JP2001124098A - 軸受の組み付け構造 - Google Patents

軸受の組み付け構造

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JP2001124098A
JP2001124098A JP30270499A JP30270499A JP2001124098A JP 2001124098 A JP2001124098 A JP 2001124098A JP 30270499 A JP30270499 A JP 30270499A JP 30270499 A JP30270499 A JP 30270499A JP 2001124098 A JP2001124098 A JP 2001124098A
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Hiroyasu Sakamoto
博康 坂本
Shozo Tatematsu
章三 立松
Yasuo Tabuchi
泰生 田渕
Junichi Oguchi
純一 大口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被水を原因とする軸受を腐食を防止する。 【解決手段】 ボス部6aの軸方向寸法Lcを軸受7の
軸方向寸法Lbより長くするとともに、放射状に突出す
る突起部6cに軸受7の軸方向一端面7dを接触させる
ことにより軸受7をボス部6aに対して位置決する。こ
れにより、フロントハウジング6の表面を伝って軸受7
側に向かって流れる水の多くは、軸受7に到達する前
に、重力により外周面6bの最上部で分かれるようにし
て下方側に流れる。また、ボス部6aの外周面6bと軸
受7の内周面との接触面を除けば、軸受7の軸方向端部
7dとボス部6aとの接触部位の面積を極めて小さくす
ることができる。したがって、水が溜まる部位(箇所)
を小さくすることができるので、軸受7に到達する水量
が減少したことと相まって、被水を原因とする軸受7を
腐食を未然に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受の取付構造に
関するもので、圧縮機に動力を断続可能に伝達する電磁
クラッチ(動力伝達装置)に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電磁クラッチにおいて、
電磁コイルを回転部材(ロータ)側に設置するコイル回
転型が実開平1−131028号公報、実開平2−54
928号公報等で提案されている。これらのコイル回転
型の電磁クラッチは、磁気回路を回転部材と回転部材に
吸引されるアーマチャのみで構成されているので、コイ
ル固定型(回転部材と固定部材とアーマチャとにより磁
気回路を構成する)に比べて磁気抵抗を非常に小さくす
ることができ、吸引力を増大及び電磁クラッチの小型化
を図ることができるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コイル固定
型の電磁クラッチでは、円盤状の支持部材(サポートア
ーム)を介して電磁コイル(ステータコイル)が圧縮機
のフロントハウジングに固定されているとともに、支持
部材が回転部材(ロータ)内に配置された軸受(ベアリ
ング)を覆うように配置されていた。このため、支持部
材が回転部材内に水が進入することを防止する遮断壁と
して機能していたため、圧縮機が被水しても回転部材内
の軸受が被水していしまうこと防止できた。
【0004】これに対して、コイル回転型の電磁クラッ
チは、図6に示すように、支持部材を有していないの
で、圧縮機が被水すると、フロントハウジング5の表面
を伝って流れてきた水が、軸受7の軸方向端部(図6の
A部)とフロントハウジング6との接触部位に溜まって
しまい、軸受の腐食を招くおそれがある。なお、図6に
示す電磁クラッチは、発明者等が試作検討したものであ
る。
【0005】因みに、軸受の腐食と言う問題は、電磁ク
ラッチ固有の問題ではなく、被水環境に置かれる軸受全
てにおいて発生し得る問題である。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、被水を原因とす
る軸受を腐食を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、軸方向が略
水平となる軸受(7)をボス部(6a)の外周面(6
b)に組み付けるための軸受の組み付け構造において、
ボス部(6a)の軸方向寸法(Lc)は、軸受(7)の
軸方向寸法(Lb)より長く、ボス部(6a)には、径
外方側に突出する突起部(6c)が設けられ、さらに、
突起部(6c)が軸受(7)の軸方向端面(7d)に接
触することにより、軸受(7)がボス部(6a)に対し
て位置決めされていることを特徴とする。
【0008】これにより、第1に、ボス部(6a)の軸
方向寸法(Lc)が軸受(7)の軸方向寸法(Lb)よ
