JP2003047208A - ブラシ保持装置 - Google Patents

ブラシ保持装置

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JP2003047208A
JP2003047208A JP2001226543A JP2001226543A JP2003047208A JP 2003047208 A JP2003047208 A JP 2003047208A JP 2001226543 A JP2001226543 A JP 2001226543A JP 2001226543 A JP2001226543 A JP 2001226543A JP 2003047208 A JP2003047208 A JP 2003047208A
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JP
Japan
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brush holder
brush
frame
base plate
holder frame
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JP2001226543A
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English (en)
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Yoshihiro Adachi
祥広 足立
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラシの材質を変更することなく、しかも部品
点数を増加しないで、異音を抑制することができるブラ
シ装置を提供する。 【解決手段】ブラシホルダ2は、樹脂基板11に固定さ
れる金属製ブラシホルダ敷板13と、金属製ブラシホル
ダ敷板13を覆うように配置される断面コ字状の金属製
ブラシホルダ枠12とからなる。ブラシホルダ枠12に
おける接触部と、基板11及びブラシホルダ敷板13の
うち少なくともいずれか一方における接触部とは非固定
かつ摺動可能な状態で互いに接触している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流モータが備え
るブラシ保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流モータは、外部からの直流電源を機
械的に整流してアーマチャに供給すべく、ブラシ及びコ
ンミテータを備えている。ブラシはブラシ保持装置によ
って保持されている。ブラシ保持装置には、ブラシとと
もにスプリングが収容されている。そして、このスプリ
ングによってブラシは、後方側から押圧されることによ
り、ブラシの先端部がコンミテータに対して摺接するよ
うになっている。
【0003】図11〜図14は、従来のブラシ保持装置
1bの一例を示す。ブラシ保持装置1bは、基板11と
ブラシホルダ14とを備えている。基板11は、モータ
ハウジング10に固定される。ブラシホルダ14は、耐
熱性に優れ、熱による寸法変動の小さい真鍮等の金属材
料からなる。ブラシホルダ14は、径方向内側(コンミ
テータ4側)が開口し、径方向外側(反コンミテータ
側)が閉鎖された略四角筒状体である。ブラシホルダ1
4の下壁14aは、基板11の平面部11aに固定され
ている。前記略四角筒状体において、径方向内側(コン
ミテータ4側)に開口する凹部14bには、ブラシ3及
び該ブラシ3をコンミテータ4に押圧させるスプリング
5が収容されている。
【0004】ところで、従来装置においては、コンミテ
ータ4が回転したときにブラシ3が自励振動を起こしや
すい。その理由としては、ブラシ3とコンミテータ4と
の摩擦力が不安定であることや、コンミテータ4のセグ
メント間段差とブラシ3とが衝突すること等が挙げられ
る。そして、自励振動によりブラシ3とブラシホルダ1
4とが衝突すると、共振によって異音(騒音)が発生す
ることが知られている。
【0005】そこで、上記した問題点を解決すべく、第
1の解決策として、前記ブラシ3を軟らかい材質のもの
で構成することが考えられる。このようにすることで、
コンミテータ4のセグメント間段差との衝突力が和らげ
られるため、ブラシ3の自励振動が小さくなる。
【0006】又、第2の解決策として、特開平10−3
