JP2009059431A - 磁気記録媒体および磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性結晶粒の結晶粒径の微細化と高密度化を両立させながら、中間層〜シード層の非磁性層の膜厚を薄くしても磁気記録層の垂直配向性を維持することで、高密度の情報の記録再生が可能な磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置を提供する。
【解決手段】非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層と配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、配向制御層は複数層から構成され、基板側からシード層および中間層を含み、シード層と中間層の材料選択として、アモルファスであるシード層材料に対する中間層材料の接触角が10度〜100度の範囲にあるものを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体およびこの磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置に関するものである。
近年、磁気ディスク装置、可撓性ディスク装置、磁気テープ装置等の磁気記録装置の適用範囲は著しく増大され、その重要性が増すと共に、これらの装置に用いられる磁気記録媒体について、その記録密度の著しい向上が図られつつある。特にMRヘッド、およびPRML技術の導入以来、面記録密度の上昇はさらに激しさを増し、近年ではさらにGMRヘッド、TuMRヘッドなども導入され1年に30〜40%ものペースで増加を続けている。
このように、磁気記録媒体については今後更に高記録密度化を達成することが要求されており、そのために磁気記録層の高保磁力化と高信号対雑音比(SNR)、高分解能を達成することが要求されている。これまで広く用いられてきた長手磁気記録方式においては、線記録密度が高まるにつれて、磁化の遷移領域の隣接する記録磁区同士がお互いの磁化を弱めあおうとする自己減磁作用が支配的になるため、それを避けるために磁気記録層をどんどん薄くして形状磁気異方性を高めてやる必要がある。
その一方で、磁気記録層の膜厚を薄くしていくと、磁区を保つためのエネルギー障壁の大きさと熱エネルギーの大きさが同レベルに近づいてきて、記録された磁化量が温度の影響によって緩和される現象(熱揺らぎ現象)が無視できなくなり、これが線記録密度の限界を決めてしまうといわれている。
このような中、長手磁気記録方式の線記録密度改良に答える技術として最近ではAFC(Anti Ferromagnetic Coupling)媒体が提案され、長手磁気記録で問題となる熱磁気緩和の問題を回避しようという努力がなされている。
また、今後一層の面記録密度を実現するための有力な技術として注目されているのが垂直磁気記録技術である。従来の長手磁気記録方式が、媒体を面内方向へ磁化させるのに対し、垂直磁気記録方式では媒体面に垂直な方向に磁化させることを特徴とする。このことにより、長手磁気記録方式で高線記録密度を達成する妨げとなる自己減磁作用の影響を回避することができ、より高密度記録に適していると考えられている。また一定の磁性層膜厚を保つことができるため、長手磁気記録で問題となっている熱磁気緩和の影響も比較的少ないと考えられている。
垂直磁気記録媒体は、非磁性基板上にシード層、中間層、磁気記録層、保護層の順に成膜されるのが一般的である。また、保護層まで成膜した上で、表面に潤滑層を塗布する場合が多い。また、多くの場合、軟磁性裏打ち層とよばれる磁性膜がシード層の下に設けられる。中間層は磁気記録層の特性をより高める目的で形成される。またシード層は中間層、磁気記録層の結晶配向を整えると同時に磁性結晶の形状を制御する働きをすると言われている。
優れた特性を有する垂直磁気記録媒体を製造するためには、磁気記録層の結晶配向性の向上と結晶粒径の微細化が重要である。垂直磁気記録媒体においては、多くの場合その磁気記録層としてCo合金材料が用いられ、結晶構造は六方最密構造をとる。六方最密構造の(002)結晶面が基板面に対して平行であること、換言するならば結晶c軸[002]軸が垂直な方向にできるだけ乱れなく配列していることが重要である。
磁気記録層の結晶をできるだけ乱れなくさせるため、垂直磁気記録媒体の中間層としては、従来磁気記録層と同様に六方最密構造をとる、Ruが用いられてきた。Ruの(002)結晶面上に、磁気記録層の結晶がエピタキシャル成長するため、結晶配向の良い磁気記録媒体が得られる(例えば、特許文献1参照)。
