JP5338474B2 - フルカラートナーキット及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、色濁りのない鮮やかな色調を有するフルカラー画像が得られ、かつ、安定した良質なフルカラー画像を形成することができる画像形成方法を提供することにある。特に、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善し、色再現の偏りを抑制することで、結果として広い色再現範囲を確保し、且つ、良好な色バランスの確保をしようとするものである。
静電荷像現像用トナー(以下、簡単にトナーともいう)を用いる電子写真方式の画像形成は、従来からの文書作成に代表されるモノクロプリントに加え、最近ではフルカラープリントも行える様になってきた。この様なフルカラー画像形成装置は、印刷の様に版を起こさずに必要枚数分のプリント物をオンデマンドに作成できるので、少量プリント発注の機会の多い軽印刷分野で主に利用される様になってきている(たとえば、特許文献1参照)。
カタログや広告などのフルカラーのプリント物をトナーで作成するにあたり、使用されるトナーにはオリジナルに忠実な画像が得られる様に色再現性が求められる。すなわち、フルカラーの画像形成では、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー画像を重ね合わせて目標の色調画像が再現され、忠実な色再現を実現する上でベースとなるこれらカラートナーが良好な色再現性を有することが求められていた。
そのため、カラートナーの色再現性向上を目的として、種々の着色剤の検討がこれまでもなされてきた。
たとえば、代表的なカラートナー用マゼンタ着色剤の1つに、キナクリドン系顔料がある。キナクリドン系顔料を用いたトナーは、汎用性があり、優れた耐光性を有し、さらにマゼンタとしての色合いを有するもので、汎用的に使用されている。しかし、このキナクリドン系顔料は分散性に課題があり、色重ね時に濁りを生じやすく、近年要求が高くなってきている、コンピューターグラフィックスや高彩度ディスプレイの画像を印字には満足できないものであった。
例えばキナクリドン系顔料単独ではなく、彩度を向上させるために染料を添加する系が知られている(たとえば、特許文献1参照)。さらに、キナクリドン系顔料とナフトール系顔料とを併用する系についても提案がなされている(たとえば、特許文献2参照)。また、アントラキノン系顔料との併用についても知られている(たとえば、特許文献3参照)。
しかし、いずれもマゼンタ顔料としてのキナクリドン系顔料が保有する高い耐光性に対して劣るものであり、長期に渡る使用においては色味を安定に保つことができない問題を有していた。
さらに、より彩度の高い画像を形成するために、金属化合物と色素よりなる着色剤を使用するトナーの提案もなされている(たとえば、特許文献4参照)。
しかし、ある特定の色域を拡大して彩度を高めたとしても彩度バランスが低下してしまい、広い色域を確保することは困難である。特に、ディスプレイに応じた色再現を行う場合、IEC標準(International Electrotechnical Commission)となるsRGBの色再現領域に対して特定色域のみが近づくのみで、全領域での再現ができない問題があった。
特開2007−286148号公報 特開2006−267741号公報 特開2006−154363号公報 特開2007−316591号公報
本発明は、色再現範囲が広く、特に、ディスプレイの色再現範囲、sRGBにより近づいた色再現範囲を有するカラー画像を形成することのできる、良質なフルカラー画像を形成することのできるフルカラー画像形成方法及びそのフルカラー画像を形成するためのフルカラートナーキットを提案することにある。特に、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善し、色再現の偏りを抑制することで、結果として広い色再現範囲を確保し、且つ、良好な色バランスの確保したプリントを形成できる画像形成方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、画像形成に使用するイエロートナー、マゼンタトナー、及び、シアントナーに用いる着色剤をそれぞれ特定することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明の完成に到ったのである。
1.少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーからフルカラー画像を形成するためのフルカラートナーキットにおいて、該イエロートナーが、少なくともC.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185より選択されるイエロー顔料を含有してなり、該マゼンタトナーが、少なくとも、下記一般式(X−1)で表される色素、下記一般式(1)で表される金属化合物を含有するものであり、
該シアントナーが、下記一般式(2)で表されるシリコンフタロシアニンを含有するものであることを特徴とするフルカラートナーキット。
Figure 0005338474
〔式中、Rx及びRxは各々独立にアルキル基、Lxは水素原子またはアルキル基、Gxは炭素数2以上のアルキル基、Gxはアルキル基または芳香族炭化水素基、Gxは水素原子、ハロゲン原子、Gx−CO−NH−またはGx−N(Gx)−CO−を表す。Gxは置換基、Gx及びGxは各々独立に水素原子または置換基を表す。Qx、Qx、Qx、Qx、Qxは各々独立に水素原子または置換基を表す。〕
Figure 0005338474
〔式中、R及びRは水素原子またはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、トリフルオロアルキル基、ニトロ基を表し、R及びRのうちいずれか一方は電子吸引性基を表す。Rは炭素数3以上のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。Xは銅、ニッケル、コバルトのいずれかの金属原子を表す。〕
Figure 0005338474
〔式中、Zは各々独立にヒドロキシ基、塩素基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、下記に示す一般式(IV)で表される基を示す。Ra、Ra、Ra、Raは各々独立した置換基であり、na1、na2、na3、na4は0から4の整数で表される。〕
Figure 0005338474
〔式中、R、R、Rは炭素数1乃至22のアルキル基、炭素数6乃至18のアリール基、炭素数1乃至22のアルコキシ基、または、炭素数6乃至18のアリールオキシ基を示す。なお、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。〕
2.前記一般式(X−1)で、Gxがtert−ブチル基であり、Gxがメチル基もしくはエチル基であり、Gxが水素原子で有り、且つQx、Qx、Qx、Qx、Qxが各々水素原子であることを特徴とする前記1に記載のフルカラートナーキット。
3.前記一般式(1)でのXが銅であることを特徴とする前記1に記載のフルカラートナーキット。
4.前記一般式(2)で、na1、na2、na3、na4のそれぞれの総数が0であることを特徴とする前記1に記載のフルカラートナーキット。
5.前記一般式(IV)で、R、R、Rがそれぞれメチル基であることを特徴とする前記1に記載のフルカラートナーキット。
6.前記1に記載のトナーからなることを特徴とする電子写真画像形成装置。
7.前記6に記載の電子写真画像形成装置を用いて形成されることを特徴とする電子写真画像形成方法。
本発明によれば、色再現範囲が広く、特に、ディスプレイの色再現範囲、sRGBにより近づいた色再現範囲を有するカラー画像を形成することが可能な良質なフルカラー画像を形成する画像形成方法と当該画像形成方法に使用されるフルカラートナーキットを提供することができる様になった。
本発明者等は、一般式(1)の金属化合物と一般式(X−1)の色素を使用した場合の課題であるシート上の画像を定着する工程で、定着部よりシートの分離が不十分である問題、いわゆる定着時の分離不良問題について鋭意検討した結果、分離時にこれら金属化合物や色素が核になってトナーを定着部に融着させ、それで分離性が低下していると考えた。すなわち、金属化合物や色素が低分子構造のため樹脂等に対して溶解性が高く透明性を向上させる効果を有するものの、樹脂に溶解することで、結果、樹脂に可塑効果を付与して樹脂の溶融粘度が低下して定着部への融着、分離性の低下を起こしたものと推定される。
この課題を解決するため、本発明者等はこれら金属化合物や色素を単独状態で存在させず、顔料の様な不溶性着色剤と相互作用を発生させて顔料を核にした色素雲の様な構造を形成することで、これら金属化合物や色素の樹脂への溶解を抑制できる様にした。さらに、顔料の保有する透明性の低下を抑止できる様になり本発明を完成させるに至った。
二成分系現像方式の画像形成が可能なタンデム型フルカラー画像形成装置の一例を示す概略図である。 加熱ローラを用いた定着装置の一例を示す概略図である。 ベルト定着方式の定着装置の一例を示す概略図である。
本発明者らは鋭意検討した結果、少なくとも着色剤と結着樹脂とからなるトナーを用いる画像形成方法において、少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーを用いてフルカラー画像を形成する画像形成方法において、イエロートナーが少なくともC.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155より選択されるイエロー顔料を含有し、マゼンタトナーが、少なくとも、一般式(X−1)で表される色素、一般式(1)で表される金属化合物を含有し、シアントナーが一般式(2)で表されるシリコンフタロシアニンを含有する、これらのトナーを用いることにより、色濁りのない鮮やかな色調を有する高色域のフルカラー画像が得られることを見出した。また、前記構成により良質なフルカラー画像を安定して形成できることを見出した。特に、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスが改善されて色再現の偏りが抑制されることで、広い色再現範囲を確保し、且つ、良好な色バランスの確保できる様になった。
本発明は、色濁りのない鮮やかな色調を有する高色域のフルカラー画像が得られ、かつ、安定した良質なフルカラー画像を形成することができる画像形成方法を提供することにある。特に、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善し、色再現の偏りを抑制することで、結果として広い色再現範囲を確保し、且つ、良好な色バランスの確保をしようとするものである。
本発明者等は鋭意検討した結果、イエロー、マゼンタ、シアンの各色で特定の色材を使用し組み合わせることでディスプレイに近い色再現性を確保することができるになった。すなわち、それぞれ単純に広い色域の色材を使用することで広くするものではなく、色再現のバランスを考慮して各色の色材を選択することが重要であることを見いだした。
ディスプレイの色再現範囲、sRGBにはブルー領域が非常に広い色域を有しているものである。しかし、この部分の色再現範囲が強調されたものであるとすると、加色法で色を形成する際にグリーン領域の拡大があるため、イエロー部やシアン部の色域にひずみを生じやすくなり、色のバランスがくずれてしまう。その結果、色再現範囲は広いものの、色再現に違和感のある画像を形成してしまうこととなる。
本発明者等は鋭意検討した結果、これら色材を組み合わせて使用することで、従来の色材の組み合わせより、レッド(色相角45°付近の範囲)およびシアン(色相角225°付近の範囲)の色域は同等のままで、グリーン(色相角135°付近の範囲)、マゼンタ(色相角315°付近の範囲)の色域を広くすることができる。また、レッド(色相角45°付近の範囲)、グリーン(色相角135°付近の範囲)およびマゼンタ(色相角315°付近の範囲)をsRGBよりも狭い色域とし、シアン(色相角225°付近の範囲)をsRGBより広くすることができた。つまり、イエロー、マゼンタ、シアンの各単色のみならず、複数色を重ねた二次色においても、sRGBに比べて違和感のない広い色域を達成することができた。
その結果、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、レッド、グリーン)の色域のバランスを改善することができ、色再現の偏りを抑制することができるようになり、結果として広い色再現範囲の確保ができ、且つ、良好な色バランスの確保ができたものと推定される。
