JP3703598B2 - 紙葉類繰出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行等の金融機関等において使用される紙幣処理機等に用いられる紙葉類繰出し装置に係り、特に、繰出し部のゲート間隙を自動的に補正することができるゲート間隙補正システムを備えた紙葉類繰出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙葉類繰出し装置は、紙幣入出金機や紙幣整理機等、紙幣等の紙葉類を処理する機器として銀行等の金融機関等で広く使用されている。
【0003】
従来、繰出し部のゲート間隙を自動的に補正することができる紙葉類繰出し装置としては、例えば、特開平2−138035号公報や特開平3−42430号公報に示される装置のように、集積状態の紙葉類をフィードローラやゲートローラで形成される左右一対のゲート間隙を通過させて繰出す繰出し手段と、その一対のゲート間隙をモータ等の電気的駆動手段によって個々に調整するゲート間隙調整手段と、繰出される紙葉類の繰出し時間および斜行度合いを測定するセンサを少なくとも搬送幅方向に2個設けてなる繰出し状態検知手段と、その繰出し状態検知手段が検出する検出データを基にゲート間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正を行う制御手段とを有していた。
【0004】
また、特開平2−138035号公報に示される装置では、検出データを基準枚数分データ保存部に蓄積した後に、統計処理を行いその平均値を基にゲート間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正を行っていた。
【0005】
また、特開平3−42430号公報に記載の装置では、検出データを前件部としその検出データに対応して設定されるゲート間隙を後件部とするファジィルールを設定し、検知手段による現行の検出データから前記ファジィルールに基づいた最も妥当な補正値を決定し、ゲート間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正を行うようになっていた。
【0006】
これらの紙葉類繰出し装置では、繰出される紙葉類の全てについてデータを検出し、そのデータを基にゲート間隙の補正を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、紙葉類繰出し装置には様々な種類があるため、紙葉類の繰出し条件は各タイプおよびそれらの組み合わせによって異なっている。
【0008】
紙葉類繰出し装置の種類としては、一般的に、紙葉類が集積される方向による分類では、いわゆる横集積タイプと縦集積タイプがあり、また、集積された紙葉類の繰出し方による分類では、いわゆる全繰出しタイプと指定枚数繰出しタイプとがある。
【0009】
横集積タイプとは、図12に示すように、紙葉類を立位状態で水平方向へ重ねて集積し、その集積方向の先端部にフィードローラやゲートローラ等からなる繰出し手段を配置し、集積紙幣の集積方向の後端部を押圧板という押圧手段によって常に繰出し手段側に押圧するタイプである。また、縦集積タイプとは、図3に示すように、紙葉類を重積状態に集積し、その集積方向の下端部にフィードローラやゲートローラ等からなる繰出し手段を配置し、集積された紙葉類の量が減少して繰出し手段への押圧力が所定量以下に低下したときにのみ進出して紙葉類を前記繰出し手段へ押圧する押圧手段を有するタイプである。
【0010】
また、全繰出しタイプとは、例えば紙幣入金口に用いられるように、1回の繰出し動作で集積された紙葉類をすべて繰出すタイプであり、指定枚数繰出しタイプとは、例えば紙幣収納部に用いられるように、1回の繰出し動作では指定された枚数の紙葉類のみを繰出すタイプである。
【0011】
さらにこれらのタイプの組み合わせにより以下のように繰出し条件が異なる。
例えば、横集積タイプで全繰出しタイプのものでは、図12に示すように、集積紙葉類を繰出し手段へ押圧する押圧力はほぼ一定で安定しているが、繰出しの始めと終わりでゲート間隙以外の要因により繰出しが異常になる可能性が高かった。即ち、繰出し始めは、紙葉類が最初からゲート部へ入り込んでいたり繰出しの開始と同時にゲート部へ入る関係上、斜行したり重送して繰出されたりする可能性が高く、また、繰出しの終わりでは、紙葉類が押圧手段による押圧力の左右のアンバランスの影響を直接受けるため斜行繰出しされる可能性が高かった。
【0012】
また、例えば、縦集積タイプで指定枚数繰出しタイプのものでは、集積紙葉類の量によって最下位の紙葉類に印加される荷重が異なり、さらに図10に示すように、押圧手段が紙葉類を押圧したりしなかったりするため紙葉類を繰出し手段に押圧する圧力が非連続的に変動し、集積紙葉類の量が極端に多い場合は高荷重となり、押圧手段が進出する寸前では低荷重となり、ゲート間隙以外の要因により繰出しが異常になる可能性が高かった。
【0013】
さらに、以上のようないわば物性的な外部要因の他に繰出し条件に影響を与えるものとして人的要因によるものもある。例えば、紙葉類繰出し装置は経年劣化等による繰出し不良を回避するため、定期的なメンテナンスが施される場合が多いが、サービス技術員がテストに使用する擬似紙幣は装置の稼働に最適な紙質を有している。しかし、通常の繰出しで扱う紙幣は、折れ・皺等で疲弊している場合が多いうえ、損券等も含まれるので、実際の繰出し状態でのデータとメンテナンス時のデータとは、著しく異なる。このような異なるデータも従来技術は同様に取扱っていたため、補正をするための正確なデータが得られなかった。
【0014】
このように、紙葉類繰出し装置のタイプおよびそれらの組み合わせ等によって紙葉類の繰出し条件が異なるにもかかわらず、従来の技術では、繰出された紙葉類のすべてについてデータを検出し、そのデータを基にゲート間隙を補正していたため、ゲート間隙を除く外部の要因の影響が大きく作用し、適正なゲート間隙補正を行うことができないという問題点があった。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲート間隙を除く外部要因の影響を受けにくく、繰出しが安定している部分のデータのみを収集し、そのデータを基にゲート間隙を補正することにより適正なゲート間隙補正が行えるゲート間隙補正システムを備えた紙葉類繰出し装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
【0017】
即ち、本発明によれば、
紙葉類を立位状態に収納し得るとともに側端部に繰出し口が開口された収納部と、
