JP2009040225A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御装置の制御に関与する各種構成部材の動作状態情報と、所定の基準判定情報とを比較し、各種構成部材の異常判定、及び/又は異常判定後の正常復帰を判定する判定手段を備えた車両用の電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 各種構成部材、例えばトルク検出値の異常判定を行う所定のトルク判定基準値dと判定基準時間tの設定では、車速零から車速SP1 までの判定領域D1 では一定値の判定基準値da1 と判定基準時間ta1 が、車速SP1 から車速SP2 までの判定領域D2 では車速が高速になるにつれ減少する判定基準値da2 と判定基準時間ta2 が、車速SP2 以上の判定領域D3 では車速が高速になるにつれ増加する判定基準値da3 と判定基準時間ta3 が設定される。基準判定情報として車速に応じた最適な判定基準値、判定基準時間を設定することで運転者の意図しない車両の挙動を抑えることができる。
【選択図】 図6

Description

この発明は、車両用の電動パワーステアリング装置に関し、特にその制御装置の制御に関与する構成要素から出力された情報の異常及び正常を判定する基準判定値や基準判定期間を車両の状態に応じて変更し、制御に関与する構成要素の異常検出、及び異常検出後の正常復帰を適切に検出することができる異常/正常検出装置を備えた電動パワーステアリング装置に関するものである。
車両用の電動パワーステアリング装置は、操向ハンドルの操作によりステアリングシヤフトに発生する操舵トルクと車速を検出し、その検出信号に基づいてモータを駆動して操向ハンドルの操舵力を補助するものである。このような電動式パワーステアリング装置の制御はマイクロコンピュータで構成された制御装置で実行されるが、その制御の概要は、トルクセンサで検出された操舵トルクと車速センサで検出された車速に基づいてモータに供給する電流の大きさを演算し、その演算結果に基づいてモータに供給する電流を制御する。
即ち、制御装置は操向ハンドルが操作されて操舵トルクが発生しているときに、検出された車速が零あるいは低速の場合は大きな操舵補助力を供給し、検出された車速が速い場合は小さな操舵補助力を供給するように操向ハンドルの操舵力と車速に応じてモータ電流の制御目標値を演算し、実際にモータに流れる電流がモータ電流の制御目標値に一致するようフイードバツク制御を行ない、走行状態に応じた最適の操舵補助力を与えている。
何等かの原因により、例えば、トルクセンサに故障が発生すると、モータ電流の制御目標値を演算できず、ステアリング装置に最適の操舵補助力を与えることができなくなってしまう。この場合、従来の装置ではモータによる操舵補助を停止することで、ステアリング装置の誤動作を防止し、危険を回避していた。
また、モータ或いはモータ駆動回路が故障してモータに過電流が流れると、モータ或いはモータ駆動回路が焼損してしまう。この場合も、従来の装置ではモータへの給電を停止し、モータによる操舵補助を停止することで、火災などの危険を回避していた。
このように、従来の電動パワーステアリング装置の制御装置では、異常が検出されたときにはモータによる操舵補助を停止するフェールセーフ機能を備えた異常検出手段が設けられており、重大な危険の発生を回避するように構成されていた(特許文献1参照)。
特開2003−200842号公報
上記した従来の異常検出装置の異常判定手段では、制御装置の制御に関与する各種構成部材の動作状態を示す情報、例えば構成部材がトルクセンサであれば、検出された操舵トルクの値が異常値を越える状態、即ち、所定の判定基準値を越える状態が所定の判定基準時間(又は所定判定回数)以上継続したとき異常と判定しており、判定基準値或いは判定基準時間には、許容誤差範囲が設定されているにしても、中心値は一定値であった。
さらに上記従来の異常検出手段に備られている異常検出後の正常復帰判定手段では、各種構成部材の動作状態を示す情報(例えば構成部材がトルクセンサであれば、検出された操舵トルクの値)が正常な範囲にある状態(所定の判定基準値の範囲)が、所定の判定基準時間(又は所定判定回数)以上継続したとき正常復帰したと判定しているが、この場合も判定基準値や判定基準時間には、許容誤差範囲が設定されているにしても、中心値は一定値であった。
このため、故障した構成部材が同じであっても、異常発生時や正常復帰時の車両の状態によっては、例えば車速が極低速の場合は運転者に操向ハンドルの操作にそれ程の違和感を与えなくとも、高速走行中にあっては操向ハンドルが運転者の意図しない動きをしてしまい、運転者に操向ハンドル操作に違和感を与えるというような不都合の発生する場合があった。この発明は、上記した課題を解決することを目的とする。
この発明は上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるモータ出力を制御する制御装置を備えた電動パワーステアリング装置において、前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態を示す動作状態情報を検出する動作状態情報検出部と、前記制御装置の制御に関与する構成部材の異常の判定及び異常判定後の正常復帰を判定する異常/正常判定部とを備え、前記異常/正常判定部は、前記検出された構成部材の動作状態を示す動作状態情報と、構成部材の動作環境に基づいて予め設定される基準判定情報とを比較し、制御装置の制御に関与する構成部材の異常の判定、及び/又は異常判定後の正常復帰を判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
