JP2014208761A - 架橋アクリル系樹脂粒子及びその製造方法、樹脂組成物並びに包装物品 - Google Patents

架橋アクリル系樹脂粒子及びその製造方法、樹脂組成物並びに包装物品 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、塗料中に含有させて用いられ外観及び耐傷付き性に優れた塗膜を形成することができる架橋アクリル系樹脂粒子を提供する。【解決手段】 本発明のアクリル系樹脂粒子は、アクリル系樹脂を含み、120℃で1.5時間加熱後の加熱減量が1.5%以下で且つ体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する大径粒子の含有量が1.0体積%以下であることを特徴とするので、樹脂組成物中に含有させて塗膜形成のために用いられた場合、得られる塗膜は優れた外観及び耐傷付き性を有している。【選択図】 なし

Description

本発明は、架橋アクリル系樹脂粒子及びその製造方法、樹脂組成物並びに包装物品に関する。
懸濁重合法やシード重合法により製造された樹脂粒子は、塗料の艶消し剤、化粧品の滑剤、樹脂の物性を改良するための添加剤、光拡散剤などとして無機粒子に代わって広範な分野で利用されている。
一般的に懸濁重合法やシード重合法によって得られた樹脂粒子は、塗料などに含有させて用いられた場合には、樹脂粒子が塗膜表面に凹凸を形成し、塗膜表面の艶消し効果又は塗膜に光拡散性を付与している。
特に、架橋アクリル酸系樹脂粒子は耐候性及び透明性に優れるために広く使用されている。その際、粒子が平均径よりも極端に大きすぎるもの、即ち、粗大粒子が存在した場合には、塗工表面上のブツの原因となり、外観低下を起こす上、塗工表面からこぼれ落ち易くなるため塗工表面の耐傷付性能が劣る場合がある。
又、粒子中の揮発分、即ち、水分又は残存モノマーが多く存在することで、塗工用樹脂、又は溶剤との馴染みが悪くなり凝集を引き起こしたり、塗工工程の乾燥時に揮発するために、表面にムラなどが生じた結果、塗膜表面の傷付き性能低下が生じてしまう課題がある。
特許文献1には、合成樹脂粒子を水系分散媒体中に分散させてなる懸濁液を脱水して得られたウエットケーキを洗浄した上で攪拌しながら、乾燥温度を60〜90℃に設定してウエットケーキを乾燥させて該ウエットケーキの水分量が0.2〜5.0重量%となるまで一次乾燥させた後、乾燥温度を100〜140℃に設定して1〜7kPaの減圧下にて合成樹脂粒子の温度が乾燥温度よりも3℃以上低い温度となるように調整しながら二次乾燥させる合成樹脂粒子の製造方法が開示されている。
又、特許文献2には、紫外線硬化樹脂と、溶剤と、重量平均粒径1μm以上の透光性微粒子とを含む塗布液であって、前記透光性微粒子の含水率が0.1〜0.8質量%である塗布液が開示されている。
特開2006−077047号公報 特開2012−215867号公報
しかしながら、上記合成樹脂粒子は乾燥時に水分、残存モノマーは低減出来ているものの、粗大粒子を低減する工程にて、雰囲気中の水分を吸収し、揮発分が増加してしまい、この樹脂粒子を含む樹脂組成物及び塗布液を基材上に塗工して塗膜を形成した場合、塗膜中で樹脂粒子が凝集したり、乾燥工程で揮発分によりムラが生じて塗膜の耐傷付き性が低下するという問題点を有している。
本発明は、塗料中に含有させて用いられ外観及び耐傷付き性に優れた塗膜を形成することができる架橋アクリル系樹脂粒子及びその製造方法、架橋アクリル系樹脂粒子を用いた樹脂組成物並びに包装物品を提供する。
本発明の架橋アクリル系樹脂粒子は、アクリル系樹脂を含み、120℃で1.5時間加熱後の加熱減量が1.5%以下で且つ体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する大径粒子の含有量が1.0体積%以下であることを特徴とする。
本発明の架橋アクリル系樹脂粒子に含まれているアクリル系樹脂は、アクリル系モノマーを含む原料モノマーを重合させてなり、アクリル系モノマー及び多官能性モノマーを含む原料モノマーを重合させてなることが好ましい。架橋アクリル系樹脂粒子に含まれているアクリル系樹脂は、多官能性モノマーによって架橋されていることが好ましい。アクリル系モノマーとしては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートなどが挙げられ、粒度分布内での粒子強度のばらつきが小さい架橋アクリル系樹脂粒子を得ることができることから、メチルメタクリレートが好ましい。なお、アクリル系モノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
多官能性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどのアクリル系多官能性モノマー、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン又はこれらの誘導体などの芳香族ジビニル化合物などが挙げられ、粒度分布内での粒子強度のばらつきが小さい架橋アクリル系樹脂粒子を得ることができることから、アクリル系多官能性モノマーが好ましく、複数個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系多官能性モノマーが好ましい。なお、多官能性モノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。本発明において、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。本発明において、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
アクリル系多官能性モノマーとしては、その製造方法は特に限定されず、例えば、脱水エステル化法(A)により生成されたアクリル系多官能性モノマー及びエステル交換法(B)により生成されたアクリル系多官能性モノマーが挙げられ、脱水エステル化法(A)により生成されたアクリル系多官能性モノマーが好ましい。
脱水エステル化法(A)は、原料アルコール、(メタ)アクリル酸及び酸性触媒を溶媒中に供給し、原料アルコールと(メタ)アクリル酸とをエステル反応させ、中和、水洗を経て、水及び溶媒を系外に除去してアクリル系多官能性モノマーを製造する方法をいう。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
原料アルコールとしては、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、デカエチレングリコール、ペンタデカエチレングリコール、ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ペンタエリスリトール、1,3−ブタンジオール、アリルアルコールなどが挙げられ、エチレングリコールが好ましい。
酸性触媒としては、例えば、濃硫酸、パラトルエンスルホン酸などのスルホン酸系触媒などが挙げられる。溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
エステル交換法(B)は、原料アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを中性触媒を用いて反応させてアクリル系多官能性モノマーを製造する方法をいう。生成されるアルコールは系外に除去される。なお、原料アルコールは、脱水エステル化法(A)と同様のアルコールが用いることができるので説明を省略する。中性触媒としては、特に限定されず、例えば、水酸化リチウム、水酸化リチウム一水化物、リチウムメトキシド、水素化リチウム、酢酸リチウム、リチウムアミドなどが挙げられる。
