JP2009120806A - 多孔質中空ポリマー粒子、多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、香料担持ポリマー粒子、及び、香料担持ポリマー粒子の製造方法 - Google Patents

多孔質中空ポリマー粒子、多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、香料担持ポリマー粒子、及び、香料担持ポリマー粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 香料の徐放性、光拡散性、液体吸収性、体感性、耐溶剤性及び機械的強度に優れる多孔質中空ポリマー粒子を提供する。また、香料を安定して担持させることができ、かつ、香料の徐放性に優れる香料担持ポリマー粒子を提供する。更に、該多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、及び、該香料担持ポリマー粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】 粒子内部に複数の空孔を有する多孔質中空ポリマー粒子であって、粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている多孔質中空ポリマー粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、香料の徐放性、光拡散性、液体吸収性、体感性、耐溶剤性及び機械的強度に優れる多孔質中空ポリマー粒子に関する。また、香料を安定して担持させることができ、かつ、香料の徐放性に優れる香料担持ポリマー粒子に関する。更に、該多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、及び、該香料担持ポリマー粒子の製造方法に関する。
従来、粒子内部に空隙を有する中空ポリマー粒子は、材料の軽量化、造孔化や、断熱性、遮音性、耐衝撃性等を付与する目的で、極めて広範な分野で利用されている。
また、中空ポリマー粒子は、その樹脂層と内部空隙層との屈折率差により可視光の散乱が起こることが知られており、光拡散剤として使用されている。このような光拡散剤は蛍光、白色光の照明カバー、バックライト式半透明の看板、ディスプレイ、電飾、内装の半透明パーティションのほか液晶ディスプレイ、液晶テレビジョンの光拡散シートや光拡散板、プロジェクターやプロジェクションテレビのスクリーン等の多方面に使用されている。
特に、光拡散シートや光拡散板に用いる場合は、全光線透過率が高く、光拡散性に優れた光拡散剤であることが要求される。これに対して、特許文献1には、粒子径がサブミクロンサイズの中空ポリマー粒子を光散乱剤として用いることで不透明性、白色性に優れた塗工材料が得られることが記載されている。しかしながら、従来の中空ポリマー粒子を光拡散剤として用いた場合、光の出射面に対する角度の違いにより、輝度分布がばらつくという問題点があった。また、中空ポリマー粒子の耐溶剤性や粒子強度の面にも問題があり、安定した光散乱性能を確保することは困難であった。
また、中空ポリマー粒子は軽量化、造孔化や、断熱性、遮音性、耐衝撃性等の付与を目的として、塗料、インク、接着剤等のペースト組成物の用途にも使用されており、例えば、特許文献2には、中空ポリマー粒子を添加することで、長期にわたって安定した断熱性能を発揮することが可能な断熱性塗膜の形成方法が開示されている。
しかしながら、従来の中空ポリマー粒子は耐溶剤性や強度が弱く、塗料との混練過程でその多くが破壊されてしまうという欠点があった。更に、中空ポリマー粒子は、浮力が大きく、水、有機溶剤等の溶媒に配合する場合、塗料中に均一に分散させるのが困難であった。
また、従来から各種の香料を支持体に担持させて、香料を徐放することで香気を持続させる徐放性香料担持剤が提案されている。このような徐放性香料担持剤としては、例えば、特許文献3には、所定の分子量を有し、ランダム又はブロック共重合ポリエステルからなる生分解性樹脂に、溶融混練、浸漬等で香料を含有させた香料含有徐放性生分解性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献4には、親水性多孔質体の細孔内に、液体香料と疎水性物質とを混練させて細孔内に吸蔵させた徐放性香料が開示されている。
更に、特許文献5には、表層及び/又はその内部にOH基を有する被担持体樹脂粒子に液体香料を担持させた徐放性香料担持樹脂粒子が開示されている。
しかしながら、特許文献3の方法では、香料の放出が極端に遅かったり、内部に存在する香料が放出されず、放出が途中で止まったりするという問題があった。
また、特許文献4や特許文献5の方法でも、香料の担持量が不充分であったり、長期間に亘って香料を一定の速度で放出させることができず、放出させる香料濃度(香気の強さ)が時間とともに低下してしまったりするという問題があった。
特開平05−170802号公報 特開2004−000940号公報 特開平11−106629号公報 特開平10−17846号公報 特開2003−155496号公報