そして、前記基準判定情報は、前記動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるか否かを判定する情報と、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるとき、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているか否かを判定する情報又はその状態が所定の基準判定回数を越えて維持されているか否かを判定する情報と、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にないとき、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているか否かを判定する情報又はその状態が所定の基準判定回数を越えて維持されているか否かを判定する情報である。
また、前記基準判定情報は、制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境に応じて変更するものとする。
また、前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境は、車速であってもよい。
そして、前記異常/正常判定部は、前記動作状態情報と前記基準判定情報とを比較し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内になく、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又はその状態が所定の基準判定回数を越えて継続されているとき、制御装置の制御に関与する構成部材が異常であると判定する。
そして、前記異常/正常判定部は、前記動作状態情報と前記基準判定情報とを比較し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内になく、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又はその状態が所定の基準判定回数を越えて継続されているときは制御装置の制御に関与する構成部材が異常であると判定し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあり、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又は所定の基準判定回数を越えて維持されているときは制御装置の制御に関与する構成部材が正常状態に復帰したと判定する。
そして、前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報は、トルクセンサにより検出される操舵トルクであってもよい。
また、前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報は、モータ電流検出装置により検出されるモータ電流であってもよい。
また、前記異常/正常判定部には、異常検出動作を中止するマスク条件が予め車速に応じて設定することができる。
また、前記制御装置は、前記異常/正常判定部により動作状態情報が異常であると判定されたときはフェールセーフ機能を作動させ、モータへの給電を遮断するとよい。
また、前記制御装置は、前記異常/正常判定部により動作状態情報が異常であると判定されたときは、動作状態情報に代えて所定の初期値に基づいて制御を継続するようにするとよい。
また、前記動作状態情報検出部は、所定時間毎に制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報を検出するものとする。
この発明は、車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるモータ出力を制御する制御装置を備えた電動パワーステアリング装置において、前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態を示す動作状態情報を検出する動作状態情報検出部と、前記制御装置の制御に関与する構成部材の異常判定及び異常判定後の正常復帰を判定する異常/正常判定部とを備え、前記異常/正常判定部は、前記構成部材の動作状態を示す動作状態情報と、構成部材の動作環境に基づいて予め設定されている基準判定情報とを比較し、制御装置の制御に関与する構成部材の異常の判定、及び異常判定後の正常復帰を判定することを特徴とする。
そして、前記基準判定情報は、前記動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるか否かを示す情報と、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるとき、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続しているか否かを示す情報、又はその状態が所定の基準判定回数を越えて維持されているか否かを示す情報であり、前記基準判定情報は、制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境、即ち車両の状態に応じて変更し、最適値/最適時間、又は最適回数に設定されるから、運転者の意図しない車両の挙動を低減することができ、運転者に操向ハンドル操作に違和感を与えることなく、安全な操向ハンドル操作を確保できる電動パワーステアリング装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明を実施するに適した電動パワーステアリング装置の構成の概略を説明する図で、操向ハンドル1の軸2は減速ギア4、ユニバーサルジョイント5a、5b、ピニオンラツク機構7を経て操向車輪のタイロツド8に結合されている。軸2には操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ3が設けられており、また、操舵力を補助するモータ9が減速ギア4を介して軸2に結合している。
