JP2003146472A - 搬送テスト用媒体、および搬送テスト方法 - Google Patents

搬送テスト用媒体、および搬送テスト方法

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JP2003146472A
JP2003146472A JP2001351424A JP2001351424A JP2003146472A JP 2003146472 A JP2003146472 A JP 2003146472A JP 2001351424 A JP2001351424 A JP 2001351424A JP 2001351424 A JP2001351424 A JP 2001351424A JP 2003146472 A JP2003146472 A JP 2003146472A
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friction
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transport test
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JP2001351424A
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Kenta Yamakawa
健太 山川
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦係数に加えて、その厚みも所望の大きさに
できるとともに、簡単且つ安価に製造できる搬送テスト
用媒体を提供する。 【解決手段】搬送テスト用媒体10は、基材11の表面
に導電層12が形成され、さらに動電層12の表面に高
摩擦インク材13と、低摩擦インク材14との2種類の
インクで幾何学的模様が形成されている。この幾何学的
模様における高摩擦インク材13の面積比率に対して、
搬送テスト用媒体10の摩擦係数が略リニアに変化す
る。したがって、幾何学的模様における高摩擦インク材
13の面積比率を調整するだけで、摩擦係数が所望の大
きさである搬送テスト用媒体10を簡単且つ安価に製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴムローラやベ
ルト等の搬送部材を紙幣等の媒体に当接させ、該搬送部
材と該媒体との当接面で生じる摩擦により、該媒体を搬
送する搬送装置のテストに用いる搬送テスト用媒体およ
び、該搬送テスト用媒体を用いて搬送装置をテストする
搬送テスト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ATMやCD等、紙幣を処理する
紙幣処理装置は、スタッカからの紙幣の繰り出し、搬送
のプロセスにゴムローラを用いた搬送装置を利用してい
る。この搬送装置は、周知のように紙幣の表面に当接さ
せたゴムローラを回転させることにより、該ゴムローラ
と紙幣との当接面において生じる摩擦力で該紙幣の繰り
出し、搬送を行う構成である。
【0003】搬送装置は、積み重ねた状態でスタッカに
収納されている最上面(または最下面)の紙幣に当接さ
せたゴムローラを回転させて、該最上面(または最下
面)の紙幣を1枚だけ繰り出す性能が要求される。ま
た、紙幣が繰出し方向に対して所定量以上傾くことな
く、スタッカから繰り出す性能が要求される。
【0004】スタッカから繰り出される紙幣は、ゴムロ
ーラの当接面(以下、表面と言う。)との反対面(以
下、裏面と言う。)に別の紙幣が当接している。したが
って、ゴムローラを回転させたときに、該ゴムローラが
当接している紙幣の表面で生じる摩擦力と、紙幣の裏面
で生じる摩擦力と、の差がうまく制御されないと、複数
枚の紙幣が重なった状態で繰り出される多重送りや、紙
幣が傾いて繰り出されるスキュー等の搬送不良が起こ
り、リジェクト率が大きくなる。
【0005】リジェクト率は、繰り出し、搬送が正常に
行われた紙幣の枚数(正常処理枚数)と繰り出し、また
は搬送が正常に行われなかった紙幣の枚数(リジェクト
枚数)との総数と、リジェクト枚数との比であり、 リジェクト率=リジェクト枚数/(正常処理枚数+リジ