前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦部により前記紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、
前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し状態を検出する検知手段と、
前記検知手段が検出した繰出し状態データを格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚数が統計演算の対象にならない程度に少ない第1の所定枚数以下の繰出し処理の繰出し状態データと、繰出された紙葉類の枚数が前記第1の所定枚数を超える繰出し処理については繰出し開始直後の第2の所定枚数および繰出し終了間際の第3の所定枚数の繰出し状態データとを各繰出し処理毎に少なくとも除くことにより、安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データのみを前記第1の記憶手段に蓄積し、蓄積された繰出し状態データに基づいて統計演算を行い、該演算結果に基づいて前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する制御手段と、
前記制御手段から供給された指令信号により前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、
紙葉類を重積状態に収納し得るとともに下部一側に繰出し口が開口された収納部と、
前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦部により最下位の紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、
前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し状態を検出する検知手段と、
前記検知手段が検出した繰出し状態データを格納する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に格納された繰出し状態データであって、前記繰出し手段への押圧力が全繰出し処理範囲における中間部分に該当する繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚数が統計演算の対象にならない程度に少ない第1の所定枚数以下の繰出し処理の繰出し状態データと、繰出された紙葉類の枚数が前記第1の所定枚数を超える繰出し処理については繰出し開始直後の第2の所定枚数および繰出し終了間際の第3の所定枚数の繰出し状態データと、を少なくとも除く、安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データのみに基づいて統計演算を行い、該演算結果に基づいて、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する制御手段と、
前記制御手段から供給された指令信号により前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置が提供される。
【0020】
さらに、前記制御手段が行う統計演算は、平均演算であるとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
なお、上述の図面を含め、以下の図面では、同一の部分には同一の参照番号を付する。
【0022】
先ず、本発明に係る紙葉類繰出し装置を備えた紙幣処理機の全体的な動作について説明する。
【0023】
図1は本発明に係る紙幣繰出し装置を適用する紙幣収納部を備えた紙幣処理機の一例として紙幣入出金機の場合を示す略示断面図で、その構成の概要を説明すると、機体10の上部には入金すべき紙幣Pを立位姿勢でセットする入金口11が設けられ、この入金口11には最前位の紙幣Pを1枚ずつ繰込むためのキッカローラ12、フィードローラ13、ゲートローラ14等からなる繰込み手段15が設けられており、紙幣Pの背後を押圧する押圧部材16により最前位の紙幣Pが繰込み手段15に所定の押付け力により当接されるようになっている。
【0024】
前記繰込み手段15により繰込まれた紙幣を搬送する取込み搬送路には、紙幣Pの真偽、金種、正損等を判別する識別部17が設けられ、この識別部17の下流には前記入金口11の背後位置に設けられているリジェクト口18へリジェクト紙幣と識別された紙幣を繰込むための搬送路19が分岐され、またその分岐点より下流側には表裏反転部20が設けられている。
【0025】
上記搬送路の末端位置の上方部には出金口21が設けられており、この出金口21の下部には出金リジェクト紙幣P′を収納する出金リジェクト箱22が設けられている。上記出金口21へは周知のように搬送路23により出金紙幣が送り込まれ、その出金紙幣は図示しない押動手段により紙面に対し手前側に押し出されるようになっており、また出金リジェクトの場合は出金口21の底部を構成している左右一対の底板24,24が下方に開いて出金リジェクト箱22内に取込むようになっている。
【0026】
上記各部は機体10の上部領域内に配設され、この上部領域の下部の中間領域には紙幣を一時保留するための一時保留部が、その下方の下部領域には紙幣収納装置が配設され、この下部領域は機体10に対し一括引出し可能な構成とされる。
【0027】
前記下部領域には、固定金庫としての万円紙幣用、5千円紙幣用、千円紙幣用の各収納部25,25,25が同一構成として配設されるほか、機体10内の紙幣を回収して精算等の処理時に他所へ運搬するための回収カセット26が着脱可能に収蔵されている。
【0028】
また上記各収納部25,25…および回収カセット26の直上位置の中間領域内にはそれぞれ一時保留部27,27,27,28が配設され、これら収納部25,25…の一時保留部27,27…の上部位置には前記識別部17による識別結果に基づいて各収納部に対応する金種の紙幣を送り込むため分岐路29を経て搬送する搬送路30および送込み手段31,31…が配設されており、一時保留部27,27…内には一時保留紙幣Pを収納部25,25…内に一括して収納する際に開く昇降自在な一対の底板32,32があって入金承認時に収納するようになっている。一時保留紙幣Pの収納不承認による返却は、機体10の前面の扉を解錠して開け、そこから手で取出すようになっている。また回収カセット26の一時保留部28は、送込み手段33のほか繰出し手段34を備え、回収カセット26内の収納紙幣をも載置板35の上昇により繰出すことができるようになっており、またそのとき底板36,36は左右にスライドして開閉されるようになっている。
