JP2017216794A - モータ - Google Patents
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Abstract
Description
導通板は、モータ外郭に沿った形状に形成された導通帯と、導通帯の一端側に形成され一方のブラケットに接続された第1端部と、導通帯の他端側に形成されモータ外郭の外周面とモータ外郭の外周面に圧入される他方のブラケットの内周面で挟持された第2端部を備えている。
モータ外郭は、他方のブラケットが圧入される外周面に直交する軸方向端面に形成され軸方向端面から軸方向に突出された突起部を備えている。
第2端部には、モータ外郭の外周面から軸方向端面までの外形に沿った形状に形成された先端部を有し、先端部には、突起部の内側面に面接触した接触片を備えていることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1乃至図7は、本実施形態におけるモータ1の構成を説明する図である。図1乃至図7に示すように、このモータ1は、例えば、空気調和機の室内機に搭載される送風ファンを回転駆動するためのブラシレスDCモータに適用されるものである。以下では、ブラシレスDCモータとして、2つの送風ファンを回転駆動するため、モータ1の軸方向両側に回転軸31が突出する両軸モータを例に説明する。本実施形態におけるモータ1は、ステータ2と、ロータ3と、第1ベアリング41と、第2ベアリング42と、第1ブラケット51と、第2ブラケット52と、導通板6とを備えている。
ステータ2は、円筒形状のヨーク部とヨーク部から内径側に延びる複数のティース部とを有したステータコア23を備え、インシュレータ21を介してティース部に巻線22が巻回されている。このステータ2は、ステータコア23の内周面を除いて、樹脂で形成されたモータ外郭7で覆われている。ロータ3は、回転軸31と複数の永久磁石(図示省略)とを有し、永久磁石は、N極とS極が等間隔に交互に表れるように回転軸31の周囲に一体的に形成されている。このロータ3は、ステータ2のステータコア23の内周側に所定の空隙(ギャップ)をもって回転自在に配置されている。
第1ベアリング41は、ロータ3の回転軸31の一端側(一方の送風ファンを連結する側)を支持している。第2ベアリング42は、ロータ3の回転軸31の他端側(他方の送風ファンを連結する側)を支持している。第1ベアリング41および第2ベアリング42は、例えば、ボールベアリングが用いられる。
以上のように構成されたモータ1では、第1ブラケット51と第2ブラケット52が電気的に導通していないことで、第1ベアリング41と第2ベアリング42の間で電位差が生じる。この電位差により第1ベアリング41や第2ベアリング42に電食が生じないようにするため、第1ブラケット51と第2ブラケット52を電気的に導通させるための導通板6を備えている。導通板6は、図1乃至図7に示すように、第1ブラケット51のブラケット本体部511と第2ブラケット52のフランジ部522を電気的に接続している。以下、導通板6について詳細に説明する。図3乃至図7に示すように、導通板6は、導電性のあるステンレス、鋼板、真鍮などの金属製であり、導通帯61と、第1端部62と、第2端部63を備えている。
ブラケット52のフランジ部522側から第1ブラケット51のブラケット本体部511側までの外形に沿って折れ曲がった形状に形成されている。第1端部62は、導通帯61の一端側に形成され第2ブラケット52のフランジ部522に固定されている。第1端部62には、中央に孔621を有し、この孔621と第2ブラケット52のフランジ部522に有する孔522aを一致させてネジ64で締結することにより、第1端部62を第2ブラケット52のフランジ部522に当接させた状態を保持する。第2端部63は、導通帯61の他端側に形成されモータ外郭7の外周面とモータ外郭7の外周面に圧入される第1ブラケット51のブラケット本体部511の内周面で挟持されている。
一方、図3乃至図7に示すように、モータ外郭7は、モータ外郭7の第2ブラケット52のフランジ部522側から第1ブラケット51のブラケット本体部511側までの外形に沿って形成された溝部71を有し、導通板6の導通帯61が溝部71に収容されている。第1ブラケット51のブラケット本体部511側のモータ外郭7の外周面には、第1ブラケット51のブラケット本体部511を圧入するために、モータ外郭7と同軸でモータ外郭7の直径より小さい直径を有する段差部72が形成されている。モータ外郭7の軸方向端面73側から見て段差部72とモータ外郭7の外周面をつなぐ面として、第1ブラケット51のブラケット本体部511の周縁が突き当たる突き当り端部722が形成されている。この突き当たり端部722は、モータ外郭7の軸方向端面73よりもモータ外郭7の第2ブラケット52のフランジ部522側の位置にあり、溝部71の一端がつながっている。
モータ外郭7の軸方向端面73には、軸方向端面73から軸方向に突出された一対の突起部75、75が形成されている。一対の突起部75、75は直方体形状に形成されている。導通板6の第2端部63には、後述する先端部631の一部が一対の突起部75、75に引っ掛けられている。
