JP2003299323A - ブラシ装置 - Google Patents

ブラシ装置

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JP2003299323A
JP2003299323A JP2002102896A JP2002102896A JP2003299323A JP 2003299323 A JP2003299323 A JP 2003299323A JP 2002102896 A JP2002102896 A JP 2002102896A JP 2002102896 A JP2002102896 A JP 2002102896A JP 2003299323 A JP2003299323 A JP 2003299323A
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brush
commutator
coil spring
holder
axial direction
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JP2002102896A
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English (en)
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Katsuji Kawai
勝児 河合
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラシがブラシホルダに対してがたつくことを
抑制することができるブラシ装置を提供する。 【解決手段】ブラシ装置5は、先端部がコンミテータ9
に当接されるブラシ22と、ブラシ22をコンミテータ
9の径方向に移動可能としながら略収容するブラシホル
ダ21と、ブラシ22の後端部に、その一端部が当接さ
れ該ブラシ22をコンミテータ9側に付勢するコイルス
プリング23とを備える。そして、ブラシホルダ21
は、ブラシ22をコンミテータ9の径方向に対して軸線
方向に傾斜するように収容保持する。又、ブラシ22の
先端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央にはV字
溝22aが形成される。このV字溝22aは、コンミテ
ータ9の軸線方向中央に向かうほど底が深くなるように
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシをモータの
コンミテータに当接させるブラシ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直流モータには、ブラシ装置が設
けられている。このブラシ装置は、アーマチャ(回転
子)に設けられたコンミテータの径方向に延びるブラシ
ホルダ内にブラシが収容保持され、そのブラシの後端部
がコイルスプリングにて付勢されて同ブラシの先端部が
コンミテータに押圧接触されている。
【0003】このように構成されたブラシ装置では、回
転子の回転時、ブラシがコンミテータと摺接することか
ら、ブラシ及びコンミテータを介して外部からの駆動電
流が回転子、詳しくは電機子コアに巻着された巻線に供
給される。
【0004】ところで、上記のようなブラシ装置におい
て、ブラシホルダの内壁(内側面)は、ブラシの熱膨張
等を考慮して、高温になったブラシを収容した状態でも
隙間を有するように設定されている。よって、回転子の
長時間回転時等、ブラシが高温となり膨張してもブラシ
ホルダがブラシの前後方向の移動を妨げるといったこと
は防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなブラシ装置では、例えば、回転子(コンミテー
タ)の回転中に、ブラシがコンミテータとの摩擦力等に
より、ブラシホルダに対してがたつくことがある。特
に、加工されたままの状態(慣らし運転されていない状
態)のブラシとコンミテータとを摺接させる初期段階
(所謂、慣らし運転段階)においては、ブラシの先端部
の製造誤差等によりブラシがブラシホルダに対してがた
つき易い。このことは、慣らし運転にて慣らされるブラ
シの先端部がコンミテータの摺接面と精度良く一致しな
い形状となったり、長い慣らし運転時間を要するといっ
