JP6802181B2 - 溝シールを有するピストンリング - Google Patents

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Description

本発明は、リング側面に溝を有するピストンリングに関する。特に、本発明は、溝内に収容された可撓性材料を有し、有するその可撓性材料によりピストンリング下側面、即ちピストンリングにおいて燃焼室又はピストンヘッドから離れた側の側面がシールされるピストンリングに関する。
ピストンリング、特に、コンプレッションリングは、典型的には、内燃機関の第1ピストンリング溝(頂部)及び第2ピストンリング溝(中央部)に装着される。コンプレッションリングは、以下の機能特性を特徴とする。
1.クランクケースを燃焼ガスに対してシールする。
2.余分な潤滑油を掻き落とし、これによりシリンダ内壁に残留する潤滑油を可及的に僅かとして燃焼可能とする。
これらの機能を実現するために、接触面が球面状のリングが使用される。コンプレッションリングにおいて、燃焼ガスの大部分は、合口を介してのみならず、壁厚及び直径によってはリング下側面も介して、クランクケース方向に流れる。現在のコンプレッションリングにおいて、このような流れは、主として、接触領域におけるピストンリング側面だけでなくピストンリング溝側面における表面粗さ及び起伏に起因する。更に、温度の影響下でピストンリング溝に変形が生じて、やはりシール効果に悪影響を及ぼす可能性がある。
従来技術においては、接触面上に最大接触点を有する対称的又は球面対称的なコンプレッションリングが既知である。この場合、ピストンリング溝側面及びピストンリング側面は、ピストンリングが周方向に規定の可動性を得られるよう、規定の表面粗さで形成される。通常、ピストンリング溝の起伏や、ピストンリング自体の起伏は考慮されない。
既知のピストンリングは、例えば、特許文献1(ドイツ国特許出願公開第102010034870号明細書)及び特許文献2(ドイツ国特許出願公開第19942241号明細書)に開示されている。特許文献1に開示のピストンリングにおいては、軸線方向に貫通孔が設けられることにより、ピストンリングの壁厚が意図的に脆弱化されている。この場合、壁厚の意図的な脆弱化は、特に、貫通孔がエッジ近傍、即ちピストンリングの内径近傍に設けられれば最も効果的である。特許文献2に開示のピストンリングは、ピストンリング溝側面にクロムコーティングが施されたピストンリング溝を有する。
ドイツ特許出願公開第102010034870号明細書 ドイツ特許出願公開第19942241号明細書
本発明の課題は、リング下側面とピストンリング溝下側面との間のギャップで生じる「ブローバイ」を低減することである。
この課題は、請求項1の特徴を有するピストンリングにより解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に記載した通りである。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1個のリング側面シール用のピストンリングが提供され、その少なくとも1つのリング側面シール溝が、ピストンリングのリング下側面に配置される。この場合にリング下側面とは、ピストンリングにおいて燃焼室又はピストンヘッドから離れた側の側面を指す。更に、本発明に係るピストンリングは、リング上側面及び/又はリング内面からリング側面シール溝又はリング側面シール溝の底面に向けて延在する開口を備える。これにより、燃焼ガスは、開口を通ってリング側面シール溝内に流入し、そのシール溝内に配置されたリング側面シールを押圧するため、リング下側面及びピストンリング溝下側面間のシールギャップにおけるシール効果を高めることができる。
従来技術において、リング下側面及びピストンリング溝下側面間のシールギャップにおけるシール効果は、規定の表面粗さを有する摩擦接触部における僅かなギャップによって得られるが、そのシール効果は、ピストンリングギャップ又はピストンリング合口に生じるブローバイに対するシール効果に比べれば殆ど無視できる程度である。今日に至るまで、リング下側面及びピストンリング溝下側面間のシールギャップにてシールが使用されることはなかった。これは、大きな熱応力及び機械的応力が作用すること、ピストンからピストンリングを介してシリンダ内壁に対して熱伝導が生じること、更にはピストンリングを周方向に回転自在とするのが望ましいこと等の理由による。本発明は、リング下側面に配置された1個以上のシール要素により、リング下側面及びピストンリング溝下側面間のシールギャップにおけるシール効果を高めることを目的としている。これらシール要素は、ピストンリング及びピストンリング溝間におけるギャップ全体を完全にシールするのではなく、リング下側面及びピストンリング溝下側面間におけるギャップのみを、より良好にシールすべきものである。