り長いので、軸受(7)側に向かって流れる水の多く
は、軸受(7)に到達する前に、重力によりボス部(6
a)の外周面(6b)の最上部で分かれるようにして下
方側に流れる。
【0009】第2に、軸受(7)の腐食を招く水が溜ま
る部位は、軸受(7)とボス部(6a)との接触部位で
あるが、本発明では、軸受(7)の軸方向一端面(7
d)が突起部(6c)に接触することにより、軸受
(7)がボス部(6a)に対して位置決めされた状態で
組み付けられているので、ボス部(6a)の外周面(6
b)と軸受(7)との接触面を除けば、軸受(7)の軸
方向端部(7d)とボス部(6a)との接触部位の面積
を極めて小さくすることができる。
【0010】したがって、水が溜まる部位(箇所)を小
さくすることができるので、軸受(7)に到達する水量
が減少したことと相まって、被水を原因とする軸受
(7)を腐食を未然に防止することができる。
【0011】請求項2に記載の発明では、突起部(6
c)は、ボス部(6a)の外周に複数本設けられてお
り、さらに、少なくともボス部(6a)の上端側に突起
部(6c)が設けられているとともに、その上端側に突
起部(6c)は、ボス部(6a)の軸方向に延びた突条
のものであることを特徴とする。
【0012】これにより、水をより確実に最上部で分か
れさせて下方側に流すことができるので、被水を原因と
する軸受(7)を腐食をさらに確実に防止することがで
きる。因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する
実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本実施形態は、本発明に係る軸受
の取付構造を車両用冷凍サイクルの圧縮機に動力を伝達
するコイル回転型の電磁クラッチ(動力伝達装置)10
0に適用したものであり、図1は本実施形態に係る圧縮
装置の一部断面図である。なお、圧縮機は、軸方向(シ
ャフト)が略水平方向と一致するように車両に搭載され
る。
【0014】図1中、1は駆動側ロータ(以下、ロータ
と略す。)であり、その外周部には多重Vベルトが掛け
られる多重V溝を持ったプーリ部1aが一体に形成され
ている。なお、ロータ1は、Vベルト(図示せず)を介
して走行用エンジン(外部駆動源)から回転力(駆動
力)を受けて回転する駆動側回転部材であって、炭素含
有量の少ない鉄系金属(強磁性体)にて断面コの字形状
とした2重リング形状に形成されている。因みに、ロー
タ1の開口側端面は、後述するアーマチャ8と接触して
回転力を伝達する摩擦面1eが形成されている。
【0015】ロータ1の内周円筒部1bと外周円筒部1
cの間には、環状の凹部1dが形成されており、この凹
部1d内には、通電されることにより磁界を発生させる
電磁コイル(励磁コイル)2が収納されている。この電
磁コイル2(以下、コイル2と略す。)は、図2に示す
ように、樹脂製の巻枠3に銅線(巻き線)が巻かれたも
ので、コイル2に電力を供給するスリップリング19、
20と共に樹脂にてモールド(一体化)されて凹部1d
内に収納されている。なお、この一体化されたものをコ
イルユニット4と呼ぶ。
【0016】また、図1中、5は従動側機器(回転機
械)である圧縮機であり、6は圧縮機5のうち、電磁ク
ラッチ100側に位置するフロントハウジングである。
このフロントハウジング6はアルミニウムダイカスト製
であり、その中心部に軸方向外方に突出する円筒状のボ
ス部(固定部材)6aが一体成形されている。ここで、
圧縮機5は公知の斜板型、ベーン型、スクロール型等の
いずれのタイプでもよい。
【0017】7はロータ1をフロントハウジング6のボ
ス部6a上に回転自在に支持する軸受であり、この軸受
7は本例ではロータ1の内周面(内周円筒部1b)にし
まりばめで圧入固定された外輪7aと、ボス部6aの外
周面6bにすきまばめで嵌合される内輪7bと、この両
者7a、7bの間に転動自在に保持された転動体7cと
からなる転がり軸受である。
【0018】ここで、ボス部6aの軸方向寸法Lcは、
軸受7の軸方向寸法Lbより長く、かつ、ボス部6aの
外周壁には、図3に示すように、ボス部6aの軸方向に
突条に延びるとともに、軸受7(ボス部6a)の径外方
側に向けて放射状(花びら状)に突出する突起部6cが
複数本(本実施形態では、4本)一体形成されている。
【0019】そして、図1に示すように、突起部6cが
軸受7の軸方向一端面7d(フロントハウジング6側の
端面)に接触することにより、軸受7がボス部6aに対
して軸方向一端側の位置決めされ、一方、軸受7の軸方
向他端面7d(フロントハウジング6と反対側の端面)
はボス部6aに装着されたサークリップ(固定手段)1
4aにより軸方向他端側の位置決めされている。このた
め、軸受7は、突起部6c及びサークリップ14aによ
り挟まれた状態となるので、ボス部6aに位置決め固定
される。
