JP4137866B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、従動側の回転が駆動側に伝達されることを防止するクラッチを備えたモータに関するものである。
従来、例えばパワーウィンド装置が備えるモータは、回転軸を有するモータ本体と、同回転軸と一体形成、若しくは同心軸上に配置されたウォーム軸を介して同回転軸の回転速度を減速してレギュレータ(従動側)に伝達する出力部を備えている。そして、モータが駆動されると、その回転軸の回転はウォーム軸を介して出力部に伝達される。出力部において回転速度が減速された上記回転軸の回転は、レギュレータにて往復動に変換される。こうしてレギュレータがウィンドガラスを上下動させることにより開閉動作を行なうようになっている。
このようなパワーウィンド装置においては、モータが駆動されていないときに、ウィンドガラスに印加された下方向の荷重が上記レギュレータにて逆に回転力に変換され、この回転力が本来とは逆にモータ本体の回転軸を回転させるように動作する。このような回転伝達は、ウィンドガラスが外力によって開けられて盗難の原因となったりする。
従って、この種の回転伝達を防止するために、従動側の回転が駆動側へと伝達されることを防止するクラッチを備えたモータが知られている。このようなモータにおいては、クラッチにより駆動側の回転を従動側に伝達し、一方、従動側の回転を駆動側に伝達しないようになっている。
ところで、この種のクラッチは、例えば、駆動側回転体と従動側回転体とが相互に回転方向において係合・非係合となることにより、駆動側の回転を従動側に伝達したり、従動側の回転を駆動側に伝達しないようにしている。このような駆動側回転体には駆動側回転軸が連結され、従動側回転体には従動側回転軸が連結されるが、駆動側回転軸の中心軸線と、従動側回転軸のそれとが一致するように(同軸状態に)組み付けられるのが望ましい。
なぜなら、上記クラッチは各連結部分の構造が駆動側回転軸と従動側回転軸とが非同軸状態となるのを許容するように設定されていないためである。尚、非同軸状態とは、両回転軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態、及び両回転軸の連結部分が径方向にずれた状態の少なくとも一方の状態である。
しかしながら、各回転軸や、該回転軸を支持する軸受、更には該軸受を固定するハウジングの寸法誤差等により、相互の回転軸の中心軸線が一致しない状態(非同軸状態)で強引に(例えば従動側回転軸が従動側回転体の一部を径方向に押圧し、その押圧力にて従動側回転体が撓められた状態で)組み付けられる場合がある。このような場合、回転軸及び回転体の回転時、各連結部分に径方向に大きな荷重がかかり、その連結部分で大きな異音や振動が発生したり、連結部分での駆動力のロスが大きくなる等の不具合が生じていた。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動側回転軸と従動側回転軸とが非同軸状態となっても、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスを小さくすることができるクラッチを備えたモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転軸を有するモータ本体と、前記回転軸と同軸上に配置されるウォーム軸を有する減速部とを備えるモータにおける前記回転軸と前記ウォーム軸との間に設けられ、前記回転軸と一体回転可能に連結する駆動側回転体と、前記ウォーム軸と一体回転可能に連結する従動側回転体とが、相互に回転方向に係合又は非係合になることにより、回転軸からウォーム軸に回転を伝達するとともに、ウォーム軸から回転軸への回転伝達を阻止するように連結されるクラッチを備えたモータにおいて、前記従動側回転体は、外輪の内側に回転可能に配設され、前記従動側回転体の径方向外側には、前記外輪の内周面との間隔が回転方向に変化する制御面が形成され、前記制御面と前記外輪の内周面との間には被狭持体が配設され、前記従動側回転体の回転時には、前記被狭持体を前記制御面と前記外輪の内周面とで挟持することで前記ウォーム軸から前記回転軸への回転伝達を阻止し、前記駆動側回転体の回転時には、前記被狭持体を狭持されない位置に配置し前記回転軸から前記ウォーム軸に回転を伝達するようになっており、前記回転軸と前記ウォーム軸の非同軸状態を許容するように、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との連結部分、及び前記駆動側回転体と前記回転軸との連結部分の部材間の相対的な傾きを可能に設定し、前記回転軸の嵌合凸部を付勢手段にて前記駆動側回転体の嵌合凹部の側面に付勢することにより、前記回転軸と前記駆動側回転体とが連結されていることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、回転軸を有するモータ本体と、前記回転軸と同軸上に配置されるウォーム軸を有する減速部とを備えるモータにおける前記回転軸と前記ウォーム軸との間に設けられ、前記回転軸と一体回転可能に連結する駆動側回転体と、前記ウォーム軸と一体回転可能に連結する従動側回転体とが、相互に回転方向に係合又は非係合になることにより、回転軸からウォーム軸に回転を伝達するとともに、ウォーム軸から回転軸への回転伝達を阻止するように連結されるクラッチを備えたモータにおいて、前記従動側回転体は、外輪の内側に回転可能に配設され、前記従動側回転体の径方向外側には、前記外輪の内周面との間隔が回転方向に変化する制御面が形成され、前記制御面と前記外輪の内周面との間には被狭持体が配設され、前記従動側回転体の回転時には、前記被狭持体を前記制御面と前記外輪の内周面とで挟持することで前記ウォーム軸から前記回転軸への回転伝達を阻止し、前記駆動側回転体の回転時には、前記被狭持体を狭持されない位置に配置し前記回転軸から前記ウォーム軸に回転を伝達するようになっており、前記回転軸と前記ウォーム軸の非同軸状態を許容するように、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との連結部分、及び前記駆動側回転体と前記回転軸との連結部分の内の少なくとも1部分の部材間の相対的な傾きを可能に設定し、前記減速部は、ギヤハウジングを備え、該ギヤハウジングには、クラッチ収容凹部が形成され、前記外輪は、前記クラッチ収容凹部に固定されていることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項に記載のモータにおいて、前記被狭持体は、球体であることを要旨とする。
(作用)
各請求項に記載の発明によれば、クラッチにより回転軸からウォーム軸に回転が伝達され、ウォーム軸から回転軸への回転伝達は阻止される。クラッチは、回転軸とウォーム軸の非同軸状態を許容するように、駆動側回転体と従動側回転体との連結部分、及び前記駆動側回転体と前記回転軸との連結部分の内の少なくとも1部分の部材間の相対的な傾きが可能に設定される。そして、請求項2に記載の発明において、部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分を1部分とした場合、回転軸とウォーム軸の連結部分が径方向に一致し、同両軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。又、請求項1に記載の発明のように(請求項2に記載の発明において)、部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分を2つの部分とした場合、回転軸とウォーム軸の回転中心軸線の傾きが異なり、且つ両軸の連結部分が径方向にずれた状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。また、クラッチはモータ本体の回転軸と、減速部のウォーム軸との間に設けられる。つまりクラッチは、トルクが小さい箇所に設けられるので、該クラッチに必要とされる強度を低減でき、クラッチを小型化できる。また、従動側回転体の回転時には、被狭持体が従動側回転体の制御面と外輪の内周面とで挟持されることによりウォーム軸から回転軸への回転伝達は阻止される。又、駆動側回転体の回転時には、被狭持体が狭持されない位置に配置され回転軸からウォーム軸に回転が伝達される。