パワーステアリング装置を制御する制御装置10は、バツテリ14からイグニッシヨンキー11を経て、イグニッシヨンキー信号が供給されるとともに、並列の電源ラインから電力が供給される。制御装置10はトルクセンサ3で検出された操舵トルクと車速センサ12で検出された車速に基づいて電流指令値の演算を行い、演算された電流指令値に基づいてモータ9に供給する電流iを制御する。
図2は、制御装置10とその周辺回路の構成を示すブロツク図である。この実施の形態では制御装置10の主要部分はCPUから構成されるが、ここではそのCPU内部においてプログラムで実行される機能を示してある。例えば、位相補償器21は独立したハードウエアとしての位相補償器21を示すものではなく、CPUで実行される位相補償機能を示す。なお、制御装置10をCPUで構成せず、これらの機能要素をそれぞれ独立したハードウエア(電子回路)で構成できることは言うまでもない。
以下、制御装置10の機能と動作を説明する。トルクセンサ3から入力された操舵トルク信号は、位相補償器21で操舵系の安定を高めるために位相補償され、電流指令演算器22に入力される。また、車速センサ12で検出された車速も電流指令値演算器22に入力される。
電流指令値演算器22は、入力されたトルク信号と車速信号に基づいて所定の演算式によりモータ9に供給する電流の制御目標値である電流指令値Iを決定する。
比較器23、微分補償器24、比例演算器25及び積分演算器26から構成される回路は、実際のモータ電流値iが電流指令値Iに一致するようにフイードバツク制御を行う回路である。
比例演算器25では、電流指令値Iと実際のモータ電流値iとの差に比例した比例値が出力される。さらに比例演算器25の出力信号はフイードバツク系の特性を改善するため積分演算器26において積分され、差の積分値の比例値が出力される。
微分補償器24では、電流指令値演算器22で演算された電流指令値Iに対する実際にモータに流れるモータ電流値iの応答速度を高めるため、電流指令値Iの微分値が出力される。
微分補償器24から出力された電流指令値Iの微分値、比例演算器25から出力された電流指令値と実際のモータ電流値との差に比例した比例値、及び積分演算器26から出力された積分値は、加算器27において加算演算され、演算結果である電流制御値E(モータ印加電圧を決定するPWM信号のデユーテイ比)がモータ駆動回路41に出力される。モータ9に流れる実際の電流はモータ電流検出回路42で検出され、検出されたモータ電流値iは比較器23にフイードバツクされ、モータ電流のフイードバツク制御が行なわれる。
動作状態情報検出部31は、制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報を検出するもので、制御装置の制御に関与する構成部材とは、例えばトルクセンサやモータ電流検出装置であり、動作状態情報は制御に関与する構成部材がトルクセンサの場合は操舵トルク、制御に関与する構成部材がモータ電流検出装置の場合はモータ電流である。
動作状態情報検出部31には、トルクセンサ3で検出された操舵トルクT、モータ電流検出回路42で検出されたモータ電流i、モータ角速度センサ30で検出されたモータ角速度φが入力される。
基準判定情報記憶部35は、構成部材の動作環境、例えば車速に基づいて予め設定された基準判定情報が格納されている。基準判定情報は構成部材の異常か否かの判定、及び異常判定された後に正常復帰したか否かを判定する情報である。
異常/正常判定部32には、前記基準判定情報記憶部35が接続され、動作状態情報検出部31で検出された動作状態情報と、前記基準判定情報記憶部35に格納されている基準判定情報とを比較し、制御装置の制御に関与する構成部材、例えばトルクセンサやモータ電流検出装置が異常か否かの判定、及び異常判定された後に正常復帰したか否かを判定する。
フェールセーフ処理器33、モータリレー34は、異常/正常判定部32により判定された判定結果が、制御装置の制御に関与する構成部材、例えばトルクセンサやモータ又はモータ駆動回路が異常であるとの判定結果を示す信号を入力としてフェールセーフ処理を行う構成である。
動作状態情報検出部31、異常/正常判定部32、及びフェールセーフ処理器33、モータリレー34の動作については、後で実施例に基づいて詳細に説明する。
図3にモータ駆動回路41の構成の一例を示す。モータ駆動回路41は加算器27から入力された電流制御値をPWM信号と電流方向信号とに分離変換する変換部45、FET1 〜FET4 、及びそれ等のゲートを開閉駆動するFETゲート駆動回路46等からなる。昇圧電源47はFET1 、FET2 のハイサイド側を駆動する電源である。
PWM信号(パルス幅変調信号)は、Hブリツジ接続されたFET(電界効果トランジスタ)スイツチング素子FET1 〜FET2 のゲートを駆動する信号で、加算器27において演算された電流制御値の絶対値によりPWM信号のデユーテイ比D(FETのゲートをON/OFFする時間比)が決定される。
なお、通常の走行状態においては、上記したとおり、デユーテイ比Dは演算された電流制御値Eに基づいて決定される。
電流方向信号は、モータに供給する電流の方向を指示する信号で、加算器27において演算された電流制御値の符号(正負)により決定される信号である。
FET1 とFET2 は前記したPWM信号のデユーテイ比に基づいてゲートがON/OFFされるスイツチング素子であって、モータに流れる電流の大きさを制御するためのスイツチング素子である。また、FET3 とFET4 は前記した電流方向信号に基づいてゲートがON或いはOFFされる(一方がONの時、他方はOFFとなる)スイツチング素子で、モータに流れる電流の方向、即ちモータの回転方向を切り換えるスイツチング素子である。
