JP2003164117A - 回転電機、ブラシ保持装置 - Google Patents

回転電機、ブラシ保持装置

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JP2003164117A
JP2003164117A JP2001359994A JP2001359994A JP2003164117A JP 2003164117 A JP2003164117 A JP 2003164117A JP 2001359994 A JP2001359994 A JP 2001359994A JP 2001359994 A JP2001359994 A JP 2001359994A JP 2003164117 A JP2003164117 A JP 2003164117A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストを低減できるとともに、異音の発生
を抑制することができる回転電機を提供する。 【解決手段】ブラシホルダ4の上壁4aの内面にブラシ
6の外側面を接触させるために、ブラシ6の後端部に
は、ブラシホルダ4の上壁4aに向うほどブラシ6の後
端部に向う第1傾斜面35が形成されている。また、ブ
ラシホルダ4は、回転軸2に垂直な仮想平面31を基準
として、ブラシホルダ4の上壁4aに対峙する側壁の側
へ傾斜するように、コンミテータ3の近傍に配置されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシをコンミテ
ータに接触させることにより電機子が回転する回転電機
及びそのブラシ保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に直流モータは、外部からの直流電
源を機械的に整流してアーマチャに供給すべく、ブラシ
及びコンミテータを備えている。ブラシはブラシ保持装
置によって保持されている。ブラシ保持装置には、ブラ
シとともにスプリングが収容されている。そして、この
スプリングによってブラシが後方側から押圧されること
により、ブラシの先端部がコンミテータに対して摺接す
るようになっている。
【0003】ところで、従来装置においては、コンミテ
ータが回転したときにブラシが自励振動を起こしやす
い。その理由としては、ブラシとコンミテータとの摩擦
力が不安定であることや、コンミテータのセグメント間
段差とブラシとが衝突すること等が挙げられる。そし
て、自励振動によりブラシとブラシホルダとが衝突する
と、共振によって異音(騒音)が発生することが知られ
ている。
【0004】そこで、上記した問題点を解決すべく、ブ
ラシホルダを緩衝部材でフローティングさせながら固定
することにより、ブラシから伝達される自励振動を徐々
に減衰させることが考えられる。図9に示すように、従
来のブロワモータ50において、ブラシホルダ51はモ
ータハウジング55に緩衝部材としてのフローティング
ゴム52を介して固定されている。この場合、コンミテ
ータ53の回転時に、ブラシ54とブラシホルダ51と
の衝突による振動は、フローティングゴム52により吸
収されるため徐々に小さくなる。よって、コンミテータ
53の回転時に発生する異音(騒音)が抑制される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
にフローティングゴム52によるブラシホルダ51の固
定方法では、部品点数が多くなることに加え、フローテ
ィングゴム52のブロワモータ50内への組付けが煩雑
になるという問題があった。更に、フローティングゴム
52の加工の困難さによる歩留りの低下等があった。こ
のような結果、ブロワモータ50の製造コストが上昇し
てしまうという問題があった。更に、フローティングゴ
ム52によるブラシホルダ51の固定方法では、ブラシ
54とコンミテータ53との位置精度が出しにくかっ
た。このため、ブラシ54とコンミテータ53との当り
が悪くなり異音が発生することがあった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、製造コストを低減で
きるとともに、異音の発生を抑制することができる回転
電機及びブラシ保持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、モータケースと、前
記モータケースに設置されたブラシホルダと、前記ブラ
シホルダ内に収容されたブラシと、前記ブラシの後端部
を押圧する押圧手段と、前記モータケースの内側に配置
される磁石と、中央部に回転軸を有し前記ブラシの先端
部と摺接する位置に配置されたコンミテータと、前記ブ
ラシを介した前記コンミテータへの通電により前記磁石
の内周側において回転する電機子とを備えた回転電機に
おいて、前記ブラシホルダにおける特定の側壁の内面と
前記ブラシの外側面とを接触させるべく、前記押圧手段
によって押圧される前記ブラシの後端部に、前記特定の
側壁に向うほど前記ブラシの後端部に向う第1傾斜面を
形成するとともに、前記回転軸に垂直な仮想平面を基準