【0029】
前記収納部25,25,25の底部には本発明による繰出し装置40が設けられて紙幣を1枚ずつ繰出すようになっており、繰出された紙幣の搬送路37,38は前記出金口21への搬送路23に連なり、搬送路37の途中には出金識別部39が設けられている。
【0030】
したがって、入金時の紙幣の流れは、図1において入金口11に入金すべき紙幣Pを立位姿勢にセットし、繰込み手段15の駆動により1枚ずつ繰込まれ、識別部17を通る際に金種、正損、表裏等が判別され、表裏の反転を要する紙幣は表裏反転部20を通って各金種別の一時保留部へ送り込まれ、損券は回収カセット26の上方の一時保留部28へ送り込まれる。またリジェクト紙幣はリジェクト口18へ戻される。
【0031】
出金の場合は、出金すべき金種の収納部25,25…の下部から繰出されて搬送路37、出金識別部39、搬送路38,23を通じ出金口21へ送り込まれ、出金リジェクト紙幣は出金リジェクト箱22へ送り込まれる。
【0032】
前記繰出し装置40は、図3に部分断面図を示すように、収納部25の下部であって当該収納部25に収納されている紙幣Pの繰出し方向略中央位置にキッカローラ41が配設され、上記紙幣Pの繰出し方向先端位置にフィードローラ42が配設されており、これらキッカローラ41およびフィードローラ42は紙幣Pの繰出し方向長さより大きい周長を有するとともに両ローラ41,42は同じ外径とされている。また上記フィードローラ42にはゲートローラ43(逆転ローラ)が対設され、両ローラ42,43間の間隙により1枚の紙幣Pのみの通過を許容するゲート部44を形成している。
【0033】
上記キッカローラ41とフィードローラ42とは詳細は後述するが軸方向において互に干渉しないよう異る位置に設けられ、側面視において両ローラ41,42の一部がラップした形となっている。
【0034】
またキッカローラ41の摩擦部41aとフィードローラ42の摩擦部42aとは両ローラ41,42において同位相とされている。
【0035】
図2〜図4は本発明の第1の実施の形態にかかる紙葉類繰出し装置40を示しているもので、図2は該繰出し装置40の平面図であり、図3は図2のA−A矢視断面を示し、さらに図4は外側面を示している。
【0036】
紙幣Pが重積状態で収納される収納部25の側部には収納部25内に進退可能な押圧手段85が設けられており、紙幣の収納量が所定量以下に減少してキッカローラ41とフィードローラ42に対する紙幣の押圧力が所定以下に減少した時に収納部25内に進出して紙幣を押圧するようになっている。また、紙幣の収納量が所定量以上の時と紙幣を収納する時には収納部25から退避した状態に保持されるようになっている。また、収納部25の下部には箱形状をなす機枠45が設けられ、この機枠45内に前記キッカローラ41およびフィードローラ42の軸46,47の両端部が機枠45の側枠45a,45aに設けられた軸受部48,48および49,49に回転自在に支持されており、これらローラ41,42の上に重積紙幣Pが載置されて紙幣Pの繰出し方向(紙幣の短手方向)の略中央位置をキッカローラ41が支え、紙幣Pの繰出し方向先端位置をフィードローラ42が支えるようになっている。
【0037】
上記キッカローラ41は、図示の例では紙幣Pの長手方向中央と両端近くとの3箇所に対応するよう3個からなっており、フィードローラ42は上記3個のキッカローラ41,41,41の各間に位置するよう2個からなっていて、互に一部が入り組み合って干渉しないように構成されている。またこれらローラは、繰出し口25a方向に下り傾斜して設けられる底板50に穿設された孔から上方に若干突出しておかれている。
【0038】
なお上記キッカローラ41の摩擦部41aは、周面が歯形状をなすゴム等の摩擦部材で構成され、その周面の裏面には空間41bが設けられていて、高荷重が加わった際のキック力を抑えるようになされている。
【0039】
上記フィードローラ42,42の図3において左肩位置(繰出し口25aの直近位置)には、前記側枠45a,45aに上下方向に長い長孔51(図4示)に上下微動可能に嵌合支持された軸受52,52に両端が軸支される軸53上のゲートローラ43,43が位置され、フィードローラ42,42の周方向に形成された2条の溝42b,42bにゲートローラ43,43の軸方向両側部のフランジ43a,43aが嵌入して一部が互にラップした状態になってゲート間隙を形成している。
【0040】
上記キッカローラ41およびフィードローラ42の軸46,47の機枠45内に位置する一端部にはプーリー54,55が固着されており、これらプーリー54,55間にはベルト56が巻回されて両ローラ41,42が同一方向に同期回転するようになっている。そしてフィードローラ42の軸47の機枠45外に突出する端部には図示しないモータからの回転をベルトを通じて受けるためのプーリー57がクラッチ58を介して取付けられている。
【0041】
またキッカローラ41の軸46の端部には繰出しストップ時に作動するブレーキ装置59が設けられている。なお前記クラッチ58は、クラッチONにより繰出しがスタートし、OFFにより繰出しがストップするように設定されている。
【0042】
前記キッカローラ41より紙幣繰出し方向に対し後方の位置には補助ローラ60が機枠45の側枠45a,45a間に軸61により回転自由に設けられ、重積紙幣Pの後方部分を補助的に支えるようになされている。
【0043】
また上記補助ローラ60の両端位置はカール紙幣進入防止用プレート62,62が設けられている。このプレート62,62はバネ性を有する細幅板状のもので、その基端が機枠45に取付けられ、常時は弾性により先端側が上昇する習性を有していて、収納紙幣枚数が少いときは前記補助ローラ60の上面よりも高い位置におかれ、カールした紙幣が収納された際にそのカール端が補助ローラ60と機枠45との間に入り込むことを防ぐように形成されている。
【0044】
前記収納部25の繰出し口25aは、フィードローラ42の周面にそうように下方に向け湾曲する通路63に連っており、この通路63の途中部にはフィードローラ41と協働して紙幣Pを搬送する搬送用ローラ64が設けられている。
【0045】
前記ゲートローラ43,43は間欠逆転と停止とを行うようになっている。その機構は、図5に図2のB−B矢視図として示すように、ゲートローラ43,43の軸53の端部にワンウエイクラッチ65を介して比較的長いアーム66が固着され、フィードローラ42の軸47の端部には比較的短いアーム67が固着されてこれらアーム66,67の先端間がリンク68で連結され、フィードローラ42の軸47の1回転によりアーム67、リンク68、アーム66を介してゲートローラ43の軸53が所定の回転角(α)の範囲だけ往復回動されるようになっている。そしてゲートローラ43のフィードローラ42とは同方向(繰出し方向とは逆方向)に回転するときのみワンウエイクラッチ65が働いて回転動し、戻り時にはワンウエイクラッチ65がフリーとなってゲートローラ43,43は停止状態におかれ、これによりゲートローラ43,43の周面が万遍なくゲート間隙形成のために供されるようにしてゲートローラ43,43の偏摩耗の防止が図られている。
