JP2000318633A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置

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JP2000318633A
JP2000318633A JP12724799A JP12724799A JP2000318633A JP 2000318633 A JP2000318633 A JP 2000318633A JP 12724799 A JP12724799 A JP 12724799A JP 12724799 A JP12724799 A JP 12724799A JP 2000318633 A JP2000318633 A JP 2000318633A
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博之 山田
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Kenichi Maehara
健一 前原
Hideo Toyoda
英雄 豊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常検出中での不所望な補助操舵力が発生す
る虞れがなく、トルク検出手段の異常が的確に検出でき
るようにした電動パワーステアリング制御装置を提供す
ること。 【解決手段】 操舵トルク検出値Tが第1の判定時間ま
で継続して異常になったとき、制御手段4内の演算手段
5から駆動手段6に対する補助操舵力指令値TA の伝達
を無効にし、操舵トルク検出値Tが第1の判定時間まで
継続して異常になった後、第2の判定時間に達する前に
異常が回復したときは、無効にされた補助操舵力指令値
のTA 伝達を回復させ、操舵トルク検出値Tが第1の判
定時間を越えて前記第2の判定時間まで継続して異常に
なったときは遮断手段12を開いて制御手段4内の電力
変換手段7に対する電源8からの電力の供給を遮断する
ようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補助操舵力発生用
のアクチュエータに電動機を用いたパワーステアリング
装置に係り、特にトルク検出系の異常を検出する機能を
備えた電動パワーステアリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は、補助操
舵力を発生するためのアクチュエータとして電動機を用
い、操舵ハンドルから車両の操舵系に与えられる操舵ト
ルクを検出し、電動機から与えられる補助操舵力を制御
することにより、パワーステアリングとしての機能が得
られるように構成されているのが通例であり、従って、
トルク検出手段が不可欠である。
【0003】しかして、この結果、そのトルク検出手段
に異常が発生すると、運転者が意図してない補助操舵力
が働いてしまう虞れがあり、従って、トルク検出手段の
異常を検出する機能が不可欠になるが、このとき、さら
に、そのトルク検出の異常判定の信頼性が極めて重要な
課題になる。
【0004】そこで、従来から、電動パワーステアリン
グ制御装置の操舵トルク検出信号が所定の閾値を所定時
間以上継続して越えた場合に異常と判定する方法が知ら
れているが、さらに、例えば特開平8−313311号
公報では、操舵トルク検出信号が所定値を越えていると
き、その閾値との差の大きさに応じて異常と判定するた
めの所定時間を可変にし、操舵トルク検出信号が所定の
閾値より外れる度合いが大きいほど異常判定時間を短く
設定してセンサ異常を確定する方法について開示してい
る。
【0005】また、例えば特開平5−69851号公報
では、2個の操舵トルクセンサを設け、それらの信号の
差が閾値に対し異常な状態となった場合に異常が発生し
たと判断し、異常検出時間経過までは2個の操舵トルク
センサの信号の平均値によって補助操舵力を制御すると
いう方法について開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、操舵
トルク検出手段の的確な異常判定と、不所望な補助操舵
力の発生抑制の両立について配慮がされているとは言え
ず、安全性と信頼性の向上に不満が残るという問題があ
った。
【0007】例えば、上記特開平8−313311号公
報に記載の従来技術では操舵トルク検出信号が閾値から
外れる程検出時間が短くなるため、操舵トルク検出信号
にノイズなどが重畳したり、信号ライン瞬断などにより
閾値から外れた場合においても検出時間が短く設定され
て検知確定されるので、誤検出に対しては考慮がされて
いるとは言えないものと考えられる。
【0008】また、特開平5−69851号公報に記載
の従来技術では、2系統の操舵トルク検出信号の比較に
よりセンサの異常検出を行い、異常発生検出中は2系統