つまり、Ru中間層の(002)結晶面配向度を上げることにより、磁気記録層の配向も向上するため、垂直磁気記録媒体の記録密度の向上のためにはRuの(002)の改善が必要となる。ただし、アモルファスの裏打ち層上に直接Ruを成膜すると、優れた結晶配向性を得るためにはRuの膜厚が厚くなり、記録する際に非磁性のRuは軟磁性材料である裏打ち層のヘッドからの磁束の引っ張りを弱めてしまう。そこで、従来は裏打ち層とRu中間層の間に、面心立方構造の(111)結晶面配向するシード層を挿入する。(例えば、特許文献2参照)。面心立方構造のシード層は、5(nm)程度の薄膜でも高い結晶配向性が得られ、面心立方構造のシード層上のRuは、裏打ち層の上に直接成膜されたRuよりは薄い膜厚で、高い結晶配向性が得られる。
ただし、今後更なる記録密度の向上のためには、裏打ち層のヘッドからの磁束の引っ張りをさらに強める必要がある。磁束の引っ張りを強くするために軟磁性材料として飽和磁化:Bsの高い材料を選択すると、軟磁性材料の一部が微結晶化して裏打ち層の表面の凹凸が大きくなり、磁気記録層の配向が悪化する傾向にある。磁束の引っ張りを強くするもうひとつの方法としては、磁気記録層の下の中間層からシード層までの非磁性層の膜厚を薄くすることがあるが、従来用いられている面心立方構造のシード層は、5(nm)よりも薄い膜厚になると急激に中間層の配向が悪化するため、5(nm)以下には膜厚を下げられない。このような状況の中、更なる記録密度向上のためには、5(nm)以下の薄膜でも中間層や磁気記録層の配向をある程度維持できるシード層が求められている。
さらに、記録密度の向上に必須となる技術が磁気記録層の結晶粒径の微細化である。面心立方構造のシード層に限らず従来の結晶性シード層では1個のシード層の結晶粒上に1個の中間層のRu結晶粒がエピタキシャル成長しているため、磁気記録層や中間層のRuの結晶粒径を微細化する方法のひとつとしてシード層の結晶粒径を微細化が考えられるが、シード層や中間層の材料、またはそれらの成膜方法を含めてさまざまな検討がなされてきたが、中間層や磁気記録層の結晶配向性を維持したままで、シード層の結晶微細化することは実現できていない。
シード層上の中間層や磁気記録層の結晶粒径を微細化するもうひとつの方法として、磁気記録層で一般的に用いられているような、中間層をRuなどの結晶粒部分とそれを取り囲む酸化物などの粒界部分から構成されるグラニュラ構造にすることが報告されている(例えば、非特許文献1)。この方法であれば、酸化物量を増やすことで中間層の粒界部分を太くすれば、その分結晶粒径の微細化が可能になる。さらに中間層上にCoCrPt−SiOのような酸化物磁性層を成膜すれば、中間層から磁気記録層までグラニュラ構造がつながり、磁性結晶粒の粒径微細化や酸化物の偏析が促進され、ノイズが減少することで記録再生特性の改善が期待される。
ただし、このような中間層のグラニュラ構造化は、シード層の粒径微細化ではないため単位面積当たりの結晶粒の数は変化していない。そのため、今後の更なる高記録密度化においては、1ビットあたりの面積の減少に伴い1ビット内の磁性結晶粒の数が減少しシグナルの減少を招いてしまう。また、酸化物の粒界の割合が増えることで磁性結晶粒のCoが酸化されてしまい、さらなるシグナルの減少の恐れがある。高記録密度化に対応した記録再生特性改善のためには、単に磁性結晶粒の粒径微細化を進めればよい訳ではなく、磁性結晶粒の高密度化も進めていく必要がある。
また特許文献3には、配向調整層を、基板側から、hcpかfcc構造の層、hcp構造の層で構成し、この間のRu接触角を50〜120度にすることにより、垂直磁性層の結晶構造、特に六方最密構造のc軸が基板面に対して極めて角度分散の小さい状態で配向し、なおかつ、垂直磁性層を構成する結晶粒の平均粒径が極めて微細な高記録密度特性に優れた垂直磁気記録媒体を製造できることが記載されている。しかしならが、今後の記録再生特性の向上のためは、これ以上に、磁性結晶粒の結晶粒径の微細化と高密度化を両立させながら、中間層〜シード層の非磁性層の膜厚を薄くしても磁気記録層の垂直配向性を維持する、記録再生特性に優れた垂直磁気記録媒体を得る必要がある。この問題を解決しかつ安易に製造が可能な垂直磁気記録媒体が要望されていた。
特開2001−6158号公報 特開2005−190517号公報 特開2006−155865号公報 APPLIED PHYSICS LETTERS,vol.89,pp.162504
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、磁気記録層の垂直配向性を維持したまま、磁性結晶粒の結晶粒径の微細化と高密度化を両立させることで、高密度の情報の記録再生が可能な磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下に掲げた。
(1)非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層と配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、配向制御層は2層以上から構成され、基板側からシード層、中間層を含み、シード層はアモルファス構造であり、シード層材料に対する中間層材料の接触角が10度〜100度の範囲内にあることを特徴とする磁気記録媒体。
