JP4672033B2 - 防振ハンドル - Google Patents

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本発明は、例えば電動ハンマやハンマドリル等のように一定の周期で先端工具を往復駆動する往復作動式作業工具を操作するために、当該作業工具に装着して使用される防振ハンドルの制振技術に関する。
実公昭61−6343号公報(特許文献1)では、電動ハンマを操作するために当該電動ハンマの機体に装着して使用される操作補助具としての防振ハンドルの構成が開示されている。この従来の防振ハンドルでは、作業者が握るグリップを、心棒の外周を硬質の弾性パイプで被覆し、更にその弾性パイプの外周を軟質の弾性パイプで被覆することによって構成している。
上記構成のグリップは、軟質パイプによる振動の減衰と、硬質パイプによる変形の制限とを企図したものであるが、作業者がグリップを握るときの握力の大きさに対応して振動の減衰効果が変動する構成であり、安定した振動減衰効果が期待できないという点で、なお改良の余地がある。
実公昭61−6343号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、作業工具に装着して当該作業工具の操作に用いる防振ハンドルにおいて、振動減衰効果の安定化を図る上で有効な制振技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、軸方向の一端部において作業工具に装着され、軸方向の他端側が自由な状態とされる防振ハンドルが構成される。本発明に係る防振ハンドルは、作業工具に対し一体状に取付けられる本体部と、軸方向の一端側において当該本体部に対し球面を介して相対回動が可能とされるとともに、軸方向の他端側が自由端とされたグリップ部と、本体部とグリップ部との間に介在され、当該グリップ部の本体部に対する相対回動動作に対して弾発力を作用させる弾性体と、を備えている。そして、グリップ部は、本体部に対し球面の中心を支点にして当該球面周りに相対回動が可能とされている。なお、本発明における「防振ハンドル」は、いわゆる先端工具が概ね直線往復運動を行う形態で駆動される往復作動式の作業工具、好ましくは工具ビットに長軸方向の打撃動作あるいは打撃動作と回転動作とを行わせて被加工材に破砕作業や穴明け作業等を遂行する電動ハンマあるいはハンマドリル等の衝撃式作業工具、またはブレードに往復直線運動を行わせて被加工材の切断作業を行うレシプロソーやジグソー等の切断作業工具のように、先端工具の駆動に基づいて概ね直線状の振動を伴うような作業工具、更にはディスクを回転させて被加工材の研削作業を行うような回転式作業工具等に広く適用される。また「弾性体」としては、バネやゴム等がこれに該当する。
上記のように構成される請求項1に記載の防振ハンドルは、作業工具に対して本体部を装着した状態で使用される。すなわち、作業者は、作業工具に装着された防振ハンドルのグリップ部を握り当該作業工具を操作することができる。使用時において、作業工具の駆動に伴い発生した振動は、防振ハンドルの本体部を経て作業者が握るグリップ部に入力しようとするが、この振動の入力に対しグリップ部の本体部に対する球面を介しての当該球面の中心を支点とする相対的な回動動作と弾性体の振動吸収作用によってグリップ部の振動が減衰される。本発明では、本体部とグリップ部との間に弾性体を介在させる構成であり、作業者がグリップ部を握るときの握力の大きさが弾性体の振動減衰に直接的に影響しない構成である。このため、作業者がグリップ部を握るときの、握力の大小に拘わらず安定した振動減衰効果が期待できる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の防振ハンドルにおける弾性体は、本体部に対するグリップ部の回動部位から離間した位置に配置される構成とされる。ここで「回動部位から離間した位置」とは、当該回動部位回りに生じる振動に起因した振幅が、制振に必要な相応量に達するような領域を意味し、典型的には、例えばグリップ部が棒状に形成されるとともに長軸方向の一端側にて本体部に回動自在に支持される構成の場合であれば、グリップ部の長軸方向の先端部(他端部)側がこれに該当し、あるいは振幅が大きい作業に用いられる場合には、例えば、グリップ部の根元以外の領域を包含する。