JP3971058B2 - モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチを備えるモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばパワーウィンド装置が備えるモータは、アーマチャの回転軸を有するモータ本体と、同回転軸と同心軸上に配置されるウォーム軸を介して同回転軸の回転速度を減速してレギュレータに伝達する出力部を備えている。そして、モータが駆動されると、上記回転軸の回転はウォーム軸を介して出力部に伝達される。出力部において回転速度が減速された上記回転軸の回転は、レギュレータにて往復動に変換される。こうしてレギュレータがウィンドガラスを上下動させることにより開閉動作を行なうようになっている。
【0003】
このようなパワーウインド装置においては、モータが駆動されていないときに、ウィンドガラスに印加された下方向の荷重が上記レギュレータにて逆に回転力に変換され、この回転力が本来とは逆にモータを回転させるように動作する。このような回転伝達は、ウィンドガラスが外力によって開けられて盗難の原因となったりする。
【0004】
そこで、この種の回転伝達を防止するために、上記回転軸とウォーム軸との間に同心軸上にクラッチを設けることが出願人らによって提案されている。このクラッチは、上記回転軸に連結される駆動部と、同駆動部に係合するとともに上記ウォーム軸に連結される従動部とを備えている。そして、駆動部と従動部との係合状態に応じて、回転軸からウォーム軸へと回転を伝達し、一方、ウォーム軸から回転軸への回転伝達を阻止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このように回転軸とウォーム軸との間にクラッチを設けた場合、この連結に伴ってこれら回転軸及びウォーム軸の間に芯ずれが発生することがある。
【0006】
本発明の目的は、回転軸とウォーム軸との間にクラッチが介在されるモータにおいて、これら回転軸及びウォーム軸の間の芯ずれを抑制することができるモータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、アーマチャの回転軸と、前記回転軸に連動し、ウォーム軸受部によって回転可能に支持されるウォーム軸と、前記回転軸と前記ウォーム軸との間に介在され、該回転軸に連動する駆動部と、該駆動部に係合され、該ウォーム軸に連動する従動部と、該駆動部及び該従動部を内装するハウジング部とを有し、該ハウジング部内における該駆動部と該従動部との係合状態に応じて、該回転軸から該ウォーム軸へと回転を伝達し、該ウォーム軸から該回転軸への回転伝達を阻止するクラッチと、を備え、前記ウォーム軸受部と前記ハウジング部とは一体形成され、前記駆動部には、前記回転軸を包囲して該回転軸の軸線方向に突出する周設部と、該周設部の外周面から径方向に突出する係合片とが形成され、前記従動部には、前記周設部が回動可能に挿通される挿通穴と、該挿通穴の外周側において前記係合片の位置に対応して配置される係合孔とが形成され、該係合孔には前記係合片が挿通され、該係合片は前記駆動部の回転に伴い前記係合孔の内面と係合するよう構成され、前記従動部には、前記周設部の先端から突出する前記回転軸を回転可能に支持する回転軸挿入孔が前記挿通穴に連続して形成されたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、アーマチャの回転軸と、前記回転軸に連動するウォーム軸と、前記回転軸と前記ウォーム軸との間に介在され、該回転軸に連動する駆動部と、該駆動部に係合され、該ウォーム軸に連動する従動部と、該駆動部及び該従動部を内装するハウジング部とを有し、該ハウジング部内における該駆動部と該従動部との係合状態に応じて、該回転軸から該ウォーム軸へと回転を伝達し、該ウォーム軸から該回転軸への回転伝達を阻止するクラッチと、前記駆動部を回転可能に支持する軸受部と、を備え、前記軸受部と前記ハウジング部とは一体形成され、前記駆動部には、前記回転軸を包囲して該回転軸の軸線方向に突出する周設部と、該周設部の外周面から径方向に突出する係合片とが形成され、前記従動部には、前記周設部が回動可能に挿通される挿通穴と、該挿通穴の外周側において前記係合片の位置に対応して配置される係合孔とが形成され、該係合孔には前記係合片が挿通され、該係合片は前記駆動部の回転に伴い前記係合孔の内面と係合するよう構成され、前記従動部には、前記周設部の先端から突出する前記回転軸を回転可能に支持する回転軸挿入孔が前記挿通穴に連続して形成されたことを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモータにおいて、前記ウォーム軸のウォーム軸受部を支持する支持部を備え、前記ハウジング部は前記支持部に固定されたことを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のモータにおいて、前記ハウジング部及び軸受部は前記ウォーム軸受部と一体形成されたことを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明の構成によれば、回転伝達を制御するためのクラッチを構成するハウジング部とウォーム軸を回転可能に支持するウォーム軸受部とが一体で形成されている。従って、例えばハウジング部に相当する部品とウォーム軸受部に相当する部品とを別体で製造する場合などに比べ、部品点数及び製造工数が低減され、コストの削減が図られる。
【0011】
また、上記ハウジング部と上記ウォーム軸受部とが一体であるため、クラッチ及びウォーム軸間に生じる芯ずれは抑制され、ひいては回転軸及びウォーム軸の間の芯ずれが抑制される。
【0012】
請求項2に記載の発明の構成によれば、回転伝達を制御するためのクラッチを構成するハウジング部と、同駆動部の軸受部とが一体で形成されている。従って、例えばハウジング部に相当する部品と駆動部の軸受部に相当する部品とを別体で製造する場合などに比べ、部品点数及び製造工数が低減され、コストの削減が図られる。
【0013】
また、上記ハウジング部と上記軸受部とが一体であるため、クラッチ全体に生じる芯ずれは抑制され、ひいては回転軸及びウォーム軸の間の芯ずれが抑制される。