【0046】
図示の実施形態では、前記キッカローラ41およびフィードローラ42により繰出される紙幣Pがゲート部44を通過する際に左右のゲート間隙の差から紙幣Pの通過抵抗が異ることにより傾いた状態で繰出されることが生じて後流側での斜行の原因となることを防止するため、繰出される紙幣Pの状況を把握してゲート間隙を自動的に調整するゲート間隙調整機構70が設けられている。
【0047】
上記ゲート間隙調整機構70は、図2および図4に示しているように、機枠45の左右の側枠45a,45aの外面側に沿うように薄板材からなるゲート間隙調整板71,71を有している。この調整板71は、一方を代表して説明するとその両端近くの位置に略45°に傾斜した長孔72,72が形成されており、この傾斜長孔72,72には前記側枠45aに固定のピン73,73が挿通され、このピン73,73をガイドとして調整板71が斜め方向(図4においてC−C方向)に上下動可能に支持されている。
【0048】
上記調整板71の一端の上面は前記ゲートローラ43,43の軸53を支持する前述の軸受52の下端に当接され、この軸受52はその上部に設けられた圧縮バネ74による付勢によって常時調整板71の端部上面に圧接されている。
【0049】
また上記調整板71の他端は垂直なスライド面75とされ、このスライド面75には調整用モータML (反対側のモータはMR とする)の駆動軸76上のウォーム77に嵌合して回転するウォームギヤ78と一体なネジ軸79の先端部が摺動可能に当接されており、このネジ軸79は機枠45側に固定のナット部材80に螺挿されていて、前記ウォームギア78の回転によりネジ軸79が図4において左右方向へ進退し、該ネジ軸79の前進(図4において左行)により前記調整板71を斜め左上方へ向けて押動し、同後退(図4において右行)により前記調整板71は自重と前記圧縮バネ74による付勢とによって斜め右下方へ移動するようになっている。
【0050】
上記の構成は図2にみられるように機枠45の両端に設けられ、左右のゲートローラ43,43をそれぞれ独立して移動させ、各ゲート間隙が調整される。
【0051】
前記調整用モータML 、MR の駆動軸76,76には、検出孔81,81…が同心的に配設された円板状のパルス検出板82,82が固着されており、機枠45側にはこのパルス検出板82の検出孔81,81…をカウントするセンサS1 、S1 (フォトセンサ)が設けられている。
【0052】
また収納部25の繰出し口25aに連なる通路63の出口端の左右位置には、繰出されて通過する紙幣Pの先端を検知するセンサSL 、SR (フォトセンサ)が設けられており、このセンサSL 、SR が同時に紙幣Pの先端を検知したときは斜行していないと判断され、左右において時間的なずれが生じた場合はそのずれ量に応じて左右の調整用モータML 、MR のいずれかを所定パルス数回動して前記調整板71,71を昇降させ、ゲートローラ43,43の軸53の高さ位置を微調整することにより正常繰出しがなされるように調整される。
【0053】
なお図2、図3において符号83は繰出しタイミング検知板で、略半円状を有し、フィードローラ42,42の軸47に固着され、この検知板83を検知するセンサSF が付設されていて、フィードローラ42,42およびキッカーローラ41,41の摩擦部41a,42aが紙幣に接触するタイミングを検知するものであり、本実施形態においてはセンサSF が遮光された瞬間が摩擦部41a,42aの中心位置が紙幣に接触しているように設定されている。したがってセンサSF の遮光後、所定時間でセンサSL ,SR が紙幣の先端を略同時に検知すれば正常な繰出しが行われていることになり、また逆にセンサSL ,SR が略同時に紙幣の先端を検知してもセンサSF の遮光後、所定時間以上経過していたり、あるいは所定時間より短い場合には正常な繰出しが行われていないことになる。いわば、センサSL 、SR で相対的なタイミングのシフトを検出し、センサSL 、SR およびセンサSF で絶対的なタイミングのシフトを検出する。
【0054】
次に上記実施の形態における作用を説明する。
収納部25に重積状態に収納される紙幣Pは、その繰出し方向略中央位置がキッカローラ41,41,41の上面で受けられ、繰出し方向先端寄りの位置がフィードローラ42,42の上面で受けられ、すべての紙幣Pの重量は上記各ローラで分担して受ける。
【0055】
繰出し指令に基づいて図示しないモータが駆動されると、クラッチ58を介してフィードローラ42,42の軸47が繰出し方向に回転し、その回転がベルト56を通じてキッカローラ41,41,41の軸46に伝達され、これにより最下位の紙幣Pがフィードローラ42およびキッカローラ41の各摩擦部42a,41aとの摩擦によりずり出され、繰出し口25aからフィードローラ42とゲートローラ43とによるゲート間隙を通る際に1枚に分離されて通路63へ送り出される。
【0056】
また繰出された紙幣Pが斜行状態であったり、繰出しタイミングがずれていると、繰出しタイミング検知板83でセンサSF が遮光されたのちに通路63に設けられている左右のセンサSL 、SR が紙幣Pの左右の先端を検知するまでの時間にずれが生じる。そして、後述するゲート間隙補正システムによりゲート間隙の補正が必要であると判断された場合には、調整用モータML またはMR を補正に要するパルス数分だけ駆動し、その駆動によりウォーム77、ウォームギヤ78を通じネジ軸79を進退させて調整板71を移動させ、ゲートローラ43,43の軸53の軸受52,52のいずれかを微小量上下動させることによりゲート間隙の補正がなされる。これにより斜行繰出しや空繰出しなどの繰出し異常が自動的に解消される。
【0057】
次に、本発明に係る紙葉類繰出し装置において特徴的なゲート間隙補正システムの概要について図6のブロック図を参照して説明する。
【0058】
センサSF 、SL 、SR は、紙葉類繰出し状態を検出し、検出結果をシステム全体を制御する制御部100へ供給する。制御部100は、該検出データを検出データ記憶部101(特許請求の範囲の第1の記憶手段に相当する)に格納する。所定の繰出し処理が終わると制御部100は、検出データ記憶部101に格納されたデータを取り出して所定の統計処理を行う。制御部100は、検出データの全てに対する統計処理を行うのではなく、ゲート間隙を除く外部要因の影響の少い中間部分のデータを選択し、選択されたデータに基づいて統計処理を行う。この点が本発明において特徴的な点であり、従来技術と異なる点である。検出データの選択・統計処理のプロセスは後述する。
