JPH11311263A - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JPH11311263A
JPH11311263A JP23902898A JP23902898A JPH11311263A JP H11311263 A JPH11311263 A JP H11311263A JP 23902898 A JP23902898 A JP 23902898A JP 23902898 A JP23902898 A JP 23902898A JP H11311263 A JPH11311263 A JP H11311263A
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純一 大口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル回転型の電磁クラッチにおいて、軸方
向寸法の短縮およびブラシ寿命の向上を図る。 【解決手段】 ハウジング6の円筒状ボス部6aの外周
上に、回転駆動源からの回転力を受けて回転するロータ
1を回転自在に支持するとともに、このロータ1に電磁
コイル2を電気絶縁して設ける電磁クラッチにおいて、
ボス部6aの内周側空間に着目し、ボス部6aの内周側
の部位に、スリップリング19、20とこのスリップリ
ング19、20に圧接摺動するブラシ22、23とを含
む摺動通電機構を配置し、この摺動通電機構を通して電
磁コイル2に通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力伝達を断続する
電磁クラッチに関するもので、自動車用空調装置の冷凍
サイクルの圧縮機駆動用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電磁クラッチにおいて
は、一般に電磁吸引力を発生する電磁コイルを固定部材
側に設置するコイル固定型のものが使用されている。こ
のコイル固定型は、電磁コイルが固定部材側にあるの
で、電磁コイルへの通電路を特別の通電部材を必要とす
ることなく簡単に構成できる利点がある。
【0003】しかし、電磁コイルを固定部材側に設置す
るため、電磁コイルによる磁束が通過する磁気回路が、
固定部材、回転部材および回転部材に磁気吸引されるア
ーマチャの三者を経由する回路となり、この三者の間に
それぞれ磁気ギャップが存在する。そのため、磁気損失
が大となり、磁気効率が低くなるので、電磁コイルの大
型化、あるいは電磁コイルの消費電力の増加を招いてい
る。
【0004】そこで、電磁コイルを回転部材側に設置す
るコイル回転型が実開平1−131028号公報、実開
平2−54928号公報等で提案されている。これらの
コイル回転型のものは磁気回路を回転部材と回転部材に
磁気吸引されるアーマチャのみで構成できるので、磁気
損失が非常に小さくなり、磁気効率をコイル固定型に比
して大幅に向上できるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
前者の公報のものでは、回転する電磁コイルに通電する
ための、スリップリング、ブラシ等の通電部材を、電磁
コイル部の軸方向の側方に配置しているので、電磁クラ
ッチの軸方向寸法が増大し、車両エンジンルーム等の狭
隘なスペース内への電磁クラッチの搭載を困難にする。
また、電磁クラッチの回転中心からの距離(半径)が比
較的大きい部位にブラシが位置しているので、ブラシの
周速が大きくなり、ブラシの寿命が短くなるという不具
合もある。
【0006】また、上記の後者の公報のものでは、圧縮
機等の従動機器の回転軸の先端部からさらに軸方向の外
方側にスリップリング、ブラシ等の通電部材を配置して
いるので、やはり電磁クラッチの軸方向寸法が増大する
という不具合がある。本発明は上記点に鑑みてなされた
もので、コイル回転型の電磁クラッチにおいて、軸方向
寸法の短縮およびブラシ寿命の向上を図ることを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜11記載の発明では、ハウジング(6)
の円筒状ボス部(6a)の中心部に回転軸(13)を配
置している回転機械(5)に適用され、回転軸(13)
への回転伝達を断続する電磁クラッチであって、回転部
材(1)に、通電により電磁吸引力を発生する電磁コイ
ル(2)を電気絶縁して配置し、この電磁コイル(2)
の発生する電磁吸引力により回転部材(1)に吸着され
るアーマチャ(8)を回転部材(1)に対向配置し、回
転部材(1)にアーマチャ(8)が吸着されることによ
り、回転駆動源から回転部材(1)およびアーマチャ
(8)を介して回転軸(13)に回転を伝達するように
なっているものにおいて、ボス部(6a)の内周側空間
に着目し、このボス部(6a)の内周側の部位に、スリ
ップリング(19、20)とこのスリップリング(1
9、20)に圧接摺動するブラシ(22、23)とを含
む摺動通電機構を配置し、この摺動通電機構を通して電
磁コイル(2)に通電するようにしたことを特徴として
いる。
【0008】これによると、ボス部(6a)の内周側に
摺動通電機構が位置することにより、コイル回転型のク
ラッチであっても、軸方向寸法をほとんど増加させるこ
となく、コイル通電路を構成できる。従って、車両エン
ジンルーム等の狭隘なスペース内でも電磁クラッチを容
易に搭載できる。しかも、電磁クラッチの回転中心から
の距離(半径)が小さい部位にブラシを配置できるた
め、ブラシの周速が小さくなり、ブラシの寿命を向上で
きる。
【0009】特に、請求項6記載の発明では、ブラシ
(22、23)をボス部(6a)の内周側においてボス
部(6a)の円周方向の一部のみを占める形状とし、ボ
ス部(6a)の内周側に電気絶縁材料からなる保持部材
(26)を回り止めして配置するとともに、この保持部
材(26)に、ブラシ(22、23)の形状に対応した
形状の収納空間(26e、26f)を形成し、この収納
空間(26e、26f)内にブラシ(22、23)を収
納したことを特徴としている。
【0010】これによると、ブラシ(22、23)を保
持部材(26)を介してボス部(6a)に対して円周方
向に位置決めして保持できるので、ブラシ(22、2
3)の回り止めを行うことができる。従って、ブラシ
(22、23)がスリップリング(19、20)の回転
に伴ってつれ回りするのを確実に防止できる。さらに、
請求項7記載の発明では、回転部材(1)にボス部(6
a)の内周側まで延びる内周突出部(1j)を備えると