【0014】
請求項3に記載の発明の構成によれば、上記ハウジング部は上記ウォーム軸受部を支持する支持部に固定されている。換言すると、ウォーム軸受部を支持するための支持部がクラッチ(ハウジング部)を固定するための部材を兼ねている。従って、クラッチを固定するための部品、例えばボルト等を別途、設ける必要性は回避される。
【0015】
請求項4に記載の発明の構成によれば、回転伝達を制御するためのクラッチを構成するハウジング部及び同駆動部とウォーム軸を回転可能に支持するウォーム軸受部とが一体で形成されている。従って、部品点数及び製造工数が低減され、コストの削減が図られる。
【0016】
また、上記ハウジング部及び軸受部と上記ウォーム軸受部とが一体であるため、クラッチ及びウォーム軸間に生じる芯ずれは抑制され、ひいては回転軸及びウォーム軸の間の芯ずれが抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明をパワーウィンド装置に具体化した第1実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
【0018】
図9に示すように、パワーウィンド装置のモータ1はドア2に固設されている。モータ1はモータ本体5と出力部6を備えている。モータ本体5の正逆回転は、出力部6の出力軸7に固着した歯車7aに伝達され、その歯車7aは公知のXアーム式レギュレータ8に設けた歯車部8aと噛合している。従って、歯車7aの正逆回転に基づいて、レギュレータ8はウィンドガラス9を開閉させる。
【0019】
図2に示すように、上記モータ本体5は、モータヨークハウジング11、複数のマグネット12、回転軸13、アーマチャ(電機子)14、コンミテータ(整流子)15、ブラシホルダ16及び同ブラシホルダ16に配設されるブラシ17を備えている。
【0020】
図1に示されるように、モータヨークハウジング11は、略有底扁平円筒状に形成されている。そして、その内周面基端側には、2つのマグネット12が対向配置に固着されている。また、モータヨークハウジング11の底部には、その中心軸に沿って上記回転軸13の基端部が軸受18を介して回転可能に支持されている。
【0021】
上記マグネット12の位置に対応する上記回転軸13の中間部には、前記アーマチャ14が固定されている。また、上記回転軸13の上記アーマチャ14よりも先端側には、コンミテータ15が固定されている。なお、このコンミテータ15は、例えば樹脂材からなる整流子本体19及び同整流子本体19に周設された導電材料からなる複数の整流子片20を備えている。そして、上記整流子本体19の先端側(出力部6側)には、後述するクラッチ機構21を構成する駆動部としての駆動側回転部23が一体形成されている。
【0022】
上記モータヨークハウジング11の開口側には、同モータヨークハウジング11の内周面に応じた外周面を有するブラシホルダ16が圧入されている。
ここで、前記ブラシ17は、上記コンミテータ15(整流子片20)に対応した位置に配置されて同コンミテータ15(整流子片20)と接触している。従って、外部電源から電流が供給されると、上記ブラシ17及びコンミテータ15(整流子片20)を介してアーマチャ14に巻装したコイル導線に電流が供給され、同アーマチャ14、すなわちモータ本体5の回転軸13は回転駆動される。
【0023】
上記モータ本体5(回転軸13)の先端側にはクラッチ機構21が設けられている。このクラッチ機構21は、図3〜図6に示されるように、ハウジング22と、前記コンミテータ15(整流子本体19)の先端側に一体形成された駆動側回転部23と、従動部としての従動側回転部24(図6参照)と、複数(4つ)の転動体25とを備えている。なお、従動側回転部24は、後述するウォーム軸26の基端側に一体形成されている。
【0024】
前記ハウジング22の基端側(図3の下側)には、半径R1(図3及び図4参照)の内周面を有する略円筒状のハウジング部27が形成されており、同先端側(図3の上側)には上記半径R1よりも小さく設定された半径R4(図3参照)の内周面を有する略円筒状のウォーム軸受部28が形成されている。上記ハウジング22は、後述する態様で前記出力部6に回転不能に固定されており、この状態において上記ウォーム軸受部28は、上記ウォーム軸26を回転可能に支持する軸受けとして機能する。
【0025】
前記駆動側回転部23は、上記ハウジング22に回転可能に内装されている。既述のように、この駆動側回転部23は前記コンミテータ15(整流子本体19)の先端側に一体形成されており、モータ本体5の回転軸13と一体回転する。
【0026】
上記駆動側回転部23は、上記コンミテータ15の整流子本体19よりも拡径され、上記ハウジング22の内周面との間に若干の隙間を有する半径R2(図4参照)の円盤部31を有している。そして、この円盤部31の中心部には、前記回転軸13を包囲して先端側に突出する周設部32が一体で形成されている。なお、この周設部32の外周面には、互いに対向配置で径方向に突出する2つの係合片33が形成されている。図4に示されるように、この係合片33は径方向に沿って略二等辺三角形状に突出形成されている。
【0027】
上記円盤部31の先端側(図3の上側)には等角度(90度)ごとに外周面に沿って軸方向と平行に突出する複数のガイド片34が形成されている。このガイド片34は半径R3(図4参照)の内周面を有しており、その径方向の幅W1(図4参照)は上記半径R2と上記半径R3との差(=R2−R3)となっている。
【0028】
また、上記ガイド片34の両側面は、曲率Rにて凹設されている(図4参照)。そして、図4において、上記ガイド片34の時計回り側の面を第1ガイド面34aとし、同ガイド片34の反時計回り側の面を第2ガイド面34bとすると、同ガイド片34の外周面と内周面の略中間位置における各隣接するガイド片34の対向する第1、第2ガイド面34a,34b間の周方向の幅W2は、前記径方向の幅W1より長くなるように設定されている。
【0029】
