JP2009036811A - 電子写真用トナー及び画像形成方法 - Google Patents

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圭子 石代
Koji Ofuku
幸司 大福
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Abstract

【課題】色再現性、透明性及び耐光性が良好に優れた電子写真用トナー。
【解決手段】下記一般式(1)で表される染料及び銅化合物を含有する電子写真用トナー。
Figure 2009036811

1、R2:水素原子又は置換基 R3:N+(R4)R5又は=O+64、R5:R1、R2と同義 R6:水素原子又は置換基 X1〜X4、Y1〜Y4:C(R7)=又は−N=R7:水素原子又は置換基
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真用トナーに関し、詳しくは特定構造を有する染料を分散して成るカラートナーに関する。
近年、分光された光を感光体上に露光して原稿の静電潜像を形成させ、これを各色のカラートナーで現像して色付きの複写画像を得、あるいは各色の複写画像を重ね合わせてフルカラーの複写画像を得るカラー複写の方法が実用化されている。これに用いるカラートナーとして、バインダー樹脂中に各色の顔料及び/又は染料を分散させたイエロー、マゼンタ、シアン等のカラートナーが製造されている。
上述の電子写真法とは、一般に以下の工程により画像を形成するものである。先ず、光導電性物質から構成された感光体上に、種々の方法で画像情報に応じた光情報を照射することにより前記感光体上に静電潜像を形成する。次に、感光体上に形成された前記静電潜像を帯電させたトナーによりトナー像として現像し、このトナー像を画像記録媒体(普通紙等や中間転写体等)に転写し、熱定着装置を用いて媒体上に画像を定着する。
上述の電子写真法を用いたカラー画像形成方法において、感光体上に形成される静電潜像は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色に分解された画像情報に対応しており、それぞれの画像情報と同じ色のトナーを現像する。そして、この現像工程を各色ごとに合計4回繰り返し行うことにより、カラー画像が形成される。
電子写真用トナーに使用される着色剤としては、公知の有機顔料及び染料が使用されているが、それぞれに種々の欠点を有している。例えば、有機顔料は染料に比べて一般的に耐熱性や耐光性に優れているが、トナー中において粒子状で分散された状態で存在するため隠蔽力が強くなってしまい、透明性が低下してしまう。又、一般に分散性が悪いため透明性が損なわれ、彩度が低下し、画像の色再現性を阻害する。又、色重ねされたトナーの内、最下層のものが、それより上層のものに隠蔽されず、最下層のトナーの色彩を視覚により確認することを可能にするには、定着されたトナーの透明性が必要とされ、原稿の色再現性を保つためには着色剤の分散性や着色力が必要となる。
顔料の欠点を解消する方法としては、例えば顔料分散の手法としてフラッシング法を用いることにより、凝集2次粒子のない1次粒子によるサブミクロンオーダーの顔料分散径を達成することにより透明性を向上させる手段や、顔料粒子を結着樹脂及び外殻樹脂で被覆することにより帯電性、定着性、画像均一性を改良する手段が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、これらに提案されているトナーによって出力した場合においても、顔料使用トナーの場合、未だ十分な透明性を得ることは困難である。
又、カラー画像形成装置において、原理的には全ての色再現をイエロー、マゼンタ、シアンの3原色による減法混色により行うことができるが、現実には熱可塑性樹脂に顔料を分散した時の分光特性、異なる色のトナー同士を重ね合わせた時の混色性によって、色再現可能な範囲や彩度が低下させられるので、原稿の色を忠実に再現するには、未だ課題が多く残されている。
一方、染料を用いたトナーや染料と顔料を混合したトナー等が公開されている(例えば特許文献3、4参照)。
一般に、染料を用いたトナー中で、染料はトナーの結着樹脂中に溶解した状態で存在するため透明性や彩度等が優れているが、耐光性や耐熱性が顔料に比べて大きく劣るという欠点を有している。耐熱性に関しては、染料の分解による濃度の低下の他にトナー像を熱ローラーによって定着させる場合に、染料が昇華して機内汚染を生じ易く、かつ定着時に用いられるシリコンオイルに染料が溶解し、最終的には加熱ロールに融着し、オフセット現象を引き起こすという問題があった。
染料のこれらの欠点を解消するような提案として、例えばマゼンタトナーとして或る特定のアントラキノン系染料やキレート染料を用いることで耐光性や昇華性と色再現性を両立させる手段(例えば特許文献5参照)や、ポリマー樹脂とカラー染料を含むコアをポリマーで被覆するカプセル封入トナー(例えば特許文献6参照)がある。又、彩度の高いトナーとしては、例えばスクアリリウム染料を用いたトナー(例えば特許文献7参照)や、スクアリリウムの金属キレート染料を用いたトナー(例えば特許文献8参照)等が提案されている。しかし、これらのスクアリリウム染料は、保存安定性(特に熱安定性)において未だ満足できるものではなかった。
又、これらに提案されているトナーによって出力した場合においても、染料使用トナーの場合、未だ十分な耐熱性(昇華性)、耐光性を得ることは困難であり、これらの諸条件を満足するトナーの開発が望まれている。
特開平9−26673号公報 特開平11−160914号公報 特開平5−11504号公報 特開平5−34980号公報 特許第3567403号公報 特開平5−72792号公報 特開2000−345059号公報 特開2001−342364号公報
本発明は上記問題点を解決するために為されたものであり、その目的とするところは、色再現性、透明性及び耐光性が良好で、しかも熱安定性及び帯電性に優れた電子写真用トナー及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明者等は鋭意検討を行った結果、特定構造を有する染料及び銅化合物を含有する着色微粒子を熱可塑性樹脂中に分散させたカラートナーが優れた色相及び画像堅牢性を示すことを見い出し、本発明を為すに到った。即ち、本発明の上記目的は、以下の手段によって達成される。
1.
熱可塑性樹脂中に下記一般式(1)で表される染料及び下記一般式(2)で表される銅化合物を含有して成ることを特徴とする電子写真用トナー。
Figure 2009036811
〔式中、R1、R2は各々、水素原子又は置換基を表し、R3は=N+(R4)R5又は=O+6を表し、R4、R5は、それぞれR1、R2と同義であり、R6は水素原子又は置換基を表し、X1〜X4、Y1〜Y4は各々−C(R7)=又は−N=を表し、R7は水素原子又は置換基を表す。〕
一般式(2) Cu(Xa)n(Xb)
〔式中、Xaは陰イオンを表し、nは1又は2を表し、Xbは電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。〕
2.
前記一般式(1)が下記一般式(3)で表されることを特徴とする前記1項に記載の電子写真用トナー。
Figure 2009036811
〔式中、R1〜R3は、それぞれ前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義であり、R8、R9は各々ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基又はスルホニルアミノ基を表し、R10、R11は各々置換基を表し、p1、p2は各々0〜3の整数を表す。〕
3.