【0059】
補正データ記憶部102(特許請求の範囲の第2の記憶手段に相当する)は、調整用モータML 、MR を駆動するための必要信号パルス数に該当する補正データを格納している。この補正データは、理論に基づいて算出された補正値がデータテーブル形式で格納されたものであり、各補正データは、上述の制御部100の統計処理結果に逐一対応するように格納されている。
【0060】
調整用モータML 、MR は、制御部100から与えられた信号に基づいて回動し、ゲート間隙調整機構70を作動させる。このとき、パルス検出器130は、調整用モータML、MR の回転数を検出して制御部100に供給する。制御部100は、パルス検出器130から供給されたパルス数が補正データ検出部102から取出した上記必要信号パルス数に到達した時点で調整用モータML、MR の回動を制止し、これによって、必要量のゲート間隔補正が行われることになる。
【0061】
以上の動作を繰り返すことにより適正なゲート間隔が維持される。
なお、モード切換スイッチ140は、通常の紙葉類繰出し処理を行う通常モードとメンテナンス処理を行うメンテナンスモードとの切換を行うモード切換手段である。前述の通り、メンテナンスモードでは、サービス技術員により繰出しテストに最適な擬似紙幣が使用されるため、検出データがそのまま使用できるので、この切換手段が備えられており、かつ、メンテナンスモードが選択されている場合は、後述するように制御部100の動作は通常モード時と異なる。
【0062】
センサSF 、SL 、SR による検出データのパルス波形を図8に示す。
図8において、センサSF の出力波形の1周期Tは、フィードローラ1回転の時間を示す。tL は繰出しタイミング検知板83でセンサSF が遮光された後に左のセンサSL が紙幣Pの左の先端を検知するまでの時間、tR は右のセンサSR が該紙幣の右の先端を検知するまでの時間を示す。図8においては、tR >tL となっており、繰出された紙幣がやや左側が先行して斜行していることが分かる。
【0063】
また、センサSR で検出された紙幣1枚分の時間のデータは、制御部100に送られ、内蔵するカウンタにより繰出し枚数Mのデータに変換されたうえ、検出データ記憶部101に格納される。このように格納されたデータの1具体例を図9に示す。
【0064】
図9において、縦軸のFnはn番目の繰出し処理を示し、横軸は1回の処理で繰出された紙幣の枚数を示す。なお、番号(1),(2),(3)が付されたF2 、F3 およびF6 は、後述するように繰出し枚数が所定枚数(本実施形態では、70枚)以上であるため統計処理の対象となるデータの番号Nであり、他のF1 、F4 およびF5 のデータは、所定の演算結果のデータが格納されるときに検出データ記憶部101から更新により削除される。
【0065】
繰出し状態のデータを検出する対象となる繰出し処理の範囲は、繰出し部に印加される集積紙幣の押圧力が全繰出し処理範囲における中間部分が好ましい。重積タイプの紙葉類繰出し装置では、収納されている紙幣の量が多い繰り出しの初期は紙幣の押圧力が非常に大きく、また、収納紙幣が少い繰り出し終了間際は押圧力が非常に小さいので、いずれもゲート間隙補正のためのデータとして不適当だからである。また、押圧手段85を進出させるようにした場合は、図10に示すとおり、押圧力が非連続的に変化する。従って、押圧手段85が進出して紙幣を押圧してから所定量の紙幣が繰出されるまでの押圧力P2 ないしP1 が印加されるM12ないしM11の範囲と、押圧手段85が進出する前であって紙葉類のみの荷重により該範囲の押圧力P2 ないしP1 と略同等な押圧力が印加されるM22ないしM21の範囲がデータ検出の最適の範囲である。
【0066】
図11に補正データの1具体例を示す。
この補正データは、理論に基づいて算出された補正値がデータテーブル形式で格納されたものである。
【0067】
図11において縦軸に記載の繰出し時間tA とは、繰出し処理全体のタイミングの良否を示す指標であり、本実施形態では、tL およびtR の平均値をいい、また、横軸に記載の斜行時間差tD とは、左右のゲート間隙のずれを示す。即ち、tA およびtD は、以下のように定義される。
tA =(tL +tR )/2、tD =tL −tR
【0068】
図11においては、繰出し時間tA は6.5msから14.0msまで0.5ms単位で記載されており、6msの場合で斜行角度差は5.6゜(センサピッチ123mm)である。斜行時間差tD は−6.0msから+6.0msまで1.0ms単位で記載されている。表の中には、これらの組み合わせに各々対応する出力パルス数が記載されており、繰出し時間tA と斜行時間差tD が与えられると、後述する調整用モータML 、MR を駆動するための必要出力パルス数を得ることができる。各出力パルス数は、2つの数字で構成され、左側の数字は左の調整用モータML のパルス数を、右側の数字は右の調整用モータMR のパルス数を意味し、ゲート間隙は、1パルスあたり1.1ミクロン開閉する。左右の出力パルス数に付けられた符号は、それぞれゲートの開放と閉鎖を意味し、正の場合はゲート間隙を拡大し、負の場合はゲートの間隙を縮小する。
【0069】
図11に記載の補正データは、理論に基づく最適補正値の1/5(この場合の5が特許請求の範囲の係数に相当)の値となっている。これは理論値のみに基づいて補正処理を継続すると、オーバーシュートが大きく、収束しなくなるような事態が発生するおそれがあるため、このような事態を回避して徐々に補正して確実に適正値に近づくようにするためである。なお、同図中央の網掛け部分、即ち、斜行時間差tD がー2.0msから2.0msまでで繰出し時間tA が9.5msから11.0msまでの部分は、繰出し安定領域を示したものであり、この領域では補正の必要がないことを示している。
【0070】
次に、本実施形態に係る紙幣繰出し装置に備えられたゲート間隙補正システムの一連の動作を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