前記転動体25は、前記ハウジング22の内周面に当接して、各隣接するガイド片34の対向する第1、第2ガイド面34a,34b間の略中間部に配設されている。転動体25は、前記曲率Rに対応する半径を有する球体であってその直径D1(=2R)(図4参照)は、上記径方向の幅W1よりも大きく設定されている。そして、図7(a)(b)にそれぞれ示されるように、上記転動体25は、上記駆動側回転部23(ガイド片34)の回転に伴い上記ガイド面34a,34bの一方に沿って線接触するようになっている。
【0030】
前記従動側回転部24は、前記ハウジング22のウォーム軸受部28の内周半径と同等であり、前記ガイド片34の内周半径R3よりも若干小さい半径R4(図4参照)にて前記ウォーム軸26の基端側に一体形成されており、前記転動体25の位置に対応する外周面の各位置には、それぞれ収容凹部35が形成されている(図3及び図6参照)。そして、上記従動側回転部24は、各隣接するガイド片34の対向する第1、第2ガイド面34a,34bの間において、この収容凹部35と前記ハウジング22の内周面との間に前記転動体25が収容された状態で、上記駆動側回転部23の内部に所定の範囲で回動可能に設けられている。
【0031】
すなわち、上記従動側回転部24には、前記駆動側回転部23の周設部32が回動可能に挿通される挿通穴36が形成されている。そして、この挿通穴36の外周側には、上記係合片33の位置に対応して配置された断面略四角形状の係合孔37が形成されている。
【0032】
なお、この挿通穴36の先端側には、前記回転軸13の外径と同等の内径を有する回転軸挿入孔38が形成されている(図5参照)。この回転軸挿入孔38には、前記周設部32の先端側から突出する回転軸13が回転可能に支持されている。換言すると、上記ウォーム軸26(従動側回転部24)に形成された回転軸挿入孔38が、上記回転軸13の先端側の軸受けとして機能している。
【0033】
ここで、図4において前記係合片33の時計回り側の面を第1係合面33aとし、同係合片33の反時計回り側の面を第2係合面33bとする。また、上記係合孔37の前記第1係合面33aに対向する側面を第1当接面37aとし、前記第2係合面33bに対向する側面を第2当接面37bとする。このとき、図7(a)に示すように、駆動側回転部23が矢印方向(時計回り方向)に回転すると、第1係合面33aは第1当接面37aの略全面で当接するようになっており、図7(b)に示すように、駆動側回転部23が矢印方向(反時計回り方向)に回転すると、第2係合面33bは第2当接面37bの略全面で当接するようになっている。
【0034】
ここで、上記収容凹部35の最深部において上記ウォーム軸26の中心軸線方向と直交する断面を図4に示すように、この収容凹部35の外周面には、その中央部が頂部となり、その両側が略対称に配設された谷部となる制御面35aが形成されている。そして、従動側回転部24の中心から制御面35aの中央部(頂部)までの半径をR5(図4参照)とすると、この半径R5は従動側回転部24の半径R4よりも若干小さく設定されている。また、前記ハウジング22の内周半径R1と上記半径R5との差(=R1−R5)は、前記転動体25の直径D1(=2R)と略一致している。
【0035】
また、従動側回転部24の中心から制御面35aの各谷部までの半径は、いうまでもなく上記半径R5よりも小さく設定されている。
上記駆動側回転部23の回転に伴い、図7(a)に示すように、第1係合面33aと第1当接面37aとが当接した状態で上記ガイド片34の第1ガイド面34aに転動体25が当接しているとき、及び、図7(b)に示すように、第2係合面33bと第2当接面37bとが当接した状態において、同ガイド片34の第2ガイド面34bに転動体25が当接しているとき、同転動体25の中心軸が、駆動側回転部23の中心軸から径方向に制御面35aの中央部(頂部)とを結ぶ線上に位置するようになっている(以下この状態を「中立状態」という)。この中立状態では、転動体25は収容凹部35の制御面35aとハウジング22の内周面にて挟持されないため、同収容凹部35が形成された従動側回転部24はハウジング22に対して回転可能となる。
【0036】
従って、駆動側回転部23が図7(a)において矢印方向(時計回り方向)に回転すると、従動側回転部24(係合孔37)の第1当接面37aは第1係合面33aと当接し押圧され、従動側回転部24は駆動側回転部23とともに同方向に回転する。。
【0037】
また、駆動側回転部23が図7(b)において矢印方向(反時計回り方向)に回転すると、従動側回転部24(係合孔37)の第2当接面37bは第2係合面33bと当接し押圧され、従動側回転部24は駆動側回転部23とともに同方向に回転する。
【0038】
なお、駆動側回転部23の回転に伴って従動側回転部24が連れ回りするとき、転動体25も同方向に第1ガイド面34a又は第2ガイド面34bにて押され移動する。従って、駆動側回転部23の回転に伴って従動側回転部24が連れ回りするときは、転動体25は常に中立状態となる。
【0039】
反対に、従動側回転部24が回転し駆動側回転部23を連れ回りさせようと同従動側回転部24が回転するとき、図8(a)(b)に示すように、まず、同従動側回転部24は係合孔37内において矢印方向に回転する。このとき、駆動側回転部23は停止しているため、転動体25は第1ガイド面34a又は第2ガイド面34bから離間して収容凹部35の制御面35aの一方の谷部の更に外周側に相対移動する。やがて、転動体25が間に介在する制御面35aとハウジング22の内周面との径方向の間隔が転動体25の直径D1未満になると、転動体25は、収容凹部35の制御面35aとハウジング22の内周面で挟持される。この転動体25が挟持されることによって、従動側回転部24のそれ以上の回転は阻止され、駆動側回転部23を連れ回りさせることはない。
【0040】
図1及び図2に示されるように、前記出力部6は、ハウジング41、ウォームホイール42、モータ保護用ゴム43、出力プレート44、プレートカバー45及び出力軸7を備えている。
【0041】
上記ハウジング41の基端側には、前記モータヨークハウジング11の内周面に応じた外周面を有して扁平円筒状に形成された嵌合凸部41aが設けられている(図2参照)。そして、上記ハウジング41は、この嵌合凸部41aが上記モータヨークハウジング11の内周面に圧入されて、前記モータ本体5に固定されている。