以下、本発明について詳細に説明する。
最初に、本発明で用いられるマゼンタトナーに含有される一般式(X−1)で表される色素と一般式(1)で表される金属化合物について説明する。
Figure 0005338474
式中、Rx及びRxは各々独立にアルキル基を表し、アルキル基は直鎖状アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基のいずれであってもよい。また、Rx及びRxは同じアルキル基でも異なるアルキル基であってもよい。
直鎖状アルキル基と分岐アルキル基の具体例としては以下のものがある。すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等がある。
また、シクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−tert−ブチル−シクロヘキシル基等がある。これらアルキル基の中でも、直鎖状アルキル基と分岐アルキル基がより好ましい。
化合物(X−1)は、Rxで表されるアルキル基に含まれる炭素原子数とRxで表されるアルキル基に含まれる炭素原子数の総和が8以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましく、16以上のものが最も好ましい。
また、Rx及びRxで表されるアルキル基は、無置換のアルキル基もしくはアルコキシ基が置換したアルキル基が好ましく、無置換のアルキル基が最も好ましい。
Rx及びRxで表されるアルキル基は、アルコキシ基等の置換基を有するものであってもよい。Rx及びRxで表されるアルキル基に置換可能な基は特に制限されるものではないがたとえば以下のものがある。すなわち、前述した直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、シクロアルキル基の他に、アルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基等がある。
アルケニル基としては、たとえば、ビニル基やアリール基等がある。アルキニル基としては、たとえば、エチニル基やプロパルギル基等がある。芳香族炭化水素基としては、たとえば、フェニル基やナフチル基等がある。
芳香族複素環基には、たとえば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等がある。複素環基には、たとえば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等がある。
アルコキシ基には、たとえば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等がある。シクロアルコキシ基には、たとえば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等がある。アリールオキシ基には、たとえば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等がある。
アルキルチオ基には、たとえば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等がある。シクロアルキルチオ基には、たとえば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等がある。アリールチオ基には、たとえば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等がある。
アルコキシカルボニル基には、たとえば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等がある。アリールオキシカルボニル基には、たとえば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等がある。
ホスホリル基には、たとえば、メトキシホスホリル基、ジフェニルホスホリル基等がある。スルファモイル基には、たとえば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等がある。
アシル基には、たとえば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等がある。アシルオキシ基には、たとえば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等がある。
アミド基には、たとえば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等がある。
カルバモイル基には、たとえば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等がある。
ウレイド基には、たとえば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等がある。スルフィニル基には、たとえば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等がある。
アルキルスルホニル基には、たとえば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等がある。アリールスルホニル基には、たとえば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等がある。
アミノ基には、たとえば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、ジブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等がある。アゾ基には、たとえば、フェニルアゾ基等がある。アルキルスルホニルオキシ基には、たとえば、メタンスルホニルオキシ基がある。さらに、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基等がある。
これら置換基はさらに置換基を有するものでもよい。これら置換基の中で好ましい置換基は、前述したアルコキシ基の他に、芳香族炭化水素基、シクロアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基である。
Lxは、水素原子またはアルキル基を表し、その中でも水素原子が好ましい。Lxがアルキル基の場合は、前述したRx及びRxで表されるアルキル基と同義の基であり、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、その中でもメチル基、エチル基がより好ましい。
Gxは炭素数2以上のアルキル基を表し、直鎖状アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基いずれでもよい。直鎖状アルキル基及び分岐アルキル基の具体例としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等がある。また、シクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−tert−ブチル−シクロヘキシル基等がある。これらの中でも分岐アルキル基が好ましく、3級アルキル基がより好ましく、tert−ブチル基が最も好ましい。
Gxはアルキル基または芳香族炭化水素基を表し、アルキル基としては前述したRx及びRxで表されるアルキル基と同義の基であり、芳香族炭化水素基としてはたとえば、フェニル基、ナフチル基等がある。これらの中でもアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。
Gxは水素原子、ハロゲン原子、Gx−CO−NH−、Gx−N(Gx)−CO−を表し、この中でも水素原子が好ましい。Gxは各々独立に置換基を表し、該置換基としては、前述したRx及びRxで表されるアルキル基に置換可能な基と同義の基が挙げられ、その中でも前述したRx及びRxで表されるアルキル基と同義の基もしくは芳香族炭化水素基が好ましい。
Gx及びGxは水素原子または置換基を表し、該置換基としては前述したRx及びRxで表されるアルキル基に置換可能な基と同義の基が挙げられ、その中でも前述したRx及びRxで表されるアルキル基と同義の基が好ましい。
Qx、Qx、Qx、Qx、Qxは各々独立に水素原子または置換基を表し、該置換基としては前述したGxと同義の基が挙げられる。Qx、Qx、Qx、Qx、Qxは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基であることが好ましく、すべて水素原子であることが最も好ましい。
以下、一般式(X−1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明で使用可能な化合物は以下に示すもののみに限定されるものではない。
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
次に、一般式(1)表される金属化合物について説明する。
Figure 0005338474
一般式(1)で表される化合物を構成するR、R、Rは各々独立に置換基を表すものである。このうち、R及びRは水素原子またはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、トリフルオロアルキル基、ニトロ基を表し、R及びRのうちいずれか一方は電子吸引性基を表すものである。また、Rは炭素数3以上のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表し、式中の配位子1分子中の炭素数は25以下である。
一般式(1)の金属化合物を構成する置換基Rの具体例を以下に示す。
先ず、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等がある。
また、トリフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基等がある。
シクロアルキル基としては、たとえば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等があり、アルケニル基としては、たとえば、ビニル基、アリール基等がある。
アルキニル基としては、たとえば、エチニル基、プロパルギル基等があり、アリール基としては、たとえば、フェニル基、ナフチル基等がある。
ヘテロアリール基には、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等がある。
複素環基(ヘテロ環基)としては、たとえば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等がある。
アルコキシ基としては、たとえば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等がある。
シクロアルコキシ基としては、たとえば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等がある。
アリールオキシ基としては、たとえば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等があり、アルキルチオ基には、たとえば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等がある。
シクロアルキルチオ基としては、たとえば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等があり、アリールチオ基としては、たとえば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等がある。
アルコキシカルボニル基としては、たとえば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等があり、アリールオキシカルボニル基としては、たとえば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等がある。
スルファモイル基としては、たとえば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等がある。