前記一般式(1)が下記一般式(4)で表されることを特徴とする前記1項に記載の電子写真用トナー。
Figure 2009036811
〔式中、R1〜R3は、それぞれ前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義であり、X5〜X7、Y5〜Y7は各々−C(R12)=又は−N=を表し、R12は水素原子又は置換基を表す。〕
4.
前記一般式(2)で表される銅化合物が、下記一般式(5)で表されることを特徴とする前記1〜3項の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
Figure 2009036811
〔式中、R13はアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基又はアミノ基を表し、E1、E2は各々ハメットの置換基定数(σp値)が0.1〜0.9の電子吸引性基を表す。〕
5.
前記一般式(1)で表される染料を溶解した溶液より、液中乾燥法により固体として析出させ、液中に分散した後にラテックス樹脂と凝集させることを特徴とする前記1〜4項の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
6.
静電画像担持体上に形成した静電荷像をトナーにより現像する工程と、現像により形成したトナー画像を転写材上に転写する工程を少なくとも含む画像形成方法において、該トナーとして前記1〜5項の何れか1項に記載の電子写真用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
本発明によれば、色再現性、透明性及び耐光性が良好で、しかも帯電性に優れる電子写真用トナー及び該トナーを用いる画像形成方法を提供できる。
本発明の電子写真用トナー(以下、単にトナーとも言う)は、熱可塑性樹脂(以下、結着樹脂とも言う)中に特定構造を有する染料を分散して成ることを特徴とする。まず、前記一般式(1)で表される染料について説明する。
1、R2は各々、水素原子又は置換基を表すが、該置換基としては、例えばアルキル基(メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等)、シクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アルケニル基(ビニル、アリル等)、アルキニル基(エチニル、プロパルギル等)、アリール基(フェニル、ナフチル等)、ヘテロアリール基(フリル、チエニル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジル、トリアジル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリル、フタラジル等)、複素環基(ピロリジル、イミダゾリジル、モルホリル、オキサゾリジル等)、アルコキシカルボニル基(メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等)、アシル基(アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、ペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、オクチルカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル、ドデシルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、ピリジルカルボニル等)、カルバモイル(アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、ペンチルアミノカルボニル、シクロヘキシルアミノカルボニル、オクチルアミノカルボニル、2−エチルヘキシルアミノカルボニル、ドデシルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、ナフチルアミノカルボニル、2−ピリジルアミノカルボニル等)、アルキルスルホニル基(メチルスルホニル、エチルスルホニル、ブチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニル等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、2−ピリジルスルホニル等)等が挙げられる。
これらは更に置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述の置換基の他、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ等)、シクロアルコキシ基(シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(フェノキシ、ナフチルオキシ等)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、オクチルチオ、ドデシルチオ等)、シクロアルキルチオ基(、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等)、アリールチオ基(フェニルチオ、ナフチルチオ等)、スルファモイル基(アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、ブチルアミノスルホニル、ヘキシルアミノスルホニル、シクロヘキシルアミノスルホニル、オクチルアミノスルホニル、ドデシルアミノスルホニル、フェニルアミノスルホニル、ナフチルアミノスルホニル、2−ピリジルアミノスルホニル等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、ドデシルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ等)、アシルアミノ基(メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ、オクチルカルボニルアミノ、ドデシルカルボニルアミノ、トリフルオロメチルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等)、スルホニルアミノ基(メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、ヘキシルスルホニルアミノ、デシルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等)、ウレイド基(メチルウレイド、エチルウレイド、ペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、オクチルウレイド、ドデシルウレイド、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、2−ピリジルアミノウレイド等)、スルフィニル基(メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、シクロヘキシルスルフィニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル、2−ピリジルスルフィニル等)、アミノ基(アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ等)、シアノ、ニトロ、ハロゲン原子(弗素、塩素、臭素等)、ハロゲン化アルキル(弗化メチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、パーフルオロプロピル等)等が挙げられる。
1、R2として好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アシル基、スルホニル基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アシル基である。R1、R2は置換可能な基であれば同一でも異なってもよい。
3はN+(R4)R5又はO+6を表すが、R4、R5は、それぞれ前記R1、R2と同義であり、R1、R2と同一でも異なってもよい。
6は水素原子又は置換基を表すが、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アシル基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基である。
1〜X4、Y1〜Y4は各々−C(R7)=又は−N=を表し、R7は水素原子又は置換基を表す。R7としては好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシル基、アミノ基等であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基である。X1〜X4、Y1〜Y4の内、複数が−C(R7)=である場合、複数のR7は同一でも異なってもよい。
一般式(1)で表される染料が、前記一般式(3)、(4)で表される化合物である場合、耐光性、耐熱湿性が更に向上し好ましい。