エステル交換法(B)において、原料アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとのエステル交換反応は平衡反応であるため、通常の合成条件では未反応の原料アルコールが、得られるアクリル系多官能性モノマー中に1〜3重量%程度残存してしまうことがある。又、未反応の原料アルコールの沸点と、得られたアクリル系多官能性モノマーの沸点とが近いため、未反応の原料アルコールのみを系外に除去することが難しい場合がある。
従って、アクリル系多官能性モノマーとしては、原料アルコールなどの揮発物質の含有量が少ない脱水エステル化法(A)で生成されたアクリル系多官能性モノマーが好ましく、更に、蒸留によって、残存している(メタ)アクリル酸及び酸性触媒などの除去により精製されたアクリル系多官能性モノマーがより好ましい。このように揮発物質及び不純物の含有量が少ないアクリル系多官能性モノマーを含む原料モノマーを重合させて得られた架橋アクリル系樹脂粒子は、揮発物質及び不純物の含有量が少ない。例えば、架橋アクリル系樹脂粒子とバインダー樹脂とを含む樹脂組成物を塗工面上に塗工して塗工膜を形成し、この塗工膜を乾燥して塗膜を形成する場合において、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている揮発物質及び不純物に起因した気泡が塗膜中に生じることは殆どなく、又、溶剤との馴染みも良好であるため、塗工面との密着性、外観及び耐傷付き性に優れた塗膜を得ることができる。
原料モノマー中の多官能性モノマーの含有量は、粒度分布内での粒子強度のばらつきが小さい架橋アクリル系樹脂粒子を得ることができることから、アクリル系モノマー100重量部に対して1〜100重量部が好ましく、5〜80重量部がより好ましく、20〜50重量部が特に好ましい。
原料モノマー中には、アクリル系モノマーと共重合可能なモノマーが含有されていてもよい。このようなモノマーとしては、特に限定されず、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。これらモノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
本発明の架橋アクリル系樹脂粒子は、バインダー樹脂と混合することによって樹脂組成物を構成し、この樹脂組成物を基材などの任意の塗工面に塗工し乾燥させることによって塗膜を形成することができる。
発明者らは、得られた塗膜の耐傷付き性について鋭意検討したところ、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分などの揮発分の量が多いと、樹脂組成物中のバインダー樹脂や、必要に応じて混合される溶媒との馴染み性が低下し、架橋アクリル系樹脂粒子同士が凝集し、バインダー樹脂中における分散性が低下することを見出した。
更に、発明者らは、樹脂組成物を塗工面に塗工した後、この塗工膜を乾燥させる乾燥工程において、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分などの揮発分が架橋アクリル系樹脂粒子から放出され、この放出された残存モノマー及び水分などの揮発分が原因となって塗膜中に気泡が生じ、この気泡が存在している部分は、バインダー樹脂の量が少なくなると共にバインダー樹脂と架橋アクリル系樹脂粒子との密着性が低下するために、塗膜の耐傷付き性が低下すると共に、気泡の存在によって架橋アクリル系樹脂粒子同士の凝集を助長させることを見出した。
即ち、本発明の架橋アクリル系樹脂粒子は、120℃で1.5時間加熱後の加熱減量(以下、単に「加熱減量」ということがある)を1.5%以下に限定し、好ましくは1.0%以下とすることによって、架橋アクリル系樹脂粒子中に含有されている残存モノマー及び水分などの揮発分の総量を減少させることができる。残存モノマー及び水分などの揮発分の総量を減少させることによって、バインダー樹脂及び溶媒との馴染み性を向上させてバインダー樹脂中における架橋アクリル系樹脂粒子の分散性を向上させていると共に、架橋アクリル系樹脂粒子から塗工膜中に放出される残存モノマー及び水分などの揮発分の量を抑制し、塗膜中に気泡が生成するのを略防止し、バインダー樹脂と架橋アクリル系樹脂粒子との密着性を向上させ且つ架橋アクリル系樹脂粒子同士の凝集を略防止しており、よって、本発明のアクリル系樹脂粒子によれば、優れた耐傷付き性を有する塗膜を形成することができる。
なお、アクリル系樹脂粒子の加熱減量は下記の要領で測定された値をいう。アクリル系樹脂粒子を恒量にした100cm3のビーカー(W3)に9〜10gを量り取り、試料とビーカーの重量(W1)を0.1mgの位まで読む。採取した試料入りのビーカーを120℃にて1.5時間に亘って放置した後、ビーカーを取り出し、シリカゲルを入れたデシケーター中で30分静置後の重量(W2)を測定する。測定は試験室気温23℃〜27℃の環境下で測定を実施し、下記式に基づいてアクリル系樹脂粒子の加熱減量を算出する。
加熱減量(%)=100×(W1−W2)/(W1−W3
1:加熱前の試料とビーカーの総重量(g)
2:加熱後の試料とビーカーの総重量(g)
3:ビーカーの重量(g)
又、本発明の架橋アクリル系樹脂粒子は、その体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子(大径粒子)の含有量が1.0体積%以下である。このように、本発明の架橋アクリル系樹脂粒子は、体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子(大径粒子)の含有量が1.0体積%以下に限定され、好ましくは0.5体積%以下とされている。
このように、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている大径粒子の含有量を所定量以下に限定することによって、架橋アクリル系樹脂粒子中を含む樹脂組成物から形成された塗膜の表面に大径粒子が突出するのを概ね抑制して塗膜の外観を良好なものとすることができる。更に、塗膜表面から大径粒子が脱落するのを防止して、塗膜の耐傷付き性の向上を図っている。
架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、架橋アクリル系樹脂粒子中を含む樹脂組成物から形成された塗膜の外観及び塗膜の耐傷付き性が向上するので、50μm以下が好ましく、架橋アクリル系樹脂粒子の凝集をより防止することができ、塗膜の外観及び耐傷付き性がより向上するので、3〜30μmがより好ましく、5〜20μmが特に好ましい。
アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製測定装置)により測定する。測定は、ベックマン・コールター社発行のMultisizerTM 3ユーザーズマニュアルに従って校正されたアパチャーを用いて実施するものとする。
なお、測定に用いるアパチャーの選択は、測定する樹脂粒子の想定の体積平均粒径が1μm以上10μm以下の場合は50μmのサイズを有するアパチャーを選択し、測定する樹脂粒子の想定の体積平均粒径が10μmより大きく30μm以下の場合は100μmのサイズを有するアパチャーを選択し、樹脂粒子の想定の体積平均粒径が30μmより大きく90μm以下の場合は280μmのサイズを有するアパチャーを選択するなど、適宜行う。測定後の体積平均粒径が想定の体積平均粒径と異なった場合は、適正なサイズを有するアパチャーに変更して、再度測定を行う。
