JP3938881B2 - ブラシ装置 - Google Patents

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JP3938881B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシをモータのコンミテータに当接させるブラシ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、直流モータには、ブラシ装置が設けられている。このブラシ装置は、アーマチャ(回転子)に設けられたコンミテータの径方向に延びるブラシホルダ内にブラシが収容保持され、そのブラシの後端部がコイルスプリングにて付勢されて同ブラシの先端部がコンミテータに押圧接触されている。
【0003】
このように構成されたブラシ装置では、回転子の回転時、ブラシがコンミテータと摺接することから、ブラシ及びコンミテータを介して外部からの駆動電流が回転子、詳しくは電機子コアに巻着された巻線に供給される。
【0004】
ところで、上記のようなブラシ装置において、ブラシホルダの内壁(内側面)は、ブラシの熱膨張等を考慮して、高温になったブラシを収容した状態でも隙間を有するように設定されている。よって、回転子の長時間回転時等、ブラシが高温となり膨張してもブラシホルダがブラシの前後方向の移動を妨げるといったことは防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなブラシ装置では、例えば、回転子(コンミテータ)の回転中に、ブラシがコンミテータとの摩擦力等により、ブラシホルダに対してがたつくことがある。このことは、ブラシからコンミテータへの駆動電流の供給を不安定としたり、ブラシの振動を発生させ、ひいては騒音発生の原因となる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ブラシがブラシホルダに対してがたつくことを抑制することができるブラシ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、先端部がコンミテータに当接されるブラシと、前記ブラシを前記コンミテータの径方向に移動可能としながら略収容するブラシホルダと、前記ブラシの後端部に、その一端部が当接され該ブラシを前記コンミテータ側に付勢するコイルスプリングとを備えたブラシ装置において、前記ブラシホルダは、前記コンミテータの回転方向に一対並設される回転方向側側壁と、両回転方向側側壁における上方を覆うプレートとを備え、前記ブラシをその後端部に向かうほど前記コンミテータの軸線方向の上方に傾斜するように収容保持するとともに、前記コイルスプリングを収容し、前記コイルスプリングの前記一端部における前記コンミテータの回転方向幅を、前記ブラシにおける前記コンミテータの回転方向幅以上に設定し、前記コイルスプリングの前記一端部を、前記ブラシの後端部における前記コンミテータの軸線方向中央から上方にオフセットした位置に当接させ、前記プレートに、前記コイルスプリングの位置決めを行うための位置決め部を前記両回転方向側側壁間において下方に突出するように形成した。
【0008】
請求項2に記載の発明は、先端部がコンミテータに当接されるブラシと、前記ブラシを前記コンミテータの径方向に移動可能としながら略収容するブラシホルダと、前記ブラシの後端部に、その一端部が当接され該ブラシを前記コンミテータ側に付勢するコイルスプリングとを備えたブラシ装置において、前記ブラシホルダは、前記コンミテータの回転方向に一対並設される回転方向側側壁と、両回転方向側側壁における上方を覆うプレートとを備え、前記ブラシをその後端部に向かうほど前記コンミテータの軸線方向の上方に傾斜するように収容保持するとともに、前記コイルスプリングを収容し、前記コイルスプリングの前記一端部における前記コンミテータの回転方向幅を、前記ブラシにおける前記コンミテータの回転方向幅以上に設定し、前記ブラシの軸中心に対して前記コイルスプリングの軸中心を前記コンミテータの軸線方向の上方に平行にずらした位置に設定し、前記プレートに、前記コイルスプリングの位置決めを行うための位置決め部を前記両回転方向側側壁間において下方に突出するように形成した
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のブラシ装置において、前記回転方向側側壁を樹脂材にて形成し、前記プレートは金属プレートであり、該金属プレートに、折り曲げられることで前記ブラシホルダにおける前記コンミテータの径方向外側の後板部となる屈曲後板部を一体形成した。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、ブラシの後端部におけるコンミテータの軸線方向中央からオフセットした位置がコイルスプリングに付勢されることから、ブラシにコンミテータの軸線方向の付勢力がかかる。よって、ブラシの前記軸線方向のがたつきが抑制される。しかも、コイルスプリングの一端部におけるコンミテータの回転方向幅は、ブラシにおけるコンミテータの回転方向幅以上に設定されることから、ブラシにおけるコンミテータの回転方向両端がコイルスプリングの一端部に支持されることになる。よって、ブラシの前記回転方向のがたつきが抑制される。