一般式(3)において、R1〜R3は前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義であり、R8、R9はヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基又はスルホニルアミノ基である。
10、R11は置換基を表すが、該置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられる。好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ヒドロキシル基である。
p1、p2は各々0〜3の整数を表し、2以上の場合、複数のR10、R11は同一でも異なってもよい。p1、p2として好ましくは0、1である。
一般式(4)において、R1〜R3は、それぞれ前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義である。
5〜X7、Y5〜Y7は各々−C(R12)=又は−N=を表し、R12は水素原子又は置換基である。R12としては前記R10、R11と同様の基が挙げられる。X5〜X7の内、−N=は0又は1個であることが好ましく、Y5〜Y7も同様に−N=が0又は1個であることが好ましい。
以下に一般式(1)で表される染料の具体例を示すが、これによって限定されるものではない。又、互変異性体が存在する場合、一種類の記述方法のみで記載するが、その互変異性体に限定されず、又、複数の互変異性体の混合物も含まれる。
Figure 2009036811
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本発明のトナーに用いられる染料は油溶性染料であることが好ましい。油溶性染料とは、通常カルボン酸やスルホン酸等の水溶性基を有さない有機溶剤に可溶で水に不溶な染料である。染料が油溶性染料であった場合、染料の添加方法として、液中乾燥法によって染料の固体分散物を作製しトナー中に含有させたり、乳化重合体を凝集剤で凝集させる段階に染料を添加しトナーを着色したり、単量体を重合させる段階で染料を添加、重合し、トナーを作製するなど、種々の方法を用いてトナーを作製できる。
又、トナー中の熱可塑性樹脂と染料の相溶性が十分である場合には、染料は該熱可塑性樹脂中を拡散し、染料の微粒子本来の粒径以上の大きさを持った着色部分(色素雲)が該熱可塑性樹脂中に形成される為、トナーの単色における透明性、更には、重合せにおける透明性も向上すると考えられる。
本発明の電子写真用トナーは、前記一般式(1)で表される染料と一般式(2)で表される銅化合物を含有することを特徴とする。
一般式(2)において、Xaは陰イオンを、nは1又は2を、Xbは電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。
Xaで表される陰イオンとしては、エノレート(アセチルアセトナート、ヘキサフルオロアセチルアセトナート等)、ハロゲンイオン(フルオライド、クロライド、ブロマイド、アイオダイド等)、ヒドロキシルイオン、亜硫酸イオン、硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、アリールスルホン酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン、アルキルカルボン酸イオン、アリールカルボン酸イオン、テトラアルキルボレート、サリシネート、ベンゾエート、PF6 -、BF4 -、SbF6 -等が挙げられ、好ましくはエノレートアニオンである。
Xbで表される対イオンとしてはハロゲンイオン、エノレート、ヒドロキシルイオン、過塩素酸イオン、テトラアルキルボレート、PF6 -、BF4 -、SbF6 -等が挙げられる。
一般式(2)として好ましくは、前記一般式(5)で表される銅化合物である。
一般式(5)において、R13はアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基又はアミノ基を表し、更に前述のR1、R2で挙げた置換基と同様の基が置換してもよい。R13として好ましくはアルコキシ基である。
ここで、E1及びE2で表されるハメットの置換基定数(σp値)が0.1〜0.9の電子吸引性基について説明する。ここで言うハメットの置換基定数σpの値としては、Hansch,C.Leo等の報告(J.Med.Chem.16,1207(1973);ibid.20,304(1977)等)に記載の値を用いるのが好ましい。
例えばσpの値が0.10以上の置換基又は原子としては、塩素、臭素、沃素原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン置換アルキル基(トリクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、トリフルオロメチルチオメチル、トリフルオロメタンスルホニルメチル、パーフルオロブチル等)、脂肪族、芳香族もしくは複素環アシル基(ホルミル、アセチル、ベンゾイル等)、脂肪族、芳香族もしくは複素環スルホニル基(トリフルオロメタンスルホニル、メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、カルバモイル基(カルバモイル、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル、2−クロロフェニルカルバモイル等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジフェニルメチルカルボニル等)、置換芳香族基(ペンタクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、2,4−ジメタンスルホニルフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル等)、複素環基(2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンズチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル、1−テトラゾリル等)、アゾ基(フェニルアゾ等)、ジトリフルオロメチルアミノ基、トリフルオロメトキシ基、アルキルスルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ等)、アシロキシ基(アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アリールスルホニルオキシ基(ベンゼンスルホニルオキシ等)、ホスホリル基(ジメトキシホスホニル、ジフェニルホスホリル等)、スルファモイル基(N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル等)等が挙げられる。
又σpの値が0.35以上の置換基としては、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、弗素置換アルキル基(トリフルオロメチル、パーフルオロブチル等)、脂肪族、芳香族もしくは複素環アシル基(アセチル、ベンゾイル、ホルミル等)、脂肪族、芳香族もしくは複素環スルホニル基(トリフルオロメタンスルホニル、メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、カルバモイル基(カルバモイル、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル、2−クロロ−フェニルカルバモイル等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジフェニルメチルカルボニル等)、弗素又はスルホニル基置換芳香族基(ペンタフルオロフェニル、2,4−ジメタンスルホニルフェニル等)、複素環残基(1−テトラゾリル等)、アゾ基(フェニルアゾ等)、アルキルスルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ等)、ホスホリル基(ジメトキシホスホリル、ジフェニルホスホリル等)、スルファモイル基等が挙げられる。
σpの値が0.60以上の置換基としては、シアノ基、ニトロ基、脂肪族、芳香族もしくは複素環スルホニル基(トリフルオロメタンスルホニル、ジフルオロメタンスルホニル、メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル等)等が挙げられる。
1及びE2として好ましくは、ハロゲン化アルキル基(特に弗素置換アルキル基)、カルボニル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
以下に一般式(2)で表される銅化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2009036811
Figure 2009036811
Figure 2009036811
(染料分散方法)