た不具合の原因となる。又、ブラシがブラシホルダに対
してがたつくことは、ブラシからコンミテータへの駆動
電流の供給を不安定としたり、ブラシの振動を発生さ
せ、ひいては騒音発生の原因となる。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、ブラシがブラシホル
ダに対してがたつくことを抑制することができるブラシ
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、先端部がコンミテータに当接されるブラシと、前記
ブラシを前記コンミテータの径方向に移動可能としなが
ら略収容するブラシホルダと、前記ブラシの後端部と当
接され該ブラシを前記コンミテータ側に付勢する付勢手
段とを備えたブラシ装置において、前記ブラシホルダ
に、前記ブラシを前記コンミテータの径方向に対して軸
線方向に傾斜するように収容保持させ、前記ブラシの先
端部における前記コンミテータの軸線方向中央に凹部を
形成した。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のブラシ装置において、前記付勢手段は、前記ブラシの
後端部にその一端部が当接されるコイルスプリングであ
って、前記コイルスプリングの前記一端部を、前記ブラ
シの後端部における前記コンミテータの軸線方向中央か
らオフセットした位置に当接させた。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のブラシ装置において、前記付勢手段は、前記ブ
ラシの後端部にその一端部が当接されるコイルスプリン
グであって、前記コイルスプリングの前記一端部におけ
る前記コンミテータの回転方向幅を、前記ブラシにおけ
る前記コンミテータの回転方向幅以上に設定した。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項に記載のブラシ装置において、前記凹部
は、前記コンミテータの中央に向かうほど底が深くなる
V字溝である。
【0011】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
ブラシの先端部におけるコンミテータの軸線方向中央に
は凹部が形成されるため、コンミテータと摺接される初
期段階(所謂、慣らし運転段階)においてブラシは確実
に前記軸線方向の両端部でコンミテータと当接すること
になる。よって、初期段階においてブラシの前記軸線方
向のがたつきが抑制される。しかも、ブラシは、ブラシ
ホルダにてコンミテータの径方向に対して軸線方向に傾
斜して収容保持される。よって、傾斜に基づき、コイル
スプリングにてブラシにかかる付勢力がコンミテータの
軸線方向に大きくなる。これにより、ブラシの前記軸線
方向のがたつきが更に抑制される。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、ブラシの
後端部におけるコンミテータの軸線方向中央からオフセ
ットした位置がコイルスプリングに付勢されることか
ら、ブラシにコンミテータの軸線方向の付勢力がかか
る。よって、ブラシの前記軸線方向のがたつきが更に抑
制される。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、コイルス
プリングの一端部におけるコンミテータの回転方向幅
は、ブラシにおけるコンミテータの回転方向幅以上に設
定されることから、ブラシにおけるコンミテータの回転
方向両端がコイルスプリングの一端部に支持されること
になる。よって、ブラシの前記回転方向のがたつきが抑
制される。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、凹部は、
前記コンミテータの中央に向かうほど底が深くなるV字
溝であるため、コンミテータと摺接される初期段階(所
謂、慣らし運転段階)においてブラシは徐々にコンミテ
ータとの当接面積が増加する。よって、急激な摩擦力の
変化が発生せず、ブラシのがたつきが更に抑制される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を直流モータに具体
化した一実施の形態を図1〜図6に従って説明する。
【0016】図1に示すように、直流モータ1は、略有