ともに、この内周突出部(1j)にスリップリング(1
9、20)を保持し、回転部材(1)を軸受(7)を介
してボス部(6a)の外周上に回転自在に支持し、ボス
部(6a)の軸方向と直交する方向に延びる略長方形の
サークリップ(330)を有し、このサークリップ(3
30)をボス部(6a)に設けた溝部(36a、37
a)に嵌合係止することにより、軸受(7)を軸方向の
位置決めをしてボス部(6a)に固定し、回転部材
(1)には、サークリップ(330)の脱着時に、サー
クリップ(330)を出入り可能とする挿入穴(34、
35)を設けたことを特徴としている。
【0011】これによると、回転部材(1)単体の状態
において、回転部材(1)にスリップリング(19、2
0)を予め一体化することができ、これにより、電磁コ
イル(2)とスリップリング(19、20)間の電気結
線も予め終了させておくことができる。従って、その
後、回転部材(1)をボス部(6a)に組付けるだけで
よく、スリップリング(19、20)の電気結線に煩わ
されることがないので、回転部材(1)の組付性を向上
できる。
【0012】しかも、回転部材(1)の軸受(7)の軸
方向位置決めを行うサークリップ(330)を略長方形
の形状に形成し、このサークリップ(330)の出入り
可能な挿入穴(34、35)を回転部材(1)に設けて
いるから、サークリップ(330)の脱着を挿入穴(3
4、35)を通して容易に行うことができる。従って、
スリップリング(19、20)と回転部材(1)との一
体化構造でありながら、サークリップ(330)の脱着
を容易に行うことができる。
【0013】よって、サークリップ(330)の脱着に
より回転部材(1)を脱着して、ブラシ(22、23)
の交換等が可能となり、サービス性を確保できる。ま
た、請求項8記載の発明では、スリップリング(19、
20)とブラシ(22、23)とを曲面形状で接触させ
ることを特徴としている。これによると、ブラシ(2
2、23)が傾いても接触部が曲面形状であるため、接
触部の面接触状態を維持することができ、ブラシの部分
的な異常磨耗を防止できる。
【0014】また、請求項9記載の発明では、スリップ
リング(19、20)とブラシ(22、23)との接触
部周辺の空気を排出する通風口(39)と、この通風口
(39)を通過する空気流を発生する羽根部(41)と
を回転部材(1)に備えることを特徴としている。これ
によると、ブラシ磨耗粉を上記空気流とともに回転部材
外部へ排出できるので、ブラシ磨耗粉に起因する正負の
スリップリング間の短絡を防止できる。
【0015】また、請求項10記載の発明では、ブラシ
は正極側および負極側の一対のブラシ(22、23)か
らなり、この一対のブラシ(22、23)がボス部(6
a)の内周側において略水平方向に配置されていること
を特徴としている。これによると、電磁クラッチに水、
オイル類等が付着した場合でも、これらの水、オイル類
等がボス部(6a)の内周形状に沿って一対のブラシ
(22、23)の下側へ移動するので、一対のブラシ
(22、23)の配置場所に水、オイル類等が滞留する
ことがない。そのため、水、オイル類等の滞留によりブ
ラシ磨耗粉が固まって、ブラシの滑動不良が生じること
を防止できる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。 (第1実施形態)図1〜図6は本発明の第1実施形態を
示すもので、1は駆動側ロータで、その外周部に多重V
ベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1aが一
体に設けられている。駆動側ロータ1は、図示しないベ
ルトを介して自動車エンジンから回転力を受けて回転す
る駆動側回転部材であって、低炭素鋼のような鉄系金属
(強磁性体)で断面コの字形状の2重リング形状に成形
されている。この駆動側ロータ1の内周円筒部1bと外
周円筒部1cの間には環状の凹部1dが形成されてお
り、また、ロータ1の半径方向の側面には摩擦面1eが
形成されている。
【0018】2は電磁吸引力を発生する電磁コイルで、
駆動側ロータ1の凹部1d内に設置されている。この電
磁コイル2は樹脂製の巻枠2a上に巻線された状態で、
凹部1dに成形された樹脂部材3により上記凹部1dに
対して絶縁固定されている。従って、電磁コイル2は駆
動側ロータ1と一体に回転するようになっている。4は
低炭素鋼のような鉄系金属(強磁性体)からなる摩擦板
で、図6に示すようにリング状の本体部4aの外周側お
よび内周側にそれぞれ複数の突起部4b、4cを一体成
形している。この複数の外周側の突起部4bをロータ1
の外周円筒部1cの環状溝部1f(図3参照)に挿入、
支持させる。また、複数の内周側の突起部4cをロータ
1の内周円筒部1cの環状溝部1g(図3参照)に挿
入、支持させる。さらに、内周側の突起部4cは溶接等
の手段にてロータ1の内周円筒部1bに固着してある。
図3は摩擦板4のロータ1への組付状態を示している。
【0019】5は従動側機器(回転機械)である圧縮機
で、6は圧縮機5のうち、電磁クラッチ側に位置するフ
ロントハウジングである。このフロントハウジング6は
アルミニウム系金属からなり、その軸方向外方に円筒状
に突出するボス部6aを中心部に一体成形している。こ
こで、圧縮機5は自動車用空調装置の冷凍サイクルの冷
媒圧縮用のものであって、公知の斜板型、ベーン型、ス
クロール型等のいずれのタイプでもよい。
【0020】7は駆動側ロータ1をフロントハウジング
6のボス部6a上に回転自在に支持する軸受であり、こ
の軸受7は本例では駆動側ロータ1の内周面に固定され
た外輪7aと、ボス部6aの外周面に固定された内輪7
bと、この両者7a、7bの間に転動自在に保持された
ボール7cとを有する転がり軸受から構成されている。
【0021】8はロータ1の摩擦面1eおよび摩擦板4
に対向配設されたアーマチャで、リング状の平板形状に
鉄系金属(強磁性体)で形成されている。このアーマチ
ャ8は電磁コイル2の非通電時にはロータ1の摩擦面1
eから所定の微小距離離れた位置(図1に示す位置)に
板バネ(弾性連結部材)9のバネ力で保持されるように
なっている。この板バネ9は細長の薄板状のものであ
り、アーマチャ8の円周方向に複数個配置され、各板バ
ネ9の一端部は図示しないリベットによりアーマチャ8
に連結され、各板バネ9の他端部はリベット10により
ハブ11に連結されている。
【0022】ハブ11は鉄系金属にて半径方向に延びる
円板部11aと中心円筒部11bとを有する形状に成形
