JPH10265071A - 紙葉類繰出し装置 - Google Patents

紙葉類繰出し装置

Info

Publication number
JPH10265071A
JPH10265071A JP9068404A JP6840497A JPH10265071A JP H10265071 A JPH10265071 A JP H10265071A JP 9068404 A JP9068404 A JP 9068404A JP 6840497 A JP6840497 A JP 6840497A JP H10265071 A JPH10265071 A JP H10265071A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feeding
gate
data
sheet
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9068404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3703598B2 (ja
Inventor
Koji Matsumoto
本 浩 二 松
Yoshiki Iwamoto
本 義 樹 岩
Masahide Miyahara
原 正 秀 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP06840497A priority Critical patent/JP3703598B2/ja
Publication of JPH10265071A publication Critical patent/JPH10265071A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3703598B2 publication Critical patent/JP3703598B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙葉類繰出し装置のゲート間隙の補正を適正
に行う。 【解決手段】 紙葉類繰出し状態をセンサSF 、SL 、
SR により検出し、検出データから繰出し口95a以外
の外部要因が強く影響するデータを排除し(S130、
S140、S180、S200)、残余の安定状態のデ
ータに基づいて所定の統計演算処理を行い(S120〜
S150、S200)、理論値に基づくデータテーブル
形式の補正値を予め格納した第2の記憶領域から該演算
結果に対応する補正値を取出し(S210、S24
0)、該補正値に従って、調整用モータML 、MR を回
動させ(S220)、ゲート間隙調整機構70を作動し
て紙葉類繰出し口95aのゲート間隙を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀行等の金融機関
等において使用される紙幣処理機等に用いられる紙葉類
繰出し装置に係り、特に、繰出し部のゲート間隙を自動
的に補正することができるゲート間隙補正システムを備
えた紙葉類繰出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙葉類繰出し装置は、紙幣入出金機や紙
幣整理機等、紙幣等の紙葉類を処理する機器として銀行
等の金融機関等で広く使用されている。
【0003】従来、繰出し部のゲート間隙を自動的に補
正することができる紙葉類繰出し装置としては、例え
ば、特開平2−138035号公報や特開平3−424
30号公報に示される装置のように、集積状態の紙葉類
をフィードローラやゲートローラで形成される左右一対
のゲート間隙を通過させて繰出す繰出し手段と、その一
対のゲート間隙をモータ等の電気的駆動手段によって個
々に調整するゲート間隙調整手段と、繰出される紙葉類
の繰出し時間および斜行度合いを測定するセンサを少な
くとも搬送幅方向に2個設けてなる繰出し状態検知手段
と、その繰出し状態検知手段が検出する検出データを基
にゲート間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正を
行う制御手段とを有していた。
【0004】また、特開平2−138035号公報に示
される装置では、検出データを基準枚数分データ保存部
に蓄積した後に、統計処理を行いその平均値を基にゲー
ト間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正を行って
いた。
【0005】また、特開平3−42430号公報に記載
の装置では、検出データを前件部としその検出データに
対応して設定されるゲート間隙を後件部とするファジィ
ルールを設定し、検知手段による現行の検出データから
前記ファジィルールに基づいた最も妥当な補正値を決定
し、ゲート間隙調整手段を作動させてゲート間隙の補正
を行うようになっていた。
【0006】これらの紙葉類繰出し装置では、繰出され
る紙葉類の全てについてデータを検出し、そのデータを
基にゲート間隙の補正を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、紙葉類
繰出し装置には様々な種類があるため、紙葉類の繰出し
条件は各タイプおよびそれらの組み合わせによって異な
っている。
【0008】紙葉類繰出し装置の種類としては、一般的
に、紙葉類が集積される方向による分類では、いわゆる
横集積タイプと縦集積タイプがあり、また、集積された
紙葉類の繰出し方による分類では、いわゆる全繰出しタ
イプと指定枚数繰出しタイプとがある。
【0009】横集積タイプとは、図12に示すように、
紙葉類を立位状態で水平方向へ重ねて集積し、その集積
方向の先端部にフィードローラやゲートローラ等からな
る繰出し手段を配置し、集積紙幣の集積方向の後端部を
押圧板という押圧手段によって常に繰出し手段側に押圧
するタイプである。また、縦集積タイプとは、図3に示
すように、紙葉類を重積状態に集積し、その集積方向の
下端部にフィードローラやゲートローラ等からなる繰出
し手段を配置し、集積された紙葉類の量が減少して繰出
し手段への押圧力が所定量以下に低下したときにのみ進
出して紙葉類を前記繰出し手段へ押圧する押圧手段を有
するタイプである。
【0010】また、全繰出しタイプとは、例えば紙幣入
金口に用いられるように、1回の繰出し動作で集積され
た紙葉類をすべて繰出すタイプであり、指定枚数繰出し
タイプとは、例えば紙幣収納部に用いられるように、1
回の繰出し動作では指定された枚数の紙葉類のみを繰出
すタイプである。
【0011】さらにこれらのタイプの組み合わせにより
以下のように繰出し条件が異なる。例えば、横集積タイ
プで全繰出しタイプのものでは、図12に示すように、
集積紙葉類を繰出し手段へ押圧する押圧力はほぼ一定で
安定しているが、繰出しの始めと終わりでゲート間隙以
外の要因により繰出しが異常になる可能性が高かった。
即ち、繰出し始めは、紙葉類が最初からゲート部へ入り
込んでいたり繰出しの開始と同時にゲート部へ入る関係
上、斜行したり重送して繰出されたりする可能性が高
く、また、繰出しの終わりでは、紙葉類が押圧手段によ
る押圧力の左右のアンバランスの影響を直接受けるため
斜行繰出しされる可能性が高かった。
【0012】また、例えば、縦集積タイプで指定枚数繰
出しタイプのものでは、集積紙葉類の量によって最下位
の紙葉類に印加される加重が異なり、さらに図10に示
すように、押圧手段が紙葉類を押圧したりしなかったり
するため紙葉類を繰出し手段に押圧する圧力が非連続的
に変動し、集積紙葉類の量が極端に多い場合は高加重と
なり、押圧手段が進出する寸前では低加重となり、ゲー
ト間隙以外の要因により繰出しが異常になる可能性が高
かった。
【0013】さらに、以上のようないわば物性的な外部
要因の他に繰出し条件に影響を与えるものとして人的要
因によるものもある。例えば、紙葉類繰出し装置は経年
劣化等による繰出し不良を回避するため、定期的なメン
テナンスが施される場合が多いが、サービス技術員がテ