底筒形状のヨーク2と、ハウジング3と、そのヨーク2
及びハウジング3とで囲まれた空間内に略収容される電
機子(アーマチャ)4及びブラシ装置5とを備えてい
る。
【0017】ヨーク2の内周面にはマグネットホルダ6
が嵌入され該マグネットホルダ6には複数のマグネット
Mが保持されている。詳しくは、マグネットホルダ6
は、樹脂材からなり、マグネット保持孔6aが径方向に
貫通形成された略筒形状に形成されている。マグネット
Mは、横断面が略扇形状に形成されている。そして、マ
グネットMはマグネット保持孔6aに嵌合保持され、マ
グネットホルダ6はヨーク2に嵌入(内嵌)固定され
る。
【0018】マグネットホルダ6の下端部(図1中、下
端部であって、ヨーク2開口側端部)には、軸方向に延
びる嵌合凸部6bが形成されている。尚、本実施の形態
の嵌合凸部6bは、マグネットホルダ6の周方向に略等
角度間隔で3つ(図1中、1つのみ図示する)形成され
ている。この嵌合凸部6bは、マグネットホルダ6がヨ
ーク2に嵌入された状態で、その先端部がヨーク2の開
口部から外部(図1中、下方)に突出する。
【0019】電機子4は、マグネットMの内側で回転可
能に支持されている。詳しくは、電機子4は、回転軸7
と、その回転軸7の中間部に固定された巻線コア8と、
同回転軸7において前記巻線コア8の下方(図1中、下
方)に固定されたコンミテータ9とを備えている。そし
て、回転軸7は、その両端側がヨーク2及びハウジング
3にそれぞれ設けられた第1及び第2軸受10,11に
て回転可能に支持されている。
【0020】ブラシ装置5は、コンミテータ9の下方
(図1中、下方)に配置される基板12上に複数(本実
施の形態では4つ)設けられている。基板12は、絶縁
性の樹脂材からなり、図3に示すように、中央にコンミ
テータ嵌挿孔12aが形成された略円盤形状に形成され
ている。基板12の外周縁には、略等角度間隔で複数
(本実施の形態では3つ)の係合凹部12bが形成され
ている。各係合凹部12bは、軸方向から見て(図3参
照)径方向内側に略半円形状に凹設されている。そし
て、各係合凹部12bには、弾性ゴム13がそれぞれ係
合固定されている。この弾性ゴム13には、図1に示す
ように、嵌合孔13aが形成されており、該嵌合孔13
aには前記嵌合凸部6bが嵌挿される。また、基板12
より下方(図1中、下方であって、ハウジング3側)に
突出した弾性ゴム13の下端部は、ハウジング3上に支
持される。これにより、基板12は、弾性ゴム13を介
して位置決めされるとともにハウジング3上にフローテ
ィング支持される。
【0021】各ブラシ装置5は、ブラシホルダ21と、
ブラシ22と、付勢手段としてのコイルスプリング23
とを備えている(図4参照)。ブラシホルダ21は、基
板12に一体形成されるホルダ本体24と、金属プレー
ト25とにより構成される。
【0022】ホルダ本体24は、基板12にて構成され
る底部24aと、コンミテータ9の回転方向側に一対並
設される回転方向側側壁24b,24cとを備えてい
る。本実施の形態の底部24aは、図2及び図4に示す
ように、コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾
斜して(本実施の形態では径方向外側斜め上方に向かっ
て)形成されている。又、一対の回転方向側側壁24
b,24cは基板12上に該基板12と一体成形され
る。
【0023】図4に示すように、前記一対の回転方向側
側壁24b,24cの内側(対向)面において、後端側
(コンミテータ9の径方向外側)の上方(コンミテータ
3の軸線方向上方)には、その個所の対向間隔を広くす
るように内側から凹設された段差部24dが形成されて
いる。段差部24dは、前記底部24aに沿って(平行
に)コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜し
て形成されている。又、前記一対の回転方向側側壁24
b,24cにおける先端側(コンミテータ9の径方向内
側)には、上面から底部24aの下方に貫通する取付孔
24eが形成されている。
【0024】金属プレート25は、図4及び図5(a)
(b)に示すように、前記一対の回転方向側側壁24
b,24cの上方(図2及び図3中、上方)を略覆う形
状の本体部25aを備える。この本体部25aには、後