本発明の電子写真用トナーは、染料及び銅化合物の分散液を結着樹脂中に直接分散、あるいは着色微粒子分散液を混合し、更に後述する所望の添加剤を使用し、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化分散造粒法、カプセル化法等、その他の公知の方法により製造することができる。これらの製造方法の中で、画像の高画質化に伴うトナーの小粒径化を考慮すると、製造コスト及び製造安定性の観点から乳化重合法が好ましい。
乳化重合法は、乳化重合によって製造された熱可塑性樹脂エマルジョンを、他の染料固体分散物等、トナー粒子成分の分散液と混合し、pH調整により生成した粒子表面の反発力と電解質添加による凝集力のバランスを取りながら緩慢凝集させ、粒径・粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に加熱撹拌することで微粒子間の融着・形状制御を行うことによりトナー粒子を製造する。
本発明の電子写真用トナーは、ラテックス樹脂中に一般式(1)で表される染料及び一般式(2)で表される銅化合物を着色微粒子として含有することが好ましい。ラテックス樹脂中に染料及び銅化合物を着色微粒子として含有させる為には、例えば染料及び銅化合物、もしくは染料、銅化合物及び樹脂を酢酸エチル、トルエン等の水非混和性有機溶剤中に溶解(あるいは分散)し、水中で乳化分散後、有機溶剤を除去する。得られた着色微粒子分散体を(熱可塑性)ラテックス樹脂と凝集させることにより得ることができる。乳化分散器は限定されないが例えば超音波分散器、高速攪拌型分散器等が用いられる。
染料及び銅化合物と共に水非混和性有機溶剤中に溶解(あるいは分散)する樹脂としては、熱可塑性樹脂と異なる組成であれば特に限定はされず、例えば(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミノ系樹脂、弗素系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アラミド樹脂などが挙げられるが、好ましくは(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などの重合性エチレン性不飽和二重結合を重合させることによって得られる樹脂が好ましい。最も好ましくは(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂である。
該染料の固体分散物は、粒径10〜100nmの小粒子であることが好ましく、より好ましくは、10〜80nmの小粒子である。固体分散物が小粒径、単分散であることにより光の散乱が抑えられ、光を遮断する隠蔽性粒子を無くすことができる。これらの効果によりトナーの単色における透明性が向上し染料の付着量に対し大幅に彩度を向上させることが可能となる。
一方、染料の固体を界面活性剤と混合し媒体型攪拌機を用いて微粒化して得た着色微粒子分散体を(熱可塑性)ラテックス樹脂と凝集させることにより得ることもできる。
(着色微粒子の作製方法)
本発明の電子写真用トナーの1形態として、熱可塑性樹脂中に少なくとも着色微粒子を分散することができる。該着色微粒子は少なくとも一般式(1)で表される染料及び一般式(2)で表される金属含有化合物を含有することを特徴としており、後述の液中乾燥法などの分散方法を使用することで着色微粒子の分散粒径を制御可能である。又、該熱可塑性樹脂とは異なる組成の樹脂(後述のコア用樹脂と同様の樹脂が挙げられる)又は公知のジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の高沸点溶剤を更に含有して成ることも好ましく、上述の染料を用いたトナーとして一般に知られているトナー結着樹脂中に染料を直接分散、もしくは溶解させる代わりに、着色微粒子を熱可塑性樹脂中に分散させることができる。
着色微粒子中の色素は樹脂中に分子レベルで溶解するため、トナー中において光を遮断する隠蔽性粒子などの成分を無くすことが可能となり、それぞれのトナーの単色における透明性が向上し、更には重ね合わせ色における透明性も向上すると考えられる。
図1は熱可塑性樹脂中に着色微粒子を分散させた本発明の電子写真用トナー粒子の断面を模式的に示している。又、図2で示す様に着色微粒子が外殻樹脂(シェル)で被覆されていてもよく、この場合、着色微粒子の内部(コア)を構成する樹脂と熱可塑性樹脂(結着樹脂)の組合せに制限がなく、材料の自由度が大きい。又、カラートナー4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に関して外殻樹脂(シェル)のみが同一であれば、同様の製造条件で製造可能となるため、コスト面での利点も大きい。又、着色剤である染料の着色微粒子外への移行(着色微粒子表面への露出)が起こらないため、一般的に染料を使用したトナーにおいて問題視される、熱定着時の染料の昇華やオイル汚染が生じる心配がない。
(着色微粒子の作製方法)
次いで、本発明に係る好ましい形態の一つである着色微粒子の作製方法について説明する。
本発明に係る着色微粒子は、前述の染料分散方法により得ることができ、更に樹脂を添加し外殻樹脂(シェル)で被覆する場合は、該着色微粒子に重合性不飽和二重結合を有するモノマーを添加し、活性剤の存在下、乳化重合を行い、重合と同時にコア表面に沈着させることによってコア・シェル構造を有する着色微粒子を得ることができる。
あるいは、例えば乳化重合により予め樹脂微粒子の水性分散体を形成し、この樹脂微粒子水性分散体に染料を溶解した有機溶媒溶液を混合し、後から樹脂微粒子中に染料を含浸した後、該着色微粒子をコアとして、シェルを形成する等の方法等、種々の方法により得ることができる。
シェルを形成する外殻樹脂としては特に限定はされず、例えばポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミノ系樹脂、弗素系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アラミド樹脂などが挙げられるが、特にトナー結着樹脂(熱可塑性樹脂)との組合せの観点より、好ましくはポリ(メタ)アクリレート系樹脂である。
シェルを形成する方法としては有機溶剤に溶解した樹脂を徐々に滴下し、析出と同時に樹脂を該着色微粒子コア表面に吸着させる方法などもあるが、本発明においては色素と樹脂を含有したコアとなる着色微粒子を形成した後、重合性不飽和二重結合を有するモノマーを添加し活性剤の存在下、乳化重合を行い、重合と同時にコア表面に沈着させシェルを形成する方法が好ましい。
(反応性乳化剤)
本発明で好ましく用いられる反応性乳化剤としては、アニオン系、及びノニオン系の何れの反応性乳化剤でもよいが、下記A、B又はCの置換基を有する化合物が好ましい。
A:直鎖アルキル基、分岐アルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族基であって、総炭素数が6以上の置換基
B:界面活性能を発現するノニオン性置換基もしくはアニオン性置換基
C:ラジカル重合可能な重合性基。
A項に記載の直鎖アルキル基としては、例えばヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル基などが挙げられ、分岐アルキル基としては、例えば2−エチルヘキシル基などが挙げられ、芳香族基としては、例えばフェニル、ノニルフェニル、ナフチル基などが挙げられる。
B項に記載の乳化能(界面活性能)を発現するノニオン性置換基もしくはアニオン性置換基としては、例えばポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、その共重合体のポリアルキレンオキサイドなどが挙げられる。アニオン性置換基の具体例としては、カルボン酸、リン酸、スルホン酸、それらの塩などが挙げられる。又、アルキレンオキサイドの末端に前述のアニオン性基が置換したものも、アニオン性基の具体例の一つである。B項で表される置換基としてはアニオン性基が好ましく、末端が塩になっているものがより好ましい。
C項に記載のラジカル重合可能な重合性基とは、ラジカル活性種により重合、架橋反応を起こす基であり、例えば、エチレン性不飽和結合を有するビニル、アリル、1−プロペニル、i−プロペニル、アクリル、メタクリル、マレイミド、アクリルアミド、スチリル等の各基が挙げられる。
本発明に用いる反応性乳化剤として、下記一般式(A)〜(C)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009036811
上記一般式(A)において、R1は炭素数6〜20の直鎖アルキル基、分岐アルキル基又は置換もしくは無置換の芳香族基を表し、例えば上記A項に記載のヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル基等の直鎖アルキル基、2−エチルヘキシル基等の分岐アルキル基、フェニル、ノニルフェニル、ナフチル基等の芳香族基などが挙げられる。
2はラジカル重合可能な重合性基を有する置換基を表し、例えば上記C項に記載のエチレン性不飽和結合である(メタ)アクリル、マレイミド基などが挙げられる。Y21はスルホン酸、カルボン酸、又はそれらの塩を表す。