【0020】8はロータ1の摩擦面1eに対向配設され
たアーマチャで、リング状の平板形状に鉄系金属(強磁
性体)で形成されている。このアーマチャ8は電磁コイ
ル2の非通電時にはロータ1の摩擦面1eから所定の微
小距離離れた位置(図1に示す位置)に板ばね(弾性連
結部材)9のばね力で保持されるようになっている。
【0021】この板ばね9は本例では中心穴9aを持つ
円板状の皿バネから構成されており、板ばね9の外周部
は複数のリベット10aによりアーマチャ8の外周部に
連結され、板ばね9の内周部は複数のリベット10bに
よりハブ11に連結されている。なお、板ばね9にはア
ーマチャ8側へ突出する突出部9bが円周方向に複数個
一体成形されており、この突出部9bにより板ばね9に
初期撓みを与えて、電磁コイル2の非通電時にアーマチ
ャ8を図1の所定位置に保持するばね力(初期反力)を
得る。
【0022】ハブ11は従動側回転部材であって、鉄系
金属にて半径方向に延びる板部11aと中心円筒部11
bとを有する形状に成形されている。ハブ11の中心円
筒部11bは、圧縮機5の回転軸12にスプライン結合
等により回り止めして嵌合している。そして、回転軸1
2の先端ネジ穴部(図示せず)にボルト13をネジ込む
ことによりハブ11を回転軸12に一体に連結してい
る。
【0023】また、22、23はスリップリング19、
20に摺動可能に接触してスリップリング19、20
(コイル2)に電力を供給する炭素系の導電材料からな
るものである。
【0024】次に、コイルユニット4の詳細構造及びそ
の組み付け方法について述べる。
【0025】図2はコイルユニット4の断面図であり、
図4はコイルユニット4の正面図である。そして、コイ
ルユニット4は、径方向に延びる円板部40と、この円
板部40の外周部から軸方向に突出する円環部41とを
有する形状に樹脂(電気絶縁材)により成形されてい
る。前者の円板部40にスリップリング19、20を、
また、後者の円環部41に樹脂製の巻枠3と電磁コイル
2をそれぞれインサート成形の手法にて一体成形してい
る。42はハブ11の中心円筒部11bの外周側に所定
間隔を開けて嵌合する中心穴である。
【0026】正極側及び負極側のスリップリング19、
20は図4に示すように、そのいずれか一方の径を大、
他方の径を小に設定して、径方向において重合するよう
にコイルユニット4と同心状に配置されている。この両
スリップリング19、20はボス部6aの内周側に位置
するように配置される。
【0027】この両スリップリング19、20は銅等の
導体金属からなるもので、それぞれ接続片19a、20
aを切削加工、プレス加工等の方法で一体成形してい
る。ここで、接続片19a、20aはそれぞれ180°
対称位置において径方向の外方に延びるように細長形状
に成形されている。そして、接続片19a、20aの外
周端部にはそれぞれ端子片19b、20bを一体成形し
ている。この端子片19b、20bに電磁コイル2の巻
き始め端部及び巻き終わり端部のリード線15、16
(図4)を機械的にかしめ結合した上で半田付けするこ
とにより、機械的及び電気的に結合している。
【0028】両スリップリング19、20のうち、ブラ
シ22、23に対向する面は、リング状の溝部43、4
4を通して外部に露出している。ブラシ22、23の先
端部は溝部43、44内に挿入されてスリップリング1
9、20の表面に接触する。ここで、溝部43、44を
ブラシ22、23側からスリップリング19、20の表
面に向かって徐々に断面積が減少するテーパ状に成形す
ることにより、ブラシ22、23の先端部が常にスリッ
プリング19、20表面に安定的に接触するようになっ
ている。
【0029】樹脂製コイルユニット4の円板部40にお
いて、両スリップリング19、20の中間部位にはブラ
シ摩耗粉の排出穴45が形成されている。この排出穴4
5はコイルユニット4の円周方向に複数(本例では図4
のように3個)設けられ、かつ、内周側の溝部44内に
開口している。
【0030】また、樹脂製コイルユニット4の円板部4
0において外周寄りの部位に、円周方向の略半周に及ぶ
2つの円弧状溝部46が板厚方向に貫通して設けられ、
この円弧状溝部46をロータ1の内周円筒部1bが貫通
することにより、内周円筒部1bの先端部1b’がアー
マチャ8に直接対向できるようになっている。なお、ロ
ータ1の内周円筒部1bの先端部1b’には円板部40
における接続片19a、20a部分が嵌合する溝部が形
成されている。
【0031】また、樹脂製コイルユニット4の円板部4
0にはロータ1の内周円筒部1bの内周面に嵌合する円
環状の嵌合面47が軸方向に突出成形してあり、この嵌
合面47と円環部41の両方においてロータ1の内周円
筒部1bの内外の両面に嵌合することにより、樹脂製コ
イルユニット4の円板部40の径方向とロータ1の軸方
向との直角度の精度を高めるようになっている。また、
樹脂製コイルユニット4の円板部40には、樹脂製コイ