図3乃至図5に示すように、導通板6の第2端部63は、凹部74から軸方向端面73までの外形に沿って折れ曲がった形状に形成された先端部631を有している。この第2端部63の先端部631は、凹部74に収容される収容部631aと、両側に形成され一対の突起部75、75に引っ掛けられる一対の切欠部631b、631bが形成されている。図4乃至図7に示すように、一対の切欠部631b、631bには、それぞれの内側の短辺からブラケット本体部511側に向って延びるように折り曲げられて形成され、一対の突起部75、75の内側面751、751に沿って面接触する一対の接触片631c、631cを備えている。図4に示すように、一対の接触片631c、631cは一対の突起部75、75の直方体形状に対応するように長方形状に形成されている。図6および図7に示すように、一対の接触片631c、631cのブラケット本体部511側に向って延びる辺(回転軸31の一端側に向って延びる辺)の長さL1は、一対の突起部75、75のブラケット本体部511側に向って延びる辺(回転軸31の一端側に向って延びる辺)の長さL2よりも長くなっている。
以上説明してきた導通板6を備えたモータ1によれば、第2端部63の先端部631に形成された一対の切欠部631b、631bは、モータ外郭7の軸方向端面73に形成された一対の突起部75、75に引っ掛けられる。この結果、モータ外郭7の段差部72に第1ブラケット51のブラケット本体部511が圧入されたとき、モータ外郭7の段差部72に形成された挟持面721と第1ブラケット51のブラケット本体部511の内周面で挟持される導通板6が、第1ブラケット51の圧入方向(軸方向)にブラケット本体部511と共に引きずられてずれるのを防ぐことができる。具体的には、第2端部63に有する挟持部632に形成された切起片632aが、ブラケット本体部511の圧入に伴って、モータ外郭7の段差部72の突き当り端部722の付近まで引きずられて動くのを防ぎ、この切起片632aがブラケット本体部511の内周面に対し不安定な接触状態になるのを防ぐことができる。従って、導通板6と第1ブラケット51の電気的な接続を良好に保持することができる。
なお、本実施形態によるモータ1では、導通板6の第2端部63の先端部631には、一対の突起部75、75に面接触される一対の接触片631c、631cが形成されるようにしたが、本発明はこれに限らず、導通板6の第2端部63の先端部631には、1つの突起部に面接触される1つの接触片が形成されるようにしてもよい。この場合、例えば、導通板6の第2端部63の先端部631には、中央部分を矩形状に切起こして接触片を形成し、切起こされた中央部分に孔を形成する。この孔に突起部が引っ掛けられると、接触片が突起部の内側面に面接触される。
2 ステータ
21 インシュレータ
22 巻線
23 ステータコア
3 ロータ
31 回転軸
41 第1ベアリング
42 第2ベアリング
51 第1ブラケット(他方のブラケット)
511 ブラケット本体部
512 第1ベアリングハウス
52 第2ブラケット(一方のブラケット)
521 第2ベアリングハウス
522 フランジ部
522a 孔
6 導通板
61 導通帯
62 第1端部
621 孔
63 第2端部
631 先端部
631a 収容部
631b 切欠部
631c 接触片
632 挟持部
632a 切起片
64 ネジ
7 モータ外郭
71 溝部
72 段差部
721 挟持面
722 突き当たり端部
73 軸方向端面
74 凹部
75 突起部
751 内側面
L1 接触片の長さ
L2 突起部の長さ
Claims (3)
- 樹脂で形成された有底筒状のモータ外郭により覆われたステータと、回転軸を有し前記ステータの内側に回転可能に配置されたロータと、前記ロータの回転軸の一端側と他端側を支持するベアリングと、前記ベアリングを収容するベアリングハウスが形成され前記モータ外郭の一端側と他端側の両方に配置された導電性のブラケットと、一方のブラケットと他方のブラケットを導通させる金属製の導通板を備えたモータであって、
前記導通板は、前記モータ外郭に沿った形状に形成された導通帯と、前記導通帯の一端側に形成され一方のブラケットに当接された第1端部と、前記導通帯の他端側に形成され前記モータ外郭の外周面と前記モータ外郭の外周面に圧入される他方のブラケットの内周面で挟持された第2端部を備え、
前記モータ外郭は、他方のブラケットが圧入される前記外周面に直交する軸方向端面に形成され前記軸方向端面から軸方向に突出された突起部を備え、
前記第2端部には、前記モータ外郭の外周面から前記軸方向端面までの外形に沿った形状に形成された先端部を有し、前記先端部には、前記突起部の内側面に面接触した接触片を備えていることを特徴とするモータ。 - 前記接触片の前記他方のブラケット側に向って延びる辺の長さは、前記突起部の前記他方のブラケット側に向って延びる辺の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記突起部は、前記先端部の両側に一対設けられ、前記接触片は、前記一対の突起部に対応するように一対設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
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