FET3 が導通状態にあるときは、電流はFET1 、モータ9、FET3 、抵抗Rを経て流れ、モータ9に正方向の電流が流れる。また、FET4 が導通状態にあるときは、電流はFET2 、モータ9、FET4 、抵抗Rを経て流れ、モータ9に負方向の電流が流れる。
モータ電流検出手段を構成するモータ電流検出回路42は、抵抗Rの両端における電圧降下に基づいて電流の大きさを検出する。検出された実際のモータ電流値は比較器23にフィードバックして入力される(図2参照)。
以上説明した制御装置は、操向ハンドルが操作されて操舵トルクが発生しているときに、検出された操舵トルクが大きく、また検出された車速が零あるいは低速の場合は電流指令値Iを大きく設定し、検出された操舵トルクが小さく、また検出された車速が速い場合は電流指令値Iを小さく設定するから、走行状態に応じた最適の操舵補助力を与えることができる。
次に、制御装置10の動作状態情報検出部31、異常/正常判定部32、及びフェールセーフ処理器33における、制御装置の制御に関与する各種構成部材の異常判定処理、及び異常判定後の正常復帰判定処理、及び異常判定結果に基づくフェールセーフ処理について説明する。
先に、発明が解決しようとする課題で説明したとおり、従来のフェールセーフ機能を備えた制御装置の異常判定手段では、制御装置の制御に関与する各種構成部材の動作状態を示す情報、例えば構成部材がトルクセンサであれば、検出された操舵トルクの値が異常値を越える状態、即ち、所定の判定基準値を越える状態が所定の判定基準時間以上継続したとき、異常と判定するものであって、前記した判定基準値、或いは判定基準時間には所定の許容誤差範囲が設定されているにしても、その中心値は一定値であった。
このため、異常発生時の車両の状態、例えば車速が極低速の場合は運転者に操向ハンドルの操作にそれ程の違和感を与えなくとも、高速走行中にあっては操向ハンドルが運転者の意図しない動きをしてしまい、運転者に操向ハンドル操作に違和感を与えるというような不都合の発生する場合があった。
そこでこの発明では、制御装置の制御に関与する各種構成部材の動作状態情報が異常値を示しているか否かを判定する判定基準情報を、制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境に応じて設定、即ち、例えば構成部材がトルクセンサやモータ電流検出器であれば、その時の動作環境である車速が極低速か/中間速度か/高速かなどに応じて判定基準情報を変更し、上記した不都合を解決したものである。
なお、制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態に関する情報は所定時間毎に繰り返しサンプリングされ、各種構成部材の異常判定が行われる。
以下、第1乃至第3実施例により各種構成部材の異常判定、異常判定後の正常復帰判定、及び異常判定結果に基づくフェールセーフ処理について説明する。
[第1実施例]
第1実施例は、制御装置の制御に関与する構成部材の1つであるトルクセンサの異常を判定する実施例である。まず、トルクセンサの異常判定の手法について説明する。
図4は、操向ハンドルを所定角度だけ操舵した場合に必要とする操舵トルク(以下、トルクという)と車速との関係を説明する図であって、横軸は車速V、縦軸はトルク検出値dである。車速Vが比較的低速の車速SP2 までは、トルク検出値dは路面とタイヤとの間の摩擦により減少するが、車速SP2 を越えると車両の直進性が増加するためトルク検出値dは多少増加することが知られている。
図5は、従来のトルク検出値dの異常判定手法で設定される判定基準値を説明する図で、横軸は車速V、縦軸はトルク検出値d、及びトルク正常/異常判定基準値da (以下、判定基準値という)である。従来の判定基準値daは、図5に示すように車速Vに無関係に一定値に設定されており、判定基準値daよりも上の異常判定領域Daにトルク検出値dがあるときはトルク検出値dが異常、即ちトルクセンサが異常であると判定していた。なお、判定基準値daには誤検出防止のため所定の許容誤差範囲、即ち検出マージンmが設定されている。
以下、具体例を説明する。制御装置の制御に関与する構成部材であるトルクセンサに異常が発生し、図5でAの位置にあったトルク検出値がBの位置に移動すると、判定基準値daよりも上の異常判定領域に入るから、トルク検出値は異常、即ちトルクセンサに異常が発生したことが検出される。この後、トルクセンサは異常でありながら、トルク検出値がやや減少してCの位置に移動したとすると、判定基準値daよりも下の正常判定領域に入るから、トルク検出値は正常、即ちトルクセンサは正常に復帰したと誤判定されてしまう結果となる。
そこで、この発明ではその時の車速が極低速か/中間速度か/高速かなどに応じて判定基準情報(ここでは、トルク正常/異常判定基準値da)を変更設定するようにした。
図6は、第1実施例のトルク検出値dの異常判定を行うトルク正常/異常判定基準値(以下、判定基準値)daとトルク異常判定基準時間(以下、判定基準時間)taの設定の一例を説明する図で、横軸は車速V、縦軸はトルク検出値d、トルク異常を判定する判定基準値da、及び判定基準時間ta(図6で右側の縦軸)を示している。判定基準値da、判定基準時間taには、誤検出防止のため所定の許容誤差範囲、即ち検出マージンmが設定されている。
なお、図6では、設定された判定基準値daと判定基準時間taが同じ折れ線で示されているが、判定基準値daと判定基準時間taがこれとは異なる折れ線或いは曲線となる場合もあり、また、判定基準値daと判定基準時間taとが異なる折れ線或いは曲線となる場合もある。ここでは、判定基準値daと判定基準時間taの一例を示している。