04625号公報で開示された技術がある。この公報の
技術の場合、ブラシ側面に切欠きが形成され、その切欠
きにピッグテールと結合した防振板が差込まれた状態で
固定され、その防振板と基板との間に振動吸収材が介在
されている。このようにすることで、ブラシの自励振動
が防振板及び振動吸収材で減衰される。
【0007】又、第3の解決策として、ブラシホルダを
樹脂のような軟らかい材質のもので構成することが考え
られる。このようにすることで、ブラシとブラシホルダ
との衝突が和らげられるため、ブラシホルダの共振が抑
制できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
解決策では、ブラシの磨耗が早く、寿命が短くなるとい
う問題があった。
【0009】第2の解決策では、防振板及び振動吸収材
を使用しなければならず、部品数が増加してコストが上
昇してしまう。又、低速回転時においては、ブラシとコ
ンミテータとが静摩擦状態に近い高摩擦状態となるた
め、ブラシの自励振動は大きく、比較的大きな異音が発
生するという問題があった。
【0010】第3の解決策では、金属製のものに比べて
耐熱性に劣るブラシホルダになりやすいという問題があ
った。本発明は、上記問題点を解決するためになされた
ものであって、その目的は、ブラシの材質を変更するこ
となく、ブラシホルダの耐熱性も損なうことなく、部品
数も増加させないで、異音の発生するレベルを小さく抑
えることができるブラシ保持装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、モータハウジングに固定
される絶縁性樹脂基板と、ブラシ及びブラシ押圧用のス
プリングを収容するための凹部を有し、前記基板に固定
される金属製ブラシホルダとを備えたブラシ保持装置に
おいて、前記ブラシホルダは、前記基板に固定される金
属製ブラシホルダ敷板と、前記金属製ブラシホルダ敷板
を覆うように配置される断面コ字状の金属製ブラシホル
ダ枠とからなり、前記基板及び前記ブラシホルダ敷板の
うち少なくともいずれか一方における接触部と、前記ブ
ラシホルダ枠における接触部とは、非固定かつ摺動可能
な状態で互いに接触していることをその要旨とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記ブラシホル
ダ枠における接触部は、前記ブラシホルダ枠のブラシホ
ルダ敷板側端に突設された固定爪の内側面の所定箇所で
あり、前記ブラシホルダ敷板における接触部は、前記固
定爪を通すために形成された固定爪通し凹部の側縁部で
あり、前記固定爪の内側面の所定箇所は、前記固定爪通
し凹部の側縁部に対して圧接されていることをその要旨
とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記ブラシホル
ダ枠における接触部は、前記ブラシホルダ枠のブラシホ
ルダ敷板側端に突設された凸部であり、前記ブラシホル
ダ敷板における接触部は、前記ブラシホルダ敷板の前記
基板非固定面側において前記凸部に対応した箇所である
ことをその要旨とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記ブラシホル
ダ敷板における接触部は、前記ブラシホルダ敷板に突設
された凸部であり、前記ブラシホルダ枠における接触部
は、前記ブラシホルダ枠のブラシホルダ敷板側端の内側
面または外側面において前記凸部に対応した箇所である
ことをその要旨とする。
【0015】請求項5に記載に発明は、モータハウジン
グに固定される絶縁性樹脂基板と、ブラシ及びブラシ押
圧用のスプリングを収容するための凹部を有し、前記基
板にその下部が固定される金属製ブラシホルダとを備え
たブラシ保持装置において、前記ブラシホルダは、前記
基板に固定される金属製ブラシホルダ敷板と、前記ブラ
シホルダ敷板とは異なる金属材料からなり、前記金属製
ブラシホルダ敷板を覆うように配置される断面コ字状の
ブラシホルダ枠とによって構成されることをその要旨と
する。
【0016】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
前記基板及び前記ブラシホルダ敷板のうち少なくともい
ずれか一方における接触部と、前記ブラシホルダ枠にお
ける接触部とは、非固定かつ摺動可能な状態で互いに接
触している。この場合、コンミテータの回転時、前記ブ
ラシホルダ枠に伝達された自励振動は、接触部において
摩擦エネルギーに変換されることにより徐々に減衰す
る。よって、ブラシと前記ブラシホルダ枠との共振によ
