JP2009090450A - 手持式作業工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手持式の作業工具において、ハンドルの振動低減効果の向上に資する技術を提供する。
【解決手段】 先端工具119の長軸方向の直線運動によって被加工材に所定の加工作業を遂行する作業工具において、作業工具本体103と、ハンドル109と、防振部159と、を有する。防振部159は、作業工具本体103とハンドル109間に介在され、作業工具本体103からハンドル109への振動の伝達を低減する弾性体152と、当該弾性体152を挟むように対向状に配置される本体側受部153及びハンドル側受部157によって構成され、先端工具119の長軸方向で定義されるZ軸、当該Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、弾性体152の変形が、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばハンマやハンマドリル等のように一定の周期で先端工具を往復駆動する手持式作業工具におけるハンドルの防振構造に関する。
例えば、ハンマのような防振構造のハンドルを備えた手持式作業工具では、加工作業時において、作業工具本体に発生する振動のハンドルへの伝達を低減するべく、当該ハンドルを作業工具本体(振動発生部)に対し弾性ゴムを介して連結する構成としている。このような作業工具は、例えば特公昭58−34271号公報(特許文献1)に開示されている。弾性ゴムは、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い。つまり、剪断変形による振動低減効果は、圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性がある。上記公報に記載の作業工具においては、作業工具本体の長軸方向(水平方向)及び当該長軸方向と交差する垂直方向(上下方向)について、ゴムの剪断変形による振動の減衰作用を利用して作業工具本体からハンドルへの振動の伝達を低減している。
ところが、上記公報記載の防振構造では、弾性体の剪断方向が作業工具本体の長軸方向である水平方向とそれに交差する垂直方向に限られる構成であり、上記以外の方向については振動低減効果が低いものであり、この点でなお改良の余地がある。
特公昭58−34271号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、手持式作業工具において、ハンドルの振動低減効果のより一層の向上に資する技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る手持式作業工具の好ましい形態は、先端工具の長軸方向の直線運動によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具において、先端領域に先端工具が装着可能とされた作業工具本体と、作業工具本体における先端工具と反対側の後端部側に配置された作業者が握るハンドルと、作業工具本体とハンドル間に介在され、作業工具本体からハンドルに入力する振動を低減する弾性体と、作業工具本体に設けられ、弾性体を支持する本体側受部と、ハンドルに設けられ、弾性体を支持するハンドル側受部と、を有する。なお、本発明における「手持式作業工具」としては、典型的には、先端工具に長軸方向の打撃動作のみ、あるいは打撃動作と回転動作とを行わせて被加工材にハンマ作業やハンマドリル作業等を遂行するハンマあるいはハンマドリル等の打撃作業工具のほか、ブレードに往復直線運動を行わせて被加工材の切断作業を行うレシプロソーやジグソー等の切断作業工具等を広く包含する。また、本発明における「弾性体」は、典型的にはゴムがこれに該当する。また、本発明における「支持」の態様としては、弾性体に対して本体側受部及びハンドル側受部が、例えば接着剤によって接合される態様、接触面の摩擦力によって支持する態様、あるいは本体側受部及びハンドル側受部に形成された係合凹部に弾性体が係合することで支持される態様等のいずれも好適に包含する。
本発明に係る手持式作業工具の好ましい形態によれば、弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される本体側受部とハンドル側受部によって防振部が構成されている。そして、防振部は、先端工具の長軸方向で定義されるZ軸、当該Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、弾性体の変形が、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成した。なお、本発明における「剪断変形」は、弾性体の変形が剪断変形を含む構成であれば足り、剪断変形のみによる変形、あるいは圧縮変形を伴う変形の、いずれも好適に包含する。
本発明においては、弾性体は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い、つまり、剪断変形による振動低減効果は、圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、作業工具本体とハンドルとを連結する防振部を、互いに交差するZ軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性体の剪断変形による振動の減衰作用を利用して作業工具本体側からハンドルへの振動伝達を低減する構成としたものである。これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形によるハンドルの振動低減が可能とされた手持式作業工具を提供することができる。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、ハンドルは、作業工具本体における先端工具と反対側の後部側に配置されたメインハンドルとして構成されている。本発明によれば、メインハンドルにつき、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形による振動低減が実現される。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、ハンドルは、作業工具本体の前部側に装着された補助ハンドルとして構成されている。なお、本発明における「補助ハンドル」は、作業工具本体に対し着脱自在に構成されることが好ましい。本発明によれば、補助ハンドルにつき、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形による振動低減が実現される。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、防振部は、Z軸、Y軸、X軸のいずれの方向の断面に関しても本体側受部とハンドル側受部との間に弾性体が介在されている構成とした。本発明によれば、上記のように構成することで、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向について、作業工具本体からメインハンドルまたは補助ハンドルへの振動伝達を弾性体の剪断変形を利用して低減することができる。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、メインハンドルまたは補助ハンドルは、作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されている。各防振部における本体側受部とハンドル側受部は、弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有する。そして各防振部における本体側受部の合わせ面の法線方向とハンドル側受部の合わせ面の法線方向が互いに一致している。また、一方の防振部における本体側受部の合わせ面とハンドル側受部の合わせ面の法線方向と、他方の防振部における本体側受部の合わせ面とハンドル側受部の合わせ面の法線方向とは、互いに異なる構成とした。要するに、メインハンドルまたは補助ハンドルは、作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されるとともに、それら防振部につき、本体側受部とハンドル側受部の互いに対向する合わせ面の法線方向が、一方の防振部と他方の防振部とでは異なるように構成したものである。なお、本発明における「合わせ面」については、典型的には直線的な斜面によって構成される。
本発明によれば、一方の防振部と他方の防振部につき、本体側受部とハンドル側受部の合わせ面の法線方向が異なる構成としたことにより、メインハンドルまたは補助ハンドルに対してY軸方向、及びX軸方向から入力される振動に対し、弾性体の剪断変形による振動低減効果を得ることができる。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、防振部における本体側受部とハンドル側受部は、弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有する。そして本体側受部とハンドル側受部の合わせ面は、当該合わせ面の法線方向が、Z軸に対しては直交し、Y軸及びX軸に対してはそれぞれ傾斜状に交差するように形成された斜面によって構成されている。
本発明によれば、弾性体の剪断変形につき、本体側受部とハンドル側受部の弾性体との支持点、換言すれば、弾性体に作用する本体側受部とハンドル側受部の剪断力の入力点間距離を、Z軸方向について、他のY軸及びX軸よりも大きく取ることができる。すなわち、Z軸方向の剪断変形をY軸及びX軸方向の剪断変形よりも大きく現出させることができる。このため、振動低減要求の高いZ軸方向において、弾性体による振動低減効果を高めることができる。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、メインハンドルまたは補助ハンドルは、Y軸に沿う垂直方向、すなわち上下方向に延在されるとともに、当該延在方向の上側と下側及びY軸を挟んで左側と右側において、それぞれ防振部によって作業工具本体と接合されている。各防振部における本体側受部とハンドル側受部は、弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有する。そして各防振部における本体側受部の合わせ面とハンドル側受部の合わせ面の法線方向が、上側の防振部と下側の防振部についてはX軸を挟んで対称となり、左側の防振部と右側の防振部についてはY軸を挟んで対称となるように構成した。