異常判定領域は車速に応じて複数の領域に分割されており、車速が零から車速SP1 までは第1判定領域D1 、車速SP1 から車速SP2 までは第2判定領域D2 、車速SP2以上の高速領域では第3判定領域D3 とする。そして第1判定領域D1 では一定値の判定基準値da1 と判定基準時間ta1 が設定される。また、第2判定領域D2 では車速が高速になるにつれて減少する判定基準値da2 と判定基準時間ta2 とが設定され、第3判定領域D3 では車速が高速になるにつれて増加する判定基準値da3 と判定基準時間ta3 が設定される。
特殊な操舵パターンに対応するため、第1判定領域D1 では判定基準値として車速に関係なく一定値の判定基準値da1 と判定基準時間ta1 が設定されているが、これは、例えば車両の速度が零から車速SP1 までの第1判定領域D1 では、ハンドルの据え切りや旋回中の強い端当て捩りなどによりトルクが異常に大きくなる場合が想定されるので、比較的大きな一定値の判定基準値da1 と判定基準時間ta1 が設定され、検出マージンmも比較的大きく設定される。
第2判定領域D2 では、先に説明したようにトルクは車速の増大に応じて減少する傾向にあるので、車速が高速になるにつれて減少する判定基準値da2 と判定基準時間ta2が設定され、検出マージンmも車速が高速になるにつれて減少するように設定される。
また、高速走行中には、通常は大きなトルクが発生することは有り得ないから、高速領域である第3判定領域D3 では車速が高速になるにつれて増加する判定基準値da3 と判定基準時間ta3 が設定され、検出マージンmは略一定に設定される。
以下、具体例を説明する。制御装置の制御に関与する構成部材であるトルクセンサに異常が発生し、図6でAの位置にあったトルク検出値がBの位置に移動すると、判定基準値da よりも上の異常判定領域に入るから、トルク検出値は異常、即ちトルクセンサに異常が発生したことが検出される。この後、トルクセンサは異常でありながら、トルク検出値がやや減少してCの位置に移動したとしても、判定基準値daよりも上の異常判定領域にあるから、トルク検出値は異常、即ちトルクセンサは異常と判断され、誤判定されてしまうおそれはない。
この後、トルク検出値が更に減少してAの位置に移動したとすると、トルク検出値は判定基準値da2 以下になり一応正常値の範囲に入るが、この時、この状態(トルク検出値が判定基準値da2 以下の状態)が所定の判定基準時間ta2 を越えて継続したか否かが判定され、所定の判定基準時間を越えて継続したことが確認されたとき、トルクセンサは正常に復帰したと判定される。
なお、トルク検出値が判定基準値以下になった後、この状態が所定の判定基準時間を越えて継続したか否かの判定に代えて、繰り返しサンプリングされるトルク検出値の判定基準値以下の状態が所定の判定基準回数を越えて維持されたことが確認されたとき、トルクセンサは正常に復帰したと判定してもよい。
高速走行領域ではトルク異常の判定基準値が小さく設定され、異常判定領域が拡げられるので、小さいトルク値で異常検出が行われ、誤検出を防止しながら早期に異常を検出することができる。これにより高速走行中にトルクセンサに異常が発生した場合、早期に異常を検出することができ、運転者の意図しない車両の挙動を抑えることができる。
上記した第1実施例では、判定基準値daは車速に応じて変更する車速感応型であるが、判定基準値daを一定値のままとし、判定基準時間taを車速感応型としてもよい。この場合、低速領域では車速に無関係に判定基準値daを一定値に設定し、高速領域では車速の増加に対応して判定基準時間taを短く設定するとよい。また、異常判定のための判定基準値daと判定基準時間taの両方を車速感応型としてもよい。
また、判定基準値daや判定基準時間taは、予め車速に応じてルックアップテーブルの形式で記憶装置に格納しておき、異常判定を行うとき参照するようにするとよい。また、予め基本判定基準値や基本判定基準時間を設定しておき、異常判定を行うときの車速に応じて予め設定されている係数を基本判定基準値や基本判定基準時間に乗算して、車速に応じた判定基準値や判定基準時間を算出するようにしてもよい。
図2を参照して、第1実施例の電動パワーステアリング装置の構成要素の1つであるトルクセンサ3の故障の検出、及び検出結果に基づくフェールセーフ処理を行う構成と動作を説明する。
基準判定情報記憶部35には、予め設定されている基準判定情報として、前記した判定基準値da、及び判定基準時間taが格納されており、車速センサ12で検出された車速信号が入力されると、車速に応じた判定基準値da及び判定基準時間taが、後述する異常/正常判定部32に出力される。
動作状態情報検出部31には、トルクセンサ3で検出された操舵トルク検出値dが入力され、異常/正常判定部32に出力される。
異常/正常判定部32は、動作状態情報検出部31から出力された操舵トルク検出値dと、基準判定情報記憶部35から出力された判定基準値da及び判定基準時間taを入力とし、また、判定基準時間taの経過時間(或いは判定基準回数)を判断するため、制御装置10を構成するCPUの計時機能を使用した図示されていないタイマにより判定基準時間taの経過時間の計時(或いは判定基準回数の計数)が開始される。
異常/正常判定部32では、トルクセンサ3で検出されたトルク信号dと、車速に応じた判定基準値da及び判定基準時間taの経過時間(或いは判定基準回数)とが比較され、入力されたトルク信号dが判定基準値daを越えているか否か、越えている場合はトルク信号dが判定基準値daを越えた状態が判定基準時間taを越えて経過したか否か(或いは判定基準回数を越えたか否か)が判定される。
判定の結果、入力されたトルク信号dが判定基準値daを越え、越えた状態が判定基準時間taを越えて経過したとき(或いは判定基準回数を越えたとき)は、トルク信号が異常、即ちトルクセンサ3に異常が発生したとする判定が確定される。そして、トルクセンサ3に異常が発生したとする判定が確定されたときは、所定の時間(複数回の正常復帰判断を行う時間)の経過を待ってフェールセーフ処理器33に作動信号が出力される。フェールセーフ処理器33はモータリレー34を作動させて接点34aを開き、モータ9への給電が遮断される。