ストに使用する擬似紙幣は装置の稼働に最適な紙質を有
している。しかし、通常の繰出しで扱う紙幣は、折れ・
皺等で疲弊している場合が多いうえ、損券等も含まれる
ので、実際の繰出し状態でのデータとメンテナンス時の
データとは、著しく異なる。このような異なるデータも
従来技術は同様に取扱っていたため、補正をするための
正確なデータが得られなかった。
【0014】このように、紙葉類繰出し装置のタイプお
よびそれらの組み合わせ等によって紙葉類の繰出し条件
が異なるにもかかわらず、従来の技術では、繰出された
紙葉類のすべてについてデータを検出し、そのデータを
基にゲート間隙を補正していたため、ゲート間隙を除く
外部の要因の影響が大きく作用し、適正なゲート間隙補
正を行うことができないという問題点があった。
【0015】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ゲート間隙を除く外部要因の影
響を受けにくく、繰出しが安定している部分のデータの
みを収集し、そのデータを基にゲート間隙を補正するこ
とにより適正なゲート間隙補正が行えるゲート間隙補正
システムを備えた紙葉類繰出し装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下の手段を提供する。
【0017】即ち、本発明(請求項1)によれば、紙葉
類を集積状態に収納し得るとともに端部に繰出し口が開
口された収納部と、前記繰出し口側に設けられ周面の一
部に形成された摩擦部により前記紙葉類を前記繰出し口
から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラの
周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制す
るゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記ゲ
ートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉
類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、前
記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し状
態を検出する検知手段と、前記検知手段が検出した検出
データを格納する記憶手段と、システム全体を制御する
とともに、前記記憶手段に格納された検出データからゲ
ート間隙を除く外部要因の影響の少い安定領域のデータ
を選択し、選択されたデータに基づいて所定の統計演算
を行い、該演算結果に基づいて前記フィードローラと前
記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する
制御手段と、前記制御手段から供給された指令信号によ
り前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を調
整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正シス
テムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置が提供
される。
【0018】また、本発明(請求項2)によれば、紙葉
類を立位状態に収納し得るとともに側端部に繰出し口が
開口された収納部と、前記繰出し口側に設けられ周面の
一部に形成された摩擦部により前記紙葉類を前記繰出し
口から順次繰出すフィードローラと前記フィードローラ
の周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なりを規制
するゲートローラとを備え、前記フィードローラと前記
ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙
葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置において、
前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し
状態を検出する検知手段と、前記検知手段が検出した繰
出し状態データおよび該繰出し状態データに基づく各種
のデータを格納する第1の記憶手段と、システム全体を
制御するとともに、前記第1の記憶手段に格納された繰
出し状態データから繰出された紙葉類の枚数が第1の所
定枚数を下回る検出データを除外して演算対象データを
抽出した後、該演算対象データから繰出し直後の第2の
所定枚数分と繰出し終了前の第3の所定枚数分とを除い
た中間部分データを前記第1の記憶手段に格納して蓄積
し、蓄積された前記中間部分データについて所定の統計
演算を行い、該演算結果に基づいて前記フィードローラ
と前記ゲートローラとの間隙を補正する指令信号を供給
する制御手段と、前記制御手段から供給された指令信号
により前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙
を調整するゲート間隙調整手段とを含むゲート間隙補正
システムを備えたことを特徴とする紙葉類繰出し装置が
提供される。
【0019】また、本発明(請求項3)によれば、紙葉
類を重積状態に収納し得るとともに下部一側に繰出し口
が開口された収納部と、前記繰出し口側に設けられ周面
の一部に形成された摩擦部により最下位の紙葉類を前記
繰出し口から順次繰出すフィードローラと前記フィード
ローラの周面に対向配置され繰出される紙葉類の重なり
を規制するゲートローラとを備え、前記フィードローラ
と前記ゲートローラとの間隙を通過させて紙葉類を繰り
出す紙葉類繰出し手段とを有する紙葉類繰出し装置にお
いて、前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の
繰出し状態を検出する検知手段と、前記検知手段が検出
した繰出し状態データおよび該繰出し状態データに基づ
く各種のデータを格納する第1の記憶手段と、システム
全体を制御するとともに、前記収納部に収納された紙葉
類の枚数が前記繰出し手段による繰出し条件として好適
な押圧力を印加する所定範囲に属するときに前記検知手
段により検出され前記第1の記憶手段に格納された繰出
し状態データに基づいて所定の統計演算を行い、該演算
結果に基づいて前記フィードローラと前記ゲートローラ
との間隙を補正する指令信号を供給する制御手段と、前
記制御手段から供給された指令信号により前記フィード
ローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート間
隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えたこ
とを特徴とする紙葉類繰出し装置が提供される。
【0020】前記制御手段は、前記第1の記憶手段に格
納された繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚
数が第1の所定枚数を下回る検出データを除外して演算
対象データを抽出した後、該演算対象データから繰出し
直後の第2の所定枚数分と繰出し終了前の第3の所定枚
数分とを除いた中間部分データを前記第1の記憶手段に
格納して蓄積し、蓄積された前記中間部分データについ
て所定の統計演算を行い、該演算結果に基づいて前記フ
ィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指
令信号を供給することが好ましい。
【0021】前記制御手段が行う統計演算は、前記第1
の記憶領域に蓄積された所定個数分の中間部分データの
うち、最大値から第1の所定個数分と最小値から第2の
所定個数分とを除外した部分の統計処理対象データにつ
いての統計演算であることが好ましい。
【0022】また、本発明(請求項6)によれば、前記
収容部内に進退可能に設けられ収納部内の紙葉類の量が
減少して繰出し手段への押圧力が所定量以下に低下した