本発明は、香料の徐放性、光拡散性、液体吸収性、体感性、耐溶剤性及び機械的強度に優れる多孔質中空ポリマー粒子を提供することを目的とする。また、香料を安定して担持させることができ、かつ、香料の徐放性に優れる香料担持ポリマー粒子を提供することを目的とする。更に、該多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、及び、該香料担持ポリマー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、粒子内部に複数の空孔を有する多孔質中空ポリマー粒子であって、粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている多孔質中空ポリマー粒子である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の粒子本体の材質としては、特に限定されないが、単官能性モノマー、多官能性モノマーを重合してなる重合体が好ましい。
上記単官能性モノマーとしては、特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、クミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の極性基含有(メタ)アクリル系モノマー、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン等の芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有モノマー、ビニルピリジン、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、イタコン酸、フマル酸、エチレン、プロピレン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、透明性の高い多孔質中空ポリマー粒子が得られ、焼成時にすすや灰分を生じにくいことから、アクリル系モノマーの使用が好ましく、より好ましくは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
上記多官能性モノマーとしては、特に限定されず、例えば、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、ジアリル化合物、トリアリル化合物、ビニル化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記多官能性モノマーを用いることで得られる多孔質中空ポリマー粒子の収縮が抑制され、耐圧縮強度が改善される。
上記ジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記トリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ジアリル化合物又はトリアリル化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
上記ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ブタジエンが挙げられる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている。これにより、多孔質中空ポリマー粒子の液体吸収性が大幅に向上する。なお、本発明において、粒子外表面とは、多孔質中空ポリマー粒子の外側に面する表面のことをいい、粒子内表面とは、多孔質中空ポリマー粒子の内部に形成された複数の空孔に面する表面のことをいう。
上記ポリビニルアルコールとしては、部分けん化ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
上記部分けん化ポリビニルアルコールのけん化度の好ましい下限は68モル%、好ましい上限は99モル%である。けん化度が68モル%未満であると、安定的に重合性モノマーを重合させることが困難となることがあり、けん化度が99モル%を超えると、分散安定剤の極性が高くなりすぎて、得られる多孔質中空ポリマー粒子の液体吸収性が低下することがある。けん化度のより好ましい下限は74モル%、より好ましい上限は96モル%である。
上記ポリビニルアルコールの平均重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は3000である。平均重合度が200未満であると、粒子外表面及び粒子内表面を被覆するポリビニルアルコールの架橋密度が高くなるため、液体吸収性が低下することがあり、平均重合度が3000を超えると、安定的に重合することが困難となることがある。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、平均粒子径の好ましい下限が10μm、好ましい上限が100μmである。平均粒子径が10μm未満であると、例えば、光拡散剤に用いた場合、充分な光拡散効果が得られず、また、香水担時に用いた場合は、充分な液体吸収性が得られないことがある。平均粒子径が100μmを超えると、充分な体感性の向上が得られないことがある。また、香水担時に用いた場合、充分な芳香効果が得られないことがある。平均粒子径のより好ましい下限は15μm、より好ましい上限は70μmである。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、粒子径のCV値の好ましい下限が15%、好ましい上限が35%である。上記範囲内とすることで、例えば、光拡散剤に用いた場合、高い光拡散効果が得られ、また、ペースト組成物等に用いた場合、充分な体感性及び塗工性が得られる。CV値が15%未満であると、生産性が低下することがあり、CV値が35%を超えると、充分な体感性及び塗工性が得られないことがある。CV値のより好ましい下限は20%、より好ましい上限は35%である。
なお、本明細書においてCV値とは、下記式(1)により求められる数値のことである。
粒子径のCV値(%)=(σ2/Dn2)×100 (1)