ェクト枚数) で表される。リジェクト率が小さい装置ほど高性能であ
る。
【0006】上記摩擦力の差の制御は、例えば紙幣に当
接させるゴムローラと紙幣との摩擦係数の調整(実際に
はゴムローラの表面粗さや、その材質の調整など)や、
紙幣に対するゴムローラの押圧力の調整により行われて
いる。この調整を適正に行うことが、リジェクト率を抑
え、装置本体の信頼性を向上させるための大きな要素で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記調
整が適正に行われたかどうかを評価するには、実際に大
量の紙幣を用いた搬送テストを行う必要があった。この
搬送テストを行うにあたり、大量の紙幣を用意しなけれ
ばならず、紙幣を用意するのにかかるコスト、例えば借
り入れた紙幣の金利にかかるコストや、用意した紙幣の
セキュリティ面の管理コスト、が嵩み、搬送テストの実
施にかかる費用が大きいという問題があった。
【0008】また、処理対象の紙幣が外国紙幣である場
合、大量に用意することが困難であり、また借り入れ時
と返却時における為替レートの変動によるリスクがある
ため搬送テストが容易に実施できなかった。
【0009】そこで、搬送テストに、紙幣と略同じ特性
の搬送テスト用媒体(模擬紙幣)を利用することが提案
されている。しかし、模擬紙幣の原紙である紙は、木材
繊維が複雑に絡み合ってできた集合体であることから、
摩擦係数や厚み等の特性を決定するランダム的な要素が
強いため、摩擦係数や厚み等が所望の大きさである模擬
紙幣を製造するには多くの試作期間を有するとともに、
多くの製造コストがかかるというのが現状である。
【0010】この発明の目的は、摩擦係数を所望の大き
さにできるとともに、簡単且つ安価に製造できる搬送テ
スト用媒体を提供することにある。
【0011】また、この発明は、摩擦係数に加えて、そ
の厚みも所望の大きさにできるとともに、簡単且つ安価
に製造できる搬送テスト用媒体を提供することを目的と
する。
【0012】さらに、この発明は搬送装置のテストにか
かる費用を抑えた搬送テスト方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の搬送テスト用
媒体は、上記課題を解決するために、以下の構成を備え
ている。
【0014】(1)搬送部材を媒体に当接させ、該搬送
部材と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送す
る搬送テストに用いる搬送テスト用媒体であって、基材
の表面に、摩擦係数が該基材の表面と異なるインク層か
らなる幾何学的模様を形成した。
【0015】この構成では、基材の表面におけるインク
の塗布面積を変化させることにより、搬送テスト用媒体
の摩擦係数を変化させることができる。したがって、基
材表面に形成する幾何学的模様を変化させるという簡単
な方法で、摩擦係数が所望の大きさである搬送用媒体を
製造することができる。
【0016】また、幾何学的模様は印刷により基材表面
に形成すればよいので、摩擦係数が所望の大きさである
搬送テスト用媒体を簡単、且つ安価に製造できる。
【0017】(2)搬送部材を媒体に当接させ、該搬送
部材と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送す
る搬送テストに用いる搬送テスト用媒体であって、基材
の表面に、摩擦係数が異なる2種類のインク層からなる
幾何学的模様を形成した。
【0018】この構成では、基材の表面における2種類
のインクの塗布面積比を変化させることにより、搬送テ
スト用媒体の摩擦係数を変化させることができる。した
がって、上記(1)と同様に基材表面に形成する幾何学
的模様を変化させるという簡単な方法で、摩擦係数が所
望の大きさである搬送用媒体を製造することができる。
【0019】(3)上記幾何学的模様は、基材の表面全
体に形成されている。
【0020】この構成では、表面全体に幾何学的模様を
形成するので、幾何学的模様を形成するインク層の厚み
を調整することにより、搬送テスト用媒体の厚みの調整
が簡単に行える。
【0021】(4)上記幾何学的模様は、略均一なピッ
チで形成されている点対称の模様である。
【0022】この構成では、基材表面に形成する幾何学