端部(図4及び図5中、右側であって、コンミテータ9
の径方向外側端部)の中央から先端側に延びるスリット
25bが形成されている。又、本体部25aの先端側
(図4及び図5中、左側)には一対の取付腕25cが屈
曲形成され、本体部25aの後端側(図4及び図5中、
右側)には一対の屈曲後板部25dが折り曲げ可能に延
設されている。この屈曲後板部25dは、図5(a)に
示すように、金属プレート25において、本体部25a
の(一対の)後端部位置に、前記スリット25bと直交
方向に延びる折り曲げ用スリット25eが形成されるこ
とで、本体部25aに対して容易に折り曲げ可能とされ
ている。又、本体部25aの(一対の)後端部におい
て、前記折り曲げ用スリット25eの基端側には取付腕
25cの延設方向と同方向に突出するように折り曲げ形
成された凸部25f(図5(b)参照)が形成されてい
る。尚、本実施の形態では、前記段差部24dと前記凸
部25fがコイルスプリング23の位置決めを行うため
の位置決め部を構成している。
【0025】金属プレート25は、その取付腕25cが
回転方向側側壁24b,24cの取付孔24eに嵌挿さ
れ、更にその先端部が折り曲げられることで回転方向側
側壁24b,24c(ホルダ本体24)に対して固定さ
れる。これにより、金属プレート25の本体部25aが
ブラシホルダ21の一部を構成しコンミテータ9の軸線
方向一端側(上端側)に設けられる上部を構成する。そ
して、屈曲後板部25dは、図2に示すように折り曲げ
られることで、ブラシホルダ21の一部を構成しコンミ
テータ9の径方向外側に設けられる後板部を構成する。
【0026】ブラシ22は、図6(a)〜(c)に示す
ように、略四角柱形状に形成されている。ブラシ22の
コンミテータ9に当接される側の先端部におけるコンミ
テータ9の軸線方向中央には、該ブラシ22が加工され
たままの状態(慣らし運転されていない状態)で、凹部
としてのV字溝22aが形成されている。V字溝22a
は、コンミテータ9の中央に向かうほど底が深くなるよ
うに形成されている。又、ブラシ22の後端側の上部に
は、上方に突出するようにピッグテール22bの一端が
埋設されている。尚、このピッグテール22bの他端は
直流モータ1外部の図示しない制御装置(電源装置)に
接続される。
【0027】そして、ブラシ22は、図2及び図3に示
すように、前記ブラシホルダ21内にコンミテータ9の
径方向に移動可能に収容保持される。このとき、ブラシ
22は、図2に示すように、前記底部24aの傾斜によ
り、コンミテータ9の径方向に対して軸線方向に傾斜し
て収容保持される。尚、ブラシホルダ21(底部24
a、一対の回転方向側側壁24b,24c、及び金属プ
レート25の本体部25a)の内壁(内側面)は、ブラ
シ22の熱膨張等を考慮して、高温になったブラシ22
を収容した状態でも隙間を有するように設定されてい
る。
【0028】コイルスプリング23は、略円筒形状に形
成されている。このコイルスプリング23の一端部(図
2中、左側端部)における回転方向幅(コンミテータ3
の回転方向の幅)W1、即ち直径は、図3に示すよう
に、ブラシ22における回転方向幅W2より大きく設定
されている。又、このコイルスプリング23の直径は、
前記一対の回転方向側側壁24b,24cの段差部24
dの対向間隔より若干小さく、且つ段差部24dが形成
されていない個所の一対の回転方向側側壁24b,24
cの対向間隔より大きく設定されている。そして、コイ
ルスプリング23は、図2に示すように、ブラシホルダ
21内において、ブラシ22と屈曲後板部25dとの間
で圧縮された状態で介在される。よって、ブラシ22
は、その後端部がコイルスプリング23の一端部に付勢
され、その先端部がコンミテータ9に押圧接触される。
【0029】又、このとき、コイルスプリング23は、
一対の段差部24d間に配置されることで、回転方向
(コンミテータ9の回転方向)の移動が規制される(図
3参照)とともに、軸線方向(コンミテータ9の軸線方
向)一方(下方)への移動が規制される(図2参照)。
又、コイルスプリング23は、金属プレート25におけ
る本体部25aの凸部25fにて軸線方向(コンミテー
タ9の軸線方向)他方(上方)への移動が規制される
(図2参照)。
【0030】又、前記ブラシホルダ21(段差部24
d)は、図2に示すように、ブラシホルダ21にブラシ