本発明に係るピストンリングの例示的な実施形態において、少なくとも1個のリング側面シールの一部がリング側面シール溝内に配置され、少なくとも1個のシールの少なくとも一部が少なくとも1つのリング側面シール溝内に収容される。これにより、より大きなピストンリングシール、特に、より厚いピストンリングシールを使用できるため、耐用年数又は作動期間を延ばすことが可能となる。好適には、少なくとも1個のリング側面シールは、少なくとも1つのリング側面シール溝内にて軸線方向に移動可能に配置される。これにより、燃焼ガスが開口を通ってリング側面シール及びリング側面シール溝の底面間におけるスペースに流入し、リング側面シールをピストンのリング溝下側面に対して押圧することが可能となる。この場合、リング下側面には、少なくとも1つのリング側面シール溝が設けられている。即ち、2つ、3つ又はそれ以上のリング側面シール溝をリング下側面に配置し、1個以上のリング側面シールを収容する構成としてもよい。
本発明の他の例示的な実施形態において、少なくとも1つのリング側面シール溝は、台形状又は矩形状に形成される。
ピストンリング他の例示的な実施形態において、少なくとも1つのリング側面シール溝は、ダブテール状に形成される。この溝形状の主な利点は、ピストンリングをピストンリング溝に取り付ける際にリング側面シールが外れ難いことである。
ピストンリングの他の例示的な実施形態において、少なくとも1つのリング側面シール溝は、ピストンリング合口の手前で終端している。この実施形態において、リング側面シール溝内に配置されたリング側面シールは、リング側面シール溝内からリング合口方向に向けて側方方向に脱出できないため、耐用年数を延ばすことが可能となる。
ピストンリングの他の例示的な実施形態において、リング側面シール溝は、ピストンリング合口まで延在している。これにより、ピストンリング合口を越えて延在する閉鎖シールリングをリング側面シール溝内に配置することが可能となる。この場合、リング側面シール溝は、合口に向けて拡大するよう形成可能であるため、リング側面シールをリング側面シール溝内にて移動させることができる。ただし、リング側面シール溝又はリング側面シールには、リング側面シール溝内に配置されたリング側面シールの周方向運動を抑止する要素を設ける構成としてもよい。
ピストンリングの他の例示的な実施形態において、リング側面シールは、Oリングとして構成される。
ピストンリングの例示的な実施形態において、ピストンリングは、リング上側面からリング側面シール溝に向けて延在する開口を備える。この場合、開口は、リング側面シールによってピストンリング溝下側面が押圧されるよう機能する。即ち、燃焼室からの燃焼ガスが開口を通ってリング側面シールの後方に流入し、これによりピストンリング溝下側面が押圧される。この点は、ダブテール状のリング側面シール溝によって実現するのが好適である。なぜなら、ダブテール状のリング側面シール溝の場合、一領域により大きな圧力が作用し、従ってリング側面シールに対してより大きな力を及ぼすことができるからである。
ピストンリングの他の実施形態において、ピストンリングは、ピストンリング内面からリング側面シール溝に向けて延在する開口を備える。燃焼ガスは、リング上側面及びリング溝上側面間だけではなく、ピストンリング内側又は内面及びピストンリング溝の底面間にも存在する。従って、この実施形態のピストンリングにおいては、リング内面からリング側面シール溝内に配置されたリング側面シールの上方に向けて半径方向にチャネルが延在するよう構成することもできる。このような実施形態において、燃焼ガスは、リング側面シールの後方に流入可能であり、従ってリング側面シールをピストンリング溝下側面に対して押圧することができる。これにより、リング下側面及びピストンリング溝下側面間におけるシール効果が高まる。リング側面シールとしては、弾性を有すると共に、リング側面シール溝を完全に満たさないものを使用することができる。これにより、燃焼ガスの圧力で、リング側面シールをピストンリング溝下側面に対して押圧することができ、従ってリング下側面及びピストンリング溝下側面間におけるギャップがシールされる。リング側面シール溝は、リング下側面の一部にのみ延在するため、負荷伝達は、リング側面シール溝が形成されていない面を介して生じる。
ピストンリングの他の例示的な実施形態において、少なくとも1個のリング側面シールの材料は、弾性を有する。弾性的なリング側面シール材料を使用すれば、より良好なシール効果を得ることができる。これは、リング側面シールの底面及びリング側面シール間のチャンバにおける圧力により、リング側面シール材料が変形するからである。