式(1)中、σ2は粒子径の標準偏差を表し、Dn2は数平均粒子径を表す。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、空隙率の好ましい下限が20%、好ましい上限が80%である。空隙率が20%未満であると、例えば、香料担持ポリマー粒子に用いた場合、香料の担持量が不充分となり、また、光拡散剤に用いた場合、充分な光拡散効果が得られず、更に、ペースト組成物等に用いた場合、液体吸収性が得られないことがある。空隙率が80%を超えると、取扱時の強度が不足し、粒子が破壊されることがある。空隙率のより好ましい下限は30%、より好ましい上限は70%である。
なお、本明細書において空隙率とは、多孔質中空ポリマー粒子全体積中に占める中空部体積を百分率(%)で表示したものであり、例えば、アムコ社製ポロシメーター2000を用いて封入水銀圧力2000kg/cmの条件等にて測定することができる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、溶剤中に、25℃で24時間浸漬した後の粒子径D1と、浸漬前の粒子径D0との比率(D1/D0)の好ましい下限が1.0、好ましい上限が1.5である。上記D1/D0が1.0未満であると、例えば、ペースト組成物等に用いる場合、溶剤に溶けて、所望の機能を充分に発揮できないことがあり、上記D1/D0が1.5を超えると、溶剤に膨潤し過ぎるため、ペースト組成物等に用いる場合、粒子の構造を保つことができない。
なお、上記溶剤としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、エタノール/トルエン混合溶媒=50%/50%が用いられる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、外径(D)に対する気孔径(d)の比(d/D)の平均値の好ましい上限が0.3である。上記d/Dが0.3を超えると、粒子内部に存在する孔の数が少なくなり、特に光拡散剤に用いた場合に充分な光拡散効果が得られないことがある。
なお、上記d/Dは、任意の一方向の軸を基準軸として定め、電子顕微鏡を用いて、任意に選択した20個の多孔質中空ポリマー粒子について、上記基準軸に対して平行な方向における幅の最大値を外径として測定するとともに、上記基準軸に対して平行な方向における気孔の幅が最大のものの気孔径を測定し、更に、測定した外径(D)と気孔径(d)とから気孔径/外径(d/D)を算出する。そして、測定した20個の多孔質中空ポリマー粒子の気孔径/外径(d/D)を算術平均した算出することにより求めることができる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、高い液体吸収性を有するので、香料を担持させた香料担持ポリマー粒子として好適に用いることができる。なお、香料担持ポリマー粒子としての用途については、後に詳述する。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、優れた光拡散性を有することから、光の出射面に対する角度の違いにより、輝度分布がばらつくことがなく、どのような角度にも対応することができ、粒子強度が高く、安定した光散乱性能を確保することが可能な光拡散剤が得られる。よって、本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、液晶用光拡散剤、マット剤、表面処理剤、樹脂成形物用添加剤等の光拡散剤用途に用いることができる。
また、本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、高い液体吸収性を有するので、多孔質中空ポリマー粒子と溶剤等とを混合する工程では、低粘度であり、撹拌混合が容易となるのに対して、塗布工程では、溶剤が多孔質中空ポリマー粒子の内部に吸収されるため、所望の粘度に増粘させることが可能である。このように各工程によって粘度を変化させることが可能となることから、インク、塗料、接着剤、艶消し剤、カラム充填剤、研磨剤、流動性制御剤、水性インク、水性塗料、コーティング剤、フィルタ等のペースト組成物用途に使用することができる。
更に、このような液体吸収性を利用して、おむつ、ナプキン、農園芸保水剤、工業用保水剤、吸湿剤、除湿剤、建材等の吸水用や吸油用の組成物用途、徐放性の農薬や医薬、帯電防止剤等に用いることができる。
加えて、本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、体感性向上効果が高いことから、ファンデーション、白粉、頬紅、アイシャドー、ボディパウダー、ベビーパウダー、プレシェーブローション、ボディローション、ローション等の化粧品を含めた体感性向上組成物として用いることができる。
なかでも、本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、香料担持ポリマー粒子、光拡散剤及びペースト組成物に使用することが好ましい。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子は、例えば、重合性モノマーと、上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程、上記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程、及び、上記重合性モノマーを重合させる工程を有する製造方法によって製造することができる。このような多孔質中空ポリマー粒子の製造方法もまた本発明の1つである。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法では、まず、重合性モノマーと、上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程を行う。