として、前記ブラシホルダを前記特定の側壁に対峙する
位置関係にある側壁の側へ傾斜させたことをその要旨と
する。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記ブラシホルダにおけるコンミテ
ータ回転方向側の側壁の内面と前記ブラシの外側面とを
接触させるべく、前記ブラシの後端部に、前記コンミテ
ータ回転方向側の側壁に向うほど前記ブラシの後端部に
向う第2傾斜面を形成したことをその要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載の発明において、前記ブラシホルダは、コン
ミテータ側に開口部を有するアウターケースと、前記ア
ウターケースの内側に配置されるインナーケースとを備
え、前記両ケースの間には、緩衝材が介在されているこ
とをその要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の発明において、前記インナー
ケースは金属からなり、前記ブラシの外側面は前記イン
ナーケースの少なくとも一つの側壁の内面に面接触して
いることをその要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の発明において、前記ブラシホ
ルダは、前記回転軸に垂直な仮想平面を基準として10
度乃至30度傾斜していることをその要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の発明において、前記第1傾斜
面は、前記押圧手段の押圧方向に垂直な仮想平面を基準
として5度乃至30度傾斜していることをその要旨とす
る。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項1乃至
6のいずれか1項に記載の発明において、前記緩衝材は
ゴムからなることをその要旨とする。請求項8に記載の
発明では、前記回転電機は、前記コンミテータの回転軸
の突出端にシロッコファンを装着してなる送風用ファン
モータであり、前記ブラシホルダは前記仮想平面を基準
として前記モータケース側に傾斜していることをその要
旨とする。
【0014】請求項9に記載の発明ではコンミテータ側
に開口部を有するアウターケース、前記アウターケース
の内側に配置されるインナーケース及び前記両ケースの
間に介在された緩衝材を備えるブラシホルダと、前記ブ
ラシホルダ内に収容されたブラシと、前記ブラシの後端
部を押圧する押圧手段とを備え、前記ブラシホルダにお
ける特定の側壁の内面と前記ホルダの外側面とを接触さ
せるべく、前記押圧手段によって押圧される前記ブラシ
の後端部に、前記特定の側壁に向うほど前記ブラシの後
端部に向う第1傾斜面を形成したことをその要旨とす
る。
【0015】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、ブラシの後端部の
第1傾斜面が押圧手段により押圧されると、ブラシの外
側面がブラシホルダの特定の側壁の内面に押圧される。
また、ブラシホルダが傾斜している分、ブラシの先端部
には、ブラシの外側面が押圧される方向に力が生じる。
このため、ブラシをブラシホルダの特定の側壁の内面に
確実に圧接することができる。よって、コンミテータの
回転時に発生する振動は、ブラシホルダの特定の側壁の
内面において効率的に摩擦エネルギーに変換される。従
って、ブラシとブラシホルダとの共振による振動及び異
音の発生を抑制することができる。また、本発明によれ
ば、フローティングゴムを使用する必要がなくなるた
め、部品点数の増加が回避され、回転電機の製造コスト
を低減することができる。
【0016】請求項2に記載の発明によると、ブラシの
後端部の第2傾斜面が押圧手段により押圧されると、ブ
ラシの外側面はブラシホルダの回転方向側の側壁の内面
に圧接される。この場合、ブラシの外側面は、押圧手段
による押圧力とコンミテータの回転力とにより、ブラシ
ホルダの回転方向側の側壁の内面に確実に圧接される。
さらに、ブラシの隣合う2つの外側面がそれらと対峙す
るブラシホルダの側壁の内面に圧接されるため、ブラシ
とブラシホルダとの接触面積を大きくすることができ
る。このため、コンミテータの回転時にブラシに発生す
る振動は、より効率的に摩擦エネルギーに変換される。
従って、ブラシとブラシホルダとの共振による振動及び
異音の発生を更に抑制することができる。
【0017】請求項3に記載の発明によると、アウター
ケースとインナーケースとの間には緩衝材が介在してい
る。このため、コンミテータの回転時に発生するブラシ
の振動を緩衝材により吸収することができる。また、ブ
ラシホルダを緩衝部材によりフローティングさせながら
固定していた場合に比べ、ブラシを本来の位置に精度良
く配置させることができるため、コンミテータの回転時
における磁気音や初期ブラシ音のばらつきが抑制され
る。更に、構成が簡単であるとともに部品点数が少ない
ため、ブラシホルダ周りの組付けが容易になる。従っ
て、回転電機の製造コストを更に低減することができ
