JP2009024167A - ビニル化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱および/または光で硬化でき、硬化物が優れた誘電特性ならびに耐熱性を有するビニル化合物の製造方法に関して、生成した塩を効率よく除去可能で且つ、イオン性不純物、および加水分解性ハロゲンの含有量が少ない、製造効率的に有利な製造方法を提供する。
【解決手段】 特定の2官能フェニレンエーテルオリゴマーの非プロトン性極性溶媒溶液を、アルカリ金属のアルコキシド存在下、ビニルベンジルハライドを反応させて、特定のビニル化合物を合成する製造方法において、この反応溶液を特定量の酸性物質で酸性化した後、生成した塩を除去して得られた溶液を、特定量のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を添加した後、生成した塩を除去して得られた溶液を、水または水/アルコール混合溶液と混合して固形物を析出させることを特徴とするビニル化合物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、2官能フェニレンエーテルオリゴマーとビニルベンジルハライドを反応させることで得られるビニル化合物の製造方法に関するものであり、特に反応中に生成する塩の除去が容易で、さらに、イオン性不純物の含有量が著しく少なく、工業的に有利なビニル化合物の製造方法に関する。
本発明者等は、ポリフェニレンエーテル樹脂の優れた誘電特性、耐熱性を引き継いだ2官能フェニレンエーテルオリゴマーの末端に、ビニル基を導入することで、硬化性が良好で、誘電特性、耐熱性に優れるビニル化合物が得られること(特許文献1,2参照)、及び、イオン性不純物の含有量が著しく少なく、工業的に有利な該ビニル化合物の製造方法を見いだしている(特許文献3,4参照)。しかしながら、この製造方法においては、合成工程において生成する塩の除去に長時間を要するため、製造効率の悪化が問題となっていた。
特開2004-59644号公報 特開2004-67727号公報 特開2005-126523号公報 特開2006-28111号公報
本発明は、上述の事実に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、熱および/または光で硬化でき、硬化物が優れた誘電特性ならびに耐熱性を有するビニル化合物の製造方法に関して、生成する塩を効率よく除去可能で且つ、イオン性不純物、および加水分解性ハロゲンの含有量が少ない、製造効率的に有利な製造方法を提供することにある。
本発明者等は、ビニル化合物の製造方法について上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2官能フェニレンエーテルオリゴマーとビニルベンジルハライドとの反応を行い、その後反応溶液を過剰の酸性物質で酸性化することで、生成する塩の粒子径が増大して沈降速度が顕著に向上し、塩の除去に要する時間を大幅に短縮できることを見いだした。しかしながら、塩の除去を容易にするために過剰の酸性物質で酸性化した場合、得られたビニル化合物には加水分解性ハロゲンが多量に残存するという問題が新たに生じた。
さらなる検討を重ねた結果、本発明者等は、上記の手法によって得られた塩を除去した後の酸性溶液に、アルカリ性物質を添加することで加水分解性ハロゲンの含有量を低減できることを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、一般式(2)で表される2官能フェニレンエーテルオリゴマーの非プロトン性極性溶媒溶液に、
1) ビニルベンジルハライドのモル数に対して過剰のアルカリ金属のアルコキシド存在下、ビニルベンジルハライドを反応させて、一般式(1)で表されるビニル化合物を合成する工程
2) 反応終了後、アルコキシドのアルカリ金属とビニルベンジルハライドのモル数の差(A)に対して1モル倍以上のモル数(B)の酸性物質を加えて、得られた溶液(a)中に析出した塩をろ過により除去する工程
3) 酸性物質の価数を(x)とした時、
C/(xB−A)=0.1〜0.3
となるモル数(C)のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を加えて、得られた溶液(b)中に析出した塩をろ過により除去する工程
4) 得られたろ液を、水または水とアルコールの混合溶液に混合して、一般式(1)で表されるビニル化合物を析出させる工程
を行うことを特徴とする、一般式(1)で表されるビニル化合物の製造方法である。
Figure 2009024167
(R1、R2、R3、R4は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはフェニル基である。-(O-X-O)-は一般式(3)または一般式(4)で表され、-(Y-O)-は一般式(5)で表される1種類の構造が配列するかまたは2種類以上の構造が任意に配列する。a、bは、同時に0でない0〜30の整数を示す。)
Figure 2009024167
(-(O-X-O)-は一般式(3)または一般式(4)で表され、-(Y-O)-は一般式(5)で表される1種類の構造が配列するかまたは2種類以上の構造が任意に配列する。a、bは、同時に0でない0〜30の整数を示す。)