一般式(A)で表される化合物は、当業者が公知の方法で合成し得ることができる。又、市販品より容易に入手することができ、例えば花王社製の「ラムテル S−120」、「ラムテル S−120A」、「ラムテル S−180」、「ラムテル S−180A」や、三洋化成工業社製の「エレミノール JS−2」等を挙げることができる。
Figure 2009036811
上記一般式(B)において、R3は前記一般式(A)のR1と同義であり、R4は上記一般式(A)のR2と同義である。Y22は水素原子、スルホン酸、カルボン酸、もしくはそれらの塩を表す。AOはアルキレンオキシドを表す。
一般式(B)で表される化合物は、当業者が公知の方法で合成することができる。又市販品より容易に入手することができ、例えば旭電化工業社製の「アデカリアソープNE−10」、「アデカリアソープNE−20」、「アデカリアソープNE−30」等のNEシリーズ、「アデカリアソープSE−10N」、「アデカリアソープSE−20N」、「アデカリアソープSE−20N」等のSEシリーズ、第一工業製薬社製の「アクアロンRN−10」、「アクアロンRN−20」、「アクアロンRN−30」、「アクアロンRN−50」などのRNシリーズ、「アクアロンHS−05」、「アクアロンHS−10」、「アクアロンHS−20」、「アクアロンHS−30」等のHSシリーズ、あるいはアクアロンBCシリーズ等を挙げることができる。
Figure 2009036811
上記一般式(C)において、R5は前記一般式(A)のR1と同義であり、R6は前記一般式(A)のR2と同義であり、Y32は前記一般式(A)のY21と同義であり、AOは前記一般式(B)のAOと同義である。
一般式(C)で表される化合物は、当業者が公知の方法で合成することができる。又、市販品より容易に入手することができ、例えば第一工業製薬社製の「アクアロンKH−05」、「アクアロンKH−10」、「アクアロンKH−20」等を挙げることができる。
上記一般式(B)及び(C)において、アルキレンオキシド鎖(AO)の平均重合度nが1〜10であることが好ましく、例えば、上記の第一工業製薬社製の「アクアロンKH−05」、「アクアロンKH−10」、「アクアロンHS−05」、「アクアロンHS−10」等を挙げることができる。
又、本発明においては、反応性乳化剤がアニオン性であることが好ましく、例えば上述の「アデカリアソープSEシリーズ」(旭電化工業社製)、「アクアロンHSシリーズ」(第一工業製薬社製)、「ラテムルSシリーズ」(花王社製)、「エレミノールJSシリーズ」(三洋化成工業社製)等を挙げることができる。
本発明において、これら反応性乳化剤の使用量は、本発明に用いられる着色微粒子を形成している樹脂の合計100質量部に対し、一般に0.1〜80質量部用いられ、好ましくは1〜70質量部、特に好ましくは10〜60質量部用いられる。
(界面活性剤)
着色微粒子調製時の乳化に際しては、必要に応じて通常のアニオン系乳化剤(界面活性剤)及び/又はノニオン系乳化剤(界面活性剤)を用いることができる。
上記、通常のノニオン系乳化剤として、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー等を挙げることができる。
又、上記、通常のアニオン系乳化剤としては、例えばオレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル類、ポリエトキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類、モノオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム、ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホ琥珀酸ナトリウム等のアルキルスルホ琥珀酸エステル塩、及びその誘導体類などを挙げることができる。
(色素)
本発明に用いられる着色微粒子中の染料について説明する。
本発明の一般式(1)で表される染料は単独で用いても他の色素と併用してもよく、共に用いられる色素としては、一般に知られている染料を用いることができるが、本発明においては、色材が油溶性染料であることが好ましい。油溶性染料は、通常、カルボン酸やスルホン酸等の水溶性基を有さない有機溶剤に可溶で水に不溶な染料であるが、水溶性染料を長鎖の塩基と造塩することにより油溶性を示す染料も含まれる。例えば、酸性色素、直接色素、反応性色素と長鎖アミンとの造塩色素が知られている。
以下に限定されるものではないが、具体例を挙げる。
オリエント化学工業社製のValifast Yellow 4120、3150、3108、2310N、1101;Valifast Red 3320、3304、1306;Valifast Blue 2610、2606、1603;Oil Yellow GG−S、3G、129、107、105;Oil Scarlet 308;
Oil Red RR、OG、5B;Oil Pink 312;Oil Blue BOS、613、2N;Oil Black BY、BS、860、5970、5906、5905;
日本化薬社製のKayaset Yellow SF−G、K−CL、GN、A−G、2G;Kayaset Red SF−4G、K−BL、A−BR;Kayaset Magenta 312;KayasetBlue K−FL;
有本化学工業社製のFS Yellow 1015;FS Magenta 1404;FS Cyan 1522;FS Blue 1504;C.I.Solvent Yellow 88、83、82、79、56、29、19、16、14、04、03、02、01;C.I.Solvent Red 84:1、84、218、132、73、72、51、43、27、24、18、01;C.I.Solvent Blue 70、67、44、40、35、11、02、01;C.I.Solvent Black 43、70、34、29、27、22、7、3、C.I.Solvent Violet 3;C.I.Solvent Green 3、7;Plast Yellow DY352;Plast Red 8375;
三井化学社製のMS Yellw HD−180;MS Red G;MS Msgenta HM−1450H;MS Blue HM−1384;
住友化学社製のES Red 3001、3002、3003;TS Red 305;
ES Yellow 1001、1002;TS Yellow 118;ES Orange 2001;ES Blue 6001;TS Turq Blue 618;
Bayer社製MACROLEX Yellow 6G;Ceres Blue、GNNEOPAN Yellow O75;Ceres Blue GN;MACROLEX Red、Violet R等。
油溶性色素として分散色素を用いることができ、以下に限定されるものではないが、具体例を挙げる。
C.I.ディスパーズイエロー5、42、54、64、79、82、83、93、99、100、119、122、124、126、160、184:1、186、198、199、204、224、237;C.I.ディスパーズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、55、66、73、118、119、163;C.I.ディスパーズレッド54、60、72、73、86、88、91、92、93、111、126、127、134、135、143、145、152、153、154、159、164、167:1、177、181、204、206、207、221、239、240、258、277、278、283、311、323、343、348、356、362;C.I.ディスパーズバイオレット33;C.I.ディスパーズブルー56、60、73、87、113、128、143、148、154、158、165、165:1、165:2、176、183、185、197、198、201、214、224、225、257、266、267、287、354、358、365、368;C.I.ディスパーズグリーン6:1及び9等。
その他、油溶性色素として、フェノール、ナフトール類、ピラゾロン、ピラゾロトリアゾール等の環状メチレン化合物、開鎖メチレン化合物などのカプラー、p−ジアミノピリジン類、アゾメチン色素、インドアニリン色素なども好ましく用いられる。
(添加剤)