また、ブラシの傾斜に基づき、コイルスプリングにてブラシにかかる付勢力がコンミテータの軸線方向に大きくなる。よって、ブラシの前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。更に、プレートには、コイルスプリングの位置決めを行うための位置決め部が形成される。よって、コイルスプリングを容易に他の部材を用いることなく位置決めすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、ブラシの軸中心に対してコイルスプリングの軸中心がコンミテータの軸線方向に平行にずらした位置に設定されるため、ブラシにコンミテータの軸線方向の付勢力がかかる。よって、ブラシの前記軸線方向のがたつきが抑制される。しかも、コイルスプリングの一端部におけるコンミテータの回転方向幅は、ブラシにおけるコンミテータの回転方向幅以上に設定されることから、ブラシにおけるコンミテータの回転方向両端がコイルスプリングの一端部に支持されることになる。よって、ブラシの前記回転方向のがたつきが抑制される。また、ブラシ傾斜に基づき、コイルスプリングにてブラシにかかる付勢力がコンミテータの軸線方向に大きくなる。よって、ブラシの前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。更に、プレートには、コイルスプリングの位置決めを行うための位置決め部が形成される。よって、コイルスプリングを容易に他の部材を用いることなく位置決めすることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、コンミテータの回転方向に一対並設される回転方向側側壁は樹脂材にて形成される。よって、ブラシが回転方向側側壁に衝突しても、回転方向側側壁を金属にて形成した場合に比べて、大きな騒音(金属音)が発生しない。
【0016】
また、金属プレートには、折り曲げられることでコンミテータの径方向外側に設けられる後板部となる屈曲後板部が一体形成される。よって、例えば、屈曲後板部を折り曲げていない状態でブラシホルダに対してコンミテータを配置した後、ブラシ及びコイルスプリングをコンミテータの径方向外側からブラシホルダに収容し、その後、屈曲後板部を折り曲げてブラシ装置の組付けを行うことができる。これにより、ブラシ装置の組付け自由度が増す。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を直流モータに具体化した一実施の形態を図1〜図6に従って説明する。
【0020】
図1に示すように、直流モータ1は、略有底筒形状のヨーク2と、ハウジング3と、そのヨーク2及びハウジング3とで囲まれた空間内に略収容される電機子(アーマチャ)4及びブラシ装置5とを備えている。
【0021】
ヨーク2の内周面にはマグネットホルダ6が嵌入され該マグネットホルダ6には複数のマグネットMが保持されている。詳しくは、マグネットホルダ6は、樹脂材からなり、マグネット保持孔6aが径方向に貫通形成された略筒形状に形成されている。マグネットMは、横断面が略扇形状に形成されている。そして、マグネットMはマグネット保持孔6aに嵌合保持され、マグネットホルダ6はヨーク2に嵌入(内嵌)固定される。
【0022】
マグネットホルダ6の下端部(図1中、下端部であって、ヨーク2開口側端部)には、軸方向に延びる嵌合凸部6bが形成されている。尚、本実施の形態の嵌合凸部6bは、マグネットホルダ6の周方向に略等角度間隔で3つ(図1中、1つのみ図示する)形成されている。この嵌合凸部6bは、マグネットホルダ6がヨーク2に嵌入された状態で、その先端部がヨーク2の開口部から外部(図1中、下方)に突出する。
【0023】
電機子4は、マグネットMの内側で回転可能に支持されている。詳しくは、電機子4は、回転軸7と、その回転軸7の中間部に固定された巻線コア8と、同回転軸7において前記巻線コア8の下方(図1中、下方)に固定されたコンミテータ9とを備えている。そして、回転軸7は、その両端側がヨーク2及びハウジング3にそれぞれ設けられた第1及び第2軸受10,11にて回転可能に支持されている。
【0024】
ブラシ装置5は、コンミテータ9の下方(図1中、下方)に配置される基板12上に複数(本実施の形態では4つ)設けられている。基板12は、絶縁性の樹脂材からなり、図3に示すように、中央にコンミテータ嵌挿孔12aが形成された略円盤形状に形成されている。基板12の外周縁には、略等角度間隔で複数(本実施の形態では3つ)の係合凹部12bが形成されている。各係合凹部12bは、軸方向から見て(図3参照)径方向内側に略半円形状に凹設されている。そして、各係合凹部12bには、弾性ゴム13がそれぞれ係合固定されている。この弾性ゴム13には、図1に示すように、嵌合孔13aが形成されており、該嵌合孔13aには前記嵌合凸部6bが嵌挿される。また、基板12より下方(図1中、下方であって、ハウジング3側)に突出した弾性ゴム13の下端部は、ハウジング3上に支持される。これにより、基板12は、弾性ゴム13を介して位置決めされるとともにハウジング3上にフローティング支持される。
【0025】
各ブラシ装置5は、ブラシホルダ21と、ブラシ22と、コイルスプリング23とを備えている(図4参照)。ブラシホルダ21は、基板12に一体形成されるホルダ本体24と、金属プレート25とにより構成される。
