JP5165552B2 - 光拡散フィルム用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
また、光拡散フィルムの性能の向上が種々の方法により試みられている。例えば、光透過率を低下させずに輝度の均一性を向上させることを目的として、光拡散材である光拡散剤粒子として平均粒子径の異なる2種以上の単分散粒子を用いる方法等が開示されている(例えば、特許文献2、3、4及び5参照)。
このような濃度ムラのできた樹脂溶液を用いて光拡散フィルムの塗布工程をおこなった場合には、樹脂溶液の上部を用いると比較的粒径の小さい微粒子を多く含む光拡散フィルムが得られるのに対して、樹脂溶液の底部を用いると粒径の大きい微粒子を多く含んだ光拡散フィルムが得られることとなる。粒径の小さい微粒子を多く含む光拡散フィルムは、微粒子が樹脂成分に埋もれてしまうために、レンズ効果が小さくなり輝度が上がらなくなってしまう。一方、粒径の大きい微粒子を多く含む光拡散フィルムは、樹脂成分に埋もれる微粒子が少ないために、レンズ効果は大きく輝度が上がるが、フィルムのうち微粒子に覆われない部分が広くなるために、表面のスケが不均一になってしまう。
このように、従来の光拡散フィルム用樹脂組成物では、樹脂微粒子の濃度ムラに起因して、得られる光拡散フィルムの物性にばらつきができるという問題があることから、濃度ムラができにくく、物性の均一な光拡散フィルムを安定的に製造することができる光拡散フィルム用樹脂組成物が求められている。
以下に本発明を詳述する。
微粒子の粒度分布が重複する範囲を含む場合、本発明の光拡散フィルム用樹脂組成物が含む微粒子全体を微粒子全体の体積平均粒子径よりも粒径が大きい微粒子と小さい微粒子とに分けた場合に、大きい微粒子に含まれる微粒子の膨潤度の平均が、小さい微粒子に含まれる微粒子の膨潤度の平均よりも大きければよい。このような、微粒子と樹脂成分とを必須成分とする光拡散フィルム用樹脂組成物であって、該微粒子は、体積平均粒子径の異なる少なくとも2種類の微粒子を含み、該樹脂組成物に含まれる微粒子を微粒子全体の体積平均粒子径よりも粒径が大きい微粒子と小さい微粒子とに分けた場合に、大きい微粒子に含まれる微粒子の膨潤度の平均が、小さい微粒子に含まれる微粒子の膨潤度の平均よりも大きい光拡散フィルム用樹脂組成物もまた、本発明の1つである。
微粒子の体積平均粒子径は、微粒子の粒度分布を測定することにより算出することができる。微粒子の粒度分布は、細孔電気抵抗法を用いた精密粒度分布測定装置により測定することができ、例えば、実施例において用いている方法が好適に用いられる。
また、ここで言う微粒子の膨潤度は、フィルムの塗工に用いる溶剤を用いた時の微粒子の膨潤度を表しており、微粒子の膨潤度の平均は、例えば、下記の方法により求めることができる。
膨潤度の平均の測定方法:富士理科工業株式会社製ガードナー粘度管(外径×内径×全長(mm)=11.9×10.7×114)に1g微粒子を入れ、酢酸ブチルをガードナー粘度管の下のラインまで入れる。その後、微粒子が溶剤に均一に分散されるまで手で振盪し、25℃にて1時間静置後の微粒子層の高さをXとする。さらに25℃にて24時間静置後の微粒子層の高さをYとする。微粒子につき、3回測定し、Y/Xの平均値を膨潤度の平均とする。
なお、本願明細書中において、微粒子の体積平均粒子径の大小についての記述はいずれも、複数種類の微粒子間におけるそれらの体積平均粒子径の相対的な大小を表現したものである。
微粒子の膨潤度の測定方法としては、例えば、実施例において用いている方法が好適に用いられる。
なお、本発明の光拡散フィルム用樹脂組成物が含む微粒子は、架橋構造を有する体積平均粒子径が異なる微粒子を少なくとも2種類含む限り、架橋構造を含まない微粒子を含んでいてもよい。
微粒子の架橋度は、高分子である微粒子を製造するための原料となる単量体成分全体に含まれる架橋性単量体の質量割合で定義される。
体積平均粒子径比とは、体積平均粒子径の最も大きい微粒子の体積平均粒子径を体積平均粒子径の最も小さい微粒子の体積平均粒子径で除した値である。
本発明の光拡散フィルム用樹脂組成物が3種類以上の微粒子を含む場合、それらのうち少なくとも2種類の微粒子の間において、屈折率の差が0.1以下であればよいが、いずれの2種類の微粒子の間においてもこの屈折率の差が満たされることが好ましい。
微粒子の屈折率は、アッベ屈折率計によって測定することができる。
粒子径の変動係数(%)=(σ/)×100
式中、σは粒子径の標準偏差を、は平均粒子径をそれぞれ表している。
単分散微粒子は、粒度分布のばらつきが少ない微粒子であることから、光拡散フィルム用樹脂組成物が単分散微粒子を含むものであると、バインダー中に埋もれる微粒子が少なくなり、レンズ効果が大きくなるため、輝度が上昇する。より好ましくは、光拡散フィルム用樹脂組成物に含まれる微粒子のうち、2種類以上の微粒子が、単分散微粒子であることであり、最も好ましくは、光拡散フィルム用樹脂組成物に含まれる微粒子の全てが単分散微粒子であることである。