すなわち、振動によって生じる振幅が最大となる先端部に弾性体を設定したときは、振動を効率的に吸収することができる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の防振ハンドルであって、グリップ部には、作業工具から入力される振動を制振するための動吸振器が備えられた防振ハンドルが構成される。かかる構成によれば、作業工具側に振動が発生したとき、当該作業工具側から防振ハンドルに伝達される振動に対して動吸振器による制振作用を付加することで、弾性体では吸収し切れない防振ハンドルの振動を当該動吸振器によって更に制振し、防振ハンドルに関しての振動対策の万全を図ることが可能になる。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の防振ハンドルにおける動吸振器は、本体部に対するグリップ部の回動部位から離間した位置に設定された構成とされる。なお「回動部位から離間した位置」とは、請求項の発明の場合と同様に、当該回動部位回りに生じる振動に起因した振幅が、制振に必要な相応量に達するような領域を意味し、最も典型的には、グリップ部の一端側に回動部位が設定される場合、グリップ部の長軸方向の先端部(他端部)側がこれに該当する。かかる構成によれば、請求項3において説明した弾性体の場合と同様に、動吸振器による制振作用の効率化が図られる。
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、請求項3または4に記載の防振ハンドルにおける動吸振器は、器本体と、当該器本体内に収容されたウェイトと、当該ウェイトを器本体との間で連接する弾性要素と、を備えるとともに、グリップ部に対し着脱自在に取付けられた構成とされる。なお「動吸振器を着脱自在に取付ける」態様としては、ネジやクリップを用いて止着する態様、スライド溝と凸条との嵌め合いにより止着する態様、あるいは面ファスナーを用いて貼り付ける態様等を広く包含する。また「グリップ部に対する動吸振器の取付方」としては、動吸振器をハンドルの外部に完全に突き出た状態で取付ける態様、ハンドル内部に完全に収容する状態で取付ける態様、あるいはハンドル内に一部を収容した状態で取付ける態様の、いずれをも好適に包含する。この動吸振器は、器本体、当該器本体に収容されたウェイト、および当該ウェイトを器本体との間で連接する弾性要素を有する。ウェイトは、器本体との間で少なくとも弾性要素で連接されれば足り、さらに減衰要素によって器本体との間を連接する構成も包含されるものとする。
請求項5の発明における動吸振器は、防振ハンドルのグリップ部に対して着脱自在に取付けられるため、作業態様や動的制振の必要性などといった状況に応じて、動吸振器をグリップ部に止着して制振を行なう場合と、動吸振器をグリップ部から取り外して軽量にしてかつスリムな外観の状態で作業を行なう場合と、を適宜切り替えることが可能となる。また動吸振器の装着可能性は確保しつつも、動吸振器の設定を行なうか否かを作業者の判断に委ね、これによって防振ハンドルのコストおよび利便性を合理的にコントロールすることが可能となる。
(請求項6に記載の発明)
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1つに記載の防振ハンドルを備えた作業工具が構成される。これにより、制振効果の高い防振ハンドルを備えた作業工具が提供されることが可能となった。
本発明によれば、作業工具に装着して当該作業工具の操作に用いる防振ハンドルにおいて、安定した振動減衰効果を得ることが可能な制振技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本実施の形態は、防振ハンドルを、往復作動式作業工具の一例としての電動ハンマに当該電動ハンマを操作する補助ハンドルとして適用した場合で説明する。図1には電動ハンマに装着された補助ハンドルの全体が2点鎖線によって示され、図2および図3には補助ハンドルが縦断面図で示され、更に図4および図5には補助ハンドルの一部が横断面図で示されている。
まず図1に基づいて、補助ハンドル121が適用される電動ハンマ101の概略を簡単に説明する。電動ハンマ101は、概括的に見て、電動ハンマ101の外郭を形成する本体部103を主体に構成される。本体部103は本発明における「作業工具本体」に対応する。本体部103は、モータハウジング105、ギアハウジング107および当該ギアハウジング107の先端(前端)領域(図1の左側)を占めるツールホルダ(バレル部)109を主体に構成される。またモータハウジング105およびギアハウジング107の後端側(図1の右側)にはメインハンドル(ハンドグリップ)111が設けられている。