ルユニット4をロータ1から取り外す時に用いる取り外
し用工具を係合するためのねじ穴(係合穴)48が開け
てある。
【0032】そして、コイルユニット4は、図1に示す
ように、その円環部41をロータ1の凹部1d内に挿入
した後に、サークリップ(固定手段)14bによりロー
タ1に固定される。これにより、コイルユニット4をロ
ータ1に一体化することができ、コイルユニット4はロ
ータ1と一体に回転する。
【0033】一方、圧縮機5の回転軸12及びハブ11
の中心円筒部11bと、ボス部6aの内周面との間には
円筒状の空間21が形成されており、この空間21には
正極側、負極側のブラシ22、23及びこのブラシ2
2、23の保持部材24が配置されている。
【0034】ブラシ保持部材24はブラシ収納凹部24
a、24bとリング状の底面部24とを有する円環状に
樹脂等の電気絶縁材で成形されている。ブラシ収納凹部
24a、24bはブラシ保持部材24の円周方向に概略
180°離れた対称位置に断面円弧状に形成され、ブラ
シ保持部材24の軸方向に沿って延びる十分な軸方向寸
法(深さ)を持つ形状に形成され、その底部は底面部2
4cにて閉塞されている。
【0035】そして、ブラシ22、23はブラシ収納凹
部24a、24bに沿った断面円弧状に形成され、一方
のブラシ22は一方のブラシ収納凹部24a内に軸方向
に摺動可能に収納され、このブラシ22の一端部とブラ
シ収納凹部24aの底面部24cとの間に弾性押圧部材
としてコイルスプリング25が配置されている。従っ
て、このブラシ22の他端部はコイルスプリング25の
ばね力により常に一方のスリップリング19に圧接す
る。
【0036】同様に、他方のブラシ23は他方のブラシ
収納凹部24b内に軸方向に摺動可能に収納され、この
ブラシ23の一端部とブラシ収納凹部24bの底面部2
4cとの間に弾性押圧部材としてコイルスプリング26
が配置されている。従って、このブラシ23の他端部は
コイルスプリング26のばね力により常に他方のスリッ
プリング20に圧接する。
【0037】なお、ブラシ保持部材24はボス部6aの
内周面に適宜の手段により回転方向の位置決めをしてフ
ロントハウジング6にねじ止め等の固定手段により保
持、固定される。
【0038】ブラシ22及びブラシ23にはそれぞれ正
極側、負極側のリード線(ピグテール)27、28の一
端が電気接続され、このリード線27、28の他端部は
ブラシ保持部材24の底面部24cを貫通して、ブラシ
保持部材24のうち圧縮機5側の表面(図1の右側端
面)に取り出し、更にフロントハウジング6を通して、
電磁コイル2の通電を断続する外部制御回路に電気接続
されるようになっている。
【0039】次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0040】ボス部6aの軸方向寸法Lcが軸受7の軸
方向寸法Lbより長いので、フロントハウジング6の表
面を伝って軸受7側に向かって流れる水の多くは、軸受
7に到達する前に、重力により外周面6bの最上部で分
かれるようにして下方側に流れる。
【0041】ところで、軸受7の腐食を招く水が溜まる
部位は、軸受7のとフロントハウジング6(ボス部6
a)との接触部位であるが、本実施形態では、軸受7の
軸方向一端面7dが突起部6cに接触することにより、
軸受7がボス部6aに対して位置決めされた状態で組み
付けられているので、ボス部6aの外周面6bと軸受7
の内周面との接触面を除けば、軸受7の軸方向端部7d
とフロントハウジング6(ボス部6a)との接触部位の
面積を極めて小さくすることができる。
【0042】したがって、水が溜まる部位(箇所)を小
さくすることができるので、軸受7に到達する水量が減
少したことと相まって、被水を原因とする軸受7を腐食
を未然に防止することができる。
【0043】また、本実施形態のごとく、少なくともボ
ス部6aの上端側に位置する部位に突起部6cを設けれ
ば、突起部6cによりフロントハウジング6の表面を伝
って軸受7側に向かって流れる水を、より確実に最上部
で分かれさせて下方側に流すことができるので、被水を
原因とする軸受7を腐食をさらに確実に防止することが
できる。
【0044】ところで、本実施形態は、ボス部6aの軸
方向寸法Lcが軸受7の軸方向寸法Lbより長くするこ
とで、フロントハウジング6の表面を伝って軸受7側に
向かって流れる水の多くを、軸受7に到達する前に下方
側に流すものであるので、突起部6cのうちボス部6a
の軸方向と平行な部位の寸法(以下、突起部長さLaと
呼ぶ。)が長いほど、多くの水を軸受7に到達する前に
下方側に流すことができる。
【0045】しかし、突起部長さLaが長くなると、図
1から明らかなように、圧縮機5の軸方向寸法の大型化
を招くので、ボス部6aの表面粗さ、撥水性及び強度等
を考慮して適宜選定する必要があるが、少なくとも3m
m以上とすることが望ましい。
【0046】また、突起部6aは、ダイカストにてボス