【0042】
上記ハウジング41には、ウォームハウジング部51及びホイールハウジング部52が形成されている。
上記ウォームハウジング部51は前記ハウジング22のハウジング部27の内径と同等の内径にて略有底円筒状に形成されており、その開口側(図5の左側)には段差部51aを介して拡開されたハウジング固定部51bが形成されている。このハウジング固定部51bは、前記ハウジング22の外径と同等の内径を有しており、その基端側(モータ本体5側)は円筒状の支持部としての突設部57となっている。このハウジング固定部51bには、前記ハウジング22が圧入されて固定されている。
【0043】
上記ウォームハウジング部51の内部には基端側に既述の従動側回転部24が形成されたウォーム軸26の軸部53が収容されている。この軸部53には、ウォーム53aが形成されている。ウォーム軸26(軸部53)は、その基端側及び先端側の2箇所がそれぞれ前記ハウジング22(ウォーム軸受部28)及び円筒状の滑り軸受55を介して回転可能に支持されている。従って、上記ハウジング固定部51bに固定されるハウジング22は、そのハウジング部27が前記クラッチ機構21を構成するとともに、ウォーム軸受部28が上記ウォーム軸26の軸受けとなっている。なお、このウォーム軸26の軸方向先端側(図2の右側)への移動はスラスト軸受56によって規制されている。
【0044】
なお、上記ウォーム軸26は、上記ハウジング41(ウォームハウジング部51)内に予め収容されているものではなく、上記ハウジング22の固定に先だってその従動側回転部24が同ハウジング22(ハウジング部27)に収容される。すなわち、上記ウォーム軸26の従動側回転部24は、その収容凹部35に前記転動体25を収容した状態で、各隣接するガイド片34の間において、上記ハウジング22(ハウジング部27)及び駆動側回転部23の内部に収容される。このとき、上記ウォーム軸26の軸部53の基端側は上記ハウジング22のウォーム軸受部28によって支持されている。この状態で、ウォームハウジング部51の基端側からその軸線方向に沿って上記ハウジング22及びウォーム軸26を挿通していくことで、同ウォーム軸26はウォームハウジング部51に収容されるとともに、ハウジング22(クラッチ機構21)は同ウォームハウジング部51のハウジング固定部51bに固定され、前記モータ本体5も上記ハウジング41(出力部6)に固定される。
【0045】
上記ホイールハウジング部52は、略有底筒状に形成され、その底部中央には軸方向内部側に延びる円筒状の軸受壁52aが形成され、その軸受壁52aには前記出力軸7が回転可能に挿通される軸心孔52bが形成されている。
【0046】
前記ウォームホイール42は、樹脂材にて略有底筒状に形成され、その外周面には前記ウォーム53aと噛合するウォームホイール部42aが形成されている。ウォームホイール42の底部中央には軸方向内部側に延びる円筒状の支持壁42bが形成され、その支持壁42bには前記ハウジング部52に形成した軸受壁52aに回転可能に外嵌される軸心孔42cを形成している。又、ウォームホイール42の筒部の内周面には、支持壁42b側に延びる3つの保持壁42dが等角度(120°)間隔毎に形成されている。即ち、ウォームホイール42の内周側には、保持壁42dにて略仕切られた3つの保持室Xと、保持壁42dの先端と支持壁42bの外周面との間で、隣り合う前記保持室Xをそれぞれ連通する連通溝Yが形成されている。
【0047】
前記モータ保護用ゴム43は、前記ウォームホイール42の保持室X及び連通溝Yと対応して形成されている。詳述すると、モータ保護用ゴム43は、略扇形状に形成された3つのゴムばね部43aと、そのゴムばね部43aを環状に連結する連結細部43bとから構成されている。そして、各ゴムばね部43aの外周側中央からは、厚み方向に貫通する係合溝43cが内周側に所定の位置まで延びて形成されている。そして、モータ保護用ゴム43はウォームホイール42の保持室X及び連通溝Yに嵌合し、同ウォームホイール42とともに回転する。
【0048】
前記出力プレート44は、環状の金属プレートであって、その一部には、略円盤状の金属プレートの外周側を切り起こすことにより、3つの係合片44aが前記モータ保護用ゴム43の係合溝43cと係合するように形成されている。従って、ウォームホイール42が回転するとその回転力がモータ保護用ゴム43を介して出力プレート44に伝達される。その結果、ウォームホイール42の回転に伴ってモータ保護用ゴム43を介して出力プレート44は連れ回りをする。
【0049】
出力プレート44の中心部には、等角度(90度)間隔で切り込みが形成された嵌合孔44bが形成されている。そして、この嵌合孔44bには、前記出力軸7の基端部が回転不能に連結固定される。従って、出力軸7は、出力プレート44と一体回転される。
【0050】
前記ホイールハウジング部52の上端は、プレートカバー45にて覆われる。このプレートカバー45は、略円盤状に形成されており、その外周側には複数のカシメ片45aが形成されている。これらカシメ片45aは、プレートカバー45の径方向外側に突出し、上記ホイールハウジング部52の外周部の位置に合わせて屈曲している。従って、プレートカバー45は、上記カシメ片45aを上記ホイールハウジング部52の外周部にかしめることにより、同ハウジング部52の上端に固定される。なお、このプレートカバー45により前記出力軸7等の軸方向上方への移動が規制される。
【0051】
出力プレート44にその基端部が連結固定された出力軸7は、上記ホイールハウジング部52の軸心孔52bを回転可能に貫通してその先端部を同ハウジング部52から突出させている。その突出した出力軸7の先端部には歯車7aが固着され、その歯車7aには、Xアーム式レギュレータ8(図10)に設けられた歯車部8aが噛合されている。
【0052】
次に上記のように構成されたパワーウィンド装置の動作について説明する。