(2)前記中間層の少なくとも1層が六方最密構造または面心立方構造をとり、かつその結晶粒が酸化物、窒化物、または空隙により周りの結晶粒と分離していることを特徴とする(1)に記載の磁気記録媒体。
(3)前記中間層の少なくとも1層が六方最密構造をとる結晶粒と、Al,B,Bi,Ca,Cr,Fe,Hf,Mg,Mo,Nb,Ru,Si,Ta,Ti,W,またはZrから選択される少なくとも1種類の元素の酸化物からなる粒界により、グラニュラ構造を形成していることを特徴とする(1)または(2)に記載の磁気記録媒体。
(4)前記シード層が空間群では体心立方構造に分類される組成でありながら、10nmの薄膜領域においてはアモルファス構造であることを特徴とする(1)乃至(3)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(5)前記シード層の膜厚が、0.5nm〜10nmの範囲内であることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(6)前記中間層の平均結晶粒径が、1nm〜7nmの範囲内であることを特徴とする(1)乃至(5)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(7)前記シード層がCrとMnとを含む合金材料で、Crの含有率が30原子%〜70原子%の範囲内であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(8)前記シード層がCrとTiとを含む合金材料で、Crの含有率が30原子%〜75原子%の範囲内であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(9)前記シード層がCrとFeとを含む合金材料で、Crの含有率が35原子%〜65原子%の範囲内であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(10)前記シード層がTaを含む合金材料で、Taの含有率が70原子%以上であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(11)前記中間層の少なくとも1層が、Ru、Reまたはその合金材料からなり、六方最密構造を有することを特徴とする(1)乃至(10)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(12)前記中間層の少なくとも1層が、面心立方構造を有する元素群のうち少なくとも1種を主成分とし、体心立方構造を有する元素群から選ばれる元素との合金材料からなり、(111)結晶面配向する結晶構造と、面心立方構造と体心立方構造の混合による層状不整格子(積層欠陥)を併せもつことを特徴とする(1)乃至(11)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(13)前記中間層の少なくとも1層が、面心立方構造を有する元素群のうち少なくとも1種を主成分とし、六方最密構造を有する元素群から選ばれる元素との合金材料からなり、(111)結晶面配向する結晶構造と、面心立方構造と六方最密構造の混合による層状不整格子(積層欠陥)を併せもつことを特徴とする(1)乃至(12)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(14)前記磁気記録層の少なくとも1層が、強磁性の結晶粒と非磁性である酸化物の結晶粒界とから構成されるグラニュラ構造をとることを特徴とする(1)乃至(13)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(15)前記裏打ち層を構成する軟磁性膜が非結晶質構造であることを特徴とする(1)乃至(14)の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
(16)磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に情報を記録再生する磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、磁気記録媒体が、(1)乃至(15)の何れか1項に記載の磁気記録媒体であることを特徴とする磁気記録再生装置。
本発明によれば、磁気記録層の結晶構造、特に六方最密構造の結晶c軸が基板面に対して角度分散の小さい状態で配向し、かつ、磁気記録層を構成する結晶粒が高密度でありながら平均粒径が極めて微細で、高記録密度特性に優れた垂直磁気記録媒体を供することができる。
本発明の内容を具体的に説明する。