る異音の発生を抑制できる。しかも防振板を必要としな
いブラシホルダの構成であるため、部品数は増えないの
に加え、ブラシホルダを構成する部材は金属製であるの
で、ブラシホルダの耐熱性も損なわない。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、前記ブラ
シホルダ枠は、そのブラシホルダ敷板側端に突設された
固定爪を有している。前記固定爪の内側面は、前記ブラ
シホルダ敷板の固定爪通し凹部側縁部に対して圧接され
ている。このため、コンミテータの回転時、前記ブラシ
ホルダ枠に伝達された自励振動は、前記圧接部におい
て、摩擦エネルギーに変換される。本発明では、固定爪
が固定爪通し凹部に対して圧接されていることから、単
に両者が接触している構造に比べて、振動エネルギーを
効率良く摩擦エネルギーに変換することができる。よっ
て、前記ブラシホルダ枠に伝達された自励振動は、確実
に減衰する。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、前記ブラ
シホルダ枠は、そのブラシホルダ敷板側端に突設された
凸部を有している。前記凸部先端は、前記ブラシホルダ
敷板の前記基板非固定面側において、前記凸部に対応し
た箇所と接触している。このため、コンミテータの回転
時、前記ブラシホルダ枠に伝達された自励振動は、前記
接触箇所において、摩擦エネルギーに変換される。よっ
て、前記ブラシホルダ枠に伝達された自励振動は、徐々
に減衰する。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、前記ブラ
シホルダ敷板は、前記ブラシホルダ敷板に突設された凸
部を有している。前記凸部先端は、前記ブラシホルダ枠
のブラシホルダ敷板側端の内側面または外側面において
前記凸部に対応した箇所と接触している。このため、コ
ンミテータの回転時、前記ブラシホルダ枠に伝達された
自励振動は、前記接触箇所において、摩擦エネルギーに
変換される。よって、前記ブラシホルダ枠に伝達された
自励振動は、徐々に減衰する。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、前記ブラ
シホルダを構成する前記金属製ブラシホルダ敷板と、前
記金属製ブラシホルダ枠とは、異なる材質からなる。コ
ンミテータの回転時、前記ブラシホルダ枠に伝達された
自励振動は、前記接触箇所を介して、前記ブラシホルダ
敷板及び前記基板へ伝達される。しかし、ブラシホルダ
は、異なるヤング率をもつ部材が組み合されることによ
り構成されるので、自励振動は減衰する。しかも防振板
を必要としないブラシホルダの構成であるため、部品数
は増えないのに加え、ブラシホルダを構成する部材は金
属製が維持されるので、ブラシホルダの耐熱性も損なわ
ない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1〜図4は、本実施形
態のブラシ保持装置1を示す。ブラシ保持装置1は、直
流モータのモータハウジング10内に装着される。直流
モータは、ブラシ保持装置1とコンミテータ4とを備え
ている。ブラシ保持装置1は、外部からの直流電源を機
械的に整流してアーマチャ(図示略)に供給するブラシ
3を備えている。ブラシ保持装置1は、基板11とその
基板11に固定されたブラシホルダ2とからなる。ブラ
シ3及びスプリング5は、ブラシホルダ2の中に収容さ
れている。スプリング5は、ブラシ3をその後方側より
押圧する。よって、ブラシ3の先端部はコンミテータ4
に対して摺接する。
【0022】図3に示すように、ブラシホルダ2は、基
板11に固定されるブラシホルダ敷板13と、ブラシホ
ルダ敷板13を覆うように配置されるブラシホルダ枠1
2とからなる。ブラシホルダ2を構成するブラシホルダ
枠12及びブラシホルダ敷板13は、耐熱性に優れ、熱
による寸法変動の小さい金属材料からなる。ブラシホル
ダ枠12及びブラシホルダ敷板13を形成するための金
属材料としては、銅、黄銅、純銅、リン青銅、アルミニ
ウム、ステンレス、圧延鋼板、SPCC、SPHCなど
が挙げられる。本実施形態では、ブラシホルダ敷板13
は、ブラシホルダ枠12と比較して軟らかい金属、即ち
ヤング率の小さい金属を用いて形成されていることが望
ましい。具体的には、ブラシホルダ枠12を黄銅を用い
て形成し、ブラシホルダ敷板13を銅を用いて形成する
ことがよい。
【0023】ブラシホルダ枠12及びブラシホルダ敷板
13は、金属の板材をプレスにより打抜いたものを、所