Figure 2009024167
(R5、R6、R7、R11、R12、R13、R14、R19、R20は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R8、R9、R10、R15、R16、R17、R18は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素である。)
Figure 2009024167
(R21、R22は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R23、R24は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。)
本発明の製造方法を用いることで、加水分解性ハロゲンや残存アルカリ金属イオン類などのイオン性不純物含有量が著しく少ないビニル化合物を効率よく製造することができる。また本発明の製造方法は、合成工程において生成する塩を短時間で効率よく除去できることから、製造効率的に有利なプロセスとなる。さらに該ビニル化合物を熱硬化させた硬化物は、極めて優れた誘電特性を有することから、電気・電子材料用途において高周波対応材料として有利に使用することができる。
一般式(1)で表されるビニル化合物は、一般式(2)で表される2官能フェニレンエーテルオリゴマーを非プロトン性極性溶媒中で、アルカリ金属のアルコキシド存在下、ビニルベンジルハライドと反応させて、合成する。本発明の製造方法はこの反応に続いて、アルカリ金属のアルコキシドの過剰分に対して特定量の酸性物質を加えて得られた溶液(a)中に析出した塩をろ過して除き、次に、特定量のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を加えて得られた溶液(b)中に析出した塩をろ過して除き、得られたろ液を水または水/アルコール混合溶液と混合してビニル化合物を析出させるものである。
本発明で用いられる2官能フェニレンエーテルオリゴマーとは、一般式(2)で表される構造のものであれば、特に限定されないが、好ましくは、一般式(3)または一般式(4)で表される-(O-X-O)-において、R5、R6、R7、R11、R12、R13、R14、R19、R20は炭素数3以下のアルキル基、R8、R9、R10、R15、R16、R17、R18は水素原子または炭素数3以下のアルキル基、一般式(5)で表される-(Y-O)-において、R21、R22は炭素数3以下のアルキル基、R23、R24は水素原子または炭素数3以下のアルキル基である2官能フェニレンエーテルオリゴマーであり、特に好ましくは、一般式(3)または一般式(4)で表される-(O-X-O)-において、R5、R6、R7、R11、R12、R13、R14、R19、R20がメチル基であり、一般式(5)で表される-(Y-O)-が一般式(6)あるいは、一般式(6)と一般式(7)の混合物で示される2官能フェニレンエーテルオリゴマーである。
Figure 2009024167
本発明で使用する一般式(2)で表される2官能フェニレンエーテルオリゴマーは、例えば、特開2004-115619号公報に記載の2価フェノールと1価フェノールとを触媒の存在下、反応溶媒中で、共重合する方法などで製造される。この反応溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メチレンクロライド、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒等が使用され、反応条件としては、通常30〜50℃で、1〜5時間程度反応させることで、2官能フェニレンエーテルオリゴマーが得られる。
本発明で使用する非プロトン性極性溶媒としては、特に限定されないが、好ましくは、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドまたはN-メチル-2-ピロリドンが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を適宜混合して用いる事ができる。これら非プロトン性極性溶媒は任意の量を用いることができるが、好ましくは、2官能フェニレンエーテルオリゴマー100重量部に対して100〜2000重量部、より好ましくは200〜600重量部の範囲で使用される。
この非プロトン性極性溶媒を、2官能フェニレンエーテルオリゴマーを合成した反応溶液に加えて反応溶媒を留去することにより溶媒置換を行い、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの非プロトン性極性溶媒溶液とすると、2官能フェニレンエーテルオリゴマーを単離することなくビニルベンジル化反応を連続的に行えるので好ましい。溶媒置換の際、使用する非プロトン性極性溶媒としては、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの合成に使用した反応溶媒より高沸点であることが望ましい。かかる溶媒置換は常圧下あるいは減圧下で連続あるいはバッチ蒸留にて行うことができる。蒸留釜の温度は任意の温度で行うことができるが、80℃から240℃にて行うことが好ましい。溶媒置換後の2官能フェニレンエーテルオリゴマー反応溶媒の残存率は、2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液中の、好ましくは5wt%以下、より好ましくは2wt%以下とする。
