JP5218839B2 - 電磁クラッチ - Google Patents
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Description
一方、電磁コイルへの通電を行っていない場合には、アーマチャとロータとが相対回転可能である。
この電磁クラッチにおいて、駆動モータの動力をロータに伝達する場合、電磁コイルに通電して発生させた磁力によって、皿バネの弾性力に抗してアーマチャをロータに吸着させる。
一方、ロータへの動力の伝達を遮断する場合には、電磁コイルへの通電を遮断して、皿バネの弾性力によりアーマチャをロータから離間させる。このように、動力の伝達を遮断した際に、アーマチャをロータから離間させることにより、アーマチャとロータとが相対回転する際に、アーマチャとロータとが接触摺動することによる空転トルクの増大や異音の発生を防止する。
また、アーマチャとロータとの間の隙間を大きくする必要があるため、アーマチャを確実にロータに吸着させるために大きな磁力が必要であり、電磁コイルを大型化する必要があった。このため、空転トルクの増大や異音の発生を防止するためには、電磁クラッチの大型化が避けられないという問題があった。
環状の弾性部材、例えば、皿バネは、環状形状の中心軸方向に力が作用したとき、径方向の中間部分が撓んで弾性変形する。外周端が環状に繋がっていると、外周部の径方向の変位が規制されている。このため、作用力が大きくなると、中間部分がオーバーセンターして反対側に反り返り、該反り返りによる異音が生じる虞がある。
本構成のように、弾性部材が、外周端から径方向内側に延在する複数のスリットを備えると、環状形状の中心軸方向に力が作用したとき、外周部が径方向外側へ変位することが許容される。したがって、中間部分がオーバーセンターし難くなり、反り返りによる異音の発生を抑制することができる。
駆動モータMの動力がシャフト100に伝達されると、出力ドラムが回転し、スライドドアが開閉される。一方、電磁クラッチ1が駆動モータMからの駆動伝達を遮断した場合には、シャフト100及び出力ドラムはホイールギアに対し相対回転可能となり、スライドドアは手動開閉が可能になる。
本実施形態では、ボビン50に巻回された電磁コイル5がロータ4に固定され、電磁コイル5とロータ4とが一体的に回転する。
さらに、アーマチャ3とロータ4とを周方向において均一に当接させる必要があり、ロータ4のアーマチャとの当接部位には研磨加工が施される。このとき、アーマチャとの当接部位が、端面43aのみであるので、研磨加工が必要な部位を減少させることができ、製造コストを削減することができる。
また、ボビン50には、内周側の部分に後述する皿バネ60の爪部63を挿入する溝部51(又はスリット状穴部)が周方向に沿って複数(本実施形態では2箇所)形成されている。また、前記対向面の裏面には、ボビン50をロータ4に固定する突起部52及び、電磁コイル5に電力を供給する端子部53が設けられている。
また、ボビン50の溝部51(又はスリット状穴部)に皿バネ60の爪部63が挿入され、皿バネ60がボビン50に固定される。スリット状穴部形状の場合は、皿バネ60の脱落防止がより確実になる。皿バネ60は、凹部41の内周壁部42の近傍の固定箇所から径方向外側に延在して、摺接部61の外周部分が外周壁部43の内周側近傍に位置し、アーマチャ3に摺接する。
一方、図4(b)に示すように、電磁コイル5への通電を行っている場合には、電磁コイルからの電磁力により、皿バネ60の付勢に抗してロータ4にアーマチャ3が吸着される。この状態で、アーマチャ3とロータ4の外周壁部43の端面43aとが吸着し、アーマチャ3とロータ4とが一体回転可能となり、駆動モータMからの動力がロータ4に伝達される。
一方、対向面の裏面側には、給電機構側カバー部材92に形成された穴部92aに係合する係合部86及び給電機構側カバー部材92に形成された穴部92eに挿入されて給電機構Sの回転方向の位相決めをする位相決め突起85が形成されている。
さらに、図8に示すように、ブラシ固定部材7の前記対向面の裏面には、ロータ4を一体回転可能に保持する凹状のロータ保持部71が形成されている。
先ず、スリップリング固定部材8へのスリップリングの取り付けについて説明する。図6に示すように、スリップリング87,88の爪部87a,88aを、上方から開口部83a,84aに挿入し、スリップリング87,88を回転させることにより、爪部87a,88aがスリット83b,84bに挿入される。このとき、爪部87a,88aを折り返して形成した端子部87b,88bがスリットから裏面の側へ突出する。
なお、スリップリング87,88は、スリップリング固定部材8にインサート成形にて固定してもよい。
なお、ブラシ部材76は、ブラシ固定部材7にインサート成形にて固定してもよい。
ここで、図7に示すように、ブラシ部材76のブラシ部76aが、スリップリング87,88の同一の直径上に配置されるように構成するとよい。このように構成することにより、ブラシ部材76による付勢力を周方向に略均一に伝えることができ、ブラシ固定部材7とスリップリング固定部材8との相対回転が滑らかになる。
スリップリング固定部材8に形成されて係合部が給電機構側カバー部材92に形成された穴部92aに係合して、スリップリング固定部材8が固定される。このとき、スリップリング固定部材8に形成された位相決め突起85が給電機構側カバー部材92に形成された穴部92eに挿入されることにより、導電部材92cとスリップリング87,88の端子部87b、88bとの回転位相とが一致する。これにより、導電部材92cとスリップリング87,88とが互いに接触し、電気的に接続される。
(1)上述の実施形態において、内周壁部42を傾斜させて凹部41をテーパ状に構成する例を説明した。しかし、例えば、内周壁部42も外周壁部43と同様に、略垂直に立接する等上述以外の構成であってもよい。
また、弾性部材6はアーマチャ3又はアーマチャ3と一体回転する部材に固定するとともに、ロータ4の側に摺接させてもよい。
また、ハーネスを用いた給電機構など、ブラシ部材76及びスリップリング87,88を用いた給電機構S以外の給電機構であってもよい。
2 ウオームホイール
3 アーマチャ
4 ロータ
41 凹部
5 電磁コイル
6 弾性部材
61a 低摩擦層
65 スリット
M 駆動モータ
Claims (4)
- 駆動モータによって駆動されるウオームホイールと、
当該ウオームホイールに連動して回転するアーマチャと、
前記アーマチャと同軸心で回転可能なロータと、
前記ロータに磁力を発生させて、当該磁力により前記ロータと前記アーマチャとを回転軸心に沿って移動吸着させる電磁コイルと、
前記ロータと前記アーマチャとの間に介装され、前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか一方の側に固定される第1周端と、前記ロータ及び前記アーマチャのうち何れか他方の側に摺接する第2周端とを有する環状であり、前記ロータと前記アーマチャとを離間させる方向に付勢する弾性部材とを備え、
前記弾性部材が、前記第2周端から径方向内側又は径方向外側に延在する複数のスリットを備えた電磁クラッチ。 - 前記ロータのうち前記アーマチャとの対向面に、前記電磁コイルを収納する環状の凹部が形成され、当該凹部と前記アーマチャとの間の空間に前記弾性部材が設けられている請求項1に記載の電磁クラッチ。
- 前記弾性部材が、前記ロータ及び前記アーマチャのうちの少なくとも何れか一方の外周部の近傍に沿って設けられている請求項2に記載の電磁クラッチ。
- 前記弾性部材が、前記ロータ又は前記アーマチャに摺接する低摩擦層を備えた請求項1から3の何れか一項に記載の電磁クラッチ。
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2008
- 2008-10-30 JP JP2008279994A patent/JP5218839B2/ja not_active Expired - Fee Related
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