22及びコイルスプリング23が組付けられた状態で、
ブラシ22の軸中心L1に対してコイルスプリング23
の軸中心L2が前記コンミテータ9の軸線方向に平行に
ズレて配置されるように設定されている。これにより、
コイルスプリング23の一端部は、ブラシ22の後端部
におけるコンミテータ9の軸線方向中央からオフセット
した位置に当接される。
【0031】このように構成された直流モータ1(ブラ
シ装置5)では、ブラシ22がコンミテータ9と摺接す
ることから、電機子4の回転時においても、制御装置
(電源装置)からブラシ22及びコンミテータ9を介し
て電機子4、詳しくは巻線コア8に巻着された巻線に駆
動電流が供給される。
【0032】そして、電機子4の長時間回転時等、ブラ
シ22が高温となりブラシホルダ21に対して膨張して
も、ブラシホルダ21の内壁がブラシ22の熱膨張等を
考慮して高温になったブラシ22を収容した状態でも隙
間を有するように設定されているため、ブラシ22がブ
ラシホルダ21内で狭持されてしまうことがない。
【0033】次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果
を以下に記載する。 (1)ブラシ22の先端部におけるコンミテータ9の軸
線方向中央には、該ブラシ22が加工されたままの状態
で、V字溝22aが形成されるため、コンミテータ9と
摺接される初期段階(所謂、慣らし運転段階)において
ブラシ22は確実にコンミテータ9の軸線方向の両端部
でコンミテータ9と当接する。よって、初期段階におい
てブラシ22の前記軸線方向のがたつきが抑制される。
しかも、ブラシ22は、ブラシホルダ21(底部24a
の傾斜)にてコンミテータ9の径方向に対して軸線方向
に傾斜して収容保持される。よって、傾斜に基づき、コ
イルスプリング23にてブラシ22にかかる付勢力がコ
ンミテータ9の軸線方向に大きくなる。これにより、ブ
ラシ22の前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。
その結果、慣らし運転にて慣らされるブラシ22の先端
部がコンミテータ9の摺接面と精度良く一致する形状と
なる、又は、長い慣らし運転時間が不要となる。又、ブ
ラシ22のブラシホルダ21に対するがたつきが抑制さ
れることから、ブラシ22からコンミテータ9への駆動
電流の供給を安定させることができる。又、ブラシ22
の振動に基づく騒音発生を低減することができる。
【0034】(2)ブラシ22の後端部におけるコンミ
テータ9の軸線方向中央からオフセットした位置がコイ
ルスプリング23の一端部に付勢されることから、ブラ
シ22にコンミテータ9の軸線方向の付勢力がかかる。
よって、ブラシ22の前記軸線方向のがたつきが更に抑
制される。
【0035】(3)コイルスプリング23の一端部にお
ける回転方向幅(コンミテータ9の回転方向の幅)W1
は、ブラシ22における回転方向幅W2より大きく設定
されることから、ブラシ22におけるコンミテータ9の
回転方向両端がコイルスプリング23の一端部に支持さ
れることになる。よって、コイルスプリングの一端部に
おける回転方向幅がブラシにおける回転方向幅より小さ
い場合、即ちブラシの回転方向両端がコイルスプリング
の一端部に支持されない場合に比べて、ブラシ22の前
記回転方向のがたつきが抑制される。
【0036】(4)凹部としてのV字溝22aは、コン
ミテータ9の中央に向かうほど底が深くなるように形成
されるため、コンミテータ9と摺接される初期段階(所
謂、慣らし運転段階)においてブラシ22は徐々にコン
ミテータ9との当接面積が増加する。よって、急激な摩
擦力の変化が発生せず、ブラシ22のがたつきが更に抑
制される。
【0037】(5)ブラシホルダ21の一部を構成しコ
ンミテータ9の回転方向に一対並設される回転方向側側
壁24b,24cは樹脂材にて形成される。よって、ブ
ラシ22が回転方向側側壁24b,24cに衝突して
も、回転方向側側壁を金属にて形成した場合に比べて、
大きな騒音(金属音)が発生しない。
【0038】(6)ブラシホルダ21の一部を構成しコ
ンミテータ9の軸線方向一端側(上端側)に設けられる
上部は、板状の金属プレート25(本体部25a)にて
構成される。そして、金属プレート25には、折り曲げ
られることで、ブラシホルダ21の一部を構成しコンミ