アシル基としては、たとえば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等がある。
アシルオキシ基としては、たとえば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等がある。
アミド基(カルボニルアミノ基)としては、たとえば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等がある。
カルバモイル基としては、たとえば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等がある。
ウレイド基としては、たとえば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等がある。
スルフィニル基としては、たとえば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等がある。
アルキルスルホニル基としては、たとえば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等がある。
アリールスルホニル基としては、たとえば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等がある。
アミノ基としては、たとえば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等がある。
また、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)等も置換基として使用可能である。また、これらは更に同様の置換基で置換されたものであってもよい。
これらの中で、アルキル基、トリフルオロアルキル基、アリール基、複素環基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、スルファモイル基、ウレイド基、アミノ基、アミド基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、ハロゲン原子が好ましい。
また、アルキル基、トリフルオロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ハロゲン原子がより好ましく、トリフルオロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基が特に好ましい。
一般式(1)で表される金属化合物を構成する金属原子Xは、銅(Cu)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、この中でも、銅(Cu)が最も好ましいものである。
以下に一般式(1)で表される金属化合物の代表例を示すが、本発明に使用可能なものはこれらに限定されるものではない。なお、以下に示す構造式は、例示化合物が採り得る共鳴構造の中の1つであり、式中、実線で示す共有結合と破線で示す配位結合の区別も形式的なもので、絶対的な区別を表すものではない。
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
Figure 0005338474
また、本発明で用いられるマゼンタトナー用の着色剤は、たとえば、他のマゼンタ着色剤と併用してもよい。上記色素や金属化合物と併用可能な着色剤としては、一般に知られている染料を用いることができ、特に、油溶性染料が好ましい。
また、キナクリドン系顔料を併用することも可能で、キナクリドン系顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド122等のジメチルキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッドレッド209等のジクロロキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット19等の無置換キナクリドン、及びこれらの顔料から選ばれる少なくとも2種以上の顔料の混合物もしくは固溶体を挙げることができる。顔料は粉末状、顆粒状あるいは塊状の乾燥顔料でもよく、ウエットケーキやスラリーでもよい。前記キナクリドン系顔料の中でも、特に、C.I.ピグメントレッド122が好ましい。
次に、本発明で用いられるシアントナーに含有される一般式(2)で表されるシリコンフタロシアニンについて説明する。
本発明で用いられるシアントナーは、少なくとも樹脂と着色剤とを含有してなるもので、下記一般式(2)で表されるフタロシアニン化合物を含有するものである。一般式(2)で表される化合物は、フタロシアニン環の中心に位置する金属原子(以下、中心金属原子ともいう)としてケイ素原子(Si)が用いられている。
Figure 0005338474
上記一般式(2)中のZは、各々独立にヒドロキシ基、塩素基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、下記に示す一般式(IV)で表される基を示す。Ra、Ra、Ra、Raは各々独立した置換基であり、na1、na2、na3、na4は0から4の整数で表される。
Figure 0005338474
一般式(IV)中のR、R及びRは、炭素数1乃至22のアルキル基、炭素数6乃至18のアリール基、炭素数1乃至22のアルコキシ基、または、炭素数6乃至18のアリールオキシ基を示す。なお、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。また、R、R及びRは、上記炭素数のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表すものであるが、アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は好ましくは1乃至10であり、より好ましくは、2乃至8である。
本発明に係るトナーは、中心金属原子にケイ素原子が用いられた上記一般式(2)で表されるテトラアザポルフィン系化合物と呼ばれる軸配位子を有するフタロシアニン化合物を含有するものである。ここで、軸配位子とは、上記一般式(2)中で、Zで表されるものである。
一般式(2)で表される化合物を含有するトナーは、軸配位子をもたないフタロシアニン化合物を含有するトナーに比べて、より良好な色再現性を発現することができる。これは、一般式(2)で表される化合物が軸配位子を有さないフタロシアニン化合物と比べて構造が複雑になる分、化合物の凝集や結晶化が起こりにくくなるためと推測される。その結果、トナー粒子中や定着画像中で着色剤が均一分散を維持することにより色再現性を向上させているものと考えられる。
また、一般式(2)で表されるフタロシアニン化合物は、凝集や結晶化しにくい構造である分、トナー製造工程では均一分散した状態でトナー粒子中に取り込まれ、その結果、形成されたトナーが良好な色再現性を発現し易くなっているものと推測される。
また、一般式(2)で表される化合物を構成するZは、前述した基の中でも一般式(IV)で表される基が好ましい。そして、一般式(IV)で表される基中のR、R及びRは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基であり、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。
特に、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基が好ましい。また、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。
本発明では、上記フタロシアニン化合物を単独もしくは2つ以上を選択併用することも可能である。トナー中における上記フタロシアニン化合物の含有量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。特に、上記化合物は高い分子吸光性が期待されるので、添加量が少なくても本発明の効果を発現する可能性を有することが期待される。
一般式(2)で表されるテトラアザポルフィン化合物(軸配位子を有するフタロシアニン化合物)の具体例を表1に示すが、本発明に係るトナーに使用可能な一般式(I)で表される化合物は表1に示すもののみに限定されるものではない。
Figure 0005338474
I−9、I−10及びI−11の構造を以下に示す。
Figure 0005338474
次に、本発明で用いられるイエロートナーに用いられる着色剤について説明する。
本発明に使用されるイエロートナーは、少なくとも、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー139,C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155より選択されるイエロー顔料を含有するものである。本発明では上記イエロー顔料を単独もしくは複数種類を併用してトナー中に添加することができるが、上記イエロー顔料を複数種類併用したものが好ましい。
本発明では、上記のイエロー顔料を選択することにより、従来のイエロートナーで形成される画像よりも色域を拡大することができるようになった。すなわち、上記イエロー顔料を選択して作製したイエロートナーは、マゼンタトナーやシアントナーのもつ色域とオーバーラップする色域を拡大させることができる様になったためと考えられ、とりわけ、2次色の色域拡大に顕著な効果を有することが確認された。
次に、本発明に係るトナーの物性について説明する。
本発明に係るトナーは、その粒径が体積基準メディアン径(D50v)で3μm以上8μm以下の範囲であることが好ましい。トナーの体積基準メディアン径は、「コールターマルチサイザTA−III(ベックマン・コールター社製)」にデータ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定することにより算出することができる。具体的には、トナー0.02gを界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的としてたとえば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行ってトナー分散液を調製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII(ベックマン・コールター社製)」の入ったビーカに測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度にすることにより、再現性のある測定値が得られる。そして、前記測定装置において測定粒子カウント数を25,000個、アパーチャ径を50μmに設定して測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径を体積基準メディアン径とする。
また、本発明に係るトナーは、体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)が、5%以上30%以下の範囲内にあることが好ましく、特に、10%以上25%以下の範囲内にあることが好ましい。体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)は、トナー粒子の個数粒度分布の標準偏差を体積基準メディアン径で割った値を100倍したもので、下記式(1)により算出される。変動係数(CV値)は、その値が小さい程、粒度分布がシャープであること、すなわち、トナー粒子の大きさが揃っていることを意味するものである。
式(1)
体積基準の粒度分布における変動係数(CV値)(%)
=〔(個数粒度分布の標準偏差)/(体積基準メディアン径)〕×100
体積基準の粒度分布における変動係数CV値を上記範囲とすることにより、トナー粒子の大きさが揃ったものになり、トナー粒子間での溶融特性のばらつきを抑えることができる。したがって、定着時にトナー画像がムラなく溶融、固着することができるので、前述した色素、金属化合物、キナクリドン顔料との組合せにより発現される高彩度の色調を有する鮮明なトナー画像を確実に形成することができる。
また、本発明に係るトナーは、個々のトナー粒子の転写効率を向上させる観点から、下記式(2)で示される平均円形度の値が0.930〜1.000の範囲にあることが好ましく、0.950〜0.995であることがより好ましい。
式(2)
平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