また、請求項に記載の発明によれば、クラッチは、回転軸とウォーム軸の非同軸状態を許容するように、駆動側回転体と従動側回転体との連結部分、及び駆動側回転体と回転軸との連結部分の部材間の相対的な傾きが可能に設定される。そして、このような場合、回転軸とウォーム軸の連結部分が径方向に一致し、同両軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
請求項に記載の発明によれば、被狭持体は球体であるため、外輪又は弾性カム部材に対して従動側回転体が傾くことが被狭持体により規制されない。
以上詳述したように、本発明によれば、駆動側回転軸と従動側回転軸とが非同軸状態となっても、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスを小さくすることができるクラッチを備えたモータを提供することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明をパワーウィンド装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図7に従って説明する。
図7に示すように、パワーウィンド装置のモータ1はドア2に固設されている。モータ1は駆動源たるモータ本体3と、該モータ本体3の回転を減速する減速機構を収容した減速部4を備えている。モータ本体3の正逆回転は、減速部4の出力軸5に固着した歯車5aに伝達され、その歯車5aは公知のXアーム式レギュレータ6に設けた歯車部6aと噛合している。従って、歯車5aの正逆回転に基づいて、レギュレータ6はウィンドガラス7を開閉させる。
図1に示すように、上記モータ本体3は、モータヨークハウジング11、複数のマグネット12、駆動側回転軸としての回転軸13、アーマチャ(電機子)14、コンミテータ(整流子)15、樹脂カバー16及びブラシ17を備えている。
モータヨークハウジング11は、略有底扁平円筒状に形成されている。そして、その内周面には、2つのマグネット12が対向配置に固着されている。また、モータヨークハウジング11の底部には、その中心軸に沿って上記回転軸13の基端部が回転可能に支持されている。この回転軸13の先端部には六角R面加工された嵌合凸部13a(図2参照)が形成されている。尚、六角R面加工された嵌合凸部13aとは、断面六角形の凹部に嵌合された状態で回転不能且つ傾き可能となる形状のものである。
上記マグネット12の位置に対応する上記回転軸13の中間部には、前記アーマチャ14が固定されている。また、上記回転軸13の上記アーマチャ14よりも先端側には、コンミテータ15が固定されている。
上記モータヨークハウジング11の開口部には、前記樹脂カバー16が固定されている。この樹脂カバー16はモータヨークハウジング11外部に突出した図示しない給電部(コネクタ)を備えている。又、樹脂カバー16のモータヨークハウジング11内部側には給電部と図示しない配線で接続されたブラシ17が配設されている。又、樹脂カバー16には軸受18が設けられ、その軸受18によって上記回転軸13の先端側が回転可能に支持されている。
ここで、上記ブラシ17は、上記コンミテータ15に対応した位置に配置されて同コンミテータ15と接触している。従って、外部電源から給電部に電流が供給されると、上記ブラシ17及びコンミテータ15を介してアーマチャ14に巻装したコイル導線に電流が供給され、同アーマチャ14、すなわちモータ本体3の回転軸13は回転駆動される。
減速部4は、ギヤハウジング21と、第1及び第2軸受22a,22bと、従動側回転軸としてのウォーム軸23と、ウォームホイール24と、出力軸5とを備える。ギヤハウジング21は、樹脂製であって、その開口部(図1中、上側端部)が前記モータヨークハウジング11及び樹脂カバー16に対して固定される。
ギヤハウジング21の開口部(図1中、上側端部)側には、クラッチ収容凹部25が形成されている。又、ギヤハウジング21には、クラッチ収容凹部25の底部から回転軸13の軸線方向に沿って延びるようにウォーム軸収容部26が形成されている。又、ギヤハウジング21には、ウォーム軸収容部26の中間部の軸線直交方向(図1中、右方向)に該ウォーム軸収容部26と連通するホイール収容部27が形成されている。ウォーム軸収容部26の開口部には、軸受収容凹部28が形成されている。
第1軸受22aは、略円筒形状のすべり軸受であって、軸受収容凹部28の底面と当接するまで同凹部28に内嵌されている。又、第2軸受22bは、ウォーム軸収容部26の底側(図1中、下側)に内嵌されている。
ウォーム軸23は、その中間部にウォーム29が形成され、その両端部で第1及び第2軸受22a,22bに回転可能に支持されてウォーム軸収容部26内に収容されている。ウォーム軸23のモータ本体3側端部(図1中、上側端部)には、断面略四角形状の係合凹部23aが形成されている。
ウォームホイール24は、ウォーム29と噛合され、ウォーム軸23と直交する方向(図1の紙面直交方向)の軸中心で回転可能にホイール収容部27内に収容されている。そして、出力軸5は、ウォームホイール24の回転に伴って同軸で回転するように該ウォームホイール24に連結されている。
前記回転軸13は、クラッチ30を介してウォーム軸23に連結されている。
クラッチ30は、図2〜図5に示すように、外輪31と、従動側回転体32と、駆動側回転体33と、リテーナ34と、複数(3つ)の被狭持部材としてのスチールボール(球体)35と、サークリップ36とを備えている。
外輪31は、略円筒形状に形成され、クラッチ収容凹部25の底面(図1の下側端面)と当接するように圧入固定されている。
従動側回転体32は、円盤部32aと、円盤部32aの中心部から上方(図5の上方)に突出する円柱部32bと、円盤部32aの中心部から下方に突出する断面略四角形状の嵌合部32cとを有している。この嵌合部32cは、図5に示すように、ウォーム軸23の係合凹部23aに嵌合され回転不能に連結固定され、従動側回転体32は外輪31の内側に配置される。
円盤部32aには、図2及び図3に示すように、外周側から所定角度範囲が切り欠かれて係合溝37が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。又、円盤部32aには、各隣り合う係合溝37間で外周が直線的に切り欠かれることにより制御面38が形成されている。この制御面38は、外輪31の内周面31aに対して径方向の間隔が回転方向に変化する。
駆動側回転体33は、円筒部33aと、円筒部33aの下端部(図5の下側端部)から径方向外側に延びる環状の円盤部33bとを有している。尚、円筒部33aの下端部の内径は前記円柱部32bの外径より若干大きく設定されている。
円筒部33aの上端側には内径を縮小した小径部33cが形成されている。又、円筒部33aの上端部には、軸線方向に凹設され小径部33c内側を介して円筒部33aの下端側内部と連通する断面六角形の嵌合凹部33dが形成されている。尚、この嵌合凹部33dの大きさは、前記嵌合凸部13aと略隙間無く嵌合可能な大きさに設定されている。
円盤部33bの外周端部には、下方に突出する下側係合突起39が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。下側係合突起39は、その周方向の幅が、前記係合溝37の周方向の長さより短い所定の長さに設定されている(図3参照)。又、円盤部33bの外周寄りには、上方に突出する上側係合突起40が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。尚、本実施の形態の下側係合突起39と上側係合突起40とは、60°ずれて配設されている。