本発明の垂直磁気記録媒体100は、図1に示すように、非磁性基板1上に少なくとも軟磁性裏打ち層2、直上の膜の配向性を制御する配向制御層3を構成するシード層4及び第一中間層5、第二中間層6、磁化容易軸(結晶c軸)が基板に対し主に垂直に配向した磁気記録層7、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、配向制御層は複数層から構成されている。またこれらの配向制御層は、今後のさらなる記録密度の向上が期待される、ECC媒体や、ディスクリートトラックメデイア、パターンメディアのような新しい垂直記録媒体においても適用可能である。
本発明の磁気記録媒体に使用される非磁性基板としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、アモルファスガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、サファイア、石英、各種樹脂からなる基板など、非磁性基板であれば任意のものを用いることができる。中でもAl合金基板や結晶化ガラス、アモルファスガラス等のガラス製基板を用いられることが多い。ガラス基板の場合、ミラーポリッシュ基板やRa<1(Å)のような低Ra基板などが好ましい。軽度であれば、テクスチャが入っていても構わない。
磁気ディスクの製造工程においては、まず基板の洗浄・乾燥が行われるのが通常であり、本発明においても各層の密着性を確保する見地からもその形成前に洗浄、乾燥を行うことが望ましい。洗浄については、水洗浄だけでなく、エッチング(逆スパッタ)による洗浄も含まれる。また、基板サイズも特に限定しない。
次に、垂直磁気記録媒体の各層について説明する。
軟磁性裏打ち層は多くの垂直磁気記録媒体に設けられている。媒体に信号を記録する際、ヘッドからの記録磁界を導き、磁気記録層に対して記録磁界の垂直成分を効率よく印加する働きをする。材料としてはFeCo系合金、CoZrNb系合金、CoTaZr系合金などいわゆる軟磁気特性を有する材料ならば使用することができる。軟磁性裏打ち層は、アモルファス構造であることが特に好ましい。アモルファス構造とすることで、表面粗さ(Ra)が大きくなることを防ぎ、ヘッドの浮上量を低減することが可能となり、さらなる高記録密度化が可能となるためである。また、これら軟磁性層単層の場合だけでなく、2層の間にRuなどの極薄い非磁性薄膜をはさみ、軟磁性層間にAFCを持たせたものも多く用いられるようになっている。裏打ち層の総膜厚は20(nm)〜120(nm)程度であるが、記録再生特性とオーバーライト(OW)特性とのバランスにより適宜決定される。
本発明では、軟磁性裏打ち層の上に、直上の膜の配向性を制御する配向制御層を設ける。配向制御層は複数層から構成し、基板側からシード層、中間層と呼ぶ。
本発明では、アモルファスであるシード層に対する中間層材料の濡れ性を考慮することにより、中間層の平均結晶粒径が7(nm)以下の微細化を実現する。ここで、平均結晶粒径とは、膜の結晶形状を例えば透過型電子顕微鏡(TEM)などで観察した場合に、明瞭に分離して観察される結晶の直径を統計的に処理して求めた平均的な直径の値で評価されるものである。また、アモルファスのシード層上に中間層結晶が微細な結晶粒径を維持して成長するためには、シード層上の中間層の濡れ性があまり良くないことが好ましい。濡れ性を評価する指標としては、接触角が一般的である。接触角とはシード層に使用される材料の固体状に溶融させた中間層材料を滴下した場合に形成された雫が固体面に対する接線角度で評価される量であり、濡れ性が悪いというのは、接触角が大きい状態を示す。すなわち、シード層材料に対する中間層材料の濡れ性が悪いものを用いると、中間層がシード層上に堆積される際、微細な結晶粒を形成しやすい。特に本発明では、接触角が10度〜100度の範囲内に収まるシード層と中間層材料の組み合わせであるのが好ましい。またシード層を構成する材料としては融点が800℃以上の材料を用いるのが好ましい。
本発明で規定する接触角(θ)はデーターブック等に記載された値を用いることができるが、以下の式から算出することができる。
θ=arc cos{(γ ― γSL X−Y)/ γ
ここで、γ はシード層材料の表面自由エネルギーを、γ は中間層材料の表面自由エネルギーを、γSL X−Y はシード層材料と中間層材料間の界面エネルギーを表している。
本発明では、アモルファスであるシード層の材料選択の指針として中間層材料の濡れ性の他に、中間層結晶の配向性のシード層膜厚依存性が重要である。アモルファスであるシード層材料の場合、シード層の膜厚を厚くすることでシード層の表面凹凸が小さくなり、中間層結晶の配向性が改善していくことが知られている。しかし、記録再生特性を向上させるためには、記録時にできるだけヘッドからの磁束を磁気記録層に引き込む必要があるため、非磁性であるシード層の膜厚を厚くすると磁気記録層と軟磁性材料である裏打ち層の距離が離れ、磁束の引き込みが弱まってしまう。そこで本発明のアモルファスシード層としては、5(nm)以下の低膜厚においても中間層の結晶配向性が維持できることが好ましい。具体的には、空間群では体心立方構造に分類される組成でありながら、10(nm)程度の薄膜領域においてはアモルファス材料であることが知られているCr−Ti,Cr−Mn,Cr−Fe合金やTa合金が好ましい。