る。
【0018】請求項4に記載の発明によると、ブラシの
外側面と面接触しているインナーケースは金属製であ
る。このため、ブラシはインナーケースの側壁の内面に
対して滑りやすい状態が維持される。よって、コンミテ
ータの回転時にブラシに発生する振動は、インナーケー
スとの接触面において、効率的に摩擦エネルギーに変換
される。
【0019】請求項5に記載の発明によると、ブラシホ
ルダは、回転軸に垂直な仮想平面を基準として10度〜
30度傾斜している。このようにすることで、ブラシの
摩耗を十分に抑えながら、コンミテータの回転時に発生
するブラシの振動を低減させることができる。
【0020】請求項6に記載の発明によると、ブラシの
後端部の第1傾斜面は、前記押圧手段の押圧方向に垂直
な仮想平面を基準として5度〜30度傾斜している。こ
のようにすることで、ブラシの摩耗を十分に抑えなが
ら、コンミテータの回転時に発生するブラシの振動を低
減させることができる。
【0021】請求項7に記載の発明によると、インナー
ケースとアウターケースとの間に介在している緩衝材は
ゴムから形成されるため、容易に所定の形状に成形する
ことができる。また、緩衝材を安価に製造することがで
きる。従って、回転電機の製造コストを低減することが
できる。
【0022】請求項8に記載の発明によると、ブラシホ
ルダは、回転軸に垂直な仮想平面を基準としてモータケ
ース側に傾斜している。このため、ブラシホルダの反コ
ンミテータ側端部がモータケース側に引込まれている。
この場合、シロッコファンとブラシホルダとが干渉しな
くなる分、シロッコファンをモータケース側に押込むこ
とができる。よって、シロッコファンとモータとを連結
する回転軸の長さを短くすることが可能となる。従っ
て、回転電機の小型化が達成される。
【0023】請求項9に記載の発明によると、ブラシの
後端部の第1傾斜面が押圧手段により押圧されると、ブ
ラシの外側面がブラシホルダの側壁の内面に押圧され
る。また、ブラシの先端部においても、ブラシの外側面
が押圧される方向に力が発生する。この場合、ブラシを
ブラシホルダの特定の側壁の内面に確実に圧接すること
ができる。よって、コンミテータの回転時に発生するブ
ラシの振動は、ブラシホルダの特定の側壁の内面におい
て効率的に摩擦エネルギーに変換される。従って、ブラ
シとブラシホルダとの共振による振動及び異音の発生を
抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化したモータ
の一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
【0025】図1に示すように、本実施形態の直流モー
タ1におけるモータケース17は、複数の部材から構成
されるケース本体9とモータハウジング8とからなる。
ケース本体9は一端側に開口部を有する略筒状体であ
る。モータハウジング8は、ケース本体9の開口部に装
着されている。モータケース17内のモータハウジング
8側及び底部17a側には、それぞれ軸受16a,16
bが設けられている。それらの軸受16a,16bに
は、回転軸2が回転可能に支持されている。該回転軸2
は、両軸受16a,16bによりモータケース17の中
央に配置される。回転軸2の一方の端部は、モータケー
ス17のモータハウジング8側より突出している。モー
タケース17内には、回転軸2と一体回転する電機子5
とコンミテータ3(整流子)とが配置されている。ま
た、モータケース17の内周側には、磁石7が電機子5
を包囲するように配置されている。モータハウジング8
側から突出した回転軸2の端部には、略円柱形状のシロ
ッコファン10が装着されている。ブラシ保持装置18
は、モータケース17のシロッコファン10側に設置さ
れるとともに、コンミテータ3の近傍に一対(180度
間隔で一対)配設されている。直流モータ1は送風用の
ファンモータとして車両等の内部に配置される。
【0026】各ブラシ保持装置18は、ブラシホルダ4
と、ブラシ6と、付勢手段としてのコイルスプリング1
5とを備えている。図2〜図6に示すように、ブラシホ
ルダ4はブラシ6を収容するように配置されるインナー
ケース11とアウターケース12とを備える。インナー
ケース11とアウターケース12との間には緩衝材とし
ての緩衝部材13が介在されている。ブラシ6のピッグ
テール19が設けられた側の外側面を覆うように、ブラ
シカバー14がアウターケース12に取付けられる。
【0027】図6に示すように、アウターケース12
は、絶縁性樹脂材料からなるモータハウジング8に一体
形成されている。アウターケース12は、上壁12aと
2つの側壁12bと反コンミテータ側の側壁12cとか
ら構成される略四角状体であり、コンミテータ3の径方
向に延びるように形成されている。アウターケース12
のコンミテータ3側には開口部が設けられている。ま
た、アウターケース12の内部には、ブラシ6とコイル
スプリング15とを収容するための凹部12dが形成さ
れている。ブラシ6は、コイルスプリング15により押