のセンサ信号の平均値によって制御が継続されるので、
2系統のセンサ信号の平均値で制御されるとはいえ、操
舵補助力が発生することには変わりがなく、異常発生か
ら制御停止までの時間を長くしたのでは、運転者が意図
しない操舵補助力が発生し易くなって好ましくなく、ま
た異常検出時間を短くしたのではノイズなどの影響によ
る誤検出の要因となるため、この点に関して考慮されて
いないものと考えられる。
【0009】さらに、何れの従来技術でも、電動パワー
ステアリング制御装置は一般的に高応答で電動機を制御
するため、操舵トルク検出信号が正常に復帰した場合に
はその信号復帰時の信号変化にも応答して操舵補助力が
発生することになり、信号復帰時の不用意な操舵補助力
の変化による補助操舵力変化やステアリング系へのショ
ック等が発生するものと考えられるため、この点につい
ても考慮されていなかった。
【0010】本発明の目的は、異常検出中での不所望な
補助操舵力が発生する虞れがなく、トルク検出手段の異
常が的確に検出できるようにした電動パワーステアリン
グ制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、操舵ハンド
ルから操舵系に与えられるトルクを検出するトルク検出
手段と、前記操舵系に操舵補助力を付加する電動機と、
前記トルク検出手段の操舵トルク検出値に基づいて前記
電動機に電力を供給するする制御手段とを備えた電動式
パワーステアリング制御装置において、前記操舵トルク
検出値が第1の判定時間まで継続して異常になったと
き、前記制御手段内での補助操舵力指令値の伝達を無効
にし、前記操舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続
して異常になった後、第2の判定時間に達する前に異常
が回復したときは、前記制御手段内で無効にされた補助
操舵力指令値の伝達を回復させ、前記操舵トルク検出値
が第1の判定時間を越えて前記第2の判定時間まで継続
して異常になったとき、前記制御手段に対する電源から
の電力供給を遮断するようにして達成される。
【0012】また、上記目的は、操舵ハンドルから操舵
系に与えられるトルクを検出するトルク検出手段と、前
記操舵系に操舵補助力を付加する電動機と、前記トルク
検出手段の操舵トルク検出値に基づいて前記電動機に電
力を供給するする制御手段とを備えた電動式パワーステ
アリング制御装置において、前記操舵トルク検出値が第
1の判定時間まで継続して異常になったとき、前記制御
手段内での補助操舵力指令値の伝達を無効にし、前記操
舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続して異常にな
った後、第2の判定時間に達する前に異常が回復したと
きは、この回復した時点から第3の判定時間が経過した
後、前記制御手段内で無効にされた補助操舵力指令値の
伝達を回復させ、前記操舵トルク検出値が第1の判定時
間を越えて前記第2の判定時間まで継続して異常になっ
たとき、前記制御手段に対する電源からの電力供給を遮
断するようにしても達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電動パワース
テアリング制御装置について、図示の実施の形態により
詳細に説明する。図1は、本発明による電動パワーステ
アリング制御装置の一実施形態例で、車両の操舵ハンド
ル1の操舵軸2にトルク検出手段3を設け、このトルク
検出手段3により、運転者が操舵ハンドル1に与えたト
ルク、いわゆる操舵トルクが検出され、電気信号のトル
ク検出値Tとして制御手段4に入力されるようになって
いる。
【0014】この制御手段4には、図示のように、演算
手段5、駆動手段6、それに電力変換手段7が備えられ
ており、これにより、まず演算手段5では、トルク検出
手段3から供給されるトルク検出値Tに基づいて補助操
舵力指令値TA が演算され、これが駆動手段6に供給さ
れる。駆動手段6では、この操舵補助力指令値TA に基
づいて電力変換手段8を駆動するための駆動信号TD
生成し、これを電力変換手段7に供給する。
【0015】そこで電力変換手段7は、入力された駆動
信号TD に基づいてバッテリなどの電源8から供給され
ている電力を変換し、補助操舵トルク発生用のアクチュ
エータである電動機9を制御し、これから所定の補助操
舵トルクTAS が発生されるようにする。
【0016】この電動機9は、ギヤ(歯車機構)10を介
して操舵輪1の軸2に結合され、これにより電動機9が
発生した補助操舵トルクTAS が車輪11の操舵系に伝
達されるようになっており、この結果、操舵輪1に加え
られた操舵力に、補助操舵トルクTAS による補助が与
えられ、パワーステアリングとしての機能が発揮される
ことになる。
【0017】また、このとき演算手段5は、電力変換手
段7から電動機9の電流値Iを取り込み、この電流値I