本発明によれば、上記のように、作業工具本体に対し上下、左右に対称に配置される4箇所の防振部を介してメインハンドルまたは補助ハンドルを接合したことにより、弾性体の剪断変形に基づく振動低減効果を上下方向及び左右方向について安定した状態で発揮させることが可能となる。
本発明に係る補助ハンドルの好ましい形態によれば、先端工具によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具に用いられる補助ハンドルが構成される。補助ハンドルは、作業工具本体に着脱自在に装着されるハンドル本体部と、ハンドル本体部に接続されるとともに、作業者が握るグリップ部と、ハンドル本体部とグリップ部間に介在され、ハンドル本体部からグリップ部への振動の伝達を低減する弾性体と、ハンドル本体部に設けられ、弾性体を支持する本体側受部と、グリップ部に設けられ、弾性体を支持するグリップ側受部と、を有し、弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される本体側受部とグリップ側受部によって防振部が構成されている。そして、防振部は、作業工具本体部の長軸方向で定義されるZ軸、Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、弾性体の変形が、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成されている。なお、本発明における「剪断変形」は、弾性体の変形が剪断変形を含む構成であれば足り、剪断変形のみによる変形、あるいは圧縮変形を伴う変形の、いずれも好適に包含する。
本発明に係る補助ハンドルによれば、弾性体は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い、つまり、剪断変形による振動低減効果は、圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、ハンドル本体部とグリップ部とを連結する防振部を、互いに交差するZ軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性体の剪断変形による振動の減衰作用を利用してハンドル本体部側からグリップ部への振動伝達を低減する構成としたものである。これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形によるグリップ部の振動低減が可能とされた補助ハンドルを提供することができる。
本発明に係る補助ハンドルの更なる形態によれば、グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の端部それぞれが、当該長軸方向と交差する方向に相互に平行に延在するアーム部を介してハンドル本体部と連結された構成とされる。すなわち、本発明の補助ハンドルは、D形ハンドルとして構成される。なお、本発明における「アーム部」については、グリップ部側に設ける態様、あるいはハンドル本体部側に設ける態様のいずれも好適に包含する。ハンドル本体部側にアーム部を設ける態様の場合であれば、アーム部とグリップ側との間に防振部が介在され、グリップ部側にアーム部を設ける態様の場合には、アーム部とハンドル本体部との間に防振部が介在される。また「平行」は、概ね平行に延在する態様を好適に包含する。本発明によれば、D形の補助ハンドルのグリップ部につき、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形による振動低減が実現される。
本発明に係る補助ハンドルの更なる形態によれば、グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の一端が前記ハンドル本体部に連結されるとともに、長軸方向の他端が自由状態とされる。すなわち、本発明の補助ハンドルは、バー形ハンドルとして構成されている。本発明によれば、バー形の補助ハンドルのグリップ部につき、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形による振動低減が実現される。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、防振部は、メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方につき、作業工具本体に対する弾性体の変形によるZ軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつ前記Y軸回りの回転を規制する回転規制機構を有する。
メインハンドルまたは補助ハンドルが防振部を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に回動する構成を採用した場合、加工作業時に、当該メインハンドルまたは補助ハンドルに対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、当該メインハンドルまたは補助ハンドルが作業工具本体に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じ、作業が辛くなる。しかるに、本発明によれば、メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方のY軸回りの相対回転を回転規制機構によって規制することが可能となり、使用性を向上することができる。
本発明に係る手持式作業工具の更なる形態によれば、回転規制機構は、メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方と作業工具本体との間にわたって橋渡し状に配置された弾性体とは別の弾性体によって構成されている。なお、本発明における「別の弾性体」とは、典型的には、トーションバーがこれに該当する。本発明によれば、別の弾性体を追加設定することで、回転規制機構を簡単に構築することができる。
本発明に係る補助ハンドルの更なる形態によれば、防振部は、グリップ部につき、ハンドル本体部に対する弾性体の変形によるZ軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつY軸回りの回転を規制する回転規制機構を有する。
補助ハンドルにつき、グリップ部が防振部を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に回動する構成を採用した場合、手持式作業工具の加工作業時に、当該グリップ部に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、グリップ部がハンドル本体部に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じ、作業が辛くなる。しかるに、本発明によれば、グリップ部のY軸回りのハンドル本体部に対する相対回転を回転規制機構によって規制することが可能となり、作業性を向上することができる。
本発明に係る補助ハンドルの更なる形態によれば、回転規制機構は、グリップ部とハンドル本体部との間にわたって橋渡し状に配置された弾性体とは別の弾性体によって構成されている。なお、本発明における「別の弾性体」とは、典型的には、トーションバーがこれに該当する。本発明によれば、別の弾性体を追加設定することで回転規制機構を簡単に構築することができる。
本発明によれば、手持式作業工具において、ハンドルの振動低減効果の向上に資する技術が提供されることとなった。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態は、手持式作業工具の一例として電動式のハンマドリルを用いて説明する。図1には本実施の形態に係る電動式ハンマドリルの全体構成が側断面図として示される。図1に示すように、本実施の形態に係るハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119と、本体部103のハンマビット119の反対側に連接された使用者が握るハンドグリップ109とを主体として構成されている。本体部103は、本発明における「作業工具本体」に対応し、ハンマビット119は、本発明における「先端工具」に対応し、ハンドグリップ109は、本発明における「ハンドル」及び「メインハンドル」に対応する。ハンマビット119は、ツールホルダ137によってその長軸方向への相対的な往復動が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105と、駆動機構としての運動変換機構113、打撃要素115及び動力伝達機構117を収容したギアハウジング107とによって構成されている。駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。また、駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構117によって適宜減速された上でハンマビット119に伝達され、当該ハンマビット119が周方向に回転動作される。
運動変換機構113は、クランク機構を主体として構成される。クランク機構は、駆動モータ111によって回転駆動されることによって当該クランク機構の最終可動部材を構成する駆動子としてのピストン129がハンマビット長軸方向に直線動作するように構成される。一方、動力伝達機構117は、複数のギアからなるギア減速機構を主体として構成され、駆動モータ111の回転力をツールホルダ137に伝達する。これによりツールホルダ137が鉛直面内にて回転され、それに伴い当該ツールホルダ137により保持されたハンマビット119が回転する構成とされる。
打撃要素115は、ピストン129とともにシリンダ141のボア内壁に摺動自在に配置された打撃子としてのストライカ143と、ツールホルダ137に摺動自在に配置された中間子としてのインパクトボルト145とを主体として構成される。ストライカ143は、ピストン129の摺動動作に伴うシリンダ141の空気室141aの空気バネを介して駆動され、インパクトボルト145に衝突(打撃)し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119に打撃力を伝達する。
