JP2009090450A - 手持式作業工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 先端工具119の長軸方向の直線運動によって被加工材に所定の加工作業を遂行する作業工具において、作業工具本体103と、ハンドル109と、防振部159と、を有する。防振部159は、作業工具本体103とハンドル109間に介在され、作業工具本体103からハンドル109への振動の伝達を低減する弾性体152と、当該弾性体152を挟むように対向状に配置される本体側受部153及びハンドル側受部157によって構成され、先端工具119の長軸方向で定義されるZ軸、当該Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、弾性体152の変形が、Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成した。
【選択図】 図2
Description
本発明においては、弾性体は、圧縮剛性に比べ剪断剛性が低い、つまり、剪断変形による振動低減効果は、圧縮変形による振動低減効果よりも高いという特性を利用し、作業工具本体とハンドルとを連結する防振部を、互いに交差するZ軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性体の剪断変形による振動の減衰作用を利用して作業工具本体側からハンドルへの振動伝達を低減する構成としたものである。これにより、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向、実質的にはZ軸、Y軸、X軸方向が合成される方向を含む全方向について、弾性体の剪断変形によるハンドルの振動低減が可能とされた手持式作業工具を提供することができる。
本発明によれば、一方の防振部と他方の防振部につき、本体側受部とハンドル側受部の合わせ面の法線方向が異なる構成としたことにより、メインハンドルまたは補助ハンドルに対してY軸方向、及びX軸方向から入力される振動に対し、弾性体の剪断変形による振動低減効果を得ることができる。
本発明によれば、弾性体の剪断変形につき、本体側受部とハンドル側受部の弾性体との支持点、換言すれば、弾性体に作用する本体側受部とハンドル側受部の剪断力の入力点間距離を、Z軸方向について、他のY軸及びX軸よりも大きく取ることができる。すなわち、Z軸方向の剪断変形をY軸及びX軸方向の剪断変形よりも大きく現出させることができる。このため、振動低減要求の高いZ軸方向において、弾性体による振動低減効果を高めることができる。
本発明によれば、上記のように、作業工具本体に対し上下、左右に対称に配置される4箇所の防振部を介してメインハンドルまたは補助ハンドルを接合したことにより、弾性体の剪断変形に基づく振動低減効果を上下方向及び左右方向について安定した状態で発揮させることが可能となる。
メインハンドルまたは補助ハンドルが防振部を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に回動する構成を採用した場合、加工作業時に、当該メインハンドルまたは補助ハンドルに対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、当該メインハンドルまたは補助ハンドルが作業工具本体に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じ、作業が辛くなる。しかるに、本発明によれば、メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方のY軸回りの相対回転を回転規制機構によって規制することが可能となり、使用性を向上することができる。
補助ハンドルにつき、グリップ部が防振部を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に回動する構成を採用した場合、手持式作業工具の加工作業時に、当該グリップ部に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、グリップ部がハンドル本体部に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じ、作業が辛くなる。しかるに、本発明によれば、グリップ部のY軸回りのハンドル本体部に対する相対回転を回転規制機構によって規制することが可能となり、作業性を向上することができる。
以下、本発明の第1の実施形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態は、手持式作業工具の一例として電動式のハンマドリルを用いて説明する。図1には本実施の形態に係る電動式ハンマドリルの全体構成が側断面図として示される。図1に示すように、本実施の形態に係るハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119と、本体部103のハンマビット119の反対側に連接された使用者が握るハンドグリップ109とを主体として構成されている。本体部103は、本発明における「作業工具本体」に対応し、ハンマビット119は、本発明における「先端工具」に対応し、ハンドグリップ109は、本発明における「ハンドル」及び「メインハンドル」に対応する。ハンマビット119は、ツールホルダ137によってその長軸方向への相対的な往復動が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
なおハンマドリル101は、ハンマビット119に対し長軸方向への打撃力のみを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマ加工作業と、長軸方向への打撃力と周方向への回転力とを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマドリル作業とを適宜切り替えて遂行できるように構成されるが、このことについては、本発明には直接的には関係しないため、その説明を省略する。
ハンドグリップ109は、Y軸方向に延在するグリップ部155と、当該グリップ部155の延在方向端部である上部と下部に弾性ゴム152を支持するためのゴム支持体157を有する側面視で概ねコの字形に形成されている。ハンドグリップ109のゴム支持体157は、本発明における「ハンドル側受部」に対応する。