モータ1が駆動すると、前記回転軸13(コンミテータ15)は上記クラッチ機構21の駆動側回転部23を回転させる。この駆動側回転部23は、ウォーム軸26(従動側回転部24)を回転させる。この時、転動体25は中立状態に保持されるため、ウォーム軸26(従動側回転部24)は回転を阻止されることはない。そして、ウォーム軸26(軸部53のウォーム53a)は、ウォームホイール42、モータ保護用ゴム43、出力プレート44を介して上記出力軸7を回転させる。そして、出力軸7は、レギュレータ8を駆動させ、ウィンドガラス9を開閉させる。
【0053】
一方、モータ1が停止している状態で、ウィンドガラス9に負荷かかかり、出力軸7がその負荷によって回転されると、出力プレート44、モータ保護用ゴム43、ウォームホイール42を介してウォーム軸26(従動側回転部24)は回転を開始する。この時、転動体25が収容凹部35の制御面35aとハウジング22(ハウジング部27)の内周面で挟持される。この転動体25が挟持されることによって、従動側回転部24のそれ以上の回転が阻止され、駆動側回転部23(回転軸13)も回転しない。また、このような回転伝達に係るウォーム軸26、ウォームホイール42、モータ保護用ゴム43、出力プレート44及び出力軸7のそれ以上の回転も阻止される。
【0054】
従って、ウィンドガラス9を開く方向に大きな負荷をかけても、従動側回転部24(出力軸7)の回転は阻止されるため、該負荷によってウィンドガラス9は開くことはない。
【0055】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、回転伝達を制御するためのクラッチ機構21を構成するハウジング部27とウォーム軸26を回転可能に支持するウォーム軸受部28とが一体で形成されたハウジング22を採用した。従って、例えばハウジング部27に相当する部品とウォーム軸受部28に相当する部品とを別体で製造する場合などに比べ、部品点数及び製造工数を低減し、コストの削減を図ることができる。
【0056】
また、ハウジング部27とウォーム軸受部28とが一体であるため、クラッチ機構21及びウォーム軸26間に生じる芯ずれを抑制することができる。
(2)本実施形態では、回転伝達を制御するためのクラッチ機構21を構成する駆動側回転部23は回転軸13と一体回転するコンミテータ15(整流子本体19)の先端側に一体形成されている。従って、コンミテータ15とクラッチ機構21との間の余分な空間を省略し、その中心軸線方向のコンパクト化を図ることができる。
【0057】
(3)本実施形態では、回転伝達を制御するためのクラッチ機構21を構成する駆動側回転部23は回転軸13と一体回転するコンミテータ15(整流子本体19)の先端側に一体形成されている。また同様に、クラッチ機構21を構成する従動側回転部24はウォーム軸26の基端側に一体形成されている。換言すると、これら駆動側回転部23及び従動側回転部24は、コンミテータ15若しくはウォーム軸26を製造する本来の工程内において形成することができる。従って、例えば駆動側回転部23に相当する部品を別体で設けてこれをコンミテータ(回転軸)に連結する場合、若しくは従動側回転部24に相当する部品を別体で設けてこれをウォーム軸に連結する場合などに比べ、部品点数及び製造工数を低減し、コストの削減を図ることができる。
【0058】
また、駆動側回転部23に相当する部品を別体で設けてこれをコンミテータ(回転軸)に連結する場合においてこれら部品及びコンミテータ(回転軸)間に生じる芯ずれを回避することができる。そして、これら部品とコンミテータ(回転軸)との芯ずれに伴う異音・振動等の発生も回避することができる。
【0059】
同様に、従動側回転部24に相当する部品を別体で設けてウォーム軸に連結する場合においてこれら部品及びウォーム軸間に生じる芯ずれを回避することができる。そして、これら部品とウォーム軸との芯ずれに伴う異音・振動等の発生も回避することができる。
【0060】
(4)本実施形態では、ウォーム軸26(従動側回転部24)に収容凹部35を形成し、各隣接するガイド片34の対向する第1、第2ガイド面34a,34bの間において、この収容凹部35と前記ハウジング22の内周面との間に前記転動体25を収容・保持するようにした。従って、例えばカバーなどを別途、設けて転動体25を収容・保持する場合に比べて、部品点数及び製造工数を低減し、コストの削減を図ることができる。
【0061】
(5)本実施形態では、ウォーム軸26(従動側回転部24)の挿通穴36の先端側に回転軸挿入孔38を形成した。そして、この回転軸挿入孔38を回転軸13の先端側の軸受けとして機能させるようにした。従って、これら回転軸13及びウォーム軸26間に生じる芯ずれを抑制することができる。
【0062】
(6)本実施形態では、ウォーム軸26に対してその中心軸に沿って生じる基端側への力を駆動側回転部23を含むコンミテータ15(モータ本体5)の全体で受けることができる。
【0063】
(7)本実施形態では、ウォーム軸26(従動側回転部24)はその収容凹部35に転動体25を収容した状態で、ハウジング22(ハウジング部27)及び駆動側回転部23の内部に収容され、この状態でウォームハウジング部51の基端側からその軸線方向に沿ってハウジング22及びウォーム軸26を挿通していくことで、同ウォーム軸26はウォームハウジング部51に収容される。そしてこのとき、ハウジング22(クラッチ機構21)は同ウォームハウジング部51のハウジング固定部51bに圧入されて容易に固定され、モータ本体5も上記ハウジング41(出力部6)に固定される。従って、ウォーム軸26及びクラッチ機構21の組み付け性を向上することができる。
【0064】
また、例えば予めハウジング41(ウォームハウジング部51)内に収容されているウォーム軸にクラッチ機構を連結する場合に必要とされるこれらウォーム軸及びクラッチ機構の位置合わせも不要となり、組み付け作業を円滑に進めることができる。
【0065】
更に、ウォーム軸が予めハウジング41(ウォームハウジング部51)内に収容されている場合、例えばクラッチ機構が固定される前に同ハウジング41の開口側(突設部57側)が下方を向いた場合にウォーム軸が抜け落ちることがあるが、このようなウォーム軸の脱落も回避することができる。
【0066】
(8)本実施形態では、クラッチ機構21をモータ保護用ゴム43よりもモータ本体5側に設けた。従って、ウィンドガラス9を締め切った後、同ウィンドガラス9を開放する際に発生する反転音を低減することができる。