上記のように構成されたハンマドリル101においては、駆動モータ111が通電駆動されると、ハンマビット119には、クランク機構によって構成される運動変換機構113から打撃要素115を介して長軸方向への打撃力が加えられるとともに、ギア減速機構によって構成される動力伝達機構117を介して周方向への回転力が加えられる。かくして、ハンマビット119が長軸方向のハンマ動作と周方向のドリル動作を行い、被加工材(コンクリート)に穴開け作業を遂行する。
なおハンマドリル101は、ハンマビット119に対し長軸方向への打撃力のみを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマ加工作業と、長軸方向への打撃力と周方向への回転力とを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマドリル作業とを適宜切り替えて遂行できるように構成されるが、このことについては、本発明には直接的には関係しないため、その説明を省略する。
ハンマドリル101による加工作業時には、ハンマビット119の打撃動作に伴い本体部103に振動が発生する。このときの主たる振動は、ハンマビット119の長軸方向の振動である。本体部103に発生した振動のハンドグリップ109への伝達を低減するべく、当該ハンドグリップ109は防振部159を介して本体部103の後端部に連結される。以下、ハンドグリップ109の連結構造につき、図2〜図8を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、ハンマビット119の長軸方向、すなわち前後方向をZ軸、当該Z軸と直交する垂直方向、すなわち上下方向をY軸、Z軸と直交する水平方向、すなわち左右方向をX軸とする。
ハンドグリップ109は、本体部103の後部(図1の右側)を覆うカバー部材151に振動低減用の防振部159を介して連結される構成とされ、これによりハンドグリップ109とカバー部材151からなるハンドグリップアッセンブリーが構成される。防振部159は、本発明における「防振部」に対応する。なお、カバー部材151は、アッセンブリー化された後、図1及び図3に示すように、本体部103の後部に配置された状態で、便宜上図示を省略するネジ等によって本体部103の構成部材である、ギアハウジング107及びモータハウジング105に所定の複数箇所が止着される。すなわち、カバー部材151は、最終的には本体部103に組み付けられる本体部側部材である。図2にはアッセンブリー化される前のハンドグリップ109及びカバー部材151が示され、図3〜図7にはアッセンブリー化された(連結された)状態のハンドグリップ109及びカバー部材151が示され、当該ハンドグリップ109とカバー部材151によって、閉ループ状のD形ハンドルが構成される。
図2に示すように、カバー部材151は、Y軸方向に延在されるとともに、その延在端部である上部と下部に振動低減用の弾性ゴム152を支持するためのゴム支持体153を有する。弾性ゴム152は、本発明における「弾性体」に対応し、カバー部材151のゴム支持体153は、本発明における「本体側受部」に対応する。
ハンドグリップ109は、Y軸方向に延在するグリップ部155と、当該グリップ部155の延在方向端部である上部と下部に弾性ゴム152を支持するためのゴム支持体157を有する側面視で概ねコの字形に形成されている。ハンドグリップ109のゴム支持体157は、本発明における「ハンドル側受部」に対応する。
そして、カバー側のゴム支持体153とグリップ側のゴム支持体157が弾性ゴム152を介して連結される。これにより、ハンドグリップ109は、カバー部材151に対して弾性ゴム152の弾性変形に基づく相対移動が許容される構成とされる。弾性ゴム152、カバー側のゴム支持体153、及びグリップ側のゴム支持体157によって防振部159が構成される。本実施の形態では、4個の弾性ゴム152と、それを保持するカバー側のゴム支持体153、及びグリップ側のゴム支持体157からなる合計4個の防振部159が上下、左右に設けられる。
本実施の形態においては、ハンドグリップ109がカバー部材151に対して相対移動する際、防振部159における弾性ゴム152の弾性変形が、互いに交差するZ軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形を含む構成としている。すなわち、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴム152の剪断変形による振動の減衰作用を利用して本体部103側からハンドグリップ109への振動伝達を低減する構成としている。
以下、このことを実現するべく構成された防振部159の詳細な構造につき説明する。カバー側の上部及び下部のゴム支持体153が、カバー部材151の後部から後方に向って所定長さで突出され、グリップ側の上部及び下部のゴム支持体157が、グリップ部155の上下端部から前方に向って所定長さで突出されている。グリップ側のゴム支持体157の上下方向配置間隔がカバー側のゴム支持体153の上下方向配置間隔よりも狭く設定され、これによりカバー側の上下のゴム支持体153とグリップ側の上下のゴム支持体157が上下方向において互いに対向するように配置される。すなわち、グリップ側の上下のゴム支持体157がカバー側の上下のゴム支持体153の内側に配置される。なお、この内外の配置関係については逆にしても構わない。
上側の防振部159においては、互いに対向するカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157の合わせ面153a,157aがZ軸方向から見て略V字形に形成される。一方、下側の防振部159においては、互いに対向するカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157の合わせ面153a,157aがZ軸方向から見て略逆V字形に形成されている。すなわち、上下の防振部159におけるカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157は、弾性ゴム152を挟んで互いに対向する合わせ面153a,157aを有する。そして、上下の防振部159におけるカバー側ゴム支持体153の合わせ面153aの法線方向と、グリップ側ゴム支持体157の合わせ面157aの法線方向が一致している。また、上下の防振部159におけるカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157の合わせ面153a,157aは、当該合わせ面153a,157aの法線方向が、Z軸に対しては直交(図6及び図7参照)し、Y軸及びX軸に対してはそれぞれ所定角度(例えば、概ね45度)で傾斜(図5参照)状に交差する直線的な斜面によって構成されている。さらに、防振部159におけるカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との合わせ面153a,157a(斜面)は、Y軸を挟んで左右対称に、またX軸を挟んで上下対称に形成されている。
また、上下の防振部159の、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157の合わせ面153a,157aは、所定の隙間を置いて対向されるとともに、各合わせ面153a、17aには、略半球凹面状の係合凹部153b,157bがそれぞれ形成され、それら係合凹部153b、157bによって球状の弾性ゴム152が挟持状に支持される。なお、このような組み付けを可能とするために、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157のうち、少なくとも一方が、カバー部材151またはグリップ部155に対して別部材として形成されるとともに、便宜上図示を省略するネジ等によって止着される構成とされる。
本実施の形態に係るハンマドリル101は上記のように構成したものである。ハンマドリル作業時において、本体部103には衝撃的かつ周期的な振動が発生するが、この振動の本体部103からハンドグリップ109側への入力は、防振部159における弾性ゴム152の弾性変形、すなわち圧縮変形を含む剪断変形によって低減される。
本実施の形態においては、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との合わせ面153a,157aは、その法線方向がZ軸と直交する構成(換言すれば、合わせ面153a,157aの面方向がZ軸と平行)としている。このため、本体部103からハンドグリップ109側へと入力される振動の方向がZ軸方向の場合、弾性ゴム152には、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157のZ軸方向(図6の左右方向)の相対移動に基づき係合凹部153b,157bとの球面状接触面を介して主として剪断方向の力が作用する。すなわち、Z軸方向に振動が入力されるときの弾性ゴム152の弾性変形は、剪断変形を主体とする(一部に圧縮変形を伴う)変形であり、この剪断変形による振動の減衰作用によって本体部103からハンドグリップ109への振動の伝達を低減することができる。なお、剪断方向の力としては、直線的に断ち切る方向の力、あるいは捻じ切る方向の力が含まれる。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム152の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりハンドグリップ109のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
また、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との合わせ面153a,157aは、その法線方向がY軸及びX軸に対しそれぞれ所定角度で傾斜状に交差する斜面によって構成されている。このため、弾性ゴム152に対し、本体部103の発生するY軸方向(上下方向)の振動、あるいはX軸方向(左右方向)の振動が入力されたときには、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157のY軸方向(図5の上下方向)の相対移動、あるいはX軸方向(図5の左右方向)の相対移動に基づいて、弾性ゴム152に対し係合凹部153b,157bとの球面状の接触面を介して圧縮方向と剪断方向の力が作用する。すなわち、弾性ゴム152にY軸方向あるいはX軸方向から振動が入力されたときの弾性ゴム152の変形は、弾性ゴム152が圧縮変形と剪断変形との両方が現われる。弾性ゴム152は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い。このため、当該Y軸方向及びX軸方向については、弾性ゴム152の剪断変形によるハンドグリップ109の振動低減効果と、圧縮変形によるハンドグリップ109のぐらつき防止効果との双方を得ることができる。なお、ぐらつき防止効果が得られることで、作業の安定性(操作性)が確保されることとなる。