そして、従動側回転体32の円柱部32bが駆動側回転体33の円筒部33aに挿入されるとともに、駆動側回転体33の下側係合突起39が従動側回転体32の係合溝37に挿入されている。ここで、下側係合突起39の周方向の幅は、係合溝37の周方向の長さより短いため、駆動側回転体33は従動側回転体32に対して所定範囲(該突起39と係合溝37の周方向の隙間分)で回動可能とされる。又、図5に示すように、従動側回転体32と駆動側回転体33の各中心軸線が一致した状態で下側係合突起39は係合溝37の径方向内側の面と隙間を有するように設定されている。このことと、円筒部33aの内径が円柱部32bの外径より若干大きく設定されていることから、駆動側回転体33は従動側回転体32に対して傾き可能とされている。
リテーナ34は、内径が円筒部33aの外径と略等しい小径筒部34aと、小径筒部34aの下端部(図5の下側端部)から径方向外側に延びる環状の円盤部34bと、円盤部34bの外縁から下方に延びる大径筒部34cとを有している。尚、大径筒部34cの内径は、前記円盤部32a及び円盤部33bの外径より大きく設定されている。
円盤部34bには軸線方向に貫通する係合孔41が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。係合孔41は、その周方向の長さが、前記上側係合突起40の周方向の幅より長い所定の長さに設定されている(図3参照)。
大径筒部34cには径方向に貫通するボール保持孔42が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。そして、各ボール保持孔42にスチールボール35が径方向から嵌め込まれた状態で、前記円筒部33aが小径筒部34aに嵌挿されるとともに、前記上側係合突起40が係合孔41に嵌挿されている。前記各スチールボール35は、外輪31の内周面31aと従動側回転体32の制御面38との間に配置される。そして、円筒部33aの上端側にサークリップ36が嵌着されることにより、小径筒部34aの抜け止めがなされている。ここで、係合孔41は、その周方向の長さが、前記上側係合突起40の周方向の幅より長いため、リテーナ34は駆動側回転体33に対して所定範囲(係合孔41と該突起40との隙間分)で回動可能とされる。
駆動側回転体33の小径部33c内には従動側回転体32の円柱部32b先端と当接するようにボール43が挿入され、嵌合凹部33dには前記回転軸13の嵌合凸部13aが嵌合されている。この嵌合凸部13aは六角R面加工されているため、駆動側回転体33は回転軸13に対して回転不能且つ傾き可能とされる。
上記クラッチ30では、回転軸13の回転と共に駆動側回転体33(図3中、下側及び上側係合突起39,40のみ図示)が図3において矢印A方向(反時計回り方向)に回転すると、係合溝37の一側面(反時計回り側の面)が下側係合突起39の一側面(反時計回り側の面)と当接し押圧される。又、このとき係合孔41の一側面(反時計回り側の面)が上側係合突起40の一側面(反時計回り側の面)と当接し押圧される。逆に、回転軸13の回転と共に駆動側回転体33が時計回り方向に回転すると、係合溝37の他側面(時計回り側の面)が下側係合突起39の他側面(時計回り側の面)と当接し押圧される。又、このとき係合孔41の他側面(時計回り側の面)が上側係合突起40の他側面(時計回り側の面)と当接し押圧される。よって、これらのとき、従動側回転体32は駆動側回転体33に対して所定の回動角度とされ、またリテーナ34は駆動側回転体33に対して所定の回動角度とされる。即ち、リテーナ34は従動側回転体32と所定の回動角度とされ、スチールボール35は制御面38の略中央部と対応した位置に配置される。よって、従動側回転体32の回転が阻止されることはなく、従動側回転体32は、駆動側回転体33と共に回転する。
一方、ウォーム軸23と共に従動側回転体32が図4に示すように、矢印A方向(反時計回り方向)に回転すると、スチールボール35が制御面38の端部側に相対移動する。そして、係合溝37の他側面(時計回り側の面)が下側係合突起39の他側面(時計回り側の面)と当接し、且つ上側係合突起40の一側面(反時計回り側の面)が係合孔41の一側面(反時計回り側の面)と当接する前に、即ち従動側回転体32の回転が駆動側回転体33を介してリテーナ34に伝わる前に、スチールボール35が制御面38と外輪31の内周面31aで挟持される(ロック状態となる)。逆に、従動側回転体32が時計回り方向に回転する場合も同様に、スチールボール35が制御面38の端部側に相対移動し、従動側回転体32の回転が駆動側回転体33を介してリテーナ34に伝わる前に、スチールボール35が制御面38と外輪31の内周面31aで挟持される。そして、外輪31は減速部4(クラッチ収容凹部25)に固定されるため、従動側回転体32のそれ以上の回転は阻止され、駆動側回転体33を連れ回りさせることはない。
このモータ1は、先ず、ウォーム軸23等の構成部品を組み付けたギヤハウジング21にクラッチ30が組み付けられ、その後、アーマチャ14や樹脂カバー16等の構成部品を組み付けたモータヨークハウジング11がギヤハウジング21に組み付けられて完成される。このとき、ウォーム軸23の回転中心軸線と、モータ本体3の回転軸13のそれとが一致するように(同軸状態に)組み付けることが望ましい。しかしながら、これら各構成部品や、該部品に係わる周囲の部品の寸法誤差により、ウォーム軸23の回転中心軸線と、回転軸13のそれとが一致しない場合(両回転軸13,23の回転中心軸線の傾きが一致しない場合や、両回転軸13,23の連結部分が径方向にずれる場合)がある。
このような場合、部材の撓みを利用することなく従動側回転体32(ウォーム軸23)が駆動側回転体33に対して傾き可能とされ、駆動側回転体33が回転軸13に対して傾き可能とされているため(図6参照)、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
上記のように構成されたモータ1は、モータ本体3の回転軸13が回転駆動されると、その回転力がクラッチ30を介してウォーム軸23に伝達され、ウォーム軸23が回転する。すると、ウォームホイール24がウォーム軸23の回転速度より遅く、高トルクで回転する。すると、ウォームホイール24の回転に伴って出力軸5が回転し、外部の負荷(レギュレータ6)に回転力を伝達する。
このような駆動中に、出力軸5側で過負荷が加わると、ウォーム軸23は回転軸13から伝達される回転力とウォームホイール24側の過負荷により、その中間部分が軸直交方向(図1中、略矢印X方向)に大きな力を受け撓んだ状態で回転する。このとき、ウォーム軸23の従動側回転体32側端部は、図6に示すように、該回転体32と共に傾き、且つ径方向に移動することになるが、従動側回転体32(ウォーム軸23)が駆動側回転体33に対して傾き可能とされ、駆動側回転体33が回転軸13に対して傾き可能とされているため、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)従動側回転体32(ウォーム軸23)が駆動側回転体33に対して傾き可能とされ、駆動側回転体33が回転軸13に対して傾き可能とされている。従って、両回転軸13,23の回転中心軸線の傾きが一致しない状態や、両回転軸13,23の連結部分が径方向にずれた状態(非同軸状態)に組み付けられても、クラッチ30の各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
(2)駆動中に、出力軸5側で過負荷が加わり、ウォーム軸23の中間部分が軸直交方向(図1中、略矢印X方向)に大きな力を受け撓み、ウォーム軸23の従動側回転体32側端部が、図6に示すように、該回転体32と共に傾き、且つ径方向に移動しても、クラッチ30の各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