テータ9の径方向外側に設けられる後板部を構成する屈
曲後板部25dが一体形成される。よって、例えば屈曲
後板部25dを折り曲げていない状態でブラシホルダ2
1に対してコンミテータ9(電機子4)を配置した後、
ブラシ22及びコイルスプリング23をコンミテータ9
の径方向外側からブラシホルダ21に収容し、その後、
屈曲後板部25dを折り曲げてブラシ装置5の組付けを
行うことができる。これにより、ブラシホルダの一部を
構成する底部に後板部を一体形成した場合等に比べて、
ブラシ装置5の組付け自由度が増す。これにより、例え
ば、ブラシホルダの底部に後板部を一体形成した場合、
ブラシ及びコイルスプリングをコンミテータの径方向内
側からブラシホルダに収容し、さらにブラシを径方向外
側に付勢して保持しながらブラシホルダに対してコンミ
テータを配置する必要があり煩雑となるが、その必要が
なくなる。その結果、ブラシ装置5の組付けを容易に行
うことができる。
【0039】(7)回転方向側側壁24b,24c及び
金属プレート25(本体部25a)には、コイルスプリ
ング23の位置決めを行うための段差部24d及び凸部
25fが形成される。よって、コイルスプリング23を
容易に他の部材を用いることなく位置決めすることがで
きる。
【0040】上記実施の形態は、以下のように変更して
実施してもよい。 ・上記実施の形態では、コイルスプリング23の一端部
がブラシ22の後端部におけるコンミテータ9の軸線方
向中央からオフセットした位置に当接されるように段差
部24dや凸部25f等を設定したが、ブラシ22の後
端部におけるコンミテータ9の軸線方向中央に当接され
るように設定してもよい。このようにしても、上記実施
の形態の効果(1)、(3)〜(7)と同様の効果を得
ることができる。
【0041】・上記実施の形態では、コイルスプリング
23の一端部における回転方向幅(コンミテータ9の回
転方向の幅)W1を、ブラシ22における回転方向幅W
2より大きく設定したが、ブラシ22における回転方向
幅W2以上であれば変更してもよい。このようにして
も、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることがで
きる。又、コイルスプリング23の前記回転方向幅W1
を、ブラシ22の前記回転方向幅W2より小さくしても
よい。このようにしても、上記実施の形態の効果
(1)、(2)、(4)〜(6)と同様の効果を得るこ
とができる。
【0042】・上記実施の形態では、ブラシ22の凹部
を、コンミテータ9の軸線方向中央に向かうほど底が深
くなるように形成されるV字溝22aとしたが、加工さ
れたままの状態(慣らし運転されていない状態)で、コ
ンミテータ9の軸線方向中央に形成されれば他の形状の
凹部に変更してもよい。このようにしても、上記実施の
形態の効果(1)〜(3)、(5)〜(7)と同様の効
果を得ることができる。
【0043】・上記実施の形態では、ブラシホルダ21
の一部を構成しコンミテータ9の回転方向に一対並設さ
れる回転方向側側壁24b,24cを樹脂材にて形成し
たが、例えば金属等、他の材料にて形成してもよい。こ
のようにしても、上記実施の形態の効果(1)〜
(4)、(6)、(7)と同様の効果を得ることができ
る。
【0044】・上記実施の形態では、ブラシホルダ21
は、基板12に一体形成されるホルダ本体24と金属プ
レート25とにより構成されるとしたが、これに限定さ
れず、他の構成に変更してもよい。例えば、金属プレー
ト25の本体部25aがブラシホルダ21の上部を構成
し、金属プレート25に一体形成される屈曲後板部25
dが折り曲げられることでブラシホルダ21の後板部を
構成するとしたが、上部及び後板部を別部材とする等、
他の構成に変更してもよい。このようにしても、上記実
施の形態の効果(1)〜(5)と同様の効果を得ること
ができる。
【0045】・上記実施の形態では、回転方向側側壁2
4b,24c及び金属プレート25には、コイルスプリ
ング23の位置決めを行うための段差部24d及び凸部
25fが形成されるとしたが、コイルスプリング23の
位置決めを行うことができれば、段差部24d及び凸部
25fを他の構成に変更してもよい。例えば、回転方向
側側壁24b,24c及び金属プレート25にコイルス
プリング23の位置決めを行うための他の形状の位置決