時に前記収納部内に進出して紙葉類を前記繰出し手段へ
押圧する押圧手段を備え、前記繰出し手段に印加される
紙葉類の押圧力が繰出し条件として好適な所定範囲は、
前記押圧手段が進出して紙葉類を押圧してから所定量の
紙葉類が繰出されるまでの第1の所定範囲と、前記押圧
手段が進出する前であって紙葉類のみの加重により前記
第1の所定範囲の押圧力と略同等な押圧力が印加される
第2の所定範囲とでなることを特徴とする請求項3ない
し5のいずれかに記載の紙葉類繰出し装置が提供され
る。
【0023】また、本発明(請求項7)によれば、前記
検知手段は、前記フィードローラの繰出しタイミングに
対する紙葉類の繰出し時間と斜行繰出しに起因する紙葉
類左右の斜行時間差とを検出する手段であり、前記ゲー
ト間隙補正システムは、前記繰出し時間と前記斜行時間
差に対応するゲート間隙補正値を予め格納した第2の記
憶手段を備え、前記制御手段は、検出された前記繰出し
時間と前記斜行時間差に基づいて所定の統計演算を行
い、前記第2の記憶手段から該演算結果に対応するゲー
ト間隙補正値を取出して前記ゲート間隙調整手段に指令
信号を供給するようにしたことを特徴とする請求項2な
いし6のいずれかに記載の紙葉類繰出し装置が提供され
る。
【0024】前記第2の記憶手段に格納されたゲート間
隙補正値は、最適補正値を所定の係数で除算したもので
あるとよい。
【0025】また、本発明(請求項9)によれば、通常
の紙葉類繰出し処理を行う通常モードとメンテナンス処
理を行うメンテナンスモードとの切換を行うモード切換
手段を備え、前記制御手段は、通常モード時には最適補
正値を所定の係数で除算したゲート間隙補正値を格納し
た前記第2の記憶手段から取出した前記演算結果に対応
するゲート間隙補正値について前記ゲート間隙調整手段
に指令信号を供給し、メンテナンスモード時には前記最
適補正値について前記ゲート間隙調整手段に指令信号を
供給することを特徴とした請求項2ないし8のいずれか
に記載の紙葉類繰出し装置が提供される。
【0026】さらに、前記制御手段が行う統計演算は、
平均演算であるとよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について説明する。なお、上述の図面を
含め、以下の図面では、同一の部分には同一の参照番号
を付する。
【0028】先ず、本発明に係る紙葉類繰出し装置を備
えた紙幣処理機の全体的な動作について説明する。
【0029】図1は本発明に係る紙幣繰出し装置を適用
する紙幣収納部を備えた紙幣処理機の一例として紙幣入
出金機の場合を示す略示断面図で、その構成の概要を説
明すると、機体10の上部には入金すべき紙幣Pを立位
姿勢でセットする入金口11が設けられ、この入金口1
1には最前位の紙幣Pを1枚ずつ繰込むためのキッカロ
ーラ12、フィードローラ13、ゲートローラ14等か
らなる繰込み手段15が設けられており、紙幣Pの背後
を押圧する押圧部材16により最前位の紙幣Pが繰込み
手段15に所定の押付け力により当接されるようになっ
ている。
【0030】前記繰込み手段15により繰込まれた紙幣
を搬送する取込み搬送路には、紙幣Pの真偽、金種、正
損等を判別する識別部17が設けられ、この識別部17
の下流には前記入金口11の背後位置に設けられている
リジェクト口18へリジェクト紙幣と識別された紙幣を
繰込むための搬送路19が分岐され、またその分岐点よ
り下流側には表裏反転部20が設けられている。
【0031】上記搬送路の末端位置の上方部には出金口
21が設けられており、この出金口21の下部には出金
リジェクト紙幣P′を収納する出金リジェクト箱22が
設けられている。上記出金口21へは周知のように搬送
路23により出金紙幣が送り込まれ、その出金紙幣は図
示しない押動手段により紙面に対し手前側に押し出され
るようになっており、また出金リジェクトの場合は出金
口21の底部を構成している左右一対の底板24,24
が下方に開いて出金リジェクト箱22内に取込むように
なっている。
【0032】上記各部は機体10の上部領域内に配設さ
れ、この上部領域の下部の中間領域には紙幣を一時保留
するための一時保留部が、その下方の下部領域には紙幣
収納装置が配設され、この下部領域は機体10に対し一
括引出し可能な構成とされる。
【0033】前記下部領域には、固定金庫としての万円
紙幣用、5千円紙幣用、千円紙幣用の各収納部25,2
5,25が同一構成として配設されるほか、機体10内
の紙幣を回収して精算等の処理時に他所へ運搬するため
の回収カセット26が着脱可能に収蔵されている。
【0034】また上記各収納部25,25…および回収
カセット26の直上位置の中間領域内にはそれぞれ一時
保留部27,27,27,28が配設され、これら収納
部25,25…の一時保留部27,27…の上部位置に
は前記識別部17による識別結果に基づいて各収納部に
対応する金種の紙幣を送り込むため分岐路29を経て搬
送する搬送路30および送込み手段31,31…が配設
されており、一時保留部27,27…内には一時保留紙
幣Pを収納部25,25…内に一括して収納する際に開
く昇降自在な一対の底板32,32があって入金承認時
に収納するようになっている。一時保留紙幣Pの収納不
承認による返却は、機体10の前面の扉を解錠して開
け、そこから手で取出すようになっている。また回収カ
セット26の一時保留部28は、送込み手段33のほか
繰出し手段34を備え、回収カセット26内の収納紙幣
をも載置板35の上昇により繰出すことができるように
なっており、またそのとき底板36,36は左右にスラ
イドして開閉されるようになっている。
【0035】前記収納部25,25,25の底部には本
発明による繰出し装置40が設けられて紙幣を1枚ずつ
繰出すようになっており、繰出された紙幣の搬送路3
7,38は前記出金口21への搬送路23に連なり、搬
送路37の途中には出金識別部39が設けられている。
【0036】したがって、入金時の紙幣の流れは、図1
において入金口11に入金すべき紙幣Pを立位姿勢にセ
ットし、繰込み手段15の駆動により1枚ずつ繰込ま
れ、識別部17を通る際に金種、正損、表裏等が判別さ
れ、表裏の反転を要する紙幣は表裏反転部20を通って
各金種別の一時保留部へ送り込まれ、損券は回収カセッ
ト26の上方の一時保留部28へ送り込まれる。またリ
ジェクト紙幣はリジェクト口18へ戻される。
【0037】出金の場合は、出金すべき金種の収納部2
5,25…の下部から繰出されて搬送路37、出金識別
部39、搬送路38,23を通じ出金口21へ送り込ま
れ、出金リジェクト紙幣は出金リジェクト箱22へ送り
込まれる。
【0038】前記繰出し装置40は、図3に部分断面図
を示すように、収納部25の下部であって当該収納部2
5に収納されている紙幣Pの繰出し方向略中央位置にキ
ッカローラ41が配設され、上記紙幣Pの繰出し方向先
端位置にフィードローラ42が配設されており、これら
キッカローラ41およびフィードローラ42は紙幣Pの
繰出し方向長さより大きい周長を有するとともに両ロー
ラ41,42は同じ外径とされている。また上記フィー
ドローラ42にはゲートローラ43(逆転ローラ)が対
設され、両ローラ42,43間の間隙により1枚の紙幣
Pのみの通過を許容するゲート部44を形成している。
【0039】上記キッカローラ41とフィードローラ4
2とは詳細は後述するが軸方向において互に干渉しない
よう異る位置に設けられ、側面視において両ローラ4
1,42の一部がラップした形となっている。
【0040】またキッカローラ41の摩擦部41aとフ
ィードローラ42の摩擦部42aとは両ローラ41,4
2において同位相とされている。
【0041】図2〜図4は本発明の第1の実施の形態に
かかる紙葉類繰出し装置40を示しているもので、図2
は該繰出し装置40の平面図であり、図3は図2のA−
A矢視断面を示し、さらに図4は外側面を示している。
【0042】紙幣Pが重積状態で収納される収納部25
の側部には収納部25内に進退可能な押圧手段85が設
けられており、紙幣の収納量が所定量以下に減少してキ