また、一旦トルク信号が異常、即ちトルクセンサ3に異常が発生したと判定されても、フェールセーフ処理器33が作動する前に検出されたトルク信号dが判定基準値daの範囲内にあり、その状態が判定基準時間taを越えて経過したと判定されたときは、トルク信号は正常、即ちトルクセンサ3は正常に復帰したと判定される。
[第2実施例]
第2実施例は、制御装置の制御に関与する構成部材の1つであるモータ或いはモータ駆動回路の異常を判定する実施例である。車両が停止乃至低速走行中には車庫入れなどのためにハンドルを大きく切り、大きなトルクが発生する場合があるが、高速走行中にはハンドルを大きく切ることはなく、大きなトルクが発生することは有り得ないから、モータ或いはモータ駆動回路が正常であれば高速走行中はモータ電流検出値は小さな値となる。
図7は、従来のモータ電流検出値の正常/異常判定手法における判定基準値を説明する図で、横軸は車速V、縦軸はモータ電流検出値i及び判定基準値iaである。図7に示すように従来の判定基準値iaは車速に無関係に一定値が設定され、判定基準値iaよりも上の異常判定領域Da にモータ電流検出値iがあるときはモータ或いはモータ駆動回路は異常であると判定していた。ここには図示されていないが、判定基準値iaには誤検出防止のために検出マージンm(許容誤差範囲)が設定されている。
図8は、第2実施例のモータ或いはモータ駆動回路の正常/異常を示すモータ電流検出値iを判定する判定基準値iaの設定の一例を説明する図で、横軸は車速V、縦軸はモータ検出電流値i及び判定基準値iaである。正常/異常判定領域は車速に応じて複数の領域に分割されており、車速が零から車速SP1 までは第1判定領域D1 、車速SP1 以上は第2判定領域D2 とする。そして車速が零から車速SP1 までの低速領域D1 では、大きなトルクに対応してモータ電流検出値iも大きくなる可能性があるので、低速領域D1では車速に無関係に判定基準値iaを一定値ia1 に設定し、高速領域D2 では車速の増加に対応して判定基準値ia2 が減少するように設定する。これにより、異常状態の判定を、従来の車速に無関係に一定値に設定するよりも、より迅速且つ正確に行うことができる。
上記した第2実施例では、モータ電流検出値iが判定基準値iaを越え、且つ、判定基準値iaを越える状態が所定の判定基準時間taを越えて経過したとき異常発生と判定する。前記した図8には、判定基準値iaと共に判定基準時間taを示した(図8で右側の縦軸)。判定基準時間taは、第1実施例の場合と同様に、判定基準値iaと同様に車速に応じて異なる時間を設定する。例えば、低速領域D1 では判定基準時間ta1 、高速領域D2 では判定基準時間ta2 を設定する。
上記した第2実施例では、モータ電流検出値iの異常判定のための判定基準値iaを車速感応型としているが、判定基準値iaを一定値のままとし、判定基準時間taを車速感応型としてもよい。この場合、低速領域では車速に無関係に一定値に設定し、高速領域では車速の増加に対応して判定基準時間taを短く設定するとよい。また、異常判定のための判定基準値iaと判定基準時間taの両方を車速感応型としてもよい。
また、判定基準値iaや判定基準時間taは、予め車速に応じてルックアップテーブルの形式に設定しておき、異常判定を行うとき参照するようにするとよい。また、予め基本判定基準値や基本判定基準時間を設定しておき、異常判定を行うときの車速に応じて予め設定されている係数を、基本判定基準値や基本判定基準時間に乗算して判定基準値iaや判定基準時間taを算出するようにしてもよい。
図2を参照して、第2実施例の電動パワーステアリング装置を構成する構成要素の1つであるモータ駆動回路41の故障の検出、及び検出結果に基づくフェールセーフ処理を行う構成と動作を説明する。
基準判定情報記憶部35には、予め設定されている基準判定情報として、前記した判定基準値ia、及び判定基準時間taが格納されており、車速センサ12で検出された車速信号が入力されると、車速に応じた判定基準値ia及び判定基準時間taが、後述する異常/正常判定部32に出力される。
動作状態情報検出部31には、モータ電流検出回路42で検出されたモータ電流検出値iが入力され、異常/正常判定部32に出力される。
異常/正常判定部32は、動作状態情報検出部31から出力されたモータ電流検出値iと、記憶部35から出力された判定基準値ia及び判定基準時間taを入力とし、また、判定基準時間taの経過時間を判断するため、制御装置10を構成するCPUの計時機能を使用した図示されていないタイマにより判定基準時間taの経過時間の計時が開始される。
異常/正常判定部32では、モータ電流検出回路42で検出されたモータ電流検出値iと、車速に応じた判定基準値ia及び判定基準時間taの経過時間とが比較され、入力されたモータ電流検出値iが判定基準値idaを越えているか否か、越えている場合はモータ電流検出値iが判定基準値iaを越えた状態が判定基準時間taを越えて経過したか否かが判定される。
判定の結果、入力されたモータ電流検出値iが判定基準値iaを越え、越えた状態が判定基準時間taを越えて経過したときは、モータ電流検出値が異常、即ちモータ又はモータ駆動回路41に異常が発生したと判定される。そして、モータ又はモータ駆動回路41に異常が発生したと判定されたときは、所定の時間(複数回の正常復帰判断を行う時間)の経過を待ってフェールセーフ処理器33に作動信号が出力される。フェールセーフ処理器33はモータリレー34を作動させて接点34aを開き、モータ9への給電が遮断される。