又、50μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−800、Gain(ゲイン)は4と設定し、100μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−1600、Gain(ゲイン)は2と設定し、280μmおよび400μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−3200、Gain(ゲイン)は1と設定する。
測定用試料としては、架橋アクリル系樹脂粒子0.1gを0.1重量%ノニオン性界面活性剤水溶液10mL中にタッチミキサー(ヤマト科学社製、「TOUCHMIXER MT−31」)および超音波洗浄器(ヴェルヴォクリーア社製、「ULTRASONIC CLEANER VS−150」)を用いて分散させ、分散液としたものを使用する。コールターマルチサイザーIIIの測定部に、ISOTON(登録商標)II(ベックマン・コールター社製:測定用電解液)を満たしたビーカーをセットし、ビーカー内を緩く攪拌しながら、前記分散液を滴下して、コールターマルチサイザーIII本体画面の濃度計の示度を5〜10%に合わせた後に、測定を開始する。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、粒子を10万個測定した時点で測定を終了する。架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、10万個の粒子の体積基準の粒度分布における算術平均である。
高い艶消し性又はバインダー樹脂との密着性を高めるために多孔質の架橋アクリル系樹脂粒子が用いられることが好ましい。多孔質の架橋アクリル系樹脂粒子は大きな比表面積を有するために吸湿性が高く、揮発分が多くなり良好な塗膜が得られない場合があるため、加熱減量を低いレベルに抑えることは好ましい。
次に、本発明の架橋アクリル系樹脂粒子の製造方法について説明する。本発明の架橋アクリル系樹脂粒子の製造方法は、特に限定されないが、重合によって架橋アクリル系樹脂粒子を製造した(重合工程)後、架橋アクリル系樹脂粒子を乾燥する乾燥工程、及び、架橋アクリル系樹脂粒子を分級する分級工程を経て製造されることが好ましい。重合方法としては、公知の重合方法であれば特に限定されるものではない。公知の重合法としては、例えば、塊状重合、乳化重合、ソープフリー乳化重合、シード重合、懸濁重合などの方法が挙げられる。粒径が1μm以上の形状の整った粒子が得られることから、懸濁重合、シード重合が好ましい。
先ず、重合方法として懸濁重合を採用する場合について説明する。重合工程について説明する。重合工程では、アクリル系モノマーと多官能性モノマーを含む原料モノマーを水性媒体中にて重合開始剤の存在下で懸濁重合させて架橋アクリル系樹脂粒子を含有する懸濁液を得る。懸濁重合は、水性媒体(水相)中に、原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)の液滴を分散させて原料モノマーを重合させることによって行われる。
水性媒体としては、特に限定されず、例えば、水、水と水溶性有機媒体(メタノール、エタノールなどの低級アルコール(炭素数5以下のアルコール))との混合媒体が挙げられる。水性媒体の使用量は、架橋アクリル系樹脂粒子の安定化を図るために、原料モノマー100重量部に対して100〜1000重量部が好ましい。
水性媒体中に分散安定剤を含有させてもよい。分散安定剤としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛などのリン酸塩、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸アルミニウム、ピロリン酸亜鉛などのピロリン酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、コロイダルシリカなどの難水溶性無機化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールのような水溶性高分子などが挙げられる。これらの中でも、酸により分解して水に溶解するもの(例えば、炭酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム)を使用すると、重合工程後に、容易に分散安定剤を除去することが可能となるので好ましい。なお、分散安定剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
分散安定剤の使用量は、懸濁液の流動性を確保しつつ、懸濁液中における架橋アクリル系樹脂粒子の分散性に優れていることから、原料モノマー100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
重合開始剤としては、原料モノマーの重合を開始できるものであれば、特に限定されないが、10時間半減期温度が40〜80℃のもの、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系ニトリル化合物などを用いることが好ましい。重合開始剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
重合開始剤の使用量は、原料モノマーの懸濁重合を円滑に開始させることができるので、原料モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.01〜7重量部がより好ましく、0.01〜5重量部が特に好ましい。
懸濁重合時において懸濁液(反応液)をより安定化させるために、水性媒体中に界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性イオン界面活性剤の何れも用いることができる。なお、界面活性剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム;ヒマシ油カリなどの脂肪酸油;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩;アルケニルコハク酸塩(ジカリウム塩);アルキルリン酸エステル塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテートなどのアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、リン酸エステル系界面活性剤、亜リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。
得られる架橋アクリル系樹脂粒子中に残存するモノマー量を低減させるために、重合工程において、原料モノマーの重合温度を第一温度領域と、第一温度領域よりも高い第二温度領域とに分け、原料モノマーを第一温度領域にて懸濁重合させた後、原料モノマーを第二温度領域にて更に懸濁重合させることが好ましい。
第一温度領域としては、30℃以上で且つ80℃未満が好ましく、40〜70℃がより好ましい。第二温度領域としては、第一温度領域よりも高い温度である必要があり、60〜120℃が好ましく、80〜120℃がより好ましく、90〜105℃が特に好ましい。
上述のように、原料モノマーの懸濁重合温度を第一温度領域と第二温度領域とに分けて懸濁重合することによって、低温な第一温度領域において重合開始剤を徐々に分解させながら原料モノマーの重合を行い、原料モノマーの重合がある程度進行した上で、第一温度領域よりも高い第二温度領域にて原料モノマーの重合速度を上昇させて原料モノマーの重合を促進することができ、その結果、得られる架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー量を低減させることができる。