されており、円板部11aの外周側にはゴム等の弾性体
からなるストッパー部材12が装着され、このストッパ
ー部材12にてアーマチャ8の軸方向位置(コイル非通
電時の位置)を規定する。ハブ11の中心円筒部11b
は、圧縮機5の回転軸13にスプライン結合等により回
り止めして嵌合している。そして、回転軸13の先端部
のネジ穴にボルト14をネジ込むことによりハブ11の
内周鍔部11cを回転軸13の段部との間に挟み込ん
で、ハブ11を回転軸13に一体に連結している。
【0023】次に、ロータ1とともに回転する電磁コイ
ル2への通電路の構成を説明すると、この通電路構成に
おいて、軸受7を支持する圧縮機ボス部6aの内周側
に、スリップリング19、20とブラシ22、23とを
持つ摺動通電機構を配置している点が本発明の最大の特
徴である。この摺動通電機構の配置レイアウトは、具体
的には次のごとく構成されている。ロータ1の内周円筒
部1bのうち、電磁コイル2の内周側で、アーマチャ8
側の部位には溝部1h、1iを形成して、電磁コイル2
の両端部に電気接続された正極側、負極側の2本のリー
ド線16、17を所定間隔開けて、相互間の電気絶縁を
確保しつつ溝部1h、1i内を内周方向へ配線する。な
お、この2本のリード線16、17は、図1、2では図
示簡略化のために1本のみ示している。このリード線1
6、17は本例では銅、アルミニウム等の導体金属をそ
のまま露出させている裸線からなる。
【0024】そして、摩擦板4およびアーマチャ8の内
周側には樹脂等の電気絶縁材にて成形されたリング状の
保持板18が配置され、この保持板18の外周部には複
数の突起18aを形成し、この突起18aをロータ1の
内周円筒部1bの内周突出部1jに設けた凹部1k内に
嵌合係止することにより、保持板18がロータ1の内周
部に一体に保持され、ロータ1と一端に回転するように
してある。
【0025】この保持板18の内周側で、ボス部6a側
の面には同心状に正極側、負極側の2つのスリップリン
グ19、20が固着されている。図4に示すように、リ
ード線16、17の内周側の部位は保持板18の板厚内
部に埋設するように成形してあり、リード線16、17
の内周側端部はそれぞれ正極側、負極側のスリップリン
グ19、20に溶着等の手段で電気接続されている。
【0026】一方、圧縮機5の回転軸13に固定された
ハブ11の中心円筒部11bと、ボス部6aの内周面と
の間には円筒状の空間21が確保してあり、この空間2
1には正極側、負極側のブラシ22、23が配置してあ
る。このブラシ22、23は円筒状の形状であり、その
軸方向の両端には樹脂等の電気絶縁材で形成されたリン
グ状の保持部材24、25が配置され、この両保持部材
24、25により円筒状のブラシ22、23が径方向に
所定の間隔を保持する。
【0027】この両保持部材24、25により円筒状の
ブラシ22、23相互の間に径方向の所定の間隔を保持
し、電気絶縁を図る。また、保持部材25の外周延長部
により外側のブラシ22とボス部6aの内周面との間の
電気絶縁を図っている。一方の保持部材24は保持板1
8に一体成形することができるが、別体部品を保持板1
8に固着してもよい。
【0028】さらに、内側のブラシ23の内周部から圧
縮機5側へ延びる円筒状の保持部材26が空間21内に
配置されており、この保持部材26も樹脂等の電気絶縁
材で形成され、この保持部材26の鍔部26aの外周部
には図5に示すように複数の突起26bを形成し、この
突起26bをボス部6aの内周面に設けた凹部6b内に
嵌合係止することにより、保持部材26はボス部6aの
内周部に保持されている。
【0029】なお、上記保持部材26の内周面とハブ1
1の中心円筒部11bの外周面との間には所定の間隔を
保持して、保持部材26がボス部6a側に固定されたま
まとする。この保持部材26の外周面とボス部6aの内
周面との間に上述した保持部材25が保持される。そし
て、この保持部材25と保持部材26の鍔部26aとの
間にブラシ22、23の弾性押圧部材としてコイルスプ
リング27が配置され、このコイルスプリング27のバ
ネ力でブラシ22、23をスリップリング19、20に
弾性的に押圧接触させている。正極側、負極側の2本の
リード線28、29の一端は保持部材25を貫通してブ
ラシ22、23に電気接続されている。この2本のリー
ド線28、29も図示の簡略化のために1本のみ図示し
ている。
【0030】この2本のリード線28、29は導体の周
囲を絶縁被覆で覆ったものであり、その他端部は保持部
材26の鍔部26aを貫通して鍔部26aの外部に露出
している。2本のリード線28、29のうち、この露出
端部にはスプリング作用を持つ曲げ部28a、29aが
形成してある。30は樹脂製のコネクタ本体であり、フ
ロントハウジング6の外表面上に成形されて固定される
ものであって、コネクタ本体30の内部には導電金属か
らなる細い平板状の2枚の接続端子31、32が所定間
隔を開けてフロントハウジング6の半径方向外方に向か
うように配設されている。この接続端子31、32も図
示の簡略化のために1枚のみ図示している。
【0031】この接続端子31、32には、保持部材2
6の鍔部26aと対向する面に平板部31a、32aを
配置して、この平板部31a、32aにリード線28、
29の曲げ部28a、29aが弾性的に圧接することに
より、リード線28、29と接続端子31、32との電
気接続を得るようにしてある。上記したリード線16、
17、スリップリング19、20、ブラシ22、23、
リード線28、29および接続端子31、32により、
電磁コイル2の通電路を構成している。コネクタ本体3
0の接続端子31、32は電磁クラッチの断続(すなわ
ち圧縮機5の作動の断続)を制御する外部制御回路(図
示せず)に電気接続される。
【0032】次に、上記構成において作動を説明する。
ロータ1は、軸受7によってフロントハウジング6のボ
ス部6aの外周面上で回転自在に支持されているので、
図示しない自動車エンジンが運転されると、エンジンの
クランクプーリの回転がベルト(図示せず)を介してプ
ーリ1aに伝達され、ロータ1および電磁コイル2は常
時回転する。
【0033】ロータ1および電磁コイル2の回転に伴っ
て、リード線16、17、保持板18、保持部材24お
よびスリップリング19、20も一緒に回転する。これ
に対し、ブラシ22、23、保持部材25、26、コイ
ルスプリング27、およびリード線28、29はすべて
ボス部6a側に保持されて、固定されている。従って、
回転するスリップリング19、20に対してブラシ2