上述のように、本実施の形態によれば、弾性ゴム152は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低く、剪断変形による振動低減効果が圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向それぞれにおいて、弾性ゴム152の剪断変形が現れる構成とし、これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成された方向を含む全方向について、弾性ゴム152の剪断変形を利用したハンドグリップ109の振動低減効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、防振部159は、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向について、どの断面から見てもカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との間に弾性ゴム152が介在されているので、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向について、弾性ゴム152剪断変形による本体部103からハンドグリップ109への振動伝達低減を合理的に構築することができる。
本実施の形態においては、本体部103に対し、上下及び左右の4箇所において、弾性ゴム152を介してハンドグリップ109を連結し、しかもカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との互いに対向する合わせ面153a,157aの法線方向が、X軸を挟んで上下対称に、かつY軸を挟んで左右対称に設定している。これにより弾性ゴム152による振動低減効果を上下方向及び左右方向について安定的に発揮することができる。
(本発明の第2の実施形態)
次に本発明の第2実施形態につき、図8及び図9を参照して説明する。前述した第1の実施形態に係る電動式のハンマドリルにおいて、ハンドグリップ109がカバー部材151(本体部103)に対し防振部159を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に相対移動する構成を採用した場合、加工作業時に、当該ハンドグリップ109に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、ハンドグリップ109がカバー部材151に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じる可能性があり、そのときは作業が辛くなる。
そこで、第2の実施形態では、上述したハンドグリップ109のY軸回りの回転を規制するべくトーションバー161を備えたものであり、この点以外については、前述した実施の形態と概ね同様に構成される。このため、同一の構成部材については、同一の符号を付してその説明を省略あるいは簡略する。トーションバー161は、本発明における「回転規制機構」及び「別の弾性体」に対応する。図8はハンドグリップ109がカバー部材151に上下の防振部159を介して連結された構成のD形ハンドルを示す縦断面図であり、図9は図8のD−D線断面図である。
この実施の形態では、トーションバー161は、丸棒状のバネ材を概ね方形状に折り曲げることで形成され、下部の防振部159に取付けられている。下部のカバー側ゴム支持体153の下面には、左右方向(X軸方向)に延在する取付溝153cが形成され、下部のグリップ側ゴム支持体157の後面には、左右方向(X軸方向)に延在する取付溝157cが形成されている。そして、トーションバー161は、水平方向に延在する下辺の直線部161aをカバー側ゴム支持体153の取付溝153cに嵌め込み、水平方向に延在する上辺の直線部161bをグリップ側ゴム支持体157の取付溝157cに嵌め込んだ状態で、カバー側ゴム支持体153の下面及びグリップ側ゴム支持体157の後面に固定されるバーカバー163によって溝内に保持される。すなわち、トーションバー161は、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との間に橋渡し状に配置されている。
上記のように取付けられたトーションバー161は、カバー側ゴム支持体153の取付溝153cに嵌め込まれた下辺の直線部161aを支点として前後方向に相対的に回動自在とされ、また上下の直線部161a,161bが取付溝153c,157cに当該取付溝153c,157cの延在方向に相対的に摺動自在とされ、更にグリップ側ゴム支持体157の取付溝157cに対しては上辺の直線部161bが上下方向に相対的に摺動自在とされている。これにより、トーションバー161は、防振部159を介してのハンドグリップ109のカバー部材151に対する全方向(Z軸、Y軸及びX軸方向)への相対移動を許容する構成とされる。
一方、トーションバー161は、カバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157の取付溝153c,157cに嵌め込まれた上下の直線部161a,161bが当該取付溝153c,157cの壁面及びバーカバー163の壁面に面(線)接触することで、ハンドグリップ109のカバー部材151に対するY軸回りの回転を規制する。
従って、本実施の形態によれば、ハンマドリル101による加工作業時において、カバー部材151に防振部159を介して連結されたハンドグリップ109に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用し、それにより弾性ゴム152が弾性変形してハンドグリップ109が回転しようとしたとき、トーションバー161が上記のY軸回りの回転力に対抗する力を付加する。これにより、ハンドグリップ109のY軸回りの相対回転を規制し、ハンドグリップ109と本体部103間の無用な相対的な動きを抑えることができ、作業性を向上することができる。
(本発明の第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態につき、図10及び図11を参照して説明する。この実施形態は、第2の実施形態におけるトーションバー161に関する変形例である。図10はハンドグリップ109がカバー部材151に上下の防振部159を介して連結された構成のD形ハンドルを示す縦断面図であり、図11は図10のE−E線断面図である。
この変形例では、トーションバー161が、丸棒状のバネ材を概ねコ字形に折り曲げることで形成されている。そして、水平方向に延在する下辺の直線部161aがカバー側ゴム支持体153の取付溝153cに嵌め込まれ、当該下辺の直線部161aの端部から上方へと直線状に延在する左右の垂直部161cがグリップ側ゴム支持体157に形成された上下方向に延在する左右の取付溝157dに嵌め込まれている。なお、トーションバー161が、防振部159を介してのハンドグリップ109のカバー部材151に対する全方向(Z軸、Y軸及びX軸方向)への相対移動を許容する構成、バーカバー163によって保持される構成等、その他の構成については、第2の実施形態と概ね同様である。
従って、この実施の形態によれば、第2の実施形態と同様、ハンマドリル101による加工作業時において、トーションバー161がカバー部材151に対するハンドグリップ109のY軸回りの相対回転を規制し、作業性を向上することができる。
なお、第2及び第3の実施形態においては、ハンドグリップ109がカバー部材151に対して上下の防振部159を介して連結される構成、及びトーションバー161によってハンドグリップ109のY軸回りの回転を規制する構成について、本体部103の後部に取付けられるD形のメインハンドルに適用した場合で説明したが、D形のメインハンドルのみならず、本体部103の先端側に取付けられるD形の補助ハンドルとしても適用することが可能である。補助ハンドルとして適用する場合には、当該補助ハンドルは、本体部103の前方側、具体的には、図1において、本体部103におけるインパクトボルト145を収容する領域、すなわちバレル103aの外周に着脱自在に装着される。このために、カバー部材151は、当該バレル103aに従来周知の取付手段を用いて取り付けることができるように構成される。従って、D形の補助ハンドルに適用した場合のカバー部材151は、本発明の請求項9〜11における「作業工具本体」に対応し、また請求項12及び13おける「ハンドル本体部」に対応し、ハンドグリップ109は、本発明の請求項12及び13における「グリップ部」に対応する。
また、第2及び第3の実施の形態では、トーションバー161を下部の防振部159に設ける構成としたが、これに限らず、上下の両防振部159に設けてもよいし、あるいは上部の防振部159のみに設けてもよい。また、トーションバー161は、図示された方形状、コ字形に限らず、他の形状、例えばH形であってもよい。
(本発明の第4の実施形態)
次に本発明の第4の実施形態につき、図12及び図13を参照して説明する。本実施の形態は、本体部103に着脱自在に取付けられるバー形の補助ハンドル171に適用したものであり、図12には補助ハンドル171が斜視図で示され、図13には補助ハンドル171が縦断面図として示される。バー形の補助ハンドル171は、本体部103のバレル103a(図1参照)に着脱自在に取付けられるハンドル本体部172と、当該ハンドル本体部172に防振部177を介して連結されるグリップ部176とを主体として構成される。なお、ハンドル本体部172は、バレル103aの外周下部領域を受ける取付部材173、バレル103aの外周上部領域を押さえ込む締付バンド174、当該締付バンド174をバレル103aに締付けたりあるいは緩めたりするためのネジ部材175等からなるハンドル取付手段によって、バレル103aに着脱自在に取付けられるが、ハンドル取付手段については、本発明に直接関係しないため、その詳しい説明を省略する。ハンドル本体部172は、本発明(請求項9〜11)における「作業工具本体」に対応する。
