JP2009083942A - 紙葉類分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カレンダ部11が出力した年月日、時計部12が出力した時刻および温度センサ部13が出力した温度が所定の範囲内にあり、かつリジェクト率算出手段が算出したリジェクト率が所定の閾値を超えたとき、フィードローラとゲートローラとの噛合量を調整する必要があると判定する調整要否判定手段181を設け、その調整要否判定手段181がフィードローラとゲートローラとの噛合量を調整する必要があると判定したとき、噛合量調整手段でその噛合量を調整するようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
また、紙葉類の分離状態や搬送状態に不良が発生していない場合は噛合量を変化させることがないため紙葉類の分離や搬送の不良の発生を低減させることができるという効果が得られる。
本発明の紙葉類分離装置が取り扱う紙葉類は、伝票等の帳票、鉄道の切符や定期券、航空券、入場券、ならびに勝馬投票券等のチケット、証券、商品券、紙幣等であり、以下に示す実施例において、紙葉類分離装置は銀行や郵政公社等の金融機関の営業店やコンビニエンスストア等の店舗に設置された現金自動取引装置に装備された紙幣処理機の紙葉類分離装置とし、紙葉類を紙幣として説明する。
図2において、2は接客部であり、顧客が入金する紙幣の投入を受け付ける部位であるとともに顧客に支払う紙幣を集積する部位である。この接客部2は投入された紙幣を1枚ずつ分離して繰出す分離機構からなる紙葉類分離装置6を有している。なお、紙葉類分離装置6の詳細は後述する。
また、それぞれの金庫3の上部に収納した紙幣を1枚ずつ分離して繰出す分離機構からなる紙葉類分離装置6を有し、その紙葉類分離装置6で収納した紙幣を1枚ずつ分離して繰出すことができるようになっている。
5は鑑別部であり、搬送された紙幣の真偽、正損、金種等の鑑別、連鎖、斜行等の搬送異常等の検出、および計数等を行うものである。
8は一括収納部であり、複数の金種の紙幣を一括して集積して収納するものである。この一括収納部8の上部に収納した紙幣を1枚ずつ分離して繰出す分離機構からなる紙葉類分離装置6を有し、その紙葉類分離装置6で収納した紙幣を1枚ずつ分離して繰出すことができるようになっている。
図3および図4において、61は集積板であり、図示しない昇降機構により往復動可能に構成され、紙葉類としての紙幣Pが集積されている。
63はフィードローラであり、ピックアップローラ62の紙幣Pの繰出し方向の下流で、ピックアップローラ62により繰出される紙幣Pの受取りが可能な位置に設置され、紙幣Pの繰出しが容易なようにピックアップローラ62と同様の摩擦部材63aが取付けられている。
この昇降機構によりゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量(図4に示すL)を調整し保持することができるようになっている。なお、昇降機構はステッピングモータ等のロータの角度位置を保持することが可能なモータとカムとの組合せによって構成するようにしてもよい。
65は第1ローラであり、フィードローラ63およびゲートローラ64の繰出し方向の下流で、フィードローラ63に当接するように対向配置され、フィードローラ63およびゲートローラ64により繰出された紙幣Pを挟持して搬送路4へ送り出すものである。この第1ローラ65は図4に示すようにフィードローラ63cに当接するように対向配置されている。
67は搬送状態監視センサであり、紙幣の通路を挟んで発光部と受光部が対向配置された光学式センサ等である。この搬送状態監視センサ67はフィードローラ63およびゲートローラ64により繰出された紙幣Pの搬送状態を監視するものであり、例えば紙幣の左右端部のいずれかが先行する斜行、複数の紙幣が重なり合って走行する重走、紙幣の間隔が所定の間隔より短く連なって走行する連鎖等の発生を監視するためのものである。
図1において、11はカレンダ部であり、現在の年月日を読み出すことができるものである。
12は時計部であり、現在の時刻である時分秒を読み出すことができるものである。このカレンダ部11および時計部12は例えばリアルタイムクロック等の時計用のICで構成され、水晶発信器が出力するクロックパルスに基づいて正確の時を刻み、現在の年月日時分秒を計測して出力することができるようになっている。
14は搬送状態監視センサ部であり、上述した搬送状態監視センサ67等で構成され、フィードローラ63およびゲートローラ64により1枚ずつ分離され繰出された紙幣Pの搬送状態を監視するものであり、上述した紙幣の斜行、重走、連鎖等の発生を監視し、その発生(紙幣の搬送異常を検知)の有無を出力することができるようになっている。
17は記憶部であり、半導体メモリや磁気ディスク等で構成され情報を記憶し、記憶した情報を読出すことができるものである。この記憶部17には紙葉類分離装置6全体の動作を制御する制御プログラム(ソフトウェア)および後述する補正重送連鎖リジェクト率ならびに重送連鎖リジェクト率等を記憶する。