そして、カバー側のゴム支持体153とグリップ側のゴム支持体157が弾性ゴム152を介して連結される。これにより、ハンドグリップ109は、カバー部材151に対して弾性ゴム152の弾性変形に基づく相対移動が許容される構成とされる。弾性ゴム152、カバー側のゴム支持体153、及びグリップ側のゴム支持体157によって防振部159が構成される。本実施の形態では、4個の弾性ゴム152と、それを保持するカバー側のゴム支持体153、及びグリップ側のゴム支持体157からなる合計4個の防振部159が上下、左右に設けられる。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム152の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりハンドグリップ109のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
次に本発明の第2実施形態につき、図8及び図9を参照して説明する。前述した第1の実施形態に係る電動式のハンマドリルにおいて、ハンドグリップ109がカバー部材151(本体部103)に対し防振部159を介して全方向(Z軸、Y軸、X軸)に相対移動する構成を採用した場合、加工作業時に、当該ハンドグリップ109に対し、その長軸方向回り、すなわちY軸回りの回転力が作用すると、ハンドグリップ109がカバー部材151に対してY軸回りに相対回転するという現象が生じる可能性があり、そのときは作業が辛くなる。
次に本発明の第3の実施形態につき、図10及び図11を参照して説明する。この実施形態は、第2の実施形態におけるトーションバー161に関する変形例である。図10はハンドグリップ109がカバー部材151に上下の防振部159を介して連結された構成のD形ハンドルを示す縦断面図であり、図11は図10のE−E線断面図である。
また、第2及び第3の実施の形態では、トーションバー161を下部の防振部159に設ける構成としたが、これに限らず、上下の両防振部159に設けてもよいし、あるいは上部の防振部159のみに設けてもよい。また、トーションバー161は、図示された方形状、コ字形に限らず、他の形状、例えばH形であってもよい。
次に本発明の第4の実施形態につき、図12及び図13を参照して説明する。本実施の形態は、本体部103に着脱自在に取付けられるバー形の補助ハンドル171に適用したものであり、図12には補助ハンドル171が斜視図で示され、図13には補助ハンドル171が縦断面図として示される。バー形の補助ハンドル171は、本体部103のバレル103a(図1参照)に着脱自在に取付けられるハンドル本体部172と、当該ハンドル本体部172に防振部177を介して連結されるグリップ部176とを主体として構成される。なお、ハンドル本体部172は、バレル103aの外周下部領域を受ける取付部材173、バレル103aの外周上部領域を押さえ込む締付バンド174、当該締付バンド174をバレル103aに締付けたりあるいは緩めたりするためのネジ部材175等からなるハンドル取付手段によって、バレル103aに着脱自在に取付けられるが、ハンドル取付手段については、本発明に直接関係しないため、その詳しい説明を省略する。ハンドル本体部172は、本発明(請求項9〜11)における「作業工具本体」に対応する。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム181の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりグリップ部176のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
次に本発明の第5の実施形態につき、図14及び図15を参照して説明する。本実施の形態は、第4の実施形態の変形例である。図14は補助ハンドル171の縦断面図であり、図15は図14のF−F線断面図である。図示のように、本実施の形態は、4個の弾性体181をZ軸とX軸を挟んで前後、左右に配置した構成であり、ハンドル本体側ゴム支持体178と、グリップ側ゴム支持体179は、それぞれが互いに対向する4個の合わせ面178a,179aを有し、各合わせ面178a,179aには弾性ゴム181を支持する略半球凹面状の係合凹部178b、179bが形成されている。また、各合わせ面178a,179aは、その法線方向がY軸に直交(従って、合わせ面178a,179aの面方向がY軸に平行)し、Z軸及びX軸に対しては、それぞれ所定角度(例えば、概ね45度)で交差する斜面によって形成されている。なお、上記以外の構成については、第4の実施形態と同様に構成される。
上記のように構成される本実施形態の防振構造によれば、第4の実施形態と概ね同様の防振作用を得ることができる。
次に本発明の第6の実施形態につき、図16〜図18を参照して説明する。本実施の形態は、本体部103のバレル103aに着脱自在に取付けられるD形の補助ハンドル183において、Z軸、Y軸、X軸の3軸方向について、弾性ゴムの剪断変形による振動の減衰作用を利用してグリップ部189とハンドル本体部184への振動伝達を低減する構成としたものである。図16にはD形の補助ハンドル183が斜視図で示される。図17はD形の補助ハンドル183の側面図であり、図18は図17のG−G線断面図である。
ハンマドリル101のバレル103aに取り付けて用いられる。ハンマドリル作業時において、本体部103に発生する衝撃的かつ周期的な振動が、当該本体部103からハンドル本体部184のアーム部186を経てグリップ部189へと入力(伝達)されるが、当該振動伝達は防振部191における弾性ゴム194の弾性変形、すなわち圧縮変形を含む剪断変形によって低減される。
このように、本実施の形態によれば、振動低減の要求の高いZ軸方向、すなわちハンマビット119の打撃方向については、弾性ゴム194の弾性変形の形態として、剪断変形が大きく現れる構成とし、これによりグリップ部189のZ軸方向に関する振動低減効果を効率よく確保することができる。
次に本発明の第7実施形態につき、図19〜図21を参照して説明する。本実施の形態は、前述した第6の実施形態に係るD形の補助ハンドル183の変形例である。図19にはD形の補助ハンドル183が斜視図で示される。図20はD形の補助ハンドル183の側面図であり、図21は図20のH−H線断面図である。
(態様1)
「請求項1〜11に記載の手持式作業工具であって、
前記弾性体は、球状の弾性ゴムによって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。」