定の形状に折り曲げることにより形成される。ブラシホ
ルダ枠12は、図3、図4に示すようにブラシホルダ2
の上壁2cとブラシホルダ2の側壁2fとを形成する。
また、ブラシホルダ2の側壁2fは、上壁2cを挟んで
両側に対称な形状を有している。ブラシホルダ枠12
は、ブラシホルダ2の側壁2fに、固定爪12eと凸部
12dとを有している。固定爪12eは、その側壁2f
のブラシホルダ敷板側端の中央部付近に1個設けられて
いる。凸部12dは、固定爪12eの両側に1対設けら
れている。よって、固定爪12e及び凸部12dは、金
属の板材より打抜かれたブラシホルダ枠12とともに一
体形成されている。一方、ブラシホルダ敷板13は、ブ
ラシホルダ2の下壁2gと反コンミテータ側壁2hとを
形成する。ブラシホルダ敷板13は、固定爪12eを通
すための切り欠き凹部13fを有する。その切り欠き凹
部13fは、ブラシホルダ2の下壁2gの固定爪12e
に対応する位置に形成される。また、ブラシホルダ2
は、反コンミテータ側壁2hに、当接片13eを有して
いる。よって、切り欠き凹部13f及び当接片13e
は、金属の板材より打抜かれたブラシホルダ敷板13と
ともに一体形成されている。
【0024】ブラシホルダ枠12は、ブラシホルダ2の
上壁2cに相当する面をブラシ3の上面に配置して、ブ
ラシ3の側壁の両側を覆うように、断面コ字状に折り曲
げられる。一方、ブラシホルダ敷板13においてブラシ
ホルダ2の下壁2gに相当する面は、基板11に固定さ
れている。また、ブラシホルダ2の反コンミテータ側壁
2hに相当する面は、ブラシホルダ敷板13の基板11
固定面側から、軸方向のブラシホルダ2の上壁2c側に
延びるように折り曲げられる。図3に示すように、ブラ
シホルダ枠12は、基板11に固定されたブラシホルダ
敷板13を覆うように配置されている。よって、径方向
内側(コンミテータ4側)を開口部とし、径方向外側
(反コンミテータ側)を閉鎖部とした略四角筒状体が形
成される。従って、図1、2に示すように、略四角筒状
体が形成されたブラシホルダ2は、その内部にブラシ3
とスプリング5とを収容するための凹部12bを有して
いる。
【0025】モータハウジング10内に装着された基板
11は、例えばフッ素樹脂のような絶縁性の樹脂材料か
らなる。図1、2に示すように基板11は、コンミテー
タ4の軸方向に直交する平面を有する平面部11aを有
する。その平面部11aの外周縁から軸方向のブラシホ
ルダ2の上壁2c側に延びるように、外周壁11bは形
成されている。
【0026】ブラシホルダ2と基板11とは、ブラシホ
ルダ枠12に設けられた固定爪12eを介して、互いに
固定されている。図3に示すように、ブラシホルダ枠1
2のブラシホルダ敷板側端に突設された固定爪12e
は、基板11に設けられた嵌合孔11cに貫通されてい
る。よって、固定爪12eは、図2に示すようにブラシ
ホルダ枠12のブラシホルダ敷板側端から基板11の裏
面に到達するだけの長さを最低限有している。嵌合孔1
1cの大きさは、固定爪12eの断面より幾分大きく形
成されている。金属からなるブラシホルダ枠12は、ブ
ラシホルダ2の側壁2fの両側から、ブラシホルダ敷板
13を挟み込むように配置されている。従って、ブラシ
ホルダ敷板13の側縁部に形成される詳しくは後述する
凸部13dは弾性力により圧接されている。この場合、
図9に示すように、ブラシホルダ枠12の内側面幅A
は、ブラシホルダ敷板13の内側面幅Bより、幾分小さ
めに形成されている。
【0027】図4に示すように、ブラシホルダ敷板13
は、ブラシホルダ枠12に設けられた固定爪12e通す
ための凹部13fを有している。よって、ブラシホルダ
敷板13は、その側縁部の固定爪12eに対応する位置
に、凹部13fを有している。固定爪12eの内側面の
所定箇所は、ブラシホルダ敷板13に形成された凹部1
3fの側縁部に対して接触している。この場合、金属か
らなるブラシホルダ枠12とともに一体形成された固定
爪12eは、凹部13fの側縁部に対して、弾性力によ
り圧接されている。
【0028】図2に示すように、ブラシホルダ枠12
は、ブラシホルダ2の側壁2fに凸部12dを有する。
凸部12dは、ブラシホルダ枠12に設けられた固定爪
12eの両側に設けられている。また、固定爪12e及
び凸部12dは、ブラシ3及びスプリング5を挟む位置
において、それぞれ対になるように設けられている。凸
部12dは、ブラシホルダ枠12のブラシホルダ敷板側
端からブラシホルダ2の下面に向って延びるように形成