なお便宜上特に図示はしないが、本体部103内には、ツールホルダ109にて保持される先端工具としてのハンマビットに打撃動作を加えるための打撃駆動機構が内蔵されている。打撃駆動機構は、駆動源である駆動モータの回転運動を直線往復運動に変換するクランク機構、当該クランク機構の直線動作成分を介して本体部103の長軸方向(図1における左右方向)に直線運動することでハンマビットに打撃動作を加える打撃機構等から構成されるが、具体的構成については、従来公知のため、その説明は省略する。上記のように構成される電動ハンマ101では、その駆動時において、ハンマビットの打撃方向に相当する本体部103の長軸方向に振動が発生する。なお駆動モータは、メインハンドル111に設けられたトリガ113による電源スイッチのオン・オフ操作によって通電駆動あるいは停止される。
次に図2〜図5に基づいて補助ハンドル121を説明する。補助ハンドル121は、電動ハンマ101のツールホルダ109(以下、バレル部という)に着脱自在に装着されるハンドル本体部123と、作業者が握るグリップ部125とを主体に構成される。ハンドル本体部123は、本発明における「本体部」に対応する。
ハンドル本体部123は、図2に示すように、バレル部109の外周下面に当接可能な湾曲状の支持面127aを有する取付部材127と、バレル部109の外周上面を押さえ込む締付バンド129と、当該締付バンド129をバレル部109に対して締付けたりあるいは緩めたりするための着脱操作部材131とを主体に構成される。取付部材127および締付バンド129は、バレル部109に対するハンドル取付手段を構成するものであり、取付部材127の支持面127aと、締付バンド129の上側湾曲面129aとによって形成される概ね円形状の筒孔内にバレル部109を嵌め込んだ後、当該締付バンド129を締付けることによって、バレル部109に対して上下方向から抱き着くようにして取付けられる構成とされる。
着脱操作部材131は、図2および図3に示すように、円形の棒状に形成されるとともに、一端(上端)側にネジ部131aを有しており、このネジ部131aが、取付部材127の基部127bと、当該基部127bに対向状に位置する締付バンド129の下端部129bとを遊嵌状に貫通している。そしてネジ部131aの先端側(上端部)には、締付バンド127の下端部上面に当接するナット135が噛み合っており、このバンド側のナット135は、外面が取付部材127の内側面に対して僅かな隙間を置いて対向することで当該バンド側に回り止めされている(図3参照)。このため、着脱操作部材131を一方向へ回転させたときは、バンド側のナット135が下方へ移動されて締付バンド129が締付けられ、バレル部109に固定される。着脱操作部材131を他方向へ回転させたときは、バンド側のナット135が上方へ移動されて締付バンド129が緩められる。なおネジ部131aの基部(下部)側に噛み合うナット133は、締付けバンド129を締付けた状態に固定するための緩み止め用のロックナットである。
グリップ部125は、図4および図5に示すように、円筒状の筒体からなり、着脱操作部材131に外嵌されるとともに、長軸方向(上下方向)の一端(上端)が回動軸137を介して概ね横軸線(水平軸線)周りに相対回動可能に取付けられている。そしてハンドル本体部123の電動ハンマ101への取付時においてグリップ部125の回動方向が電動ハンマ101の本体部103の長軸方向(振動方向)と概ね同方向となるように調整される。
またグリップ部125の長軸方向の他端部側(下端側)において、グリップ部125と着脱操作部材131との間には、当該着脱操作部材131の両側に位置するように2個の金属製の圧縮バネ139が対向状に介在されている。圧縮バネ139は本発明における「弾性体」に対応し、グリップ部125に入力する本体部103の長軸方向の振動を吸収すべく設けられる。すなわち、グリップ部125が回動軸137を中心として本体部103の長軸方向に相対的に回動する際、着脱操作部材131との間で当該グリップ部125に弾発力を付与する。そしてグリップ部125は、本体103に振動が生じていない通常時には、着脱操作部材131と概ね同心状となる位置に保持される。なお弾性体139の長軸方向(弾発方向)端部が当接する箇所には、グリップ部125側、着脱操作部材131側共、それぞれ凹部125a,131bが設定されている。この凹部125a,131bにより弾性体139は、弾発方向と交差する方向への移動が抑えられて安定的な着座状態が確保されている。