また、本発明で用いられるトナーは、その軟化点温度(Tsp)が70℃以上130℃以下であることが好ましく、70℃以上120℃以下であることがより好ましい。軟化点温度を上記範囲とすることにより、定着時、トナーに加わる熱による影響を低減させることができ、着色剤等のトナー構成要素に熱的な負荷をかけずに画像形成が行える。その結果、着色剤が熱の影響で劣化するおそれがないため色再現領域が広い鮮やかなカラー画像形成を確実に行うことができる。
トナーの軟化点温度は、たとえば以下に示す様な手法を組み合わせることにより制御することができる。すなわち、
(1)結着樹脂を形成する重合性単量体の種類や組成比を調節すること
(2)トナー製造工程において、たとえば結着樹脂を形成する過程で連鎖移動剤を使用し、連鎖移動剤の種類や使用量により結着樹脂の分子量を調節すること
(3)ワックス等の構成材料の種類や使用量を調節すること
これら(1)〜(3)の手法を適度に組み合わせることにより軟化点温度の制御が可能である。
トナーの軟化点温度は、たとえば「フローテスターCFT−500(島津製作所社製)」を用いて測定することができる。具田的には、高さ10mmの円柱形状体をトナーを用いて形成し、この円柱形状体を昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより1.96×10Paの圧力を加えて軟化させる。そして、直径1mm、長さ1mmのノズルより軟化物を押し出してプランジャーからの降下量と温度の関係を示す軟化流動曲線を作成する。この軟化流動曲線より降下量5mmにおける温度を軟化点温度とする。
次に、本発明で用いられるトナーを構成する樹脂やワックス等について具体例を挙げて説明する。
先ず、本発明に使用されるトナーを構成する樹脂は、特に限定されるものではないが、下記に記載されるビニル系単量体と呼ばれる重合性単量体を重合して形成されるものが代表的なものである。また、樹脂を構成する重合体は、少なくとも1種類の重合性単量体を重合させて得られ、重合に用いられるビニル系単量体の種類は単独あるいは複数種類を組み合わせたものがある。
以下、ビニル系重合性単量体の具体例を示す。
(1)スチレンあるいはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等。
また、ビニル系重合性単量体には、以下に示すイオン性解離基を有するものもある。特に、本発明で用いられるトナーを構成する着色剤は前述した様に弱アルカリ性を有するので、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等のイオン性解離基を単量体の側鎖に有するものを使用すると着色剤の分散性を向上させるので好ましい。イオン性解離基を有するビニル系重合性単量体の具体例としては以下のものがある。
(1)カルボキシル基を有するもの
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等
(2)スルホン酸基を有するもの
スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等
(3)リン酸基を有するもの
アシドホスホオキシエチルメタクリレート等。
また、以下に示す多官能性ビニル類を使用することにより架橋構造を有する樹脂を作製することができる。以下に、多官能性ビニル類の具体例を示す。すなわち
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等
また、本発明で使用されるトナーは、樹脂や着色剤とともにワックスを含有してなるトナーとすることができる。ワックスの具体例としては、次の様なものがある。
(1)ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィン系ワックス
(2)パラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス等の長鎖炭化水素系ワックス
(3)ジステアリルケトン等のジアルキルケトン系ワックス
(4)カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、ベヘン酸ベヘニル、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等のエステル系ワックス
(5)エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等のアミド系ワックス。
ワックスの融点が40〜125℃のものが好ましく、より好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃のものである。また、上記ワックスのいずれか1種を単独使用したり、または、複数種類を併用することも可能である。上記ワックスの中でも、マイクロクリスタリンワックス、ベヘン酸ベヘニル、及び、両者を併用したものが好ましいものである。
ワックスとして上記範囲の融点を有するものを用いることにより、トナーの耐熱保存性を確保することができる。また、従来よりも低い温度でトナー画像を定着するいわゆる低温定着を行う場合もコールドオフセット等を発生させずに画像形成を行える。ワックスの添加量はトナー全体に対して1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。ワックス添加量を前記範囲とすることで、定着時に円滑な分離特性が得られるとともにトナー画像の透明性を維持させることができる。
また、トナーに公知の荷電制御剤を添加することもできる。荷電制御剤は、特に限定されず、負荷電制御剤としては、トナー画像の色調や透光性に影響を与えない無色や白色あるいは淡色の荷電制御剤が使用できる。負荷電制御剤の具体例としては、たとえば、サリチル酸誘導体金属、カリックスアレーン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩系化合物等がある。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
また、前述した負荷電制御剤の1つであるサリチル酸誘導体金属としては、たとえば、特開昭53−127726号公報、特開昭62−145255号公報等に記載のものがある。カリックスアレーン系化合物としては、たとえば、特開平2−201378号公報等に記載のものがある。有機ホウ素化合物としては、たとえば、特開平2−221967号公報等に記載のものがある。含フッ素4級アンモニウム塩系化合物としては、たとえば、特開平3−1162号公報等に記載のものがある。
また、画像保存性を向上させるために画像安定化剤を添加することもできる。画像安定化剤としては、たとえば、特開平8−29934公報等に記載の化合物の他、市販のフェノール系、アミン系、硫黄系、リン系化合物よりなる画像安定化剤も使用できる。また、同様の目的で紫外線吸収剤を添加することもでき、公知の有機系紫外線吸収剤や無機系紫外線吸収剤を添加することができる。
有機系紫外線吸収剤としては、以下のものがある。
(1)ベンゾトリアゾール系化合物;2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等
(2)ベンゾフェノン系化合物;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等
(3)フェニルサルシレート系化合物;フェニルサルシレート、4−t−ブチルフェニルサルシレート等
(4)ヒドロキシベンゾエート系化合物;2,5−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸n−ヘキサデシルエステル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンゾエート等。
また、無機系紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、硫酸バリウム等がある。
有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤では有機系紫外線吸収剤の方が好ましい。また、紫外線吸収剤は50%透過率波長が350〜420nmのものが好ましく、360nm〜400nmのものがより好ましい。50%透過率波長が前記範囲のものを用いたトナーは紫外線遮蔽能を確実に発現し、紫外線吸収剤を添加したものであっても着色の影響がない。紫外線吸収剤の添加量は色素に対して10〜200質量%が好ましく、50〜150質量%がより好ましい。
さらに、流動性やクリーニング性能を向上させる観点から公知の外添剤を添加してトナーを作製することも可能である。これら外添剤は、特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子や有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
無機微粒子の具体例としては、たとえば、数平均一次粒径が5〜300nmのシリカ、アルミナ、チタニア等の無機酸化物粒子、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム等のチタン酸化合物粒子等がある。また、これら外添剤は耐環境安定性や耐熱保管性の観点からシランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイル等で疎水化処理したものを用いることもできる。
有機微粒子の具体例としては、たとえば、数平均一次粒径が10〜2000nmのポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体等の重合体がある。さらに、滑剤の具体例としては、たとえば、ステアリン酸アルミニウムやステアリン酸亜鉛等がある。
これら外添剤は、単独で使用しても、複数種類を組み合わせて使用してもよい。外添剤の添加量は、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部とすることが好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。
〔トナーの製造方法〕
次に、本発明で使用されるトナーの製造方法について説明する。本発明で使用されるトナーの製造方法は、特に限定されず、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルジョン重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法等の公知の製造方法がある。これらの中でも、ミニエマルジョン重合凝集法が好ましい。
ミニエマルジョン重合凝集法は、次の様な手順でトナーを作製するものである。すなわち、界面活性剤を臨界ミセル濃度以下になる様に溶解させて形成した水系媒体中に、ワックスを溶解させた重合性単量体溶液を投入し、機械エネルギーを利用して10〜1000nmの油滴を形成して分散液を調製する。そして、前記分散液中に水溶性ラジカル重合開始剤を添加して重合を行い結着樹脂粒子を形成する。さらに、形成した結着樹脂粒子を凝集させるとともに粒子を融着させてトナー粒子を作製する。
ミニエマルジョン重合凝集法でトナー作製を行う好ましい理由としては、油滴内で重合を行うためワックス粒子が結着樹脂に確実に包含された状態のトナー粒子を形成することができる。その結果、トナーは定着装置で加熱されるまでワックスから気化成分が発生することがないのでワックスの性能を劣化させない。
また、ミニエマルジョン重合凝集法では、水溶性ラジカル重合開始剤を添加する代わりに、あるいは、水溶性ラジカル重合開始剤といっしょに油溶性ラジカル重合開始剤を使用して重合を行うこともできる。
ミニエマルジョン重合凝集法により樹脂粒子を作製する際、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構造の樹脂粒子を形成することができる。この場合、常法によるミニエマルジョン重合処理(第1段重合)で調製した第1樹脂粒子の分散液に重合開始剤と重合性単量体を添加して重合処理(第2段重合)を行って2層目の樹脂層を形成する。この様に、作製した樹脂粒子分散液中に重合開始剤と重合性単量体を追加して重合反応を繰り返すことにより多層構造の樹脂粒子を形成することができる。
ミニエマルジョン重合凝集法によるトナー製造方法は、たとえば、以下の様な手順で行うことができる。すなわち、
(1)ワックス及び必要に応じて荷電制御剤等のトナー粒子構成材料を結着樹脂となる重合性単量体に溶解または分散させて重合性単量体溶液を調製する溶解・分散工程