圧されると、該開口部より突出するようになっている。
該凹部12dには緩衝部材13が挿入されるため、該凹
部12dの大きさは緩衝部材13の見掛けの大きさより
も幾分大きく設定されている。また、アウターケース1
2の外側面におけるブラシカバー14の側には、係止孔
21aを有する凸部21がブラシカバー14の固定爪2
2に対応する箇所に突設されている。
【0028】インナーケース11及びブラシカバー14
は、耐熱性に優れ、熱による寸法変動の小さい金属材料
からなる。具体的には、銅、黄銅、鉄、ステンレスなど
が挙げられる。インナーケース11及びブラシカバー1
4は、金属板材から打抜かれた後に所定の形状に折り曲
げることにより形成される。断面コ字状に折り曲げられ
たインナーケース11の内部には、ブラシ6とコイルス
プリング15とを収容するための凹部11dが形成され
ている。
【0029】金属板材から打抜かれたブラシカバー14
の中央部には、ピッグテール19の通し凹部14aが、
コンミテータ3の径方向に延びるように形成されてい
る。また、ブラシカバー14の側縁部には、4つの固定
爪22がそれぞれ対になるように設けられている。固定
爪22は、アウターケース12側に折り曲げられ、アウ
ターケース12の外側面に突設された係止孔21aに係
止される。
【0030】断面コ字状に形成された緩衝部材13は、
上壁13aと2つの側壁13bとから構成される。緩衝
部材13はゴムからなり、全体として弾性力を有してい
る。断面コ字状に形成された緩衝部材13の内部には、
インナーケース11を収容するための凹部13dが形成
されている。該凹部13dにはインナーケース11が挿
入されるため、該凹部13dの大きさはインナーケース
11の見掛けの大きさよりも幾分大きく設定されてい
る。
【0031】図1〜図3に示すように、ブラシホルダ4
はコンミテータ3の回転軸2に垂直な仮想平面31を基
準として傾斜している。この場合、該仮想平面31を基
準としたブラシホルダ4の傾斜角度θ1は、10度〜3
0度の範囲に設定されることがよい。その理由について
は後述する。
【0032】図2〜図4に示すように、ブラシ6の後端
部には、ブラシホルダ4の上壁4aに向うほどブラシ6
の後端部に向う第1傾斜面35が形成されている。第1
傾斜面35の傾斜角度θ2は、コイルスプリング15の
押圧方向に垂直な仮想平面32を基準として、5度〜3
0度の範囲に設定されていることがよい。また、ブラシ
6の後端部には、該第1傾斜面35とともに第2傾斜面
36が形成されている。第2傾斜面36は、ブラシ6の
後端部において、ブラシホルダ4の一方の側壁4bに向
うほどブラシ6の後端部に向うように形成されている。
第2傾斜面36の傾斜角度θ3は、コイルスプリング1
5の押圧方向に垂直な仮想平面32を基準として、5度
〜30度の範囲に設定されているのが望ましい。
【0033】ブラシ6の先端部には、ブラシホルダ4の
上壁4a側に向うほどブラシ6の先端部に向う第3傾斜
面37が形成されている。図4に示すように、ブラシ6
の先端部には、円弧状の凹部6dがコンミテータ3の外
周面に沿うように形成されている。初期状態において、
ブラシ6の先端部に形成された円弧状の凹部6dはコン
ミテータ3と線接触している。コンミテータ3の回転に
伴い、ブラシ6の先端部は徐々に摩耗するため、次第に
コンミテータ3と面接触するようになる。
【0034】次に、ブラシ6の後端部がコイルスプリン
グ15により弾性力Pで押圧された際、ブラシ6に発生
する分力の方向と大きさを図3〜図5に従って説明す
る。図3に示すように、ブラシ6の後端部には第1傾斜
面35が形成されている。このため、弾性力Pはブラシ
ホルダ4の上壁4aを押圧する方向(図3に示す矢印B
1方向)とコンミテータ3を押圧する方向(図3に示す
矢印B2方向)とに分配される。この場合、B1方向に
はPsinθ2の大きさをもつ分力が発生するととも
に、B2方向にはPcosθ2の大きさをもつ分力が発
生する。即ち、ブラシ6は、コイルスプリング15によ
り、コンミテータ3に押圧されているとともに、ブラシ
ホルダ4の上壁4aの内面に圧接されている。
【0035】また、図4に示すように、ブラシ6の後端
部には第2傾斜面36が形成されている。このため、弾
性力Pはブラシホルダ4の一方の側壁4bの内面を押圧
する方向(図4に示す矢印C1方向)とコンミテータ3
を押圧する方向(図4に示す矢印C2方向)とに分配さ
れる。この場合、C1方向にはPsinθ3の大きさを
もつ分力が発生するとともに、C2方向にはPcosθ
3の大きさをもつ分力が発生する。即ち、ブラシ6は、
ブラシホルダ4の一方の側壁4bの内面にも圧接されて
いる。
【0036】その結果、図5に示すように、ブラシ6
は、ブラシホルダ4の上壁4aの内面と一方の側壁4b
の内面とに対して同時に圧接されている。一方、ブラシ
ホルダ4の上壁4a及び一方の側壁4bと対峙する側の
側壁とブラシ6の外側面との間には隙間40が生じてい
る。コンミテータ3の回転時に発生したブラシ6の振動
は、ブラシ6の外側面がブラシホルダ4の上壁4aの内