2官能フェニレンエーテルオリゴマーの非プロトン性極性溶媒溶液を使用し、アルカリ金属のアルコキシド存在下、ビニルベンジルハライドと反応させ、一般式(1)で表されるビニル化合物を合成する。この際の反応時間は任意であり、30分から30時間、好ましくは1時間から10時間の範囲で行うことができる。また、反応温度についても特に制限はなく、0〜100℃、好ましくは10〜70℃の範囲で行うことができる。
本発明で用いられるビニルベンジルハライドとしては特に限定されないが、好ましくは、o-ビニルベンジルクロライド、m-ビニルベンジルクロライド、p-ビニルベンジルクロライド、及びこれらの混合体;o-ビニルベンジルブロマイド、m-ビニルベンジルブロマイド、p-ビニルベンジルブロマイド、及びこれらの混合体が挙げられ、単独あるいは2種以上を適宜混合して用いる事ができる。本発明で用いられるビニルベンジルハライドの使用量は、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのフェノール性水酸基1.0モルに対して0.9〜4.0モル、より好ましくは1.0〜2.0モルである。ビニルベンジルハライドの使用量が少ない場合は、未反応のフェノール性水酸基残基が多くなり、硬化物の誘電特性が低下する。また使用量を多くすると、イオン性不純物の原因となる未反応のビニルベンジルハライドが増える。
本発明で用いられるアルカリ金属のアルコキシドとしては特に限定されないが、好ましくは、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシドが挙げられ、単独あるいは2種以上を適宜混合して用いる事ができる。本発明でのアルカリ金属のアルコキシドの使用量としては、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのフェノール性水酸基1.0モルに対して0.9〜4.8モル倍であり、より好ましくは1.0〜2.4モル倍であり、かつビニルベンジルハライド1.0モルに対して1.0〜1.2モル倍を使用する。アルカリ金属のアルコキシドは、反応式(8)に示したようにビニルベンジルハライドと反応してエーテル体を生成するので、ビニルベンジルハライドに対して等モル量以上使用することで、加水分解性不純物の原因となる未反応のビニルベンジルハライドの残存量が極めて少ないビニル化合物を製造することができる。
Figure 2009024167
本発明の製造方法では、一般式(1)で表されるビニル化合物の合成反応終了後、酸性物質を加えて酸性の溶液とすることにより、アルカリ金属イオン類の塩を生成し、効率よく除去する。酸性物質としては、リン酸、硫酸、塩酸、芳香族スルホン酸あるいは芳香族カルボン酸からなる群から選択された、これらの1種もしくは2種以上が使用できる。これらを非プロトン性極性溶媒に溶解した溶液として添加することができる。添加する酸性物質のモル数(B)は2官能フェニレンエーテルオリゴマーをビニルベンジル化した際に用いたアルコキシドのアルカリ金属とビニルベンジルハライドのモル数の差(A)に対して1モル倍以上であり、ビニルベンジル化反応後の溶液の過剰のアルカリを酸性とすることができる量であれば任意であるが、好ましくは酸性物質を加えて得られた溶液(a)の1重量部に対してトルエン4重量部及び純水4重量部を加え撹拌、静置分離後の水相のpHが3.0〜5.0、より好ましくはpHが3.5〜5.0となる量を添加する。
ビニルベンジル化反応後の溶液を過剰の酸性物質で酸性化すると生成した塩の粒子径が増大するため沈降速度が著しく向上し、短時間で塩をろ過して除去することが可能となる。これに対して、酸性物質の使用量が不十分であった場合、塩は微粒子となるため沈降速度が遅くなり、その除去に長時間を要し、製造効率が低下する。
本発明の製造方法では、生成した塩を除去したろ液に対して特定量のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を添加することにより、加水分解性ハロゲンの含有量を低減させる。アルカリ金属を含有するアルカリ性物質としては、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムからなる群から選択された1種もしくは2種以上が使用できる。これらを極性溶媒に溶解した溶液として添加することができる。アルカリ金属を含有するアルカリ性物質の添加量のモル数(C)は、次式
C/(xB−A)=0.1〜0.3
(xは酸性物質の価数)
で表される範囲である。好ましくはアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を加えて、得られた溶液(b)の1重量部に対してトルエン4重量部及び純水4重量部を加え撹拌、静置分離後の水相のpHが5.2〜7.0、より好ましくはpHが5.5〜6.5となる量を添加する。アルカリ金属を含有するアルカリ性物質は酸性物質と反応して塩を生成するので、イオン性不純物となる酸性物質の残存量が極めて少ないビニル化合物を製造することができる。