第一温度領域における原料モノマーの懸濁重合の時間は、原料モノマーの重合を十分に進行させることができるので、0.1〜15時間が好ましい。第二温度領域における原料モノマーの懸濁重合の時間は、得られる架橋アクリル系樹脂粒子中の残存モノマー量の低減を効果的に行うことができるので、0.5〜5時間が好ましい。
次に、重合方法としてシード重合を採用する場合について説明する。先ず、原料モノマーと水性媒体とから構成される乳化液(懸濁液)に種粒子を添加する。乳化液は、公知の方法により作製できる。例えば、原料モノマーを水性媒体に添加し、ホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザーなどの微細乳化機により分散させることで乳化液を得ることができる。ここでいう水性媒体としては、水、又は、水と有機溶媒(例えば、低級アルコール)との混合物が挙げられる。
又、別途作製される種粒子の製造方法については、特に限定されず、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合又は懸濁重合などの方法を用いることができる。種粒子の粒径の均一性や製造方法の簡便さを考慮すると、乳化重合又はソープフリー乳化重合法が好ましい。種粒子の重量平均分子量を、重合開始剤の使用量又は分子量調整剤の添加量によって調整してもよい。
原料モノマーには、必要に応じて重合開始剤が含まれていてもよい。重合開始剤は、モノマーに予め混合された後、水性媒体中に分散されてもよいし、両者を別々に水性媒体に分散されたものが混合されてもよい。得られた乳化液中に存する原料モノマーの液滴の粒径は、種粒子よりも小さい方が、モノマーが種粒子に効率よく吸収されるので好ましい。
種粒子は、乳化液に直接添加されてもよく、種粒子が水性媒体に分散された形態(以下、種粒子分散液という)で添加されてもよい。種粒子が乳化液へ添加された後、原料モノマーは種粒子に吸収される。この吸収は、通常、種粒子添加後の乳化液を、室温(20℃)で1〜12時間攪拌することにより行うことができる。又、モノマーの吸収を促進するために、乳化液は30〜50℃程度に加温されてもよい。
種粒子は、モノマーを吸収することにより膨潤する。モノマーと種粒子との混合比率は、種粒子1重量部に対して原料モノマー5〜300重量部が好ましく、100〜250重量部がより好ましい。原料モノマーの混合比率が小さくなると、重合による粒径の増加は小さくなり、原料モノマーの混合比率が大きくなると、原料モノマーが完全に種粒子に吸収されず、水性媒体中で独自に懸濁重合して、異常粒子が生成されることがある。なお、種粒子による原料モノマー吸収の終了は、光学顕微鏡の観察で粒径の拡大を確認することにより判定できる。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−イソプロピルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、(2−カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物などが挙げられる。重合開始剤は、原料モノマー100重量部に対して、0.1〜1.0重量部の範囲で使用されることが好ましい。
次に、種粒子に吸収された原料モノマーを重合させることにより、アクリル系樹脂粒子が得られる。重合温度は、原料モノマーや重合開始剤の種類に応じて適宜選択することができるが、上述した懸濁重合と同様に、得られる架橋アクリル系樹脂粒子中に残存するモノマー量を低減させるために、重合工程において、原料モノマーの重合温度を第一温度領域と、第一温度領域よりも高い第二温度領域とに分け、原料モノマーを第一温度領域にて重合させた後、原料モノマーを第二温度領域にて更に重合させることが好ましい。具体的には、第一温度領域としては、30℃以上で且つ80℃未満が好ましく、40〜70℃がより好ましい。第二温度領域としては、第一温度領域よりも高い温度である必要があり、60〜120℃が好ましく、80〜120℃がより好ましく、90〜105℃が特に好ましい。重合は、窒素雰囲気のような重合に対して不活性な不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。なお、重合反応は、種粒子に原料モノマー及び任意に用いられる重合開始剤が完全に吸収された後に、昇温して行われるのが好ましい。
上記重合工程において、樹脂粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤が添加されてもよい。高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。又、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物が併用されてもよい。これらの高分子分散安定剤のうち、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、原料モノマー100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
また、上記重合工程において水系での乳化粒子の発生を抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤が用いられてもよい。
上述の重合工程にて得られた懸濁液中から架橋アクリル系樹脂粒子を濾過によって分離し、水などで洗浄することによって架橋アクリル系樹脂粒子を得る。
次に、上述のようにして得られた架橋アクリル系樹脂粒子に好ましくは乾燥工程を施す。架橋アクリル系樹脂粒子に乾燥工程を施すことによって、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分量をより低減することができ、得られる架橋アクリル系樹脂粒子の加熱減量をより小さくすることができ好ましい。
架橋アクリル系樹脂粒子の乾燥温度は、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分の量を効果的に低減させることができるので、30〜90℃が好ましく、60〜80℃がより好ましい。
架橋アクリル系樹脂粒子の乾燥は、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分の量を効果的に低減させることができるので、減圧下にて行われることが好ましい。架橋アクリル系樹脂粒子の乾燥時の真空度は、0.03〜0.09MPaが好ましく、0.05〜0.08MPaがより好ましい。なお、「真空度」とは、大気圧以下の圧力であって、大気圧との圧力差の絶対値をいう。
架橋アクリル系樹脂粒子の乾燥時間は、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分の量を効果的に低減させることができるので、3〜24時間が好ましく、5〜20時間がより好ましい。
次に、得られる架橋アクリル系樹脂粒子において、体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子(大径粒子)の含有量が1.0体積%以下となるように、粒径の大きな粒子を分級によって除去する。
架橋アクリル系樹脂粒子の分級方法としては、粒径の大きな粒子を分級によって除去することができれば、特に限定されず、例えば、風力分級、スクリーン分級などが挙げられ、小さな平均粒径を有する架橋アクリル系樹脂粒子を目詰まりを生じさせることなく分級することができるので、風力分級が好ましい。風力分級とは、空気の流れを利用して粒子を分級する方法をいう。スクリーン分級とは、スクリーン上に架橋アクリル系樹脂粒子を供給し、スクリーンを振動させることによって、スクリーン上の架橋アクリル系樹脂粒子を、スクリーンの網目を通過する粒子と通過しない粒子とに分級する方法をいう。