質量比とは、全微粒子の質量を体積平均粒子径の小さい微粒子の質量で除した値である。
微粒子と樹脂成分の重量比(微粒子/樹脂成分)は、1〜4.5がより好ましく、更に好ましくは、1.5〜4である。
なお、ここでいう微粒子とは、樹脂組成物に含まれる微粒子全体のことである。
これらの中でも、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が用いられることが好ましい。より好ましくは、メチル(メタ)アクリレート及び/又はn−ブチル(メタ)アクリレートが用いられることである。
上記アミノ系ホルマリン架橋樹脂としては、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。
上記多官能不飽和単量体の含有量は、合成される体積平均粒子径の大きい微粒子及び体積平均粒子径の小さい微粒子の架橋度がそれぞれ上記の好ましい範囲となるように、適宜設定することができる。
過酸化物系開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、イソブチリルパーオキサイド、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。アゾ化合物系開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。これらラジカル重合開始剤は、1種を用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
[RSiO3/2]
(式中、Rは、アルキル基を表す。)で表される単位からなるシリコーン樹脂である。
シリカ微粒子としては、アモルファスシリカ、多孔質シリカ、中空シリカ等が挙げられる。
1.4モルを超えると、未反応のイソシアネート基がバインダー中に多く残存し、これが空気中の水分と反応して、バインダー中において発泡や白化が起こることがある。
ガラス転移温度は、下記のFoxの式により計算することができる。
1/Tg=Σ(Wn/Tgn)/100
式中、Wnは共重合体100質量%中に存在するモノマーnの質量%を表し、Tgnはモノマーnからなるホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)を表す。
重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
溶媒の使用量は、重合条件やバインダー樹脂中の重合体の質量割合等により適宜設定することができる。
重合開始剤の使用量は、所望する重合体の特性値等から適宜設定すればよいが、単量体全体に対して0.01〜50質量%とすることが好ましい。より好ましくは、0.05〜20質量%である。
上記樹脂組成物に含まれる溶媒の量としては、後述する該樹脂組成物を基材にコーティングするのに適した量を用いることができる。
本発明の光拡散フィルムは、上記フィルム基材に樹脂組成物を塗布・乾燥して製造されたものであり、樹脂組成物には本発明の体積平均粒子径の異なる少なくとも2種類の微粒子が含まれていることによって、充分な光拡散性と高輝度を有するものとなる。
なお、三次元平均面粗さRaは、JIS B0601−2001に則って、非接触式の表面粗さ計やレーザー共焦点顕微鏡を用いて測定することができる。
樹脂組成物をフィルム基材に塗布する方法としては、例えば、エアナイフコーティング、グラビアコーティング、リバースロールコーティング、スプレーコーティング及びブレードコーティング等が挙げられる。また、塗布した樹脂組成物を乾燥させる方法は、公知の乾燥方法を用いることができ、特に制限はされない。
<微粒子の分析>
[膨潤度]
富士理科工業株式会社製ガードナー粘度管(外径×内径×全長(mm)=11.9×10.7×114)に1g微粒子を入れ、酢酸ブチルをガードナー粘度管の下のラインまで入れた。その後、微粒子が溶剤に均一に分散されるまで手で振盪した。25℃にて1時間静置した時の微粒子層の高さをXとする。さらに25℃にて24時間静置した時の微粒子層の高さをYとする。微粒子につき、3回測定し、Y/Xの平均値を膨潤度とした。
[粒度分布]
無機質粒子および重合体粒子の平均粒子径、ならびに粒子径の変動係数は、下記測定方法により測定した。コールターマルチサイザー(べックマンコールター社製)により、30000個の粒子の粒子径を測定し、平均粒子径を求めた。粒子径の変動係数は、下記式に従って求めた。
粒子径の変動係数(%)=(σ/)×100
式中、σは粒子径の標準偏差を、は平均粒子径を表している。
また、5μm微粒子比(5μm微粒子%)は5μm微粒子(微粒子b)の体積平均粒子径の体積%を微粒子全体の体積平均粒子径の体積%(微粒子a−1+微粒子b又は微粒子a−2+微粒子b)で除した値である。
アパーチャー径:30μm
測定レンジ:フルモード
測定方法:測定対象である粒子1gに、1%ハイテノールNF−08水溶液30gを加え、5分間超音波洗浄装置にかけて粒子を分散させ、得られた分散液を「コールターマルチサイザー」にて測定した。