【0026】
ホルダ本体24は、基板12にて構成される底部24aと、コンミテータ9の回転方向側に一対並設される回転方向側側壁24b,24cとを備えている。本実施の形態の底部24aは、図2及び図4に示すように、コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜して(本実施の形態では径方向外側斜め上方に向かって)形成されている。又、一対の回転方向側側壁24b,24cは基板12上に該基板12と一体成形される。
【0027】
図4に示すように、前記一対の回転方向側側壁24b,24cの内側(対向)面において、後端側(コンミテータ9の径方向外側)の上方(コンミテータ3の軸線方向上方)には、その個所の対向間隔を広くするように内側から凹設された段差部24dが形成されている。段差部24dは、前記底部24aに沿って(平行に)コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜して形成されている。又、前記一対の回転方向側側壁24b,24cにおける先端側(コンミテータ9の径方向内側)には、上面から底部24aの下方に貫通する取付孔24eが形成されている。
【0028】
金属プレート25は、図4及び図5(a)(b)に示すように、前記一対の回転方向側側壁24b,24cの上方(図2及び図3中、上方)を略覆う形状の本体部25aを備える。この本体部25aには、後端部(図4及び図5中、右側であって、コンミテータ9の径方向外側端部)の中央から先端側に延びるスリット25bが形成されている。又、本体部25aの先端側(図4及び図5中、左側)には一対の取付腕25cが屈曲形成され、本体部25aの後端側(図4及び図5中、右側)には一対の屈曲後板部25dが折り曲げ可能に延設されている。この屈曲後板部25dは、図5(a)に示すように、金属プレート25において、本体部25aの(一対の)後端部位置に、前記スリット25bと直交方向に延びる折り曲げ用スリット25eが形成されることで、本体部25aに対して容易に折り曲げ可能とされている。又、本体部25aの(一対の)後端部において、前記折り曲げ用スリット25eの基端側には取付腕25cの延設方向と同方向に突出するように折り曲げ形成された凸部25f(図5(b)参照)が形成されている。尚、本実施の形態では、前記段差部24dと前記凸部25fがコイルスプリング23の位置決めを行うための位置決め部を構成している。
【0029】
金属プレート25は、その取付腕25cが回転方向側側壁24b,24cの取付孔24eに嵌挿され、更にその先端部が折り曲げられることで回転方向側側壁24b,24c(ホルダ本体24)に対して固定される。これにより、金属プレート25の本体部25aがブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の軸線方向一端側(上端側)に設けられる上部を構成する。そして、屈曲後板部25dは、図2に示すように折り曲げられることで、ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の径方向外側に設けられる後板部を構成する。
【0030】
ブラシ22は、図6(a)〜(c)に示すように、略四角柱形状に形成されている。ブラシ22のコンミテータ9に当接される側の先端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央には、V字溝22aが形成されている。V字溝22aは、コンミテータ9の中央に向かうほど底が深くなるように形成されている。又、ブラシ22の後端側の上部には、上方に突出するようにピッグテール22bの一端が埋設されている。尚、このピッグテール22bの他端は直流モータ1外部の図示しない制御装置(電源装置)に接続される。
【0031】
そして、ブラシ22は、図2及び図3に示すように、前記ブラシホルダ21内にコンミテータ9の径方向に移動可能に収容保持される。このとき、ブラシ22は、図2に示すように、前記底部24aの傾斜により、コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜して収容保持される。尚、ブラシホルダ21(底部24a、一対の回転方向側側壁24b,24c、及び金属プレート25の本体部25a)の内壁(内側面)は、ブラシ22の熱膨張等を考慮して、高温になったブラシ22を収容した状態でも隙間を有するように設定されている。
【0032】
コイルスプリング23は、略円筒形状に形成されている。このコイルスプリング23の一端部(図2中、左側端部)における回転方向幅(コンミテータ3の回転方向の幅)W1、即ち直径は、図3に示すように、ブラシ22における回転方向幅W2より大きく設定されている。又、このコイルスプリング23の直径は、前記一対の回転方向側側壁24b,24cの段差部24dの対向間隔より若干小さく、且つ段差部24dが形成されていない個所の一対の回転方向側側壁24b,24cの対向間隔より大きく設定されている。そして、コイルスプリング23は、図2に示すように、ブラシホルダ21内において、ブラシ22と屈曲後板部25dとの間で圧縮された状態で介在される。よって、ブラシ22は、その後端部がコイルスプリング23の一端部に付勢され、その先端部がコンミテータ9に押圧接触される。