(3)外輪31の内周面31aと従動側回転体32の制御面38との間に配置される被狭持部材をスチールボール(球体)35としたため、従動側回転体32が外輪31に対して傾くことは該スチールボール35に規制されない。
(4)クラッチ30は駆動源たるモータ本体3の回転軸13と、減速部4のウォーム軸23との間に設けられる。このようにクラッチ30は、トルクが小さい箇所に設けられるので、該クラッチ30に必要とされる強度を低減でき、クラッチ30を小型化できる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明をパワーウィンド装置に具体化した第2の実施の形態を図8〜図13に従って説明する。尚、本実施の形態は、第1の実施の形態のクラッチ30のみが変更された構成であるため、第1の実施の形態と同一構成の部分については同一の符号を付してその詳細な説明を一部省略する。
図8に示すように、前記回転軸13は、クラッチ50を介して前記ウォーム軸23に連結されている。クラッチ50は、図9〜図12に示すように、軸受51と、弾性カム部材52と、従動側回転体53と、駆動側回転体54と、複数(3つ)の被狭持部材としてのスチールボール(球体)55とを備えている。
軸受51は、略円筒形状に形成され、前記クラッチ収容凹部25の底面(図8の下側端面)と当接するように圧入固定されている。
弾性カム部材52は、弾性を有する金属よりなり、外周が円形、内周が内周カム面56に形成された略円筒形状の筒部52aと、該筒部52aの上端(図12の上端)から径方向外側に延びる環状のフランジ部52bとを備える。尚、内周カム面56とは、図10及び図11に示すように、中心軸からの距離が周方向に変化する面であって、本実施の形態では、該距離の最も遠い谷部56aが等角度(120°)間隔に3つ形成され、その各隣り合う谷部56a間に該距離の最も近い山部56bがそれぞれ形成されている。フランジ部52bには、外周側から所定角度範囲切り欠かれることにより第1係合溝57が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。弾性カム部材52は、筒部52aが軸受51に内嵌され、内周カム面56に径方向外側の力が加わっていない状態で軸受51に対して回転可能とされる。
従動側回転体53は、円盤部53aと、円盤部53aの中心部から上方(図12の上方)に突出する円柱部53bと、円盤部53aの中心部から下方に突出する断面略四角形状の嵌合部53cとを有している。この嵌合部53cは、図12に示すように、ウォーム軸23の係合凹部23aに嵌合され回転不能に連結固定され、従動側回転体53は弾性カム部材52の筒部52aの内側に配置される。
円盤部53aには、図10及び図11に示すように、外周側から所定角度範囲切り欠かれることにより第2係合溝58が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。又、円盤部53aには、各隣り合う第2係合溝58間の外周側に軸線方向から見て円弧状のボール保持溝59が形成されている。この各ボール保持溝59にはスチールボール55が一部分を除いて収容されている。詳しくは、スチールボール55は、ボール保持溝59の内壁面と内周カム面56の谷部56aとが径方向に直線状に並んだときの径方向の隙間より若干小さい直径に形成され、ボール保持溝59の内壁面と内周カム面56の山部56bとが径方向に直線状に並んだときの径方向の隙間より若干大きい直径に形成されている。そして、スチールボール55は、ボール保持溝59が谷部56aと略対応した位置にある状態でボール保持溝59の内壁面及び谷部56aの面に囲まれるように保持されている。
駆動側回転体54は、円筒部54aと、円筒部54aの下端部(図12の下側端部)から径方向外側に延びる環状の円盤部54bとを有している。尚、円筒部54aの下端部の内径は前記円柱部53bの外径より若干大きく設定されている。又、円盤部54bの外径は、弾性カム部材52のフランジ部52bのそれと略同じに設定されている。
円筒部54aの上端側には内径を縮小した小径部54cが形成されている。又、円筒部54aの上端部には、軸線方向に凹設され小径部54c内側を介して円筒部54aの下端側内部と連通する断面六角形の嵌合凹部54dが形成されている。尚、この嵌合凹部54dの大きさは、前記嵌合凸部13aと略隙間無く嵌合可能な大きさに設定されている。
円盤部54bの外周端部には、下方に突出する外側係合突起60が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。外側係合突起60は、その周方向の幅が、前記第1係合溝57の周方向の長さより短い所定の長さに設定されている(図10参照)。又、円盤部33bの中央寄りには、下方に突出する内側係合突起61が等角度(120°)間隔に複数(3つ)形成されている。内側係合突起61は、その周方向の幅が、前記第2係合溝58の周方向の長さより短い所定の長さに設定されている(図10参照)。又、円盤部54bの外周寄りには、上下に貫通する保持孔62が等角度(90°)間隔に複数(4つ)形成されている。この各保持孔62には、図12に示すように、下方に出没可能な押圧ボール63が設けられ、バネ64により下方に付勢されている。
そして、従動側回転体53の円柱部53bが駆動側回転体54の円筒部54aに挿入されるとともに、駆動側回転体54の外側係合突起60が弾性カム部材52の第1係合溝57に、内側係合突起61が従動側回転体53の第2係合溝58に挿入されている。
ここで、外側係合突起60の周方向の幅は、第1係合溝57の周方向の長さより短いため、駆動側回転体54は弾性カム部材52に対して所定範囲(該突起60と第1係合溝57の周方向の隙間分)で回動可能とされる。又、内側係合突起61の周方向の幅は、第2係合溝58の周方向の長さより短いため、駆動側回転体54は従動側回転体53に対して所定範囲(該突起61と第2係合溝58の周方向の隙間分)で回動可能とされる。又、図12に示すように、従動側回転体53と駆動側回転体54の各中心軸線が一致した状態で、外側係合突起60は第1係合溝57の径方向内側の面と隙間を有するように、内側係合突起61は第2係合溝58の径方向内側の面及び前記内周カム面56と隙間を有するように設定されている。このことと、円筒部54aの内径が円柱部53bの外径より若干大きく設定されていることから、駆動側回転体54は従動側回転体53に対して傾き可能とされている。
駆動側回転体54の小径部54c内にはボール65が挿入され、嵌合凹部54dには前記回転軸13の嵌合凸部13aが嵌合されている。この嵌合凸部13aは六角R面加工されているため、駆動側回転体54は回転軸13に対して回転不能且つ傾き可能とされる。
上記クラッチ50では、回転軸13の回転と共に駆動側回転体54(図3中、外側及び内側係合突起60,61のみ図示)が図3において矢印B方向(時計回り方向)に回転すると、第2係合溝58の一側面(時計回り側の面)が内側係合突起61の一側面(時計回り側の面)と当接し押圧される。又、このとき第1係合溝57の一側面(時計回り側の面)が外側係合突起60の一側面(時計回り側の面)と当接し押圧される。逆に、回転軸13の回転と共に駆動側回転体54が反時計回り方向に回転すると、第2係合溝58の他側面(反時計回り側の面)が内側係合突起61の他側面(反時計回り側の面)と当接し押圧される。又、このとき第1係合溝57の他側面(反時計回り側の面)が外側係合突起60の他側面(反時計回り側の面)と当接し押圧される。よって、これらのとき、従動側回転体53は駆動側回転体54に対して所定の回動角度とされ、また弾性カム部材52は駆動側回転体54に対して所定の回動角度とされる。即ち、弾性カム部材52は従動側回転体53と所定の回動角度とされ、スチールボール55は内周カム面56の谷部56aと対応した位置に配置される。よって、従動側回転体53の回転が阻止されることはなく、従動側回転体53は、駆動側回転体54と共に回転する。