2、23の軸方向の一端面がコイルスプリング27のバ
ネ力で圧接し、摺動することになる。
【0034】上記の状態において、圧縮機5を作動させ
るため、外部制御回路からコネクタ本体30の接続端子
31、32に車載電源の電圧が印加されると、上記した
部材(16、17、19、20、22、23、28、2
9)から構成される通電路を介して電磁コイル2に通電
される。すると、ロータ1とアーマチャ8との間に構成
される磁気回路B(図1参照)に磁束が流れ、これによ
り、ロータ1の摩擦面1eおよび摩擦板4とアーマチャ
8との間に電磁吸引力が発生するので、アーマチャ8は
板バネ9の軸方向弾性力(図1の左方向への力)に抗し
てロータ1の摩擦面1eおよび摩擦板4に吸引、吸着さ
れる。
【0035】この結果、ロータ1とアーマチャ8が一体
となって回転し、さらにアーマチャ8は板バネ9および
リベット10を介してハブ11と一体に回転する。従っ
て、ハブ11を介して圧縮機5の回転軸13にロータ1
の回転が伝達され、圧縮機5が作動する。一方、圧縮機
5を停止するときは、電磁コイル2への通電を遮断す
る。これにより、前記電磁吸引力が消滅するので、アー
マチャ8は板バネ9の軸方向弾性力によりロータ1の摩
擦面1eおよび摩擦板4から離れ、圧縮機5の回転軸1
3への回転伝達が遮断されるため、圧縮機5が停止す
る。
【0036】(第2実施形態)上述した第1実施形態で
は、スリップリング19、20に対して摺動するブラシ
22、23を円筒状に形成して、ブラシ22、23の円
周方向の位置決め(回り止め)をしていないので、スリ
ップリング19、20の回転に伴って、ブラシ22、2
3のつれ回りが発生する場合がある。
【0037】そこで、第2実施形態では、ブラシ22、
23の円周方向の位置決めを確実に行って、ブラシ2
2、23のつれ回りを阻止するようにしている。図7、
8は第2実施形態を示しており、正極、負極側ブラシ2
2、23を円筒形の一部の形状、すなわち、ボス部6a
の円周方向の一部のみを占める形状(断面円弧状の形
状)に成形している。
【0038】一方、本実施形態では、樹脂製の保持部材
26に、第1実施形態の保持部材25に相当するブラシ
保持部26c、26dが一体成形されており、このブラ
シ保持部26c、26dに、ブラシ22、23の形状に
対応した形状の収納穴(収納空間)26e、26fを形
成し、この収納穴26e、26f内に正極、負極側ブラ
シ22、23を円周方向の位置決めし、かつ、軸方向に
は摺動可能に収納し、保持する。
【0039】そして、ボス部6aの内周面に、凹部6
c、6dを180°対称位置に2箇所設けて、この2箇
所の凹部6c、6d内にブラシ保持部26c、26dの
外周突出部26g、26hを嵌合係止し、保持部材26
の回り止めを行うようになっている。ここで、正極、負
極側のブラシ22、23は、円周方向で180°対称位
置にずらして配置してあり、かつ、正極側ブラシ22は
正極側(外周側)のスリップリング19に当接し、負極
側ブラシ23は負極側(内周側)のスリップリング20
に当接するため、両ブラシ22、23は同一円周上に位
置せず、正極側ブラシ22は外周側の位置に、負極側ブ
ラシ23はこれより内周側の位置にそれぞれ配置され
る。
【0040】以上の構成により、ブラシ22、23は樹
脂製の保持部材26を介して凹部6c、6dにて円周方
向に対して確実に位置決めされるので、スリップリング
19、20の回転に伴って、ブラシ22、23がつれ回
りするのを確実に防止できる。なお、第2実施形態で
は、ロータ1の内周円筒部1bの内周突出部1jをスリ
ップリング19、20の設置部位まで内周側へ延長さ
せ、この内周突出部1jにポッテイング樹脂材からなる
保持部材18を設け、この保持部材18にてスリップリ
ング19、20を固着し保持している。電磁コイル2の
両端部に電気接続された2本のリード線16、17は絶
縁被覆された導線から構成されており、このリード線1
6、17は保持部材18内部を貫通し、リード線16、
17の先端部をスリップリング19、20に溶着等の手
段で電気的に接続している。
【0041】このように、ロータ1の内周円筒部1bに
ボス部6aよりも内周側に突出する内周突出部1jを形
成して、この内周突出部1jに保持部材18を介してス
リップリング19、20を固着し保持することにより、
第2実施形態では、ロータ1とスリップリング19、2
0とが予め一体化されている。そして、このロータ1と
スリップリング19、20との一体組付体を軸受7を介
してボス部6aに組付けるようになっている。33は軸
受7の内輪7bを位置決めして固定するサークリップ
で、ボス部6aに固定される。他の点は第1実施形態と
同じである。
【0042】第2実施形態によると、ロータ1とスリッ
プリング19、20とを予め一体化することができ、こ
れに伴って、電磁コイル2の両端部とスリップリング1
9、20との間をリード線16、17により予め電気接
続しておくことができる。そして、この電気接続を完了
した状態で、ロータ1とスリップリング19、20との
一体組付体を軸受7を介してボス部6aに組付けること
ができる。
【0043】(第3実施形態)図9は第3実施形態であ
り、正極、負極側ブラシ22、23を平板状の形状に成
形したもので、他の点は第2実施形態と同じである。 (第4実施形態)図10は第4実施形態であり、第3実
施形態による平板状のブラシ形状に対して、平板状の外
周側の面を円弧状に盛り上げた形状に正極、負極側ブラ
シ22、23を成形したものであり、他の点は第3実施
形態と同じである。
【0044】(第5実施形態)前述した第2実施形態で
は、図8に示すように、ロータ1の内周円筒部1bにボ
ス部6aよりも内周側に突出する内周突出部1jを形成
して、この内周突出部1jに保持部材18を介してスリ
ップリング19、20を固着し保持している。従って、
第2実施形態によると、ロータ1とスリップリング1
9、20とを予め一体化することができ、これにより、
組付の容易化を図ることができる。
【0045】しかし、その反面、内周突出部1j、保持
部材18、スリップリング19、20等の部分がボス部
6aの先端部側方を覆うようになるので、サークリップ
33の脱着が困難となり、ブラシ22、23等の交換が
困難となる。そこで、第5実施形態では、ロータ1にス
リップリング19、20部を予め一体化する構造であっ
ても、サークリップ33の着脱を容易に行うことができ
るようにするものである。
【0046】図11〜図14は第5実施形態を示してお