部6a(フロントハウジング6)と一体成形されている
ので、ボス部6a(フロントハウジング6)の製造原価
上昇を招くことなく、被水を原因とする軸受7を腐食を
防止できる。
【0047】なお、本実施形態では、上端側に位置する
部位に突起部6cにより、フロントハウジング6の表面
を伝って軸受7側に向かって流れる水を最上部で分かれ
させて下方側に流すものであるので、突起部6cの断面
形状波は、図3(a)に示すように、ボス部6aの径外
方側に向けて凸となった略三角状とするが望ましいが、
本実施形態は、これに限定されるものではなく、半円形
状等その他の形状であってもよい。
【0048】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、ボス部6bのうち突起部6cが形成された部位の外
周面は、ボス部6a軸方向と略平行であったが、図5に
示すように、軸受7と反対が側に向かうほど、切削加工
等によりその径寸法が縮小するようにテーパ状としても
よい。
【0049】また、上述の実施形態では、車両用冷凍サ
イクルの圧縮装置に本発明に係る軸受の取付構造を適用
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プー
リ等のその他の回転体を支持する軸受にも適用すること
ができる。
【0050】また、上述の実施形態では、ボス部6aの
上端側に位置する部位に突起部6cを設けたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ボス部6aの上端側
からずれた位置に形成してもよい。
【0051】また、上述の実施形態では、突起部6cが
4本設けられていたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、軸受7を圧入する際の押圧力に応じて適宜選
定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧縮装置の一部面図で
ある。
【図2】本発明の実施形態に係る圧縮装置のコイルユニ
ットの断面図である。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係るフロントハウ
ジングの正面図であり、(b)は(a)のH−H断面図
である。
【図4】本発明の実施形態に係る圧縮装置のコイルユニ
ットの正面図である。
【図5】本発明の変形例に係るボス部の断面図である。
【図6】試作に係る圧縮装置の一部面図である。
【符号の説明】
1…ロータ、6…フロントハウジング、6a…ボス部、
6c…突起部、7…軸受。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田渕 泰生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 大口 純一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3J017 AA02 AA10 DB04 DB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向が略水平となる軸受(7)をボス
    部(6a)の外周面(6b)に組み付けるための軸受の
    組み付け構造であって、 前記ボス部(6a)の軸方向寸法(Lc)は、前記軸受
    (7)の軸方向寸法(Lb)より長く、 前記ボス部(6a)には、径外方側に突出する突起部
    (6c)が設けられ、 さらに、前記突起部(6c)が前記軸受(7)の軸方向
    端面(7d)に接触することにより、前記軸受(7)が
    前記ボス部(6a)に対して位置決めされていることを
    特徴とする軸受の組み付け構造。
  2. 【請求項2】 前記突起部(6c)は、前記ボス部(6
    a)の外周に複数本設けられており、 さらに、少なくとも前記ボス部(6a)の上端側に前記
    突起部(6c)が設けられているとともに、その上端側
    に前記突起部(6c)は、前記ボス部(6a)の軸方向
    に延びた突条のものであることを特徴とする請求項1に
    記載の軸受の組み付け構造。
  3. 【請求項3】 外部駆動源から動力を受けて稼働する圧
    縮機(5)と、 前記外部駆動源からの駆動力を断続可能に伝達する動力
    伝達装置(100)とを有し、 前記動力伝達装置(100)の回転部材(1)は、請求
    項1又は2記載の軸受の組み付け構造にて前記圧縮機
    (5)のハウジング(6)に組み付けられいることを特
    徴とする圧縮装置。
JP30270499A 1999-10-25 1999-10-25 軸受の組み付け構造 Pending JP2001124098A (ja)

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