態様1に記載の発明によれば、弾性体を球状の弾性ゴムとしたことにより、全方向について弾性ゴムの剪断変形を得やすい。
「請求項12〜14に記載の補助ハンドルであって、
前記弾性体は、球状の弾性ゴムによって構成されていることを特徴とする補助ハンドル。」
態様2に記載の発明によれば、弾性体を球状の弾性ゴムとしたことにより、全方向について弾性ゴムの剪断変形を得やすい。
「請求項13に記載の補助ハンドルであって、
前記2本のアーム部は、前記ハンドル本体部の構成部材として備えられ、前記グリップ部側へと延出されるとともに、当該延出端部が前記グリップ部の内部を貫通する軸状部によって相互に結合されていることを特徴とする補助ハンドル。」
態様3に記載の発明によれば、D形ハンドルにおいて、ハンドル本体部を閉ループ状の構造体として構成できるため、当該ハンドル本体部の強度をアップすることができる。
103 本体部(作業工具本体)
103a バレル
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
115 打撃要素
117 動力伝達機構
119 ハンマビット(先端工具)
129 ピストン
137 ツールホルダ
141 シリンダ
141a 空気室
143 ストライカ
145 インパクトボルト
151 カバー部材
152 弾性ゴム(弾性体)
153 カバー側ゴム支持体(本体側受部)
153a 合わせ面
153b 係合凹部
153c 取付溝
155 グリップ部
157 グリップ側ゴム支持体(ハンドル側受部)
157a 合わせ面
157b 係合凹部
157c 取付溝
159 防振部
161 トーションバー(回転規制機構)(別の弾性体)
161a 下辺の直線部
161b 上辺の直線部
161c 左右の直線部
163 バーカバー
171 補助ハンドル
172 ハンドル本体部
173 取付部材
174 締付バンド
175 ネジ部材
176 グリップ部
177 防振部
178 ハンドル本体側のゴム支持体(本体側受部)
178a 合わせ面
178b 係合凹部
178c 取付溝
179 グリップ側のゴム支持体(ハンドル側受部)(グリップ側受部)
179a 合わせ面
179b 係合凹部
179c 取付溝
181 弾性ゴム(弾性体)
183 補助ハンドル
184 ハンドル本体部
185 リング状部材
185a 半円弧状部材
185b 軸
185c 他端部
186 アーム部
186a 一端部(筒状基部)
186b 芯軸部
187 締付ボルト
187a 調整摘み
187b 頭部
188 カムリング
189 グリップ部
191 防振部
192 アーム側のゴム支持体(本体側受部)
192a 合わせ面
192b 係合凹部
193 グリップ側のゴム支持体(ハンドル側受部)(グリップ側受部)
193a 合わせ面
193b 係合凹部
194 弾性ゴム(弾性体)
Claims (18)
- 先端工具の長軸方向の直線運動によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具であって、
先端領域に前記先端工具が装着可能とされた作業工具本体と、
前記作業工具本体に装着された作業者が握るハンドルと、
前記作業工具本体と前記ハンドル間に介在され、前記作業工具本体から前記ハンドルへの振動の伝達を低減する弾性体と、
前記作業工具本体に設けられ、前記弾性体を支持する本体側受部と、
前記ハンドルに設けられ、前記弾性体を支持するハンドル側受部と、を有し、
前記弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される前記本体側受部と前記ハンドル側受部によって防振部が構成され、
前記防振部は、前記先端工具の長軸方向で定義されるZ軸、前記Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、前記弾性体の変形が、前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項1に記載の手持式作業工具であって、
前記ハンドルは、前記作業工具本体における前記先端工具と反対側の後部側に配置されたメインハンドルとして構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項2に記載の手持式作業工具であって、
前記防振部は、前記Z軸、Y軸、X軸のいずれの方向の断面に関しても前記本体側受部と前記ハンドル側受部との間に前記弾性体が介在されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項2または3に記載の手持式作業工具であって、
前記メインハンドルは、前記作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されており、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記各防振部における前記本体側受部の合わせ面の法線方向と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が互いに一致し、一方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向と、他方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向とは、互いに異なっていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項2〜4のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
前記防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記本体側受部と前記ハンドル側受部の合わせ面は、当該合わせ面の法線方向が、前記Z軸に対しては直交し、前記Y軸及びX軸に対してはそれぞれ傾斜状に交差するように形成された斜面によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項2〜5のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