アルカリ金属を含有するアルカリ性物質を溶液(a)に加えて、生成した塩を除去する工程を実施しない場合、または実施してもその添加量が不十分であった場合は、加水分解性ハロゲンがビニル化合物中に多量に残存する。これとは逆に、アルカリ金属を含有するアルカリ性物質を過剰に添加した場合は、アルカリ性物質を由来とするイオン性不純物が多量に残存する。
本発明の製造方法では、ビニルベンジル化の反応終了後、有機層を純水等で洗浄する工程を行わず、特定量の酸性物質を添加した溶液(a)から塩を除去し、特定量のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を添加した溶液(b)から塩を除去したろ液を、水または水/アルコール混合溶液と混合することで固体を析出させる。一般にオリゴマーを溶解させた有機溶媒溶液を水で洗浄する場合、エマルジョンの生成がおこり易く、液々分離が困難で分液洗浄工程に非常に時間がかかる。また、水で分液洗浄を行っても反応中に生成した塩を完全に除去することも非常に困難である。本発明の製造方法では、水溶性の非プロトン性極性溶媒中で2官能フェニレンエーテルオリゴマーのビニルベンジル化反応を行うことで、固形化の際、貧溶媒として水を使用することが可能となり、かかる煩雑な分液洗浄工程を省略することができ、更には、得られた固形物を水、アルコール、あるいは水/アルコール混合溶液で洗浄することにより反応中に生成した塩を溶解除去することができる。水/アルコール混合溶液のアルコールとしてはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノールからなる群から選択された1種もしくは2種以上が使用できる。以上の製造方法により、イオン性不純物や残存アルカリ金属イオン類が著しく少ないビニル化合物を効率よく製造することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。なお、測定方法は以下による。
1)数平均分子量及び重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。試料のGPC曲線と分子量校正曲線よりデータ処理を行った。分子量校正曲線は、標準ポリスチレンの分子量と溶出時間の関係を次の式に近似して得た。
LogM = A0X3+ A1X2 + A2X + A3 + A4/X2(ここでM:分子量、X:溶出時間−19(分)、A:係数である。
2)2官能フェニレンエーテルオリゴマーの水酸基当量は、フェノール性水酸基をアセチル化した後、未反応のアセチル化試薬由来の酢酸を水酸化ナトリウムで中和滴定し、アセチル化試薬の消費量を定量して求めた。
3)pH測定にはMETTLER TOLEDO製電極Inpro4250SG/225/Pt1000を用いた。
4)ビニル化合物は、1H-NMR分析によりビニルベンジルエーテルのピークにて確認し(図1)、さらにIR分析により2官能フェニレンエーテルオリゴマーのフェノール性水酸基の約3600cm-1のピーク(図2)が、ビニル化合物(図3)では消滅していることを確認した。
5)加水分解性ハロゲン量は、ビニル化合物をジオキサンに溶解し、0.1Nの水酸化カリウムのメタノール溶液を加え、還流状態で15分間加熱攪拌したときに脱離するハロゲン量を硝酸銀水溶液で滴定して定量し、重量分率で表した。
6)溶液の定量分析はガスクロマトグラフィー(GC-14A;島津製作所製(株))、充填剤としてPEG-20M(GLサイエンス(株))を使用した。
7)Naの分析は蛍光X線分析装置RIX3000(理学電機工業(株))を使用した。
8)硬化物の誘電率、誘電正接は空洞共振摂動法により求めた。
参考例1
攪拌装置、温度計、空気導入管、邪魔板のついた400Lの縦長反応器にCuBr2 28.38g (0.127mol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン 21.89g(0.127mol)、n-ブチルジメチルアミン 738.86g(7.30mol)、トルエン 70.50kg、メタノール 2.98kgを仕込み、反応温度42℃にて攪拌を行い、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを139 L/minの流速でバブリングを行いながら、あらかじめ トルエン 18.7kgとメタノール 24.6kgの混合溶媒に溶解させた2,2',3,3',5,5'-ヘキサメチル-(1,1'-ビフェニル)-4,4'-ジオール(以下HMBPと記す) 1,436g(5.31mol)、2,6-ジメチルフェノール 9,740g (79.72mol)、CuBr2 47.43g(0.212mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン 36.59g (0.212mmol)、n-ブチルジメチルアミン 195.89g(1.94mol)の混合溶液を239分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 774g (1.71mol)を溶解した水 40.5kgを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、純水で洗浄し、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの反応溶液(A) 84.5kgを得た。この2官能フェニレンエーテルオリゴマーの数平均分子量は1,990、重量平均分子量は3,730、水酸基当量が890であった。