一方、ウォーム軸23と共に従動側回転体53が図11に示すように、矢印B方向(時計回り方向)に回転すると、スチールボール55が内周カム面56の山部56b側に相対移動する。そして、第2係合溝58の他側面(反時計回り側の面)が内側係合突起61の他側面(反時計回り側の面)と当接し、且つ外側係合突起60の一側面(時計回り側の面)が第1係合溝57の一側面(時計回り側の面)と当接する前に、即ち従動側回転体53の回転が駆動側回転体54を介して弾性カム部材52に伝わる前に、スチールボール55がボール保持溝59の内壁面と内周カム面56の山部56b寄りで挟持される(ロック状態となる)。逆に、従動側回転体53が反時計回り方向に回転する場合も同様に、スチールボール55が内周カム面56の山部56b側に相対移動し、従動側回転体53の回転が駆動側回転体54を介して弾性カム部材52に伝わる前に、スチールボール55がボール保持溝59の内壁面と内周カム面56の山部56b寄りで挟持される。これらの際、弾性カム部材52の筒部52aは、内周カム面56に径方向外側の力が加わることで同方向に撓み、スチールボール55と軸受51とで狭持される。そして、軸受51は減速部4(クラッチ収容凹部25)に固定されるため、従動側回転体53のそれ以上の回転は阻止され、駆動側回転体54を連れ回りさせることはない。
このモータ1は、先ず、ウォーム軸23等の構成部品を組み付けたギヤハウジング21にクラッチ50が組み付けられ、その後、アーマチャ14や樹脂カバー16等の構成部品を組み付けたモータヨークハウジング11がギヤハウジング21に組み付けられて完成される。このとき、ウォーム軸23の回転中心軸線と、モータ本体3の回転軸13のそれとが一致するように(同軸状態に)組み付けることが望ましい。しかしながら、これら各構成部品や、該部品に係わる周囲の部品の寸法誤差により、ウォーム軸23の回転中心軸線と、回転軸13のそれとが一致しない場合(両回転軸13,23の回転中心軸線の傾きが一致しない場合や、両回転軸13,23の連結部分が径方向にずれる場合)がある。
このような場合、部材の撓みを利用することなく従動側回転体53(ウォーム軸23)が駆動側回転体54に対して傾き可能とされ、駆動側回転体54が回転軸13に対して傾き可能とされているため(図13参照)、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
上記のように構成されたモータ1は、モータ本体3の回転軸13が回転駆動されると、その回転力がクラッチ50を介してウォーム軸23に伝達され、ウォーム軸23が回転する。すると、ウォームホイール24がウォーム軸23の回転速度より遅く、高トルクで回転する。すると、ウォームホイール24の回転に伴って出力軸5が回転し、外部の負荷(レギュレータ6)に回転力を伝達する。
このような駆動中に、出力軸5側で過負荷が加わると、ウォーム軸23は回転軸13から伝達される回転力とウォームホイール24側の過負荷により、その中間部分が軸直交方向(図8中、略矢印Y方向)に大きな力を受け撓んだ状態で回転する。このとき、ウォーム軸23の従動側回転体53側端部は、図13に示すように、該回転体53と共に傾き、且つ径方向に移動することになるが、従動側回転体53(ウォーム軸23)が駆動側回転体54に対して傾き可能とされ、駆動側回転体54が回転軸13に対して傾き可能とされているため、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)従動側回転体53(ウォーム軸23)が駆動側回転体54に対して傾き可能とされ、駆動側回転体54が回転軸13に対して傾き可能とされ、駆動側回転体54が従動側回転体53(ウォーム軸23)に対して傾き可能とされている。従って、両回転軸13,23の回転中心軸線の傾きが一致しない状態や、両回転軸13,23の連結部分が径方向にずれた状態(非同軸状態)に組み付けられても、クラッチ50の各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
(2)駆動中に、出力軸5側で過負荷が加わり、ウォーム軸23の中間部分が軸直交方向(図8中、略矢印Y方向)に大きな力を受け撓み、ウォーム軸23の従動側回転体53側端部が、図13に示すように、該回転体53と共に傾き、且つ径方向に移動しても、クラッチ50の各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
(3)弾性カム部材52の内周カム面56と従動側回転体53のボール保持溝59の内壁面との間に配置される被狭持部材をスチールボール(球体)55としたため、従動側回転体53が弾性カム部材52に対して傾くことは該スチールボール55に規制されない。
(4)クラッチ50は駆動源たるモータ本体3の回転軸13と、減速部4のウォーム軸23との間に設けられる。このようにクラッチ50は、トルクが小さい箇所に設けられるので、該クラッチ50に必要とされる強度を低減でき、クラッチ50を小型化できる。
(5)駆動側回転体54の円盤部54bには、弾性カム部材52のフランジ部52bと当接し該円盤部54bを等角度間隔で回転軸13側に付勢する4つの押圧ボール63が設けられている。従って、駆動側回転体54が回転軸13及び従動側回転体53に対して自由に傾くことは抑制される。その結果、該連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態では、回転軸13の嵌合凸部13aを駆動側回転体33,54の嵌合凹部33d,54dに嵌合することで両部材を連結したが、同様の構成に加えて嵌合凸部13aを付勢手段にて嵌合凹部33d,54dの側面に付勢して両部材を連結してもよい。このようにすると、嵌合凸部13aと嵌合凹部33d,54dのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果に加えて回転軸13と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
・上記各実施の形態の駆動側回転体33,54の回転軸13と連結される部分(円筒部33a,54aの上端部)を、図14(a),(b)、図15に示すように変更してもよい。駆動側回転体の円筒部71の上端部には、軸線方向に凹設された断面略六角形の嵌合凹部71aが形成されている。尚、この嵌合凹部71aは、上記各実施の形態と異なり小径部と連通していない。嵌合凹部71aの側面一部には、径方向外側に開口し軸線方向に延びる開口部71bが形成されている。この開口部71bは、図14(b)に示すように、断面略六角形の一つの角と対応した位置に形成されている。
円筒部71には、付勢手段を構成するサークリップ72、コイルばね73、及び付勢部材74が組み付けられている。サークリップ72は、円筒部71の嵌合凹部71aより下側の外周に嵌合されている。コイルばね73は、その下端がサークリップ72と当接するように円筒部71に外嵌されている。
付勢部材74は、筒部74aと、その上端から径方向外側に延びる円環状の延出部74bと、筒部74aの上端一部から径方向内側に突出する突出部74cとを備える。そして、付勢部材74は、延出部74b下面がコイルばね73の上端と当接され、且つ突出部74cが開口部71bに嵌まるように、筒部74aが円筒部71に上下動可能に外嵌されている。よって、この付勢部材74は、コイルばね73にて上側に付勢される。
円筒部71の上端近傍外周にはサークリップ75が嵌合され付勢部材74の抜け止めがなされている。突出部74cの先端には、上下方向に延びるV字溝74dが形成されている。このV字溝74dの底は下側に向かうほど筒部74aの中心軸からの距離が近くなるように傾斜している。尚、このV字溝74dは、図14(b)に示すように、嵌合凹部71aと共に断面略六角形を形成するが、その下側ほど嵌合凹部71a内部に大きく突出する。
嵌合凹部71aの底には、ボール保持穴71cが形成され、該穴71cにはボール76が一部を除いて収容されている。嵌合凹部71aには、前記回転軸13の嵌合凸部13aが嵌合され、その端部がボール76と当接されている。