また、一旦モータ又はモータ駆動回路41に異常が発生したと判定されても、フェールセーフ処理器33が作動する前に検出されたモータ電流検出値iが判定基準値iaの範囲内にあり、その状態が判定基準時間taを越えて経過したと判定されたときは、モータ電流検出値は正常、即ちモータ又はモータ駆動回路は正常に復帰したと判定される。
[第3実施例]
異常判定機能を備えた制御装置では、異常が検出されたときに電動パワーステアリング装置の操舵補助を停止させるフェールセーフ装置が備えられているが、この場合、異常状態の誤検出を防止する機能(以下、マスク機能という)が設けられている。ここでいうマスク機能とは、モータ角速度φが所定値以上になってから所定時間経過するまでの間、制御装置の異常/正常判定部で実行される異常判定機能を停止し、異常状態の誤検出を防止する機能である。
例えば、車庫入れなどでハンドルを大きく切る操作の場合は、大きなトルクが発生するが、大きなモータ電流値が検出されたとき、モータ角速度が大きく逆起電圧が誤差となり、直ちにモータ駆動回路の異常と判定したのでは誤検出することになる。そこで、異常/正常判定部にマスク機能を設定し、ハンドルを大きく切ってモータ角速度が所定値以上になってから所定時間経過するまでは異常/正常判定部の異常判定機能を停止して、誤検出を防止しようとするのである。
また、マスク機能を設定する条件、即ち、異常/正常判定部の異常判定機能を停止する条件は、前記したとおり、モータ角速度φが所定値以上になってから所定時間tが経過するまでであるが、この条件を車両の速度Vに応じて変更し、高速になるほどモータ角速度φの設定値を小さく、経過時間tを短縮する。何故ならば、高速走行中にハンドルを大きく切るような操作は一般的には有り得ないからである。これにより、異常状態の判定を従来よりも一層迅速に行うことが可能となる。
図9は、マスク機能の判定基準値である判定基準モータ角速度φm及び判定基準時間tmを説明する図で、横軸は車速、縦軸はマスク機能の判定基準値である判定基準モータ角速度φm、及び判定基準時間tmである。図9に示す車速Vに応じた判定基準モータ角速度φm、判定基準時間tmは、ルックアップテーブル等の形で基準判定情報記憶部35に記憶させておく。
図2を参照して、第3実施例の電動パワーステアリング装置の異常/正常判定部32に対するマスク機能の設定と動作を説明する。ここでは、モータ駆動回路41の異常を検出する例で説明するが、その他の構成要素、例えばトルクセンサにおいても同様である。
基準判定情報記憶部35には、予め図9を参照して説明したマスク機能の判定基準値である車速Vに応じた判定基準モータ角速度φmと判定基準時間tmが記憶されている。
動作状態情報検出部31には、モータ電流検出回路42で検出されたモータ電流検出値iとモータ角速度センサ30で検出されたモータ角速度検出値φが入力され、異常/正常判定部32に出力される。
基準判定情報記憶部35に車速センサ12で検出された車速Vが入力されると、検出された車速に応じたマスク機能の判定基準値である判定基準モータ角速度φmと判定基準時間tmが異常/正常判定部32に出力される。
異常/正常判定部32は、基準判定情報記憶部35から出力された判定基準モータ角速度φmと判定基準時間tmを入力とし、制御装置10を構成するCPUの計時機能を使用した図示されていないタイマで、判定基準時間tmの計時が開始される。また、判定基準モータ角速度φmと判定基準時間tmとに基づいて前記したマスク機能が設定される。
異常/正常判定部32では、動作状態情報検出部31から出力されたモータ電流検出値iと、モータ角速度検出値φが入力される。そして、モータ電流検出値iが判定基準値ia(第2実施例参照)を越えているか否か、また必要に応じてモータ電流検出値iが判定基準値iaを越えた状態が判定基準時間taを越えて経過したか否かが判定される。
このとき、異常/正常判定部32にはマスク機能が設定されているから、検出されたモータ角速度φが判定基準モータ角速度φm以上で、マスク機能の所定の判定基準時間tmが経過するまでは、異常/正常判定部32により異常と判定された場合でも異常発生を示す信号は出力されず、フェールセーフ処理器33は作動しない。
異常/正常判定部32に設定されたマスク機能の条件がクリアしたとき、即ち、検出されたモータ角速度φが判定基準値φm以上で所定の判定基準時間tmの経過後は、異常/正常判定部32で異常の発生と判断されている場合には、フェールセーフ処理器33に作動信号が出力され、フェールセーフ処理器33はモータリレー34を作動させて接点34aを開き、モータ9への給電が遮断される。
上記した第1乃至第3実施例においては、構成部材の動作状態情報の異常が検出されたときは、フェールセーフ機能により電動パワーステアリング装置の操舵補助を停止しているが、異常とされた動作状態情報に代えて、所定の初期値に基づいて制御を継続するようにしてもよい。
制御装置の制御に関与する各種構成部材の動作状態情報と、所定の判定基準情報とを比較し、各種構成部材の異常判定及び異常判定後の正常復帰を判定する判定手段を備えた車両用の電動パワーステアリング装置であって、運転者に操向ハンドル操作の際に違和感を与えることがなく、迅速に各種構成部材の異常判定及び異常判定後の正常復帰を判定することができる。
電動パワーステアリング装置の構成の概略を説明する図。 この発明の実施例の制御装置のブロツク図。 モータ駆動回路の構成の一例を示すブロツク図。 操向ハンドルを所定角度だけ操舵した場合に必要とする操舵トルクと車速との関係を説明する図。 従来の操舵トルク検出値の異常判定手法で設定される判定基準値を説明する図。 第1実施例の操舵トルク検出値の異常判定を行う判定基準値の設定を説明する図。 従来のモータ電流検出値の異常判定手法で設定される判定基準値を説明する図。 第2実施例のモータ電流検出値の異常を判定する判定基準値を説明する図。 第3実施例のマスク機能の判定基準値、及び判定基準時間を説明する図。
符号の説明
1 操向ハンドル
2 軸
3 トルクセンサ
4減速ギア