紙幣繰出しの処理がなされると、制御部100は、収納部25内に収納された紙幣の枚数が所定範囲内にあるか否かを収納部25内に備えられたセンサ(図示せず)から供給される信号によってチェックする(S100)。本実施形態における紙幣繰出し装置40は、進退可能な押圧手段を備えた重積タイプの繰出し装置であり、集積された紙幣が繰出し部に印加する押圧力が非連続的に変動するので、繰出し条件として好適な押圧力を印加する範囲にある場合にデータ検出を行うためである。集積された枚数が所定の範囲内にない場合は、同一ステップを繰り返して紙幣の枚数を監視する。集積された枚数が所定の範囲内にある場合は、繰出し状態のデータtL 、tR およびMを検出する(S110)。
【0072】
センサSL 、SR で検出されたデータtL 、tR は、制御部100を介して検出データ記憶部101に供給され格納される(S120)。また、センサSR で検出された紙幣1枚分の時間のデータは、制御部100に送られ、内蔵するカウンタにより繰出し枚数Mのデータに変換された上、検出データ記憶部101に供給され格納される(S120)。
【0073】
このようにして検出データ記憶部101に格納された検出データに対して制御部100は、所定の統計処理を行う。前述したとおり、検出データの全てに対する統計処理を行うのでなく、ゲート間隙を除く外部要因の影響の少い中間部分のデータを選択し、選択されたデータに基づいて統計処理を行い、ゲート間隙の補正を行う点が本発明における特徴点である。
【0074】
先ず、制御部100は、繰出し処理された紙幣の枚数が所定枚数以上であるか否かをチェックする(S130)。繰出し枚数が少いときはデータとして統計処理の対象にならないからである。本実施形態においては、所定枚数は経験値から70枚とされる。従って、当該繰出し処理枚数が70枚に満たない場合は、該検出データを記憶部101から削除した上でS100のステップへ戻る。
【0075】
次に、制御部100は、繰出し処理枚数が70枚以上である検出データについて当該繰出し処理の最初の所定枚数分と最後の所定枚数分のデータを除いた中間部分の検出データについて繰出し時間tA および斜行時間差tD を算出し(S140)、検出データ記憶部101にtL 、tR 、Mのデータを更新することにより格納する(S150)。最初と最後の所定の枚数分を除外するのは、前述の通りこの範囲の繰出し動作では、紙幣の収納方式や押圧手段の押圧力のアンバランス等、ゲート間隙以外の要因が大きく影響し、斜行したり重送して繰出される可能性が高いからである。本実施形態では、該枚数は最初と最後のいずれも10枚としている。
【0076】
次に、この紙幣処理機40は、通常モードとメンテナンスモードとの切換を行うモード切換手段を備えているので、制御部100は、メンテナンスモードにおける検出データであるか否かをチェックする(S160)。前述通り、メンテナンスモードにおける検出データは、そのまま使用できるからである。メンテナンスモードにあるときのフローは後述する。
【0077】
通常モードのときは、(tA ,tD )の組み合わせの数Nをカウントし(S170)、Nの数が所定の数量に満たない場合は、上記プロセス(S100〜S170)を繰り返す(S180)。本実施の形態では、所定の数量を20としている(S180)。上記プロセスを繰り返した後Nの数が20になった時点で(S180)、補正処理(S200〜S220)に移行する。
【0078】
通常モードにおける補正処理においては、制御部100は先ず、各20個のtA ,tD を昇順または降順にソートし、最大値から第1の個数分(請求項の第1の個数分に相当)と最小値から第2の個数分(請求項の第2の個数分に相当)を除いた中間のデータについてtA 、tD の平均値をさらに求める。突発的な外部要因が発生する事態を考慮したものであり、中間のデータで平均値を算出することにより、特異なデータが検出された場合でも統計演算に算入されることを防止することができる。本実施の形態では、最大値からと最小値からのいずれも4個分のデータを除いた中間の各12個のデータについてtA 、tD の平均値を求めている(S200)。
【0079】
tA 、tD の平均値を算出した後、制御部100は、予め補正データ記憶部102にデータテーブル形式で格納された補正データにアクセスして、算出された平均値に対応する補正データを取出す(S210)。
【0080】
一方、メンテナンスモードにおける補正処理においては、制御部100は算出された(tA ,tD )に対応する補正データを補正データ記憶部102から取出した後(S240)、この補正値を5倍にする(S250)。前述の通り、補正データ検出部102に格納された補正値は、理論に基づく最適補正値の1/5の値となっているので、サービス技術員による最適な繰出しテストの結果を利用するためである。
【0081】
その後は、制御部100は、上記の補正データまたはこれの5倍の補正値に従い、左右の調整用モータML 、MR のいずれかに駆動信号を供給し、補正値のパルス数分回動させる(S220)。
【0082】
調整用モータML 、MR が回動すると、ゲート間隙調整機構70が作動して繰出し部のゲート間隙が調整される。
【0083】
上記一連の動作が終了すると、制御部100は、リセットをかけ(S260)、ゲート間隙補正システムを終了させる。
【0084】
このように、本実施形態における紙幣繰出し装置では、繰出し状態の検出データから、ゲート間隙を除く外部要因の影響を強く受けるデータを排除して安定した状態のデータを基にゲート間隙を調整するゲート間隙補正システムが備えられているので、縦集積タイプで指定枚数繰出しタイプの紙幣繰出し装置において信頼性の高い紙幣繰出し装置が提供される。
【0085】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る紙幣繰出し装置について、紙幣繰出しの機構と繰出し状態の検出方法を中心に、図12の部分断面図を参照しながら説明する。
【0086】
図12に示す紙幣繰出し装置1は、横集積タイプで全繰出しタイプの紙幣繰出し装置に適用した場合であり、図1に示す紙幣入出金機においては入金口11に備えられている。
【0087】
収納部90に紙幣が立位状態に収納され、引張りバネ3の引張り力により押圧部材16が該紙幣を右側の繰出し部に押圧している。収容部90の右端部であって紙幣Pの繰出し方向略中央の位置に収納部90の最も右に位置する紙幣を繰出し口95aに蹴り出すキッカローラ12が配設されている。紙幣Pの繰出し方向の先端位置には、最右位の紙幣を繰出し口から繰出すフィードローラ13が配設されており、フィードローラ13には繰出される紙幣の重なりを規制するゲートローラ14が対向して配設され、両ローラ13、14間の間隙により1枚の紙幣Pのみの通過を許容するゲート部95が形成されている。
【0088】
収納部90の繰出し口95aに連なる通路96の出口端の左右位置には、繰出し時間を検知するセンサSL 、SR (フォトセンサ)が設けられている。