風力分級としては、(1)架橋アクリル系樹脂粒子を空気の流れにのせて、架橋アクリル系樹脂粒子をスクリーンに衝突させ、スクリーンの網目を通過する粒子と通過しない粒子とに分級する方法、(2)架橋アクリル系樹脂粒子を旋回気流の流れにのせて、旋回気流により架橋アクリル系樹脂粒子に与えられる遠心力と、気流の旋回中心に向かう気流の流れとの相互作用によって大小二つの粒径のグループに分級する方法が挙げられる。上記(1)の風力分級を行う装置としては、例えば、ユーグロップ社から商品名「ブロワーシフター」、東洋ハイテック社から商品名「ハイボルター」、牧野産業社から商品名「ミクロシフター」にて市販されている分級装置が挙げられる。上記(2)の風力分級を行う装置としては、日清エンジニアリング社から商品名「ターボクラシファイア」、セイシン企業社から商品名「スペディッククラシファイア」にて市販されている分級装置が挙げられる。上記2つの分級方法は、分級するアクリル系樹脂粒子の性状や、目的とする粗大粒子除去レベルによって使い分けることができる。アクリル系樹脂粒子の付着性が高い場合及び粗大粒子の除去精度を高めたい場合には(2)の気流分級機を用いることが好ましい。
上記(1)の風力分級で用いられるスクリーンの目開きは、目詰まりを生じることなく、粒径の大きな粒子を効率的に分級して除去することができるので、分級する前の架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径の2〜7倍であることが好ましく、3〜5倍であることがより好ましい。
風力分級は、架橋アクリル系樹脂粒子の加熱減量を小さく維持することができるので、除湿された空気の雰囲気下にて行われることが好ましく、具体的には、空気の相対湿度が30%以下の雰囲気下にて行われることが好ましく、空気の相対湿度が20%以下の雰囲気下にて行われることがより好ましい。
このようにして得られた架橋アクリル系樹脂粒子は、空気中の水分を吸収しないように、製造後は、湿気を透過しにくい包装材料で密封し包装物品として保存しておくことが好ましい。湿気を透過しにくい包装材料としては、水蒸気透過度が50g/m2・24時間以下である包装材料が好ましい。このような包装材料としては、例えば、厚みが50〜150μmの低密度ポリエチレンから構成された袋、合成樹脂フィルムの一面に金属膜が蒸着された蒸着フィルムから構成された袋、合成樹脂フィルムの一面に金属フィルムが積層一体化されてなる積層フィルムから構成された袋などが挙げられる。包装材料の透湿度としては水蒸気透過度が50g/m2・24時間以下が好ましく、30g/m2・24時間以下がより好ましい。水蒸気透過度は、温度40℃、相対湿度90%の条件で水蒸気透過率透過率測定装置(米国、モコン(MOCON)社製、「パ−マトラン(登録商標)W3/31)」)を用いてJIS K7129(2000年版)に記載のB法(赤外センサー法)に基づいて測定した。又、2枚の試験片について各々測定を1回ずつ行い、2つの測定値の相加平均値を水蒸気透過率の値とする。
次に、本発明の架橋アクリル系樹脂粒子の使用要領の一例を説明する。上述のようにして得られた架橋アクリル系樹脂粒子とバインダー樹脂とを混合することによって樹脂組成物を作製する。
樹脂組成物には粘度を調整するために溶媒が含有されていてもよい。溶媒としては、特に限定されず、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、アルコールなどが挙げられる。なお、溶媒は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
樹脂組成物を製造する方法としては、汎用の混合機を用いて、架橋アクリル系樹脂粒子とバインダー樹脂とを混合すればよい。混合機としては、例えば、押出機などの混練機、ビーズミル、高圧ホモジナイザーなどが挙げられる。
バインダー樹脂としては、紫外線硬化性樹脂及び電子線硬化性樹脂などの電離放射線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、又は、熱硬化性樹脂の何れであってもよい。バインダー樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、上述したアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などが挙げられ、透明性に優れていることから、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましい。なお、熱可塑性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。本明細書において、「バインダー樹脂」とは、特に言及しない限り、バインダー樹脂の原料となるモノマー及びこのモノマーが重合してなるオリゴマーなども包含する概念である。
上記熱硬化性樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレ重合体とからなる熱硬化型ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、多価アルコール多官能(メタ)アクリレートなどのような多官能(メタ)アクリレート樹脂;ジイソシアネート、多価アルコール、及びヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどから合成されるような多官能ウレタンアクリレート樹脂などが挙げられる。電離放射線硬化性樹脂としては、多官能(メタ)アクリレート樹脂が好ましく、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多価アルコール多官能(メタ)アクリレート樹脂がより好ましい。1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多価アルコール多官能(メタ)アクリレート樹脂としては、具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリアクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。電離放射線硬化性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、上記以外にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、アクリレート系の官能基を有するポリエステル樹脂、アクリレート系の官能基を有するエポキシ樹脂、アクリレート系の官能基を有するアルキッド樹脂、アクリレート系の官能基を有するスピロアセタール樹脂、アクリレート系の官能基を有するポリブタジエン樹脂、アクリレート系の官能基を有するポリチオールポリエン樹脂などが挙げられる。
上記電離放射線硬化性樹脂のうち紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、紫外線硬化性樹脂に光重合開始剤を加えてバインダー樹脂とする。光重合開始剤は、特に限定されない。 光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、α−アミノアルキルフェノン、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類(特開2001−139663号公報等に記載)、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、オニウム塩類、ボレート塩、活性ハロゲン化合物、α−アシルオキシムエステルなどが挙げられる。