面及び一方の側壁4bの内面に対して摺接されるため、
徐々に減衰する。
【0037】図3に示すように、ブラシホルダ4は、仮
想平面31を基準としてブラシホルダ4の上壁4aと対
峙する側壁の側に、傾斜角度θ1で傾斜している。この
ため、ブラシ6の先端部において、コンミテータ3の摺
接面3aに対して水平方向(図3に示す矢印B3方向)
とコンミテータ3の摺接面3aに対して垂直方向(図3
に示す矢印B4方向)とに分力が発生する。この場合、
B3方向に発生する分力はPcosθ2・sinθ1の大
きさ有するとともに、B4方向に発生する分力はμPc
osθ2・cosθ1の大きさを有する。ここでいう係数
μは、ブラシ6とコンミテータ3との間の摩擦力であ
る。
【0038】このように、ブラシ6の後端部がコイルス
プリング15により弾性力Pで押圧されると、ブラシ6
の先端部とブラシホルダ4の上壁4aの内面及び一方の
側壁4bの内面とにおいて、ブラシ6の外側面が押圧さ
れる力が発生する。即ち、ブラシ6は、B1方向とB3
方向とC1方向とに作用する力の和により、ブラシホル
ダ4の上壁4aの内面と一方の側壁4bの内面に確実に
圧接されている。
【0039】次に、ブラシホルダ4の傾斜角度θ1と、
コンミテータ3の回転時にブラシ6に発生する振動、騒
音等との関係を図7(a)〜図7(c)に従って説明す
る。傾斜角度θ1を大きくすると、ブラシ摩擦力が大き
くなるとともに、ブラシ振動及び騒音のレベルは低下す
る。このことは、コンミテータ3の回転時にブラシ6に
発生する振動や騒音は、ブラシホルダ4の上壁4aの内
面と一方の側壁4bの内面において、摩擦エネルギーに
変換されることにより、徐々に減少することを示してい
る。
【0040】ブラシホルダ4の傾斜角度θ1の設定範囲
について説明する。傾斜角度θ1が10度未満の場合、
ブラシ6の先端部において、B3方向に分配される分力
が十分に発生しない。即ち、ブラシ6の外側面がブラシ
ホルダ4の上壁4aの内面に圧接されにくくなる。傾斜
角度θ1が30度より大きい場合、図7(a)、図7
(c)に示すように、ブラシ6に発生する振動及び騒音
を低減させる効果が見られない。これに加えて、傾斜角
度θ1を大きくした場合、B4方向に分配される分力が
小さくなる一方B3方向に分配される分力が大きくな
る。このため、ブラシ6の先端部は、コンミテータ3に
対して確実に摺接しにくくなるとともに、ブラシ6の外
側面は、ブラシホルダ4の上壁4aの内面に強く圧接さ
れるため摩耗しやすくなる。このような理由から、図7
(a)〜図7(c)に示すように、ブラシホルダ4の傾
斜角度θ1の値は、10度〜30度の範囲とするのが望
ましい。
【0041】ブラシ6の第1傾斜面35の傾斜角度θ2
の設定範囲について説明する。傾斜角度θ2が5度未満
の場合、ブラシ6の後端部において、B1方向に分配さ
れる分力が十分に発生しない。即ち、ブラシ6の外側面
がブラシホルダ4の上壁4aの内面に圧接されにくくな
る。傾斜角度θ2を大きくした場合、B2方向に分配さ
れる分力が小さくなる一方B1方向に分配される分力が
大きくなる。このため、ブラシ6の先端部は、コンミテ
ータ3に対して摺接しにくくなるとともに、ブラシ6の
外側面は、ブラシホルダ4の上壁4aの内面に強く圧接
されるため摩耗しやすくなる。このような理由から、ブ
ラシ6の後端部に形成される第1傾斜面35の傾斜角度
θ2の値は、5度〜30度の範囲とするのが望ましい。
【0042】ブラシホルダ4の傾斜角度θ1及びブラシ
6の第1傾斜面35の傾斜角度θ2の最適範囲について
説明する。図8中に示す斜線部が、傾斜角度θ1及びθ2
の最適範囲を示す。傾斜角度θ1は10度〜30度の範
囲に設定されており、傾斜角度θ2の値は5度〜30度
の範囲に設定されている。例えば、傾斜角度θ1が15
度であって傾斜角度θ2が25度である組み合せ、また
は傾斜角度θ1が30度であって傾斜角度θ2が5度であ
る組み合せ等が最適範囲に含まれる。図8中に示す直線
は、傾斜角度θ1及び傾斜角度θ2の最適範囲のうち、ブ
ラシホルダ4の上壁4aの内面からブラシ6を浮かせる
ことのない、最も望ましい傾斜角度θ1及びθ2の組み合
せを示す。
【0043】次に、ブラシホルダ4を構成する各部品の
組付け方法を図6に示す。ブラシ6の外側面が押圧され
るブラシホルダ4の上壁4aは、アウターケース12の
上壁12aと緩衝部材13の上壁13aとインナーケー
ス11の上壁11aとから構成されている。また、ブラ
シホルダ4の両側壁4bは、アウターケース12の両側
壁12bと緩衝部材13の両側壁13bとインナーケー
ス11の両側壁11bとから構成されている。よって、
アウターケース12、緩衝部材13、インナーケース1
1は、凹部12dと凹部13dと凹部11dとが同じ向
きになるように組み合される。この場合、緩衝部材13
は、アウターケース12の凹部12dの内面とインナー
ケース11の外側面とに密着するように配置されてい
る。
【0044】ブラシ6及びコイルスプリング15は、コ
イルスプリング15がブラシ6の後端部を押圧するよう
に、インナーケース11の凹部11d内に収容される。