ここで、嵌合凸部13aは、その一つの角部がV字溝74dに嵌る。そして、V字溝74dが下側に向かうほど嵌合凹部71a内部に突出するように傾斜していることと、付勢部材74が上側に付勢されていることから、嵌合凸部13aは付勢部材74にて斜め上方向に付勢される。そして、この軸直交方向成分により嵌合凸部13aは嵌合凹部71aの側面に付勢され、嵌合凸部13aと嵌合凹部71aのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果に加えて、回転軸13と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
・上記各実施の形態の駆動側回転体33,54の回転軸13と連結される部分(円筒部33a,54aの上端部)を、図16(a),(b)、図17に示すように変更してもよい。尚、この別例は、図14(a),(b)、図15に示す別例と一部が異なるのみであるため、同様の構成については同様の符号を付してその説明を一部省略し、異なる部分についてのみ詳述する。図16(b)に示すように、円筒部71の開口部71dは、図14(b)に示す開口部71bと異なり、断面略六角形の一つの平面と対応した位置に形成されている。突出部74cの先端には、図14(b)に示すV字溝74dは形成されておらず、下側に向かうほど筒部74aの中心軸からの距離が近くなるように傾斜したテーパ面74eが形成されている。
嵌合凸部13aは、その一つの直線部がテーパ面74eと当接する。そして、テーパ面74eが下側に向かうほど嵌合凹部71a内部に突出するように傾斜していることと、付勢部材74が上側に付勢されていることから、嵌合凸部13aは付勢部材74にて斜め上方向に付勢される。そして、この軸直交方向成分により嵌合凸部13aは嵌合凹部71aの側面に付勢され、嵌合凸部13aと嵌合凹部71aのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果に加えて、回転軸13と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
・上記各実施の形態の駆動側回転体33,54の回転軸13と連結される部分(円筒部33a,54aの上端部)を、図18(a),(b)、図19に示すように変更してもよい。駆動側回転体の円筒部81の上端部には、軸線方向に凹設された断面略六角形の嵌合凹部81aが形成されている。尚、この嵌合凹部81aは、上記各実施の形態と異なり小径部と連通していない。嵌合凹部81aの側面一部には、径方向外側に開口した開口部81bが形成されている。開口部81bは、円筒部81の上端から軸線方向下側に延び、その下端から反時計回り方向に延びて形成されている。円筒部81の開口部81bと反対側の外周面には、図19に示すように、上端から下側に向かうほど反時計回り方向に捻れた案内溝81cが形成されている。
円筒部81には、付勢手段を構成するサークリップ82、コイルばね83、付勢部材84及びボール85が組み付けられている。サークリップ82は、円筒部81の嵌合凹部81aより下側の外周に嵌合されている。コイルばね83は、その下端がサークリップ82と当接するように円筒部81に外嵌されている。
付勢部材84は、筒部84aと、その上端一部から径方向内側に突出する突出部84bとを備える。筒部84aの内周には径方向外側に凹設された保持凹部84cが形成されている。尚、保持凹部84cは突出部84bの反対側に形成されている。そして、付勢部材84は、保持凹部84cにボール85が略収容され、そのボール85の突出した部分が案内溝81cに嵌められ、筒部84a下面がコイルばね83の上端と当接され、且つ突出部84bが開口部81bに嵌まるように、筒部84aが円筒部81に上下動可能に外嵌されている。よって、この付勢部材84は、コイルばね83にて上側に付勢される。尚、円筒部81は、ボール85が案内溝81cに案内されることで、上動時、時計回り方向に回動する。
円筒部81の上端近傍外周にはサークリップ86が嵌合され付勢部材84の抜け止めがなされている。突出部84bの先端には、上下方向に延びるV字溝84dが形成されている。尚、このV字溝84dは、図18(b)に示すように、嵌合凹部81aと共に断面略六角形を形成するが、付勢部材84の上動に伴ってその位置が時計回り方向に回動する。
嵌合凹部81aの底には、ボール保持穴81dが形成され、該穴81dにはボール87が一部を除いて収容されている。嵌合凹部81aには、前記回転軸13の嵌合凸部13aが嵌合され、その端部がボール87と当接されている。
ここで、嵌合凸部13aは、その一つの角部がV字溝84dに嵌る。そして、V字溝84dが付勢部材84の上動に伴って時計回り方向に回動することと、付勢部材84が上側に付勢されていることから、嵌合凸部13aは嵌合凹部81a内で付勢部材84にて時計回り方向に付勢される。よって、嵌合凸部13aは嵌合凹部81aの側面に付勢され、嵌合凸部13aと嵌合凹部81aのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果に加えて、回転軸13と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
・上記各実施の形態の駆動側回転体33,54の回転軸13と連結される部分(円筒部33a,54aの上端部)を、図20(a),(b)、図21に示すように変更してもよい。駆動側回転体の円筒部91の上端部には、軸線方向に凹設された断面略六角形の嵌合凹部91aが形成されている。尚、この嵌合凹部91aは、上記各実施の形態と異なり小径部と連通していない。嵌合凹部91aの側面一部には、径方向外側に開口し軸線方向に延びる開口部91bが形成されている。この開口部91bは、断面略六角形の一つの角と対応した位置に形成されている。又、円筒部91の開口部91bの下側には、嵌合凹部91aより下側まで延びる収容凹部91cが外周側から凹設されている。収容凹部91cの下側には円筒部91の反対側まで貫通する貫通孔91dが形成されている。この貫通孔91dの終端側(図20(a)の左側)には拡径された段差部91eが形成されている。
円筒部91には、付勢手段を構成する板ばね92が固定されている。詳述すると、図20(a)に示すように、板ばね92の上部には、断面く字状に屈曲した屈曲部92aが形成されている。板ばね92の下部は、前記貫通孔91dを貫通し、前記段差部91eでかしめられるリベット93により前記収容凹部91c内に収容されて固定されている。そして、板ばね92の屈曲部92aは、その頂部ほど前記嵌合凹部91a内部に突出している。屈曲部92aの頂部の幅方向中央には、板ばね92の厚み方向に貫通する嵌合孔92bが形成され、その嵌合孔92bは、図20(b)に示すように、嵌合凹部91a内部側に向かうほどその幅が広くなっている。
嵌合凹部91aの底には、ボール保持穴91fが形成され、該穴91fにはボール94が一部を除いて収容されている。嵌合凹部91aには、前記回転軸13の嵌合凸部13aが嵌合され、その端部がボール94と当接されている。
ここで、屈曲部92aの頂部は、嵌合凸部13aの軸線方向中央部より上側に配置される。嵌合凸部13aは、その1つの角部が嵌合孔92bに嵌る。そして、この嵌合凸部13aは板ばね92の屈曲部92aにより軸直交方向に付勢される。よって、嵌合凸部13aは、嵌合凹部91aの側面に付勢され、嵌合凸部13aと嵌合凹部91aのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果に加えて、回転軸13と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。しかも、屈曲部92aの頂部は嵌合凸部13aの軸線方向中央部より上側に配置されるため、嵌合凸部13aが嵌合凹部91aから抜け難くなる。