上記アセトフェノン類としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンなどが挙げられる。ベンゾイン類としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインベンゾエート、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどが挙げられる。ベンゾフェノン類としては、例えば、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノンなどが挙げられる。ホスフィンオキシド類としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどが挙げられる。ケタール類としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンジルメチルケタール類などが挙げられる。α−ヒドロキシアルキルフェノン類としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。α−アミノアルキルフェノン類としては、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。
市販の光ラジカル重合開始剤としては、BASFジャパン株式会社製の商品名「イルガキュア(登録商標)651」(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、BASFジャパン株式会社製の商品名「イルガキュア(登録商標)184」、BASFジャパン株式会社製の商品名「イルガキュア(登録商標)907」(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)などが好ましい例として挙げられる。
上記光重合開始剤の使用量は、バインダー樹脂100重量部に対し0.5〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましく、1〜8重量部が特に好ましい。
樹脂組成物中におけるバインダー樹脂の含有量は、光拡散性及び光透過性の双方が優れた光学材料を製造することができることから、架橋アクリル系樹脂粒子100重量部に対して25〜4000重量部が好ましく、50〜2000重量部がより好ましい。
上記樹脂組成物を、基材などの任意の塗工面に塗工して塗工膜を作製し、この塗工膜を乾燥させた後、必要に応じて塗工膜を硬化させることによって、架橋アクリル系樹脂粒子を含有する塗膜を形成することができる。なお、塗工面に樹脂組成物を塗工する方法としては、リバースロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法、コンマコート法、スプレーコート法などの公知の方法を用いることができる。
基材として透明フィルム基材を用いて、上記樹脂組成物を塗工することで光学フィルムを得ることができる。光学フィルムは、防眩フィルムなどとして用いることができる。透明フィルム基材の材質としては、透明性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。透明フィルム基材の厚みは5〜300μmであることが好ましい。透明フィルム基材の厚みが5μmより薄い場合には、塗工、印刷、二次加工時の透明フィルム基材の取り扱いが困難となり、作業性が低下することがある。一方、透明フィルム基材の厚みが300μmよりも厚い場合には、透明フィルム基材そのものの可視光透過性が低下してしまうことがある。
樹脂組成物は架橋アクリル系樹脂粒子を含有しているが、架橋アクリル系樹脂粒子は加熱減量が1.5%以下であって、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分量が少ないことから、バインダー樹脂や溶媒などと馴染み性が良く、樹脂組成物の塗工中に架橋アクリル系樹脂粒子が凝集するようなことはなく、架橋アクリル系樹脂粒子は熱可塑性樹脂中に良好に分散する。従って、得られる塗工膜中においても、架橋アクリル系樹脂粒子は凝集することなくバインダー樹脂中に良好に分散した状態で存在している。
更に、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー及び水分量が少ないことから、塗工膜の乾燥中に、架橋アクリル系樹脂粒子から放出される残存モノマー及び水分の総量は極めて少量である。従って、得られる塗膜には、架橋アクリル系樹脂粒子から放出された残存モノマー及び水分に起因した気泡は殆ど存在しておらず、得られる塗膜は優れた耐傷付き性を有している。
又、架橋アクリル系樹脂粒子中に含まれている大径粒子の含有量が1.0体積%以下であることから、得られた塗膜の表面に大径粒子が突出した状態となることは殆どないと共に、塗膜表面から大径粒子が脱落することも殆どないため、得られる塗膜は優れた外観を有している。
本発明のアクリル系樹脂粒子は、上述の如き構成を有していることから、樹脂組成物中に含有させて塗膜形成のために用いられた場合、得られる塗膜は優れた外観及び耐傷付き性を有している。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本実施例に何ら限定されるものでない。
(実施例1)
脱イオン水100重量部に無機系分散安定剤としての第三リン酸カルシウム5重量部と、アニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.005重量部とを加えて水相とした。
一方、メチルメタクリレート35重量部及びエチレングリコールジメタクリレート15重量部を含む原料モノマーに、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2重量部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を溶解させて油相とした。エチレングリコールジメタクリレートは、脱水エステル化法によって製造し、更に、蒸留によって精製した。エチレングリコールジメタクリレートの純度は98.1重量%であった。
分散機(プライミクス社製、商品名「T.K.ホモミクサーMODEL S」)を用いて回転数2500rpmで水相と油相とを攪拌、混合し、水相中に油相の液滴を分散させて分散液を得た。攪拌機及び温度計を備えた重合器に分散液を供給して分散液を攪拌しながら分散液を55℃(第一温度領域)に加熱して原料モノマーを3時間に亘って懸濁重合した。続いて、分散液を100℃(第二温度領域)に加熱して原料モノマーを2時間に亘って懸濁重合して架橋アクリル系樹脂粒子を含む懸濁液を得た(重合工程)。なお、懸濁重合中は、重合雰囲気を窒素雰囲気とした。
得られた懸濁液を20℃まで冷却した後、懸濁液に塩酸を加えて第三リン酸カルシウムを分解した後、遠心分離機(タナベウィルテック社製)を用いて架橋アクリル系樹脂粒子を分離し、得られた架橋アクリル系樹脂粒子をイオン交換水を用いて洗浄した。
次に、得られた架橋アクリル系樹脂粒子を60℃、真空度0.05MPaの条件にて15時間に亘って乾燥した(乾燥工程)。得られた架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は8.21μmであった。
目開き32μmのスクリーンを設置した風力分級機(東洋ハイテック社製 商品名「ハイボルターNR300」)を用意した。風力分級機を用いて架橋アクリル系樹脂粒子を相対湿度が20%の空気の雰囲気下にて分級した。架橋アクリル系樹脂粒子を相対湿度が20%の空気の流れにのせて、架橋アクリル系樹脂粒子をスクリーンに衝突させ、スクリーンの網目を通過しない粒子を除去することによって粒径の大きな粒子を除去して架橋アクリル系樹脂粒子を得た。
(実施例2)