また図3に示すように、グリップ部125の長軸方向の他端部側には、弾性体139の下方位置に動吸振器141が着脱自在に取付けられている。なお図2は、動吸振器141が取り外された状態を示している。動吸振器141は、グリップ部125に入力する本体部103の長軸方向の振動を抑えるべく配置される。動吸振器141は、本体部103の長軸方向を長尺方向とする長尺中空状に形成された筒体143によってその外郭が構成される。筒体143は本発明における「器本体」に対応し、当該筒体143内には、当該筒体143の長軸方向に延在するウェイト145が配置されている。ウェイト145は大径部145aおよび小径部145bを有するとともに、大径部145aの左右両端領域にはそれぞれ付勢バネ147が取付けられる。付勢バネ127は、本発明における「弾性要素」に対応し、ウェイト145が筒体143の長軸方向に移動する際に、当該筒体143との間で当該ウェイト145に弾発力を付与する。
動吸振器141は、筒体143の上面側に突設されたリング状の突起143aをグリップ部125の筒孔内に下方の開口部から差し込んだ状態で、グリップ部125および突起143aに対して横方向から挿入される取付ネジ149によってグリップ部125に着脱自在に取付けられている。
本実施の形態に係る電動ハンマ101の補助ハンドル121は上記のように構成したものである。トリガ113の引き操作により電源スイッチが投入(オン)状態とされ、駆動モータが通電駆動されると、上述したように駆動モータの回転出力は、クランク機構を介して直線運動に変換されるとともに、ストライカおよびインパクトボルトによって構成される打撃機構を介してハンマビットに打撃動作として付加され、被加工材に対するハンマビットによるハンマ作業が遂行されることになる。
作業者は、メインハンドル111と補助ハンドル121を握って電動ハンマ101を操作するが、ハンマビットが駆動される際に、本体部103には長軸方向に衝撃的かつ周期的な振動が発生する。この振動は、本体部103側から補助ハンドル121のハンドル本体部123を経てグリップ部125へと入力される際、圧縮バネ139の振動吸収作用によって吸収される。これにより、グリップ部125の振動が低減される。
圧縮バネ139で振動の入力が吸収し切れなかった場合には、その振動に対しては、動吸振器141が制振機能を奏する。すなわち、グリップ部125を、所定の外力(振動)が作用する制御対象体として見立てた場合、当該制御対象体であるグリップ部125に対して、動吸振器141における制振要素であるウェイト145および付勢バネ147が協働して動的な制振を行なう。これにより本実施の形態におけるハグリップ部125の振動が効果的に抑制されることとなる。なお動吸振器141による制振原理自体は公知の事項ゆえ詳細な説明を省略する。
このように、本実施の形態によれば、グリップ部125の振動を圧縮バネ139により吸収する構成に加え、当該圧縮バネ139により吸収し切れなかった振動を更に動吸振器141によって制振する構成のため、補助ハンドル121のグリップ部125の制振効果を向上することができる。またグリップ部125を握る握力の大小に関係なく安定した振動減衰効果が得られる。
また本実施の形態では、グリップ部125の長軸方向の一端をハンドル本体部123に回動軸137を介して回動自在に取付け、当該回動軸137から最も離れた位置である長軸方向の他端に圧縮バネ139および動吸振器141を配置した構成としている。すなわち、グリップ部125が回動軸137回りに回動されるとき、その振幅が最大となる部位に圧縮バネ139および動吸振器141をそれぞれ配置したことにより、ハンドル本体部123を経て当該グリップ部125に入力される振動に対し、圧縮バネ139の振動吸収作用および動吸振器141の制振作用を効果的に働かせることが可能となる。
また動吸振器141をグリップ部125に対して着脱式としたときは、作業態様や動的制振の必要性などといった状況に応じて、動吸振器141をグリップ部125に止着して制振を行う場合と、動吸振器141をグリップ部125から取り外して軽量にしてスリムな外観の状態で作業を行う場合と、を適宜切り替えることができる。
ところで、ウェイト145の重量は、動吸振器141としての制振性能に応じて適宜決定されるが、本実施の形態では、ウェイト145を大径部145aおよび小径部145bによって形成することで、ウェイト145の外形寸法を適宜コントロールすることが可能であり、全体としてウェイト145のコンパクト化を図ることが可能である。さらにウェイト145がその移動方向に長尺状に形成されることから、ウェイト145が筒体143の長軸方向に移動動作する際、ウェイト145の動作を安定化することが可能である。