・上記各実施の形態の駆動側回転体33,54の円筒部33a,54aの上端部(嵌合凹部33d,54d)と、回転軸13(嵌合凸部13a)を、図22(a),(b)、図23に示すように変更してもよい。駆動側回転体の円筒部101の上端部には、軸線方向に凹設された嵌合凹部101aが形成されている。尚、この嵌合凹部101aは、上記各実施の形態と異なり小径部と連通していない。嵌合凹部101aは所定角度(120°)間隔毎に径方向外側に延びるキー溝101bを有する。円筒部101の上端側には、嵌合凹部101aから円筒部101の外周まで円筒部101の径方向に延びる一対の貫通孔101cが形成されている。この一対の貫通孔101cは、図22(b)に示すように、一つのキー溝101bに同キー溝101bの周方向両壁面から連通している。又、嵌合凹部101aの底には、ボール保持穴101dが形成され、該穴101dにはボール102が一部を除いて収容されている。
円筒部101には、付勢手段を構成するサークリップ103、コイルばね104、筒部材105、及び一対のボール106が組み付けられている。サークリップ103は、円筒部101の嵌合凹部101aより下側の外周に嵌合されている。コイルばね104は、その下端がサークリップ103と当接するように円筒部101に外嵌されている。筒部材105の上端内周には、上端に向かうほど拡径するテーパ部105aが形成されている。そして、筒部材105は、その下面がコイルばね104の上端と当接されて円筒部101に上下動可能に外嵌されている。円筒部101の上端近傍外周にはサークリップ107が嵌合され筒部材105の抜け止めがなされている。尚、この状態でコイルばね104は圧縮されており、筒部材105は、コイルばね104にて上側に付勢された状態となっている。
回転軸108は、その先端部に嵌合凸部108aが形成されている。嵌合凸部108aは所定角度(120°)間隔毎に径方向外側に延びるキー108bを有する。そして、この嵌合凸部108aは前記嵌合凹部101aに嵌合され、その端部がボール102と当接されている。ここで、嵌合凸部108aは嵌合凹部101aとガタを有するように設定されている。従って、回転軸108は駆動側回転体(円筒部101)に対して傾き可能とされている。
一対の貫通孔101cにはそれぞれボール106が収容されている。この一対のボール106は筒部材105のテーパ部105aと当接されている。ここで、筒部材は105は上側に付勢されていることから、ボール106はそれぞれ径方向内側に付勢される。そして、一対のボール106は嵌合凸部108aのキー108bを挟むとともに径方向内側に押圧するように該キー108bと当接している。よって、嵌合凸部108aは嵌合凹部101aの側面に付勢され、嵌合凸部108aと嵌合凹部101aのがたつきが抑制される。よって、上記実施の形態の効果と同様の効果に加えて、回転軸108と駆動側回転体との連結部分での異音や振動の発生が抑制される。
・上記各実施の形態では、回転軸13,108が駆動側回転体33,54に対して傾き可能とされ、且つ駆動側回転体33,54が従動側回転体32,53(ウォーム軸23)に対して傾き可能とされるとしたが、いずれか一方の連結部分のみ連結される部材が傾き可能とされるように設定してもよい。このようにしても、回転軸13,108とウォーム軸23の連結部分が径方向に一致し、回転軸13,108とウォーム軸23の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となったとき、クラッチの各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。又、回転軸13,108と駆動側回転体33,54が傾き不能、且つ駆動側回転体33,54と従動側回転体32,53が傾き不能となるように設定し、従動側回転体32,53がウォーム軸23に対して傾き可能となるように設定しても、同様の効果を得ることができる。尚、この場合、従動側回転体32,53とウォーム軸23との連結部分を、上記した回転軸13,108と駆動側回転体33,54との連結部分と同様の構成とする必要がある。
・回転軸13,108と駆動側回転体33,54との連結部分、駆動側回転体33,54と従動側回転体32,53との連結部分、及び従動側回転体32,53とウォーム軸23との連結部分の内、少なくとも2箇所で連結される部材が傾き可能となるように設定すればどのように組み合わせてもよい。このようにしても、回転軸13,108とウォーム軸23の回転中心軸線の傾きが一致しない状態で、且つ回転軸13,108とウォーム軸23の連結部分が径方向にずれた状態となっても、クラッチの各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、その連結部分で発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが抑制される。
・上記各実施の形態では、被狭持部材をスチールボール(球体)35,55としたが、狭持される面が球面であれば他の被狭持部材に変更してもよい。このようにしても、従動側回転体32,53が外輪31(弾性カム部材52)に対して傾くことは被狭持部材に規制されない。
・上記各実施の形態では、駆動側回転体33,54に嵌合凹部33d,54dを形成し、回転軸13に嵌合凸部13aを形成したが、逆に駆動側回転体33,54に嵌合凸部を形成し、回転軸13に嵌合凹部を形成してもよい。
・上記各実施の形態では、嵌合凹部33d,54dを断面六角形のものとし、嵌合凸部13aを六角R面加工されたものとしたが、嵌合された状態で回転不能且つ傾き可能となれば、両角数を適宜変更してもよい。例えば、嵌合凹部33d,54dを断面八角形のものとし、嵌合凸部13aを八角R面加工されたものとしてもよい。
・上記各実施の形態では、クラッチ30,50を回転軸13,108とウォーム軸23との間に設けたが、これ以外の位置にクラッチ30,50を設けてもよい。例えば、出力軸5を2つに分割し、その軸間にクラッチを設けてもよい。
・上記各実施の形態では、モータ1に備えられるクラッチ30,50としたが、その他の装置に用いられるクラッチとしてもよい。
上記実施の形態から把握できる請求項記載以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
・前記部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分は、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との連結部分である。このようにすると、駆動側回転軸と従動側回転軸の連結部分が径方向に一致し、同両回転軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
・前記部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分は、前記駆動側回転体と前記駆動側回転軸との連結部分である。このようにすると、駆動側回転軸と従動側回転軸の連結部分が径方向に一致し、同両回転軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
・前記部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分は、前記従動側回転体と前記従動側回転軸との連結部分である。このようにすると、駆動側回転軸と従動側回転軸の連結部分が径方向に一致し、同両回転軸の回転中心軸線の傾きが一致しない状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
・前記部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分は、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との連結部分、前記駆動側回転体と前記駆動側回転軸との連結部分、及び前記従動側回転体と前記従動側回転軸との連結部分の内の少なくとも2つの部分である。このようにすると、駆動側回転軸と従動側回転軸の回転中心軸線の傾きが異なり、且つ両回転軸の連結部分が径方向にずれた状態となっても、各連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、各連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
