップリング88では外径側に爪部88aが形成され、小径のスリップリング87では爪部87bが内径側に形成されている。
次に、給電機構Sの組付けについて説明する。
先ず、スリップリング固定部材8へのスリップリングの取り付けについて説明する。図6に示すように、スリップリング87,88の爪部87a,88aを、上方から開口部83a,84aに挿入し、スリップリング87,88を回転させることにより、爪部87a,88aがスリット83b,84bに挿入される。このとき、爪部87a,88aを折り返して形成した端子部87b,88bがスリットから裏面の側へ突出する。
なお、スリップリング87,88は、スリップリング固定部材8にインサート成形により固定してもよい。
次に、ブラシ固定部材7へのブラシ部材76の取り付けについて説明する。図6に示すように、被固定部76cをスリット76a及び突起部74cに沿って径方向外側から径方向内側に向かってスライド移動させ、被固定部76cの径方向内側端面部をスリット74bに係合させる。また、被固定部76cの弾性変形により被固定部76cの径方向外側端部に突起部74dを乗り越えさせて、被固定部76cの端面と突起部74dの端面とを当接させる。これにより、スリット74a及び突起部74cにより被固定部76cの周方向の移動が規制され、スリット74bと突起部74dにより被固定部76cの径方向の移動が規制され、ブラシ固定部材7にブラシ部材76が取り付けられる。この状態で、図8に示すように、端子部76dが穴部75に挿入され、ロータ保持部71の側に突出する。
なお、ブラシ部材76は、ブラシ固定部材7にインサート成形にて固定してもよい。
次に、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8との組み付けについて説明する。図6に示すように、ブラシ固定部材7をスリップリング固定部材8の内周壁部81と外周壁部82との内部へ挿入することにより、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8とがユニット化される。ここで、ブラシ固定部材7の抜止突起72aと抜止突起73aとの間隔が、スリップリング固定部材8の抜止突起81aと抜止突起82aとの間隔よりやや大きく設定されている。樹脂の弾性変形により抜止突起72aと抜止突起81aと及び抜止突起73aと抜止突起82aとを互いに乗り越えさせる。これにより、図7及び図8に示すように、ブラシ部材76のブラシ部をスリップリング87,88に接触させた状態で、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8とがユニット化される。
ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8とは、相対回転可能である一方、軸方向の移動が制限される。従って、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材とは、ブラシ部材76の付勢力により、互いに離間する方向に付勢されるが、抜止突起72a,73aと抜止突起81a,82aとにより抜けが防止される。
ここで、図7に示すように、ブラシ部材76のブラシ部76aが、スリップリング87,88の同一の直径上に配置されるように構成するとよい。このように構成することにより、ブラシ部材76による付勢力を周方向に略均一に伝えることができ、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8との相対回転が滑らかになる。
上述のようにユニット化された給電機構Sは、電磁クラッチ1に組み付けられる。図8に示すように、給電機構Sのスリップリング固定部材8が、給電機構側カバー部材92の内部に取り付けられる。給電機構側カバー部材92の内部には、溝部92bが形成され、この溝部92bには、給電機構側カバー部材92の外部の端子部92dから延在する導電部材92cが設けられている。
スリップリング固定部材8に形成されて係合部が給電機構側カバー部材92に形成された穴部92aに係合して、スリップリング固定部材8が固定される。このとき、スリップリング固定部材8に形成された位相決め突起85が給電機構側カバー部材92に形成された穴部92eに挿入されることにより、導電部材92cとスリップリング87,88の端子部87b、88bとの回転位相とが一致する。これにより、導電部材92cとスリップリング87,88とが互いに接触し、電気的に接続される。
また、図3に示すように、給電機構Sのブラシ固定部材7の側のロータ保持部71にロータ4が固定される。このとき、ロータ4から突出する突起部52が穴部71aに挿入されて、ブラシ固定部材7とロータ4とが一体回転可能に固定される。また、ロータ4から突出する端子部53が、穴部75aに挿入されて、端子部53とブラシ部材76の端子部76bとが電気的に接続される。