【0033】
又、このとき、コイルスプリング23は、一対の段差部24d間に配置されることで、回転方向(コンミテータ9の回転方向)の移動が規制される(図3参照)とともに、軸線方向(コンミテータ9の軸線方向)一方(下方)への移動が規制される(図2参照)。又、コイルスプリング23は、金属プレート25における本体部25aの凸部25fにて軸線方向(コンミテータ9の軸線方向)他方(上方)への移動が規制される(図2参照)。
【0034】
又、前記ブラシホルダ21(段差部24d)は、図2に示すように、ブラシホルダ21にブラシ22及びコイルスプリング23が組付けられた状態で、ブラシ22の軸中心L1に対してコイルスプリング23の軸中心L2が前記コンミテータ9の軸線方向に平行にズレて配置されるように設定されている。これにより、コイルスプリング23の一端部は、ブラシ22の後端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央からオフセットした位置に当接される。
【0035】
このように構成された直流モータ1(ブラシ装置5)では、ブラシ22がコンミテータ9と摺接することから、電機子4の回転時においても、制御装置(電源装置)からブラシ22及びコンミテータ9を介して電機子4、詳しくは巻線コア8に巻着された巻線に駆動電流が供給される。
【0036】
そして、電機子4の長時間回転時等、ブラシ22が高温となりブラシホルダ21に対して膨張しても、ブラシホルダ21の内壁がブラシ22の熱膨張等を考慮して高温になったブラシ22を収容した状態でも隙間を有するように設定されているため、ブラシ22がブラシホルダ21内で狭持されてしまうことがない。
【0037】
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)ブラシ22の後端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央からオフセットした位置がコイルスプリング23の一端部に付勢されることから(軸中心L1に対して軸中心L2がコンミテータ9の軸線方向に平行にズレて配置されていることから)、ブラシ22にコンミテータ9の軸線方向の付勢力がかかる。よって、ブラシ22の前記軸線方向のがたつきが抑制される。しかも、コイルスプリング23の一端部における回転方向幅(コンミテータ9の回転方向の幅)W1は、ブラシ22における回転方向幅W2より大きく設定されることから、ブラシ22におけるコンミテータ9の回転方向両端がコイルスプリング23の一端部に支持されることになる。よって、コイルスプリングの一端部における回転方向幅がブラシにおける回転方向幅より小さい場合、即ちブラシの回転方向両端がコイルスプリングの一端部に支持されない場合に比べて、ブラシ22の前記回転方向のがたつきが抑制される。その結果、ブラシ22からコンミテータ9への駆動電流の供給を安定させることができる。又、ブラシ22の振動に基づく騒音発生を低減することができる。
【0038】
(2)ブラシ22は、ブラシホルダ21(底部24aの傾斜)にてコンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜して収容保持される。よって、傾斜に基づき、コイルスプリング23にてブラシ22にかかる付勢力がコンミテータ9の軸線方向に大きくなる。よって、ブラシ22の前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。
【0039】
(3)ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の回転方向に一対並設される回転方向側側壁24b,24cは樹脂材にて形成される。よって、ブラシ22が回転方向側側壁24b,24cに衝突しても、回転方向側側壁を金属にて形成した場合に比べて、大きな騒音(金属音)が発生しない。
【0040】
(4)ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の軸線方向一端側(上端側)に設けられる上部は、板状の金属プレート25(本体部25a)にて構成される。そして、金属プレート25には、折り曲げられることで、ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の径方向外側に設けられる後板部を構成する屈曲後板部25dが一体形成される。よって、例えば屈曲後板部25dを折り曲げていない状態でブラシホルダ21に対してコンミテータ9(電機子4)を配置した後、ブラシ22及びコイルスプリング23をコンミテータ9の径方向外側からブラシホルダ21に収容し、その後、屈曲後板部25dを折り曲げてブラシ装置5の組付けを行うことができる。これにより、ブラシホルダの一部を構成する底部に後板部を一体形成した場合等に比べて、ブラシ装置5の組付け自由度が増す。これにより、例えば、ブラシホルダの底部に後板部を一体形成した場合、ブラシ及びコイルスプリングをコンミテータの径方向内側からブラシホルダに収容し、さらにブラシを径方向外側に付勢して保持しながらブラシホルダに対してコンミテータを配置する必要があり煩雑となるが、その必要がなくなる。その結果、ブラシ装置5の組付けを容易に行うことができる。