り、図12は図11に対してロータ1の内周突出部1j
の部分を破断して、サークリップ33の全体形状を図示
しており、また、ロータ1の外周側は内周円筒部1bの
部分で破断している。図12のDは内周突出部1jの破
断線を示す。図13は図12のK矢視図であり、図14
は図11のL−L断面を示す。
【0047】第5実施形態では、サークリップ330を
回転軸13の軸方向と直交する方向に平行に延びる2つ
の脚部331、332と、この脚部331、332の一
端部間を連結する円弧状の連結部333とを有する略長
方形の形状に形成してある。そして、脚部331、33
2の他端部には工具挿入穴334、335を開けた操作
部336、337が間隔を狭めて形成してある。サーク
リップ330は弾性を有する適宜の金属材料(例えば、
ばね鋼)で形成する。
【0048】また、サークリップ330は、後述するよ
うにブラシ22、23の保持部材26を保持、固定する
役割を兼ねているため、2つの脚部331、332が保
持部材26の外径の範囲内に位置して保持部材26の端
面と当接するように、2つの脚部331、332の外側
縁部間の幅寸法E(図12)が設定してある。一方、ロ
ータ1の内周円筒部1bの内周側には、180°対称位
置の2箇所に挿入穴34、35が開けてある。この挿入
穴34、35は略円弧状の形状に形成され、この挿入穴
34、35の幅F(図12)はサークリップ330の連
結部333の幅寸法Eより若干量大きくして、この穴3
4または穴35のいずれ一方から、ロータ1の内周突出
部1j(図11、図14)の内側へサークリップ330
を挿入できるようにしてある。
【0049】この2箇所の挿入穴34、35相互の間の
部分は図11に示すように内周突出部1jの外周側がロ
ータ1の内周円筒部1bに連続的に接続されているの
で、この連続的な接続部G、Hの内側部分に、電磁コイ
ル2の両端部とスリップリング19、20との間を電気
接続するリード線16、17(第2実施形態の図8参
照)を配置することができる。
【0050】また、圧縮機ハウジング6の円筒状ボス部
6aの先端部には、この先端部の端面6a′(図12)
からさらに軸方向外方へ突出する円弧状突起部36、3
7が一体に形成してある。この突起部36、37は上記
した挿入穴34、35と円周方向において同一位置に、
180°対称に2箇所に設けてある。そして、この突起
部36、37の円周方向の両側端面にサークリップ33
0の脚部331、332の内側縁部が嵌合係止される溝
部36a、37a(図12、13)が形成してある。
【0051】第5実施形態では、上述した事項以外の点
は、第2〜第4実施形態と同じであるので、同一もしく
は均等部分に同一符号を付して説明を省略する。次に、
第5実施形態におけるロータ1部分の組付方法を説明す
ると、ロータ1の内周突出部1jに保持部材18を介し
てスリップリング19、20を保持固定するとともに電
磁コイル2の両端部とスリップリング19、20との間
をリード線16、17(図8参照)により電気結線して
おく。次に、ロータ1の内周円筒部1bに軸受7の外輪
7aを固定する。ここで、ロータ1の内周円筒部1bと
軸受7の外輪7aとの間はしまりばめで固定しておく。
【0052】その後、ボス部6aの内周側にブラシ2
2、23を保持部材26、コイルスプリング27等とと
もに配置してから、軸受7の内輪7bを、ボス部6aの
先端側からボス部6aの外周上に嵌合する。この嵌合
は、軸受7とボス部6aとの間を脱着可能とするため
に、すきまばめとしてある。次に、サークリップ330
の脚部331、332を2つの挿入穴34、35のう
ち、例えば、上側の挿入穴34からロータ1の内周突出
部1jの内側へ挿入する。すると、サークリップ330
先端の工具挿入穴334、335が下側の挿入穴35を
通して外部へ露出するので、この下側の挿入穴35から
工具挿入穴334、335に操作工具(サークリップペ
ンチ)を挿入して、この操作工具によりサークリップ3
30の脚部331、332を弾性的に押し広げながら、
サークリップ330の脚部331、332の内側縁部を
ボス部6a先端部の突起部36、37に形成した溝部3
6a、37aに嵌合係止させる。
【0053】このサークリップ330の溝部36a、3
7aへの嵌合係止により軸受7を軸方向に位置決めして
固定できる。これと同時に、サークリップ330の脚部
331、332がブラシ22、23の保持部材26の先
端面に当接(図14参照)して、保持部材26を軸方向
に位置決めして固定できる。ブラシ22、23の交換等
に際しては、上記組付作業とは逆に、最初に、サークリ
ップ330先端の工具挿入穴334、335に操作工具
を挿入し、この操作工具によりサークリップ330の脚
部331、332を広げて、サークリップ330の脚部
331、332の内側縁部をボス部6a先端部の突起部
36、37の溝部36a、37aから取り外す。
【0054】次に、サークリップ330を2つの挿入穴
34、35のいずれか一方からロータ1外部へ取り出し
て、軸受7の内輪7bをボス部6aから取り外すことに
より、ブラシ22、23の交換等を行うことができる。
以上の説明から理解されるように、第5実施形態による
と、ロータ1にスリップリング19、20部を予め一体
化して、組付の容易化(スリップリング19、20の電
気結線の容易化)を図った構造であっても、サークリッ
プ33の着脱を容易に行うことができ、ブラシ22、2
3の交換等を容易に行うことができる。
【0055】(第6実施形態)上記した各実施形態にお
いて、スリップリング19、20とブラシ22、23と
が互いに平面同志で接触させると、図15に示すよう
に、ブラシ22、23が摩擦等の外乱により角度θだけ
傾斜すると、スリップリング19、20とブラシ22、
23との接触部分が点接触となり、電磁コイル2への通
電不良、ブラシ22、23の異常磨耗等の不具合が生じ
ることがある。上記点に鑑みて、第6実施形態では図1
6(a)、(b)に示すように、スリップリング19、
20とブラシ22、23とを互いに平面以外の曲面形状
で接触させている。具体的には、ブラシ22、23の傾
斜方向に沿った円弧面を持つ形状に、スリップリング1
9、20とブラシ22、23との接触部分を形成してい
る。このため、図16(a)の状態から図16(b)に
示すようにブラシ22、23が角度θ傾斜しても、スリ
ップリング19、20とブラシ22、23との接触部分
を面接触状態に維持できる。
【0056】なお、図16の例では、スリップリング1
9、20側を円弧状の凹面とし、ブラシ22、23側を