上記重合用モノマーとしては、例えば、単官能性モノマー、多官能性モノマーを用いることができる。なお、上記単官能性モノマー及び上記多官能性モノマーについては、本発明の多孔質中空ポリマー粒子と同様の構成であるため、その詳しい説明を省略する。
上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤は、重合系の媒体である水等の極性溶媒と相溶しないものから適宜選択され、特に種類は限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられる。
上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤の添加量は、少なすぎると粒子の空隙率が低くなり、多すぎると空隙率が大きくなりすぎて粒子の強度が低下するため、重合用モノマー成分100重量部に対して1〜400重量部の割合で添加されることが好ましく、より好ましくは10〜200重量部である。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法では、次いで、上記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程を行う。
本発明では、上記ポリビニルアルコールからなる分散安定剤を添加することで、得られる多孔質中空ポリマー粒子外表面及び粒子内表面にポリビニルアルコールからなる層が形成される。その結果、多孔質中空ポリマー粒子の液体吸収性が向上し、多孔質中空ポリマー粒子の使用時や、混合、成形工程においても多孔質中空ポリマー粒子が破壊されにくくなる。
また、形成される層は、非常に薄いものであるため、光拡散剤に用いる場合でも、光拡散性に影響を及ぼすことがなく、光拡散性と耐溶剤性や耐久性等とを両立することができる。
上記ポリビニルアルコールの添加量は、多すぎても少なすぎても重合性モノマー溶液の油滴の安定性が充分でなく、重合中に粒子凝集が発生するため、重合用モノマー溶液100重量部に対して好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記ポリビニルアルコールの添加量が0.1重量部未満であると、得られた多孔質中空ポリマー粒子の粒子外表面及び粒子内表面にポリビニルアルコールの層が形成されず、多孔質中空ポリマー粒子の強度や耐溶剤性が低下することがあり、上記ポリビニルアルコールの添加量が10重量部を超えると、ポリビニルアルコールの層が厚くなるため、光拡散効果や液体吸収性を阻害させることがある。
より好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記極性溶媒は、上記重合用モノマー溶液と非相溶性であれば特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、扱いが容易なことから水を使用することが好ましい。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法では、次いで、上記重合性モノマーを重合させる工程を行う。
上記重合の際には、通常、重合開始剤を用いる。上記重合開始剤としては、上記重合用モノマー溶液と相溶する油溶性のフリーラジカルを発生する化合物、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキシジカーボネート、αークミルパーオキシネオデカノエート等の有機系過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤、レドックス開始剤等が挙げられる。
上記重合においては、重合用モノマー溶液の油滴以外の場所で重合が生じることによる新粒子の発生を抑制するために、極性溶媒に無機塩や水溶性重合禁止剤を添加してもよい。上記無機塩は極性溶媒中に溶解して、極性溶媒に対する重合用モノマー成分の溶解度を低下させ、極性溶媒での重合を抑制する働きがあり、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。また、上記水溶性重合禁止剤は、極性溶媒での重合を抑制する目的で添加され、具体的には例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、塩化銅、塩化鉄、塩化チタン、ヒドロキノン等が挙げられる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法の具体例としては、例えば、次のような方法が好ましい。
まず、撹拌機及び温度計等を備えた容器に、水、水溶性高分子分散安定剤、及び、必要に応じて、補助安定剤、pH調整剤、水溶性重合禁止剤等を添加して初期仕込物を調製する。次いで、重合用モノマー及び上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤を混合した重合用モノマー溶液に重合開始剤を予め溶解しておき、初期仕込物に添加した後、重合開始剤が実質的に作用しない温度で所定時間撹拌し、重合開始剤が作用する温度以上に昇温して、所定時間撹拌を続けて重合を行う方法等が挙げられる。
なお、上記重合用モノマー及び上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤を混合した重合用モノマー溶液は、そのまま初期仕込物に添加してもよいが、予め分散媒中に微分散したものを添加することが好ましい。また、重合用モノマー溶液をそのまま初期仕込物に添加し、機械的撹拌力の作用により系内で微分散する方法を用いてもよい。