的模様を、略均一なピッチで点対称の模様としたので、
搬送テストに用いたときに搬送テスト用媒体に対するゴ
ムローラの当接面が変化しても、搬送テスト用媒体には
略同じ摩擦力が作用するため、多重送りやスキューの発
生時における不具合原因の解明が容易に行える。
【0023】(5)上記基材は、合成紙である。
【0024】この構成では、耐久性の向上が図れ、搬送
テスト用媒体を繰り返し搬送テストに用いることができ
る。
【0025】(6)上記基材とインク層との間に導電層
を設けた。
【0026】この構成では、静電気による摩擦以外の搬
送負荷を抑えることができ、搬送テストが適正に行え
る。
【0027】また、上記(1)〜(6)のいずれかの搬
送テスト用媒体を用いて搬送テストを行うことにより、
搬送テストにかかる費用を十分に抑えることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】まず、最初にATMやCD等の紙
幣処理装置に適用されている紙幣の繰出機構や、繰り出
された紙幣の搬送機構について簡単に説明しておく。
【0029】紙幣処理装置は、紙幣を積み重ねた状態で
スタッカに収納している。繰出機構は、図1(A)に示
すように、積み重ねられた最上面の紙幣2にゴムローラ
を1を押圧し、該ゴムローラ1を図中に矢示する方向に
回転させることにより、最上面の紙幣2を繰り出し方向
に繰り出す構成である。
【0030】ゴムローラ1を回転させて最上面の紙幣2
を繰り出したときに、繰り出された最上面の紙幣1に引
っ張られてその下の紙幣2がスタッカから繰り出される
ことを多重送りと言う。また、紙幣1が搬送方向に対し
て所定量以上傾いて繰り出されることをスキューと言
う。ゴムローラを回転させたときに、該ゴムローラが当
接している紙幣の表面で生じる摩擦力と、紙幣の裏面で
生じる摩擦力と、の差の制御が適正でないことが多重送
りやスキューの主な発生原因である。したがって、ゴム
ローラ1の表面粗さや、紙幣2に対するゴムローラ1の
押圧力の調整を適正にすることで、多重送りやスキュー
の発生を抑えることができる。
【0031】搬送テストは、ゴムローラ1の表面粗さ
や、紙幣2に対するゴムローラ1の押圧力が適正に調整
されたかどうかを評価するために行うテストであり、そ
の目的は多重送りやスキューの発生率を抑え、装置本体
の信頼性が確保されたことを確認することにある。
【0032】また、上記繰出機構部により繰り出された
紙幣1は、図1(B)に示すように2つのゴムローラ
5、6に挟持されて搬送される。図1(B)においてゴ
ムローラ5が駆動ローラであり、ゴムローラ6が従動ロ
ーラである。この場合も、ゴムローラ5、6の表面粗さ
や、ゴムローラ5、6による紙幣2の挟持力が適正でな
いと、ゴムローラ5、6間に紙幣2が詰まる。搬送テス
トは、この紙幣2の詰まりの発生率を抑えることができ
ているかを確認するのにも必要なテストである。
【0033】このように、搬送テストは、ATMやCD
等の紙幣処理装置本体の信頼性の向上に欠かすことがで
きない重要なテストである。
【0034】以下、この発明の実施形態である搬送用テ
スト媒体について詳細に説明する。この搬送用テスト媒
体は、搬送装置をテストする際に紙幣のかわりに使用す
るものである。
【0035】図2(A)、(B)は、この実施形態の搬
送テスト用媒体を示す図である。図2(A)の搬送テス
ト用媒体10は、基材11の一方の面に導電層12を形
成し、その上に摩擦係数が異なる2種類のインク13、
14で幾何学的模様を形成したものである。
【0036】また、図2(B)の搬送テスト用媒体10
は、基材11の両面にそれぞれ導電層12を形成し、さ
らに各導電層12の上に摩擦係数が異なる2種類のイン
ク13、14で幾何学的模様を形成したものである。
【0037】基材11の材質は、紙であってもよいが、
プラスチック等の耐久性のある合成樹脂を含有させた合
成紙であるほうが好ましい。導電層12は、表面固有抵
抗が10e10Ωm以下である導電性の高い層である。例
えば、導電性フェラーが混在するコーティング材、金属
ペースト材、水溶性インクが導電層12として利用でき
る。インク13、14は油性インクであっても良いし、
水溶性インクであってもよい。さらに、インク13、1