【0067】
(9)本実施形態では、ウィンドガラス9を開く方向に大きな負荷をかけても、従動側回転部24(出力軸7)の回転は阻止される。従って、このような負荷をかけても、同ウィンドガラス9が開くことはなく、盗難防止や振動等によって自然開放することが防止できる。
【0068】
(10)本実施形態では、駆動側回転部23の時計回り方向の回転は、係合片33の第1係合面33aと係合孔37の第1当接面37aとの当接面の全体を介して従動側回転部24に伝達される。又、反時計回り方向の回転は、係合片33の第2係合面33bと係合孔37の第2当接面37bとの当接面の全体を介して従動側回転部24に伝達される。従って、例えばノックピン等を介した回転伝達に比べ、同駆動側回転部23の回転伝達に対する耐久性を向上することができる。
【0069】
(11)本実施形態では、転動体25は従動側回転部24からの回転を阻止するときのみ、ハウジング22と制御面35aとで挟持されるようにした。従って、例えば駆動側回転部からの回転についても挟持され、回転に寄与させる転動体よりも、転動体の強度を高める必要がない。
【0070】
(12)本実施形態では、転動体25を球体に形成した。従って、この転動体25は立体的に対称であるため、例えば不安定な姿勢となって意図せぬ回転伝達をしたりすることも回避することができる。
【0071】
また、転動体25は球体であるため、前記ハウジング22(ハウジング部27)及び収容凹部35とそれぞれ点接触する態様で配置される。従って、特に駆動側回転部23の回転時においてその摺動音を低減することができる。
【0072】
なお、この転動体25を、例えば前記スラスト軸受56と同一部品とし、同転動体25として、同スラスト軸受56を流用するようにした場合には、部品点数を削減することができる。
【0073】
(第2実施形態)
以下、本発明をパワーウィンド装置に具体化した第2実施形態について図10〜図12に従って説明する。なお、説明の便宜上、前記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0074】
本実施形態においては、クラッチ機構のハウジング部とウォーム軸の軸受部とを別体とし、このハウジング部を駆動側回転部の軸受けとして同駆動側回転部を回転可能に支持したこと、そして、コンミテータと駆動側回転部とを別体としたことが前記第1実施形態と異なる。
【0075】
すなわち、図12に示されるように、本実施形態におけるコンミテータ61は略円柱体に形成されており、その先端側には回転軸(アーマチャ回転軸)62が中心軸線に沿って突出している。この回転軸62には、その断面が略D字状(図10参照)となるように軸線方向に平面状に伸びる嵌合面62aが形成されている。
【0076】
また、このコンミテータ61には中心軸線に沿って凹設された嵌合孔63が形成されている。この嵌合孔63は、対向配置された平面状の嵌合面63aを有している。
【0077】
一方、図12に示されるように、本実施形態における駆動側回転部66には、上記回転軸62に対応して断面略D字状(図10参照)の軸嵌合孔67が形成されている。また、この駆動側回転部66には、上記嵌合孔63に対応して中心軸線に沿って突出する嵌合凸部68が形成されている。この嵌合凸部68の外周面は、上記嵌合面63aに対応して形成された平面状の嵌合面68aを有している。
【0078】
従って、この駆動側回転部66は、その軸嵌合孔67に上記回転軸62が挿通され、嵌合凸部68が上記嵌合孔63に嵌合されることで、上記コンミテータ61に固定されている。そして、上記コンミテータ61(回転軸62)が回転すると、その回転力が駆動側回転部66に伝達され、これらコンミテータ61及び駆動側回転部66は一体回転するようになっている。
【0079】
ここで、本実施形態における駆動側回転部66は、前記ガイド片34よりも拡径された円盤部69を有している。そして、この駆動側回転部66は上記円盤部69の外径と同等の内径を有する略円筒状のハウジング70によって回転可能に支持されている。換言すると、上記ハウジング70の上記円盤部69との当接面が上記駆動側回転部66を回転可能に支持する軸受部70aとなっている。
【0080】
また、このハウジング70は、上記駆動側回転部66及び従動側回転部24を内装しており、クラッチ機構21を構成している。このハウジング70は、その外径と同等の内径にて前記突設部57に形成されたハウジング固定部71に圧入されて回転不能に固定されている。
【0081】
なお、前記ウォーム軸26の基端側は、上記ハウジング70とは別体であるウォーム軸受部としての滑り軸受72によって回転可能に支持されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(2)、(4)〜(12)の効果と同様の効果に加え、以下の効果が得られるようになる。
【0082】
(1)本実施形態においては、回転伝達を制御するためのクラッチ機構21を構成するハウジング70に、同駆動側回転部66の軸受部70aを一体で形成した。従って、例えば駆動側回転部66の軸受部70aを別体で設けた場合などに比べ、部品点数及び製造工数を低減し、コストの削減を図ることができる。
【0083】
また、この駆動側回転部66は、前記コンミテータ61(回転軸62)と一体回転するため、上記ハウジング70は回転軸62を間接的に支持する。従って、上記回転軸62の中心軸の芯ずれを抑制することができる。
【0084】
さらに、上記ハウジング70に、駆動側回転部66の軸受部70aを一体で形成したため、クラッチ機構21の全体に生じる芯ずれを抑制し、ひいては回転軸62及びウォーム軸26の間の芯ずれも抑制することができる。
【0085】
(2)本実施形態では、滑り軸受72を支持するための突設部57がクラッチ機構21(ハウジング70)を出力部6(ハウジング41)に固定するための部材を兼ねている。従って、クラッチ21を出力部6に固定するための部品、例えばボルト等を別途、設ける必要性を回避することができる。
【0086】
(3)本実施形態においては、コンミテータ61及び駆動側回転部66にそれぞれ嵌合孔63及び嵌合凸部68を形成した。従って、これら嵌合孔63及び嵌合凸部68を嵌合することで、コンミテータ61及び駆動側回転部66を容易に結合することができる。