上記重合用モノマー及び上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤を予め分散媒中に微分散する方法としては、例えば、ホモミキサー、バイオミキサー等の機械的分散機や、超音波ホモジナイザー等を用いる方法等が挙げられる。
上記重合の結果得られる多孔質中空ポリマー粒子の粒子径は分散媒中に微分散された重合性モノマー溶液の油滴径に依存するため、分散安定剤の種類や量や、機械的分散機の撹拌力により容易に多孔質中空ポリマー粒子の粒子径をコントロールすることができる。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法における反応系の温度設定は、用いる重合用モノマーの組成や分子量、重合開始剤の種類、添加量等によって異なるが、通常は30〜100℃の範囲で行なわれる。
上記重合を行う際、又は、実施した後に添加する添加剤としては特に限定されず、例えば、pH調整剤、老化防止剤、酸化防止剤、防腐剤等が挙げられる。
また、重合が実質的に完結した時点においては、多孔質中空ポリマー粒子の空孔には、上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤が内包された状態で残存している。
この内包された有機溶剤は必要に応じて、得られる粒子の分散液にスチーム、窒素、空気等の気体を吹き込む方法や、系を減圧条件下におく方法等により除去することができる。
また、本発明の製造方法により得られた多孔質中空ポリマー粒子は、乾燥させ、粉体としての用途に供することもできる。
本発明の香料担持ポリマー粒子は、粒子内部に複数の空孔を有する多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させてなる香料担持ポリマー粒子であって、上記多孔質中空ポリマー粒子は、粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている。
本発明の香料担持ポリマー粒子は、香料の支持体として、上記多孔質中空ポリマー粒子を用いることで、香料を安定して担持させることができ、香料の担持量を充分な量とすることができる。また、香料の徐放性に優れ、長期間に亘って香料を一定の速度で放出させることが可能となる。
なお、上記多孔質中空ポリマー粒子については、本発明の多孔質中空ポリマー粒子と同様の構成であるため、その詳しい説明を省略する。
本発明において用いられる香料としては、液体香料が好ましく、具体的には例えば、環状エーテル類、ケトン類、アルコール類、ラクトン類、エステル類、アルデヒド類等の香料、植物性天然香料、天然抽出精油、合成香料、ローズ様調合香料、キンモクセイ様調合香料、柑橘系様調合香料等が挙げられる。
上記環状エーテル類の香料としては、例えば、ヘキサメチルヘキサヒドロシクロペンタベンゾピラン、ローズオイサイド等が挙げられる。
上記ケトン類の香料としては、例えば、α−イソメチルイオノン等が挙げられる。
上記アルコール類の香料としては、例えば、ジピロピレングリコール、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ジヒドロファルネソール等が挙げられる。
上記ラクトン類の香料としては、例えば、デカラクトン、γ−ウンデカラクトン等が挙げられる。
上記エステル類の香料としては、例えば、酢酸ゲラニル、酢酸イソボルニル、サルチル酸ヘキシル等が挙げられる。
上記アルデヒド類の香料としては、例えば、シトロネラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、p−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記植物性天然香料としては、例えば、ヒノキチオール、アルモオゼ、レモン、ライム、オレンジテルペン、ローズマリー、ラベンダー、ジャスミン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記天然抽出精油としては、例えば、ヒバ油、ヒノキ油、竹エキス、ヨモギエキス、キリ油、キンモクセイ油、ツバキ油、ユーカリ油等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記合成香料としては、例えば、ピネン、リモネン、カンフェン、テルビノーレン、リナノール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、シトラール、バニリン、ベンズアルデヒドケトン、カルボン、メントン、ベンゾフェノン、クマリン、アニソール、チモール、オイゲノール、アネトール、安息香酸、恒産桂皮酸、ヒドロ桂皮酸、フェニル酢酸、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、プロピオン酸イソアミル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記の各種香料を適宜調合して下記の調合香料を調製することができる。なお、下記の括弧内は、重量部数を示す。
上記ローズ様調合香料は、例えば、リモネン(20)、リナロール(70)、ウンデシレニックアルデヒド(30)、シトロネロール(250)、ゲラニオール(200)、ヒェニルエチルアルコール(200)、ヒドロキシシトロネロール(20)、n−ヘキシルアルコール(40)、t−2−ヘキセニルッセテート(30)、t−2−ヘキセノール(60)、エチルカプロエート(30)、フェニルエチルフェニルアセテート(30)、フェニルエチルアセテート(20)を調合することにより調製できる。