円弧状の凸面としているが、これとは逆に、図17に示
すように、スリップリング19、20側を円弧状の凸面
とし、ブラシ22、23側を円弧状の凹面としてもよい
ことはもちろんである。図18は、図16のスリップリ
ング19、20とブラシ22、23とを用いた電磁クラ
ッチの全体構造を示す。
【0057】(第7実施形態)第1実施形態では図4に
示すように、2つのスリップリング19、20間に電気
絶縁材料からなる保持部材24(図1、4参照)を配置
しているが、この保持部材24の配置だけでは、ブラシ
22、23の磨耗による磨耗粉(導電物質)の介在によ
ってスリップリング19、20間の電気的短絡が発生す
ることがある。
【0058】そこで、第7実施形態はブラシ磨耗粉によ
るスリップリングの電気的短絡をより確実に防止するも
のである。図19は図20(a)のA−O−A断面図で
あり、図20に示すようにロータ1の内周円筒部1bと
内周突出部1jとの間に位置するリング状の接続部38
に、通風口39と、この通風口39に臨むように形成さ
れたテーパ面40と送風用の羽根部41とを形成してい
る。
【0059】通風口39は、本例では、円周方向に12
個等間隔で開口しており、この通風口39に対して、ロ
ータ1の回転方向R(図20)の後方側にそれぞれテー
パ面40と送風用の羽根部41を配置している。羽根部
41は、図19、図20(b)に示すように接続部38
の内側面から内側へ突出するものであって、かつ、図2
0(a)に示すようにロータ1の半径方向に沿って延び
る細長の突出形状になっている。
【0060】第7実施形態によると、ロータ1が矢印R
方向に回転することにより、送風用の羽根部41も同方
向に回転するので、羽根部41の突出形状により羽根部
41の回転方向前方部(図20(b)の左側部)の空気
が加圧される。その結果、羽根部41の回転方向前方部
の空気が圧力の低い通風口39内に矢印Nのごとく流入
し、さらに、テーパ面40に沿ってスムースにロータ1
の外部に流出する。
【0061】このようにロータ1内部から外部への空気
流が発生することにより、スリップリング19、20と
ブラシ22、23との接触部周辺にも空気流が発生し
て、ブラシ磨耗粉をこの空気流とともにロータ1の外部
へ排出することができる。その結果、ブラシ磨耗粉によ
るスリップリング19、20の電気的短絡を確実に防止
できる。
【0062】(第8実施形態)第8実施形態は、上記第
7実施形態と同様にブラシ磨耗粉によるスリップリング
19、20の電気的短絡を防止することを目的としたも
ので、図21に示すように、ロータ1の内周円筒部1b
の内周側とスリップリング19、20の外周側との間に
空隙部42を設け、スリップリング19、20部で発生
したブラシ磨耗粉を遠心力にて空隙部42内に集め、保
持するようにしたものである。
【0063】これによると、スリップリング19、20
部にブラシ磨耗粉が堆積しにくくなるので、ブラシ磨耗
粉によるスリップリング19、20の電気的短絡を良好
に防止できる。 (第9実施形態)第9実施形態も、上記第7、第8実施
形態と同様にブラシ磨耗粉によるスリップリング19、
20の電気的短絡を防止することを目的としたもので、
図22に示すように、スリップリング19、20とブラ
シ22、23との接触部の位置を軸方向の前後にずらす
ようにしている。
【0064】すなわち、図22では、外周側のスリップ
リング19とブラシ22との接触部を図示の左側(軸方
向の前方側)に設定し、内周側のスリップリング20と
ブラシ23との接触部を図示の右側(軸方向の後方側)
に設定している。これによると、外周、内周の両接触部
が軸方向の前後にずれるので、両接触部をより確実に分
離することができる。その結果、ブラシ磨耗粉によるス
リップリング19、20の電気的短絡を確実に防止でき
る。
【0065】なお、上記とは逆に、外周側のスリップリ
ング19とブラシ22との接触部を図示の右側(軸方向
の後方側)に設定し、内周側のスリップリング20とブ
ラシ23との接触部を図示の左側(軸方向の前方側)に
設定してもよいことはもちろんである。 (第10実施形態)第10実施形態は、正極側、負極側
の一対のブラシ22、23の配置方向に関するもので、
図23、図24に示す。本発明者らは試作品について被
水試験の評価を実施したところ、ボス部6aの内周側に
おいて、一対のブラシ22、23を図24の天地方向
(直線H−O−Lの方向)に配置した場合は、一対のブ
ラシ22、23のうち下側に位置するブラシの部分に水
が滞留して、この下側ブラシの表面にブラシ磨耗粉が水
の介在により固まって付着し、下側ブラシの滑動不良が
起きることが分かった。この下側ブラシの滑動不良は、
被水のみに限らず、圧縮機オイル、エンジンオイル、バ
ッテリ液等が付着しても同様に起きる。
【0066】そこで、第10実施形態においては、図2
3、図24に示すように、正極側、負極側の一対のブラ
シ22、23をボス部6aの内周側において、水平方向
に配置している。ここで、ボス部6aの軸方向(図24
の紙面垂直方向)も水平方向に延びているが、一対のブ
ラシ22、23はボス部6aの軸方向と直交する方向の
水平方向に配置してある。
【0067】上記のような水平方向の配置により、一対
のブラシ22、23がいずれも天地方向(図24の直線
H−O−L)上に位置しないので、天地方向の下側Lに
ブラシ22、23が位置することがない。その結果、電
磁クラッチが万一被水しても、保持部材26のうち、ブ
ラシ22、23の配置場所より下側Lへ水が移動して、
ブラシ22、23の部分に水が滞留することがない。同
様に、上記オイル類、バッテリ液等の滞留も発生しな
い。従って、ブラシ22、23の表面にブラシ磨耗粉が
固まって付着することを防止でき、このブラシ磨耗粉の
固まりに起因するブラシ22、23の滑動不良を防止で
きる。
【0068】なお、図23、図24は、第2実施形態を
示す図8、図7に対してブラシ配置方向を示す矢印、文
字を付加しているだけで、図示構造は図8、図7と同じ
である。上記の第10実施形態では、正極側、負極側の
一対のブラシ22、23を水平方向に配置しているが、
一対のブラシ22、23を水平方向から多少ずらして配
置しても、ブラシ22、23の配置部分への水、オイル
等の滞留を防止できることはもちろんである。また、正
極側、負極側の一対のブラシ22、23を図24のごと
く中心Oに対する対称位置に配置せず、一対のブラシ2
2、23を非対称の位置関係で配置することも可能であ
る。要は、天地方向の下側Lに位置しないように一対の
ブラシ22、23を配置すればよい。