本発明の中間層としては、六方最密構造を有するRu、Reまたはその合金材料だけでなく、(111)結晶配向する結晶構造と、面心立方構造と体心立方構造、または面心立方構造と六方最密構造との混合による層状不整格子(積層欠陥)を併せ持つ合金材料においても微細な結晶粒を形成する。
中間層の上に積層される磁気記録層の結晶配向性は、中間層の結晶配向性によりほぼ決定されるため、この中間層の配向制御は垂直磁気記録媒体の製造上極めて重要である。シード層材料に対する中間層材料の濡れ性があまり良くない場合、中間層の結晶配向を向上させるためには、中間層の初期成長部では成膜時のガス圧が低いことが好ましい。しかし、シード層結晶上の複数個の中間層結晶は、低ガス圧成膜のまま膜成長し続けると膜成長の途中で結晶粒同士の合体が起こる。合体した中間層の結晶上に磁気記録層結晶は、1個の結晶がエピタキシャル成長するため、結晶粒径が合体した中間層結晶粒径程度まで大きくなってしまう。
このため本発明では、中間層を基板側から第一中間層、第二中間層とし、少なくとも2層の中間層を設けている。本発明の第一中間層は中間層の結晶配向性を向上させるため低ガス圧成膜とし、1(Pa)以下とすることが好ましい。また、結晶配向性の向上と結晶粒同士の合体を抑制するため、第一中間層の膜厚は1(nm)以上15(nm)以下が好ましく、より好ましくは5(nm)以上10(nm)以下である。
本発明の第二中間層はその上に成膜される磁気記録層がエピタキシャル成長するため、六方最密構造または面心立方構造をとる。また、高ガス圧成膜により結晶粒間に空隙が生じることで結晶粒同士の合体を抑制するため成膜ガス圧は1.5(Pa)以上とすることが好ましく、より好ましくは3(Pa)以上である。また、結晶粒の周りを酸化物や窒化物の粒界で囲む場合は、結晶粒同士の合体を抑制できるだけでなく粒界幅を太くすることで結晶粒の微細化することも可能である。本発明では、中間層の結晶粒同士の合体を抑制することで、1個の中間層結晶粒上に1個の磁気記録層の結晶粒がエピタキシャル成長し、磁気記録層の結晶の高密度化と粒径の微細化を両立している。
本発明では、第二中間層はRu、Reまたはそれらの合金の薄膜の積層体としても良く、中間層の少なくとも1層が、六方最密構造の(002)結晶面配向しているのが好ましい。垂直磁気記録媒体においては多くの場合、その磁気記録層の結晶構造は六方最密構造をとるが、その(002)結晶面が基板面に対して平行であること、換言するならば結晶c軸[002]軸が垂直な方向にできるだけ乱れなく配列していることが重要である。これを評価する方法としてロッキングカーブの半値幅を用いることができる。はじめに、基板上に成膜した膜をX線回折装置にかけ、基板面に対して平行な結晶面を分析する。前述の中間層や磁気記録層のように六方最密構造をとる膜を試料が含有する場合、その結晶面に対応する回折ピークが観測される。Co系合金を用いた垂直磁気記録媒体の場合、六方最密構造のc軸[002]方向が基板面に垂直になるような配向をするので(002)面に対応するピークを観測することになる。次にこの(002)面を回折するブラッグ角を維持したまま光学系を基板面に対してスイングさせる。このときに光学系を傾けた角度に対して(002)結晶面の回折強度をプロットすると、ひとつの回折ピークを描くことができる。これをロッキングカーブと呼んでいる。このとき(002)結晶面が基板面に対して極めてよく平行にそろっている場合は鋭い形状のロッキングカーブが得られるが、逆に(002)結晶面の向きが広く分散しているとブロードなカーブが得られる。そこでロッキングカーブの半値幅Δθ50を垂直磁気記録媒体の結晶配向の良否の指標として用いることが多い。
本発明によれば、このΔθ50の小さい垂直磁気記録媒体を容易に作製することができる。
磁気記録層は文字通り、実際に信号の記録がなされる層である。材料としてはCoCr、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtB−X、CoCrPtB−X−Y、CoCrPt−O、CoCrPtRu−O、CoCrPt−SiO、CoCrPt−Cr、CoCrPt−TiO2、CoCrPt−ZrO2、CoCrPt−Nb5、CoCrPt−Ta5、CoCrPt−B3、CoCrPt−WO2、CoCrPt−WO3、CoCrPt−RuOなどのCo系合金薄膜が使用されることが多い。特に、酸化物磁性層を用いる場合は、酸化物が磁性Co結晶粒の周りを取り囲んでグラニュラ構造をとることで、Co結晶粒同士の磁気的相互作用が弱まりノイズが減少する。最終的にはこの層の結晶構造、磁気的性質が記録再生を決定する。