(2)前述した金属化合物、色素、顔料をそれぞれ水系媒体中に分散させ、着色剤粒子分散液、金属化合物粒子分散液、色素粒子分散液を調製する分散液調製工程
(3)前記重合性単量体溶液を水系媒体中で油滴化し、ミニエマルジョン法により結着樹脂粒子分散液を調製する重合工程
(4)前記結着樹脂粒子及び前記着色剤粒子を水系媒体中で凝集、融着させて凝集粒子を形成する凝集・融着工程
(5)凝集粒子を熱エネルギーにより熟成して形状調整を行い、トナー粒子分散液を作製する熟成工程
(6)トナー粒子分散液を冷却する冷却工程
(7)冷却したトナー粒子分散液より当該トナー粒子を固液分離し、トナー粒子表面より界面活性剤等を除去するろ過・洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添処理工程。
以下、各工程について説明する。
(1)溶解・分散工程
この工程は、重合性単量体にワックス、着色剤などのトナー粒子構成材料を溶解あるいは分散させて重合性単量体溶液を調製する工程である。重合性単量体溶液中には後述する油溶性重合開始剤や他の油溶性成分を添加することができる。
(2)分散液調製工程
分散液調製工程は、着色剤を水系媒体中で分散させて着色剤粒子分散液を調製する工程である。着色剤粒子分散液は着色剤を水系媒体中に分散させることにより調製することができる。着色剤粒子の分散処理は、界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした水系媒体を用いて行う。着色剤粒子の分散処理に使用する分散機は特に限定されず、超音波分散機、機械式ホモジナイザ、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザ等の加圧分散機、サンドグラインダ、ゲッツマンミル、ダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が好ましく使用される。
なお、表面改質処理した着色剤を用いることもできる。表面改質処理した着色剤は溶媒中に着色剤粒子を分散させておき、この分散液中に表面改質剤を添加してこの系を昇温させて反応させる。反応終了後、着色剤粒子をろ別し、同一溶媒で洗浄とろ過を繰り返した後、乾燥処理して、表面改質剤で処理した着色剤微粒子が得られる。
(3)重合工程
重合工程は、ワックスを含有してなる結着樹脂粒子を形成する工程である。重合工程では、界面活性剤を臨界ミセル濃度以下の濃度に含有した水系媒体中に上記重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて油滴を形成した後、水溶性ラジカル重合開始剤を添加して前記油滴中で重合反応を行って結着樹脂粒子を形成する。なお、多層構造の樹脂粒子を形成する場合は、核粒子となる樹脂粒子を含有した樹脂粒子分散液中に重合性単量体と重合開始剤を添加して重合反応を行う。
重合工程で形成される結着樹脂粒子は、着色したものも着色していないものでもよい。着色した結着樹脂粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより形成することができる。また、着色していない結着樹脂粒子を用いてトナーを作製する場合は、後述する凝集工程で結着樹脂粒子分散液中に着色剤粒子分散液を添加して結着樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させてトナー粒子を形成する。
ここで、「水系媒体」とは主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。すなわち、水50〜100質量%と水溶性有機溶媒0〜50質量%とからなる分散媒のことをいい、水以外の成分となる水溶性有機溶媒には以下のものがある。たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等がある。これらの中でも樹脂を溶解しないメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
また、重合性単量体溶液を水系媒体中に分散させる方法は、特に限定されるものではないが、機械的エネルギーを加えて分散させる方法が好ましい。機械的エネルギーを加えて油滴分散を行う分散装置は、特に限定されるものではないが、たとえば、「クレアミックス」、超音波分散機、機械式ホモジナイザ、マントンゴーリン及び圧力式ホモジナイザ等が挙げられる。また、重合性単量体溶液の分散粒子径は、10〜1000nmが好ましく、30〜300nmがより好ましい。
(4)凝集・融着工程
凝集・融着工程は、前記重合工程で形成した結着樹脂粒子を水系媒体中で凝集、融着させる工程である。凝集・融着工程では結着樹脂粒子分散液に、当該結着樹脂粒子が着色されていないものである場合は着色剤粒子分散液を添加して、結着樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させる。この凝集・融着工程の途中段階で樹脂組成の異なる結着樹脂粒子を添加して凝集させることもできる。
また、当該凝集・融着工程では、結着樹脂粒子及び着色剤粒子とともに荷電制御剤等の内添剤粒子を添加し、凝集、融着させることも可能である。
好ましい凝集・融着方法は、結着樹脂粒子と着色剤粒子が存在する水系媒体中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる凝集剤を臨界凝集濃度以上添加することによりこれら粒子を凝集させる。次いで、結着樹脂粒子のガラス転移温度以上であって、かつ、ワックスの融解ピーク温度以上の温度に加熱して凝集と同時に融着を進行させる。
この凝集・融着工程では、加熱により速やかに昇温させる必要があり、昇温速度は1℃/分以上とすることが好ましい。昇温速度の上限は、特に限定されないが、急速な凝集お及び融着の進行により粗大粒子が発生することもあるので、これを抑制する観点から15℃/分以下とすることが好ましい。
さらに、結着樹脂粒子及び着色剤粒子の分散液がガラス転移温度以上かつワックスの融解ピーク温度以上の温度に到達後は、当該分散液の温度を一定時間保持することにより、凝集及び融着を継続させることが好ましい。この様に、分散液温度を一定時間保持することにより、トナー粒子成長(結着樹脂粒子及び着色剤粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)が効果的に進行して最終的に得られるトナーの耐久性を向上させることができる。
(5)熟成工程
熟成工程は、凝集粒子を含む系を加熱撹拌して凝集粒子の形状を所望の平均円形度になるまで、系の加熱温度、撹拌速度、加熱時間を制御しながら粒子の調整を行い、所望の形状を有するトナー粒子を形成する工程である。この熟成工程では、熱エネルギー(加熱)によりトナー粒子の形状制御を行うことが好ましい。
また、熟成工程ではトナー粒子分散液にさらに結着樹脂粒子分散液を添加して結着樹脂粒子をトナー粒子表面に付着、融着させて、コアシェル構造のトナー粒子を形成することができる。この場合、シェルを形成する結着樹脂粒子のガラス転移点温度をコア構成用の結着樹脂粒子のガラス転移点温度よりも20℃以上高くすることが好ましい。
(6)冷却工程
冷却工程は、上記トナー粒子分散液を冷却処理する工程である。冷却処理を行う際の冷却速度は1〜20℃/分が好ましい。冷却処理方法は、特に限定されるものではなく、反応容器外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法等の公知の方法がある。
(7)ろ過・洗浄工程
ろ過・洗浄工程は、上記冷却工程で所定温度まで冷却されたトナー粒子分散液よりトナー粒子を固液分離を行うろ過工程と、ろ過処理したトナー粒子表面より界面活性剤や凝集剤、熟成工程で用いたアルカリ剤等の付着物を除去する洗浄工程より構成される。洗浄工程では、ろ液の電気伝導度が10μS/cmになるまで水洗処理される。また、ろ過工程では、遠心分離法やヌッチェ等を使用する減圧ろ過法、フィルタプレス等を使用するろ過法等の公知のろ過法により固液分離を行う。
(8)乾燥工程
乾燥工程は、洗浄処理を終えたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥したトナー粒子を作製する工程である。この工程で使用される乾燥機は、スプレードライヤ、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機等があり、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機等を使用することもできる。乾燥処理したトナー粒子の含水量は5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは2質量%以下である。なお、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合は当該凝集体を解砕処理してもよい。解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサ、コーヒーミル、フードプロセッサ等の機械式解砕装置がある。
(9)外添処理工程
外添処理工程は、乾燥処理したトナー粒子に必要に応じて外添剤を添加する工程である。外添剤を添加するための混合装置としては、ヘンシェルミキサ、コーヒーミル等の機械式の混合装置がある。
以上の手順を経て、本発明に使用されるカラートナーをミニエマルジョン重合凝集法で作製することができる。
次に、前述したミニエマルジョン重合凝集法等の重合法によるトナー製造方法で使用される界面活性剤、重合開始剤、連鎖移動剤、凝集剤について説明する。
〔界面活性剤〕
本発明に係るトナーを懸濁重合法や前述したミニエマルジョン重合凝集法あるいは乳化重合凝集法により製造する場合、水系媒体中に界面活性剤を添加して結着樹脂や凝集粒子を作製する。これら重合法で使用される界面活性剤は、特に限定されるものではないが、以下に示すイオン性界面活性剤が好ましい。
(1)スルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム
(2)硫酸エステル塩;ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等
(3)脂肪酸塩;オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等
また、以下に示すノニオン性界面活性剤も使用できる。すなわち、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドとの組み合わせたもの、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールとのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドとのエステル、ソルビタンエステル等がある。
〔重合開始剤〕
本発明で使用されるトナーを懸濁重合法や前述したミニエマルジョン重合凝集法あるいは乳化重合凝集法で作製する場合、ラジカル重合開始剤を用いて重合性単量体を重合して結着樹脂を形成する。
懸濁重合法により樹脂を形成する場合は油溶性ラジカル重合開始剤を用いることができる。具体的な油溶性重合開始剤にはたとえば以下のものがある。
(1)アゾ系またはジアゾ系重合開始剤;2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等
(2)過酸化物系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジン等
(3)過酸化物を側鎖に有する高分子重合開始剤。
また、ミニエマルジョン重合凝集法や乳化重合凝集法により結着樹脂を形成する場合は水溶性ラジカル重合開始剤を用いることができる。水溶性ラジカル重合開始剤には、たとえば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等がある。
〔連鎖移動剤〕
本発明で使用されるトナーを懸濁重合法や前述したミニエマルジョン重合凝集法あるいは乳化重合凝集法により製造する場合、結着樹脂の分子量を調整するために公知の連鎖移動剤を使用することができる。具体的な連鎖移動剤には、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素、α−メチルスチレンダイマー等がある。
〔凝集剤〕