め部を形成してもよい。このようにしても、上記実施の
形態と同様の効果を得ることができる。又、例えば、コ
イルスプリング23の位置決めを行うための位置決め部
を別部材として設けてもよい。このようにしても、上記
実施の形態の効果(1)〜(6)と同様の効果を得るこ
とができる。
【0046】・上記実施の形態では、ブラシ22をコン
ミテータ9側に付勢する付勢手段としてコイルスプリン
グ23を用いたが、他の付勢手段(例えば、捩りコイル
ばね等)に変更してもよい。このようにしても、上記実
施の形態の効果(1)、(4)、(5)と同様の効果を
得ることができる。
【0047】・上記実施の形態では、コイルスプリング
23を略円筒形状に形成したが、真円の略円筒形状に限
らず、例えば、略楕円円筒形状に形成されたものに変更
してもよい。又、例えば、コイルスプリングを、コンミ
テータ9の径方向から見てコンミテータ9の回転方向に
短径の略楕円円筒形状とすると、ブラシ22の前記軸線
方向のがたつきが更に抑制される。更に、コンミテータ
9の径方向から見てブラシ22がコンミテータ9の回転
方向より回転軸線方向に長い場合に、コイルスプリング
をコンミテータ9の径方向から見てコンミテータ9の回
転方向に短径の略楕円円筒形状とすると、その配置スペ
ース(ブラシの径方向外側スペース)を有効利用するこ
とができる。
【0048】・上記実施の形態では、ブラシ装置5を4
つ備えた直流モータ1に具体化したが、ブラシ装置5を
他の数(例えば2つや3つ)備える直流モータ(例えば
ワイパ用モータ等)に具体化してもよい。このようにし
ても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることが
できる。
【0049】上記実施の形態から把握できる技術的思想
について、以下にその効果とともに記載する。 (イ)請求項1乃至4のいずれか1項に記載のブラシ装
置において、前記ブラシホルダの一部を構成し前記コン
ミテータの回転方向に一対並設される回転方向側側壁を
樹脂材にて形成したことを特徴とするブラシ装置。この
ようにすると、ブラシホルダの一部を構成しコンミテー
タの回転方向に一対並設される回転方向側側壁は樹脂材
にて形成される。よって、ブラシが回転方向側側壁に衝
突しても、回転方向側側壁を金属にて形成した場合に比
べて、大きな騒音(金属音)が発生しない。
【0050】(ロ)請求項1乃至4、及び上記(イ)の
いずれかに記載のブラシ装置において、前記ブラシホル
ダの一部を構成し前記コンミテータの軸線方向一端側に
設けられる上部を、板状の金属プレートにて構成し、前
記金属プレートに、折り曲げられることで、前記ブラシ
ホルダの一部を構成し前記コンミテータの径方向外側に
設けられる後板部となる屈曲後板部を一体形成したこと
を特徴とするブラシ装置。このようにすると、ブラシホ
ルダの一部を構成しコンミテータの軸線方向一端側に設
けられる上部は、板状の金属プレートにて構成される。
そして、金属プレートには、折り曲げられることで、ブ
ラシホルダの一部を構成しコンミテータの径方向外側に
設けられる後板部となる屈曲後板部が一体形成される。
よって、例えば、屈曲後板部を折り曲げていない状態で
ブラシホルダに対してコンミテータを配置した後、ブラ
シ及びコイルスプリングをコンミテータの径方向外側か
らブラシホルダに収容し、その後、屈曲後板部を折り曲
げてブラシ装置の組付けを行うことができる。これによ
り、ブラシ装置の組付け自由度が増す。
【0051】(ハ)上記(ロ)に記載のブラシ装置にお
いて、前記ブラシホルダの一部を構成し前記コンミテー
タの回転方向に一対並設される回転方向側側壁、及び前
記金属プレートに、前記コイルスプリングの位置決めを
行うための位置決め部を形成したことを特徴とするブラ
シ装置。このようにすると、ブラシホルダの一部を構成
しコンミテータの回転方向に一対並設される回転方向側
側壁、及び前記金属プレートには、コイルスプリングの
位置決めを行うための位置決め部が形成される。よっ
て、コイルスプリングを容易に他の部材を用いることな
く位置決めすることができる。
【0052】(ニ)上記(ハ)に記載のブラシ装置にお
いて、前記位置決め部は、前記回転方向側側壁に形成さ
れ、前記コイルスプリングの前記回転方向の移動を規制
し、且つ前記軸線方向一方の移動を規制する段差部と、
前記金属プレートに形成され、前記軸線方向他方の移動