上記キンモクセイ様調合香料は、例えば、メチルジヒドロジャスモネート(20)、γ−デカラクトン(20)、α−イオノン(50)、ベンジルアルコール(50)、ゲラニオール(80)、リナロール(250)、シス−3−ヘキセニルイソバレレート(10)、リナロールオキサイド(80)、ノニルアルデヒド(20)、n−ヘキシルアルコール(90)、アミルプチレート(160)、エチルカプロエート(30)、シス−3−ヘキセノール(100)、エチルエナンテート(40)を調合することにより調製できる。
その他にも、ゼラニウム様調合香料、イランイラン様調合香料、シクラメン様調合香料、フローラル様調合香料、バイニードル様調合香料、ヒバ油様調合香料等を調合香料として用いることができる。
本発明の香料担持ポリマー粒子には、必要に応じて、充填剤、消泡剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、防カビ剤、蛍光剤、染料、顔料等を配合してもよい。
本発明の香料担持ポリマー粒子の用途及びその使用方法としては、特に限定されず、例えば、本発明の香料担持ポリマー粒子自体をそのまま芳香剤として用いる方法や、本発明の香料担持ポリマー粒子を懸濁分散液として用いる方法、練り込んでクリーム状又はペースト状として用いる方法、繊維に紡糸させて用いる方法等が挙げられる。また、各種のフィルム又はテープ等の成形体上にファッション塗膜として、香気を賦与させる商品等に使用することができる。
更に、本発明の香料担持ポリマー粒子は、香料が粒子の内部に担持されるため、べたつき等が無いため、ファンデーション等の化粧品分野にも好適に使用することができる。
本発明の香料担持ポリマー粒子は、例えば、重合性モノマーと、上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程、上記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程、上記重合性モノマーを重合させ、多孔質中空ポリマー粒子を作製する工程、及び、上記多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させる工程を有する製造方法によって製造することができる。このような香料担持ポリマー粒子の製造方法もまた本発明の1つである。
本発明の香料担持ポリマー粒子における重合性モノマーと、上記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程、上記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程、及び、上記重合性モノマーを重合させ、多孔質中空ポリマー粒子を作製する工程については、本発明の多孔質中空ポリマー粒子と同様の構成であるため、その詳しい説明を省略する。
上記多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させる方法としては、特に限定されず、例えば、最終製品の使用目的、使用形態、使用条件等を考慮のうえ、混合、浸漬等の方法を適宜選択することができる。
上記混合による方法としては、例えば、上記多孔質中空ポリマー粒子と香料とを混合機を用いて混合する方法等が挙げられる。
上記混合機としては、例えば、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)、リボン型混合機(徳寿工作所社製)、V型ブレンダ(ダルトン社製)、ハイスピードミキサー(深江工業社製)、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、ベンチニーダ(入江商会社製)等が挙げられる。
上記浸漬による方法としては、例えば、香料を入れた容器中に上記多孔質中空ポリマー粒子を浸漬する方法等が挙げられる。上記多孔質中空ポリマー粒子を浸漬させる時間、香料の使用量等については特に限定されず、使用する香料と多孔質中空ポリマー粒子との親和性の度合いにより決定する。
即ち、上記多孔質中空ポリマー粒子を浸漬させる際に、香料の含浸する速度が遅い場合には、所望の香気を得るために長時間浸漬させる必要があり、香料が含浸する速度が早い場合には、所望の香気を得るまでには短時間で浸漬を終了させることができる。
上記多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させる工程における上記ポリビニルアルコールの添加量は、重合性モノマー100重量部に対して好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記ポリビニルアルコールの添加量が0.1重量部未満であると、多孔質中空ポリマー粒子の強度や、液体吸収性、耐溶剤性が低下することがあり、上記ポリビニルアルコールの添加量が10重量部を超えると、ポリビニルアルコール層が厚くなるため、光拡散効果や液体吸収性を阻害させることがある。上記ポリビニルアルコールの添加量のより好ましい下限は0.2重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の多孔質中空ポリマー粒子の製造方法によれば、香料の徐放性、光拡散性、液体吸収性、体感性、耐溶剤性及び機械的強度に優れる多孔質中空ポリマー粒子を得ることができる。また、香料を安定して担持させることができ、かつ、香料の徐放性に優れる香料担持ポリマー粒子を得ることができる。更に、該多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、及び、該香料担持ポリマー粒子の製造方法を得ることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(多孔質中空ポリマー粒子の作製)