4にかえてコーティング材、ペースト材、、メッキ材を
使用して、上記幾何学的模様を形成してもよい。インク
13は、後述するように、インク14よりも摩擦力が大
きい高摩擦インク材である。
【0038】上記幾何学的模様は、スクリーン印刷、オ
フセット印刷、凹版印刷、グラビア印刷等の方法で導電
層12に形成される。導電層12に形成する幾何学的模
様のパターンとしては、摩擦係数の安定性の面から、点
対称で且つ搬送テスト時の搬送方向に連続するパターン
が好ましい。例えば、図3(A)に示す格子パターン、
図3(B)に示す鍵パターン、図3(C)に示すレンガ
パターン、図3(D)に示すタイルパターンが好まし
い。各パターンのピッチはあまり大きくせず、1mm程
度にするのが好ましい。
【0039】一般に2つの物体間の当接面では、それぞ
れの物体の表面がミクロ的には凹凸であることから、こ
の凹凸の一部が接触している。この凹凸が接触している
面が真実接触面と呼ばれ、この真実接触面の大きさや、
そこに発生する摩擦力は各物体の表面粗さや、剛性、押
圧力などにより変化する。当接する2物体間で生じる摩
擦力は上記真実接触面で生じる摩擦力の和である。した
がって、上記導電層12上に幾何学的模様を形成するの
に用いる、インク13(以下、高摩擦インク材13と言
う。)と、(以下、低摩擦インク材14と言う。)の面
積比率を変化させることにより、搬送テスト用媒体10
の摩擦係数を簡単に調整できる。
【0040】また、上記幾何学的模様が点対称で且つ搬
送テスト時の搬送方向に連続するパターンである場合、
搬送テスト時において、ゴムローラ1に対する搬送用テ
スト媒体10の接触位置が搬送方向に変化しても、ゴム
ローラ1と高摩擦インク材13との接触面積が略同じで
あるため、ゴムローラ1と搬送テスト用媒体10との間
で生じる摩擦力が略一定の大きさになる。
【0041】また、導電層12の表面全体に上記幾何学
的模様を形成したので、該幾何学的模様を構成する高摩
擦インク材13、および低摩擦インク材14の厚みを調
整することにより、搬送テスト用媒体10の厚さを所望
の厚さにできる。幾何学的模様は、上述のように印刷に
より形成するので、高摩擦インク材13、および低摩擦
インク材14の厚みは簡単に調整できる。
【0042】さらに、導電層12を設けたので、基材1
1が帯電しやすい材質であっても、基材11に帯電した
静電気を放出させることができる。これにより、静電気
による摩擦以外の搬送負荷を抑えることができ、搬送テ
ストが適正に行える。
【0043】なお、導電層12は基材11が帯電しにく
い材質であれば特に設けなくてもよい。
【0044】搬送テスト用媒体10の摩擦係数は、高摩
擦インク材13の面積比率を増加させることにより、該
面積比率に略比例して大きくなる。このことは、以下に
示す実施例の搬送用テスト媒体10で確認されている。
【0045】以下、搬送用テスト媒体10の実施例につ
いて説明する。
【0046】この実施例の搬送用テスト媒体10は、上
質紙に比べ耐久性が良く、経時変化が少ない合成紙であ
る王子油化合成紙製造株式会社製のユポ紙を基材11と
して使用した。また、帯電防止策として導電性フェラー
を混在させた有機系インクを導電層12として基材11
の表面全面にコーティングした。導電層12は、表面固
有抵抗が10e8Ωm程度になるように積層した。導電
層12上にスクリーン印刷により格子パターンを形成し
た。格子パターンの印刷に使用した、高摩擦インク材1
3は有機系インクであるアルコール溶性セルロース系樹
脂(十条インキ社製)10部に対して、充填材パウダと
して炭酸カルシウム200(竹原化学社製)を5部、混
ぜたものである。
【0047】なお、上記10部、5部とは、重量比であ
る。
【0048】また、格子パターンの印刷に使用した、低
摩擦インク材14は同じく有機系インクであるアルコー
ル溶性セルロース系樹脂(十条インキ社製)10部に対
して、ポリエチレンパウダとしてフロービーズHE30
40(住友精化社製)を0.2部、混ぜたものである。
【0049】高摩擦インク材13および低摩擦インク材
14は、印刷適正に合わせるためにそれぞれ溶剤で希釈
して使用した。
【0050】導電層12上に印刷形成した幾何学的模様
(格子パターン)の厚みは3〜10μmにした。また、
高摩擦インク材13と低摩擦インク材14との厚み高低