【0087】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・前記第1実施形態においては、コンミテータ15の先端側に駆動側回転部23を一体形成したが、これらはそれぞれ別体で形成してもよい。
【0088】
・前記第2実施形態においては、ハウジング70と滑り軸受72とをぞれぞれ別体で形成したが、これらを一体形成してもよい。
・前記第2実施形態においては、コンミテータ61及び駆動側回転部66をぞれぞれ別体で形成したが、これらを一体形成してもよい。
【0089】
・前記第2実施形態においては、コンミテータ61及び駆動側回転部66にそれぞれ嵌合孔63及び嵌合凸部68を形成し、これら嵌合孔63及び嵌合凸部68を嵌合することで、コンミテータ61及び駆動側回転部66を結合した。これに対して、コンミテータ61に嵌合凸部を形成し、駆動側回転部66に嵌合孔を形成してもよい。
【0090】
また、例えば上記コンミテータ61及び駆動側回転部66を圧入によって結合してもよい。
さらに、コンミテータ61及び駆動側回転部66に互いに係止する形状をそれぞれ設け、駆動側回転部66をコンミテータ61に係止することでこれらコンミテータ61及び駆動側回転部66を結合してもよい。
【0091】
これらの場合においても、コンミテータ61及び駆動側回転部66を容易に結合することができる。
・前記第2実施形態においては、コンミテータ61及び回転軸62にそれぞれ嵌合孔63及び嵌合面62aを形成し、駆動側回転部66に嵌合凸部68及び軸嵌合孔67を形成した。そして、嵌合孔63と嵌合凸部68、及び嵌合面62aと軸嵌合孔67とからなる嵌合手段によって、これらコンミテータ61(回転軸)及び駆動側回転部66を結合した。これに対して、嵌合孔63と嵌合凸部68、若しくは嵌合面62aと軸嵌合孔67とからなる一方のみの嵌合手段によって、これらコンミテータ61(回転軸13)及び駆動側回転部66を結合してもよい。
【0092】
・前記第2実施形態においては、ハウジング70(クラッチ機構21)をウォームハウジング部51(ハウジング41)側に固定した。これに対して、例えばブラシホルダ16に同ハウジング70を固定する突設部を形成するなどして同ハウジング70(クラッチ機構21)をモータ本体5側に固定するようにしてもよい。
【0093】
・前記各実施形態において採用したウォーム軸26の軸受構造は転がり軸受けであってもよい。
・前記各実施形態においては、ウォーム軸26の基端側に従動側回転部24を一体形成したが、これはそれぞれ別体で設けて連結するようにしてもよい。
【0094】
・前記各実施形態においては、アーマチャ14の回転軸13とウォーム軸26とが同心軸上に配置される構成を採用したが、これら回転軸13とウォーム軸26の各軸心が互いにずれている構成を採用してもよい。
【0095】
・前記各実施形態においては、転動体25を球体とした。これに対して、図13に示されるように、中心軸が前記ハウジング22の中心軸と平行となるように配設される略円柱体の転動体75としてもよい。なおこの場合、逆回転時において転動体はその側面とハウジング22の内周面とが線接触する状態で挟持される。従って、従動側回転部24の回転阻止をより確実なものとし、延いてはウィンドガラス9を開く方向に負荷がかけられた場合において、同ウィンドガラス9が開くことをより確実に阻止することができる。
。
【0096】
・前記各実施形態においては、転動体25を4つとしたが、これは1つ以上であればいくつでもよい。この場合、これに対応した数のガイド片34又は収容凹部35をそれぞれ駆動側回転部23及び従動側回転部24に形成する。
【0097】
・前記各実施形態においては、従動側回転部24の収容凹部35の制御面35aを、その中央部が頂部となり、その両側が略対称に配設された谷部となる形状とした。これに対して、図14に示されるように、収容凹部35の両側から中心側に向かって斜めとなり、その中央部が谷部となる制御面81でもよい。また、図15に示されるように、収容凹部35の中央部が直線状の谷部となる制御面82でもよい。さらに、図16に示されるように、収容凹部35の両側を直線状に結んだ制御面83でもよい。
【0098】
・前記各実施形態において採用されたクラッチの有する回転伝達・逆回転防止構造は一例であり、その他の構造を有するクラッチを採用してもよい。
次に、以上の実施形態から把握することができる技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
【0099】
(イ)請求項1〜4のいずれか1に記載のモータにおいて、前記回転軸(13,62)と一体回転するコンミテータ(15,61)を備え、前記駆動部(23,62)は前記コンミテータ(15,61)に直結されたことを特徴とするモータ。
【0100】
同構成によれば、上記コンミテータの駆動部は上記コンミテータに直結されている。従って、上記コンミテータとクラッチ(駆動部)との間の余分な空間は省略され、上記回転軸及びウォーム軸の中心軸線に沿うモータの長さのコンパクト化が図られる。
【0101】
(ロ)請求項1〜4及び上記(イ)のいずれか1に記載のモータにおいて、前記コンミテータ(61)はコンミテータ側嵌合手段(63)を備え、前記駆動部(66)は前記コンミテータ側嵌合手段(63)と嵌合する駆動部側嵌合手段(68)を備えたことを特徴とするモータ。
【0102】
同構成によれば、上記コンミテータ及び駆動部は、上記コンミテータ側嵌合手段と駆動部側嵌合手段とを嵌合することで容易に結合される。
(ハ)請求項1〜4及び上記(イ)、(ロ)のいずれか1に記載のモータにおいて、前記回転軸(62)は回転軸側嵌合手段(62a)を備え、前記駆動部(66)は前記回転軸側嵌合手段(62a)と嵌合する軸嵌合手段(67)を備えたことを特徴とするモータ。
【0103】
同構成によれば、上記コンミテータ(回転軸)及び駆動部は、上記回転軸側嵌合手段と軸嵌合手段とを嵌合することで容易に結合される。
(ニ)請求項1〜4及び上記(イ)のいずれか1に記載のモータにおいて、前記駆動部(23)は前記コンミテータ(15)に一体形成されたことを特徴とするモータ。