と、トルク検出手段3から取り込まれる操舵トルク検出
値Tを常時監視し、その監視結果に応じて、接点機構を
備えた電磁接触器などで構成されている断続手段12を
動作させ、電力変換手段7に対する電源8からの電力供
給を制御するように構成されている。
【0018】この結果、トルク検出手段3による操舵ト
ルク検出値Tが正常範囲外の値を示した場合には、その
信号異常状態が演算手段5によって検出され、断続手段
12の接点開放により電動機9に対する電力の供給が遮
断されてしまうことになり、従って、この実施形態によ
れば、異常発生時での不所望な補助操舵力の発生を確実
に抑えることができる。
【0019】次に、上記実施形態における制御手段4内
の演算手段5による処理内容について、図2により説明
する。既に説明したように、この演算手段5には、操舵
トルク検出値Tと電動機7の電流値Iとが入力されてい
るが、この演算手段5は、図示のように、操舵力演算手
段50と応答補償演算手段51、電流検出演算手段5
2、トルク検出手段動作判定手段53、加算手段54、
電流制御演算手段55、それに選択手段56を備えてい
る。
【0020】そして、まず、操舵トルク検出値Tは、操
舵力演算手段50と応答補償演算手段51、それにトル
ク検出手段動作判定手段53に入力される。そして、ま
ず操舵力演算手段50では、操舵トルク検出値Tの値に
応じた操舵補助力の演算により、基本操舵力値T0 が出
力される。次に応答補償演算手段51では、操舵時の応
答補償に必要な補償力の演算を行い、応答補償力値T1
が出力される。
【0021】更にトルク検出手段動作判定手段53で
は、所定の演算処理によりトルク検出手段3に異常が発
生していないか否かの判定が常時実行されており、この
判定結果に応じて選択手段切替信号S1 と断続手段切替
信号S2 の2種の信号が生成されるようになっている。
なお、このときの所定の演算処理については、後で詳述
する。
【0022】一方、電流値Iは電流検出手段52に入力
され、この電流値Iに基づいて電流演算値IE が演算さ
れる。そこで、まず基本操舵力値T0 と応答補償力値T
1 は加算手段54で加算されて操舵指令値T2 となり、
電流制御演算手段55に供給され、電流演算値IE も電
流制御演算手段55に供給される。
【0023】これにより電流制御演算手段55は、操舵
指令値T2 と電流演算値IE に基づいて電動機9に流れ
る電流を帰還制御し、その結果として得た補助操舵力指
令値TA を選択手段56のA接点に供給する。選択手段
56は、選択手段切替信号S1 により制御され、電流制
御演算手段55から供給される補助操舵力指令値TA
を、演算手段5の外部に出力するか否かの選択切替を行
なうようになっており、このため、図示のように、その
B接点は接地されている。
【0024】従って、この選択手段56がA接点を選択
しているときは、補助操舵力指令値TA はそのまま演算
手段5の外部に出力され、この補助操舵力指令値TA
駆動手段6に伝達される動作となり、B接点を選択して
いるときは、外部には補助操舵力指令値TA に代えて接
地電位が出力されることになり、結果として電動機9に
対する電力供給が遮断されてしまう動作となる。
【0025】次に、この実施形態の動作について、トル
ク検出手段動作判定手段53による選択手段切替信号S
1 と断続手段切替信号S2 の2種の信号の発生条件を中
心にして説明する。まず図3は、上記実施形態におい
て、トルク検出手段3からの操舵トルク検出値Tが異常
になったときの動作を示したもので、図において、(X)
は正常と異常を判定するための閾値で、この閾値(X)以
下をNG(異常)レベルとする。
【0026】既に説明したように、トルク検出手段動作
判定手段53は、トルク検出手段3から操舵トルク検出
値Tを入力し、そのレベルを常時監視している。そこ
で、いま、時刻t1 で、操舵トルク検出信号Tが正常な
動作範囲から閾値(X)を外れ、NGレベルになったとす
る。そうすると、この閾値(X)を外れた時刻t1 でトル
ク検出手段動作判定手段53はトルク検出手段3に異常
が発生したと判断し、まず、この異常が発生した時刻t
1 でタイマなどによる時間計測を開始する。
【0027】そして、時刻t1 から、予め設定してある
第1の判定時間tA が経過した時刻t2 で選択手段切替
信号S1 を切替え、選択手段56をB接点に切替えて、
補助操舵力指令TA が演算手段5の外部に出力されない
ようにする。この結果、時刻t2 から電動機9には電流
が供給されなくなり、電動機9による補助操舵トルクの
発生は停止される。
【0028】このとき、トルク検出手段動作判定手段5
3は、時刻t2 で選択手段56が切替った後もトルク検
出手段3からの操舵トルク検出値Tの異常検出を継続し
て行うと共に、その間もタイマなどによる時間の計測を
続行している。
【0029】そして、時刻t2 以降経過した時間が、予