されている。凸部12dの先端は鋭角に近い形状を有す
る。よって、ブラシホルダ枠12は、ブラシホルダ敷板
13の凸部12dに対応した箇所13aと点接触してい
る。
【0029】図4に示すように、ブラシホルダ敷板13
は、ブラシホルダ2の下壁2gにおいて、ブラシホルダ
敷板13の側縁部に形成された凹部13fの両側に13
dを一対有する。また、凸部13d及び凹部13fは、
ブラシ3及びスプリング5を挟む位置において、それぞ
れ対になるように設けられている。凸部13dは、ブラ
シホルダ敷板13の側縁部からブラシホルダ枠12の内
側面に向かって延びるように形成されている。凸部13
dの先端は、前記凸部12dと同様に鋭角に近い形状を
有する。よって、ブラシホルダ敷板13は、ブラシホル
ダ枠12のブラシホルダ敷板側端の内側面において、凸
部13dに対応した接触箇所12aと点接触している。
【0030】図2、図3に示すように、ブラシホルダ2
は、ブラシホルダ2の反コンミテータ側壁2hに当接片
13eを1個有している。当接片13eは、ブラシホル
ダ2の反コンミテータ側壁2hの上部中央から下方へ延
びるように形成されている。なおかつ、当接片13e
は、径方向外側に向って延びる矩形状を有している。ま
た、当接片13eは金属からなるブラシホルダ敷板13
とともに一体形成されている。よって、当接片13eの
先端側は、基板11の外周壁11bに対して弾圧力によ
り圧接されている。
【0031】図1〜図4に示すように、本実施形態にお
いて、ブラシ保持装置は、ブラシホルダ2の自励振動を
減衰させる複数の形状を組み合わせることにより構成さ
れている。従って、コンミテータ4の回転時、直流モー
タに発生する異音は、効率良く抑制される。
【0032】上記したように、本実施形態によれば、以
下の効果を有する。 (1)本実施形態では、基板11及びブラシホルダ敷板
13のうち少なくともいずれか一方における接触部と、
ブラシホルダ枠12における接触部とは、非固定かつ摺
動可能な状態で互いに接触している。コンミテータ4の
回転時に、コンミテータ4に摺接されたブラシ3は自励
振動を起し、その振動はブラシホルダ枠12に伝達され
る。振動エネルギーは、ブラシホルダ枠12とブラシホ
ルダ敷板13との接触箇所において、摩擦エネルギーに
変換される。よって、ブラシホルダ枠12に伝達された
自励振動は徐々に減衰する。従って、ブラシホルダ2に
発生した異音は抑制される。この場合、防振板等を必要
としないブラシホルダ2の構成であるため、部品数は増
えない。更に、ブラシホルダ2を構成する部材は金属製
が維持されるので、ブラシホルダ2の耐熱性も損なわな
い。
【0033】(2)ブラシホルダ枠12のブラシホルダ
敷板側端に突設された固定爪12eの内側面の所定箇所
は、ブラシホルダ敷板13の固定爪12eを通すために
形成された固定爪通し凹部13fに対して、摺動可能な
状態で圧接されている。このため、コンミテータ4の回
転時、ブラシホルダ枠12に伝達された自励振動は、前
記圧接部において、摩擦エネルギーに変換される。本実
施形態では、固定爪12eが固定爪通し凹部13fに対
して圧接されていることから、単に両者が接触している
構造に比べて、振動エネルギーを効率良く摩擦エネルギ
ーに変換することができる。よって、ブラシホルダ枠1
2に伝達された自励振動は、確実に減衰する。
【0034】(3)ブラシホルダ枠12のブラシホルダ
敷板側端に突設された凸部12dと、ブラシホルダ敷板
13の基板非固定面側において凸部12dに対応した箇
所13aとは、互いに点接触する。つまり、ブラシホル
ダ枠12は、凸部12dの先端を介して、ブラシホルダ
敷板13と摺動可能な状態で点接触する。コンミテータ
4の回転時、振動エネルギーは、ブラシホルダ枠12と
ブラシホルダ敷板13との接触箇所において、摩擦エネ
ルギーに変換される。よって、ブラシホルダ枠12に伝
達された自励振動は徐々に減衰する。従って、ブラシホ
ルダ2に発生した異音の発生は抑制される。
【0035】(4)ブラシホルダ敷板13の側縁部に突
設された凸部13dと、ブラシホルダ枠12のブラシホ
ルダ敷板側端の内側面において凸部13dに対応した箇
所12aとは互いに点接触する。つまり、ブラシホルダ
敷板13は、凸部13dを介してブラシホルダ枠12と
摺動可能な状態で点接触する。コンミテータ4の回転
時、振動エネルギーは、ブラシホルダ枠12とブラシホ
ルダ敷板13との接触箇所において、摩擦エネルギーに
変換される。よって、ブラシホルダ枠12に伝達された