【0104】
同構成によれば、上記駆動部は上記コンミテータに一体形成されている。従って、部品点数及び製造工数は低減され、コストの削減が図られる。
(ニ)請求項1〜4及び上記(イ)〜(ニ)のいずれか1に記載のモータにおいて、前記従動部(24)は前記ウォーム軸(26)に一体形成されたことを特徴とするモータ。
【0105】
同構成によれば、上記従動部は上記ウォーム軸に一体形成されている。従って、部品点数及び製造工数は低減され、コストの削減が図られる。
【0106】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1、2及び4に記載の発明によれば、回転軸及びウォーム軸の間の芯ずれを抑制することができる。
【0107】
請求項3に記載の発明によれば、ウォーム軸を支持するための支持部がクラッチ(ハウジング部)を固定するための部材を兼ねている。従って、クラッチを固定するための部品を別途、設ける必要性を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータの第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】同実施形態を示す部分断面図。
【図3】同実施形態を示す分解斜視図。
【図4】同実施形態を示す断面図。
【図5】同実施形態を示す断面図。
【図6】同実施形態を示す分解斜視図。
【図7】同実施形態の動作を示す断面図。
【図8】同実施形態の動作を示す断面図。
【図9】同実施形態が適用されるパワーウィンド装置の概要を示す略図。
【図10】本発明に係るモータの第2実施形態を示す断面図。
【図11】同実施形態を示す断面図。
【図12】同実施形態の分解斜視図。
【図13】本発明に係るモータの他の構成例を示す断面図。
【図14】本発明に係るモータの他の構成例を示す断面図。
【図15】本発明に係るモータの他の構成例を示す断面図。
【図16】本発明に係るモータの他の構成例を示す断面図。
【符号の説明】
13,62…回転軸、14…アーマチャ、21…クラッチとしてのクラッチ機構、、23,66…駆動部としての駆動側回転部、24…従動部としての従動側回転部、26…ウォーム軸、27,70…ハウジング部、28…ウォーム軸受部、57…支持部としての突設部、70a…軸受部、72…ウォーム軸受部としての滑り軸受。
Claims (4)
- アーマチャ(14)の回転軸(13)と、
前記回転軸(13)に連動し、ウォーム軸受部(28)によって回転可能に支持されるウォーム軸(26)と、
前記回転軸(13)と前記ウォーム軸(26)との間に介在され、該回転軸(13)に連動する駆動部(23)と、該駆動部(23)に係合され、該ウォーム軸(26)に連動する従動部(24)と、該駆動部(23)及び該従動部(24)を内装するハウジング部(27)とを有し、該ハウジング部(27)内における該駆動部(23)と該従動部(24)との係合状態に応じて、該回転軸(13)から該ウォーム軸(26)へと回転を伝達し、該ウォーム軸(26)から該回転軸(13)への回転伝達を阻止するクラッチ(21)と、
を備え、前記ウォーム軸受部(28)と前記ハウジング部(27)とは一体形成され、
前記駆動部(23)には、前記回転軸(13)を包囲して該回転軸(13)の軸線方向に突出する周設部(32)と、該周設部(32)の外周面から径方向に突出する係合片(33)とが形成され、
前記従動部(24)には、前記周設部(32)が回動可能に挿通される挿通穴(36)と、該挿通穴(36)の外周側において前記係合片(33)の位置に対応して配置される係合孔(37)とが形成され、該係合孔(37)には前記係合片(33)が挿通され、該係合片(33)は前記駆動部(23)の回転に伴い前記係合孔(37)の内面と係合するよう構成され、
前記従動部(24)には、前記周設部(32)の先端から突出する前記回転軸(13)を回転可能に支持する回転軸挿入孔(38)が前記挿通穴(36)に連続して形成されたことを特徴とするモータ。 - アーマチャ(14)の回転軸(62)と、
前記回転軸(62)に連動するウォーム軸(26)と、
前記回転軸(62)と前記ウォーム軸(26)との間に介在され、該回転軸(62)に連動する駆動部(66)と、該駆動部(66)に係合され、該ウォーム軸(26)に連動する従動部(24)と、該駆動部(66)及び該従動部(24)を内装するハウジング部(70)とを有し、該ハウジング部(70)内における該駆動部(66)と該従動部(24)との係合状態に応じて、該回転軸(62)から該ウォーム軸(26)へと回転を伝達し、該ウォーム軸(26)から該回転軸(62)への回転伝達を阻止するクラッチ(21)と、
前記駆動部(66)を回転可能に支持する軸受部(70a)と、
を備え、前記軸受部(70a)と前記ハウジング部(70)とは一体形成され、
前記駆動部(66)には、前記回転軸(62)を包囲して該回転軸(62)の軸線方向に突出する周設部(32)と、該周設部(32)の外周面から径方向に突出する係合片(33)とが形成され、
前記従動部(24)には、前記周設部(32)が回動可能に挿通される挿通穴(36)と、該挿通穴(36)の外周側において前記係合片(33)の位置に対応して配置される係合孔(37)とが形成され、該係合孔(37)には前記係合片(33)が挿通され、該係合片(33)は前記駆動部(66)の回転に伴い前記係合孔(37)の内面と係合するよう構成され、
前記従動部(24)には、前記周設部(32)の先端から突出する前記回転軸(62)を回転可能に支持する回転軸挿入孔(38)が前記挿通穴(36)に連続して形成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記ウォーム軸(26)のウォーム軸受部(72)を支持する支持部(57)を備え、
前記ハウジング部(70)は前記支持部(57)に固定されたことを特徴とするモータ。 - 請求項3に記載のモータにおいて、
前記ハウジング部(70)及び軸受部(70a)は前記ウォーム軸受部(72)と一体形成されたことを特徴とするモータ。
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