単官能モノマーとしてメチルメタクリレート50重量部及びイソブチルメタクリレート30重量部、多官能性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート20重量部、有機溶剤としてシクロヘキサン100重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.25重量部を混合、撹拌し、重合用モノマー溶液を調製した。
次いで、極性溶媒としてのイオン交換水300重量部を用いた部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、平均重合度2000)の15%水溶液30重量部を添加、ホモジナイザーにて撹拌し、懸濁液を調製した。一方、撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20リットルの重合器に、残りのイオン交換水、水溶性重合禁止剤としての亜硫酸ナトリウム0.25重量部を入れて、攪拌を開始した。重合器内を減圧して容器内の脱酸素をおこなった後、窒素により圧力を大気圧まで戻して、内部を窒素雰囲気とし、懸濁液を重合槽に一括投入したのち、重合槽を60℃まで昇温し重合を開始した。4時間で重合を終了し、1時間の熟成期間をおいた後、重合槽を室温まで冷却した。スラリーをセントルにて脱水し、その後真空乾燥により有機増剤を除去することで、多孔質中空ポリマー粒子を得た。
なお、使用する部分けん化ポリビニルアルコールのけん化度は、残存酢酸ビニル構造単位の加水分解に要するアルカリ消費量から求めた。また、部分けん化ポリビニルアルコールの平均重合度は、JIS K 6726に従って求めた。
得られた多孔質中空ポリマー粒子の表面及び断面を、走査電子顕微鏡(FE−SEM、日立製作所社製)を用いて、倍率1500倍で観察し、写真撮影を行った。図1は、多孔質中空ポリマー粒子の表面を撮影したものであり、図2は、多孔質中空ポリマー粒子の粒子断面を撮影したものである。図1及び図2に示すように、得られた多孔質中空ポリマー粒子の粒子外表面及び粒子内表面は、ポリビニルアルコールで被覆されていた。
(香料担持ポリマー粒子の作製)
得られた多孔質中空ポリマー粒子1.000gを秤量した後、ASTM D1483に準拠した方法で、多孔質中空ポリマー粒子に、香料であるリモネン0.05%水溶液を吸収させ、香料担持ポリマー粒子を得た。香料の吸収量は0.800gであった。なお、香料の吸収量は、吸収後の重量を測定することで算出した。
(実施例2)
部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度81モル%、重合度2000)を添加したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質中空ポリマー粒子及び香料担持ポリマー粒子を得た。
(実施例3)
部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)を添加したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質中空ポリマー粒子及び香料担持ポリマー粒子を得た。
(比較例1)
部分けん化ポリビニルアルコールに代えて、コロイド状無機系分散安定剤としてのコロイダルシリカの20重量%水溶液を45重量部、分散安定剤としてポリビニルピロリドン0.45重量部、塩化ナトリウム30重量部及び塩酸の35重量%水溶液を0.3重量部添加したこと以外は実施例1と同様にして多孔質中空ポリマー粒子及び香料担持ポリマー粒子を作製した。
(比較例2)
実施例1の(多孔質中空ポリマー粒子の作製)において、有機溶剤としてシクロヘキサン100重量部を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてポリマー粒子及び香料担持ポリマー粒子を作製した。
(比較例3)
比較例2と同様の方法でポリマー粒子を得た後、(香料担持ポリマー粒子の作製)において、ポリマー粒子とリモネン0.05%水溶液とをTEM50(東芝機械社製、同方向二軸押出機)を用いて、押出混練を行うことにより、香料を吸収させた以外は実施例1と同様にして香料担持ポリマー粒子を作製した。
(評価)
実施例及び比較例で得られた多孔質中空ポリマー粒子、ポリマー粒子及び香料担持ポリマー粒子について、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(1)多孔質中空ポリマー粒子及びポリマー粒子の平均粒子径及びCV値
得られた多孔質中空ポリマー粒子及びポリマー粒子について、レーザー回折粒度分布計(LA−910、堀場製作所社製)を用いて体積平均粒子径及びCV値を測定した。
(2)気孔径/外径(d/D)の平均値
得られた多孔質中空ポリマー粒子について、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、「JEM―1200EXII」)を用いて、多孔質中空ポリマー粒子の外径に対する気孔径の比の平均値を測定した。
(3)多孔質中空ポリマー粒子及びポリマー粒子の空隙率の測定
アムコ社製ポロシメーター2000を用いて封入水銀圧力2000kg/cmの条件にて測定し、多孔質中空ポリマー粒子及びポリマー粒子の全体積中に占める中空部の体積を算出した。