以上の各層の成膜には通常DCマグネトロンスパッタリング法またはRFスパッタリング法が用いられる。RFバイアス、DCバイアス、パルスDC、パルスDCバイアス、Oガス、HOガス、Hガス、Nガスを用いることも可能。そのときのスパッタリングガス圧力は各層ごとに特性が最適になるように適宜決定されるが、一般に0.1〜30(Pa)程度の範囲にコントロールされる。媒体の性能を見ながら調整される。
保護層はヘッドと媒体との接触によるダメージから媒体を保護するためのものであり、カーボン膜、SiO膜などが用いられるが、多くの場合はカーボン膜が用いられる。膜の形成にはスパッタリング法、プラズマCVD法などが用いられるが、近年ではプラズマCVD法が用いられることが多い。マグネトロンプラズマCVD法も可能である。膜厚は1(nm)〜10(nm)程度であり、好ましくは2(nm)〜6(nm)程度、さらに好ましくは2(nm)〜4(nm)である。
図2は、上記垂直磁気記録媒体を用いた垂直磁気記録再生装置の一例を示すものである。図2に示す磁気記録再生装置は、磁気記録媒体100と、磁気記録媒体100を回転駆動させる媒体駆動部101と、磁気記録媒体100に情報を記録再生する磁気ヘッド102と、この磁気ヘッド102を磁気記録媒体100に対して相対運動させるヘッド駆動部103と、記録再生信号処理系104とを備えて構成されている。
記録再生信号処理系104は、外部から入力されたデ−タを処理して記録信号を磁気ヘッド102に送り、磁気ヘッド102からの再生信号を処理してデ−タを外部に送ることができるようになっている。
本発明の磁気記録再生装置に用いる磁気ヘッド102には、再生素子として異方性磁気抵抗効果(AMR)を利用したMR(MagnetoResisTance)素子だけでなく、巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用したGMR素子、トンネル効果を利用したTuMR素子などを有した、より高記録密度に適した磁気ヘッドを用いることができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
(実施例1、比較例1)
HD用ガラス基板をセットした真空チャンバをあらかじめ1.0×10−5(Pa)以下に真空排気した。
次に、この基板上にスパッタリング法を用いて軟磁性裏打ち層Co10Ta5Zrを50(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。
次にシード層として、Cr40Ti,Cr50Ti,Cr60Ti,Cr40Mn,Cr50Mn,Cr60Mn,Cr70Mn,Cr40Fe,Cr50Fe,Cr60Fe,Ta20Cr(原子%)をそれぞれ5(nm)、さらに第一中間層としてRuをガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中でそれぞれ成膜した(実施例1−1〜11)。第二中間層としては、Ru−3(Cr)(mol%)をそれぞれ15(nm)、ガス圧5(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。比較例としては、シード層としてCr,Cr20Ti,Cr80Ti,Ti,Cr20Mn,Cr80Mn,Mn,Cr20Fe,Cr80Fe,Feを5(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜した(比較例1−1〜10)。さらに実施例と同条件で中間層1と中間層2を成膜した。
さらに磁気記録層として91(Co15Cr15Pt)−9(SiO)(mol%)を、保護層としてC膜を成膜して垂直磁気記録媒体とした。
得られた垂直磁気記録媒体(実施例1−11と比較例1−1〜10)について、潤滑剤を塗布し、米国GUZIK社製リードライトアナライザ1632及びスピンスタンドS1701MPを用いて、記録再生特性の評価を行った。その後、Kerr測定装置により静磁気特性の評価をおこなった。また、磁気記録層のCo系合金の結晶配向性を調べるため、X線回折装置により磁性層のロッキングカーブの測定をおこなった。
それぞれの測定から実施例と比較例について、高信号雑音比(SNR)、保磁力(Hc)、デルタθ50、Co平均結晶粒径の結果を表1に一覧表にして示した。いずれのパラメータも垂直磁気記録媒体の性能を評価する場合に広く使われる指標である。
表1より、実施例1で用いられている各シード層上には中間層のRuが(002)結晶面配向しているため、その直上に成膜されている磁気記録層も(002)結晶面配向性を維持してエピタキシャル成長しており、結果としてデルタθ50として小さな値が得られている。また中間層であるRuの濡れ性が良くないことから、粒径の制御もできているため高いSNRを示していると思われる。一方比較例のシード層については、Cr≧80(原子%)ではシード層が体心立方構造の(110)結晶面配向してしまうため、Ruが(002)ではなく(101)結晶面配向してしまい磁気記録層のデルタθ50が評価できなかった。当然SNRも低い結果しか得られなかった。Ti≧80(原子%)については六方最密構造の(002)結晶面配向するため、中間層と磁気記録層も(002)結晶面配向してエピタキシャル成長するのだが、アモルファスシード層を用いた場合と同等の磁気記録層の結晶配向性を得るにはTi合金が10(nm)以上の膜厚が必要になる。ただしシード層の膜厚を厚くするとその分記録書込み時にヘッドからの磁束の引き込みが弱まるのでSNRの値は低下してしまう。Mn≧80(原子%)については微結晶化して表面凹凸が大きいためRuが配向できない。Fe≧80(原子%)についてはCr同様(110)結晶面配向することと、Feの磁気モーメントがノイズとなるため、配向、SNRともに悪化している。