[固形分]
アルミの皿にバインダー樹脂溶液を1.0g採取し、酢酸エチル3.0gで希釈し、均一な溶液にした。この溶液を120℃で1時間乾燥させた後、質量を測定し、下記式に従って、固形分を求めた。
(固形分)=(乾燥後の樹脂の質量)/(バインダー樹脂溶液の質量)
[数平均分子量及び重量平均分子量]
数平均分子量及び重量平均分子量は、以下の測定条件で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)測定により求めた。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用。
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定した。
[ガラス転移温度]
ガラス転移温度は、下記のFoxの式により算出した。
1/Tg=Σ(Wn/Tgn)/100
式中、Wnは共重合体100質量%中に存在するモノマーnの質量%を表し、Tgnはモノマーnからなるホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)を表している。
[輝度測定]
バックライトユニット及び光拡散板はシャープ(株)製液晶テレビAQUOS LC−37AD5を用いた。分光放射計((株)トプコン製 SR−3)を光拡散板から50cm離した位置に固定し、光拡散板上に作成した光拡散フィルムを置き、光拡散フィルムの輝度を測定した。
攪拌機、温度計、冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、溶媒として酢酸ブチル100部を入れ、還流温度まで昇温した。次いで、窒素ガスを導入しながら、単量体としてのシクロへキシルメタクリレート40部、ブチルメタクリレート37.7部、ブチルアクリレート7.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13.9部、およびメタクリル酸1.1部、ならびに重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート(商品名、パーブチルO、日油(株)製)3.0部からなる単量体混合物を、3時間かけて滴下ロートから滴下した。さらに、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロへキサン(商品名パーへキサHC、日油(株)製)0.2部を30分間隔で3回添加し、還流温度で2時間保持した。その後、反応液を室温まで冷却して共重合体Aの溶液を得た。得られた共重合体の固形分は50.3%であった。共重合体Aの分子量は数平均分子量(Mn)/重量平均分子量(Mw)=5300/10500であった。Foxの計算式から算出した理論的なガラス転移温度は40℃であり、また、理論的な水酸基価は60であった。
冷却管、温度計、滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、水250部と25%アンモニア水5部とを混合した溶液を入れ、攪拌しながらこの溶液にγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40部とメタノール125部を混合した溶液を滴下口から添加して、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合を行って無機質粒子を調整した。反応開始から1時間後、滴下口から水250部を添加し、無機質粒子分散液を希釈した。反応開始から2時間30分攪拌を継続した後、アニオン性乳化剤(LA−10、第一工業製薬製)1.5部、水150部、メチルメタクリレート135部、エチレングリコールジメタクリレート15部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製、商品名V−65)1部を、ホモジナイザーを用いて5分間乳化分散させてエマルションを調整し、これを滴下口より無機質粒子分散液に15秒で添加した。モノマーエマルション添加からさらに30分間攪拌をおこなった後、無機質粒子を顕微鏡で観察した結果、モノマーエマルション添加前から粒子径が増大しており、無機質粒子がモノマーを吸収している事を確認した。モノマーエマルション添加から1時間後、モノマーを吸収した無機質粒子分散液に水1kgを加え、さらに反応液を窒素雰囲気下75℃に昇温させて、75℃で30分間保持しラジカル重合を行った。
ラジカル重合後、得られた乳濁液を自然沈降(デカンテーション)により固液分離し、得られたケーキをメタノールで洗浄し、さらに120℃で2時間真空乾燥を行い重合体粒子(a−1)を得た。重合体粒子(a−1)の粒子径をコールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)により粒子径を測定したところ、体積平均粒子径は10.8μm、変動係数は2.58%であった。