グリップ部176は、上下方向(Y軸方向)に直線状に延在する概ね円筒状の筒状部材からなり、長軸方向(延在方向)の一端(上端)が振動低減用の防振部177を介してハンドル本体部172に連結され、他端(下端)が自由端とされる。
防振部177は、ハンドル本体部172の取付部材173の下端部に固定状に設けられるゴム支持体178と、これに対向してグリップ部176の長軸方向一端部(上端部)に固定状に設けられるゴム支持体179と、それら両ゴム支持体178,179によって挟持状に保持される2個の弾性ゴム181とによって構成されている。これにより、グリップ部176は、取付部材173に対して弾性ゴム181の弾性変形に基づく相対移動が許容された状態で連結される。なお、本実施の形態では、2個の弾性ゴム181と、それを保持するハンドル本体側のゴム支持体178、及びグリップ側のゴム支持体179からなる合計2個の防振部177がY軸を挟んで左右に設けられる。ハンドル本体側のゴム支持体178は、本発明における「本体側受部」に対応し、グリップ側のゴム支持体179は、本発明における「ハンドル側受部」及び「グリップ側受部」に対応し、弾性ゴム181は、本発明における「弾性体」に対応する。
本実施の形態においては、グリップ部176がハンドル本体部172に対して相対移動する際、防振部177における弾性ゴム181の弾性変形が、互いに交差するZ軸(前後方向)、Y軸(上下方向)、X軸(左右方向)の各軸方向にそれぞれ剪断変形を含む構成としている。すなわち、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴム181の剪断変形による振動の減衰作用を利用してハンドル本体部172からグリップ部176への振動伝達を低減する構成としている。
以下、このことを実現するべく構成された防振部177の詳細な構造につき説明する。防振部177は、上下方向において互いに対向するハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179の合わせ面178a,179aがZ軸方向から見て略逆V字形(山形)に形成されている。すなわち、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179は、弾性ゴム181を挟んで互いに対向する合わせ面178a,179aを有する。そして、防振部159におけるハンドル本体側ゴム支持体178の合わせ面178aの法線方向と、グリップ側ゴム支持体179の合わせ面179aの法線方向が一致している。また、防振部177におけるハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179の合わせ面178a,179aは、当該合わせ面178a,179aの法線方向が、Z軸に対しては直交し、Y軸及びX軸に対してはそれぞれ所定角度(例えば、概ね45度)で傾斜状に交差する直線的な斜面によって構成されている(図13参照)。さらに、防振部177におけるハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179との合わせ面178a,179a(斜面)は、Y軸を挟んで左右対称に形成されている。
また、ハンドル本体側ゴム支持体178の合わせ面178aと、グリップ側ゴム支持体179の合わせ面179aは、所定の隙間を置いて対向されるとともに、各合わせ面178a、179aには、それぞれ略半球凹面状の係合凹部178b,179bが形成されており、それら係合凹部178b、179bによって球状の弾性ゴム181が挟持状に支持される。
また、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179との間には、グリップ部176のY軸回りの回転を規制するべくトーションバー161が橋渡し状に備えられている。ハンドル本体側ゴム支持体178のハンドル本体部162との連接領域と、グリップ側ゴム支持体179のグリップ部176との連接領域には、それぞれ左右方向(X軸)方向に直線状に延在する取付溝178c,179cが形成されている。トーションバー161は、丸棒状のバネ材を折り曲げることで概ね方形状に形成されており、上辺の直線部161bがハンドル本体側ゴム支持体178の取付溝178cに嵌め込まれ、下辺の直線部161aがグリップ側ゴム支持体179の取付溝179cに嵌め込まれた状態で取り付けられる。
上記のように取付けられたトーションバー161は、上辺の直線部161bを支点として前後方向に相対的に回動自在とされ、また上部及び下部の直線部161a,161bが取付溝178c,179cに当該取付溝178c,179cの延在方向(左右方向)に相対的に摺動自在とされ、更にハンドル本体側ゴム支持体178の取付溝178cに対しては上辺の直線部161bが上下方向に相対的に摺動自在とされている。これにより、トーションバー161は、防振部159を介してのグリップ部176のハンドル本体部172に対する全方向(Z軸、Y軸及びX軸方向)への相対移動を許容する構成とされる。
一方、トーションバー161は、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179の取付溝178c,179cに嵌め込まれた上下の直線部161a,161bが当該取付溝178c,179cの壁面に面(線)接触することで、グリップ部176のハンドル本体部172に対するY軸回りの回転を規制する。
本実施の形態に係る補助ハンドル171は、上記のように構成したものであり、ハンマドリル101のバレル103aに取り付けて用いられる。ハンマドリル作業時において、本体部103に発生する衝撃的かつ周期的な振動が、当該本体部103からハンドル本体部172を経てグリップ部176へと入力(伝達)されるが、当該振動伝達は防振部171における弾性ゴム181の弾性変形、すなわち圧縮変形を含む剪断変形によって低減される。
本実施の形態においては、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179との合わせ面178a,179aは、その法線方向がZ軸と直交する構成(換言すれば、合わせ面178a,179aの面方向がZ軸と平行)としている。このため、本体部103からハンドル本体部172を経てグリップ部176側へと入力される振動の方向がZ軸方向の場合、弾性ゴム181には、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179のZ軸方向の相対移動に基づき係合凹部178b,179bとの球面状接触面を介して主として剪断方向の力が作用する。すなわち、Z軸方向に振動が入力されるときの弾性ゴム181の弾性変形は、剪断変形を主体とする(一部に圧縮変形を伴う)変形であり、この剪断変形による振動の減衰作用によって本体部103からハンドル本体部172を経てグリップ部176に伝達する振動を低減することができる。なお、剪断方向の力としては、直線的に断ち切る方向の力、あるいは捻じ切る方向の力が含まれる。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム181の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりグリップ部176のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
また、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179との合わせ面178a,179aは、その法線方向がY軸及びX軸に対しそれぞれ所定角度で傾斜状に交差する斜面によって構成されている。このため、弾性ゴム181に対し、本体部103に発生するY軸方向(上下方向)の振動、あるいはX軸方向(左右方向)の振動が入力されたときには、ハンドル本体側ゴム支持体178とグリップ側ゴム支持体179のY軸方向の相対移動、あるいはX軸方向の相対移動に基づいて、弾性ゴム181に対し係合凹部178b,179bとの球面状の接触面を介して圧縮方向と剪断方向の力が作用する。すなわち、弾性ゴム181にY軸方向あるいはX軸方向から振動が入力されたときの弾性ゴム181の変形は、圧縮変形と剪断変形との両方が現われる。弾性ゴム181は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い。このため、当該Y軸方向及びX軸方向については、弾性ゴム181の剪断変形によるグリップ部176の振動低減効果と、圧縮変形によるグリップ部176のぐらつき防止効果との双方を得ることができる。なお、ぐらつき防止効果が得られることで、作業の安定性(操作性)が確保されることとなる。
上述のように、本実施の形態によれば、弾性ゴム181は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低く、剪断変形による振動低減効果が圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向それぞれにおいて、弾性ゴム181の剪断変形が現れる構成とし、これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成された方向を含む全方向について、弾性ゴム181の剪断変形を利用したグリップ部176の振動低減効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、ハンマドリル101による加工作業時において、ハンドル本体部172に防振部177を介して連結されたグリップ部176に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用し、それにより弾性ゴム181が弾性変形してグリップ部176が回転しようとしたとき、トーションバー161が上記のY軸回りの回転力に対抗する力を付加する。これにより、グリップ部176のY軸回りの相対回転を規制し、グリップ部176とハンドル本体部172間の無用な相対的な動きを抑えることができ、作業性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、防振部159は、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向について、どの断面から見てもカバー側ゴム支持体153とグリップ側ゴム支持体157との間に弾性ゴム152が介在されているので、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向について、弾性ゴム152剪断変形による本体部103からハンドグリップ109への振動伝達低減を合理的に構築することができる。