ッカローラ41とフィードローラ42に対する紙幣の押
圧力が所定以下に減少した時に収納部25内に進出して
紙幣を押圧するようになっている。また、紙幣の収納量
が所定量以上の時と紙幣を収納する時には収納部25か
ら退避した状態に保持されるようになっている。また、
収納部25の下部には箱形状をなす機枠45が設けら
れ、この機枠45内に前記キッカローラ41およびフィ
ードローラ42の軸46,47の両端部が機枠45の側
枠45a,45aに設けられた軸受部48,48および
49,49に回転自在に支持されており、これらローラ
41,42の上に重積紙幣Pが載置されて紙幣Pの繰出
し方向(紙幣の短手方向)の略中央位置をキッカローラ
41が支え、紙幣Pの繰出し方向先端位置をフィードロ
ーラ42が支えるようになっている。
【0043】上記キッカローラ41は、図示の例では紙
幣Pの長手方向中央と両端近くとの3箇所に対応するよ
う3個からなっており、フィードローラ42は上記3個
のキッカローラ41,41,41の各間に位置するよう
2個からなっていて、互に一部が入り組み合って干渉し
ないように構成されている。またこれらローラは、繰出
し口25a方向に下り傾斜して設けられる底板50に穿
設された孔から上方に若干突出しておかれている。
【0044】なお上記キッカローラ41の摩擦部41a
は、周面が歯形状をなすゴム等の摩擦部材で構成され、
その周面の裏面には空間41bが設けられていて、高荷
重が加わった際のキック力を抑えるようになされてい
る。
【0045】上記フィードローラ42,42の図3にお
いて左肩位置(繰出し口25aの直近位置)には、前記
側枠45a,45aに上下方向に長い長孔51(図4
示)に上下微動可能に嵌合支持された軸受52,52に
両端が軸支される軸53上のゲートローラ43,43が
位置され、フィードローラ42,42の周方向に形成さ
れた2条の溝42b,42bにゲートローラ43,43
の軸方向両側部のフランジ43a,43aが嵌入して一
部が互にラップした状態になってゲート間隙を形成して
いる。
【0046】上記キッカローラ41およびフィードロー
ラ42の軸46,47の機枠45内に位置する一端部に
はプーリー54,55が固着されており、これらプーリ
ー54,55間にはベルト56が巻回されて両ローラ4
1,42が同一方向に同期回転するようになっている。
そしてフィードローラ42の軸47の機枠45外に突出
する端部には図示しないモータからの回転をベルトを通
じて受けるためのプーリー57がクラッチ58を介して
取付けられている。
【0047】またキッカローラ41の軸46の端部には
繰出しストップ時に作動するブレーキ装置59が設けら
れている。なお前記クラッチ58は、クラッチONによ
り繰出しがスタートし、OFFにより繰出しがストップ
するように設定されている。
【0048】前記キッカローラ41より紙幣繰出し方向
に対し後方の位置には補助ローラ60が機枠45の側枠
45a,45a間に軸61により回転自由に設けられ、
重積紙幣Pの後方部分を補助的に支えるようになされて
いる。
【0049】また上記補助ローラ60の両端位置はカー
ル紙幣進入防止用プレート62,62が設けられてい
る。このプレート62,62はバネ性を有する細幅板状
のもので、その基端が機枠45に取付けられ、常時は弾
性により先端側が上昇する習性を有していて、収納紙幣
枚数が少いときは前記補助ローラ60の上面よりも高い
位置におかれ、カールした紙幣が収納された際にそのカ
ール端が補助ローラ60と機枠45との間に入り込むこ
とを防ぐように形成されている。
【0050】前記収納部25の繰出し口25aは、フィ
ードローラ42の周面にそうように下方に向け湾曲する
通路63に連っており、この通路63の途中部にはフィ
ードローラ41と協働して紙幣Pを搬送する搬送用ロー
ラ64が設けられている。
【0051】前記ゲートローラ43,43は間欠逆転と
停止とを行うようになっている。その機構は、図5に図
2のB−B矢視図として示すように、ゲートローラ4
3,43の軸53の端部にワンウエイクラッチ65を介
して比較的長いアーム66が固着され、フィードローラ
42の軸47の端部には比較的短いアーム67が固着さ
れてこれらアーム66,67の先端間がリンク68で連
結され、フィードローラ42の軸47の1回転によりア
ーム67、リンク68、アーム66を介してゲートロー
ラ43の軸53が所定の回転角(α)の範囲だけ往復回
動されるようになっている。そしてゲートローラ43の
フィードローラ42とは同方向(繰出し方向とは逆方
向)に回転するときのみワンウエイクラッチ65が働い
て回転動し、戻り時にはワンウエイクラッチ65がフリ
ーとなってゲートローラ43,43は停止状態におか
れ、これによりゲートローラ43,43の周面が万遍な
くゲート間隙形成のために供されるようにしてゲートロ
ーラ43,43の偏摩耗の防止が図られている。
【0052】図示の実施形態では、前記キッカローラ4
1およびフィードローラ42により繰出される紙幣Pが
ゲート部44を通過する際に左右のゲート間隙の差から
紙幣Pの通過抵抗が異ることにより傾いた状態で繰出さ
れることが生じて後流側での斜行の原因となることを防
止するため、繰出される紙幣Pの状況を把握してゲート
間隙を自動的に調整するゲート間隙調整機構70が設け
られている。
【0053】上記ゲート間隙調整機構70は、図2およ
び図4に示しているように、機枠45の左右の側枠45
a,45aの外面側に沿うように薄板材からなるゲート
間隙調整板71,71を有している。この調整板71
は、一方を代表して説明するとその両端近くの位置に略
45°に傾斜した長孔72,72が形成されており、こ
の傾斜長孔72,72には前記側枠45aに固定のピン
73,73が挿通され、このピン73,73をガイドと
して調整板71が斜め方向(図4においてC−C方向)
に上下動可能に支持されている。
【0054】上記調整板71の一端の上面は前記ゲート
ローラ43,43の軸53を支持する前述の軸受52の
下端に当接され、この軸受52はその上部に設けられた
圧縮バネ74による付勢によって常時調整板71の端部
上面に圧接されている。
【0055】また上記調整板71の他端は垂直なスライ
ド面75とされ、このスライド面75には調整用モータ
ML (反対側のモータはMR とする)の駆動軸76上の
ウォーム77に嵌合して回転するウォームギヤ78と一
体なネジ軸79の先端部が摺動可能に当接されており、
このネジ軸79は機枠45側に固定のナット部材80に
螺挿されていて、前記ウォームギア78の回転によりネ
ジ軸79が図4において左右方向へ進退し、該ネジ軸7
9の前進(図4において左行)により前記調整板71を
斜め左上方へ向けて押動し、同後退(図4において右
行)により前記調整板71は自重と前記圧縮バネ74に
よる付勢とによって斜め右下方へ移動するようになって
いる。
【0056】上記の構成は図2にみられるように機枠4
5の両端に設けられ、左右のゲートローラ43,43を
それぞれ独立して移動させ、各ゲート間隙が調整され
る。
【0057】前記調整用モータML 、MR の駆動軸7
6,76には、検出孔81,81…が同心的に配設され
た円板状のパルス検出板82,82が固着されており、
機枠45側にはこのパルス検出板82の検出孔81,8
1…をカウントするセンサS1、S1 (フォトセンサ)
が設けられている。
【0058】また収納部25の繰出し口25aに連なる
通路63の出口端の左右位置には、繰出されて通過する
紙幣Pの先端を検知するセンサSL 、SR (フォトセン
サ)が設けられており、このセンサSL 、SR が同時に
紙幣Pの先端を検知したときは斜行していないと判断さ
れ、左右において時間的なずれが生じた場合はそのずれ
量に応じて左右の調整用モータML 、MR のいずれかを
所定パルス数回動して前記調整板71,71を昇降さ
せ、ゲートローラ43,43の軸53の高さ位置を微調
整することにより正常繰出しがなされるように調整され
る。
【0059】なお図2、図3において符号83は繰出し