上述した構成の作用について説明する。
なお、以下に説明する各実施例における各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
S2a:紙葉類分離装置6の電源が投入されると制御部18はカレンダ部11から現在の年月日であるカレンダ情報、時計部12から現在の時刻(時分秒)である時計情報、温度センサ部13から現在の紙葉分離装置6内の温度である温度情報、記憶部17から補正重送連鎖リジェクト率を読み出す。
ここで、噛合量の調整要否の判定は、例えば、カレンダ情報が12月1日から3月10日、時計情報が8時30分から9時00分、温度情報が10℃以下を示し、かつ補正重送連鎖リジェクト率が1%以上のとき、調整が必要であると判定し、それ以外は調整が不要であると判定するものとする。
S4a:噛合量を調整する必要があると判定されると制御部18の指示によりゲートローラ移動部16はゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量を調整する。この調整する噛合量は、紙葉分離装置6内の温度とその温度に関連付けて記憶部17に予め記憶させておいた最適な噛合量とし、その最適な噛合量は実験等により予め測定されたものとする。したがって、制御部18は温度センサ部13から読み出した温度情報に基づいて最適な噛合量を記憶部17から読み出し、その噛合量に基づいてゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量を調整するようにゲートローラ移動部16に指示する。
このときの紙幣の搬送状態は制御部18の指示により搬送状態監視センサ部14が監視し、分離して繰出したすべての紙幣の枚数を累計した分離累積枚数および重送や連鎖等の搬送異常が発生したすべての回数である重送連鎖発生回数を計測し、またカレンダ部11から読み出したカレンダ情報、時計部12から読み出した時計情報、および温度センサ部13から読み出した温度情報が所定の範囲内にあるとき(例えば、冬季の朝方の気温が低いときのようにカレンダ情報が12月1日から3月10日、時計情報が8時30分から9時00分、温度情報が10℃以下を示すとき)に分離して繰出した紙幣の枚数を累計した補正分離累積枚数および重送や連鎖等の搬送異常が発生した回数である補正重送連鎖発生回数を計測し、記憶部17に記憶させるものとする。
所定の範囲内にあると判定されると処理をS7aへ移行し、所定の範囲内にないと判定されると処理をS8aへ移行する。
S8a:制御部18はS5aにおいて記憶部17に記憶させておいた分離累積枚数および重送連鎖発生回数を読出し、重送連鎖発生回数を分離累積枚数で除算した重送連鎖リジェクト率を算出し、その重送連鎖リジェクト率を記憶部17に記憶させる。
取引の動作を終了すると制御部18はカレンダ部11から現在の年月日であるカレンダ情報、時計部12から現在の時刻(時分秒)である時計情報、温度センサ部13から現在の紙葉分離装置6内の温度である温度情報、記憶部17から補正重送連鎖リジェクト率を読み出す。
この補正戻し条件は、S3aにおいて調整が不要であると判定される条件と同じであり、
例えば、カレンダ情報が12月1日から3月10日、時計情報が8時30分から9時00分、温度情報が10℃以下、補正重送連鎖リジェクト率が1%以上のいずれかの条件を満足しない場合である。
S11a:補正戻し条件に合致すると判定されると制御部18の指示によりゲートローラ移動部16はゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量を元に戻す動作を開始する。
S12a:制御部18は読み出したカレンダ情報から日付が更新されたか否かを判定する。更新されていないと判定すると処理をS5aへ移行し、更新されたと判定すると処理をS13aへ移行する。
このようにカレンダ情報、時計情報、温度情報、補正重走連鎖リジェクト率が所定の範囲内にあるとき、ゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量を調整することにより、1日の温度変化の影響を受けることなく、紙葉類の分離動作時に発生する搬送異常を低減させることができるようになる。
また、紙葉類の分離状態や搬送状態に不良が発生していない場合は噛合量を変化させることがないため、紙葉類の分離や搬送の不良の発生を低減させることができるという効果が得られる。
また、カレンダ情報、時計情報、温度情報、補正重走連鎖リジェクト率が所定の範囲内にあるとき、ゲートローラ64とフィードローラ63との噛合量を調整することにより、紙葉類分離装置6の設置環境に応じた噛合量の調整を行うことができるという効果が得られる。
図6は第2の実施例における噛合量調整処理の流れを示すフローチャートであり、図中Sで表わすステップにしたがって紙葉類分離装置の噛合量調整処理を説明する。
S1b、S2b:図5におけるS1a、S2aと同様なのでその説明を省略する。