このため、ブラシ6の先端部は、コンミテータ3の摺接
面3aに接触する。それとともに、ブラシ6の外側面
は、インナーケース11の上壁11aの内面と一方の側
壁11bの内面とに圧接される。ブラシカバー14は、
インナーケース11内に収容されたブラシ6とコイルス
プリング15とを覆うように配置される。そして、ブラ
シカバー14の側縁に突設された4つの固定爪22が、
アウターケース12に設けられた4つの係止孔21aに
係止される。
【0045】このようにして、組付けられたブラシホル
ダ4は、その内部にブラシ6とコイルスプリング15と
を収容した状態で、コンミテータ3の近傍に配設され
る。この場合、ブラシホルダ4の開口部は、コンミテー
タ3側を向くように配置されている。ブラシ6の後端部
がコイルスプリング15により押圧されると、該開口部
よりブラシ6の先端部が突出し、コンミテータ3の摺接
面3aに接触するようになっている。その結果、ブラシ
6を介してコンミテータ3へ通電されることにより、モ
ータケース本体の内部の電機子5が回転する。
【0046】上記実施形態によれば、以下のような特徴
を得ることができる。 (1)ブラシ6の後端部には、仮想平面32を基準とし
て傾斜角度θ2を有する第1傾斜面35が形成されてい
る。このため、第1傾斜面35がコイルスプリング15
により押圧されると、ブラシ6の外側面がブラシホルダ
4の上壁4aの内面に押圧される力が発生する。これに
加えて、ブラシホルダ4が仮想平面31を基準として傾
斜角度θ1で傾斜している分、ブラシ6の先端部におい
ても、ブラシホルダ4の上壁4aの内面を押圧する方向
に力が発生する。このように、ブラシ6の先端部、後端
部の2箇所において押圧力が作用することにより、ブラ
シ6の外側面をブラシホルダ4の上壁4aの内面に確実
に圧接することができる。よって、コンミテータ3の回
転時に発生するブラシ6の振動は、ブラシホルダ4の上
壁4aの内面において効率的に摩擦エネルギーに変換さ
れる。従って、ブラシ6とブラシホルダ4との共振によ
る振動及び異音の発生を抑制することができる。また、
フローティングゴム52を使用する必要がなくなり、部
品点数の増加が回避されるため、モータ1の製造コスト
を低減することができる。
【0047】(2)ブラシ6の後端部には、仮想平面3
2を基準として傾斜角度θ3を有する第2傾斜面36が
形成されている。ブラシ6の後端部の第2傾斜面36が
コイルスプリング15により押圧されると、ブラシ6の
外側面がブラシホルダ4の一方の側壁4bの内面を押圧
する力が発生する。この場合、ブラシ6の外側面は、コ
イルスプリング15による押圧力とコンミテータ3の回
転力とにより、その回転方向側に相当するブラシホルダ
4の一方の側壁4bの内面に確実に圧接される。さら
に、ブラシ6の隣合う2つの外側面がブラシホルダ4の
上壁4aの内面と一方の側壁4bの内面とに押圧される
ため、ブラシ6とブラシホルダ4との接触面積は大きく
なる。よって、コンミテータ3の回転時に発生するブラ
シ6の振動は、ブラシ6の外側面がブラシホルダ4の上
壁4aの内面と一方の側壁4bの内面とに摺接されるこ
とにより、効率的に摩擦エネルギーに変換される。従っ
て、ブラシ6とブラシホルダ4との共振による振動及び
異音の発生を更に抑制することができる。
【0048】(3)アウターケース12とインナーケー
ス11との間には、緩衝部材13が介在している。この
ため、コンミテータ3の回転時に発生するブラシ6の振
動は、緩衝部材13により吸収される。また、ブラシホ
ルダ4を緩衝材によりフローティングさせながら固定し
ていた場合に比べ、ブラシ6を本来の位置に精度良く維
持することができる。このため、磁気音や初期ブラシ音
のばらつきが抑制される。更に、緩衝部材13の形状
が、緩衝材としてのフローティングゴム52に比べ単純
であり、また必要とされる部品点数が少ないため、ブラ
シホルダ4周りの組付けが容易になる。従って、モータ
1の製造コストを低減することができる。
【0049】(4)ブラシ6の外側面が面接触している
インナーケース11は金属製である。このため、ブラシ
6の外側面はインナーケース11の上壁9aの内面及び
一方の側壁9bの内面に対して滑りやすい状態が維持さ
れる。よって、コンミテータ3の回転時にブラシ6に発
生する振動は、ブラシ6の外側面がインナーケース11
の上壁11aの内面及び一方の側壁11bの内面に摺接
されるため、徐々に減衰する。よって、ブラシ6とブラ
シホルダ4との共振による振動及び異音の発生をよりい
っそう抑制することができる。
【0050】(5)アウターケース12は、モータハウ
ジング8に一体形成されている。このため、アウターケ
ース12がモータハウジング8とは別体として形成され
た場合に比べ、コンミテータ3の回転時において、ブラ
シ6とコンミテータ3との好適な傾斜角度関係をより確
実に維持することができる。更に、部品点数を少なくす
ることができるため、回転電機の製造コストをより低減
することができる。
【0051】(6)ブラシホルダ4は、回転軸2に垂直