タイミング検知板で、略半円状を有し、フィードローラ
42,42の軸47に固着され、この検知板83を検知
するセンサSF が付設されていて、フィードローラ4
2,42およびキッカーローラ41,41の摩擦部41
a,42aが紙幣に接触するタイミングを検知するもの
であり、本実施形態においてはセンサSF が遮光された
瞬間が摩擦部41a,42aの中心位置が紙幣に接触し
ているように設定されている。したがってセンサSF の
遮光後、所定時間でセンサSL ,SR が紙幣の先端を略
同時に検知すれば正常な繰出しが行われていることにな
り、また逆にセンサSL ,SR が略同時に紙幣の先端を
検知してもセンサSF の遮光後、所定時間以上経過して
いたり、あるいは所定時間より短い場合には正常な繰出
しが行われていないことになる。いわば、センサSL 、
SR で相対的なタイミングのシフトを検出し、センサS
L 、SR およびセンサSF で絶対的なタイミングのシフ
トを検出する。
【0060】次に上記実施の形態における作用を説明す
る。収納部25に重積状態に収納される紙幣Pは、その
繰出し方向略中央位置がキッカローラ41,41,41
の上面で受けられ、繰出し方向先端寄りの位置がフィー
ドローラ42,42の上面で受けられ、すべての紙幣P
の重量は上記各ローラで分担して受ける。
【0061】繰出し指令に基づいて図示しないモータが
駆動されると、クラッチ58を介してフィードローラ4
2,42の軸47が繰出し方向に回転し、その回転がベ
ルト56を通じてキッカローラ41,41,41の軸4
6に伝達され、これにより最下位の紙幣Pがフィードロ
ーラ42およびキッカローラ41の各摩擦部42a,4
1aとの摩擦によりずり出され、繰出し口25aからフ
ィードローラ42とゲートローラ43とによるゲート間
隙を通る際に1枚に分離されて通路63へ送り出され
る。
【0062】また繰出された紙幣Pが斜行状態であった
り、繰出しタイミングがずれていると、繰出しタイミン
グ検知板83でセンサSF が遮光されたのちに通路63
に設けられている左右のセンサSL 、SR が紙幣Pの左
右の先端を検知するまでの時間にずれが生じる。そし
て、後述するゲート間隙補正システムによりゲート間隙
の補正が必要であると判断された場合には、調整用モー
タML またはMR を補正に要するパルス数分だけ駆動
し、その駆動によりウォーム77、ウォームギヤ78を
通じネジ軸79を進退させて調整板71を移動させ、ゲ
ートローラ43,43の軸53の軸受52,52のいず
れかを微小量上下動させることによりゲート間隙の補正
がなされる。これにより斜行繰出しや空繰出しなどの繰
出し異常が自動的に解消される。
【0063】次に、本発明に係る紙葉類繰出し装置にお
いて特徴的なゲート間隙補正システムの概要について図
6のブロック図を参照して説明する。
【0064】センサSF 、SL 、SR は、紙葉類繰出し
状態を検出し、検出結果をシステム全体を制御する制御
部100へ供給する。制御部100は、該検出データを
検出データ記憶部101(特許請求の範囲の第1の記憶
手段に相当する)に格納する。所定の繰出し処理が終わ
ると制御部100は、検出データ記憶部101に格納さ
れたデータを取り出して所定の統計処理を行う。制御部
100は、検出データの全てに対する統計処理を行うの
ではなく、ゲート間隙を除く外部要因の影響の少い中間
部分のデータを選択し、選択されたデータに基づいて統
計処理を行う。この点が本発明において特徴的な点であ
り、従来技術と異なる点である。検出データの選択・統
計処理のプロセスは後述する。
【0065】補正データ記憶部102(特許請求の範囲
の第2の記憶手段に相当する)は、調整用モータML 、
MR を駆動するための必要信号パルス数に該当する補正
データを格納している。この補正データは、理論に基づ
いて算出された補正値がデータテーブル形式で格納され
たものであり、各補正データは、上述の制御部100の
統計処理結果に逐一対応するように格納されている。
【0066】調整用モータML 、MR は、制御部100
から与えられた信号に基づいて回動し、ゲート間隙調整
機構70を作動させる。このとき、パルス検出器130
は、調整用モータML、MR の回転数を検出して制御部
100に供給する。制御部100は、パルス検出器13
0から供給されたパルス数が補正データ検出部102か
ら取出した上記必要信号パルス数に到達した時点で調整
用モータML、MR の回動を制止し、これによって、必
要量のゲート間隔補正が行われることになる。
【0067】以上の動作を繰り返すことにより適正なゲ
ート間隔が維持される。なお、モード切換スイッチ14
0は、通常の紙葉類繰出し処理を行う通常モードとメン
テナンス処理を行うメンテナンスモードとの切換を行う
モード切換手段である。前述の通り、メンテナンスモー
ドでは、サービス技術員により繰出しテストに最適な擬
似紙幣が使用されるため、検出データがそのまま使用で
きるので、この切換手段が備えられており、かつ、メン
テナンスモードが選択されている場合は、後述するよう
に制御部100の動作は通常モード時と異なる。
【0068】センサSF 、SL 、SR による検出データ
のパルス波形を図8に示す。図8において、センサSF
の出力波形の1周期Tは、フィードローラ1回転の時間
を示す。tL は繰出しタイミング検知板83でセンサS
F が遮光された後に左のセンサSL が紙幣Pの左の先端
を検知するまでの時間、tR は右のセンサSR が該紙幣
の右の先端を検知するまでの時間を示す。図8において
は、tR >tL となっており、繰出された紙幣がやや左
側が先行して斜行していることが分かる。
【0069】また、センサSR で検出された紙幣1枚分
の時間のデータは、制御部100に送られ、内蔵するカ
ウンタにより繰出し枚数Mのデータに変換されたうえ、
検出データ記憶部101に格納される。このように格納
されたデータの1具体例を図9に示す。
【0070】図9において、縦軸のFnはn番目の繰出
し処理を示し、横軸は1回の処理で繰出された紙幣の枚
数を示す。なお、番号(1),(2),(3)が付され
たF2 、F3 およびF6 は、後述するように繰出し枚数
が所定枚数(本実施形態では、70枚)以上であるため
統計処理の対象となるデータの番号Nであり、他の
1 、F4 およびF5 のデータは、所定の演算結果のデ
ータが格納されるときに検出データ記憶部101から更
新により削除される。
【0071】繰出し状態のデータを検出する対象となる
繰出し処理の範囲は、繰出し部に印加される集積紙幣の
押圧力が全繰出し処理範囲における中間部分が好まし
い。重積タイプの紙葉類繰出し装置では、収納されてい
る紙幣の量が多い繰り出しの初期は紙幣の押圧力が非常
に大きく、また、収納紙幣が少い繰り出し終了間際は押
圧力が非常に小さいので、いずれもゲート間隙補正のた
めのデータとして不適当だからである。また、押圧手段
85を進出させるようにした場合は、図10に示すとお
り、押圧力が非連続的に変化する。従って、押圧手段8
5が進出して紙幣を押圧してから所定量の紙幣が繰出さ
れるまでの押圧力P2 ないしP1 が印加されるM12ない
しM11の範囲と、押圧手段85が進出する前であって紙
葉類のみの加重により該範囲の押圧力P2 ないしP1
略同等な押圧力が印加されるM22ないしM21の範囲がデ
ータ検出の最適の範囲である。
【0072】図11に補正データの1具体例を示す。こ
の補正データは、理論に基づいて算出された補正値がデ
ータテーブル形式で格納されたものである。
【0073】図11において縦軸に記載の繰出し時間t
A とは、繰出し処理全体のタイミングの良否を示す指標
であり、本実施形態では、tL およびtR の平均値をい
い、また、横軸に記載の斜行時間差tD とは、左右のゲ
ート間隙のずれを示す。即ち、tA およびtD は、以下
のように定義される。 tA =(tL +tR )/2、tD =tL −tR
【0074】図11においては、繰出し時間tA は6.