【0041】
(5)回転方向側側壁24b,24c及び金属プレート25(本体部25a)には、コイルスプリング23の位置決めを行うための段差部24d及び凸部25fが形成される。よって、コイルスプリング23を容易に他の部材を用いることなく位置決めすることができる。
【0042】
上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、ブラシホルダ21は、(底部24aの傾斜にて)ブラシ22をコンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜して収容保持するとしたが、これに限定されず、ブラシ22をコンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜しないように収容保持する形状に変更してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)、(3)〜(5)と同様の効果を得ることができる。
【0043】
・上記実施の形態では、ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の回転方向に一対並設される回転方向側側壁24b,24cを樹脂材にて形成したが、例えば金属等、他の材料にて形成してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)、(2)、(4)、(5)と同様の効果を得ることができる。
【0044】
・上記実施の形態では、ブラシホルダ21は、基板12に一体形成されるホルダ本体24と金属プレート25とにより構成されるとしたが、これに限定されず、他の構成に変更してもよい。例えば、金属プレート25の本体部25aがブラシホルダ21の上部を構成し、金属プレート25に一体形成される屈曲後板部25dが折り曲げられることでブラシホルダ21の後板部を構成するとしたが、上部及び後板部を別部材とする等、他の構成に変更してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(3)と同様の効果を得ることができる。
【0045】
・上記実施の形態では、回転方向側側壁24b,24c及び金属プレート25には、コイルスプリング23の位置決めを行うための段差部24d及び凸部25fが形成されるとしたが、コイルスプリング23の位置決めを行うことができれば、段差部24d及び凸部25fを他の構成に変更してもよい。例えば、回転方向側側壁24b,24c及び金属プレート25にコイルスプリング23の位置決めを行うための他の形状の位置決め部を形成してもよい。このようにしても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。又、例えば、コイルスプリング23の位置決めを行うための位置決め部を別部材として設けてもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
【0046】
・上記実施の形態では、コイルスプリング23の一端部(図2中、左側端部)における回転方向幅(コンミテータ3の回転方向の幅)W1を、ブラシ22における回転方向幅W2より大きく設定したが、ブラシ22における回転方向幅W2以上であれば変更してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0047】
・上記実施の形態では、コイルスプリング23を略円筒形状に形成したが、真円の略円筒形状に限らず、例えば、略楕円円筒形状に形成されたものに変更してもよい。又、例えば、コイルスプリングを、コンミテータ9の径方向から見てコンミテータ9の回転方向に短径の略楕円円筒形状とすると、ブラシ22の前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。更に、コンミテータ9の径方向から見てブラシ22がコンミテータ9の回転方向より回転軸線方向に長い場合に、コイルスプリングをコンミテータ9の径方向から見てコンミテータ9の回転方向に短径の略楕円円筒形状とすると、その配置スペース(ブラシの径方向外側スペース)を有効利用することができる。尚、この場合も、ブラシ22の後端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央からオフセットした位置にコイルスプリングの一端部を当接させ、コイルスプリングの一端部における回転方向幅(コンミテータ9の回転方向の幅)、即ち短径を、ブラシ22における回転方向幅W2以上に設定する必要がある。
【0048】
・上記実施の形態では、ブラシ装置5を4つ備えた直流モータ1に具体化したが、ブラシ装置5を他の数(例えば2つや3つ)備える直流モータ(例えばワイパ用モータ等)に具体化してもよい。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0049】
上記実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記位置決め部は、前記回転方向側側壁に形成され、前記コイルスプリングの前記回転方向の移動を規制し、且つ前記軸線方向一方の移動を規制する段差部と、前記金属プレートに形成され、前記軸線方向他方の移動を規制する凸部である。このようにすると、コイルスプリングを容易に他の部材を用いることなく前記回転方向及び前記軸線方向に位置決めすることができる。