なお上記実施形態における動吸振器141では、ウェイト145と付勢バネ147とを用いて制振機構を構成したが、例えば筒体143内において、ウェイト145の大径部145aの左右両側領域にオイルを封入することで、弾性要素による弾性力のみならず、ウェイト145が筒体143内で移動動作する際に当該ウェイト145に減衰力が作用するように設定することも可能である。またグリップ部125に、ウェイト145の質量あるいは付勢バネ147のバネ定数の異なる複数の動吸振器141を配置する構成とすることが可能であり、このような構成を採用したときは、周波数の異なる振動に対して有効な制振作用を奏することができる。
また本実施の形態では、弾性体としての圧縮バネ139と動吸振器141との併設によって補助ハンドル121を制振する構成としたが、上記の弾性体による制振機構と、動吸振器141による制振機構とを、補助ハンドル121に対して個々に備える構成としてもよい。ただし補助ハンドル121に動吸振器141を設ける構成とするときは、補助ハンドル121は、作業工具に着脱自在に装着されるハンドル本体部と、作業者が握るグリップ部125とは、相互に固定的に接合されるかあるいは一体状に形成される。
また本実施の形態では、電動ハンマ101の操作補助具としての補助ハンドル121で説明したが、操作補助具としてのみならず、例えば作業工具に対する着脱式の主操作具として使用する形態であっても何ら差し支えない。
また本実施の形態では、電動ハンマ101に対する補助ハンドル121の取付手段として、取付部材127を電動ハンマ101のバレル部109の外周下面側に突き当てた状態で、締付バンド129をバレル部109の外周上面側から取付部材127側に向けて締付けることにより、いわゆるバレル部109に抱き着く態様で取付ける構成としている。このため、電動ハンマ101側には、補助ハンドル121を取付けるための造作を一切施す必要がない。このことは、電動ハンマ101以外の、例えばハンマドリルとかあるいはレシプロソーといった他の作業工具への適用が容易に達成できる。すなわち汎用性の高い補助ハンドル121が提供されることになる。なお図1では、電動ハンマ101に対する補助ハンドル121の装着状態の一例として、グリップ部125が概ね真下に位置する形態を図示しているが、上記のように、バレル部109に抱き着く態様で取付ける構成としたことにより、補助ハンドル121の取付位置については、例えばグリップ部125の位置がバレル部109の側方あるいは上方に位置するように、作業者が自由に変更することが可能である。
また本実施の形態では、動吸振器141をグリップ部125の外側に着脱自在に止着する構成としたが、グリップ部125内に内蔵する構成に変更してもよい。グリップ部125に対する動吸振器141の着脱の手段としては、ネジやクリップ等による止着する構成に変え、スライド溝と凸条とによる嵌め合い構造を介して止着する構成、あるいは面ファスナーを用いての貼り付けによって止着する構成を採用することが可能である。更にグリップ部125に対する動吸振器141の取付けは、例えば実施の形態で説明した如く、グリップ部125外部に完全に突き出た態様に加え、グリップ部125内に完全に収容する態様、あるいは一部がグリップ部125内に収容される態様であってもよい。
また本実施の形態では、補助ハンドル121の適用例として、電動ハンマ101の場合で説明したが、電動ハンマ101に限らず、先端工具としてのドリルビットに長軸方向の打撃動作と回転動作とを行わせて被加工材に穴明け作業等を遂行するハンマドリルに適用することが可能であるし、また電動ハンマやハンマドリル等の衝撃式作業工具のほか、先端工具としてのブレードに往復直線運動を行わせて被加工材の切断作業を行うレシプロソーやジグソー等の切断作業工具に適用することも可能である。
更には上記した往復直線運動を行う作業工具のほか、ディスクを回転運動させて被加工材の研削作業を行うグラインダー等の回転式作業工具にも適用することが可能である。グラインダーに適用したときは、当該グラインダーの研削作業によって生じる振動のうちの1つの方向の振動に対しては、有効な制振効果を得ることが可能である。一般にグラインダーによる研削作業は、ディスクを前後に移動させて研削作業を行うことが多い。したがって、本実施の形態に係る補助ハンドル121を、回動軸137を中心とするグリップ部125の回動方向が前後方向となるように設定することで、研削作業時に発生する前後方向の振動に対し有効な振動減衰効果を得ることができる。