自励振動は徐々に減衰する。従って、ブラシホルダ2に
発生した異音の発生は抑制される。
【0036】(5)ブラシホルダ2を構成する金属製ブ
ラシホルダ敷板13と金属製ブラシホルダ枠12とは、
互いに異なる材質からなる。本図において、具体例とし
ては、つまり、ブラシホルダ枠12は、ブラシホルダ敷
板13とは異なるヤング率をもつ材質から形成される。
コンミテータ4の回転時、ブラシホルダ枠12に伝達さ
れた自励振動は、前記接触箇所を介して、ブラシホルダ
敷板13及び基板11へ伝達される。しかし、ブラシホ
ルダ2は、異なるヤング率をもつ部材が組み合さること
により構成されているので、自励振動は徐々に減衰す
る。よって、ブラシホルダ2に発生した異音の発生は抑
制される。この場合、防振板を必要としないブラシホル
ダ2の構成であるため、部品数は増えない。更に、ブラ
シホルダ2を構成する部材は金属製が維持されるので、
ブラシホルダ2の耐熱性も損なわない。
【0037】(6)ブラシホルダ2に発生した自励振動
は、ブラシホルダ枠12と基板11及びブラシホルダ敷
板13とが互いに摺動可能な状態で接触している接触箇
所において、摩擦エネルギーに変換される。また、ブラ
シホルダ2は、金属製ブラシホルダ枠12と、ブラシホ
ルダ枠12とは異なる材質からなる金属製ブラシホルダ
敷板13とにより構成される。このため、ブラシホルダ
枠12とブラシホルダ敷板13との接触箇所において、
自励振動は吸収される。さらに、ブラシホルダ2の反コ
ンミテータ側壁2hに設けられた当接片13eにより、
自励振動は吸収される。以上の相乗作用により、コンミ
テータ4の回転時、ブラシホルダ2に発生した自励振動
は、効率的に減衰する。よって、直流モータに発生した
異音を確実に抑制することができる。
【0038】(7)ブラシホルダ枠12に発生した自励
振動は、固定爪12eを支点としてその両側で大きく、
ブラシホルダ敷板13を介して基板11に伝達される。
本実施形態では、ブラシホルダ枠12とブラシホルダ敷
板13との接触を固定爪12eの両側で行うとともに、
その接触を点接触とする凸部12d及び凸部13dで行
うものとした。従って、ブラシホルダ枠12からブラシ
ホルダ敷板13及び基板11への振動伝達は抑制される
とともに、直流モータに発生した異音の発生を低減する
ことができる。
【0039】尚、本発明の実施形態は、以下のように変
更しても良い。 ・上記実施形態のブラシ保持装置は、この構成に限定さ
れるものではなく、基板11、ブラシホルダ2を構成す
るブラシホルダ枠12及びブラシホルダ敷板13の形状
及び材料を適宜変更してもよい。
【0040】・例えば、ブラシホルダ2を構成するブラ
シホルダ敷板13として、金属以外の材料、例えば、ポ
リフェニルサルファイド(PPS)、ナイロン、ジュラ
コン、フェノールなどの比較的高硬度な樹脂材料を使用
しても良い。この場合であっても、ブラシホルダ枠12
からブラシホルダ敷板13及び基板11へ伝達された自
励振動は、前記接触箇所において徐々に減衰する。よっ
て、ブラシホルダ2に発生した異音の発生は抑制され
る。しかも防振板を必要としないブラシホルダ2の構成
であるため、部品数は増えないのに加え、ブラシホルダ
2の耐熱性も損なわない。
【0041】・ブラシホルダ枠12のブラシホルダ敷板
側端に突設された凸部12d及び前記ブラシホルダ敷板
13の側端に突設された凸部13dの先端形状は、図
5、図6に示すような半円形状でも良い。
【0042】・又、図8に示すように、ブラシホルダ敷
板33の側縁部に突設された凸部33dは、ブラシホル
ダ枠32のブラシホルダ敷板側端の外側面において、凸
部33dに対応した接触箇所32aと点接触してもよ
い。金属からなるブラシホルダ枠32は、ブラシホルダ
2の側壁2fの両側から、ブラシホルダ敷板33を挟み
込むように配置されるので、凸部33dは弾性力により
圧接されている。この場合、図10に示すように、ブラ
シホルダ枠32の内側面幅aは、ブラシホルダ敷板33
の内側面幅bより幾分大き目に形成されている。凸部1
3dに対応した接触箇所12aと点接触している。
【0043】上記各実施形態から把握できる請求項以外
の技術的思想を以下に記載する。 (1)請求項1〜5のいずれか1項に記載のブラシ装置
を備えたことを特徴とするモータ。このようにすれば、
ブラシの材質を変更することなく、しかも部品点数を増
加しないで、異音を抑制することができるモータを提供
することができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ブラシの材質を変更することなく、ブラシホルダの耐熱