【0050】
(ロ)前記コイルスプリングを、前記コンミテータの径方向から見て前記コンミテータの回転方向に短径の略楕円円筒形状とした。このようにすると、ブラシの前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。
【0051】
(ハ)前記ブラシ装置を備えたモータ。このようにすると、ブラシのブラシホルダに対するがたつきを抑制することができるモータを提供することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ブラシがブラシホルダに対してがたつくことを抑制することができるブラシ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の直流モータの要部断面図。
【図2】本実施の形態のブラシ装置を説明するための拡大断面図。
【図3】本実施の形態のブラシ装置を説明するための説明図。
【図4】本実施の形態のブラシ装置の分解斜視図。
【図5】(a)金属プレートの平面図。(b)金属プレートの側断面図。
【図6】(a)ブラシの正面図。(b)ブラシの側面図。(c)ブラシの平面図。
【符号の説明】
9…コンミテータ、21…ブラシホルダ、22…ブラシ、23…コイルスプリング、25…金属プレート、24b,24c…回転方向側側壁、24d…位置決め部の一部を構成する段差部、25d…屈曲後板部、25f…位置決め部の一部を構成する凸部、W1…コイルスプリングの回転方向幅、W2…ブラシの回転方向幅、L1…ブラシの軸中心、L2…コイルスプリングの軸中心。

Claims (3)

  1. 先端部がコンミテータ(9)に当接されるブラシ(22)と、
    前記ブラシ(22)を前記コンミテータ(9)の径方向に移動可能としながら略収容するブラシホルダ(21)と、
    前記ブラシ(22)の後端部に、その一端部が当接され該ブラシ(22)を前記コンミテータ(9)側に付勢するコイルスプリング(23)と
    を備えたブラシ装置において、
    前記ブラシホルダ(21)は、前記コンミテータ(9)の回転方向に一対並設される回転方向側側壁(24b,24c)と、両回転方向側側壁(24b,24c)における上方を覆うプレート(25)とを備え、前記ブラシ(22)をその後端部に向かうほど前記コンミテータ(9)の軸線方向の上方に傾斜するように収容保持するとともに、前記コイルスプリング(23)を収容し、
    前記コイルスプリング(23)の前記一端部における前記コンミテータ(9)の回転方向幅(W1)を、前記ブラシ(22)における前記コンミテータ(9)の回転方向幅(W2)以上に設定し、
    前記コイルスプリング(23)の前記一端部を、前記ブラシ(22)の後端部における前記コンミテータ(9)の軸線方向中央から上方にオフセットした位置に当接させ
    前記プレート(25)に、前記コイルスプリング(23)の位置決めを行うための位置決め部(25f)を前記両回転方向側側壁(24b,24c)間において下方に突出するように形成したことを特徴とするブラシ装置。
  2. 先端部がコンミテータ(9)に当接されるブラシ(22)と、
    前記ブラシ(22)を前記コンミテータ(9)の径方向に移動可能としながら略収容するブラシホルダ(21)と、
    前記ブラシ(22)の後端部に、その一端部が当接され該ブラシ(22)を前記コンミテータ(9)側に付勢するコイルスプリング(23)と
    を備えたブラシ装置において、
    前記ブラシホルダ(21)は、前記コンミテータ(9)の回転方向に一対並設される回転方向側側壁(24b,24c)と、両回転方向側側壁(24b,24c)における上方を覆うプレート(25)とを備え、前記ブラシ(22)をその後端部に向かうほど前記コンミテータ(9)の軸線方向の上方に傾斜するように収容保持するとともに、前記コイルスプリング(23)を収容し、
    前記コイルスプリング(23)の前記一端部における前記コンミテータ(9)の回転方向幅(W1)を、前記ブラシ(22)における前記コンミテータ(9)の回転方向幅(W2)以上に設定し、
    前記ブラシ(22)の軸中心(L1)に対して前記コイルスプリング(23)の軸中心(L2)を前記コンミテータ(9)の軸線方向の上方に平行にずらした位置に設定し、
    前記プレート(25)に、前記コイルスプリング(23)の位置決めを行うための位置決め部(25f)を前記両回転方向側側壁(24b,24c)間において下方に突出するように形成したことを特徴とするブラシ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のブラシ装置において、
    前記回転方向側側壁(24b,24c)を樹脂材にて形成し
    前記プレートは金属プレート(25)であり、該金属プレート(25)に、折り曲げられることで前記ブラシホルダ(21)における前記コンミテータ(9)の径方向外側の後板部となる屈曲後板部(25d)を一体形成したことを特徴とするブラシ装置。
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