ピストンリングの他の例示的な実施形態において、少なくとも1個のリング側面シールの材料は、銅、青銅及び/又はアルミニウム等の金属材料を備え、及び/又は、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴム又は耐熱性エラストマ等の耐熱性プラスチックを備える。銅、青銅及び/又はアルミニウム、又はそれらの合金は、比較的容易に製造及び加工することができる。このような種類の金属材料であれば、リング側面シールの強度及び耐熱性を正確に調整することができる。更に、金属材料であれば、各シール面、特にアルミニウム製ピストンにおけるピストンリング溝下側面と相互作用するよう材料硬度を調整し、これにより特に良好なシール効果を得ることが可能となる。ポリテトラフルオロエチレンは、大きな熱的応力及び機械的応力に耐え得る従来既知の材料であり、その材料によってリング側面シールの一部又は全部を構成することができる。シリコーン製シールは、今日においては高い精度及び高い温度安定性で製造することが可能となっている。ポリパラフェニレンも、過酷環境下に耐え得るプラスチックとして使用することができる。リング側面シールには、コーティングを施すことも可能である。これにより、各摩擦パートナー、即ちアルミニウム製ピストン及び鋳鉄製又は鋼製ピストンリングの材料特性を考慮することができる。
リング側面シールを有するピストンリングの他の例示的な実施形態において、少なくとも1個のリング側面シールの材料は、ピストンリング自体の材料よりも顕著に大きな熱膨張係数を有する。これにより、シール材料は、作動温度の上昇に伴いリング側面シール溝内から突出可能であるため、当該箇所におけるシール効果が高まる。
更に、リングは、特に低温状態のエンジン始動時に、ピストンリング溝内にて周方向に依然として運動を生じることができる。
リング側面シールを有するピストンリングの他の例示的な実施形態において、少なくとも1つのリング側面シールは、ピストンリングの半径方向内側半部に配置される。従来のコンプレッションリングにおける球状の摩耗は、エンジンの作動時にリングがねじれを生じることを示唆している。シール効果は、主に作動行程時に必要とされるから、シールは、ピストンリング側面及びピストンリング溝側面間の最大表面圧力が生じる箇所にも配置されるのが好適である。更に、この構成により、ピストンからピストンリングを介してシリンダ内壁に対して生じる熱伝導に関する影響が最小化される。
好適な実施形態において、ピストンリングは、コンプレッションリングのことを指す。本発明は、コンプレッションリングに適用するのが最適である。これは、コンプレッションリングにおいて最大の圧力差が生じるからである。オイルリングは、油膜が形成されるため既に比較的良好にシールされている。
従来のピストンリングを装着状態で示す断面図である。 本発明に係るピストンリングの一実施形態の断面図である。 本発明に係るピストンリングの一実施形態の平面図である。 本発明に係るピストンリングを装着状態で示す断面図である。 本発明に係るピストンリングの他の断面図を示す。 本発明に係るピストンリングの他の一実施形態の平面図を示す。 本発明に係る他のピストンリングを装着状態で示す断面図である。 本発明に係る他のピストンリングの他の断面図である。
以下、個々の例示的な実施形態を略図に基づいて詳述する。
添付図面及び以下の記載において、同一又は類似の要素及び構成要素は、同一参照符号で表すものとする。
図1は、ピストン44におけるピストンリング溝46に装着又は配置された従来技術のピストンリング42の断面図を示す。従来技術のピストンリング42は、接触面4により、ライナ又はシリンダ40に対して当接している。ピストンリング42は更に、図1の頂部に位置する燃焼室から離れた側の側面又はリング下側面8により、ピストンリング溝下側面54上に配置されている。図1において、ピストンリング溝下側面54の表面粗さは、明瞭性を高める見地から極端に誇張して表されている。リング上側面6は、エンジンの作動行程時に、燃焼ガスによってピストンリング42がピストンリング溝内にて下方に向けて押圧されていれば、リング溝上側面48から離間している。リング内面10とピストンリング溝底面50との間には、リング後方容積部52が位置している。エンジン作動行程時において、リング上側面6とリング溝上側面48との間のギャップに生じる圧力P1は、ピストンリング溝の底部52に生じる圧力P2に比べて大きい。リング下側面8及びピストンリング溝下側面54における表面粗さに起因し、燃焼ガスの一部が圧力P2と共にシールギャップAを通過して漏出する可能性がある。本発明の課題は、シールギャップAのシール効果を高めることである。従来技術においては、この課題を解決するため、リング下側面8及びピストンリング溝下側面54における表面粗さの低減化が試みられてきた。
図2は、本発明に係るピストンリングの一実施形態の断面図を示す。図示のピストンリングには、リング側面シール14が配置されたリング側面シール溝12が設けられている。リング側面シール溝12及びリング側面シール14は、リング下測面8の一部だけを覆っているため、リング下側面8の大部分はピストンリング溝下側面(図示せず)に接触可能であり、従ってピストンからリング2を介してシリンダ内壁に対して生じる熱伝導は実質的に影響を受けることがない。リング側面シール14には、より大きな熱膨張係数を有する材料を使用することができるため、特に作動温度に達したエンジンにおけるギャップがより効果的にシールされる。リング側面シール溝12の底面からは開口18が上方に向けて延在しており、従ってリング側面シール溝12内に配置されたリング側面シール14を、燃焼ガスにより、本発明に係るピストンリングが装着されたピストンにおけるピストンリング下側面に対して押圧することができる。