め設定してある第2の判定時間tBを越えた場合には、
このときトルク検出手段3に発生した異常が一時的なも
のではなく、制御復帰不可能な異常であると判断し、第
2の判定時間tB が経過したときの時刻t5 で断続手段
切替信号S2 を切替え、断続手段12の接点を開放さ
せ、電源8からの電力供給を遮断するのである。
【0030】ここで、トルク検出手段3の異常検出に際
して、ノイズや信号瞬断などによる不所望な誤検出を避
けるという見地からすれば、その判定時間は長くするの
が本来の考え方であり、この観点からすれば、この実施
形態における第1の判定時間tA と第2の判定時間tB
を加算した程度の長い判定時間(tA+tB)を設定するこ
とが望ましい。
【0031】しかし、トルク検出手段3の信号が異常レ
ベルになっているときでも、演算手段5による補助操舵
力指令値TA の演算は常時実行されているため、単に判
定時間(tA+tB)を長くしたのでは、その間での運転者
の意図せぬ補助操舵力発生の確率が高くなってしまい、
充分なフェイルセーフ機能の保持が難しくなってしま
う。
【0032】しかしながら、この実施形態によれば、異
常が発生した時刻t1 から比較的短い判定時間tA が経
過した時刻t2 で直ちに補助操舵力指令値TA の出力が
停止されるので、ここで、まず運転者の意図せぬ補助操
舵力が発生するのを確実に抑えることができる。
【0033】そして、その後で、第2の判定時間tB
経過するまでの比較的長い判定時間(tA+tB)を費やし
てトルク検出手段3の異常判定が行われるので、トルク
検出手段3に発生したと思われる異常が一時的なもの
か、又は復帰不可能な異常なのかを十分に見極めること
ができ、従って、この実施形態によれば、異常に対する
的確な保護動作が確実に得られることになる。
【0034】次に、図4は、上記実施形態において、ト
ルク検出手段3からの操舵トルク検出値Tが異常になっ
たあと、比較的短時間で異常レベルから正常レベルに復
帰した場合の動作を示したもので、この場合でも、時刻
1 から時刻t2 までの動作は、図3の場合と同じであ
る。
【0035】すなわち、時刻t1 で、それまで正常な動
作範囲にあった操舵トルク検出信号Tが閾値(X)を外
れ、NGレベルになった後、第1の判定時間tA が経過
した時刻t2 で選択手段56が切替えられ、補助操舵力
指令TA が演算手段5の外部に出力されないようにされ
た結果、時刻t2 から電動機9には電流が供給されなく
なり、電動機9による補助操舵トルクの発生が停止され
ることになる。
【0036】さらに、このとき、トルク検出手段動作判
定手段53は、時刻t2 で選択手段56が切替った後も
トルク検出手段3からの操舵トルク検出値Tの異常検出
を継続して行うと共に、その間もタイマなどによる時間
の計測を続行している点も、図3の場合と同じである。
【0037】しかして、この図4では、時刻t2 以後、
第2の判定時間tB が経過するのを待たずに、その間の
時刻t3 で操舵トルク検出信号Tが閾値(X)以上の正常
なレベルに復帰したとする。そうすると、この場合に
は、演算手段5は、トルク検出手段3の異常検出動作を
中断して制御復帰動作に移行するのである。
【0038】まず、操舵トルク検出信号Tが閾値(X)以
上に戻った時刻t3 で、演算手段5は、操舵トルク検出
信号Tが閾値(X)以上の正常なレベルにあることを条件
として、新たにタイマなどによる時間の計測を開始し、
第3の判定時間tC が経過するのを待ち、この間は、時
刻t2 以降の状態をそのまま保つ。
【0039】そして、この第3の判定時間tC が経過し
て時刻t4 になった時点で、選択手段切替信号S1 を戻
し、選択手段56をA接点に切替え、補助操舵力指令値
Aを演算手段5の外部に出力する。この結果、電動機
9の制御が再開され、補助操舵力TAS が再び操舵系に
与えられるようになり、パワーステアリング機能が得ら
れることになる。
【0040】従って、この実施形態によれば、何らかの
理由により操舵トルク検出信号Tのレベルが一時的に異
常になり、閾値(X)を外れた場合でも、操舵トルク検出
信号Tが所定時間(tA+tB)内に正常レベルに復帰した
場合には正常な制御に復帰するので、ノイズやコネクタ
の瞬断などに際していちいちパワーステアリング機能が
失われてしまう虞れがない。
【0041】ところで、操舵トルク検出信号Tの復帰に
際しては、図4の時刻t3 で示すように、大きな信号変
化を伴うので、これに応答して応答補償演算手段51か
ら大きな応答補償力値T1 が出力され、この結果、操舵
補助力指令値TA が一時的に増加されるので、ステアリ
ング系に急激な補助操舵トルクが働き、ショックが発生
する虞れがある。
【0042】しかしながら、この実施形態では、操舵ト
ルク検出信号Tが復帰した際、制御動作再開までに判定
時間tC による遅れが与えられるようになっているの