本発明の電子写真用トナーには、耐光性、耐熱性向上のために酸化防止剤や紫外線吸収剤等も好ましく用いることが出来る。該酸化防止剤としては、耐光性を向上する化合物であれば制限なく用いることができるが、中でも有用な酸化防止剤としては、フェノールエーテル系化合物、ヒンダードアミン系化合物、燐系化合物、硫黄系化合物、耐熱加工安定剤、酸素スカベンジャー等が挙げられ、これらの中でも、特にフェノールエーテル系化合物が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤としては、トナーの保存性の観点から波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、かつトナー画像の色再現性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。用いられる紫外線吸収剤としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物等を挙げることができるが、ベンゾフェノン系化合物や着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物が好ましい。又、特開平10−182621号、同8−337574号記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号、特開2003−113317号記載の高分子紫外線吸収剤を用いてもよい。
(粒径)
本発明における着色微粒子は、体積基準のメジアン径が10〜100nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜50nmである。体積基準のメジアン径が上記範囲にあることで、色素固体分散物の保存安定性の劣化を抑え、トナーでの単位色材量当たりの彩度の低下も抑制する。体積基準のメジアン径は、動的光散乱法、レーザー回折法、遠心沈降法、FFF法、電気的検知体法などを用いて求めることが可能であるが、マイクロトラックUPA−150(日機装社製)を用いて動的光散乱法で求めるのが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
本発明のトナーに含有される熱可塑性樹脂(結着樹脂)としては、着色微粒子との密着性が高くなる熱可塑性樹脂が好ましく、特に溶剤可溶性のものが好ましい。更にポリマーの前駆体が溶剤可溶性であれば、3次元構造を形成する硬化性樹脂も使用可能である。熱可塑性樹脂としては、一般にトナーの結着樹脂として用いられているものが特に制限なく用いられるが、例えば、スチレン系の樹脂やアルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート等のアクリル系樹脂、スチレンアクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコン系樹脂、オレフィン系樹脂、アミド系樹脂あるいはエポキシ系樹脂などが好適に用いられる。透明性や重ね合せ画像の色再現性を高めるため、透明性が高く、溶融特性が低粘度でシャープメルト性の高い樹脂が要求される。このような特性を有する結着樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が適している。
又、結着樹脂としては、数平均分子量(Mn)が3,000〜6,000、好ましくは3,500〜5,500である。質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2〜6、好ましくは2.5〜5.5、ガラス転移点(Tg)が50〜70℃、好ましくは55〜70℃、及び軟化温度が90〜110℃、好ましくは90〜105℃である樹脂を使用することが望ましい。
結着樹脂の数平均分子量が3,000〜6,000であれば、フルカラーでの折り曲げ定着性の悪化、定着時の定着強度の低下が防止できる。又、Mw/Mnが2〜6にすることで高温オフセットの発生を抑え、フルカラー画像形成時の混色性の低下を抑制する。
又、Tgが50〜70℃であれば、保管時におけるトナーの凝集を抑え、フルカラー画像形成時の混色性の低下を抑制する。又、軟化温度が90〜110℃であれば、高温オフセットが生じ難く、定着強度、透光性、混色性、フルカラー画像の光沢性で優れる。
(トナー)
本発明のトナーは、上記の熱可塑性樹脂及び色素固体分散物又は着色微粒子の他、公知の荷電制御剤、オフセット防止剤等を使用することができる。
荷電制御剤としては特に限定されるものではない。カラートナーに用いる負荷電制御剤としては、カラートナーの色調、透光性に悪影響を及ぼさない無色、白色あるいは淡色の荷電制御剤が使用可能であり、例えばサリチル酸誘導体の亜鉛やクロムの金属錯体、カリックスアレーン系化合物、有機硼素化合物、含弗素4級アンモニウム塩系化合物等が好適に用いられる。上記サリチル酸金属錯体としては、特開昭53−127726号、同62−145255号等に記載のものが、カリックスアレーン系化合物としては、特開平2−201378号等に記載のものが、有機硼素化合物としては、特開平2−221967号に記載のものが、有機硼素化合物としては、特開平3−1162号に記載のものが使用可能である。
このような荷電制御剤を用いる場合、熱可塑性樹脂(結着樹脂)100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5.0質量部使用することが望ましい。
オフセット防止剤としても特に制限されることはなく、例えばポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油ワックス、蜜蝋ワックス等が使用可能である。
このようなワックスの添加量は、熱可塑性樹脂(結着樹脂)100質量部に対して0.5〜5質量部、好ましくは1〜3質量部である。この範囲の添加量が、添加による効果、透光性や色再現性の観点から好ましい。
本発明のトナーは上記した熱可塑性樹脂(結着樹脂)、着色微粒子及びその他の所望の添加剤を使用し、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化分散造粒法、カプセル化法等その他の公知の方法により製造することができる。これらの製造方法の中で、画像の高画質化に伴うトナーの小粒径化を考慮すると、製造コスト及び製造安定性の観点から乳化重合法が好ましい。
乳化重合法は、乳化重合によって製造された熱可塑性樹脂エマルジョンを他の着色微粒子等、トナー粒子成分の分散液と混合し、pH調整により生成した粒子表面の反発力と電解質添加による凝集力のバランスを取りながら緩慢凝集させ、粒径・粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に加熱撹拌することで微粒子間の融着・形状制御を行うことによりトナー粒子を製造する。本発明に係るトナー粒子は、体積平均粒径を4〜10μm、好ましくは6〜9μmに調製することが画像の高精細再現性の観点から好ましい。
本発明のトナーにおいては、トナーの流動性付与やクリーニング性向上等の観点から後処理剤を添加・混合して使用することができ、特に限定されるものではない。このような後処理剤としては、例えばシリカ微粒子やアルミナ微粒子、チタニア微粒子等の無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子等の無機ステアリン酸化合物微粒子、又、チタン酸ストロンチウムやチタン酸亜鉛等の無機チタン酸化合物微粒子等を使用することができ、単独あるいは異種の添加剤を併用して使用することが可能である。これらの微粒子は、耐環境安定性や耐熱保管性の観点からシランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコンオイル等で表面処理して用いることが望ましく、添加量はトナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部用いることが望ましい。
本発明のトナーは、キャリアと混合して用いる2成分現像用トナーとして、又、キャリアを使用しない1成分現像用トナーとして使用可能である。
本発明のトナーと組み合わせて使用するキャリアとしては、従来より2成分現像用のキャリアとして公知のものを使用することができ、例えば鉄やフェライト等の磁性体粒子から成るキャリア、このような磁性体粒子を樹脂で被覆して成る樹脂コートキャリア、あるいは磁性体微粉末を結着樹脂中に分散して成るバインダー型キャリア等を使用することができる。これらのキャリアの中でも、被覆樹脂としてシリコン系樹脂、オルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂(グラフト樹脂)又はポリエステル系樹脂を用いた樹脂コートキャリアを使用することがトナースペント等の観点から好ましく、特にオルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂にイソシアネートを反応させて得られた樹脂で被覆したキャリアが、耐久性、耐環境安定性及び耐スペント性の観点から好ましい。上記ビニル系単量体としては、イソシアネートと反応性を有する水酸基等の置換基を有する単量体を使用する必要がある。又、キャリアの体積平均粒径は20〜100μm、好ましくは20〜60μmのものを使用することが、高画質の確保とキャリアかぶり防止の観点から好ましい。
(画像形成方法)
次に、本発明のトナーを用いる画像形成方法について説明する。
画像形成の方式については特に限定されるものではない。例えば、感光体上に複数の画像を形成し、一括で転写する方式、感光体に形成された画像を転写ベルト等に逐次転写する方式など、特に限定されないが、より好ましくは感光体上の複数の画像を形成し、一括で転写する方式である。