給電機構Sのうち、スリップリング固定部材8は、給電機構側カバー部材92に固定されるとともに、ブラシ固定部材7はロータ4と一体回転可能である。これにより、ロータ4の回転時には、ブラシ部材76がスリップリング87,88上を摺動して、電磁コイル5に電力が供給される。
上述したように、スリップリング固定部材8とブラシ固定部材7とは、軸方向に所定範囲で相対移動可能である。従って、相対移動により、装置全体の組み付け誤差を吸収する。一方、ブラシ部材76は、弾性材料で構成されているので、スリップリング87,88に押し付けられることにより、スリップリング固定部材8とブラシ固定部材7とを、互いに離間する方向に付勢する。これにより軸方向のガタが防止される。
[別実施形態]
(1)上述の実施形態において、ロータのうち外周壁部43の端面43aのみがアーマチャ3に当接する例を説明した。しかし、上述の実施形態に限られるものではなく、例えば外周壁43の端面43a及び内周壁42の端面42aの両方が、アーマチャ3に当接する等上述以外のものであってもよい。
(2)上述の実施形態において、ロータ4とアーマチャ3との間に、ロータ4とアーマチャ3とを離間させる方向に付勢する弾性部材を介装する例を説明した。しかし、弾性部材は必ずしも設ける必要はなく、電磁コイル5への非通電時には、アロータ4とアーマチャ3とを摺動させて相対回転させてもよい。
(3)給電機構Sは、上述のものに限られるものではなく、例えばロータ4に直接、ブラシ部材76を設け、給電機構側カバー部材92に直接、スリップリング87,88を設けるなど上述以外の構造であってもよい。また、ブラシ部材76及びスリップリング87,88の取り付け構造についても、上述の構成に限られるものではなく、例えばビスによる固定など上述以外のものであってもよい。
また、ハーネスを用いた給電機構など、ブラシ部材76及びスリップリング87,88を用いた給電機構S以外の給電機構であってもよい。
(4)上述の実施形態では、本発明に係る電磁クラッチ1を、自動車のパワースライドドアのアクチュエータAに適用したが、この電磁クラッチ1は、自動車のパワースライドドアのアクチュエータA以外にも適用可能である。
本発明に係る電磁クラッチを適用したアクチュエータを示す正面図 本発明に係る電磁クラッチを適用したアクチュエータを示す側面図 本発明に係る電磁クラッチを適用したアクチュエータを示す断面図 本発明に係る電磁クラッチの動作を示す図 本発明に係る電磁クラッチの分解斜視図 給電機構の分解斜視図 ブラシ部材とスリップリングとの当接状態を示す図 給電機構の組み付けを示す図
符号の説明
1 電磁クラッチ
2 ウオームホイール
3 アーマチャ
4 ロータ
41 凹部
42 内周壁部
43 外周壁部
5 電磁コイル
6 弾性部材
M 駆動モータ

Claims (4)

  1. 駆動モータによって駆動されるウオームホイールと、
    当該ウオームホイールに連動して回転するアーマチャと、
    当該アーマチャと同軸心で回転可能なロータと、
    前記ロータのうち前記アーマチャとの対向面に形成された環状の凹部に収納され、前記ロータに磁力を発生させて、当該磁力により前記ロータと前記アーマチャとを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイルとを備え、
    材料部材を絞り加工して前記ロータが形成されており、前記凹部の内周壁部が、当該凹部の底部から開口部の側に向かって内径が小さくなるように構成されている電磁クラッチ。
  2. 前記ロータと前記アーマチャとを吸着させた際に、前記ロータの外周壁部の前記アーマチャに対向する端面のみが前記アーマチャに当接する請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 前記凹部と前記アーマチャとの間の空間に、一方が前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか一方の側に固定され、他方が前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか他方の側に摺接して、前記ロータと前記アーマチャとを離間させる方向に付勢する弾性部材が設けられている請求項1又は2に記載の電磁クラッチ。
  4. 前記ロータの外周壁部のアーマチャに対向する端面の面積と前記内周壁部のアーマチャに対向する端面の面積が等しくなるよう、夫々の端面の周方向に垂直な方向の幅を設定してある請求項1〜3の何れか一項に記載の電磁クラッチ。
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