(本発明の第5の実施形態)
次に本発明の第5の実施形態につき、図14及び図15を参照して説明する。本実施の形態は、第4の実施形態の変形例である。図14は補助ハンドル171の縦断面図であり、図15は図14のF−F線断面図である。図示のように、本実施の形態は、4個の弾性体181をZ軸とX軸を挟んで前後、左右に配置した構成であり、ハンドル本体側ゴム支持体178と、グリップ側ゴム支持体179は、それぞれが互いに対向する4個の合わせ面178a,179aを有し、各合わせ面178a,179aには弾性ゴム181を支持する略半球凹面状の係合凹部178b、179bが形成されている。また、各合わせ面178a,179aは、その法線方向がY軸に直交(従って、合わせ面178a,179aの面方向がY軸に平行)し、Z軸及びX軸に対しては、それぞれ所定角度(例えば、概ね45度)で交差する斜面によって形成されている。なお、上記以外の構成については、第4の実施形態と同様に構成される。
上記のように構成される本実施形態の防振構造によれば、第4の実施形態と概ね同様の防振作用を得ることができる。
(本発明の第6の実施形態)
次に本発明の第6の実施形態につき、図16〜図18を参照して説明する。本実施の形態は、本体部103のバレル103aに着脱自在に取付けられるD形の補助ハンドル183において、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴムの剪断変形による振動の減衰作用を利用してグリップ部189とハンドル本体部184への振動伝達を低減する構成としたものである。図16にはD形の補助ハンドル183が斜視図で示される。図17はD形の補助ハンドル183の側面図であり、図18は図17のG−G線断面図である。
D形の補助ハンドル183は、本体部103のバレル103a(図1参照)に着脱自在に取付けられるハンドル本体部184と、当該ハンドル本体部184に防振部191を介して連結されるグリップ部189とを主体として構成される。ハンドル本体部184は、バレル103aの外周面に挟み込むように取付けられる取付部としてのリング状部材185、リング状部材185とグリップ部189とを連結する連結部としての上下2本のアーム部186、リング状部材185をバレル103aに締付けたり緩めたりする緊締手段としての締付ボルト187及び調整摘み187a、リング状部材185とアーム部186との間に介在され、グリップ部189の作業位置を調節可能とするための上下2個のカムリング188を主体として構成される。
リング状部材185は、2個の半円弧状部材185aの一端部をバレル103aの長軸方向(Z軸)と平行な軸185bによって相対回動自在に接合することで構成され、半円弧状部材185aの他端部(自由端部)185cの外側には、当該他端部185cを概ねリング状部材185の接線方向(Y軸方向)から挟むようにしてカムリング188とアーム部186の一端部(筒状基部)186aがそれぞれ配置されている。そして、締付ボルト187が、上記のように配置されたアーム部186の一端部186a、カムリング188及びリング状部材185の他端部185cにそれぞれ形成された各孔をY軸方向に遊嵌状に貫通して延在されている。締付ボルト187は、一端部に頭部187bを有し、当該頭部187bが一方のアーム部186の一端部186aに係止して最大挿入位置が規制された状態で、他端部が他方のアーム部186の一端部186aから突出されており、当該突出端部に調整摘み187aがねじ込まれている。なお、調整摘み187aは、アーム部186の一端部186aの外側面に当接されている。
従って、調整摘み187aを一方向(締付け方向)に回転操作したときは、締付ボルト187と調整摘み187aの協働により2本のアーム部186が締付けられて互いに接近する方向へと移動される。これによりカムリング188を介してリング状部材185の他端部185cも径を縮小する方向に互いに接近され、リング状部材185がバレル103aに締付け固定される。一方、調整摘み187aを反対方向(緩め方向)へと回転操作したときは、バレル103aに対するリング状部材185の締付けが解除される。
2つのカムリング188の両側面(軸方向の両端面)には、それぞれ山形凹凸状のカム面が形成され、当該カム面に対向する2つのアーム部186の一端部186aの内側側面と、リング状部材185の他端部185cの外側面には、それぞれ山形凹凸状のカム面が形成されている。調整摘み187aを緩めた状態では、カムリング188のカム面とアーム部186aの一端部186aのカム面との噛み合い係合が解除され、この状態ではアーム部186を締付ボルト187の軸回り(Y軸回り)に回動することによってグリップ部189の前後方向(Z軸)方向の位置が調節可能とされている。
上下2本のアーム部186は、水平方向(X軸方向)に延在されており、当該延出端部である他端部間にグリップ部189が配置されている。グリップ部189は、上下方向に延在されるとともに、上端部及び下端部がそれぞれ防振部191を介してアーム部186の他端部に連結されており、当該防振部191による連結は、前述した第1の実施形態の防振部159と基本的には同様に構成されている。
上下の防振部191は、図18の断面図に示すように、上下のアーム部186の他端部に形成されたゴム支持体192と、グリップ部189の長軸方向各端部(上下方向各端部)に形成されたゴム支持体193と、それら両ゴム支持体192,193間に介在状に配置される球状の弾性ゴム194とを主体に構成されている。アーム側のゴム支持体192は、本発明における「本体側受部」に対応し、グリップ側のゴム支持体193は、本発明における「ハンドル側受部」及び「グリップ側受部」に対応し、弾性ゴム194は、本発明における「弾性体」に対応する。
本実施の形態においては、グリップ部189がアーム部186(ハンドル本体部184)に対して相対移動する際、防振部191における弾性ゴム194の弾性変形が、互いに交差するZ軸(前後方向)、Y軸(上下方向)、X軸(左右方向)の各軸方向にそれぞれ剪断変形を含む構成としている。すなわち、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴム194の剪断変形による振動の減衰作用を利用してハンドル本体部184からグリップ部186への振動伝達を低減する構成としている。
以下、このことを実現するべく構成された防振部191の詳細な構造につき図18を参照して説明する。上側の防振部191においては、互いに対向するアーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193の合わせ面192a,193aがZ軸方向から見て略逆V字形に形成される。一方、下側の防振部191においては、互いに対向するアーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193の合わせ面192a,193aがZ軸方向から見て略V字形に形成されている。すなわち、上下の防振部191におけるアーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193は、弾性ゴム194を挟んで互いに対向する合わせ面192a,193aを有する。そして、上下の防振部191におけるアーム側ゴム支持体192の合わせ面192aの法線方向と、グリップ側ゴム支持体193の合わせ面193aの法線方向が一致している。また、上下の防振部191におけるアーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193の合わせ面192a,193aは、当該合わせ面192a,193aの法線方向が、Z軸に対しては直交し、Y軸及びX軸に対してはそれぞれ所定角度(例えば、概ね45度)で傾斜状に交差する直線的な斜面によって構成されている。さらに、防振部191におけるアーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193との合わせ面192a,193a(斜面)は、Y軸を挟んで左右対称に、またX軸を挟んで上下対称に形成されている。
また、上下の防振部191の、アーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193の合わせ面192a,193aは、所定の隙間を置いて対向されるとともに、各合わせ面192a、193aには、略半球凹面状の係合凹部192b,193bがそれぞれ形成され、それら係合凹部192b、193bによって球状の弾性ゴム194が挟持状に支持される。
本実施の形態に係るD形の補助ハンドル183は、上記のように構成したものである。
ハンマドリル101のバレル103aに取り付けて用いられる。ハンマドリル作業時において、本体部103に発生する衝撃的かつ周期的な振動が、当該本体部103からハンドル本体部184のアーム部186を経てグリップ部189へと入力(伝達)されるが、当該振動伝達は防振部191における弾性ゴム194の弾性変形、すなわち圧縮変形を含む剪断変形によって低減される。
本実施の形態においては、アーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193との合わせ面192a,193aは、その法線方向がZ軸と直交する構成(換言すれば、合わせ面192a,193aの面方向がZ軸と平行)としている。このため、本体部103からアーム部186を経てグリップ部189側へと入力される振動の方向がZ軸方向の場合、弾性ゴム194には、アーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193のZ軸方向の相対移動に基づき係合凹部192b,193bとの球面状接触面を介して主として剪断方向の力が作用する。すなわち、Z軸方向に振動が入力されるときの弾性ゴム194の弾性変形は、剪断変形を主体とする(一部に圧縮変形を伴う)変形であり、この剪断変形による振動の減衰作用によって本体部103からハンドル本体部184のアーム部186を経てグリップ部189に伝達する振動を低減することができる。なお、剪断方向の力としては、直線的に断ち切る方向の力、あるいは捻じ切る方向の力が含まれる。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム194の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりグリップ部189のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