メチルメタクリレート47.5重量部及びエチレングリコールジメタクリレート2.5重量部を含む原料モノマーを用いたこと以外は実施例1と同様にして架橋アクリル系樹脂粒子を得た。なお、エチレングリコールジメタクリレートは、脱水エステル化法によって製造し、更に、蒸留によって精製した。エチレングリコールジメタクリレートの純度は98.1重量%であった。
(実施例3)
脱イオン水100重量部に、無機系分散安定剤としてピロリン酸カルシウム5重量部と、アニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.005重量部とを加えて水相とした。
一方、メチルメタクリレート20重量部及びエチレングリコールジメタクリレート20重量部を含む原料モノマーに、有機溶剤としてメチルエチルケトン40重量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を溶解させて油相とした。なお、エチレングリコールジメタクリレートは、脱水エステル化法によって製造し、更に、蒸留によって精製した。エチレングリコールジメタクリレートの純度は98.1重量%であった。
分散機(プライミクス社製、商品名「T.K.ホモミクサーMODEL S」)を用いて回転数3000rpmで水相と油相とを攪拌、混合し、水相中に油相の液滴を分散させて分散液を得た。攪拌機及び温度計を備えた重合器に分散液を供給して分散液を攪拌しながら分散液を50℃(第一温度領域)に加熱して原料モノマーを5時間に亘って懸濁重合した。続いて、分散液を70℃(第二温度領域)に加熱して原料モノマーを2時間に亘って懸濁重合して架橋アクリル系樹脂粒子を含む懸濁液を得た(重合工程)。なお、懸濁重合中は、重合雰囲気を窒素雰囲気とした。架橋アクリル系樹脂粒子を含む懸濁液を85℃、真空度0.063MPaの条件下で蒸留してメチルエチルケトンを懸濁液から除去した。
得られた懸濁液を20℃まで冷却した後、懸濁液に塩酸を加えてピロリン酸カルシウムを分解した後、遠心分離機(タナベウィルテック社製)を用いて架橋アクリル系樹脂粒子を分離し、得られた架橋アクリル系樹脂粒子をイオン交換水を用いて洗浄した。
次に、得られた架橋アクリル系樹脂粒子を90℃、真空度0.07MPaの条件にて24時間に亘って乾燥した(乾燥工程)。得られた架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は10μmであった。架橋アクリル系樹脂粒子は比表面積が91cm2/gの多孔質体であった。
目開き32μmのスクリーンを設置した風力分級機(東洋ハイテック社製 商品名「ハイボルターNR300」)を用意した。風力分級機を用いて架橋アクリル系樹脂粒子を相対湿度が20%の空気の雰囲気下にて分級した。架橋アクリル系樹脂粒子を相対湿度が20%の空気の流れにのせて、架橋アクリル系樹脂粒子をスクリーンに衝突させ、スクリーンの網目を通過しない粒子を除去することによって粒径の大きな粒子を除去して架橋アクリル系樹脂粒子を得た。得られた架橋アクリル系樹脂粒子の加熱減量は0.65%であった。
合成樹脂フィルムの一面に金属フィルムが積層一体化されてなる積層フィルム(水蒸気透過度:0.7g/m2・24時間)から構成された袋(生産日本社製 商品名「ラミジップAL−14」)を用意し、この袋に得られた架橋アクリル系樹脂粒子50gを収納して密封して包装物品を作製した。包装物品を30℃、相対湿度80%に調整された恒温恒湿器内(エスペック社製 商品名「TBE」)に24時間に亘って放置した。しかる後、包装物品を開放して、袋内に収納していた架橋アクリル系樹脂粒子の加熱減量を測定したところ0.66%であった。
(実施例4)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに、イオン交換水60重量部、メタクリル酸メチル10重量部及び重合調整剤としてn−ドデシルメルカプタン0.05重量部を含む反応液を供給して反応液を攪拌しながらフラスコ内を窒素置換し反応液を70℃に昇温した。フラスコ内の反応液を70℃に保ちつつ反応液に重合開始剤として過硫酸カリウム0.05重量部を供給した後、反応液を20時間に亘って重合させてエマルジョン(A)を得た。得られたエマルジョン(A)は固形分を14重量%含有していた。固形分は、体積平均粒径0.4μmの真球状粒子を含んでいた。
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えた別のセパラブルフラスコに水55重量部、上記エマルジョン(A)7重量部、メタクリル酸メチル10重量部及びn−ドデシルメルカプタン0.05重量部を含む反応液を供給して反応液を攪拌しながらフラスコ内を窒素置換し反応液を70℃に昇温した。フラスコ内の反応液を70℃に保ちつつ反応液に重合開始剤として過硫酸カリウム0.05重量部を供給した後、反応液を12時間に亘って重合させてエマルジョン(B)を得た。得られたエマルジョン(B)は固形分を14重量%含有していた。固形分は、体積平均粒径1.0μmの真球状粒子(種粒子)を含んでいた。
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えた別のセパラブルフラスコに、原料モノマーとしてメタクリル酸メチル40重量部、エチレングリコールジメタクリレート30重量部及びスチレン30重量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6重量部とを供給して均一に混合して混合物を得た。なお、エチレングリコールジメタクリレートは、脱水エステル化法によって製造し、更に、蒸留によって精製した。エチレングリコールジメタクリレートの純度は98.1重量%であった。
得られた混合物に、界面活性剤としてコハクスルホン酸ナトリウム1重量部が含まれたイオン交換水100重量部を供給して分散機(プライミクス社製、商品名「T.K.ホモミクサーMODEL S」)を用いて回転数8000rpmにて10分間に亘って20℃にて混合して水性乳化液を得た。この水性乳化液にエマルジョン(B)8重量部を攪拌しながら加えて分散液を作製した。
分散液の攪拌を20℃にて3時間に亘って継続した後、分散液を光学顕微鏡で観察したところ、分散液中の原料モノマーは種粒子に吸収されていた(膨潤倍率約20倍)。次に、上記分散液に分散安定剤水溶液200重量部を供給した。分散安定剤水溶液は、イオン交換水196重量部に分散安定剤としてポリビニルアルコール(クラレ社製 商品名「PVA−224E」)4重量部を溶解して作製した。上記分散液を攪拌しながら原料モノマーを60℃(第一温度領域)で6時間に亘って重合した。続いて、上記分散液を100℃(第二温度領域)に加熱して原料モノマーを3時間に亘って重合して架橋アクリル系樹脂粒子を含む懸濁液を得た(重合工程)。なお、重合中は、重合雰囲気を窒素雰囲気とした。
得られた懸濁液を20℃まで冷却した後、加圧濾過機を用いて架橋アクリル系樹脂粒子を濾過、分離し、得られた架橋アクリル系樹脂粒子をイオン交換水を用いて洗浄した。
次に、得られた架橋アクリル系樹脂粒子を60℃、真空度0.05MPaの条件にて15時間に亘って乾燥した(乾燥工程)。得られた架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は5.01μmであった。
風力分級機(日清エンジニアリング社製 商品名「ターボクラシファイアTC−15」)を用いて相対湿度25%の雰囲気下で架橋アクリル系樹脂粒子の分級を行った(分級工程)。具体的には、架橋アクリル系樹脂粒子をローター回転数4500rpm、風量2.0m3/分の条件によって生じた旋回気流に架橋アクリル系樹脂粒子を乗せ、旋回気流によって粒子に与えられる遠心力と気流の旋回中心に向かう気流の流れとの相互作用によって粒子径の大きな粒子と小さな粒子にふるい分けることによって大きな粒子を除去して架橋アクリル系樹脂粒子を得た。