(実施例2、比較例2)
実施例1と同様に、ガラス基板に軟磁性層を成膜する。シード層として、Cr50Ti,Cr50Mn,Cr50Feを5(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜したものを作製した(実施例2−1〜3)。また、比較例としてNi、Pt、Mgを5(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜したものを作製した(比較例2−1〜3)。
次いで第一中間層としてRuを10(nm)、第二中間層としてRu−8TiO(mol%)を10(nm)、それぞれガス圧0.6(Pa)、10(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。さらに磁気記録層として91(Co15Cr15Pt)−9(SiO)を、保護層としてカーボン膜を成膜して垂直磁気記録媒体とした。
Guzik測定からは、高信号雑音比(SNR)と書き込み能力(OW)、Kerr測定より保磁力(Hc)、X線回折測定よりデルタθ50を実施例、比較例に対して求めた。さらに、磁気記録層の平面TEM画像を用いて磁気記録層のCo系合金の結晶粒径測定をおこなった。それぞれの結果を表1に一覧表にして示した。
表1より、面心立方構造の結晶であるNiやPtシード層では結晶配向性は優れているが粒径制御ができていないため、SNRとしては実施例と比較して低い値を示している。六方最密構造の結晶であるMgシード層はRuの濡れ性が悪いため粒径の制御はできているがMgの(002)結晶配向性が膜厚5(nm)では不十分のため、SNRが低下している。実施例やMgシード層の保磁力がNiやPtシード層に比べて低いのは、磁気記録層の結晶粒径が微細化したため熱揺らぎの影響を受け易くなっており実際の保磁力よりも低めの値を示しているためである。
(実施例3、比較例3)
ガラス基板に軟磁性層として90(Fe30Co)5Ta5Zrを成膜する。シード層として、Cr50Ti,Cr50Mn,Cr50Feを膜厚5(nm)と3(nm)でそれぞれガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜したものを作製した(実施例3−1〜6)。また、比較例としてNi、Pt、Mgを膜厚5(nm)と3(nm)でそれぞれガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜したものを作製した(比較例3−1〜6)。
次いで実施例2と同様に第一中間層としてRuを10(nm)、第二中間層としてRu−8TiO(mol%)を10(nm)、それぞれガス圧0.6(Pa)、10(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。さらに磁気記録層として91(Co15Cr15Pt)−9(SiO)を、保護層としてC膜を成膜して垂直磁気記録媒体とした。
表1にSNR、OW、Hc、デルタθ50、磁気記録層のCo系合金の結晶粒を実施例、比較例に対して求めて一覧表にして示した。
実施例3では実施例2から軟磁性裏打ち層の材料をCo10Ta5Zrから90(Fe30Co)5Ta5Zrに変更している。飽和磁化:Bsの高いFe元素を添加し、非磁性元素であるTaの組成を下げることにより、裏打ち層の飽和磁化が増加し書き込み能力は向上する。しかし膜のアモルファス性は悪化して、一部が結晶化することにより表面凹凸が大きくなる。これにより、NiやPt、Mgなどの結晶性シード層では膜厚5(nm)ではシード層自体の配向性が悪化するため、裏打ち層のBs増加による書き込み能力アップにも拘らず、SNRは比較例2に比べると悪化する。シード層の膜厚をさらに薄くすると、OWは改善するが配向性が悪化し、SNRも結局低下する。それに対してアモルファスのシード層である実施例では、シード層の膜厚を3(nm)まで下げてもRuやCo合金の配向性を維持し、書き込み能力がアップした分、SNRが改善している。
本願発明の垂直磁気記録媒体を示す断面図である。 本発明の垂直磁気記録再生装置の構造を示す図である。
符号の説明
1 非磁性基板
2 軟磁性裏打ち層
3 配向制御層
4 シード層
5 第一中間層
6 第二中間層
7 磁気記録層
100 磁気記録媒体