差は5μm程度にした。導電層12上に印刷形成した格
子パターンのピッチは略1mmにした。格子パターンは
導電層12の略全面に形成した。
【0051】図4は導電層12上に形成した格子パター
ンにおける高摩擦インク材13の拡大図であり、図5は
導電層12上に形成した格子パターンにおける低摩擦イ
ンク材14の拡大図である。
【0052】図6に導電層12上に印刷形成した格子パ
ターンにおける高摩擦インク部材13の面積比率と搬送
テスト用媒体間の動摩擦係数との関係を示す測定結果を
示す。図示するように、高摩擦インク部材13の面積比
率の増加に対して、搬送テスト用媒体10間の動摩擦係
数が略リニアに変化することを確認した。
【0053】なお、搬送テスト用媒体10間の動摩擦係
数の測定は、搬送テスト用媒体10を2枚重ね合わせ、
一方の搬送テスト用媒体を固定し、他方の搬送用テスト
媒体10を引っ張り、この他方の搬送用テスト媒体10
が動き始めたときの引っ張り力Fから算出した。具体的
には、 動摩擦係数μ=F/N Nは、一方の搬送用テスト媒体10に対する他方の搬送
用テスト媒体10の押圧力である。
【0054】したがって、導電層12上に形成する幾何
学的模様における高摩擦インク材13の面積比率を決定
するだけで、摩擦係数が所望の大きさである搬送用テス
ト媒体10を製造することができる。高摩擦インク材1
3の面積比率を大きくするには、高摩擦インク材13の
線幅を太くすればよい。このとき、幾何学的模様のパタ
ーンのピッチを変化させてもよいし、変化させなくても
よい。また、幾何学的模様は印刷により形成するので、
印刷パターンを変更するという簡単な方法で、摩擦力が
所望の大きさである搬送用テスト媒体10を簡単且つ安
価に製造できる。
【0055】さらに、幾何学的模様の厚み(高摩擦イン
ク材13および低摩擦インク材14の厚さ)を調整する
ことにより、簡単に搬送テスト用媒体10の厚さを、所
望の厚さにできる。
【0056】図7は、上記実施形態の搬送テスト用媒体
10を用いた搬送テストの結果を示す図である。この図
の横軸はリジェクト率であり、縦軸は搬送テスト用媒体
10の動摩擦係数である。この搬送テストを行った搬送
装置では、搬送テスト用媒体10の動摩擦係数が大きく
なるにつれて、リジェクト率が増加することがわかる。
この結果から、搬送装置におけるゴムローラ1の表面粗
さや、押圧力が調整される。
【0057】上述したように、摩擦係数および厚さが所
望の大きさである、搬送テスト用媒体10が簡単且つ安
価に製造できるので、この搬送テスト用媒体10を用い
て搬送テストを行うことにより、搬送テストにかかるコ
ストを十分に抑えることができる。
【0058】なお、上記実施形態では高摩擦インク材1
3と低摩擦インク材14との2種類のインクで幾何学的
模様を形成するとしたが、摩擦係数が異なる3種類以上
のインクを用いて幾何学的模様を形成してもよい。ま
た、基材11が帯電しにくい材質であれば、導電層12
を設けることなく、基材11の表面に幾何学的模様を直
接印刷してもよい。また、基材11の表面、または基材
11の表面に形成した導電層12上に、基材11の表
面、または基材11の表面に形成した導電層12とは摩
擦係数が異なる1種類のインクで幾何学的模様を形成し
てもよい。
【0059】さらに、この発明は紙幣以外の搬送テスト
用媒体としても利用できる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、摩擦
係数が所望の大きさである搬送テスト用媒体を、簡単且
つ安価に製造できる。
【0061】また、摩擦係数だけでなくその厚さも所望
の大きさである搬送テスト用媒体を、簡単且つ安価に製
造できる。
【0062】さらに、この搬送テスト用媒体を用いて搬
送テストを行うことにより搬送テストにかかるコストを
十分に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣処理装置における紙幣の繰出機構部、およ
び搬送機構部を説明する図である。
【図2】この発明の実施形態である搬送テスト用媒体を
示す図である。
【図3】この発明の実施形態である搬送テスト用媒体に
形成される幾何学的模様の例を示す図である
【図4】この発明の実施形態である搬送テスト用媒体に