ここで、補正分離累計枚数を変更要否の判定は、例えば、カレンダ情報が12月1日から3月10日、時計情報が8時30分から9時00分、温度情報が10℃以下を示し、かつ前日までの補正重送連鎖リジェクト率が所定の閾値を超えて1%以上のとき、変更が必要であると判定し、それ以外は変更が不要であると判定するものとする。
S4b:記憶部17に記憶する補正分離累計枚数を0枚に変更する。補正分離累計枚数を0枚に変更することにより、紙葉類分離装置6が稼動する当日の補正重送連鎖リジェクト率を算出することができるようになる。
S6b:カレンダ部11から読み出したカレンダ情報、時計部12から読み出した時計情報、および温度センサ部13から読み出した温度情報が所定の範囲内にあるか否かを判定する。
所定の範囲内にあると判定されると処理をS7bへ移行し、所定の範囲内にないと判定されると処理をS10bへ移行する。
なお、補正分離累積枚数が所定の枚数(例えば500枚)に満たない場合は正確な補正重送連鎖リジェクト率を算出することができないため、その補正重送連鎖リジェクト率は0%とし、補正分離累積枚数が所定の枚数を超えたとき補正重送連鎖リジェクト率を算出するものとする。
S8b:制御部18は算出した補正重送連鎖リジェクト率が所定の閾値、例えば1%を超えているか否かを判定する。超えていると判定すると処理をS9bへ移行し、超えていないと判定すると処理をS10bへ移行する。
S10b〜S15b:図5におけるS8a〜S13aと同様なのでその説明を省略する。
また、稼動当日の補正重走連鎖リジェクト率が少数の補正分離累積枚数で算出されたことにより正確なものでない場合であっても、カレンダ情報、時計情報、および温度情報が所定の範囲内にあるときに噛合量を調整するようにしたため、噛合量の急激な変化による紙葉類の分離や搬送の不良の発生を防止することができるという効果が得られる。
2 接客部
3 金庫
4 搬送路
5 鑑別部
6 紙葉類分離装置
7 RJボックス
8 一括収納部
11 カレンダ部
12 時計部
13 温度センサ部
14 搬送状態監視センサ部
15 分離部
16 ゲートローラ移動部
17 記憶部
18 制御部
181 調整要否判定手段
Claims (4)
- 紙葉類を集積する集積板と、該集積板により紙葉類が押圧されるピックアップローラと、該ピックアップローラの回転に伴って繰出される紙葉類を1枚ずつ分離して搬送路に繰出すフィードローラおよびゲートローラと、該フィードローラとゲートローラとの噛合量を調整する噛合量調整手段とを備えた紙葉類分離装置において、
現在の年月日を出力するカレンダ部と、
現在の時刻を出力する時計部と、
装置内の温度を計測して出力する温度センサ部と、
フィードローラおよびゲートローラで繰出される紙葉類の搬送状態を監視する搬送状態監視センサ部と、
前記カレンダ部が出力した年月日、前記時計部が出力した時刻および前記温度センサ部が出力した温度が所定の範囲内にあるとき、繰出された紙葉類の枚数のうち前記搬送状態監視センサ部で搬送状態の異常が検知された紙葉類の枚数の比率を算出し、リジェクト率として記憶部に記憶させるリジェクト率算出手段と、
前記カレンダ部が出力した年月日、前記時計部が出力した時刻および前記温度センサ部が出力した温度が所定の範囲内にあり、かつ前記リジェクト率算出手段が算出したリジェクト率が所定の閾値を超えたとき、フィードローラとゲートローラとの噛合量を調整する必要があると判定する調整要否判定手段とを設け、
前記調整要否判定手段がフィードローラとゲートローラとの噛合量を調整する必要があると判定したとき、前記噛合量調整手段でその噛合量を調整するようにしたことを特徴とする紙葉類分離装置。 - 請求項1の紙葉類分離装置において、
前記リジェクト率算出手段を、前記カレンダ部が出力した年月日、前記時計部が出力した時刻および前記温度センサ部が出力した温度が所定の範囲内にあり、かつ稼動前日までのリジェクト率が所定の閾値を超えているとき、装置の稼動当日に繰出され、所定の枚数を超えた紙葉類の枚数のうち前記搬送状態監視センサ部で搬送状態の異常が検知された紙葉類の枚数の比率を算出し、リジェクト率として記憶部に記憶させる手段としたことを特徴とする紙葉類分離装置。 - 請求項1または請求項2の紙葉類分離装置において、
前記調整要否判定手段が噛合量を調整する必要があると判定したとき、前記噛合量調整手段が所定の時間間隔で所定の移動量ずつゲートローラを徐々に移動させて所定の噛合量にするようにしたことを特徴とする紙葉類分離装置。 - 請求項1、請求項2または請求項3の紙葉類分離装置において、
前記噛合量調整手段でフィードローラとゲートローラとの噛合量を調整した後、前記調整要否判定手段がその噛合量を調整する必要がないと判定したとき、前記噛合量調整手段で調整した噛合量を所定の時間間隔で所定の移動量ずつゲートローラを徐々に移動させて元に戻すようにしたことを特徴とする紙葉類分離装置。
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