(比較例1)
原料モノマーの55℃(第一温度領域)での重合時間を8時間にしたこと以外は実施例2と同様にして架橋アクリル系樹脂粒子を得た。
(比較例2)
架橋アクリル系樹脂粒子の分級を相対湿度が80%の空気の雰囲気下にて行ったこと以外は実施例3と同様にして架橋アクリル系樹脂粒子を得た。
(比較例3)
分級工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして架橋アクリル系樹脂粒子を得た。
(比較例4)
原料モノマーの60℃(第一温度領域)での重合時間を8時間にし、分級工程を行わなかったこと以外は実施例4と同様にして架橋アクリル系樹脂粒子を得た。得られた架橋アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は5.03μmであった。
得られた架橋アクリル系樹脂粒子について、120℃で1.5時間加熱後の加熱減量、体積平均粒径及び体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子(大径粒子)の含有量を上記の要領で測定し、その結果を表1に示した。得られた架橋アクリル系樹脂粒子を含有する樹脂組成物から得られた塗膜の表面性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(塗膜の表面性)
架橋アクリル系樹脂粒子0.4重量部、ポリエステル系樹脂(東洋紡績社製 商品名「バイロン200」)2.5重量部、トルエン5.0重量部及びメチルエチルケトン1.0重量部を攪拌脱泡機(シンキー社製 商品名「泡取り練太郎」)に供給して3分間に亘って混合後に1分間に亘って脱泡して樹脂組成物を作製した。
得られた樹脂組成物を黒色のABS板上に厚みが100μmとなるように塗工し、塗工膜を70℃のオーブン中で3分間に亘って乾燥させて塗膜を作製した。得られた塗膜表面を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
A・・・ブツ及びムラが観察されなかった。
B・・・ブツ又はムラが僅かに観察された。
C・・・ブツ又はムラが多く観察された。
(防眩フィルム用樹脂組成物の調製、及び、防眩フィルムの製造例)
〔製造例1〕
紫外線硬化性樹脂としてペンタエリストールトリアクリレート及びペンタエリストールテトラアクリレートの混合物(東亜合成株式会社製 商品名「アロニックス(登録商標)M−305」)80重量部と、有機溶剤としてトルエンとシクロペンタノンとの混合液(トルエン:シクロペンタノン(体積比)=7:3)120重量部と、実施例4で製造された架橋アクリル系樹脂粒子5重量部と、光重合開始剤として(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)(BASFジャパン社製 商品名「イルガキュア(登録商標)907」)5重量部とを混合し、防眩フィルム用樹脂組成物を調製した。
透明フィルム基材として、厚さ200μmで且つ透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意した。防眩フィルム用樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、バーコーターを用いて塗布して塗工膜を形成した。次に、上記塗工膜を80℃で1分間加熱することにより上記塗工膜を乾燥させた。しかる後、高圧水銀ランプを用いて紫外線を積算光量300mJ/cm2で上記塗工膜に照射することによって、塗工膜を硬化させて防眩性ハードコート層を形成した。ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、実施例4の架橋アクリル系樹脂粒子を含む防眩性ハードコート層が積層一体化されている防眩フィルムを得た。
〔比較製造例1〕
実施例4の架橋アクリル系樹脂粒子の代わりに比較例4の架橋アクリル系樹脂粒子を用いたこと以外は、製造例1と同様にして防眩フィルムを得た。
得られた防眩フィルムの防眩性、全光線透過率及びヘイズを下記の要領で測定し、その結果を表2に示した。
(防眩性〕
防眩フィルムを蛍光灯の真下に配置して防眩フィルムの表面を目視観察し、下記基準に基づいて評価した。なお、蛍光灯は、防眩フィルムの表面に対して垂直上方50cmの位置に配設した。
A・・・蛍光灯の輪郭線がぼやけて見えた。
B・・・蛍光灯の輪郭線が見え、輪郭線が少し気になった。
C・・・蛍光灯の輪郭線が明瞭に見えた
(全光線透過率及びヘイズ)
防眩フィルムの全光線透過率は、JISK7361−1にしたがって測定し、防眩フィルムのヘイズ(ヘーズ)は、JISK7136にしたがって測定した。具体的には、防眩フィルムの全光線透過率及びヘイズは、日本電色工業株式会社から市販されているヘイズメーター(NDH2000)を用いて測定した。
Figure 2014208761
Figure 2014208761

Claims (10)

  1. アクリル系樹脂を含み、120℃で1.5時間加熱後の加熱減量が1.5%以下で且つ体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する大径粒子の含有量が1.0体積%以下であることを特徴とする架橋アクリル系樹脂粒子。
  2. 体積平均粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の架橋アクリル系樹脂粒子。
  3. 多孔質であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の架橋アクリル系樹脂粒子。
  4. アクリル系樹脂は、複数個の(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系多官能性モノマーによって架橋されており、上記アクリル系多官能性モノマーは、脱水エステル化法による生成物であって且つ蒸留によって精製されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の架橋アクリル系樹脂粒子。
  5. アクリル系モノマー及び多官能性モノマーを含む原料モノマーを第一温度領域にて重合させた後に上記第一温度領域よりも高い第二温度領域にて更に重合させて架橋アクリル系樹脂粒子を製造する重合工程と、上記重合工程で得られた上記架橋アクリル系樹脂粒子を真空度0.03〜0.08MPaで且つ30〜90℃の条件下にて乾燥させる乾燥工程と、上記乾燥工程で乾燥された上記架橋アクリル系樹脂粒子を相対湿度が30%以下の雰囲気下において風力分級によって体積平均粒径の2倍以上の粒径を有する大径粒子の含有量が1.0体積%以下となるように分級する分級工程とを含むことを特徴とする架橋アクリル系樹脂粒子の製造方法。
  6. 第一温度領域が30℃以上且つ80℃未満であると共に、第二温度領域が80〜120℃であることを特徴とする請求項5に記載の架橋アクリル系樹脂粒子の製造方法。
  7. バインダー樹脂と、請求項1〜4の何れか1項に記載の架橋アクリル系樹脂粒子とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の樹脂組成物を透明フィルム基材上に塗工してなることを特徴とする光学フィルム。
  9. 防眩用であることを特徴とする請求項8に記載の光学フィルム。
  10. 請求項1〜4の何れか1項に記載のアクリル系樹脂粒子が、水蒸気透過度が50g/m2・24時間以下である包装材料で密封されてなることを特徴とする包装物品。
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