おける高摩擦インク材の拡大図である。
【図5】この発明の実施形態である搬送テスト用媒体に
おける低摩擦インク材の拡大図である。
【図6】この発明の実施形態である搬送テスト用媒体に
おける高摩擦インク材の面積比率と、搬送テスト用媒体
間の動摩擦係数との関係を示す図である。
【図7】搬送テスト用媒体10を用いた搬送テストの結
果を示す図である。
【符号の説明】
10−搬送テスト用媒体 11−基材 12−導電層 13−高摩擦インク材 14−低摩擦インク材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F049 AA10 BA15 CA15 DB00 LB01 4F100 AA08 AJ04 AR00C AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B CA23 DG10A HB00B HB31B JG01C JK16B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送部材を媒体に当接させ、該搬送部材
    と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送する搬
    送装置のテストに用いる搬送テスト用媒体であって、 基材の表面に、摩擦係数が該基材の表面と異なるインク
    層からなる幾何学的模様を形成した搬送テスト用媒体。
  2. 【請求項2】 搬送部材を媒体に当接させ、該搬送部材
    と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送する搬
    送装置のテストに用いる搬送テスト用媒体であって、 基材の表面に、摩擦係数が異なる2種類のインク層から
    なる幾何学的模様を形成した搬送テスト用媒体。
  3. 【請求項3】 上記幾何学的模様は、基材の表面全体に
    形成されている請求項1または2に記載の搬送テスト用
    媒体。
  4. 【請求項4】 上記幾何学的模様は、略均一なピッチで
    形成されている点対称の模様である請求項1〜3のいず
    れかに記載の搬送テスト用媒体。
  5. 【請求項5】 上記基材は、合成紙である請求項1〜4
    のいずれかに記載の搬送テスト用媒体。
  6. 【請求項6】 上記基材とインク層との間に導電層を設
    けた請求項1〜5のいずれかに記載の搬送テスト用媒
    体。
  7. 【請求項7】 搬送部材を媒体に当接させ、該搬送部材
    と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送する搬
    送装置をテストする搬送テスト方法であって、 基材の表面に、摩擦係数が該基材の表面と異なるインク
    層からなる幾何学的模様を形成した搬送テスト用媒体を
    用いて行う搬送テスト方法。。
  8. 【請求項8】 搬送部材を媒体に当接させ、該搬送部材
    と該媒体との間に生じる摩擦により該媒体を搬送する搬
    送装置をテストする搬送テスト方法であって、基材の表
    面に、摩擦係数が異なる2種類のインク層からなる幾何
    学的模様を形成した搬送テスト用媒体を用いて行う搬送
    テスト方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009083942A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Oki Electric Ind Co Ltd 紙葉類分離装置
JP2015139899A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 大日本印刷株式会社 カット紙帳票

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009083942A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Oki Electric Ind Co Ltd 紙葉類分離装置
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