【0069】(他の実施形態)なお、第2〜第4実施形
態において、ブラシ22、23の形状はさらに他の形状
にも変形可能であり、例えば、丸棒形状にすることも可
能である。また、ブラシ22、23の位置を円周方向に
おいて180°対称の位置に限らず、自由に設定でき
る。
【0070】また、上記各実施形態では、いずれも、ブ
ラシ22、23をボス部6a側に保持し、スリップリン
グ19、20をロータ1側に保持する構成としている
が、これとは逆に、ブラシ22、23をロータ1側に保
持し、スリップリング19、20をボス部6a側に保持
する構成とすることも可能である。また、上記各実施形
態では、いずれも、プーリ部1aと一体の駆動側ロータ
(駆動側回転部材)1に電磁コイル2を配設するタイプ
のコイル回転型電磁クラッチに本発明を適用している
が、別のタイプのコイル回転型電磁クラッチとして、圧
縮機(回転機械)5の回転軸13に連結されたハブ(従
動側回転部材)11側に電磁コイル2を配設するととも
に、アーマチャ8を板バネ(弾性連結部材)9を介して
駆動側ロータ1に連結し、電磁コイル2の電磁吸引力に
てアーマチャ8をハブ11に吸着することにより、駆動
側ロータ1の回転をアーマチャ8、ハブ11を介して回
転軸13に伝達するタイプのものも知られており、この
ようなタイプの電磁クラッチにも本発明は適用できる。
【0071】また、上記各実施形態における、電磁コイ
ル2への通電路おいて図示した正極(+)側、負極
(−)側の部材の位置を正極、負極入れ替えてもよいこ
とはいうまでもない。また、電磁コイル2への通電路の
具体的構成を図示のものに限らず、電磁クラッチの仕様
に応じて種々変形可能であることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す電磁クラッチの半
断面図で、図3のA−A断面を示す。
【図2】図1の電磁クラッチの全体形状を示す半断面側
面図である。
【図3】図1の電磁クラッチのロータ部の正面図であ
る。
【図4】図3のJ−J断面図である。
【図5】図1の電磁クラッチにおけるボス部と円筒状保
持部材との配置形態を示す断面図である。
【図6】(a)は図1の電磁クラッチのロータ部に装着
される摩擦板の正面図、(b)は同摩擦板の断面図であ
る。
【図7】本発明の第2実施形態を示す要部断面図で、図
8のC−C線に沿う断面図であって、ハブ11および回
転軸13の図示は省略している。
【図8】第2実施形態を示す電磁クラッチの半断面図で
ある。
【図9】本発明の第3実施形態を示す要部断面図であ
る。
【図10】本発明の第4実施形態を示す要部断面図であ
る。
【図11】本発明の第5実施形態を示すロータ部の正面
図である。
【図12】図11のロータ部の一部破断正面図である。
【図13】図12のK矢視部の一部破断断面図である。
【図14】図13のL−L断面図である。
【図15】本発明の第6実施形態の課題を説明するため
の、スリップリングとブラシとの接触部の断面図であ
る。
【図16】本発明の第6実施形態を示す、スリップリン
グとブラシとの接触部の断面図である。
【図17】第6実施形態による、スリップリングとブラ
シとの接触部の他の例を示す断面図である。
【図18】第6実施形態を示す電磁クラッチの縦断面図
である。
【図19】本発明の第7実施形態を示す電磁クラッチの
縦断面図で、図20(a)のA−O−A断面図である。
【図20】(a)は本発明の第7実施形態を示すロータ
部の正面図、(b)は(a)のZ−Z断面図である。
【図21】本発明の第8実施形態を示すロータ部の縦断
面図である。
【図22】本発明の第9実施形態を示すロータ部の縦断
面図である。
【図23】本発明の第10実施形態を示す電磁クラッチ
の半断面図である。
【図24】第10実施形態を示す要部断面図で、図23
のC−C線に沿う断面図であって、ハブ11および回転
軸13の図示は省略している。
【符号の説明】
1…ロータ(駆動側回転部材)、2…電磁コイル、5…
圧縮機(回転機械)、6…フロントハウジング、6a…
ボス部、7…軸受、8…アーマチャ、9…板バネ(弾性
連結部材)11…ハブ(従動側回転部材)、13…回転
軸、16、17…リード線、18…保持板、19、20
…スリップリング、22、23…ブラシ、26…保持部
材、26e、26f…収納穴(収納空間)、27…コイ
ルスプリング(弾性押圧手段)、28、29…リード
線、30…コネクタ本体、31、32…接続端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤山 真一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(6)に備えられた円筒状の
    ボス部(6a)の中心部に回転軸(13)を配置してい
    る回転機械(5)に適用され、前記回転軸(13)への
    回転伝達を断続する電磁クラッチであって、 回転部材(1)と、 この回転部材(1)に電気絶縁して配置され、通電によ
    り電磁吸引力を発生する電磁コイル(2)と、 前記回転部材(1)に対向配置され、前記電磁コイル
    (2)の発生する電磁吸引力により前記回転部材(1)
    に吸着されるアーマチャ(8)とを備え、 前記回転部材(1)に前記アーマチャ(8)が吸着され
    ることにより、回転駆動源から前記回転部材(1)およ
    び前記アーマチャ(8)を介して前記回転軸(13)に
    回転を伝達するようになっており、 さらに、前記ボス部(6a)の内周側の部位に、スリッ
    プリング(19、20)とこのスリップリング(19、
    20)に圧接摺動するブラシ(22、23)とを含む摺
    動通電機構を配置し、 この摺動通電機構を通して前記電磁コイル(2)に通電
    するようにしたことを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】 ハウジング(6)に備えられた円筒状の
    ボス部(6a)の中心部に回転軸(13)を配置してい
    る回転機械(5)に適用され、前記回転軸(13)への
    回転伝達を断続する電磁クラッチであって、 前記ボス部(6a)の外周上に回転自在に支持され、回
    転駆動源からの回転力を受けて回転する駆動側回転部材
    (1)と、 この駆動側回転部材(1)に電気絶縁して設けられ、通
    電により電磁吸引力を発生する電磁コイル(2)と、 前記回転軸(13)に連結される従動側回転部材(1
    1)と、 前記駆動側回転部材(1)に対向配設され、前記電磁コ