【0089】
また、フィードローラ13,13の軸97には、フィードローラ13,13およびキッカーローラ12,12の摩擦部13a,12aが紙幣に接触するタイミングを検知する繰出しタイミング検知板150が固着され、この検知板150を検知するようにセンサSF が設けられてる。
【0090】
センサSF は、遮光された瞬間が摩擦部13a、12aの中心位置が紙幣に接触しているように設定されており、フィードローラの繰出しタイミングを検出する。従って、第1の実施形態と同様に、繰出しタイミング検知板150でセンサSF が遮光された後に、所定時間で左右のセンサSL 、SR がそれぞれ紙幣Pの左右の先端を略同時に検知すれば正常な繰出しが行われていることになり、また、左右のセンサSL 、SR がそれぞれ紙幣Pの左右の先端を検知するまでの時間tL 、tR がシフトしているときは、繰出された紙幣Pが斜行状態にあり、繰出しタイミングがずれていることになる。このようにして繰り出し状態のデータを検出した後は、第1の実施の形態と同様にしてゲート間隙補正システムの一連のプロセスを経てゲート間隔の補正がされ、適正なゲート間隔の調整・維持が行われる。
【0091】
なお、本発明に係る紙葉類繰出し装置は、以上の実施の形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、メンテナンスモードがない紙葉類繰出し装置や押圧手段がない小型の縦集積タイプの紙葉類繰出し装置にも適用できるのは勿論であり、また、検出データの処理過程においても、除外する検出データの数量は、適宜変更することができ、検出データの統計演算も平均値に限らず、偏差値等に基づくものでもよい。また、これらの演算結果に対応して取出した補正パルス数も理論値の1/5に限らず、他の掛率を使用してもよい。さらに、各部の材料、形状等も仕様に応じて適宜変更することができる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明に係る紙葉類繰出し装置は、以下の効果を奏する。
即ち、本発明によれば、検知手段によって検出された紙葉類繰出し状態のデータからゲート間隙を除く外部要因の影響の少い安定領域のデータを選択し、該データに基づいてゲート間隙の調整を行うので、好適なゲート間隙が維持され、斜行や紙詰まり等のトラブルのない紙葉類繰出し装置が提供される。
【0093】
また、本発明によれば、ゲート間隙を除く外部要因の影響を受ける可能性が高い場合として、繰出し枚数が第1の所定枚数より少い場合と、繰出し直後の第2の所定枚数分と繰出し終了前の第3の所定枚数分とを検出データから除外し、さらに該除外後のデータをソートして、最大値から第1の所定個数分と最小値から第2の所定個数分とをさらに除外するので、横集積タイプの紙葉類繰出し装置において好適なゲート間隙が維持され、繰出しトラブルのない信頼性の高い紙葉類繰出し装置が提供される。
【0094】
また、本発明によれば、縦集積タイプの紙葉類繰出し装置において、収納部内の紙葉類の枚数が自身の重さによる押圧力で前記繰出し手段が安定的に紙葉類を繰出しできる第1の所定範囲に属するときに検出した検出データから前述した他の外部要因の影響を受ける可能性が高いデータを除外して所定の統計演算処理を行い、該演算結果に基づいてゲート間隙の調整を行うので、好適なゲート間隙が維持され、大量の紙葉類の繰出し向けに使用され安定稼働が厳しく要求される縦集積タイプの紙葉類繰出し装置において、安定して稼働する紙葉類繰出し装置が提供される。
【0095】
また、本発明によれば、予め理論値に基づく補正データを第2の記憶手段に格納し、検知手段により検出された繰出し状態のデータから紙葉類の繰出し時間と斜行時間差とを算出し、所定の統計演算を行った後、第2の記憶手段から該演算結果に対応する補正データを取出してゲート間隙調整を行うので、上記効果に加え、正確なゲート間隙調整が可能となり、より信頼性の高い紙葉類繰出し装置が提供される。
【0096】
また、本発明によれば、モード切換手段が備えられていた場合であってメンテナンスモードが選択されたときは、制御手段が最適補正値について前記ゲート間隙調整手段に指令信号を供給するので、上記効果に加え、より正確なゲート間隙調整が可能となり、より一層信頼性の高い紙葉類繰出し装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用対象例としての紙幣入出金機を示す略示断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図3】 図2のA−A矢視相当の断面図である。
【図4】 図2のゲート間隙調整機構を示す正面図である。
【図5】 図2のB−B矢視図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類繰出し装置に備えられたゲート間隙補正システムの概要を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類繰出し装置に備えられたゲート間隙補正システムの一連の動作を示すフローチャートである。
【図8】 センサSF 、SL 、SR により検出され、紙幣の繰出し状態を示すパルス信号の1例を示すタイミングチャートである。
【図9】 センサSR により検出され、制御部100によって変換され、検出データ記憶部101に格納された繰出し枚数Mのデータの1具体例を示す図である。
【図10】 図2に示す紙幣繰出し装置40における収容紙幣の枚数と紙幣押圧力との関係を示す図である。
【図11】 補正データ記憶部102にデータテーブル形式で格納された補正データの1具体例を示す図表である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態の部分断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の第2の実施の形態である紙幣繰出し装置
12,41 キッカローラ
13,42 フィードローラ
14,43 ゲートローラ
11 入金口
15 繰込み手段(紙葉類繰出し手段)
16 押圧部材
17 識別部
25,90 収納部
25a,95 繰出し口
40 本発明の第1の実施の形態である紙幣繰出し装置
44 ゲート部
70 ゲート間隙調整機構
71 ゲート間隙調整板
82,パルス検出板
83,150 繰出しタイミング検知板
85 押圧手段
100 制御部
101 第1の記憶手段としての検出データ記憶部
102 第2の記憶手段としての補正データ記憶部
130 パルス検出器
140 モード切換手段としてのモード切換スイッチ
SF 、SL 、SR 検知手段としてのフォトセンサ