この方式は感光体に対して均一帯電させ第1の画像に応じた露光を与え、その後、第1回目の現像を行い、感光体上に第1のトナー像を形成させる。次いで、その第1の画像が形成された感光体を均一帯電し、第2の画像に応じた露光を与え、第2回目の現像を行い、感光体上に第2のトナー像を形成させる。更に、第1及び第2の画像が形成された感光体を均一帯電し、第3の画像に応じた露光を与え、第3回目の現像を行い、感光体上に第3のトナー像を形成させる。更に、第1、第2及び第3の画像が形成された感光体を均一帯電し第四の画像に応じた露光を与え、第4回目の現像を行い、感光体上に第4のトナー像を形成させる。
例えば、第1回目をイエロー、第2回目をマゼンタ、第3回目をシアン、第4回目を黒トナーで現像することで、フルカラートナー画像を感光体上に形成するものである。その後、感光体上に形成された画像を紙等の画像支持体に一括して転写を行い、更に画像支持体に定着し、画像を形成する。本方式では、感光体上に形成された画像を一括して紙等に転写し、画像を形成する方式であるため、所謂、中間転写方式とは異なり、画像を乱す要因となる転写の回数が1回で済み、画像品質を高くすることができる。
感光体に現像する方式としては、複数の現像が必要であることから、非接触現像が好ましい。又、現像に際しては交番電界を印加する方式も好ましい方式である。又、前記した如く現像方式としては像形成体上に重ね合せカラー画像を形成し、一括転写する方式については非接触現像方式が好ましい。
2成分現像剤として使用することのできるキャリアの体積平均粒径は15〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものがよい。キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させた所謂、樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂あるいは弗素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン/アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、弗素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
使用される定着方法としては、所謂、接触加熱方式を挙げることができる。特に、接触加熱方式の代表的なものとして、熱ロール定着方式及び固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式を挙げることができる。
(画像)
本発明のトナーを使用して現像・転写・定着を行う画像形成において、その転写から定着の状態は、転写材の上に転写された本発明のトナーが定着後においても、その着色微粒子が崩壊せず、トナー粒子中に分散された状態で紙の表面に付着した状態である。
本発明においては、上記の様に着色微粒子をトナー粒子中に分散させることにより、トナー粒子が高濃度の色素を含むにも拘わらず、色素がトナー粒子の表面に遊離しない(移行しない)ため、従来の様に色素を、そのまま熱可塑性樹脂(トナー結着樹脂)中に分散もしくは溶解して得られた色素がトナー粒子表面に露出しているトナーの抱える問題点、
1.帯電量が低い、
2.高温高湿下及び低温低湿下での帯電量の差が大きい(環境依存性)、
3.着色剤の種類、例えばフルカラー画像記録のようにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各顔料を用いる場合の各色トナーについて、帯電量がバラつく、
等の問題を払拭することができる。
又、転写材への熱定着の際、着色剤である色素の着色微粒子外への移行(着色微粒子表面への露出)が起こらないため、一般的な色素を使用したトナーにおいて問題となる熱定着時の色素の昇華やオイル汚染が生じることはない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。尚、特に断りない限り、本文中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
実施例1
〈トナーの作製〉
下記表1に示す着色剤(染料)及び銅化合物を用いて、それぞれ下記トナーの製造方法を用いてトナーを作製した。
Figure 2009036811
Figure 2009036811
「製造方法1」 粉砕法
ポリエステル樹脂100部、着色剤8部、ポリプロピレン樹脂(ビスコール550P:三洋化成社製)3部を、混合、練肉、粉砕、分級し粉末を得た。更に、この粉末100部とシリカ微粒子R805(日本エアロジル社製、粒子径12nm、疎水化度60)1.0部をヘンシェルミキサーで混合し、粉砕法トナーを得た。
「製造方法2」 重合法1(常法)
着色剤20gを、ドデシル硫酸ナトリウム5gを純水200ml中に溶解した溶液中に添加し、撹拌及び超音波を付与することにより着色剤の水分散液と、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=3,200)を熱を加えながら界面活性剤により固形分濃度が30%となるように水中に乳化させた乳化分散液を調製した。
上記着色剤分散液に低分子量ポリプロピレン乳化分散液60gを混合し、更にスチレン220g、ブチルアクリレート40g、メタクリル酸12g、及び連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン5.4g、脱気済み純水2,000mlを追加した後に、窒素気流下にて撹拌を行いながら70℃で3時間保持し乳化重合を行った。
得られた着色剤含有樹脂微粒子の分散液1,000mlに水酸化ナトリウムを加えてpH=7.0に調整の後に、2.7mol%塩化カリウム水溶液270mlを添加し、更にi−プロピルアルコール160ml及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(エチレンオキシド平均重合度が10)9.0gを純水67mlに溶解せしめて添加し、75℃に保持して6時間、撹拌、反応を行った。得られた反応液を濾過・水洗し、更に乾燥・解砕して着色粒子を得た。
この着色粒子とシリカ微粒子R805(前出:日本エアロジル社製)1.0部をヘンシェルミキサーで混合し、重合法1トナーを得た。
「製造方法3」 重合法2(乳化分散法)
〈染料分散〉
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5,000mlのセパラブルフラスコに、予めアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交換水2,760gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下に230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。一方、下記で表される離型剤72.0gを、スチレン115.1g、ブチルアクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gから成る単量体混合液に添加し、80℃に加温、溶解させて単量体溶液を調製した。機械式分散機により、前記界面活性剤溶液(80℃)中に、前記単量体溶液(80℃)を混合分散させ、次いで、この分散液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃にて3時間、加熱、攪拌することにより重合(第1段重合)を行い、ラテックスを調製した。
次いで、このラテックスに、重合開始剤(KPS)7.73gをイオン交換水240mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、15分経過後、80℃で、スチレン383.6g、ブチルアクリレート140.0g、メタクリル酸36.4g、t−ドデシルメルカプタン13.7gから成る単量体混合液を126分間かけて滴下した。滴下終了後、60分に亘り加熱、攪拌することにより重合(第2段重合)を行った後、40℃まで冷却しラテックスを得た。
離型剤:(C2143COOCH24
次に、18.0gの着色剤、及び720.0gの酢酸エチルをセパラブルフラスコに入れ、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、攪拌して上記着色剤を完全溶解させた(銅化合物を添加するトナーについては、着色剤と等モルの銅化合物も加えて溶解させた)。次いで、5.94gのE−27C(花王社製:分散助剤)を含む水溶液1,200gを滴下して撹拌した後、クリアミックスWモーションCLM−0.8W(エムテクニック製)を用いて、300秒間乳化した。その後、減圧下で酢酸エチルを除去し、染料分散液を得た。
上記のようにして得られた染料分散液と、ラテックス1250gと、イオン交換水2000mlを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた5Lの四つ口フラスコに入れ攪拌した。