な仮想平面31を基準として10度〜30度傾斜してい
る。この場合、ブラシ6の摩耗を十分に抑えることがで
きるとともに、コンミテータ3の回転時に発生するブラ
シ6の振動及び騒音を抑制することができる。
【0052】(7)ブラシ6の後端部の第1傾斜面35
は、コイルスプリング15の押圧方向に垂直な仮想平面
32を基準として5度〜30度傾斜している。この場
合、ブラシ6の摩耗を十分に抑えることができるととも
に、コンミテータ3の回転時に発生するブラシ6の振動
及び騒音を抑制することができる。
【0053】(8)インナーケース11とアウターケー
ス12との間に介在している緩衝部材13は、ゴムから
形成されている。このため、緩衝部材13は、容易に所
定の形状に成形される。よって、緩衝部材13を安価に
製造することができるとともに、モータ1の製造コスト
を低減することができる。
【0054】(9)略円筒状であるシロッコファン10
は、そのモータ1側端部がブラシホルダ4と干渉し合わ
ないように、回転軸2の方向にモータ1から離間して配
置される必要があった。本発明によると、ブラシホルダ
4はコンミテータ3の回転軸2に垂直な仮想平面31を
基準として傾斜している。このため、ブラシホルダ4の
反コンミテータ側端部をモータ1側に引込めることがで
きる。この場合、シロッコファン10とブラシホルダ4
とが干渉しなくなる分、シロッコファン10をモータ1
側に押込むことができる。よって、シロッコファン10
とモータ1とを連結する回転軸2の長さをより短くする
ことができる。従って、モータ1の小型化が達成され
る。
【0055】なお、前記実施形態は以下のように変更し
てもよい。 ・本実施形態では、ブラシ6の先端部とコンミテータ3
との接触部は線接触になっていた。しかし、モータ1が
回転するに伴い、ブラシ6の先端部は、接触部において
徐々に摩耗するとともに点接触から面接触になる。この
ことから、ブラシ6の先端部とコンミテータ3との接触
部は、はじめから面接触であっても良い。
【0056】・本実施形態では、インナーケース11と
アウターケース12との間に介在している緩衝部材13
は、ゴムから形成されている。しかし、緩衝部材13は
ゴム以外の部材から形成されても良い。具体的には、ウ
レタン樹脂、シリコーン樹脂等からなる弾性部材、また
はセラミックファイバー等からなるクッション性部材等
が挙げられる。
【0057】・本実施形態では、ブラシホルダ4を構成
するインナーケース11、緩衝部材13、アウターケー
ス12の形状は断面コ字状体であった。しかし、インナ
ーケース11、緩衝部材13、アウターケース12の形
状は、略筒状体であっても良い。
【0058】・本実施形態では、回転電機は、コンミテ
ータ3の回転軸2の突出端にシロッコファン10が装着
された送風用ファンモータであった。しかし、送風用フ
ァンモータ以外の用途に利用されるモータ1であっても
良い。また、回転電機はモータ1に限定されず、例えば
発電機、電機ブレーキ等であっても良い。
【0059】次に、上記実施形態及び別例から把握でき
る技術的思想を以下に記載する。 (1)請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転電機に
おいて、前記ブラシホルダにおける特定の側壁の内面と
前記ブラシの外側面とを接触させるべく、前記押圧手段
によって押圧される前記ブラシの先端部に、前記特定の
側壁に向うほど前記ブラシの先端部に向う傾斜面を形成
されることを特徴とする回転電機。このようにすれば、
前記ブラシは前記ブラシホルダの側壁の内面により確実
に圧接される。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至4の
うちいずれか一項に記載の発明によれば、異音の発生を
抑制することができるとともに回転電機の製造コストを
低減することができる。
【0061】請求項5または6に記載の発明によれば、
ブラシの摩耗を抑えるとともに異音の発生を抑制するこ
とができる回転電機を提供することができる。請求項7
に記載の発明によれば、異音の発生を抑制することがで
きるとともに回転電機の製造コストをさらに低減するこ
とができる。
【0062】請求項8に記載の発明によれば、回転電機
の小型化ができる。請求項9に記載の発明によれば、異
音の発生を抑制することができるとともにブラシ保持装
置の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファンモータの構成を示す部分断面図。
【図2】ブラシ保持装置の構成を示す部分断面図。
【図3】ブラシの先端部及びブラシの後端部に作用する
分力の関係を説明するための図。
【図4】ブラシ保持装置をモータケースの上端部側から
見た場合の部分断面図。
【図5】図4におけるA−A断面図。
【図6】ブラシホルダを構成する各部品の分解斜視図。
【図7】(a)はブラシホルダの傾斜角度とブラシ振動
との関係を示すグラフ。(b)はブラシホルダの傾斜角
度とブラシ摩擦力との関係を示すグラフ。(c)はブラ
シホルダの傾斜角度と騒音との関係を示すグラフ。