5msから14.0msまで0.5ms単位で記載され
ており、6msの場合で斜行角度差は5.6゜(センサ
ピッチ123mm)である。斜行時間差tD は−6.0
msから+6.0msまで1.0ms単位で記載されて
いる。表の中には、これらの組み合わせに各々対応する
出力パルス数が記載されており、繰出し時間tA と斜行
時間差tD が与えられると、後述する調整用モータML
、MR を駆動するための必要出力パルス数を得ること
ができる。各出力パルス数は、2つの数字で構成され、
左側の数字は左の調整用モータML のパルス数を、右側
の数字は右の調整用モータMR のパルス数を意味し、ゲ
ート間隙は、1パルスあたり1.1ミクロン開閉する。
左右の出力パルス数に付けられた符号は、それぞれゲー
トの開放と閉鎖を意味し、正の場合はゲート間隙を拡大
し、負の場合はゲートの間隙を縮小する。
【0075】図11に記載の補正データは、理論に基づ
く最適補正値の1/5(この場合の5が請求項8の所定
の係数に相当)の値となっている。これは理論値のみに
基づいて補正処理を継続すると、オーバーシュートが大
きく、収束しなくなるような事態が発生するおそれがあ
るため、このような事態を回避して徐々に補正して確実
に適正値に近づくようにするためである。なお、同図中
央の網掛け部分、即ち、斜行時間差tD がー2.0ms
から2.0msまでで繰出し時間tA が9.5msから
11.0msまでの部分は、繰出し安定領域を示したも
のであり、この領域では補正の必要がないことを示して
いる。
【0076】次に、本実施形態に係る紙幣繰出し装置に
備えられたゲート間隙補正システムの一連の動作を図7
のフローチャートを参照して説明する。
【0077】紙幣繰出しの処理がなされると、制御部1
00は、収納部25内に収納された紙幣の枚数が所定範
囲内にあるか否かを収納部25内に備えられたセンサ
(図示せず)から供給される信号によってチェックする
(S100)。本実施形態における紙幣繰出し装置40
は、進退可能な押圧手段を備えた重積タイプの繰出し装
置であり、集積された紙幣が繰出し部に印加する押圧力
が非連続的に変動するので、繰出し条件として好適な押
圧力を印加する範囲にある場合にデータ検出を行うため
である。集積された枚数が所定の範囲内にない場合は、
同一ステップを繰り返して紙幣の枚数を監視する。集積
された枚数が所定の範囲内にある場合は、繰出し状態の
データtL 、tR およびMを検出する(S110)。
【0078】センサSL 、SR で検出されたデータtL
、tR は、制御部100を介して検出データ記憶部1
01に供給され格納される(S120)。また、センサ
SR で検出された紙幣1枚分の時間のデータは、制御部
100に送られ、内蔵するカウンタにより繰出し枚数M
のデータに変換された上、検出データ記憶部101に供
給され格納される(S120)。
【0079】このようにして検出データ記憶部101に
格納された検出データに対して制御部100は、所定の
統計処理を行う。前述したとおり、検出データの全てに
対する統計処理を行うのでなく、ゲート間隙を除く外部
要因の影響の少い中間部分のデータを選択し、選択され
たデータに基づいて統計処理を行い、ゲート間隙の補正
を行う点が本発明における特徴点である。
【0080】先ず、制御部100は、繰出し処理された
紙幣の枚数が所定枚数(請求項の第1の所定枚数に相
当)以上であるか否かをチェックする(S130)。繰
出し枚数が少いときはデータとして統計処理の対象にな
らないからである。本実施形態においては、所定枚数は
経験値から70枚とされる。従って、当該繰出し処理枚
数が70枚に満たない場合は、該検出データを記憶部1
01から削除した上でS100のステップへ戻る。
【0081】次に、制御部100は、繰出し処理枚数が
70枚以上である検出データについて当該繰出し処理の
最初の所定枚数分(請求項の第2の所定枚数分に相当)
と最後の所定枚数分(請求項の第3の所定枚数分に相
当)のデータを除いた中間部分の検出データについて繰
出し時間tA および斜行時間差tD を算出し(S14
0)、検出データ記憶部101にtL 、tR 、Mのデー
タを更新することにより格納する(S150)。最初と
最後の所定の枚数分を除外するのは、前述の通りこの範
囲の繰出し動作では、紙幣の収納方式や押圧手段の押圧
力のアンバランス等、ゲート間隙以外の要因が大きく影
響し、斜行したり重送して繰出される可能性が高いから
である。本実施形態では、該枚数は最初と最後のいずれ
も10枚としている。
【0082】次に、この紙幣処理機40は、通常モード
とメンテナンスモードとの切換を行うモード切換手段を
備えているので、制御部100は、メンテナンスモード
における検出データであるか否かをチェックする(S1
60)。前述通り、メンテナンスモードにおける検出デ
ータは、そのまま使用できるからである。メンテナンス
モードにあるときのフローは後述する。
【0083】通常モードのときは、(tA ,tD )の組
み合わせの数Nをカウントし(S170)、Nの数が所
定の数量(請求項5の所定個数に相当)に満たない場合
は、上記プロセス(S100〜S170)を繰り返す
(S180)。本実施の形態では、所定の数量を20と
している(S180)。上記プロセスを繰り返した後N
の数が20になった時点で(S180)、補正処理(S
200〜S220)に移行する。
【0084】通常モードにおける補正処理においては、
制御部100は先ず、各20個のtA ,tD を昇順また
は降順にソートし、最大値から第1の所定の個数分と最
小値から第2の所定の個数分を除いた中間のデータにつ
いてtA 、tD の平均値をさらに求める。突発的な外部
要因が発生する事態を考慮したものであり、中間のデー
タで平均値を算出することにより、特異なデータが検出
された場合でも統計演算に算入されることを防止するこ
とができる。本実施の形態では、最大値からと最小値か
らのいずれも4個分のデータを除いた中間の各12個の
データについてtA 、tD の平均値を求めている(S2
00)。
【0085】tA 、tD の平均値を算出した後、制御部
100は、予め補正データ記憶部102にデータテーブ
ル形式で格納された補正データにアクセスして、算出さ
れた平均値に対応する補正データを取出す(S21
0)。
【0086】一方、メンテナンスモードにおける補正処
理においては、制御部100は算出された(tA ,tD
)に対応する補正データを補正データ記憶部102か
ら取出した後(S240)、この補正値を5倍にする
(S250)。前述の通り、補正データ検出部102に
格納された補正値は、理論に基づく最適補正値の1/5
の値となっているので、サービス技術員による最適な繰
出しテストの結果を利用するためである。
【0087】その後は、制御部100は、上記の補正デ
ータまたはこれの5倍の補正値に従い、左右の調整用モ
ータML 、MR のいずれかに駆動信号を供給し、補正値
のパルス数分回動させる(S220)。
【0088】調整用モータML 、MR が回動すると、ゲ
ート間隙調整機構70が作動して繰出し部のゲート間隙
が調整される。
【0089】上記一連の動作が終了すると、制御部10
0は、リセットをかけ(S260)、ゲート間隙補正シ
ステムを終了させる。
【0090】このように、本実施形態における紙幣繰出
し装置では、繰出し状態の検出データから、ゲート間隙
を除く外部要因の影響を強く受けるデータを排除して安
定した状態のデータを基にゲート間隙を調整するゲート
間隙補正システムが備えられているので、縦集積タイプ
で指定枚数繰出しタイプの紙幣繰出し装置において信頼
性の高い紙幣繰出し装置が提供される。
【0091】次に、本発明の第2の実施の形態に係る紙
幣繰出し装置について、紙幣繰出しの機構と繰出し状態
の検出方法を中心に、図12の部分断面図を参照しなが
ら説明する。
【0092】図12に示す紙幣繰出し装置1は、横集積
タイプで全繰出しタイプの紙幣繰出し装置に適用した場
合であり、図1に示す紙幣入出金機においては入金口1
1に備えられている。
【0093】収納部90に紙幣が立位状態に収納され、
引張りバネ3の引張り力により押圧部材16が該紙幣を
右側の繰出し部に押圧している。収容部90の右端部で
あって紙幣Pの繰出し方向略中央の位置に収納部90の
最も右に位置する紙幣を繰出し口95aに蹴り出すキッ
カローラ12が配設されている。紙幣Pの繰出し方向の
先端位置には、最右位の紙幣を繰出し口から繰出すフィ
ードローラ13が配設されており、フィードローラ13
には繰出される紙幣の重なりを規制するゲートローラ1
4が対向して配設され、両ローラ13、14間の間隙に
より1枚の紙幣Pのみの通過を許容するゲート部95が
形成されている。
【0094】収納部90の繰出し口95aに連なる通路
96の出口端の左右位置には、繰出し時間を検知するセ
ンサSL 、SR (フォトセンサ)が設けられている。
【0095】また、フィードローラ13,13の軸97
には、フィードローラ13,13およびキッカーローラ
12,12の摩擦部13a,12aが紙幣に接触するタ
イミングを検知する繰出しタイミング検知板150が固
着され、この検知板150を検知するようにセンサSF
が設けられてる。
【0096】センサSF は、遮光された瞬間が摩擦部1
3a、12aの中心位置が紙幣に接触しているように設
定されており、フィードローラの繰出しタイミングを検
出する。従って、第1の実施形態と同様に、繰出しタイ
ミング検知板150でセンサSF が遮光された後に、所
定時間で左右のセンサSL 、SR がそれぞれ紙幣Pの左
右の先端を略同時に検知すれば正常な繰出しが行われて
いることになり、また、左右のセンサSL 、SR がそれ
ぞれ紙幣Pの左右の先端を検知するまでの時間tL 、t
R がシフトしているときは、繰出された紙幣Pが斜行状
態にあり、繰出しタイミングがずれていることになる。
このようにして繰り出し状態のデータを検出した後は、
第1の実施の形態と同様にしてゲート間隙補正システム
の一連のプロセスを経てゲート間隔の補正がされ、適正
なゲート間隔の調整・維持が行われる。
【0097】なお、本発明に係る紙葉類繰出し装置は、
以上の実施の形態に限るものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施することができる。例え
ば、メンテナンスモードがない紙葉類繰出し装置や押圧
手段がない小型の縦集積タイプの紙葉類繰出し装置にも