(4)溶剤浸漬前後の粒子径の比
得られた多孔質中空ポリマー粒子及びポリマー粒子をメチルエチルケトン中に、25℃で24時間浸漬した後の粒子径D1と、浸漬前の粒子径D0を上記レーザー回折粒度分布計にて測定し、比率(D1/D0)を算出した。
(5)香料徐放性評価
得られた香料担時ポリマー粒子をシャーレに移し、表面を平坦にならした後、シャーレをチャック付きのポリエチレン袋に入れ、においセンサー(新コスモス電機社製、「XP329III」を用いて、においレベルを測定した。測定後、シャーレをポリエチレン袋から取り出し、50℃のオーブンに入れ、10分毎にシャーレを取り出し、においレベルを測定した。
図3に、実施例1及び比較例1で得られた香料担持ポリマー粒子の加熱時間に対するにおいレベルの変化を表すグラフを示し、図4に、実施例1及び比較例1で得られた香料担持ポリマー粒子の最初の測定時のにおいレベルを100とした場合の相対値の変化を表すグラフを示す。
また、初期(加熱時間0分)のにおいレベルに対する加熱時間60分後のにおいレベル(相対値)を表1に示した。
(実施例4)
(光拡散シートの作製)
以下の原料を攪拌、混合することによって光拡散層用溶液を調整した。
(バインダー)
アクリルバインダー 20重量部
(溶剤)
トルエン 40重量部
メチルエチルケトン 20重量部
(多孔質中空ポリマー粒子)
実施例1で得られた粒子 20重量部
得られた光拡散層用溶液を透明な基材層であるポリエチレンテレフタレートシートの片面に塗布した後、乾燥させることによって光拡散シートを得た。
なお、塗膜の乾燥重量は16g/m、乾燥後の塗膜の厚みは30μmであった。
(実施例5)
多孔質中空ポリマー粒子として、実施例2で得られた粒子を用いた以外は実施例4と同様にして光拡散シートを得た。
(実施例6)
多孔質中空ポリマー粒子として、実施例3で得られた粒子を用いた以外は実施例4と同様にして光拡散シートを得た。
(比較例4)
多孔質中空ポリマー粒子として、比較例1で得られた粒子を用いた以外は実施例4と同様にして光拡散シートを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた光拡散シートについて、以下の方法により評価を行った。結果を表2に示した。
(6)透過率の測定
得られた光拡散シートについて、ヘイズメーター(東京電色株式会社製 、「TC−H3PDK」、JIS K7105に準拠)を用いて全光線透過率及びヘイズを測定した。
全光線透過率90%以上、ヘイズ80%以上のものを良品と判断した。
本発明によれば、香料の徐放性、光拡散性、液体吸収性、体感性、耐溶剤性及び機械的強度に優れる多孔質中空ポリマー粒子を提供することができる。また、香料を安定して担持させることができ、かつ、香料の徐放性に優れる香料担持ポリマー粒子を提供することができる。更に、該多孔質中空ポリマー粒子の製造方法、及び、該香料担持ポリマー粒子を提供することができる。
実施例1で得られた多孔質中空ポリマー粒子の表面を撮影したSEM写真である。 実施例1で得られた多孔質中空ポリマー粒子の断面を撮影したSEM写真である。 香料徐放性評価における加熱時間に対するにおいレベルの変化を示すグラフである。 香料徐放性評価において、最初の測定時のにおいレベルを100とした場合の相対値の変化を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 粒子内部に複数の空孔を有する多孔質中空ポリマー粒子であって、
    粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている
    ことを特徴とする多孔質中空ポリマー粒子。
  2. ポリビニルアルコールは、部分けん化ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の多孔質中空ポリマー粒子。
  3. 平均粒子径が10〜100μm、CV値が15〜35%、及び、空隙率が20〜80%であることを特徴とする請求項1又は2記載の多孔質中空ポリマー粒子。
  4. 請求項1、2又は3記載の多孔質中空ポリマー粒子を製造する方法であって、
    重合性モノマーと、前記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程、
    前記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程、及び、
    前記重合性モノマーを重合させる工程を有する
    ことを特徴とする多孔質中空ポリマー粒子の製造方法。
  5. 粒子内部に複数の空孔を有する多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させてなる香料担持ポリマー粒子であって、
    前記多孔質中空ポリマー粒子は、粒子外表面及び粒子内表面がポリビニルアルコールで被覆されている
    ことを特徴とする香料担持ポリマー粒子。
  6. 請求項5記載の香料担持ポリマー粒子を製造する方法であって、
    重合性モノマーと、前記重合性モノマーとは反応しない有機溶剤とを混合し、重合性モノマー溶液を調製する工程、
    前記重合性モノマー溶液と、ポリビニルアルコールからなる分散安定剤とを極性溶媒に添加して懸濁させる工程、
    前記重合性モノマーを重合させ、多孔質中空ポリマー粒子を作製する工程、及び、
    前記多孔質中空ポリマー粒子に香料を担持させる工程を有する
    ことを特徴とする香料担持ポリマー粒子の製造方法。
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