また、アーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193との合わせ面192a,193aは、その法線方向がY軸及びX軸に対しそれぞれ所定角度で傾斜状に交差する斜面によって構成されている。このため、弾性ゴム194に対し、本体部103に発生するY軸方向(上下方向)の振動、あるいはX軸方向(左右方向)の振動が入力されたときには、アーム側ゴム支持体192とグリップ側ゴム支持体193のY軸方向の相対移動、あるいはX軸方向の相対移動に基づいて、弾性ゴム194に対し係合凹部192b,193bとの球面状の接触面を介して圧縮方向と剪断方向の力が作用する。すなわち、弾性ゴム194にY軸方向あるいはX軸方向から振動が入力されたときの当該弾性ゴム194の変形は、圧縮変形と剪断変形との両方が現われる。弾性ゴム194は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い。このため、当該Y軸方向及びX軸方向については、弾性ゴム194の剪断変形によるグリップ部189の振動低減効果と、圧縮変形によるグリップ部189のぐらつき防止効果との双方を得ることができる。なお、ぐらつき防止効果が得られることで、作業の安定性(操作性)が確保されることとなる。
上述のように、本実施の形態によれば、弾性ゴム194は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低く、剪断変形による振動低減効果が圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向それぞれにおいて、弾性ゴム194の剪断変形が現れる構成とし、これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成された方向を含む全方向について、弾性ゴム194の剪断変形を利用したグリップ部189の振動低減効果を得ることができる。
(本発明の第7の実施形態)
次に本発明の第7実施形態につき、図19〜図21を参照して説明する。本実施の形態は、前述した第6の実施形態に係るD形の補助ハンドル183の変形例である。図19にはD形の補助ハンドル183が斜視図で示される。図20はD形の補助ハンドル183の側面図であり、図21は図20のH−H線断面図である。
本実施の形態においては、図21の断面図に示すように、上下のアーム部186の他端部同士、すなわちアーム側のゴム支持体192同士を、グリップ部189の内部を貫通して上下方向(Y軸方向)に延在する軸状部としての芯軸部186bによって結合したものであり、この点以外の構成に付いては前述した第6の実施形態と同様に構成される。なお、芯軸部186bは、アーム部186と一体に設ける態様、別に形成したものをネジなどの止着手段で固定する態様のいずれであってもよい。グリップ部189は中空の円筒状に形成され、アーム部186と防振部191を介して連結される。防振部191は、アーム部186の他端部に形成されるアーム側のゴム支持体192と、グリップ部189の長軸方向各端部に形成されるグリップ側のゴム支持体193と、両ゴム支持体192,193間に介在保持される球状の弾性ゴム194によって構成され、両ゴム支持体192,193の具体的な構造については、第6の実施形態と同様に構成される。従って、第6の実施形態と同一の構成部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
なお、グリップ部189は、前後に二分割された半円筒状の半割体によって構成されており、当該半割体を芯軸部186bに被せるように相互に重ね合せるとともに、適宜接合手段によって接合することでアーム部186に組み付けられる。
上記のように構成された本実施の形態によれば、グリップ部189の振動低減について、第6の実施形態と同様の作用効果を奏する。そして、本実施の形態では、グリップ部189内を貫通する芯軸部186bによって上下のアーム部186が一体化された構造としている。これにより、バレル103aに対する取付部としてのリング状部材185と、グリップ部189とを連結する連結部としてのアーム部186につき、これを閉ループ構造とすることができる。このため、第6の実施形態に比べてアーム部186の強度をより高くすることができる。
なお、上述した実施の形態では、手持式作業工具の一例として、電動ハンマドリルの場合で説明したが、電動ハンマドリルに限らず、先端工具としてのハンマビットに長軸方向の打撃動作のみを行わせて被加工材にハツリ作業等を遂行するハンマに適用することが可能であるし、またハンマやハンマドリル等の打撃作業工具のほか、先端工具としてのブレードに往復直線運動を行わせて被加工材の切断作業を行うレシプロソーやジグソー等の切断作業工具に適用することも可能である。
また、第6及び第7の実施形態では、D形の補助ハンドル183において、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴムの剪断変形による振動の減衰作用を利用してグリップ部189とハンドル本体部184への振動伝達を低減する構成としたが、更に当該グリップ部189について、第2の実施形態あるいは第3の実施形態で説明した、トーションバー161を用いてアーム部186に対するY軸回りの相対回転を規制するように構成してもよい。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
「請求項1〜11に記載の手持式作業工具であって、
前記弾性体は、球状の弾性ゴムによって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。」
態様1に記載の発明によれば、弾性体を球状の弾性ゴムとしたことにより、全方向について弾性ゴムの剪断変形を得やすい。
(態様2)
「請求項12〜14に記載の補助ハンドルであって、
前記弾性体は、球状の弾性ゴムによって構成されていることを特徴とする補助ハンドル。」
態様2に記載の発明によれば、弾性体を球状の弾性ゴムとしたことにより、全方向について弾性ゴムの剪断変形を得やすい。
(態様3)
「請求項13に記載の補助ハンドルであって、
前記2本のアーム部は、前記ハンドル本体部の構成部材として備えられ、前記グリップ部側へと延出されるとともに、当該延出端部が前記グリップ部の内部を貫通する軸状部によって相互に結合されていることを特徴とする補助ハンドル。」
態様3に記載の発明によれば、D形ハンドルにおいて、ハンドル本体部を閉ループ状の構造体として構成できるため、当該ハンドル本体部の強度をアップすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電動ハンマドリルの全体構成を示す側断面図である。 アッセンブリー化する前のハンドグリップとカバー部材を示す斜視図である。 アッセンブリー化されたハンドグリップとカバー部材を示す斜視図である。 アッセンブリー化されたハンドグリップとカバー部材を示す側面図である。 図4のA−A線断面図である。 図5のB−B線断面図である。 図4のC−C線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るD形ハンドルを示す縦断面図である。 図8のD−D線断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るD形ハンドルを示す縦断面図である。 図10のE−E線断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るバー形の補助ハンドルの外観を示す斜視図である。 同じく補助ハンドルの縦断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るバー形の補助ハンドルの縦断面図である。 図14のF−F線断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るD形の補助ハンドルの外観図である。 同じくD形の補助ハンドルの側面図である。 図17のG−G線断面図である。 本発明の第7の実施形態に係るD形の補助ハンドルの外観図である。 同じくD形の補助ハンドルの側面図である。 図20のH−H線断面図である。
符号の説明
101 ハンマドリル(手持式作業工具)
103 本体部(作業工具本体)
103a バレル
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
115 打撃要素
117 動力伝達機構
119 ハンマビット(先端工具)
129 ピストン
137 ツールホルダ
141 シリンダ
141a 空気室
143 ストライカ
145 インパクトボルト
151 カバー部材
152 弾性ゴム(弾性体)
153 カバー側ゴム支持体(本体側受部)
153a 合わせ面
153b 係合凹部
153c 取付溝
155 グリップ部
157 グリップ側ゴム支持体(ハンドル側受部)
157a 合わせ面
157b 係合凹部
157c 取付溝
159 防振部
161 トーションバー(回転規制機構)(別の弾性体)
161a 下辺の直線部
161b 上辺の直線部
161c 左右の直線部
163 バーカバー
171 補助ハンドル
172 ハンドル本体部
173 取付部材
174 締付バンド
175 ネジ部材
176 グリップ部
177 防振部
178 ハンドル本体側のゴム支持体(本体側受部)
178a 合わせ面
178b 係合凹部
178c 取付溝
179 グリップ側のゴム支持体(ハンドル側受部)(グリップ側受部)
179a 合わせ面
179b 係合凹部
179c 取付溝
181 弾性ゴム(弾性体)
183 補助ハンドル
184 ハンドル本体部
185 リング状部材
185a 半円弧状部材
185b 軸
185c 他端部
186 アーム部
186a 一端部(筒状基部)
186b 芯軸部
187 締付ボルト
187a 調整摘み
187b 頭部
188 カムリング
189 グリップ部
191 防振部
192 アーム側のゴム支持体(本体側受部)
192a 合わせ面
192b 係合凹部
193 グリップ側のゴム支持体(ハンドル側受部)(グリップ側受部)
193a 合わせ面
193b 係合凹部