で、時刻t3 での操舵トルク検出信号Tの大きな変化を
拾う虞れがなく、上記したステアリング系での急激な補
助操舵トルクの増加によるショックの発生を確実に抑え
ることができる。
【0043】また、この実施形態では、操舵トルク検出
信号Tの一時的な異常に際しては断続手段12による電
源遮断が起らないので、復帰時、断続手段12の動作遅
れによる影響を受ける虞れがなく、異常状態からの復帰
に違和感のない制御を得ることができる。
【0044】次に、トルク検出手段判定手段53による
異常処理について、図5のフローチャートにより説明す
る。この図5による処理が開始されると、まずS1で、
トルクセンサで検出した操舵トルク検出信号Tのレベル
が閾値(X)を外れているか否かを判定する。なお、この
S1で、トルクセンサとは、トルク検出手段3のことで
ある。
【0045】そして、結果がY(肯定)、つまり外れてい
ると判定された場合には何らかの異常が発生したと見做
し、S2で復帰カウンタFをクリアする。ここで、復帰
カウンタFは、上記した第3の判定時間tC を計測する
タイマに相当する。
【0046】次に、S3で異常カウンタKを加算(イン
クリメント)し、この異常カウンタKの値から時間tA
が経過したか否かの判定を行なう。従って、この異常カ
ウンタKが上記した第1の判定時間tA と、第2の判定
時間tB を計測するタイマに相当する。ここで、時間t
A が経過していなければ、そのまま制御を継続するの
で、判定結果はN(否定)になり、S4で何もせずに処理
を終了する。
【0047】一方、S4での処理で、異常カウンタKが
時間tA を越えてていたときはS5に進む。このS5の
処理では、異常検出時間が既に時間tA に達したので、
制御動作を一旦中断すべく、選択手段切替信号S1 を操
作して選択手段56を切替え、補助操舵力指令TA が出
力されないよう処置する。
【0048】そして、次のS6の処理で、時間tB が経
過したか否かをチェックし、結果がNのときは、ここで
処理を終了する。一方、時間tB が経過していた場合に
は、電動パワーステアリング制御を完全に停止する処置
として、S7の処理で、断続手段切替信号S2 30を操
作し、断続手段12を開放させる。
【0049】この断続手段12の開放により、電源8か
らの電力供給は遮断され、電動パワーステアリング機能
は停止する。
【0050】S1の処理に戻り、ここで操舵トルク検出
値Tが閾値(X)を外れていないと判定されたときは、操
舵トルク検出値Tが正常レベルにあると判断されるの
で、S8に進む。このS8の処理では、復帰カウンタF
の値を調べ、これにより経過時間が時間tC 以上になっ
ていたときは、制御を通常通りに行なってもよい状態に
あると判断し、次のS9の処理で選択手段切替信号S1
操作し、選択手段56をA接点側に戻し、補助操舵力指
令TA を演算手段5の外部に出力させ、これにより通常
の制御状態に移行させる。
【0051】しかして、S8での判定で、復帰カウンタ
Fが時間tC 未満であると判定されたときは、まだ制御
復帰できる時間が経過していないと判断し、このとき
は、まずS10で復帰カウンタFを加算し、続いてS1
1で、選択手段56をB接点側に保持したままにし、補
助操舵力指令値TA を無効にしたままの状態を継続させ
るのである。
【0052】従って、上記実施形態によれば、トルク検
出手段3の異常判定時間を長く設定しても、異常時に運
転者が意図してない補助操舵力が発生してしまう虞れが
無いので、異常判定時間を充分に長くすることができ、
この結果、トルク検出手段3の異常判定に際して、ノイ
ズや信号ライン瞬断など、トルク検出手段3自体の異常
によらない操舵トルク検出信号Tの異常と、トルク検出
手段4自体の異常とを混同してしまう虞れがなく、常に
的確にトルク検出手段3の異常を検出することができ
る。
【0053】また、上記実施形態によれば、異常検出時
の処理において、操舵補助力指令値TA の出力停止と、
断続手段12の開放処理を別々に制御できるため、断続
手段12の操作を真に必要な場合だけに限定でき、この
結果、異常検出状態から復帰する際での断続手段12の
投入動作に伴う遅れ時間がなく、応答性のよい制御を容
易に得ることができる。
【0054】また、上記実施形態では、操舵トルク検出
信号Tが回復した際の制御に、時間tC の制御停止期間
が与えられるように構成されているので、操舵トルク検
出信号T回復時でのステアリングの不所望な動作や復帰
時のショックなどが発生する虞れがなく、安定したパワ
ーステアリング動作を容易に保つことができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、操舵トルク検出手段の
的確な異常判定と、不所望な補助操舵力の発生抑制の両
立が確実に得られるので、信頼性の高い電動パワーステ