    イル(2)の発生する電磁吸引力により前記駆動側回転
    部材(1)に吸着されるアーマチャ(8)と、 前記従動側回転部材(11)と前記アーマチャ(8)と
    の間を連結するように配設され、かつ弾性変形可能な弾
    性連結部材(9)とを備え、 前記ボス部(6a)の内周側の部位に、スリップリング
    (19、20)とこのスリップリング(19、20)に
    圧接摺動するブラシ(22、23)とを含む摺動通電機
    構を配置し、 この摺動通電機構を通して前記電磁コイル(2)に通電
    するようにしたことを特徴とする電磁クラッチ。
  3. 【請求項3】 前記駆動側回転部材(1)の内周側に電
    気絶縁材料からなる保持板(18)を配置し、この保持
    板(18)に前記スリップリング(19、20)を設け
    るとともに、 前記電磁コイル(2)と前記スリップリング(19、2
    0)との間を電気的に接続するリード線(16、17)
    を前記保持板(18)に保持させたことを特徴とする請
    求項2に記載の電磁クラッチ。
  4. 【請求項4】 前記ボス部(6a)の内周側に、前記ス
    リップリング(19、20)に前記ブラシ(22、2
    3)を弾性的に押圧接触させる弾性押圧手段(27)、
    および前記ブラシ(22、23)に電気接続されたリー
    ド線(28、29)を配置したことを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
  5. 【請求項5】 前記ハウジング(6)に保持される電気
    絶縁材料からなるコネクタ本体(30)を有し、このコ
    ネクタ本体(30)に前記リード線(28、29)と電
    気接続される接続端子(31、32)を備えたことを特
    徴とする請求項4に記載の電磁クラッチ。
  6. 【請求項6】 前記ブラシ(22、23)を前記ボス部
    (6a)の内周側において前記ボス部(6a)の円周方
    向の一部のみを占める形状とし、 前記ボス部(6a)の内周側に電気絶縁材料からなる保
    持部材(26)を回り止めして配置するとともに、 この保持部材(26)に、前記ブラシ(22、23)の
    形状に対応した形状の収納空間(26e、26f)を形
    成し、この収納空間(26e、26f)内に前記ブラシ
    (22、23)を収納したことを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
  7. 【請求項7】 前記回転部材(1)に前記ボス部(6
    a)の内周側まで延びる内周突出部(1j)を備えると
    ともに、 この内周突出部(1j)に前記スリップリング(19、
    20)を保持し、 前記回転部材(1)を軸受(7)を介して前記ボス部
    (6a)の外周上に回転自在に支持し、 前記ボス部(6a)の軸方向と直交する方向に延びる略
    長方形のサークリップ(330)を有し、 このサークリップ(330)を前記ボス部(6a)に設
    けた溝部(36a、37a)に嵌合係止することによ
    り、前記軸受(7)を軸方向の位置決めをして前記ボス
    部(6a)に固定し、 前記回転部材(1)には、前記サークリップ(330)
    の脱着時に、前記サークリップ(330)を出入り可能
    とする挿入穴(34、35)を設けたことを特徴とする
    請求項1または2に記載の電磁クラッチ。
  8. 【請求項8】 前記スリップリング(19、20)と前
    記ブラシ(22、23)とを曲面形状で接触させること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の
    電磁クラッチ。
  9. 【請求項9】 前記スリップリング(19、20)と前
    記ブラシ(22、23)との接触部周辺の空気を排出す
    る通風口(39)と、この通風口(39)を通過する空
    気流を発生する羽根部(41)とを前記回転部材(1)
    に備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか
    1つに記載の電磁クラッチ。
  10. 【請求項10】 前記ブラシは正極側および負極側の一
    対のブラシ(22、23)からなり、この一対のブラシ
    (22、23)が前記ボス部(6a)の内周側において
    略水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1
    ないし9のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
  11. 【請求項11】 回転駆動源からの回転力を受けて回転
    する駆動側回転部材(1)と、 この駆動側回転部材(1)の内周側に位置する円筒状の
    ボス部(6a)を有するハウジング(6)と、 前記ボス部(6a)上に配置され、前記駆動側回転部材
    (1)を回転自在に支持する軸受(7)と、 前記駆動側回転部材(1)に電気絶縁して設けられ、通
    電により電磁吸引力を発生する電磁コイル(2)と、 前記ボス部(6a)の中心部に配置された回転軸(1
    3)と、 この回転軸(13)に連結された従動側回転部材(1
    1)と、 前記駆動側回転部材(1)に対向配設され、前記電磁コ
    イル(2)の発生する電磁吸引力により前記駆動側回転
    部材(1)に吸着されるアーマチャ(8)と、 前記従動側回転部材(11)と前記アーマチャ(8)と
    の間を連結するように配設され、かつ弾性変形可能な弾
    性連結部材(9)とを備え、 前記ボス部(6a)の内周側の部位に、スリップリング
    (19、20)とこのスリップリング(19、20)に
    圧接摺動するブラシ(22、23)とを含む摺動通電機
    構を配置し、 この摺動通電機構を通して前記電磁コイル(2)に通電
    するようにしたことを特徴とする電磁クラッチを備えた
    回転機械。
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JP2016049151A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 京楽産業.株式会社 遊技機

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