メチルメタクリレートを105部、エチレングリコールジメタクリレートを45部使用した以外は、微粒子(a−1)と同様に合成を行ったところ、体積平均粒子径が10.5μm、変動係数が2.38%の微粒子(a−2)が得られた。
25%アンモニア水を20部とした以外は、微粒子(a−2)と同様に合成を行ったところ、体積平均粒子径が5.2μm、変動係数が2.87%の微粒子(b)が得られた。
共重合体A溶液100部に、微粒子(a−1)を120部、微粒子(b)を30部、酢酸ブチルを150部添加した。その後この混合物に多官能イソシアネート化合物(デスモジュールN3200、住化バイエルウレタン(株)製)をOH/NCO=1(等量比)となるだけ添加し、ディスパーにて混合・分散を行った。その後得られた組成物を110mlのスクリュー管((株)マルエム製 スクリュー管No.8)に高さ9cmになる量を移し、5分間静置した。この組成物の底部から8cm部分の液をスポイトにて採取し(これを上部とする)、バーコーターを用いて透明フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA−4300、東洋紡績(株)製;厚さ100μm)上に塗布し、室温で3分放置した後、100℃で3分、80℃で2時間乾燥させ光拡散シートを得た。同様に底部から1cmの部分の液をスポイトにて採取し(これを下部とする)、光拡散シートを作成した。またこの時の組成物の上部と下部のサンプリングを行い、それぞれメンブランフィルター上でろ過を行い、アセトンで洗浄した上で、コールターカウンターにより粒度分布を測定した。
さらに分散から1時間後、同様にして底部から8cmの部分(上部)と、1cmの部分(下部)の液を採取し、光拡散シートを作成するとともに、コールターカウンターにより粒度分布を測定した。
なお、上記組成物溶液を入れたスクリュー管を模式的に表すと、図1のとおりである。
共重合体A溶液100部に、微粒子(a−2)を120部、微粒子(b)を30部、酢酸ブチルを150部添加した以外は実施例1と同様に操作を行った。
一方、比較例1では粒径の大きな(a−2)粒子(体積平均粒子径;10.5μm、10μm微粒子)が膨潤しないため、粒径の小さな(b)粒子よりも早く沈降する。よって上部では粒径の大きな(a−2)粒子の数が少なくなり、下部では(a−2)粒子が多くなる。その結果、1時間後のサンプルの輝度は、上部を用いた場合には粒径の大きな微粒子が比較的少なくなるため、レンズ効果が小さくなり、輝度が低下する。このように、比較例1では時間の経過により組成液の構成が変化するため、安定して光拡散シートを作成することができなかった。
Claims (8)
- 微粒子と樹脂成分と溶媒とを必須成分とする光拡散フィルム用樹脂組成物であって、
該樹脂成分は、バインダー樹脂であり、
該微粒子は、体積平均粒子径が0.5〜40μmであって、体積平均粒子径の異なる少なくとも2種類の微粒子を含み、該微粒子のうち体積平均粒子径の大きい微粒子は、体積平均粒子径の小さい微粒子よりも該溶媒中における膨潤度が大きいものであり、
該微粒子は、該バインダー樹脂中に分散されていることを特徴とする光拡散フィルム用樹脂組成物。 - 前記微粒子は、体積平均粒子径の大きい微粒子の架橋度が1〜20質量%であって、
体積平均粒子径の小さい微粒子の架橋度が15〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム用樹脂組成物。 - 前記微粒子は、体積平均粒子径の最も大きい微粒子と体積平均粒子径の最も小さい微粒子との体積平均粒子径比が1.05〜20であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散フィルム用樹脂組成物。
- 前記微粒子は、少なくとも1種類の単分散微粒子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散フィルム用樹脂組成物。
- 前記微粒子は、体積平均粒子径の異なる2種類の微粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散フィルム用樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物は、微粒子と樹脂成分の重量比(微粒子/樹脂成分)が0.5〜5であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光拡散フィルム用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散フィルム用樹脂組成物をフィルム基材に塗布する工程を含むことを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
- 請求項7に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする光拡散フィルム。
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