194 弾性ゴム(弾性体)

Claims (18)

  1. 先端工具の長軸方向の直線運動によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具であって、
    先端領域に前記先端工具が装着可能とされた作業工具本体と、
    前記作業工具本体に装着された作業者が握るハンドルと、
    前記作業工具本体と前記ハンドル間に介在され、前記作業工具本体から前記ハンドルへの振動の伝達を低減する弾性体と、
    前記作業工具本体に設けられ、前記弾性体を支持する本体側受部と、
    前記ハンドルに設けられ、前記弾性体を支持するハンドル側受部と、を有し、
    前記弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される前記本体側受部と前記ハンドル側受部によって防振部が構成され、
    前記防振部は、前記先端工具の長軸方向で定義されるZ軸、前記Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、前記弾性体の変形が、前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  2. 請求項1に記載の手持式作業工具であって、
    前記ハンドルは、前記作業工具本体における前記先端工具と反対側の後部側に配置されたメインハンドルとして構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  3. 請求項2に記載の手持式作業工具であって、
    前記防振部は、前記Z軸、Y軸、X軸のいずれの方向の断面に関しても前記本体側受部と前記ハンドル側受部との間に前記弾性体が介在されていることを特徴とする手持式作業工具。
  4. 請求項2または3に記載の手持式作業工具であって、
    前記メインハンドルは、前記作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されており、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記各防振部における前記本体側受部の合わせ面の法線方向と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が互いに一致し、一方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向と、他方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向とは、互いに異なっていることを特徴とする手持式作業工具。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
    前記防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記本体側受部と前記ハンドル側受部の合わせ面は、当該合わせ面の法線方向が、前記Z軸に対しては直交し、前記Y軸及びX軸に対してはそれぞれ傾斜状に交差するように形成された斜面によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
    前記メインハンドルは、前記Y軸に沿う垂直方向、すなわち上下方向に延在されるとともに、当該延在方向の上側と下側及びY軸を挟んで左側と右側において、それぞれ前記防振部によって前記作業工具本体と接合され、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が、前記上側の防振部と下側の防振部については前記X軸を挟んで対称となり、前記左側の防振部と右側の防振部については前記Y軸を挟んで対称となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  7. 請求項1に記載の手持式作業工具であって、
    前記ハンドルは、前記作業工具本体の前部側に装着される補助ハンドルとして構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  8. 請求項7に記載の手持式作業工具であって、
    前記防振部は、前記Z軸、Y軸、X軸のいずれの方向の断面に関しても前記本体側受部と前記ハンドル側受部との間に前記弾性体が介在されていることを特徴とする手持式作業工具。
  9. 請求項7または8に記載の手持式作業工具であって、
    前記補助ハンドルは、前記作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されており、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記各防振部における前記本体側受部の合わせ面の法線方向と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が互いに一致し、一方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向と、他方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向とは、互いに異なっていることを特徴とする手持式作業工具。
  10. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
    前記防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記本体側受部と前記ハンドル側受部の合わせ面は、当該合わせ面の法線方向が、前記Z軸に対しては直交し、前記Y軸及びX軸に対してはそれぞれ傾斜状に交差するように形成された斜面によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  11. 請求項7〜10のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
    前記補助ハンドルは、前記Y軸に沿う垂直方向、すなわち上下方向に延在されるとともに、当該延在方向の上側と下側及びY軸を挟んで左側と右側において、それぞれ前記防振部によって前記作業工具本体と接合され、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が、前記上側の防振部と下側の防振部については前記X軸を挟んで対称となり、前記左側の防振部と右側の防振部については前記Y軸を挟んで対称となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  12. 先端工具によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具に用いられる補助ハンドルであって、
    前記手持式作業工具の作業工具本体に着脱自在に装着されるハンドル本体部と、
    前記ハンドル本体部に連結されるとともに、作業者が握るグリップ部と、
    前記ハンドル本体部と前記グリップ部間に介在され、前記ハンドル本体部から前記グリップ部への振動の伝達を低減する弾性体と、
    前記ハンドル本体部に設けられ、前記弾性体を支持する本体側受部と、
    前記グリップ部に設けられ、前記弾性体を支持するグリップ側受部と、を有し、
    前記弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される前記本体側受部と前記グリップ側受部によって防振部が構成され、
    前記防振部は、前記作業工具本体部の長軸方向で定義されるZ軸、前記Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、前記弾性体の変形が、前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成されていることを特徴とする補助ハンドル。
  13. 請求項12に記載の補助ハンドルであって、
    前記グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の端部それぞれが、当該長軸方向と交差する方向に相互に平行に延在する2本のアーム部を介して前記ハンドル本体部と連結されていることを特徴とする補助ハンドル。
  14. 請求項12に記載の補助ハンドルであって、
    前記グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の一端が前記ハンドル本体部に連結されるとともに、長軸方向の他端が自由状態とされていることを特徴とする補助ハンドル。
  15. 請求項2〜11のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
    前記防振部は、前記メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方につき、前記作業工具本体に対する前記弾性体の変形による前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつ前記Y軸回りの回転を規制する回転規制機構を有することを特徴とする手持式作業工具。
  16. 請求項15に記載の手持式作業工具であって、
    前記回転規制機構は、前記メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方と前記作業工具本体との間にわたって橋渡し状に配置された前記弾性体とは別の弾性体によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。
  17. 請求項12〜14のいずれか1つに記載の補助ハンドルであって、
    前記防振部は、前記グリップ部につき、前記ハンドル本体部に対する前記弾性体の変形による前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつ前記Y軸回りの回転を規制する回転規制機構を有することを特徴とする補助ハンドル。
  18. 請求項17に記載の補助ハンドルであって、
    前記回転規制機構は、前記グリップ部と前記ハンドル本体部との間にわたって橋渡し状に配置された前記弾性体とは別の弾性体によって構成されていることを特徴とする補助ハンドル。
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