また本実施の形態に係る補助ハンドル121は、作業者が握るグリップ部125を、ハンドル本体部123に対して1つの回動軸137回りに回動自在に取付ける構成としたが、この構成に変えて、互いに交差する複数の回動軸線周りに回動させる態様、さらには球面周りに回動させる態様に変更してもよい。このような態様においては、弾性体は当該回動方向にそれぞれ弾発力を付勢するように構成される。
またハンドル本体部123に対してグリップ部125を移動可能に装着する構成としては、上記のような回動式から振動方向と概ね平行な方向に直線状に移動する構成に変更することが可能である。例えばハンドル本体123側に振動方向に平行に延在するガイドロッドやスライド溝を設定し、当該ガイドロッドやスライド溝に対してグリップ部125を摺動自在に装着する構成に変更することが可能である。このような直線的な移動を可能とする構成としたときは、弾性体139をグリップ部125の摺動部位の近傍に設定することで、グリップ部125の安定したかつ円滑な動作を確保することが好ましい。
また本実施の形態では、電動ハンマ101に対する補助ハンドル121の取付手段として、電動ハンマ101のバレル部に締付バンド129の締め付けによって抱き着く構成としたが、この取付構造に限られるものではなく、例えばネジやクリップなどの固定手段によって止着する構成に変更してもよい。
本実施の形態に係る防振ハンドルを備えた電動ハンマの全体構成を示す正面図である。 防振ハンドルを示す縦断面図であり、動吸振器が外された状態を示す。 図2のA−A線断面図であり、動吸振器が装着された状態を示す。 図3のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。
101 電動ハンマ(往復作動式作業工具)
103 本体部
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ツールホルダ(バレル部)
111 メインハンドル
113 トリガ
121 補助ハンドル
123 ハンドル本体部
125 グリップ部
125a 凹部
127 取付部材
127a 支持面
127b 基部
129 締付バンド
129a 上側湾曲面
129b 下端部
131 着脱操作部材
131a ネジ部
131b 凹部
133 取付部材側のナット
135 バンド側のナット
137 回動軸
139 圧縮バネ(弾性体)
141 動吸振器
143 筒体(器本体)
143a 突起
145 ウェイト
147 付勢バネ(弾性要素)
149 取付ネジ

Claims (6)

  1. 軸方向の一端部において作業工具に装着され、軸方向の他端側が自由な状態とされる防振ハンドルであって、
    前記作業工具に対し一体状に取付けられる本体部と、軸方向の一端側において前記本体部に対し球面を介して相対回動が可能とされるとともに、軸方向の他端側が自由端とされたグリップ部と、前記本体部と前記グリップ部との間に介在され、当該グリップ部の前記本体部に対する相対回動動作に対して弾発力を作用させる弾性体と、を有し、
    前記グリップ部は、前記本体部に対し前記球面の中心を支点にして当該球面周りに相対回動が可能とされていることを特徴とする防振ハンドル。
  2. 請求項1記載の防振ハンドルであって、
    前記弾性体は、前記本体部に対する前記グリップ部の回動部位から離間した位置に配置されていることを特徴とする防振ハンドル。
  3. 請求項1または2に記載の防振ハンドルであって、
    前記グリップ部には、前記作業工具から入力される振動を制振するための動吸振器が備えられていることを特徴とする防振ハンドル。
  4. 請求項3に記載の防振ハンドルであって、
    前記動吸振器は、前記本体部に対する前記グリップ部の回動部位から離間した位置に設定されていることを特徴とする防振ハンドル。
  5. 請求項3または4に記載の防振ハンドルであって、
    前記動吸振器は、器本体と、当該器本体内に収容されたウェイトと、当該ウェイトを前記器本体との間で連接する弾性要素と、を備えるとともに、前記グリップ部に対し着脱自在に取付けられていることを特徴とする防振ハンドル。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の防振ハンドルを備えていることを特徴とする作業工具。
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