本発明で使用されるトナーをミニエマルジョン重合凝集法あるいは乳化重合凝集法で製造する場合、樹脂粒子を凝集するために凝集剤を使用する。凝集剤としては、たとえば、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩がある。凝集剤化合物を構成するアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等があり、凝集剤化合物を構成するアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等がある。これらのうち、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましい。前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン等がある。
本発明で使用されるトナーを現像剤として用いる場合、一成分現像剤でも二成分現像剤として用いてもよい。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものがあげられ、いずれも使用することができる。
二成分現像剤として用いる場合に使用されるキャリアは、特に制限されるものではなく、公知のキャリアを使用することができる。具体的には、特開昭62−39879号公報や特開昭56−11461号公報等に記載される樹脂被覆キャリアが好ましい。
ここで、樹脂被覆キャリアについて説明する。キャリアの体積基準メディアン径は20〜80μmのものが好ましく、良好な画質が得られることと耐フィルミング性を向上させる視点から25〜35μmがより好ましい。また、樹脂被覆キャリアを構成する核体粒子にはフェライトやマグネタイト造粒物等を用いることができ、その中でもフェライトが好ましい。フェライト組成は、キャリア付着防止の観点より、公知のものの中でもマンガン−マグネシウム−ストロンチウムフェライトが好ましい。
樹脂被覆キャリアを構成する被覆樹脂は、以下に示す重合性単量体を単独で用いた重合体樹脂や下記重合性単量体を2種類以上用いて形成した共重合体樹脂が用いられる。
(1)スチレン類;スチレン、α−メチルスチレン等
(2)α−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等
(3)含窒素アクリル類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等
(4)ビニルピリジン類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等
(5)ビニルニトリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
(6)ビニルエーテル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等
(7)ビニルケトン類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等
(8)オレフィン類;エチレン、プロピレン等
(9)ビニル系フッ素含有モノマー;弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等
また、以下の樹脂も使用できる。すなわち、メチルシリコーンやメチルフェニルシリコーン等を含むシリコーン樹脂、ビスフェノール、グリコール等を含むポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等。
上記樹脂を1種単独で、あるいは、2種以上併用して被覆樹脂を形成することができる。その中でも、スチレン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体樹脂(共重合比5:5〜9:1)が帯電の湿度依存性の観点から好ましい。同様の観点から、パーフルオロアクリレートを50%程度併用したものも好ましい。
また、樹脂被覆層の磨耗防止の観点から、個数平均粒径が0.1〜0.3μmのポリメタクリル酸メチル粒子やメラミン樹脂粒子を添加することもできる。さらに、現像特性を向上させる視点から、カーボンブラックやグラファイト、酸化チタン、酸化アルミ等を樹脂被覆層に5〜30%程度添加することもできる。
なお、被覆樹脂の被覆量は、核体粒子100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲とすることが好ましく、0.5〜3.0質量部の範囲とすることがより好ましい。
また、二成分現像剤を構成するトナーとキャリアの混合比は目的に応じて適宜選択することができる。
次に、本発明に係る画像形成方法を実現する画像形成装置について説明する。本発明に係る画像形成方法は、少なくとも以下の工程を有するものである。すなわち、
(1)静電潜像担持体(感光体)上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程
(2)本発明に係るトナーを含有してなる現像剤を用いて、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程
(3)静電潜像担持体上に形成されたトナー画像を用紙等の転写体上に転写する転写工程(4)転写体上に転写されたトナー像を定着する定着工程。
なお、上記4つの工程以外の他の工程を有するものであってもよい。たとえば、トナー画像を転写した後、静電潜像担持体表面に残留するトナーを除去するクリーニング工程を有するものが好ましい。また、転写工程では、静電潜像担持体より記録媒体上へのトナー画像の転写を中間転写体を介して行うものでもよい。
図1は、本発明に係るトナーを二成分系現像剤とした時に使用可能な画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1において、1Y、1M、1C、1K、は感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像装置(現像手段)、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ロール、5Aは2次転写手段としての2次転写ロール、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング装置、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と呼ばれるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとしてイエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ロール5Y、クリーニング手段6Yを有する。
また、別の異なる色のトナー像の1つとしてマゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ロール5M、クリーニング手段6Mを有する。
また、別の異なる色のトナー像の1つとしてシアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ロール5C、クリーニング手段6Cを有する。
さらに、他の異なる色のトナー像の1つとして黒色の画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ロール5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のロールにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ロール22A、22B、22C、22D、レジストロール23を経て、2次転写手段としての2次転写ロール5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ロール25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ロール5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、1次転写ロール5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の1次転写ロール5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1C、1Rに圧接する。
2次転写ロール5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
この様に、感光体1Y、1M、1C、1R、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
また、非磁性一成分系現像剤を用いるフルカラー画像形成方法は、たとえば、前述した二成分系現像剤用の現像手段4を公知の非磁性一成分系現像剤用の現像手段に交換した画像形成装置を用いることにより実現が可能である。
また、本発明に係る画像形成方法で実施可能な定着方法は、特に限定されるものではなく、公知の定着方式により対応が可能である。公知の定着方式としては、加熱ローラと加圧ローラからなるローラ定着方式、加熱ローラと加圧ベルトからなる定着方式、加熱ベルトと加圧ローラで構成される定着方式、加熱ベルトと加圧ベルトからなるベルト定着方式等がありいずれの方式でもよい。また加熱方式としてはハロゲンランプによる方式、IH定着方式など、公知のいずれの加熱方式を採用することができる。
以下、具体的な定着装置の具体例として、加熱ローラを用いた定着装置と、加熱ローラと加圧ベルトからなる定着装置について説明する。図2は、加熱ローラを用いた定着装置の一例を示す概略図である。
図2に示す定着装置24は、加熱ロール240と、これに当接する加圧ロール250とを備えている。なお、図2において、246は分離爪、Pはトナー像が形成された用紙(転写紙)である。
加熱ロール240aは、たとえば、フッ素樹脂や弾性体からなる被覆層82が芯金240aの表面に形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材244を内包している。
芯金240は、金属から構成され、その内径は10〜70mmとされる。芯金240を構成する金属は、特に限定されるものではないが、たとえば、鉄、アルミニウム、銅等の金属や、これらの合金を挙げることができる。
芯金240aの肉厚は0.1〜15mmとされ、省エネの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定することが好ましい。たとえば、0.57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8mm程度とすることが好ましい。
被覆層240cの表面を構成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などがある。
フッ素樹脂からなる被覆層240cの厚みは10〜500μmが好ましく、20〜400μmがより好ましい。フッ素樹脂からなる被覆層240cの厚みが10μm未満であると、被覆層としての機能を十分に発揮することができず、定着装置としての耐久性を確保することが困難になる。一方、被覆層240cの厚みが500μmを超えると、被覆層表面に紙粉によるキズがつき易くなる。発生したキズ部にはトナー等が付着し易いので、これに起因する画像汚れの発生が懸念されることになる。
また、被覆層240cを構成する弾性体としては、LTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリコンゴム及びシリコンスポンジゴムなどを用いることが好ましい。
被覆層240cを構成する弾性体のアスカーC硬度は、80°未満が好ましく、60°未満がより好ましい。
また、被覆層240cの厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
加熱部材244としては、ハロゲンヒータを好適に使用することができる。
加圧ロール250は、弾性体からなる被覆層250bが芯金250a表面に形成されてなる。被覆層250bを構成する弾性体は、特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコンゴムなどの各種軟質ゴム及びスポンジゴムがあるが、この中でも、シリコンゴム及びシリコンスポンジゴムが好ましい。被覆層250bの厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
定着温度(加熱ロール240の表面温度)は定着時に用紙の温度を100℃前後にすることのできる温度で、後述する定着線速にもよるが、70〜180℃である。また、定着線速は80〜640mm/secが好ましく、加熱ロール240と加圧ロール250のニップ幅は8〜40mm、好ましくは11〜30mmに設定する。
なお、分離爪246は、加熱ロール240に熱定着された用紙が、加熱ロールに巻き付くのを防止するため設けられている。
また、加熱部材から供給される熱を用紙に効率よく供給できる構造の定着装置を用いることが好ましい。具体的には、加熱部材あるいは加圧部材のいずれか一方に耐熱性のベルトを用いるベルト定着と呼ばれる方式の定着装置を用いることが好ましい。図3に、ベルト定着方式の定着装置(ベルトと加熱ローラを用いたタイプ)の一例を示す。
図3に示す定着装置24は、ニップ幅を確保するためにベルトと加熱ローラを用いたタイプのもので、加熱ローラ240とシームレスベルト241、及びシームレスベルト241を介して加熱ローラ240に押圧される圧力パッド(圧力部材)242a、圧力パッド(圧力部材)242b、前記潤滑剤供給部材243とで主要部が構成されている。
加熱ローラ240は、金属製のコア(円筒状芯金)240aの周囲に耐熱性弾性体層240b、及び離型層(耐熱性樹脂層)240cより形成され、コア240aの内部には加熱源としてハロゲンランプ244が配置されている。加熱ローラ240の表面温度は温度センサ245により計測され、その計測信号に基づいて図示しない温度コントローラによりハロゲンランプ244がフィードバック制御され、加熱ローラ240表面が一定温度になる様に調整される。シームレスベルト241は、加熱ローラ240に対し所定の角度で巻き付けられる様に接触し、ニップ部を形成している。
シームレスベルト241の内側には、低摩擦層を表面に有する圧力パッド242がシームレスベルト241を介して加熱ローラ240に押圧される状態で配置されている。圧力パッド242は、強いニップ圧がかかる圧力パッド242aと、弱いニップ圧がかかる圧力パッド242bとが設けられ、金属製等のホルダ242cに保持されている。
ホルダ242cには、シームレスベルト241がスムーズに摺動回転する様にベルト走行ガイドが取り付けられている。ベルト走行ガイドはシームレスベルト241内面と摺擦するため摩擦係数が低い部材が望ましく、かつ、シームレスベルト241から熱を奪いにくい様に熱伝導の低い部材が好ましい。なお、シームレスベルト241の材質の具体例としては、たとえばポリイミドが挙げられる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.粉砕法によるマゼンタトナー作製
〔「マゼンタトナー1」の作製〕
〈工程A〉
ポリエステル樹脂(ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物とテレフタル酸及びトリメリット酸の縮合物、重量平均分子量20000) 100質量部
色素(DX−2) 3質量部
ペンタエリスリトールテトラステアレート(ワックス) 6質量部
ジベンジル酸ホウ素(荷電制御剤) 1質量部
上記化合物を「ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)」に投入し、撹拌羽の周速を25m/秒に設定して5分間かけて混合処理を行った。このとき、ヘンシェルミキサのジャケットに9℃の冷却水を供給しながら混合処理を行い、混合物の温度を25℃に保って処理を行った。
〈工程B〉
引き続き、金属化合物(1−2)3.4質量部を前記「ヘンシェルミキサ」に投入し、撹拌羽の周速を40m/秒に設定して30分間かけて混合処理を行った。このとき、ヘンシェルミキサのジャケットに40℃の温水を供給しながら混合処理を行い、混合物の混温度を47℃に保って処理を行った。
〈工程C〉
得られた混合物を二軸押出混練機を用いて140℃に加熱しながら混練処理を行った。前記混練機吐出部における混練物の温度は145℃であった。混練処理を行った後、混練物を6時間かけて放冷した。
〈粉砕、分級工程〉
混練物の温度が28℃になった時点で、ハンマーミルにより混練物を粗粉砕し、続いて、粗粉砕物を「ターボミル粉砕機(ターボ工業社製)」により粉砕処理した。さらに、コアンダ効果を利用した気流分級機で微粉分級処理を行い、体積基準メディアン径が5.4μmのトナー粒子を作製した。
〈外添剤処理工程〉
作製されたトナー粒子に、下記外添剤を添加した。すなわち、
シリカ(平均一次粒径12nm、ヘキサメチルシラザン処理済み)
0.6質量部
二酸化チタン(平均一次粒径24nm、n−オクチルシラン処理済み)
0.8質量部
ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)を用い、撹拌羽の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件で混合して処理を行った。この様な手順に基づいて体積基準メディアン径が5.4μmの「マゼンタトナー1」を作製した。なお、トナー粒子は外添剤を添加してもその形状と粒径は変化しないものであった。
〔「マゼンタトナー2」の作製〕
前記「マゼンタトナー1」の作製で、色素(DX−2)と金属化合物(1−2)に代えて顔料C.I.ピグメントレッド122を3.0質量部添加した他は同様の手順で体積基準メディアン径が5.5μmの「マゼンタトナー2」を作製した。
2.ミニエマルジョン重合凝集法によるマゼンタトナー作製
〔「マゼンタトナー3」の作製〕
2−1.各種分散液の調製
(1)色素粒子分散液の調製
n−ドデシル硫酸ナトリウム7.0質量部をイオン交換水160質量部に投入して撹拌溶解することにより界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液に色素(DX−1)20質量部を徐々に添加し、次いで、「クレアミックスWモーションCLM−0.8(エムテクニック社製)」を用いて分散処理を行い、「色素粒子分散液1」を調製した。
「色素粒子分散液1」の色素粒子の体積基準メディアン径を測定したところ292nmであった。なお、色素粒子の体積基準メディアン径は「MICROTRAC UPA−150(HONEYWELL社製)」により下記測定条件下で算出した。測定条件は、
サンプル屈折率:1.59
サンプル比重:1.05(球状粒子換算)
溶媒屈折率:1.33
溶媒粘度:0.797(30℃)及び1.002(20℃)
0点調整:測定セルにイオン交換水を投入することにより調整
とした。
(2)金属化合物粒子分散液の調製
前記「色素粒子分散液1」の調製で、色素(DX−1)に代えて金属化合物(1−20)17.5質量部を用いた他は同様の手順により「金属化合物粒子分散液1」を調製した。「金属化合物粒子分散液1」の金属化合物粒子の体積基準メディアン径は320nmであった。
2−2.トナー粒子の作製
(1)「樹脂粒子1」の作製
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に下記構造式を有するアニオン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させて界面活性剤水溶液を調製した。
アニオン系界面活性剤;C1021(OCHCHSONa
前記界面活性剤水溶液中に、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、液温を75℃に昇温させた後、下記化合物よりなる重合性単量体溶液を1時間かけて滴下した。
スチレン 532質量部
n−ブチルアクリレート 200質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
前記重合性単量体溶液を滴下後、75℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合反応(第1段重合)を行い、「樹脂粒子(1h)」を含有する「樹脂粒子分散液(1H)」を作製した。形成された「樹脂粒子(1h)」の重量平均分子量は16,500であった。
(b)第2段重合
スチレン 101.1質量部
n−ブチルアクリレート 62.2質量部
メタクリル酸 12.3質量部
n−オクチルメルカプタン 1.75質量部
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に上記化合物を投入して重合性単量体溶液を調製した。その後、下記ワックスを添加して、
パラフィンワックス「HNP−57(日本製蝋社製)」 93.8質量部
内温を90℃に加温して前記ワックスを溶解させることによりパラフィンワックスを含有する単量体溶液を調製した。
一方、前記第1段重合で用いたアニオン系界面活性剤3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させて界面活性剤水溶液を調製し内温が98℃となる様に加熱した。この界面活性剤水溶液に、前記「樹脂粒子(1h)」32.8質量部(固形分換算)を添加し、さらに、前記パラフィンワックスを含有する単量体溶液を添加した。その後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(エムテクニック社製)」を用いて8時間の混合分散処理を行うことにより、分散粒子径340nmの油滴粒子を含有する油滴粒子分散液を調製した。
次に、前記油滴粒子分散液に過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、98℃にて12時間加熱撹拌することにより重合反応(第2段重合)を行った。前記重合反応により「樹脂粒子(1hm)」を含有する「樹脂粒子分散液(1HM)」を作製した。形成された「樹脂粒子(1hm)」の重量平均分子量は23,000であった。
(c)第3段重合
前記第2段重合により形成された「樹脂粒子分散液(1HM)」に過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、下記化合物よりなる重合性単量体溶液を80℃の温度条件下で1時間かけて滴下した。
スチレン 293.8質量部
n−ブチルアクリレート 154.1質量部
n−オクチルメルカプタン 7.08質量部
前記重合性単量体溶液を滴下後、2時間加熱撹拌することにより重合反応(第3段重合)を行い、その後、28℃まで冷却して「樹脂粒子1」を含有する「樹脂粒子分散液1」を作製した。形成された「樹脂粒子1」の重量平均分子量は26,800であった。
(2)「トナー粒子3」の作製
(a)凝集・融着工程
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、
樹脂粒子1 420.7質量部(固形分換算)
イオン交換水 500質量部
色素粒子分散液1 4.2質量部(固形分換算)
を投入し、撹拌を行いながら内温が30℃となる様に調整した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。添加後、3分間放置してから昇温を開始し、この系を60分間かけて75℃まで昇温させた。この状態で、
金属化合物粒子分散液1 4.5質量部(固形分換算)
を添加した。引き続き、「コールターマルチサイザ3(ベックマン・コールター社製)」にて凝集粒子の平均粒径を測定し体積基準メディアン径が6.5μmになった時点で塩化ナトリウム8.2質量部をイオン交換水50質量部に溶解させた水溶液を添加し粒子成長を停止させた。
さらに、液の温度80℃にして4時間にわたり加熱、撹拌を行って融着を継続させて「トナー粒子分散液1」を作製した。「トナー粒子分散液1」について「FPIA2100(シスメックス社製)」を用いてトナー粒子の平均円形度を測定したところ0.940であった。
(b)洗浄・乾燥工程
次いで、「トナー粒子分散液1」を8℃/分の条件で30℃まで冷却した後、「トナー粒子分散液1」をろ過し、さらに45℃のイオン交換水を用いて洗浄処理を繰り返した。洗浄処理終了後、40℃の温風で乾燥処理することにより、体積基準メディアン径が6.2μmの「トナー粒子3」を作製した。
(3)外添処理
作製した「トナー粒子3」に、下記外添剤
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ(平均1次粒径12nm) 0.6質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン(平均一次粒径24nm)
0.8質量部
を添加した。外添処理は、「ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)」を用い、撹拌羽の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分間の条件で混合することにより行った。この様にして、「マゼンタトナー3」を作製した。なお、作製された「マゼンタトナー3」は、上記外添処理を行う前と後でその形状及び粒径に変化は見られなかった。