【図8】ブラシホルダの傾斜角度θ1及びブラシの第1
傾斜面の傾斜角度θ2の最適範囲を示す図。
【図9】従来のファンモータの構成を示す部分断面図。
【図10】従来のブラシ保持装置の構成を示す部分断面
図。
【符号の説明】
1…モータ、2…回転軸、3…コンミテータ、4…ブラ
シホルダ、4a…上壁、4b…側壁、4c…側壁、5…
電機子、6…ブラシ、7…磁石、8…モータハウジン
グ、9…ケース本体、10…シロッコファン、11…イ
ンナーケース、11a…上壁、11b…側壁、12…ア
ウターケース、12a…上壁、12b…側壁、12c…
側壁、13…緩衝部材、13a…上壁、13b…側壁、
15…コイルスプリング、17…モータケース、18…
ブラシ保持装置、31…仮想平面、32…仮想平面、3
5…第1傾斜面、36…第2傾斜面。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータケースと、前記モータケースに設置
    されたブラシホルダと、前記ブラシホルダ内に収容され
    たブラシと、前記ブラシの後端部を押圧する押圧手段
    と、前記モータケースの内側に配置される磁石と、中央
    部に回転軸を有し前記ブラシの先端部と摺接する位置に
    配置されたコンミテータと、前記ブラシを介した前記コ
    ンミテータへの通電により前記磁石の内周側において回
    転する電機子とを備えた回転電機において、 前記ブラシホルダにおける特定の側壁の内面と前記ブラ
    シの外側面とを接触させるべく、前記押圧手段によって
    押圧される前記ブラシの後端部に、前記特定の側壁に向
    うほど前記ブラシの後端部に向う第1傾斜面を形成する
    とともに、 前記回転軸に垂直な仮想平面を基準として、前記ブラシ
    ホルダを前記特定の側壁に対峙する位置関係にある側壁
    の側へ傾斜させたことを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】前記ブラシホルダにおけるコンミテータ回
    転方向側の側壁の内面と前記ブラシの外側面とを接触さ
    せるべく、前記ブラシの後端部に、前記コンミテータ回
    転方向側の側壁に向うほど前記ブラシの後端部に向う第
    2傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    回転電機。
  3. 【請求項3】前記ブラシホルダは、コンミテータ側に開
    口部を有するアウターケースと、前記アウターケースの
    内側に配置されるインナーケースとを備え、前記両ケー
    スの間には、緩衝材が介在されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 【請求項4】前記インナーケースは金属からなり、前記
    ブラシの外側面は前記インナーケースの少なくとも一つ
    の側壁の内面に面接触していることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 【請求項5】前記ブラシホルダは、前記回転軸に垂直な
    仮想平面を基準として10度乃至30度傾斜しているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    回転電機。
  6. 【請求項6】前記第1傾斜面は、前記押圧手段の押圧方
    向に垂直な仮想平面を基準として5度乃至30度傾斜し
    ていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項
    に記載の回転電機。
  7. 【請求項7】前記緩衝材はゴムからなることを特徴とす
    る請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 【請求項8】前記回転電機は、前記コンミテータの回転
    軸の突出端にシロッコファンを装着してなる送風用ファ
    ンモータであり、前記ブラシホルダは前記仮想平面を基
    準として前記モータケース側に傾斜していることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回転電
    機。
  9. 【請求項9】コンミテータ側に開口部を有するアウター
    ケース、前記アウターケースの内側に配置されるインナ
    ーケース及び前記両ケースの間に介在された緩衝材を備
    えるブラシホルダと、前記ブラシホルダ内に収容された
    ブラシと、前記ブラシの後端部を押圧する押圧手段とを
    備え、前記ブラシホルダにおける特定の側壁の内面と前
    記ホルダの外側面とを接触させるべく、前記押圧手段に
    よって押圧される前記ブラシの後端部に、前記特定の側
    壁に向うほど前記ブラシの後端部に向う第1傾斜面を形
    成したことを特徴とするブラシ保持装置。
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