内温を30℃に調整した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6分間かけて90℃まで昇温した(昇温速度=10℃/分)。その状態で、「コールターカウンターTA−II」にて会合粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115gをイオン交換水700mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に液温度90℃±2℃にて6時間に亘り加熱攪拌することにより融着を継続させた。
その後、6℃/分の条件で30℃まで冷却した。そして、この会合粒子の分散液から会合粒子を濾別し、会合粒子全体に対して質量比で10倍の量のイオン交換水(pH=3)に再分散させて洗浄処理を行った後、洗浄水から会合粒子を濾別する工程を2回繰り返した後、イオン交換水のみで洗浄処理を行い、40℃の温風で乾燥して着色粒子を得た。
このようにして得られた着色粒子に、疎水性シリカ(数平均1次粒子径=12nm,疎水化度=68)1%、疎水性酸化チタン(数平均1次粒子径=20nm、疎水化度=63)1.2%となる割合で、それぞれ添加後、この混合物の濃度が6%となるように、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアと混合し、重合法2トナーを得た。
〈評価装置、条件〉
以上のようにして得られたトナー1〜44の各々について、画像形成装置として、カラー複写機(KL−2010:コニカミノルタ社製)を用いて実写評価を行った。
定着器としては、通常使用される熱ロール定着方式のものを用いた。具体的には、中央部にヒーターを内蔵するアルミ合金からなる円筒状(内径=40mm、肉厚=1.0mm、全幅=310mm)の芯金表面を、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)の厚み120μmのチューブで被覆することにより加熱ローラーを構成し、鉄から成る円筒状(内径=40mm、肉厚=2.0mm)の芯金表面を、スポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度48、厚み2mm)で被覆することにより加圧ローラーを構成し、当該加熱ローラーと当該加圧ローラーとを150Nの荷重により当接させて5.8mm幅のニップを形成させた。この定着装置を使用して、印字の線速を480mm/secに設定した。尚、定着装置のクリーニング機構として、ポリジフェニルシリコーン(20℃の粘度が10Pa・sのもの)を含浸したウェッブ方式の供給方式を使用した。定着温度は加熱ローラーの表面温度で制御した(設定温度175℃)。尚、シリコーンオイルの塗布量は0.1mg/A4とした。
〈評価項目、方法〉
テストは、本発明のカラートナーを用いた現像剤によって、上記画像形成装置を用いて紙及びOHP上に、それぞれ反射画像(紙上の画像)及び透過画像(OHP画像)を作成し、以下に示す方法で色再現性、透明性、帯電性及び耐光性を評価した。尚、トナー付着量は0.7±0.05(mg/cm2)の範囲で評価した。
《色再現性》
コピー用紙上の単色画像の色再現性を10人のモニターによる目視評価により下記評価基準に従って評価した。
(評価基準)
◎:色再現性が特に優れている
○:色再現性に優れている
△:多少の色汚染があるが、実用上問題ないレベルである
×:色汚染大で画像品質上問題あり。
《透明性》
透過画像(OHP画像)を作成し、定着された画像について、日立製作所製「330型自記分光光度計」により、トナーが担持されていないOHPシートをリファレンスとして画像の可視分光透過率を測定した。650nmと550nmでの分光透過率の差を求め、OHP画像の透過性を下記のようにランク評価した。この値が70%以上である場合、良好な透過性であると判断し得る。
(評価基準)
◎:90%以上
○:70%〜90%未満
×:70%未満。
《帯電性》
現像剤をセットして1枚目の画像を出した時の帯電量をQa、100万枚の画像を出した時の帯電量をQbとし、Qb/Qaの値を下記評価基準に従って評価した。尚、帯電量は以下のように測定した。
400メッシュのステンレス製スクリーンを装着したブローオフ帯電量測定装置(TB−200:東芝ケミカル社製)を用い、ブロー圧49kPaの条件で10秒間窒素ガスにてブローする。測定された電荷を飛翔したトナー質量で割ることで帯電量(μC/g)を算出する。
(評価基準)
◎:0.9以上1.1未満
○:0.8以上0.9未満、又は1.1以上1.2未満
△:0.7以上0.8未満、又は1.2以上1.3未満
×:0.7未満又は1.3以上。
《耐光性》
スガ試験機社製「キセノンロングライフウェザーメーター」(キセノンアークランプ、70,000ルックス、24.0℃)による14日間の暴露試験を行った後、Macbeth Color−Eye7000により試験前の画像との色素残存率を測定した。
(評価基準)
◎◎:95%以上
◎:90%以上95%未満
○:80%以上90%未満
△:70%以上80%未満
×:70%未満。
《耐熱湿性》
記録した直後の画像濃度Ciを測定し、50℃・80%RH(相対湿度)の条件下に10日間保存した後、再び画像濃度Cfを測定し、前後の画像濃度の差から色素残存率({(Ci−Cf)/Ci}×100%)を算出し、評価した。画像濃度は反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定した。又、目視により色の変化を観察した。
◎◎:色素残存率が95%以上
◎:色素残存率が90〜95%未満
○:色素残存率が80〜90%未満
△:色素残存率が80%未満で目視により若干色が濁って見える
×:色素残存率が80%未満で目視により色が濁って見える
以上5種の評価結果を併せて表2に示す。
Figure 2009036811
以上のように、本発明のトナー5〜42によれば、優れた色再現性、透明性、帯電性が得られ、特に耐光性、耐熱湿性の非常に優れた、画質の高い画像を形成できる。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂中に下記一般式(1)で表される染料及び下記一般式(2)で表される銅化合物を含有して成ることを特徴とする電子写真用トナー。
    Figure 2009036811
    〔式中、R1、R2は各々、水素原子又は置換基を表し、R3は=N+(R4)R5又は=O+6を表し、R4、R5は、それぞれR1、R2と同義であり、R6は水素原子又は置換基を表し、X1〜X4、Y1〜Y4は各々−C(R7)=又は−N=を表し、R7は水素原子又は置換基を表す。〕
    一般式(2) Cu(Xa)n(Xb)
    〔式中、Xaは陰イオンを表し、nは1又は2を表し、Xbは電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対イオンを表す。〕
  2. 前記一般式(1)が下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
    Figure 2009036811
    〔式中、R1〜R3は、それぞれ前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義であり、R8、R9は各々ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基又はスルホニルアミノ基を表し、R10、R11は各々置換基を表し、p1、p2は各々0〜3の整数を表す。〕
  3. 前記一般式(1)が下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
    Figure 2009036811
    〔式中、R1〜R3は、それぞれ前記一般式(1)におけるR1〜R3と同義であり、X5〜X7、Y5〜Y7は各々−C(R12)=又は−N=を表し、R12は水素原子又は置換基を表す。〕
  4. 前記一般式(2)で表される銅化合物が、下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
    Figure 2009036811
    〔式中、R13はアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基又はアミノ基を表し、E1、E2は各々ハメットの置換基定数(σp値)が0.1〜0.9の電子吸引性基を表す。〕
  5. 前記一般式(1)で表される染料を溶解した溶液より、液中乾燥法により固体として析出させ、液中に分散した後にラテックス樹脂と凝集させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
  6. 静電画像担持体上に形成した静電荷像をトナーにより現像する工程と、現像により形成したトナー画像を転写材上に転写する工程を少なくとも含む画像形成方法において、該トナーとして請求項1〜5の何れか1項に記載の電子写真用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
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