図2に示す矩形状溝を形成する代わりに、台形状溝又はU字状溝を形成してもよい。図2において、リング側面シール14は、ピストンリング2の半径方向内側半部(IH)内に配置されている。
図3Aは、本発明に係るピストンリング2の一実施形態の平面図を示す。この平面図においては、リング上側面6が表され、接触面4によって外側エッジが形成され、更にはピストンリング合口22が表されている。リング側面シール溝12は、ピストンリング2の下側に形成されているため、破線で表されている。図示の実施形態において、リング側面シール溝12は、ピストンリング合口22の直前で終端している。ただし、リング側面シール溝12は、ピストンリング合口22まで延在する構成としてもよい。この場合、機械的手段を使用することにより、リング側面シール14がリング側面シール溝12から周方向に抜け出るのを回避することができる。
図3Bは、本発明に係るピストンリングの装着状態での断面図を示す。図示のピストンリング2の平面図は、図3Aの平面図に対応している。ピストンリングは、ピストンリング溝内に嵌め込まれている。図示のリング側面シール溝12は、リング側面シール14をリング側面シール溝12内に保持するために台形状に形成されている。ピストンリング2には、リング上側面6からリング側面シール溝12に向けて延在する開口18が設けられている。これら開口18により、燃焼ガスが圧力P1と共にリング側面シール溝12内まで広がり、従ってリング側面シール14をリング側面シール溝12から押し出してピストンリング下側面54に対して押圧することができる。リング側面シール14が十分な弾性を有するのであれば、リング側面シール溝12のテーパ比に応じて、ピストンリング溝側面54に作用する圧力を増加させることができる。図3Bにおいて、リング側面シール14は、ピストンリング2の半径方向の中央部に配置されている。
図3cは、本発明に係るピストンリング2の他の断面図を示す。図示のピストンリング2の平面図も、やはり図3Aの平面図に対応している。リング側面溝12は、平行四辺形状に形成されているため、Oリング16又は開放Oリング16として構成されたリング側面シール14にとってより良好なシール形状が付与されている。ただし、Oリング16は、合口領域にて、燃焼ガスに曝されるのに十分な材料強度を有すると共に、摩耗を生じないよう、やはり合口領域にてリング側面シール溝12の端部がスムーズにテーパ付けされていれば、閉鎖Oリング16として構成してもよい。
図4Aは、本発明に係るピストンリング2の他の一実施形態の平面図を示す。図示の平面図において、リング下側面6及びリング側面シール溝12又はリング側面シール14が下方から確認できる。接触面4によって外側エッジが形成され、更にはピストンリング合口22が表されている。ピストンリング2の内側又は内面10からは開口20がリング側面シール溝12に向けて延在している。これら開口20は、ピストンリング2内にて半径方向に延在しているため、破線で表されている。図示の実施形態においても、リング側面シール溝12は、ピストンリング合口22の直前で終端している。この場合、シール14に作用する圧力は、図3A〜図3Cに示す実施形態に比べて小さいため、過度な力によってリング側面シール14がリング側面シール溝12から押し出されることが回避される。
図4Bは、本発明に係る他のピストンリング2の装着状態での断面図を示す。図示のピストンリング2の平面図は、図4Aの平面図に対応している。図示のリング側面シール溝12は、リング側面シール14をリング側面シール溝12内に保持するために台形状に形成されている。ピストンリング2には、その内面10からリング側面シール溝12に向けて延在する開口20が設けられている。これら開口20により、燃焼ガスが圧力P2と共にリング側面シール溝12内まで広がり、従ってリング側面シール14をリング側面シール溝12から押し出してピストンリング溝下側面54(図示せず)に対して押圧することができる。
図4Cは、本発明に係る他のピストンリング2の他の断面図を示す。図示のピストンリング2の平面図も、やはり図4Aの平面図に対応している。図示のリング側面シール溝12は、矩形状に形成されているため、シールがピストンリング溝下側面54(図示せず)に向けて変位する際の抵抗力を可及的に僅かとすることができる。リング側面シール溝12の形状に起因して抵抗力が僅かであるため、より小さな圧力P2しか作用せずとも、シールギャップにおけるシール効果を高めることができる。図4Cにおいて、リング側面シール14は、ピストンリング2の半径方向外側半部(AH)内に配置されている。