アリング制御装置を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動パワーステアリング制御装置
の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態における演算手段の制御内
容の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態の動作を説明するためのタ
イミング図である。
【図4】本発明の一実施形態の動作を説明するためのタ
イミング図である。
【図5】本発明による電動パワーステアリング制御装置
の一実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 操舵ハンドル 2 操舵軸 3 トルク検出手段(トルクセンサ) 4 制御手段 5 演算手段 6 駆動手段 7 電力変換手段 8 電源 9 電動機 10 ギヤ(歯車機構) 11 車輪 12 断続手段 50 操舵力演算手段 51 応答補償演算手段 52 電流検出演算手段 53 トルク検出手段動作判定手段 54 加算手段 55 電流制御手段 56 選択手段 I 電動機7の電流値 IE 電流演算値 T 操舵トルク検出値 TA 補助操舵力指令値 TAS 補助操舵トルク TD 駆動信号 T0 基本操舵力値 T1 応答補償力値 T2 操舵指令値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 信好 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 前原 健一 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 豊田 英雄 茨城県ひたちなか市高場2520番地 株式会 社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 3D032 CC08 CC28 CC33 DA15 DA64 DC04 DC09 DC33 DD17 DE09 EA01 EB11 EC23 GG01 3D033 CA03 CA16 CA20 CA21 CA31 CA32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵ハンドルから操舵系に与えられるト
    ルクを検出するトルク検出手段と、前記操舵系に操舵補
    助力を付加する電動機と、前記トルク検出手段の操舵ト
    ルク検出値に基づいて前記電動機に電力を供給するする
    制御手段とを備えた電動式パワーステアリング制御装置
    において、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続して異
    常になったとき、前記制御手段内での補助操舵力指令値
    の伝達を無効にし、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続して異
    常になった後、第2の判定時間に達する前に異常が回復
    したときは、前記制御手段内で無効にされた補助操舵力
    指令値の伝達を回復させ、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間を越えて前記第
    2の判定時間まで継続して異常になったとき、前記制御
    手段に対する電源からの電力供給を遮断するように構成
    したことを特徴とする電動パワーステアリング制御装
    置。
  2. 【請求項2】 操舵ハンドルから操舵系に与えられるト
    ルクを検出するトルク検出手段と、前記操舵系に操舵補
    助力を付加する電動機と、前記トルク検出手段の操舵ト
    ルク検出値に基づいて前記電動機に電力を供給するする
    制御手段とを備えた電動式パワーステアリング制御装置
    において、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続して異
    常になったとき、前記制御手段内での補助操舵力指令値
    の伝達を無効にし、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間まで継続して異
    常になった後、第2の判定時間に達する前に異常が回復
    したときは、この回復した時点から第3の判定時間が経
    過した後、前記制御手段内で無効にされた補助操舵力指
    令値の伝達を回復させ、 前記操舵トルク検出値が第1の判定時間を越えて前記第
    2の判定時間まで継続して異常になったとき、前記制御
    手段に対する電源からの電力供給を遮断するように構成
    したことを特徴とする電動パワーステアリング制御装
    置。
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