101 媒体駆動部
102 磁気ヘッド
103 ヘッド駆動部
104 記録再生信号系

Claims (16)

  1. 非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層と配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、配向制御層は2層以上から構成され、基板側からシード層、中間層を含み、シード層はアモルファス構造であり、シード層材料に対する中間層材料の接触角が10度〜100度の範囲内にあることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記中間層の少なくとも1層が六方最密構造または面心立方構造をとり、かつその結晶粒が酸化物、窒化物、または空隙により周りの結晶粒と分離していることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記中間層の少なくとも1層が六方最密構造をとる結晶粒と、Al,B,Bi,Ca,Cr,Fe,Hf,Mg,Mo,Nb,Ru,Si,Ta,Ti,W,またはZrから選択される少なくとも1種類の元素の酸化物からなる粒界により、グラニュラ構造を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記シード層が空間群では体心立方構造に分類される組成でありながら、10nmの薄膜領域においてはアモルファス構造であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記シード層の膜厚が、0.5nm〜10nmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記中間層の平均結晶粒径が、1nm〜7nmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記シード層がCrとMnとを含む合金材料で、Crの含有率が30原子%〜70原子%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  8. 前記シード層がCrとTiとを含む合金材料で、Crの含有率が30原子%〜75原子%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  9. 前記シード層がCrとFeとを含む合金材料で、Crの含有率が35原子%〜65原子%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  10. 前記シード層がTaを含む合金材料で、Taの含有率が70原子%以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  11. 前記中間層の少なくとも1層が、Ru、Reまたはその合金材料からなり、六方最密構造を有することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  12. 前記中間層の少なくとも1層が、面心立方構造を有する元素群のうち少なくとも1種を主成分とし、体心立方構造を有する元素群から選ばれる元素との合金材料からなり、(111)結晶面配向する結晶構造と、面心立方構造と体心立方構造の混合による層状不整格子(積層欠陥)を併せもつことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  13. 前記中間層の少なくとも1層が、面心立方構造を有する元素群のうち少なくとも1種を主成分とし、六方最密構造を有する元素群から選ばれる元素との合金材料からなり、(111)結晶面配向する結晶構造と、面心立方構造と六方最密構造の混合による層状不整格子(積層欠陥)を併せもつことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  14. 前記磁気記録層の少なくとも1層が、強磁性の結晶粒と非磁性である酸化物の結晶粒界とから構成されるグラニュラ構造をとることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  15. 前記裏打ち層を構成する軟磁性膜が非結晶質構造であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の磁気記録媒体。
  16. 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に情報を記録再生する磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、磁気記録媒体が、請求項1乃至15の何れか1項に記載の磁気記録媒体であることを特徴とする磁気記録再生装置。
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