・前記被狭持体は、球面を有し、その球面が当接されて狭持される。このようにすると、被狭持体の当接される面は球面であるため、外輪又は弾性体に対して従動側回転体が傾くことが被狭持体により規制されない。
・前記駆動側回転体と前記駆動側回転軸は、そのいずれか一方に径方向外側に延びるキー溝を有する嵌合凹部を備え、いずれか他方に径方向外側に延びるキーを有し該嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部を備え、前記嵌合凸部を前記嵌合凹部とガタを有するように形成した。このようにすると、駆動側回転体と駆動側回転軸が傾くことが可能とされる。
・前記付勢手段は、板バネであって、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部から抜けないように作用する。このようにすると、嵌合凸部が嵌合凹部から抜け難くなる。
・前記部材間の相対的な傾きを可能に設定する部分は、部材の撓みを利用せずに非同軸状態となるのを許容する。このようにすると、連結部分に径方向の大きな荷重が作用せず、連結部分から発生する異音や振動、連結部分での駆動力のロスが小さくなる。
第1の実施の形態のモータの要部断面図。 第1の実施の形態のクラッチの分解斜視図。 第1の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第1の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第1の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第1の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 パワーウインド装置を説明するための模式説明図。 第2の実施の形態のモータの要部断面図。 第2の実施の形態のクラッチの分解斜視図。 第2の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第2の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第2の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 第2の実施の形態のクラッチを説明するための説明図。 (a)別例のクラッチを説明するための説明図。(b)(a)のC−C断面図。 別例のクラッチの要部分解斜視図。 (a)別例のクラッチを説明するための説明図。(b)(a)のD−D断面図。 別例のクラッチの要部分解斜視図。 (a)別例のクラッチを説明するための説明図。(b)(a)のE−E断面図。 別例のクラッチの要部分解斜視図。 (a)別例のクラッチを説明するための説明図。(b)(a)のF−F断面図。 別例のクラッチの要部分解斜視図。 (a)別例のクラッチを説明するための説明図。(b)(a)のG−G断面図。 別例のクラッチの要部分解斜視図。
符号の説明
3…モータ本体、4…減速部、13,108…回転軸、23…ウォーム軸、24…ウォームホイール、31…外輪、32,53…従動側回転体、33,54…駆動側回転体、35,55…スチールボール、38…制御面、51…軸受、52…弾性カム部材、56…内周カム面、72,82…サークリップ、73,83…コイルばね、74,84…付勢部材、85…ボール、92…板ばね。

Claims (3)

  1. 回転軸(13)を有するモータ本体(3)と、前記回転軸(13)と同軸上に配置されるウォーム軸(23)を有する減速部(4)とを備えるモータにおける前記回転軸(13)と前記ウォーム軸(23)との間に設けられ、前記回転軸(13)と一体回転可能に連結する駆動側回転体(33)と、前記ウォーム軸(23)と一体回転可能に連結する従動側回転体(32)とが、相互に回転方向に係合又は非係合になることにより、回転軸(13)からウォーム軸(23)に回転を伝達するとともに、ウォーム軸(23)から回転軸(13)への回転伝達を阻止するように連結されるクラッチを備えたモータにおいて、
    前記従動側回転体(32)は、外輪(31)の内側に回転可能に配設され、
    前記従動側回転体(32)の径方向外側には、前記外輪(31)の内周面(31a)との間隔が回転方向に変化する制御面(38)が形成され、
    前記制御面(38)と前記外輪(31)の内周面(31a)との間には被狭持体(35)が配設され、
    前記従動側回転体(32)の回転時には、前記被狭持体(35)を前記制御面(38)と前記外輪(31)の内周面(38)とで挟持することで前記ウォーム軸(23)から前記回転軸(13)への回転伝達を阻止し、
    前記駆動側回転体(33)の回転時には、前記被狭持体(35)を狭持されない位置に配置し前記回転軸(13)から前記ウォーム軸(23)に回転を伝達するようになっており、
    前記回転軸(13)と前記ウォーム軸(23)の非同軸状態を許容するように、前記駆動側回転体(33)と前記従動側回転体(32)との連結部分、及び前記駆動側回転体(33)と前記回転軸(13)との連結部分の部材間の相対的な傾きを可能に設定し
    前記回転軸(13)の嵌合凸部(13a)を付勢手段にて前記駆動側回転体(33)の嵌合凹部(33d)の側面に付勢することにより、前記回転軸(13)と前記駆動側回転体(33)とが連結されていることを特徴とするモータ。
  2. 回転軸(13)を有するモータ本体(3)と、前記回転軸(13)と同軸上に配置されるウォーム軸(23)を有する減速部(4)とを備えるモータにおける前記回転軸(13)と前記ウォーム軸(23)との間に設けられ、前記回転軸(13)と一体回転可能に連結する駆動側回転体(33)と、前記ウォーム軸(23)と一体回転可能に連結する従動側回転体(32)とが、相互に回転方向に係合又は非係合になることにより、回転軸(13)からウォーム軸(23)に回転を伝達するとともに、ウォーム軸(23)から回転軸(13)への回転伝達を阻止するように連結されるクラッチを備えたモータにおいて、
    前記従動側回転体(32)は、外輪(31)の内側に回転可能に配設され、
    前記従動側回転体(32)の径方向外側には、前記外輪(31)の内周面(31a)との間隔が回転方向に変化する制御面(38)が形成され、
    前記制御面(38)と前記外輪(31)の内周面(31a)との間には被狭持体(35)が配設され、
    前記従動側回転体(32)の回転時には、前記被狭持体(35)を前記制御面(38)と前記外輪(31)の内周面(38)とで挟持することで前記ウォーム軸(23)から前記回転軸(13)への回転伝達を阻止し、
    前記駆動側回転体(33)の回転時には、前記被狭持体(35)を狭持されない位置に配置し前記回転軸(13)から前記ウォーム軸(23)に回転を伝達するようになっており、
    前記回転軸(13)と前記ウォーム軸(23)の非同軸状態を許容するように、前記駆動側回転体(33)と前記従動側回転体(32)との連結部分、及び前記駆動側回転体(33)と前記回転軸(13)との連結部分の内の少なくとも1部分の部材間の相対的な傾きを可能に設定し、
    前記減速部(4)は、ギヤハウジング(21)を備え、該ギヤハウジング(21)には、クラッチ収容凹部(25)が形成され、前記外輪(31)は、前記クラッチ収容凹部(25)に固定されていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータにおいて、
    前記被狭持体(35)は、球体であることを特徴とするモータ。
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