本明細書においては、反復を回避するために、リング側面シール溝12、リング側面シール14、開口18,20、並びに半径方向におけるリング側面シール溝の位置に関する全ての組み合わせを個別に記載していないが、上述した実施形態から導き出されるこれら組み合わせも開示されていると考えるべきである。
2 ... ピストンリング
4 ... 接触面
6 ... リング上側面
8 ... リング下側面
10 ... リング内面
12 ... リング側面シール溝
14 ... リング側面シール
16 ... Oリング
18 ... リング上側面(6)からリング側面シール溝(12)に向けて延在する開口
20 ... リング内面からリング側面シール溝に向けて延在する開口
22 ... ピストンリング合口
40 ... ライナ又はシリンダ
42 ... 従来技術のピストンリング
44 ... ピストン
46 ... ピストンリング溝
48 ... ピストンリング溝上側面
50 ... ピストンリング溝底面
52 ... リング後方容積部
54 ... ピストンリング溝下側面
A ... リング下側面及びリング溝下側面間におけるシールギャップ
AH ... ピストンリングの半径方向外側半部
IH ... ピストンリングの半径方向内側半部
P1 ... リング上側面に作用する燃焼ガス圧力
P2 ... リング後方容積部に作用する燃焼ガス圧力

Claims (13)

  1. 少なくとも1個のリング側面シール(14)用のピストンリング(2)であって、少なくとも1つのリング側面シール溝(12)が、前記ピストンリングのリング下側面(8)に配置され、更にリング上側面(6)及び/又はリング内面(10)から前記リング側面シール溝(12)に向けて延在する開口(18)と、前記少なくとも1つのリング側面シール溝(12)内に少なくとも部分的に収容されるリング側面シール(14)とを備えるピストンリング。
  2. 請求項1に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1つのリング側面シール溝(12)が、台形状に形成されているピストンリング。
  3. 請求項1又は2に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1つのリング側面シール溝(12)が、ダブテール状に形成されているピストンリング。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1つのリング側面シール溝(12)が、ピストンリング合口の手前で終端しているピストンリング。
  5. 請求項1〜の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記リング側面シール溝(12)が、前記ピストンリング合口まで延在しているピストンリング。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1個のリング側面シール(14)が、Oリング(16)として構成されているピストンリング。
  7. 請求項1〜5の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記開口(18)が、前記リング上側面(6)から前記リング側面シール溝(12)に向けて延在しているピストンリング。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、開口(20)が、前記リング内面(10)から前記リング側面シール溝(12)に向けて延在しているピストンリング。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1個のリング側面シール(14)の材料が、弾性を有するピストンリング。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1個のリング側面シール(14)の材料が、銅、青銅及び/又はアルミニウム等の金属材料を備え、及び/又は、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴム及び/又は耐熱性エラストマ等の耐熱性プラスチックを備えるピストンリング。
  11. 請求項1〜8の何れか一項に記載のリング側面シール(14)を有するピストンリング(2)であって、前記少なくとも1個のリング側面シール(14)の材料が、前記ピストンリング(2)よりも大きい熱膨張係数を有するピストンリング。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載のピストンリング(2)であって、前記少なくとも1個のリング側面シール(14)が、前記ピストンリング(2)の半径方向厚さの内側半部に配置されているピストンリング。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載のピストンリング(2)であって、コンプレッションリング(2)として構成されているピストンリング。
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