5a、5b ユニバーサルジョイント
7 ピニオンラック機構
8 タイロッド
9 モータ
10 制御装置
11 イグニツシヨンキー
12 車速センサ
14 バッテリ
21 位相補償器
22 電流指令値演算器
23 比較器
24 微分補償器
25 比例演算器
26 積分演算器
27 加算器
30 モータ角速度センサ
31 動作状態情報検出部
32 異常/正常判定部
33 フェールセーフ処理器
34 モータリレー
35 基準判定情報記憶部
41 モータ駆動回路
42 モータ電流検出回路

Claims (12)

  1. 車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるモータ出力を制御する制御装置を備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態を示す動作状態情報を検出する動作状態情報検出部と、
    前記制御装置の制御に関与する構成部材の異常の判定及び異常判定後の正常復帰を判定する異常/正常判定部とを備え、
    前記異常/正常判定部は、前記検出された構成部材の動作状態を示す動作状態情報と、構成部材の動作環境に基づいて予め設定される基準判定情報とを比較し、制御装置の制御に関与する構成部材の異常の判定、及び/又は異常判定後の正常復帰を判定すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記基準判定情報は、前記動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるか否かを判定する情報と、
    動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあるとき、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているか否かを判定する情報又はその状態が所定の基準判定回数を越えて維持されているか否かを判定する情報と、
    動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にないとき、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているか否かを判定する情報又はその状態が所定の基準判定回数を越えて維持されているか否かを判定する情報であること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記基準判定情報は、制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境に応じて変更すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作環境は、車速であること
    を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記異常/正常判定部は、前記動作状態情報と前記基準判定情報とを比較し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内になく、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又はその状態が所定の基準判定回数を越えて継続されているとき、制御装置の制御に関与する構成部材が異常であると判定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記異常/正常判定部は、前記動作状態情報と前記基準判定情報とを比較し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内になく、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又はその状態が所定の基準判定回数を越えて継続されているときは制御装置の制御に関与する構成部材が異常であると判定し、動作状態情報が所定の正常動作状態の範囲内にあり、且つ、その状態が所定の基準判定時間を越えて継続されているとき、又は所定の基準判定回数を越えて維持されているときは制御装置の制御に関与する構成部材が正常状態に復帰したと判定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報は、トルクセンサにより検出される操舵トルクであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報は、モータ電流検出装置により検出されるモータ電流であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記異常/正常判定部には、異常検出動作を中止するマスク条件が予め車速に応じて設定されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記制御装置は、前記異常/正常判定部により動作状態情報が異常であると判定されたときはフェールセーフ機能を作動させ、モータへの給電を遮断することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記制御装置は、前記異常/正常判定部により動作状態情報が異常であると判定されたときは、動作状態情報に代えて所定の初期値に基づいて制御を継続すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記動作状態情報検出部は、所定時間毎に制御装置の制御に関与する構成部材の動作状態情報を検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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