を規制する凸部であることを特徴とするブラシ装置。こ
のようにすると、コイルスプリングを容易に他の部材を
用いることなく前記回転方向及び前記軸線方向に位置決
めすることができる。
【0053】(ホ)請求項2〜4、及び上記(イ)〜
(ニ)のいずれかに記載のブラシ装置において、前記コ
イルスプリングを、前記コンミテータの径方向から見て
前記コンミテータの回転方向に短径の略楕円円筒形状と
たことを特徴とするブラシ装置。このようにすると、ブ
ラシの前記軸線方向のがたつきが更に抑制される。
【0054】(ヘ)請求項1乃至4及び上記(イ)〜
(ホ)のいずれかに記載のブラシ装置を備えたモータ。
このようにすると、ブラシのブラシホルダに対するがた
つきを抑制することができるモータを提供することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ブラシがブラシホルダに対してがたつくことを抑制する
ことができるブラシ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の直流モータの要部断面図。
【図2】本実施の形態のブラシ装置を説明するための拡
大断面図。
【図3】本実施の形態のブラシ装置を説明するための説
明図。
【図4】本実施の形態のブラシ装置の分解斜視図。
【図5】(a)金属プレートの平面図。(b)金属プレ
ートの側断面図。
【図6】(a)ブラシの正面図。(b)ブラシの側面
図。(c)ブラシの平面図。
【符号の説明】
9…コンミテータ、21…ブラシホルダ、22…ブラ
シ、23…付勢手段としてのコイルスプリング、22a
…凹部としてのV字溝、W1…コイルスプリングの回転
方向幅、W2…ブラシの回転方向幅。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部がコンミテータ(9)に当接され
    るブラシ(22)と、 前記ブラシ(22)を前記コンミテータ(9)の径方向
    に移動可能としながら略収容するブラシホルダ(21)
    と、 前記ブラシ(22)の後端部と当接され該ブラシ(2
    2)を前記コンミテータ(9)側に付勢する付勢手段
    (23)とを備えたブラシ装置において、 前記ブラシホルダ(21)に、前記ブラシ(22)を前
    記コンミテータ(9)の径方向に対して軸線方向に傾斜
    するように収容保持させ、 前記ブラシ(22)の先端部における前記コンミテータ
    (9)の軸線方向中央に凹部(22a)を形成したこと
    を特徴とするブラシ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブラシ装置において、 前記付勢手段(23)は、前記ブラシ(22)の後端部
    にその一端部が当接されるコイルスプリングであって、 前記コイルスプリング(23)の前記一端部を、前記ブ
    ラシ(22)の後端部における前記コンミテータ(9)
    の軸線方向中央からオフセットした位置に当接させたこ
    とを特徴とするブラシ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のブラシ装置にお
    いて、 前記付勢手段(23)は、前記ブラシの後端部にその一
    端部が当接されるコイルスプリングであって、 前記コイルスプリング(23)の前記一端部における前
    記コンミテータ(9)の回転方向幅(W1)を、前記ブ
    ラシ(22)における前記コンミテータ(9)の回転方
    向幅(W2)以上に設定したことを特徴とするブラシ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    ブラシ装置において、 前記凹部(22a)は、前記コンミテータ(9)の中央
    に向かうほど底が深くなるV字溝であることを特徴とす
    るブラシ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011004490A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Asmo Co Ltd モータ

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