適用できるのは勿論であり、また、検出データの処理過
程においても、除外する検出データの数量は、適宜変更
することができ、検出データの統計演算も平均値に限ら
ず、偏差値等に基づくものでもよい。また、これらの演
算結果に対応して取出した補正パルス数も理論値の1/
5に限らず、他の掛率を使用してもよい。さらに、各部
の材料、形状等も仕様に応じて適宜変更することができ
る。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明に係る紙葉
類繰出し装置は、以下の効果を奏する。即ち、本発明
(請求項1)によれば、検知手段によって検出された紙
葉類繰出し状態のデータからゲート間隙を除く外部要因
の影響の少い安定領域のデータを選択し、該データに基
づいてゲート間隙の調整を行うので、好適なゲート間隙
が維持され、斜行や紙詰まり等のトラブルのない紙葉類
繰出し装置が提供される。
【0099】また、本発明(請求項2、5)によれば、
ゲート間隙を除く外部要因の影響を受ける可能性が高い
場合として、繰出し枚数が第1の所定枚数より少い場合
と、繰出し直後の第2の所定枚数分と繰出し終了前の第
3の所定枚数分とを検出データから除外し、さらに該除
外後のデータをソートして、最大値から第1の所定個数
分と最小値から第2の所定個数分とをさらに除外するの
で、横集積タイプの紙葉類繰出し装置において好適なゲ
ート間隙が維持され、繰出しトラブルのない信頼性の高
い紙葉類繰出し装置が提供される。
【0100】また、本発明(請求項3ないし6)によれ
ば、縦集積タイプの紙葉類繰出し装置において、収納部
に収納された紙葉類の枚数が繰出し手段に繰出し条件と
して好適な押圧力を印加する所定範囲内に属するときに
検出した検出データから前述した他の外部要因の影響を
受ける可能性が高いデータを除外して所定の統計演算処
理を行い、該演算結果に基づいてゲート間隙の調整を行
うので、好適なゲート間隙が維持され、大量の紙葉類の
繰出し向けに使用され安定稼働が厳しく要求される縦集
積タイプの紙葉類繰出し装置において、安定して稼働す
る紙葉類繰出し装置が提供される。
【0102】また、本発明(請求項7、8)によれば、
予め理論値に基づく補正データを第2の記憶手段に格納
し、検知手段により検出された繰出し状態のデータから
紙葉類の繰出し時間と斜行時間差とを算出し、所定の統
計演算を行った後、第2の記憶手段から該演算結果に対
応する補正データを取出してゲート間隙調整を行うの
で、上記効果に加え、正確なゲート間隙調整が可能とな
り、より信頼性の高い紙葉類繰出し装置が提供される。
【0102】また、本発明(請求項9)によれば、モー
ド切換手段が備えられていた場合であってメンテナンス
モードが選択されたときは、制御手段が最適補正値につ
いて前記ゲート間隙調整手段に指令信号を供給するの
で、上記効果に加え、より正確なゲート間隙調整が可能
となり、より一層信頼性の高い紙葉類繰出し装置が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象例としての紙幣入出金機を示
す略示断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す平面図であ
る。
【図3】図2のA−A矢視相当の断面図である。
【図4】図2のゲート間隙調整機構を示す正面図であ
る。
【図5】図2のB−B矢視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類繰出し
装置に備えられたゲート間隙補正システムの概要を示す
ブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る紙葉類繰出し
装置に備えられたゲート間隙補正システムの一連の動作
を示すフローチャートである。
【図8】センサSF 、SL 、SR により検出され、紙幣
の繰出し状態を示すパルス信号の1例を示すタイミング
チャートである。
【図9】センサSR により検出され、制御部100によ
って変換され、検出データ記憶部101に格納された繰
出し枚数Mのデータの1具体例を示す図である。
【図10】図2に示す紙幣繰出し装置40における収容
紙幣の枚数と紙幣押圧力との関係を示す図である。
【図11】補正データ記憶部102にデータテーブル形
式で格納された補正データの1具体例を示す図表であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態の部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 本発明の第2の実施の形態である紙幣繰出し装置 12,41 キッカローラ 13,42 フィードローラ 14,43 ゲートローラ 11 入金口 15 繰込み手段(紙葉類繰出し手段) 16 押圧部材 17 識別部 25,90 収納部 25a,95 繰出し口 40 本発明の第1の実施の形態である紙幣繰出し装置 44 ゲート部 70 ゲート間隙調整機構 71 ゲート間隙調整板 82,パルス検出板 83,150 繰出しタイミング検知板 85 押圧手段 100 制御部 101 第1の記憶手段としての検出データ記憶部 102 第2の記憶手段としての補正データ記憶部 130 パルス検出器 140 モード切換手段としてのモード切換スイッチ SF 、SL 、SR 検知手段としてのフォトセンサ ML 、MR 調整用モータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉類を集積状態に収納し得るとともに端
    部に繰出し口が開口された収納部と、 前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦
    部により前記紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィ
    ードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され
    繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを
    備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙
    を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有
    する紙葉類繰出し装置において、 前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し
    状態を検出する検知手段と、 前記検知手段が検出した検出データを格納する記憶手段
    と、 システム全体を制御するとともに、前記記憶手段に格納
    された検出データからゲート間隙を除く外部要因の影響
    の少い安定領域のデータを選択し、選択されたデータに
    基づいて所定の統計演算を行い、該演算結果に基づいて
    前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正
    する指令信号を供給する制御手段と、 前記制御手段から供給された指令信号により前記フィー
    ドローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート
    間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えた
    ことを特徴とする紙葉類繰出し装置。
  2. 【請求項2】紙葉類を立位状態に収納し得るとともに側
    端部に繰出し口が開口された収納部と、 前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦
    部により前記紙葉類を前記繰出し口から順次繰出すフィ
    ードローラと前記フィードローラの周面に対向配置され
    繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラとを
    備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの間隙
    を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段とを有
    する紙葉類繰出し装置において、 前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し
    状態を検出する検知手段と、 前記検知手段が検出した繰出し状態データおよび該繰出
    し状態データに基づく各種のデータを格納する第1の記
    憶手段と、 システム全体を制御するとともに、前記第1の記憶手段
    に格納された繰出し状態データから繰出された紙葉類の
    枚数が第1の所定枚数を下回る検出データを除外して演
    算対象データを抽出した後、該演算対象データから繰出
    し直後の第2の所定枚数分と繰出し終了前の第3の所定
    枚数分とを除いた中間部分データを前記第1の記憶手段
    に格納して蓄積し、蓄積された前記中間部分データにつ
    いて所定の統計演算を行い、該演算結果に基づいて前記
    フィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する
    指令信号を供給する制御手段と、 前記制御手段から供給された指令信号により前記フィー
    ドローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート
    間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えた
    ことを特徴とする紙葉類繰出し装置。
  3. 【請求項3】紙葉類を重積状態に収納し得るとともに下
    部一側に繰出し口が開口された収納部と、 前記繰出し口側に設けられ周面の一部に形成された摩擦
    部により最下位の紙葉類を前記繰出し口から順次繰出す
    フィードローラと前記フィードローラの周面に対向配置
    され繰出される紙葉類の重なりを規制するゲートローラ
    とを備え、前記フィードローラと前記ゲートローラとの
    間隙を通過させて紙葉類を繰り出す紙葉類繰出し手段と