ML 、MR 調整用モータ

Claims (8)

  1. 紙葉類を立位状態に収納し得るとともに側端部に繰出し口が開口された収納部と、
    前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦部により前記紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、
    前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し状態を検出する検知手段と、
    前記検知手段が検出した繰出し状態データを格納する第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に格納された繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚数が統計演算の対象にならない程度に少ない第1の所定枚数以下の繰出し処理の繰出し状態データと、繰出された紙葉類の枚数が前記第1の所定枚数を超える繰出し処理については繰出し開始直後の第2の所定枚数および繰出し終了間際の第3の所定枚数の繰出し状態データとを各繰出し処理毎に少なくとも除くことにより、安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データのみを前記第1の記憶手段に蓄積し、蓄積された繰出し状態データに基づいて統計演算を行い、該演算結果に基づいて前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する制御手段と、
    前記制御手段から供給された指令信号により前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置。
  2. 紙葉類を重積状態に収納し得るとともに下部一側に繰出し口が開口された収納部と、
    前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦部により最下位の紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、
    前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し状態を検出する検知手段と、
    前記検知手段が検出した繰出し状態データを格納する第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に格納された繰出し状態データであって、前記繰出し手段への押圧力が全繰出し処理範囲における中間部分に該当する繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚数が統計演算の対象にならない程度に少ない第1の所定枚数以下の繰出し処理の繰出し状態データと、繰出された紙葉類の枚数が前記第1の所定枚数を超える繰出し処理については繰出し開始直後の第2の所定枚数および繰出し終了間際の第3の所定枚数の繰出し状態データと、を少なくとも除く、安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データのみに基づいて統計演算を行い、該演算結果に基づいて、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する制御手段と、
    前記制御手段から供給された指令信号により前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置。
  3. 前記収容部内に進退可能に設けられ、前記収納部内の枚数の減少により紙葉類のみの荷重に起因して前記繰出し手段への押圧力が前記中間部分の下限を下回った時に前記収納部内に進出して紙葉類を前記繰出し手段へ押圧する押圧手段を備え、
    前記繰出し手段への押圧力は、前記押圧手段が進出する前は紙葉類のみの荷重に起因する押圧力であり、前記押圧手段が進出した後は、紙葉類の荷重に起因する押圧力および前記押圧手段による紙葉類への押圧力の合計でなることを特徴とする請求項2に記載の紙葉類繰出し装置。
  4. 前記安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データは、
    前記繰出し状態データの最大値から第1の個数分までに対応する繰出し処理と前記繰出し状態データの最小値から第2の個数分までに対応する繰出し処理とを前記第1の記憶手段に格納された繰出し状態データからさらに除くことにより得らることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類繰出し装置。
  5. 前記安定した繰出し処理に対応する繰出し状態データは、
    前記繰出し状態データの最大値から第1の個数分までに対応する繰出し処理と前記繰出し状態データの最小値から第2の個数分までに対応する繰出し処理とを前記中間部分に該当する繰出し状態データからさらに除くことにより得らることを特徴とする請求項2または3に記載の紙葉類繰出し装置。
  6. 前記検知手段は、前記フィードローラの繰出しタイミングに対する紙葉類の繰出し時間と斜行繰出しに起因する紙葉類左右の斜行時間差とを検出する手段であり、
    前記ゲート間隙補正システムは、前記繰出し時間と前記斜行時間差に対応するゲート間隙補正値を予め格納した第2の記憶手段を備え、
    前記制御手段は、検出された前記繰出し時間と前記斜行時間差に基づいて統計演算を行い、該演算結果に対応するゲート間隙補正値を前記第2の記憶手段から取出して前記ゲート間隙調整手段に指令信号を供給するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の紙葉類繰出し装置。
  7. 前記第2の記憶手段に格納されたゲート間隙補正値は、理論値として算出された補正値である最適補正値を係数で除算したものであることを特徴とする請求項6に記載の紙葉類繰出し装置。
  8. 通常の紙葉類繰出し処理を行う通常モードとメンテナンス処理を行うメンテナンスモードとの切換を行うモード切換手段を備え、
    前記第2の記憶手段には、前記通常モードおよび前記メンテナンスモードのそれぞれに対応したゲート間隙補正値が格納され、
    前記メンテナンスモードにおける前記係数は1であることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類繰出し装置。
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