前記メインハンドルは、前記Y軸に沿う垂直方向、すなわち上下方向に延在されるとともに、当該延在方向の上側と下側及びY軸を挟んで左側と右側において、それぞれ前記防振部によって前記作業工具本体と接合され、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が、前記上側の防振部と下側の防振部については前記X軸を挟んで対称となり、前記左側の防振部と右側の防振部については前記Y軸を挟んで対称となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項1に記載の手持式作業工具であって、
前記ハンドルは、前記作業工具本体の前部側に装着される補助ハンドルとして構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項7に記載の手持式作業工具であって、
前記防振部は、前記Z軸、Y軸、X軸のいずれの方向の断面に関しても前記本体側受部と前記ハンドル側受部との間に前記弾性体が介在されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項7または8に記載の手持式作業工具であって、
前記補助ハンドルは、前記作業工具本体と少なくとも2つの防振部によって接合されており、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記各防振部における前記本体側受部の合わせ面の法線方向と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が互いに一致し、一方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向と、他方の防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向とは、互いに異なっていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項7〜9のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
前記防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記本体側受部と前記ハンドル側受部の合わせ面は、当該合わせ面の法線方向が、前記Z軸に対しては直交し、前記Y軸及びX軸に対してはそれぞれ傾斜状に交差するように形成された斜面によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項7〜10のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
前記補助ハンドルは、前記Y軸に沿う垂直方向、すなわち上下方向に延在されるとともに、当該延在方向の上側と下側及びY軸を挟んで左側と右側において、それぞれ前記防振部によって前記作業工具本体と接合され、前記各防振部における前記本体側受部と前記ハンドル側受部は、前記弾性体を挟んで互いに対向する合わせ面を有し、前記防振部における前記本体側受部の合わせ面と前記ハンドル側受部の合わせ面の法線方向が、前記上側の防振部と下側の防振部については前記X軸を挟んで対称となり、前記左側の防振部と右側の防振部については前記Y軸を挟んで対称となるように構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 先端工具によって被加工材に所定の加工作業を遂行する手持式作業工具に用いられる補助ハンドルであって、
前記手持式作業工具の作業工具本体に着脱自在に装着されるハンドル本体部と、
前記ハンドル本体部に連結されるとともに、作業者が握るグリップ部と、
前記ハンドル本体部と前記グリップ部間に介在され、前記ハンドル本体部から前記グリップ部への振動の伝達を低減する弾性体と、
前記ハンドル本体部に設けられ、前記弾性体を支持する本体側受部と、
前記グリップ部に設けられ、前記弾性体を支持するグリップ側受部と、を有し、
前記弾性体、及び当該弾性体を挟むように対向状に配置される前記本体側受部と前記グリップ側受部によって防振部が構成され、
前記防振部は、前記作業工具本体部の長軸方向で定義されるZ軸、前記Z軸とそれぞれ交差するY軸、X軸に関し、前記弾性体の変形が、前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向にそれぞれ剪断変形となるように構成されていることを特徴とする補助ハンドル。 - 請求項12に記載の補助ハンドルであって、
前記グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の端部それぞれが、当該長軸方向と交差する方向に相互に平行に延在する2本のアーム部を介して前記ハンドル本体部と連結されていることを特徴とする補助ハンドル。 - 請求項12に記載の補助ハンドルであって、
前記グリップ部は、当該グリップ部の長軸方向の一端が前記ハンドル本体部に連結されるとともに、長軸方向の他端が自由状態とされていることを特徴とする補助ハンドル。 - 請求項2〜11のいずれか1つに記載の手持式作業工具であって、
前記防振部は、前記メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方につき、前記作業工具本体に対する前記弾性体の変形による前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつ前記Y軸回りの回転を規制する回転規制機構を有することを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項15に記載の手持式作業工具であって、
前記回転規制機構は、前記メインハンドル及び補助ハンドルの少なくとも一方と前記作業工具本体との間にわたって橋渡し状に配置された前記弾性体とは別の弾性体によって構成されていることを特徴とする手持式作業工具。 - 請求項12〜14のいずれか1つに記載の補助ハンドルであって、
前記防振部は、前記グリップ部につき、前記ハンドル本体部に対する前記弾性体の変形による前記Z軸、Y軸、X軸の各軸方向への相対移動を許容しつつ前記Y軸回りの回転を規制する回転規制機構を有することを特徴とする補助ハンドル。 - 請求項17に記載の補助ハンドルであって、
前記回転規制機構は、前記グリップ部と前記ハンドル本体部との間にわたって橋渡し状に配置された前記弾性体とは別の弾性体によって構成されていることを特徴とする補助ハンドル。
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