    を有する紙葉類繰出し装置において、 前記紙葉類繰出し手段により繰出される紙葉類の繰出し
    状態を検出する検知手段と、 前記検知手段が検出した繰出し状態データおよび該繰出
    し状態データに基づく各種のデータを格納する第1の記
    憶手段と、 システム全体を制御するとともに、前記収納部に収納さ
    れた紙葉類の枚数が前記繰出し手段による繰出し条件と
    して好適な押圧力を印加する所定範囲に属するときに前
    記検知手段により検出され前記第1の記憶手段に格納さ
    れた繰出し状態データに基づいて所定の統計演算を行
    い、該演算結果に基づいて前記フィードローラと前記ゲ
    ートローラとの間隙を補正する指令信号を供給する制御
    手段と、 前記制御手段から供給された指令信号により前記フィー
    ドローラと前記ゲートローラとの間隙を調整するゲート
    間隙調整手段とを含むゲート間隙補正システムを備えた
    ことを特徴とする紙葉類繰出し装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、前記第1の記憶手段に格
    納された繰出し状態データから、繰出された紙葉類の枚
    数が第1の所定枚数を下回る検出データを除外して演算
    対象データを抽出した後、該演算対象データから繰出し
    直後の第2の所定枚数分と繰出し終了前の第3の所定枚
    数分とを除いた中間部分データを前記第1の記憶手段に
    格納して蓄積し、蓄積された前記中間部分データについ
    て所定の統計演算を行い、該演算結果に基づいて前記フ
    ィードローラと前記ゲートローラとの間隙を補正する指
    令信号を供給することを特徴とする請求項3に記載の紙
    葉類繰出し装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段が行う統計演算は、前記第1
    の記憶手段に蓄積された所定個数分の中間部分データの
    うち、最大値から第1の所定個数分と最小値から第2の
    所定個数分とを除外した部分の統計処理対象データにつ
    いての統計演算であることを特徴とする請求項2または
    4に記載の紙葉類繰出し装置。
  6. 【請求項6】前記収容部内に進退可能に設けられ収納部
    内の紙葉類の量が減少して繰出し手段への押圧力が所定
    量以下に低下した時に前記収納部内に進出して紙葉類を
    前記繰出し手段へ押圧する押圧手段を備え、 前記繰出し手段に印加される紙葉類の押圧力が繰出し条
    件として好適な所定範囲は、前記押圧手段が進出して紙
    葉類を押圧してから所定量の紙葉類が繰出されるまでの
    第1の所定範囲と、前記押圧手段が進出する前であって
    紙葉類のみの加重により前記第1の所定範囲の押圧力と
    略同等な押圧力が印加される第2の所定範囲とでなるこ
    とを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の紙
    葉類繰出し装置。
  7. 【請求項7】前記検知手段は、前記フィードローラの繰
    出しタイミングに対する紙葉類の繰出し時間と斜行繰出
    しに起因する紙葉類左右の斜行時間差とを検出する手段
    であり、 前記ゲート間隙補正システムは、前記繰出し時間と前記
    斜行時間差に対応するゲート間隙補正値を予め格納した
    第2の記憶手段を備え、 前記制御手段は、検出された前記繰出し時間と前記斜行
    時間差に基づいて所定の統計演算を行い、前記第2の記
    憶手段から該演算結果に対応するゲート間隙補正値を取
    出して前記ゲート間隙調整手段に指令信号を供給するよ
    うにしたことを特徴とする請求項2ないし6のいずれか
    に記載の紙葉類繰出し装置。
  8. 【請求項8】前記第2の記憶手段に格納されたゲート間
    隙補正値は、最適補正値を所定の係数で除算したもので
    あることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類繰出し装
    置。
  9. 【請求項9】通常の紙葉類繰出し処理を行う通常モード
    とメンテナンス処理を行うメンテナンスモードとの切換
    を行うモード切換手段を備え、 前記制御手段は、通常モード時には最適補正値を所定の
    係数で除算したゲート間隙補正値を格納した前記第2の
    記憶手段から取出した前記演算結果に対応するゲート間
    隙補正値について前記ゲート間隙調整手段に指令信号を
    供給し、メンテナンスモード時には前記最適補正値につ
    いて前記ゲート間隙調整手段に指令信号を供給すること
    を特徴とした請求項2ないし8のいずれかに記載の紙葉
    類繰出し装置。
  10. 【請求項10】前記制御手段が行う統計演算は、平均演
    算であることを特徴とする請求項2ない9のいずれかに
    記載の紙葉類繰出し装置。
JP06840497A 1997-03-21 1997-03-21 紙葉類繰出し装置 Expired - Fee Related JP3703598B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06840497A JP3703598B2 (ja) 1997-03-21 1997-03-21 紙葉類繰出し装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06840497A JP3703598B2 (ja) 1997-03-21 1997-03-21 紙葉類繰出し装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10265071A true JPH10265071A (ja) 1998-10-06
JP3703598B2 JP3703598B2 (ja) 2005-10-05

Family

ID=13372724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06840497A Expired - Fee Related JP3703598B2 (ja) 1997-03-21 1997-03-21 紙葉類繰出し装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3703598B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010035347A1 (ja) * 2008-09-29 2010-04-01 グローリー株式会社 紙幣処理装置
JP4553532B2 (ja) * 2001-09-11 2010-09-29 共同印刷株式会社 シート送出装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6000669B2 (ja) 2012-06-08 2016-10-05 グローリー株式会社 紙葉類繰出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4553532B2 (ja) * 2001-09-11 2010-09-29 共同印刷株式会社 シート送出装置
WO2010035347A1 (ja) * 2008-09-29 2010-04-01 グローリー株式会社 紙幣処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3703598B2 (ja) 2005-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1363251B1 (en) Bill deposit/withdrawal machine for deposing/withdrawing bills
US20210049853A1 (en) Banknote recycler
JPH10302112A (ja) 紙幣取引装置
JPH10265071A (ja) 紙葉類繰出し装置
KR100883283B1 (ko) 매체 취급 장치
JP4877178B2 (ja) 紙葉類分離装置
JP5484935B2 (ja) 紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法
RU2761759C1 (ru) Устройство для хранения бумажных листов и устройство для обработки бумажных листов
JP2908852B2 (ja) 紙葉類堆積装置
JP2000057402A (ja) 施封小束管理装置
JP4992002B2 (ja) 還流式紙幣収納装置、及び還流式紙幣処理装置
JP3267697B2 (ja) 硬貨処理機
JPH0967036A (ja) 分離ローラ調整装置および調整方法
JP2000099792A (ja) 施封小束管理装置
JP4374724B2 (ja) 紙幣処理装置
JP2019211972A (ja) 紙葉類処理装置および紙葉類処理方法
AU2020343703C1 (en) Banknote deposit-withdrawal system and architecture
JP2003155158A (ja) 紙葉類収納庫および紙葉類処理装置
JPH0643079Y2 (ja) 紙葉類繰出装置
JP4034552B2 (ja) 紙幣処理装置および紙幣出金装置
JP2597755B2 (ja) 紙幣入出金装置
JPH0672590A (ja) 紙幣処理装置
JPH10218397A (ja) 紙幣繰出し装置
JP4997458B2 (ja) 還流式紙幣収納装置、及び還流式紙幣処理装置
JPS62166491A (ja) 循環式自動受払機の監視方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080729

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130729

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130729

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees