JP2009030521A - ピストン - Google Patents

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孝男 鈴木
Shoji Kanai
昌二 金井
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Art Metal Manufacturing Co Ltd
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    • F05C2201/0493Tin

Abstract

【課題】スカートの摺動面周端部にある潤滑油を摺動面中央部に導くことが可能なピストンを提供する。
【解決手段】ピストン20において、スカート40の摺動面44には、固体潤滑性を有する固体潤滑樹脂層55と、撥油性を有する撥油性樹脂層50のうち、いずれかが面している。摺動面44には、摺動面周端部48から摺動面中央部46に向けて、摺動面中心線Eに対して傾斜を付けて延びており、摺動面周端部48からの潤滑油を摺動面中央部46に導くことが可能な案内溝60が形成されている。撥油性樹脂層50は、案内溝60の溝底62となっている。固体潤滑樹脂層55が、シリンダ壁15とスカート40Bの摺動面44との間で生じる摺動抵抗を低減すると共に、案内溝60の溝底62である撥油性樹脂層50が摺動面周端部48に付着しているオイルを、摺動面中央部46に導くことで、摺動面44における油膜厚さを均一化することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関に用いられるピストンに関し、詳細には、スカートの摺動面に、コート材の層が形成されているピストンに関する。
内燃機関に用いられるピストンには、通常、シリンダボア内におけるピストンの首振り挙動を抑制するために、ピストンスカート(以下、単に「スカート」)と記す)が設けられている。スカートがシリンダボアの内壁面(以下、シリンダ壁と記す)に摺接し、撓み変形することで、ピストンの首振り挙動を抑制しつつ、ピストンとシリンダ壁との摩擦が増大することを抑制している。
スカートは、ピストンとシリンダ壁との摩擦を低減するため、適度に撓み変形することが求められており、通常、薄い壁体で構成されている。スカートの摺動面のうちピストン周方向の端部(以下、摺動面周端部と記す)を補強するために、ピストンには、一般的に、摺動面周端部とピストンピンボスとを接続する壁体である接続壁が設けられている。これら、接続壁、スカート及びピストンピンボスは、ピストンの頂部から延設されており、筒状をなしている。なお、スカートの端であり、頂部から最も離れている部位を、以下、スカートの「裾」と記す。また、摺動面周端部に対して、スカートの摺動面のうちピストン周方向の中央部を、「摺動面中央部」と記す。
このようなピストンにおいては、スカートとシリンダ壁との摺動抵抗を低減するために、スカートの外周面である摺動面には、樹脂等のコート材の層を形成することが知られており、さらに、摺動面においてコート材の層が形成されない溝状の部分を形成することで、この部分に潤滑油を導くことが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載のピストンでは、シリンダ壁との摺動面に、樹脂製のコート材の層が形成されている。さらに、特許文献1のピストンでは、樹脂コート材の層が形成されない部分(非コート部)が、摺動面周端部の裾側からスカートの周方向の中央部の頂部側に向けて、溝状に延びている。このような溝状の非コート部を設けることで、シリンダ壁に付着している油を、ピストン往復運動中に非コート部内に導き、これを摺動面に供給している。
また、特許文献2に記載のピストンでは、スカートの摺動面(外周面)に、二硫化モリブデン等を含む固体潤滑材の層(被膜)が存在する部分である凸状部分と、固体潤滑材の層(被膜)が存在しない部分である凹状部分が交互に設けられている。凹状部分に潤滑油を保持し、これを凸状部分に供給することで、スカート摺動面の耐磨耗性を向上させると共に摺動抵抗を低減している。
実開平4−88750号公報 特開2005−320934号公報
ところで、内燃機関用のピストンは、内燃機関の作動時に受ける熱により変形する。この熱変形を考慮して、ピストンのスカートは、冷間時において、ピストンピンボスのピン穴が延びる方向(以下、ピストンピン軸心方向と記す)に短軸を有し、且つスラスト力および反スラスト力が作用する方向(以下、スラスト方向と記す)に長軸を有する楕円形状に沿って形成されている。このように冷間時に楕円形状をなしているピストンは、内燃機関に複数形成されたシリンダボアの間から熱を受けてピストンピン軸心方向に膨張することで、真円形状に近づくことが可能となっている。
また、このようなピストンのスカートは、摺動面のうち頂部側が、スカート裾側に比べてピストン中心軸側よりに位置するよう構成されている。内燃機関の作動時に頂部から受ける熱により、スカート外周面のうち頂部側がピストン径方向外側に変形することで、スカート外周面がシリンダ壁から受ける面圧を均一なものとすることが可能となっている。
このように構成されたピストンを有する内燃機関を、低回転速度や低負荷で作動させた場合、摺動面の周端部(以下、摺動面周端部と記す)のうち特に頂部側において、摺動面周端部とシリンダ壁との隙間間隔(以下、クリアランスと記す)が、スカート外周面の他の部位に比べて大きくなると共に、油膜の厚さが厚くなる。このように油膜の厚さが他の部位に比べて大きい部位があると、オイルのせん断抵抗が大きくなる、すなわちシリンダ壁との摺動抵抗が大きくなるという問題が生じる。また、スカート外周面とシリンダ壁とのクリアランスが大きいことで、スカート外周面がシリンダ壁に当接するときに生じる打音(スラップ音)が大きくなるという問題も生じる。
また、内燃機関を高回転速度や高負荷で作動させた場合、ピストンのスラスト方向への熱膨張により、摺動面中央部とシリンダ壁とのクリアランスが、スカート外周面の他の部位に比べて小さくなり、油膜の厚さが薄くなる。このため、摺動面中央部に磨耗や焼き付きが生じる虞が生じる。
したがって、内燃機関用のピストンにおいては、スカート外周面のうち摺動面周端部にある潤滑油を摺動面中央部に導くことで、スカート外周面における油膜の厚さを、極力均一にすることが可能な技術が要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スカートの摺動面周端部にある潤滑油を摺動面中央部に導くことが可能なピストンを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るピストンは、内燃機関に用いられるピストンであって、スカートの摺動面には、撥油性を有する撥油性樹脂層が設けられており、撥油性樹脂層は、摺動面のピストン周方向の中央である摺動面中心線に対して傾斜して延びていることを特徴とする。
本発明に係るピストンにおいて、摺動面には、固体潤滑性を有する固体潤滑樹脂層と、撥油性樹脂層とのいずれかが面しており、撥油性樹脂層は、固体潤滑樹脂層に比べて撥油性の高いものであるものとすることができる。
本発明に係るピストンにおいて、撥油性樹脂層は、摺動面のピストン周方向の端部である周端部から摺動面中心線に向かうに従ってスカート裾側に位置するよう、延びているものとすることができる。
本発明に係るピストンにおいて、摺動面には、摺動面周端部から摺動面中央部に向けて、摺動面中心線に対して傾斜を付けて延びており、摺動面周端部からの潤滑油を摺動面中央部に導くことが可能な案内溝が形成されており、案内溝の溝底には、撥油性樹脂層が摺動面として露出しているものとすることができる。
本発明に係るピストンにおいて、案内溝は、摺動面中心線に対して傾斜して延びる複数の傾斜部と、摺動面中心線に沿って延びており、各傾斜部の摺動面中心線側の端同士を接続する接続部と、を有するものとすることができる。
本発明に係るピストンにおいて、撥油性樹脂層は、傾斜部のうち最も頂部側にある端は、オイルリング溝の形状を規定する壁面に接しているものとすることができる。
本発明に係るピストンにおいて、摺動面は、ピストンを主に構成する基材の上に、複数の樹脂層が重ねて設けられて構成されており、撥油性樹脂層は、基材の直上に設けられており、固体潤滑樹脂層は、案内溝の形状をなす貫通孔が形成されており、撥油性樹脂層の直上に固体潤滑樹脂層が設けられて、案内溝の溝底に撥油性樹脂層が露出しているものとすることができる。
本発明によれば、摺動面周端部に多く付着しているオイルを、摺動面に露出している撥油性樹脂層により摺動面中央部に導くことができ、スカートの摺動面における油膜厚さを、なるべく均一なものとすることができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
まず、本実施例に係るピストンの構成について、図1を用いて説明する。図1は、内燃機関におけるピストン周辺の構成を示す断面図である。なお、図1には、本発明に関連する要部のみを模式的に示している。
図1に示すように、内燃機関10は、機関本体を構成する部品として、シリンダブロック12、ピストン20、コネクティングロッド16(以下、単に「コンロッド」と記し、図に二点鎖線で示す)、及び図示しないクランク軸、シリンダヘッド等を有している。シリンダブロック12には、シリンダボア14が形成されており、ピストン20は、後述するピストンリングをシリンダボア14の内壁面15(以下、シリンダ壁と記す)に摺接させながら、シリンダボア14内を往復運動する。ピストン20は、ピストンピン18によりコンロッド16に対して首振り可能に接続されている。内燃機関10は、ピストン20が受けた機械的動力をクランク軸の回転運動に変換して出力することができる。
シリンダブロック12には、ピストン20の頂面22に対向してシリンダボア14を塞ぐようにシリンダヘッド(図示せず)が結合されている。シリンダブロック12には、ピストン20の頂面22の裏側の面26(以下、天井面と記す)に対向して、クランク軸を収容するクランクケース(図示せず)が形成されている。
ピストン20は、その中心軸(図に一点鎖線Cで示す)が、シリンダボア14の軸心に一致するようにシリンダボア14内に挿入されている。なお、以下の説明において、シリンダボア14の軸心、すなわちピストン20の中心軸Cに沿う方向を、「ピストン軸方向」と記す。また、シリンダボア14の径方向すなわちピストン20の径方向を、単に「ピストン径方向」と記して、図に矢印Rで示す。
また、ピストン軸方向のうちピストン20がシリンダヘッド側に向かう向きを「ヘッド側」と記し、図に矢印Uで示す。また、ピストン軸方向のうちピストン20がクランクケースに向かう向きを「クランク側」と記し、図に矢印Dで示す。
ピストン20の頂部30の外周面30aには、シリンダ壁15と摺接するためのピストンリングとして、コンプレッションリング72,74,及びオイルリング76が装着されている。なお、ピストン20の「頂部」30とは、頂面22を含むピストン軸方向のヘッド側の部分であり、いわゆるピストンクラウンである。
ピストン20の頂部30の外周面30aには、トップリング72、セカンドリング74、及びオイルリング76が装着可能に、トップリング溝32、セカンドリング溝34、及びオイルリング溝36が形成されている。
オイルリング溝は、頂部の外周面30aに形成された複数のリング溝32,34,36のうち最もクランク側すなわちスカート裾40e側に形成されている。オイルリング溝36は、頂部30の外周面30aの全周に亘って形成されている。
オイルリング溝36に装着されるオイルリング76は、シリンダ壁15と摺接して、シリンダ壁15に付着している余分な潤滑油(以下、単に「オイル」と記す)を掻き落とす機能を有している。オイルリング76がシリンダ壁15から掻き落としたオイルの一部は、オイルリング溝36内に取り込まれる。
また、ピストン20には、ピストンピン18を回転可能に保持するピストンピンボス(以下、単に「ピンボス」と記す)が設けられている。ピンボス90には、ピストンピン18が挿し込まれるピストンピン穴92(以下、単に「ピン穴」と記す)が形成されている。ピンボス90は、ピストン20の頂部30の天井面26からクランク側に延設されている。
また、ピンボス90は、ピストン周方向Gには、後述する接続壁と接続されている。ピストン20が頂面22から受けた力は、ピンボス90のピン穴92からピストンピン18(図に二点鎖線で示す)を介してコンロッド16に伝達される。なお、ピンボス90に形成されたピン穴92の軸心方向を、以下の説明において、「ピストンピン軸心方向」と記して、図に矢印Pで示す。これに対し、ピストンピン軸心方向P及びピストン中心軸Cに直交しており、ピストンとシリンダ壁との間でスラスト力及び反スラスト力が作用する方向を、「スラスト方向」と記して、図に矢印Tで示す。
また、ピストン20の頂部30よりクランク側には、シリンダボア14内におけるピストン20の首振り挙動を抑制するため、スカート40が設けられている。スカート40は、ピストン20の頂部30からピストン軸方向をクランク側に延設されている。なお、スカート40のうちピストン軸方向で最もクランク側にある部位を、以下にスカート40の「裾」と記して符号40eで示す。
また、スカート40のうち、頂部30の外周面30aと略同一の曲率で湾曲しており、ピストン20がシリンダボア14内に設けられてシリンダ壁15と対向する外周面を、以下に「摺動面」と記して符号44で示す。スカート40の摺動面44のうち少なくとも一部がシリンダ壁15と摺接することで、ピストンの首振り挙動が抑制される。摺動面44の詳細については、後述する。
次に、本実施例に係るピストンの冷間時におけるスカートの形状について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、ピストンの冷間時におけるスカートの形状を示す図である。図3は、ピストンの冷間時におけるスカートの断面形状を示す図である。なお、図2において、スカートは破線で示されており、ピンボス等については表示を省略している。また、シリンダボア14の周方向すなわちピストン20の中心軸Cを中心とする周方向を「ピストン周方向」と記し、図に矢印Gで示す。
図2に示すように、内燃機関10のシリンダブロック12には、複数のシリンダボア14が、クランク軸が延びる方向、すなわちピストンピン軸心方向Pに、列をなして設けられており、各シリンダボア14のシリンダ壁15内には、ピストン20が配設されている。内燃機関10の作動時において、シリンダブロック12は、隣り合うシリンダボア14の間にある部位17が、他の部位に比べて高温となる。このため、ピストン20は、ピストン中心軸Cに対してピストンピン軸心方向Pにある部位24が、シリンダボア14間の部位17からの熱を受けて、ピストンピン軸心方向Pに熱変形することとなる。
このため、スカート40は、ピストン20の冷間時において、ピストンピン軸心方向に短軸を有し、スラスト方向Tに長軸を有する略楕円形状に沿って形成されている。このような楕円形状に沿って形成されているスカート40は、シリンダボア14間にある部位17からの熱を受けてピストンピン軸心方向Pに膨張して変形することで、真円形状に近づくこととなる。
また、ピストン20は、シリンダボア14内で燃焼する燃焼ガスの熱を、頂部30から受ける。頂部30から受けた熱は、頂部30からスカート40の裾40eに向けて伝導される。このため、スカート40のうち頂部30側の部位が、スカート裾40e側の部位に比べて高温となり、図に二点鎖線Hで示すように、スラスト方向Tに熱変形し易いものとなっている。
このため、図3に示すように、スカート40は、ピストン20の冷間時において、摺動面44のうち頂部30側の部位が、スカート裾40e側の部位に比べてピストン中心軸C側に位置するよう、構成されている。すなわち、スカート40の摺動面44とシリンダ壁15との隙間間隔(クリアランス)は、摺動面44のうちスカート裾40e側に比べて、頂部30側の部位が大きくなるよう設定されている。このような形状に設定されているスカート40は、頂部30からの熱を受けて、摺動面44のうち頂部30側の部位がスラスト方向Tに変形する(変形後の形状を図3に二点鎖線で示す)ことで、摺動面44がシリンダ壁15に沿った形状に近づくこととなる。
このようにスカート40が構成されたピストン20は、内燃機関10の作動状態に応じて熱変形して、シリンダ壁15との隙間間隔が変化して、摺動面44に付着する油膜の厚さが変化する。以下、内燃機関の各作動状態におけるスカートの摺動面における油膜厚さの分布について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、内燃機関が低回転速度又は低負荷で作動している場合の、スカートの摺動面における油膜厚さ分布を示す図である。図5は、内燃機関が高回転速度又は高負荷で作動している場合の、スカートの摺動面のおける油膜厚さ分布を示す図である。
なお、スカートの摺動面44のうちピストン周方向Gの中央を示す線を、以下の説明において「摺動面中心線」と記し、図に一点鎖線Eで示す。摺動面中心線Eは、スカートの摺動面44上を通る線であり、且つ、図1に示すピストン中心軸Cと略平行な線となっている。
また、スカートの摺動面44のうち、ピストン周方向Gの中央部を、以下に「摺動面中央部」と記し、符号46で示す。摺動面中央部46は、スカートの摺動面44のうち、摺動面中心線Eを含む領域となっている。これに対して、スカートの摺動面44のうち、ピストン周方向Gの端部を、以下に「摺動面周端部」と記し、符号48で示す。
内燃機関10が低回転速度又は低負荷で作動している場合、図4に示すように、スカート40の摺動面中央部46、特に、スカート裾40e側の部位が、摺動面44のうち最もシリンダ壁15(図2参照)との隙間間隔が小さく、油膜の厚さが最適な領域(図に、「中」で示す)となっている。摺動面中心線Eからピストン周方向Gを摺動面周端部48に向けて離れるに従って、シリンダ壁15との隙間間隔すなわち油膜厚さは、大きくなっている。摺動面周端部48には、図に「大」で示すように、油膜厚さが他の部位に比べて過剰に厚い領域が存在している。
このような油膜厚さが過剰に大きい領域では、オイルのせん断力が大きいため、スカート40の摺動面44とシリンダ壁15との摺動抵抗(フリクション)が大きくなる。また、この領域においては、摺動面44とシリンダ壁15との隙間間隔が大きくなるため、摺動面44がシリンダ壁15に当接して生じる打音(スラップ音)が大きくなるという問題が生じる。
一方、内燃機関10が高回転速度又は高負荷で作動している場合、図5に示すように、スカート40の摺動面周端部48が、摺動面44のうち最もシリンダ壁15との隙間間隔が大きく、油膜厚さが最適な領域となっている(図に「中」で示す)。摺動面周端部48からピストン周方向Gを摺動面中心線Eに向けて近づくに従って、油膜厚さは薄くなっている。摺動面中央部46には、図に「小」で示すように、油膜厚さが他の部位に比べて過剰に薄い領域が存在している。
このような油膜厚さが過剰に薄い領域では、摺動面44とシリンダ壁15がオイルを介さずに接触する虞がある。スカート40の摺動面44とシリンダ壁15が、直に接触するとシリンダ壁15や摺動面44に磨耗や焼き付きが生じる虞がある。
したがって、ピストン20のスカート40には、内燃機関10の各作動状態において、油膜が比較的厚い摺動面周端部48から、油膜が比較的薄い摺動面中央部46に、オイルを導くことで、摺動面44における油膜の厚さを均一にすることが可能な技術が要望されている。
そこで、本発明に係るピストンにおいて、摺動面には、撥油性を有する樹脂を含む撥油性樹脂層が設けられており、撥油性樹脂層は、摺動面のピストン周方向の中央である摺動面中心線に対して傾斜して延びている。以下に、図6及び図7を用いて説明する。図6は、ピストンのスカートを摺動面側から見た図である。図7は、ピストンの基材41上に形成された樹脂コート材の層の断面図である。図8は、変形例1に係るピストンのスカートをピストン周方向に展開して摺動面側から見た図である。図9は、変形例2に係るピストンのスカートをピストン周方向に展開して摺動面側から見た図である。図10は、変形例3に係るピストンのスカートをピストン周方向に展開して摺動面側から見た図である。なお、図7は、図6のA−A線による断面図となっている。
図6及び図7に示すように、ピストン20は、主に、アルミ合金等の金属製の基材41で構成されている。スカート40の外周面であり、シリンダ壁15と摺接する面である摺動面44には、オイルを保持すると共に摺動抵抗を低減するため、基材41のピストン径方向R外側(以下、単に「基材上」と記す)に、樹脂コーティングが施されている。つまり、スカート40は、基材41上に樹脂製のコート材の層(以下、樹脂コート層)が複数形成されて、摺動面44を構成している。
スカート40の基材41上には、樹脂コート層として、シリンダ壁15との摺動抵抗を低減するための固体潤滑樹脂層55と、撥油性を有してオイルを移動させる撥油性樹脂層50が形成されている。これにより、スカート40の摺動面44には、固体潤滑樹脂層55と、撥油性樹脂層50のいずれかが面している。
摺動面44には、図6に示すように、摺動面中心線Eに対して線対称に、帯状の撥油性樹脂層50が複数箇所、面している。撥油性樹脂層50は、所定の幅を有する帯状をなしており、直線状に延びている。摺動面44は、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って摺動面44の頂部30側からスカート裾40e側に位置するよう、摺動面中心線Eに対して所定の角度(例えば、45度)で傾斜して延びている。
固体潤滑樹脂層55は、例えば、潤滑材としての二硫化モリブデンと、結合材としてのポリアミドイミド樹脂の混合物で構成される。固体潤滑樹脂層55は、自己潤滑性を有する固体潤滑材である二硫化モリブデンを含むことで、高い潤滑性を有している。なお、固体潤滑材には、二硫化モリブデン以外にも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を用いることができる。固体潤滑樹脂層55は、撥油性樹脂層50に比べて高い潤滑性を有するように、その組成が設定されている。
一方、撥油性樹脂層50は、例えば、撥油性を有する部材としてのフッ素樹脂と、結合材としてのポリアミドイミド樹脂の混合物で構成される。フッ素樹脂を含むことで、撥油性樹脂層50は、高い撥油性を有している。なお、フッ素樹脂には、PTFE等の様々なフッ素樹脂を用いることができる。撥油性樹脂層50は、前述の固体潤滑樹脂層55に比べて、高い撥油性(油を弾く能力)を有するように、その組成が設定されている。
これら樹脂コート層である固体潤滑樹脂層55と撥油性樹脂層50は、図7に示すように、スカート40の基材41上に重ねられて設けられて、基材41上に2重の層をなしている。スカート40の基材41の直上には、全面に亘って、撥油性樹脂層50が形成されている。さらに、撥油性樹脂層50の直上には、固体潤滑樹脂層55が形成されている。固体潤滑樹脂層55には、後述する案内溝60の形状をなす貫通孔58が複数形成されており、撥油性樹脂層50の上に、貫通孔58が形成された固体潤滑樹脂層55を重ねることで、摺動面44において貫通孔58から撥油性樹脂層50が帯状に露出することとなる。
このようにしてスカート40の摺動面44には、固体潤滑樹脂層55の貫通孔58により側壁64の形状が規定されて、ピストン中心軸C側(図2参照)に窪んで、摺動面周端部48からのオイルを摺動面中央部46に導くことが可能な案内溝60が形成されている。案内溝60の溝底62には、撥油性樹脂層50が露出しており、摺動面44の一部を構成している。案内溝60の側壁64は、固体潤滑樹脂層55で構成されている。図6に示すように、溝底62に撥油性油脂層50を有する案内溝60は、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って摺動面44の頂部30側からスカート裾40e側に位置するよう、摺動面中心線Eに対して傾斜して延びている。
このように構成されたピストン20は、シリンダボア14内を往復運動しているとき、摺動面周端部48が、摺動面中央部46に比べて油膜が厚いものとなっている。加えて、シリンダ壁15に付着しているオイルをピストン20リングが掻き落としているため、摺動面周端部48のうち頂部30側の部位48aにオイルが多く付着している。このオイルは、オイルの自重や、シリンダ壁15とオイルリングの間をヘッド側からクランク側に吹き抜けるブローダウンガスにより、摺動面周端部48において、案内溝60内に流入する。
摺動面周端部48において、案内溝60内に流入したオイルは、溝底62を摺動面中央部46に向けて流れる。溝底62は、撥油性樹脂層50で構成されているため、案内溝60内において、オイルは、溝底62に粘着することなく、良好に摺動面中央部46に流れることができる。案内溝60のうち、摺動面中心線E側の端68に流れ着いたオイルは、ここから摺動面中央部46にある固体潤滑樹脂層55の上に供給される。このようにして、案内溝60の溝底62に面する撥油性樹脂層50は、スカート40の摺動面周端部48にあるオイルを、摺動面中央部46に導くことができる。これにより、スカート40の摺動面44における油膜厚さをより均一化することが可能となる。
以上に説明したように本実施例に係るピストン20では、スカート40の摺動面44には、摺動面中心線Eに対して傾斜している撥油性樹脂層50が設けられるものとした。内燃機関10の作動時において、摺動面周端部48に多く付着しているオイルを、摺動面44に露出している撥油性樹脂層50により摺動面中央部46に導くことができ、スカート40の摺動面44における油膜厚さを、より均一なものとすることができる。
また、本実施例に係るピストン20では、摺動面44には、固体潤滑性を有する固体潤滑樹脂層55と、撥油性を有する撥油性樹脂層50のいずれかが面しており、撥油性樹脂層50は、固体潤滑樹脂層55に比べて、撥油性の高いものとなっている。潤滑性に優れた固体潤滑樹脂層55が、シリンダ壁15とスカート40の摺動面44との間で生じる摺動抵抗を低減すると共に、撥油性樹脂層50が摺動面周端部48に付着しているオイルを摺動面中央部46に導くことで、摺動面44における油膜厚さを均一化することができる。
また、本実施例に係るピストン20では、撥油性樹脂層50は、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って、スカート裾40e側に位置するようの延びているものとしたので、摺動面周端部48にあるオイルを、オイルの自重やブローダウンガスを利用して、撥油性樹脂層50に沿って摺動面中央部46に向けて流すことができる。
また、本実施例に係るピストン20では、摺動面44には、摺動面周端部48から摺動面中央部46に向けて、摺動面中心線Eに対して傾斜を付けて延びている案内溝60が形成されており、案内溝60の溝底62には、撥油性樹脂層50が露出しているものとしたので、摺動面周端部48にあるオイルを溝内に取り込み、撥油性樹脂層50の溝底62を、摺動面中央部46に向けて流すことができる。溝底62が撥油性樹脂層50で構成されているため、溝底62にオイルが付着することなく、摺動面周端部48からのオイルを摺動面中央部46に導くことができる。
なお、本実施例に係るピストン20において、摺動面中心線Eを中心として線対称に、両側にそれぞれ3つの、撥油性樹脂層50を溝底62とする案内溝60を設けるものとしたが、案内溝60及び撥油性樹脂層50の態様は、これに限定されるものではない。
例えば、図8に示す変形例のように、スカート40の摺動面44のうち頂部30側には、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従ってスカート裾40e側に位置するよう摺動面中心線Eに対して傾斜して延びており、かつ、他の案内溝60に比べて短く構成された、案内溝60Bを設け、その溝底62に撥油性樹脂層50を有するものとしても良い。案内溝60Bを設けることで、摺動面中央部46のうち頂部30側の部位46aにもオイルを導くことができる。
また、図9に示す変形例のように、スカート40の摺動面44のうち、摺動面中心線Eに対してピストン周方向の一方側と他方側で、溝底62に撥油性樹脂層50を有する案内溝60の摺動面中央部46側の端が、摺動面中心線Eに沿う方向において交互に配設されるものとしても良い。このように案内溝60すなわち撥油性樹脂層50の摺動面中央部46側の端を配設することで、摺動面中心線Eに沿う方向において均一に、摺動面中央部46にオイルを供給することができる。
また、図10に示す変形例のように、溝底62に撥油性樹脂層50を有する案内溝60が、摺動面中心線Eまで延びているものとしても良い。このように、溝底62に撥油性樹脂層50を有する案内溝60の摺動面中央部46側の端を、摺動面中心線Eに沿って設定することで、摺動面周端部48からのオイルを、摺動面中央部46のうち摺動面中心線Eが通る部位まで確実に導くことができる。
本実施例に係るピストンの構成について、図11及び図12を用いて説明する。図11は、ピストンのスカートを摺動面側から見た図である。図12は、オイルリング溝と案内溝との配置関係を示す図である。本実施例に係るピストンは、スカートの摺動面中央部において、案内溝の摺動面中心線E側の端を接続する接続溝が設けられている点で、実施例1と異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例1と略共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例に係るピストン20Bにおいて、図11に示すように、スカート40Bの摺動面44には、摺動面中心線Eに対して線対称に、2つの案内溝70が形成されている。案内溝60は、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って摺動面44Bの頂部30側からスカート裾40e側に位置するよう、摺動面中心線Eに対して傾斜して延びている傾斜部(60E,60F)と、複数ある傾斜部(60E,60F)の摺動面中心線E側の端同士を接続している接続部72とを有している。
加えて、複数ある傾斜部(60E,60F)のうち、最もピストン頂部30側にある傾斜部60Eの摺動面周端部48側、すなわちピストン頂部30側の端60eは、オイルリング溝36まで達している。詳細には、図12に示すように、案内溝60の傾斜部(60E,60F)の溝底62が、オイルリング溝36のスカート裾40e側の側壁36aに連続しており、傾斜部(60E,60F)の溝底62には、撥油性樹脂層50が面している。つまり、撥油性樹脂層50は、案内溝70の傾斜部60Eに沿って、オイルリング溝36にまで達している。
このように構成されたピストン20Bは、クランク側に移動(下降)して、オイルリング76がシリンダ壁15に付着している余分なオイルを掻き落とすと、オイルの一部は、オイルリング溝36内に取り込まれる。オイルリング溝36よりもクランク側にある、傾斜部60Eのピストン頂部30側(摺動面周端部48側)の端60eに流入する。これにより、オイルリングがシリンダ壁15から掻き落とすオイルを積極的に案内溝70に供給することができる。
案内溝70の傾斜部(60E,60F)は、ピストン頂部30側の端60e、すなわち摺動面44B部側の端60eから流入したオイルを摺動面中心線E側に流し、接続部72に流入させる。接続部72は、各傾斜部(60E,60F)から摺動面中心軸E側に流れてきたオイルを合流させて、摺動面中心線Eに沿って、スカート裾40e側に流す。
このように、オイルリングが掻き落とし、摺動面周端部48のうち頂部30側にあるオイルを、傾斜部(60E,60F)により摺動面中央部46の頂部30側に導くと共に、摺動面中央部46の頂部30側に導かれたオイルを、接続部72により、速やかに摺動面中央部46に流して、スカート裾40e側の部位に向けて導くことができる。これにより、内燃機関10が高回転速度・高負荷領域で作動している状態において、油膜厚さが最も薄くなる摺動面中央部46に、速やかに潤滑油を供給することができる。
以上に説明したように本実施例に係るピストン20Bでは、摺動面中心線Eに対して傾斜して延びる複数の傾斜部(60E,60F)と、摺動面中心線Eに沿って延びて、各傾斜部(60E,60F)の摺動面中心線E側の端同士を接続する接続部72とを有しており、接続部72は、各傾斜部(60E,60F)からのオイルを合流させるものとした。これにより、摺動面周端部48にあるオイルを傾斜部(60E,60F)により摺動面中央部46に導くと共に、摺動面中央部46に導かれたオイルを、スカート裾40e側に速やかに導くことができる。
また、本実施例に係るピストン20Bでは、案内溝60の傾斜部(60E,60F)のうち最もピストン頂部30側にある端60eは、オイルリング溝36に連通しているものとしたので、オイルリングが掻き落として、オイルリング溝36内に取り込まれたオイルを、ピストン頂部30側の端60eから案内溝70の傾斜部(60E,60F)に流入させることができる。
なお、上述した各実施例において、ピストン(20;20B)を主に構成する基材41の直上には、撥油性樹脂層50が設けられており、固体潤滑樹脂層55は、案内溝(60;70)の形状をなす貫通孔が形成されており、撥油性樹脂層50の直上に固体潤滑樹脂層55が設けられて、案内溝(60;70)の溝底62に撥油性樹脂層50が露出しているものとしたが、溝底に撥油性樹脂層を有する案内溝の態様は、これに限定されるものではない。
例えば、図13に示すように、基材41の直上に、溝の幅に比べて幅広い撥油性樹脂層50を設けて、さらに、基材41と撥油性樹脂層50の端部とを覆うように固体潤滑樹脂層55を設けるものとしても良い。このように撥油性樹脂層50と固体潤滑樹脂層55を形成することで、撥油性樹脂層50が基材41から剥がれてしまうことをより確実に防止することができる。
また、図14に示すように、基材41の直上に、撥油性樹脂層50と、固体潤滑樹脂層55とを、並列に設けるものとしても良い。撥油性樹脂層50の使用量を最小限にして、溝底62に撥油性樹脂層50を有する案内溝(60;70)を実現することができる。
また、上述した各実施例において、摺動面(44;44B)には、撥油性樹脂層50を溝底62とする案内溝(60;70)を設けるものとしたが、摺動面(44;44B)における撥油性樹脂層50と固体潤滑樹脂層55の配置関係は、これに限定されるものではない。摺動面周端部48からのオイルを摺動面中央部46に導くことができれば良く、例えば、図15に示すように、案内溝(60;70)を設けることなく、摺動面(44;44B)において、撥油性樹脂層50の表面50aと固体潤滑樹脂層55の表面55aが連続しているものとしても良い。このように構成した場合、シリンダ壁15と摺動面(44;44B)の撥油性樹脂層50の表面50aとの間の隙間で以って、摺動面周端部48からのオイルを摺動面中央部46に導くことができる。
また、上述した各実施例において、撥油性樹脂層50は、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って、スカート裾40e側に位置するよう、延びているものとしたが、撥油性樹脂層50が、摺動面中心線Eに対して傾斜する角度は、これに限定されるものではない。例えば、摺動面周端部48から摺動面中心線Eに向かうに従って、ピストン頂部30側に位置するよう、延びているものとしても良い。このように撥油性樹脂層50が延びる角度を設定することで、ピストン(20;20B)がクランク側への移動している時に、シリンダ壁15と、ピストン(20;20B)の摺動面(44;44B)との速度差からオイルに生じるせん断力を利用して、摺動面周端部48にあるオイルを摺動面中央部46に導くことができる。
以上のように、本発明は、内燃機関用のピストンに有用であり、特に、自動車に原動機として搭載される内燃機関に適している。
実施例1に係る内燃機関におけるピストン周辺の構成を示す断面図である。 実施例1に係るピストンの冷間時におけるスカートの形状を示す図である。 実施例1に係るピストンの冷間時におけるスカートの断面形状を示す図である。 内燃機関が低回転速度又は低負荷で作動している場合の、スカートの摺動面における油膜厚さ分布を示す図である。 内燃機関が高回転速度又は高負荷で作動している場合の、スカートの摺動面における油膜厚さ分布を示す図である。 実施例1に係るピストンのスカートを摺動面側から見た図である。 実施例1に係るピストンの基材上に形成された樹脂コート層の断面図である。 実施例1の変形例に係るピストンのスカートを摺動面側から見た展開図である。 実施例1の変形例に係るピストンのスカートを摺動面側から見た展開図である。 実施例1の変形例に係るピストンのスカートを摺動面側から見た展開図である。 実施例2に係るピストンのスカートを摺動面側から見た図である。 実施例2に係るピストンにおけるオイルリング溝と案内溝との配置関係を示す図である。 他の態様に係るピストンの基材上に形成された樹脂コート層の断面図である。 他の態様に係るピストンの基材上に形成された樹脂コート層の断面図である。 他の態様に係るピストンの基材上に形成された樹脂コート層の断面図である。
符号の説明
10 内燃機関
12 シリンダブロック
15 シリンダ壁
20,20B, ピストン
30 頂部(ピストン頂部)
36 オイルリング溝
40 スカート
41 基材
44,44B 摺動面(外周面)
46 摺動面中央部
48 摺動面周端部
50 撥油性樹脂層
55 固体潤滑樹脂層
60,60B 案内溝
60E,60F 案内溝の傾斜部
62 案内溝の溝底
64 案内溝の側壁
70 案内溝
72 案内溝の接続部

Claims (7)

  1. 内燃機関に用いられるピストンであって、
    スカートの摺動面には、撥油性を有する撥油性樹脂層が設けられており、
    撥油性樹脂層は、摺動面のピストン周方向の中央である摺動面中心線に対して傾斜して延びていることを特徴とするピストン。
  2. 請求項1に記載のピストンにおいて、
    摺動面には、固体潤滑性を有する固体潤滑樹脂層と、撥油性樹脂層とのいずれかが面しており、
    撥油性樹脂層は、固体潤滑樹脂層に比べて撥油性の高いものであることを特徴とするピストン。
  3. 請求項1又は2に記載のピストンにおいて、
    撥油性樹脂層は、摺動面のピストン周方向の端部である周端部から摺動面中心線に向かうに従ってスカート裾側に位置するよう、延びていることを特徴とするピストン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のピストンにおいて、
    摺動面には、摺動面周端部から摺動面中央部に向けて、摺動面中心線に対して傾斜を付けて延びており、摺動面周端部からの潤滑油を摺動面中央部に導くことが可能な案内溝が形成されており、
    案内溝の溝底には、撥油性樹脂層が摺動面として露出していることを特徴とするピストン。
  5. 請求項4に記載のピストンにおいて、
    案内溝は、
    摺動面中心線に対して傾斜して延びる複数の傾斜部と、
    摺動面中心線に沿って延びており、各傾斜部の摺動面中心線側の端同士を接続する接続部と、
    を有することを特徴とするピストン。
  6. 請求項5に記載のピストンにおいて、
    撥油性樹脂層は、傾斜部のうち最も頂部側にある端は、オイルリング溝の形状を規定する壁面に接していることを特徴とするピストン。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のピストンにおいて、
    摺動面は、ピストンを主に構成する基材の上に、複数の樹脂層が重ねて設けられて構成されており、
    撥油性樹脂層は、基材の直上に設けられており、
    固体潤滑樹脂層は、案内溝の形状をなす貫通孔が形成されており、
    撥油性樹脂層の直上に固体潤滑樹脂層が設けられて、案内溝の溝底に撥油性樹脂層が露出していることを特徴とするピストン。
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