〔「マゼンタトナー4〜18」の作製〕
前記「マゼンタトナー3」の作製で、色素と金属化合物及びこれらの添加量を表2に示す内容に変更した他は同様の手順で各マゼンタトナーを作製し、「マゼンタトナー4〜18」とした。
〔「マゼンタトナー19」の作製〕
前記「マゼンタトナー3」の作製で、色素(DX−1)と金属化合物(1−20)に代えて顔料C.I.ピグメントレッド122 20質量部に変更した他は同様の手順で比較用の「マゼンタトナー19」を作製した。
〔「マゼンタ現像剤1〜19」の作製〕
前記「マゼンタトナー1〜19」の各々に、シリコーン樹脂を被覆してなる体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをマゼンタトナーの濃度が6質量%となる様に混合して、「マゼンタ現像剤1〜19」を作製した。
以上、「マゼンタ現像剤(トナー)1〜19」の作製で使用した一般式(X−1)で表される色素と一般式(1)で表される金属化合物を表2に示す。
Figure 0005338474
3.「シアン現像剤1〜19」の作製
3−1.粉砕法による「シアントナー1、2」の作製
前記「マゼンタトナー1」の作製で、色素(DX−2)及び金属化合物(1−2)に代えてシリコンフタロシアニン化合物(I−1)5.0質量部に変更した他は同様の手順で「シアントナー1」を作製した。また、前記「マゼンタトナー1」の作製で、色素(DX−2)及び金属化合物(1−2)に代えて顔料「C.I.ピグメントブルー15:3」5.5質量部に変更した他は同様の手順で比較用の「シアントナー2」を作製した。
3−2.ミニエマルジョン重合凝集法による「シアントナー3〜19」の作製
(1)「シアントナー3」の作製
先ず、前記「マゼンタトナー3」の作製で用いた「色素粒子分散液1」の調製で、色素(DX−1)に代えてシリコンフタロシアニン化合物(I−17)を用いた他は同様の手順で「色素粒子分散液C1」を作製した。
次に、前記「マゼンタトナー3」の作製で、トナー粒子を形成する際に使用した「色素粒子分散液1」と「金属化合物粒子分散液1」に代えて、前記「色素粒子分散液C1」を用いた他は同様の手順で「シアントナー3」を作製した。
(2)「シアントナー4〜18」の作製
前記「シアントナー3」の作製で、シリコンフタロシアニン化合物の種類と添加量を表2に示す内容に変更した他は同様の手順で各シアントナーを作製し、「シアントナー4〜18」とした。
(3)「シアントナー19」の作製
前記「シアントナー3」の作製で、シリコンフタロシアニン(I−17)に代えて顔料C.I.ピグメントブルー15:3 23質量部に変更した他は同様の手順で比較用の「シアントナー19」を作製した。
(4)「シアン現像剤1〜19」の作製
前記「シアントナー1〜19」の各々に、シリコーン樹脂を被覆してなる体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをシアントナーの濃度が6質量%となる様に混合して、「シアン現像剤1〜19」を作製した。以上、「シアン現像剤(トナー)1〜19」の作製で使用したシリコンフタロシアニン金属化合物とその添加量を表3に示す。
Figure 0005338474
4.「イエロー現像剤1〜19」の作製
4−1.粉砕法による「イエロートナー1、2」の作製
前記「マゼンタトナー1」の作製で、色素(DX−2)及び金属化合物(1−2)に代えて、下記顔料
C.I.ピグメントイエロー74 4.8質量部
C.I.ピグメントイエロー139 0.5質量部
に変更した他は同様の手順で「イエロートナー1」を作製した。また、前記「マゼンタトナー1」の作製で、色素(DX−2)及び金属化合物(1−2)に代えて顔料「C.I.ピグメントイエロー74」5.5質量部に変更した他は同様の手順で比較用の「イエロートナー2」を作製した。
4−2.ミニエマルジョン重合凝集法による「イエロートナー3〜19」の作製
(1)「イエロートナー3」の作製
先ず、前記「マゼンタトナー3」の作製で用いた「色素粒子分散液1」を調製する際、色素(DX−1)に代えて、下記顔料
C.I.ピグメントイエロー74 15質量部
C.I.ピグメントイエロー83 10質量部
とした他は同様の手順で「色素粒子分散液Y1」を作製した。
次に、前記「マゼンタトナー3」の作製で、トナー粒子を形成する際に使用した「色素粒子分散液1」と「金属化合物粒子分散液1」に代えて、前記「色素粒子分散液Y1」を用いた他は同様の手順で「イエロートナー3」を作製した。
(2)「イエロートナー4〜18」の作製
前記「イエロートナー3」の作製で、イエロー顔料の種類と添加量を表4に示す内容に変更した他は同様の手順で各イエロートナーを作製し、「イエロートナー4〜18」とした。
(3)「イエロートナー19」の作製
前記「イエロートナー3」の作製で、「色素粒子分散液Y1」に代えて、
C.I.ピグメントイエロー74 23質量部
からなる「色素粒子分散液Y17」を用いた他は同様の手順で比較用の「イエロートナー19」を作製した。
(4)「イエロー現像剤1〜19」の作製
前記「イエロートナー1〜19」の各々に、シリコーン樹脂を被覆してなる体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをイエロートナーの濃度が6質量%となる様に混合して、「イエロー現像剤1〜19」を作製した。以上、「イエロー現像剤(トナー)1〜19」の作製で使用したイエロー顔料の種類と添加量、比率を表4に示す。
Figure 0005338474
5.評価実験
前述した「マゼンタ現像剤1〜19」、「シアン現像剤1〜19」、「イエロー現像剤1〜19」と市販の黒トナーを組み合わせ、表5に示す様に19種類のフルカラーキットを用意した。現像剤1、3〜18を用いたものを「実施例1〜17」、現像剤2、19を用いたものを「比較例1、2」とする。
Figure 0005338474
評価は、図1の二成分系現像方式の画像形成装置に対応する市販のデジタルカラー複写機「bizhub PRO C6500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)」に、図3に示す加熱ローラと加圧ベルトで構成される定着装置を、定着温度:190℃〜210℃、定着速度:300mm/sec、紙:普通紙の条件に設定して装着した。
〈色域測定〉
前記「bizhub PRO C6500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)」を用いて、デフォルトモードで色域測定用のテストチャートを出力し、出力した色域測定用のテストチャートを「Spectrolina/Scan Bundle(Gretag Macbeth社製)」で測定した。色域測定は以下の条件で行った。
測定条件
光源:D50光源
観測視野:2°
濃度:ANSI T
白色基準:Abs
フィルタ:UV Cut
測定モード:リフレクタンス
言語:Japanese
〈色域バランスと画像の官能評価〉
前記の〈色域の測定〉で得られたデータから、色域バランスを比較するために、色相角90度おきの、45度、135度、225度、315度の彩度を表6に示す。また、比較としてsRGBのデータを表6に入れた。
また、同様のトナー組み合わせで、前記の市販のデジタル複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)で出力した色官能試験用のテストチャートを出力し、50人での目視官能評価を行い、以下の様に画像を採点した。
4点:画像がきれい
3点:画像がややきれい
2点:画像が普通の印象
1点:画像の色のバランスが欠ける
結果を表6に示す。
Figure 0005338474
表6に示す結果より、本発明に係る画像形成方法の構成を満たす「実施例1〜17」により作製されたプリントは、従来の色材を用いたトナーを組み合わせた「比較例1,2」により作製されたプリントに比べて何れも色域が広いものになった。また、sRGBの色域に比べ色バランスのよい色域が得られ官能試験の結果が良好であった。
1(1Y、1M、1C、1K) 感光体(静電潜像担持体)
2(2Y、2M、2C、2K) 帯電手段
3(3Y、3M、3C、3K) 露光手段
4(4Y、4M、4C、4K) 現像手段
5(5Y、5M、5C、5K、5A) 転写ロール
6(6Y、6M、6C、6K) クリーニング装置
7 中間転写体ユニット
10(10Y、10M、10C、10K) 画像形成部
24 熱ロール式定着装置
70 中間転写体

Claims (7)

  1. 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーからフルカラー画像を形成するためのフルカラートナーキットにおいて、該イエロートナーが、少なくともC.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185より選択されるイエロー顔料を含有してなり、該マゼンタトナーが、少なくとも、下記一般式(X−1)で表される色素、下記一般式(1)で表される金属化合物を含有するものであり、
    該シアントナーが、下記一般式(2)で表されるシリコンフタロシアニンを含有するものであることを特徴とするフルカラートナーキット。
    Figure 0005338474
    〔式中、Rx及びRxは各々独立にアルキル基、Lxは水素原子またはアルキル基、Gxは炭素数2以上のアルキル基、Gxはアルキル基または芳香族炭化水素基、Gxは水素原子、ハロゲン原子、Gx−CO−NH−またはGx−N(Gx)−CO−を表す。Gxは置換基、Gx及びGxは各々独立に水素原子または置換基を表す。Qx、Qx、Qx、Qx、Qxは各々独立に水素原子または置換基を表す。〕
    Figure 0005338474
    〔式中、R及びRは水素原子またはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、トリフルオロアルキル基、ニトロ基を表し、R及びRのうちいずれか一方は電子吸引性基を表す。Rは炭素数3以上のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。Xは銅、ニッケル、コバルトのいずれかの金属原子を表す。〕
    Figure 0005338474
    〔式中、Zは各々独立にヒドロキシ基、塩素基、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、下記に示す一般式(IV)で表される基を示す。Ra、Ra、Ra、Raは各々独立した置換基であり、na1、na2、na3、na4は0から4の整数で表される。〕
    Figure 0005338474
    〔式中、R、R、Rは炭素数1乃至22のアルキル基、炭素数6乃至18のアリール基、炭素数1乃至22のアルコキシ基、または、炭素数6乃至18のアリールオキシ基を示す。なお、R、R、Rはお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。〕
  2. 前記一般式(X−1)で、Gxがtert−ブチル基であり、Gxがメチル基もしくはエチル基であり、Gxが水素原子で有り、且つQx、Qx、Qx、Qx、Qxが各々水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラートナーキット。
  3. 前記一般式(1)でのXが銅であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラートナーキット。
  4. 前記一般式(2)で、na1、na2、na3、na4のそれぞれの総数が0であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラートナーキット。
  5. 前記一般式(IV)で、R、R、Rがそれぞれメチル基であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラートナーキット。
  6. 請求項1に記載のトナーからなることを特徴とする電子写真画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の電子写真画像形成装置を用いて形成されることを特徴とする電子写真画像形成方法。
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