性も損なうことなく、部品数も増加させないで、異音の
発生するレベルを小さく抑えることができるブラシ保持
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のブラシ保持装置の平面図。
【図2】 本実施形態のブラシ保持装置の断面図。
【図3】 本実施形態のブラシ保持装置の斜視図。
【図4】 本実施形態のブラシ保持装置の底面図。
【図5】 別例のブラシ保持装置の斜視図。
【図6】 別例のブラシ保持装置の底面図。
【図7】 別例のブラシ保持装置の斜視図。
【図8】 別例のブラシ保持装置の底面図。
【図9】 本実施形態のブラシホルダ枠及び該敷板の寸
法説明図。
【図10】 別例のブラシホルダ枠及び該敷板の寸法説
明図。
【図11】 従来のブラシ保持装置の平面図。
【図12】 従来のブラシ保持装置の断面図。
【図13】 従来のブラシ保持装置の斜視図。
【図14】 従来のブラシ保持装置の底面図。
【符号の説明】
1…ブラシ保持装置、2…ブラシホルダ、3…ブラシ、
4…コンミテータ、5…スプリング、10…モータハウ
ジング、11…絶縁性樹脂基板、11a…平面部、11
c…嵌合孔、12…ブラシホルダ枠、12a…接触箇
所、12b…収容凹部、12c…上壁、12d…ブラシ
ホルダ枠側凸部、12e…固定爪、12f…側壁、12
g…下壁、12h…反コンミテータ側壁、13…ブラシ
ホルダ敷板、13a…接触箇所、13d…ブラシホルダ
敷板側凸部、13e…当接片、13f…固定爪通し凹
部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータハウジングに固定される絶縁性樹脂
    基板と、ブラシ及びブラシ押圧用のスプリングを収容す
    るための凹部を有し、前記基板に固定される金属製ブラ
    シホルダとを備えたブラシ保持装置において、 前記ブラシホルダは、前記基板に固定される金属製ブラ
    シホルダ敷板と、前記金属製ブラシホルダ敷板を覆うよ
    うに配置される断面コ字状の金属製ブラシホルダ枠とか
    らなり、前記基板及び前記ブラシホルダ敷板のうち少な
    くともいずれか一方における接触部と、前記ブラシホル
    ダ枠における接触部とは、非固定かつ摺動可能な状態で
    互いに接触していることを特徴とするブラシ保持装置。
  2. 【請求項2】前記ブラシホルダ枠における接触部は、前
    記ブラシホルダ枠のブラシホルダ敷板側端に突設された
    固定爪の内側面の所定箇所であり、前記ブラシホルダ敷
    板における接触部は、前記固定爪を通すために形成され
    た固定爪通し凹部の側縁部であり、前記固定爪の内側面
    の所定箇所は、前記固定爪通し凹部の側縁部に対して圧
    接されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシ
    保持装置。
  3. 【請求項3】前記ブラシホルダ枠における接触部は、前
    記ブラシホルダ枠のブラシホルダ敷板側端に突設された
    凸部であり、前記ブラシホルダ敷板における接触部は、
    前記ブラシホルダ敷板の前記基板非固定面側において前
    記凸部に対応した箇所であることを特徴とする請求項1
    または2に記載のブラシ保持装置。
  4. 【請求項4】前記ブラシホルダ敷板における接触部は、
    前記ブラシホルダ敷板に突設された凸部であり、前記ブ
    ラシホルダ枠における接触部は、前記ブラシホルダ枠の
    ブラシホルダ敷板側端の内側面または外側面において前
    記凸部に対応した箇所であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載のブラシ保持装置。
  5. 【請求項5】モータハウジングに固定される絶縁性樹脂
    基板と、ブラシ及びブラシ押圧用のスプリングを収容す
    るための凹部を有し、前記基板にその下部が固定される
    金属製ブラシホルダとを備えたブラシ保持装置におい
    て、 前記ブラシホルダは、前記基板に固定される金属製ブラ
    シホルダ敷板と、前記ブラシホルダ敷板とは異なる金属
    材料からなり、前記金属製ブラシホルダ敷板を覆うよう
    に配置される断面コ字状のブラシホルダ枠とによって構
    成されることを特徴とするブラシ保持装置。
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