参考例2
攪拌装置、温度計、空気導入管、邪魔板のついた400Lの縦長反応器にCuBr2 27.96g (0.125mol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン 32.36g(0.188mol)、n-ブチルジメチルアミン 344.58g(3.41mol)、トルエン 46.10kg、メタノール 23.28kgを仕込み、反応温度42℃にて攪拌を行い、窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを139 L/minの流速でバブリングを行いながら、あらかじめ トルエン 30.2kgとメタノール 15.35kgの混合溶媒に溶解させたHMBP 3,592g(13.28mol)、2,6-ジメチルフェノール 8,150g(66.71mol)、CuBr2 36.45g(0.163mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン 41.80g(0.243mmol)、n-ブチルジメチルアミン 445.81g(4.41mol)の混合溶液を241分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 391.39g (0.865mol)を溶解した水 38.63kgを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、純水で洗浄し、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの反応溶液(B) 73.05kgを得た。この2官能フェニレンエーテルオリゴマーの数平均分子量は980、重量平均分子量は1,650、水酸基当量が440であった。
参考例3
攪拌装置、温度計、空気導入管、邪魔板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.04g (4.66mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.20g(6.98mmol)、n-ブチルジメチルアミン12.74g(125.9mmol)、トルエン 1,700g、メタノール 830gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめトルエン 1,630gとメタノール 780gの混合溶媒に溶解させた4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス(2,6-ジメチルフェノール) 109.6g(0.385mol)、2,6-ジメチルフェノール 235.5g(1.93mol)、CuBr2 1.30g(5.83mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.51g(8.78mmol)およびn-ブチルジメチルアミン16.03g(158.4mmol)を窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2 L/minの流速でバブリングを行いながら240分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム14.38g(31.78mmol)を溶解した水1,690gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、純水で洗浄し、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの反応溶液(C) 3,490gを得た。この2官能フェニレンエーテルオリゴマーの数平均分子量は1,010、重量平均分子量は1,700、水酸基当量は480であった。
参考例4
攪拌装置、温度計、空気導入管、邪魔板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.04g (4.66mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.20g(6.98mmol)、n-ブチルジメチルアミン12.74g(125.9mmol)、トルエン 1,700g、メタノール 830gを仕込み、反応温度40℃にて攪拌を行い、あらかじめトルエン 1,630gとメタノール 780gの混合溶媒に溶解させたHMBP 103.95g(0.385mol)、2,6-ジメチルフェノール 162.12g(1.35mol)、2,3,6-トリメチルフェノール78.74g(0.58mol)、CuBr2 1.30g(5.83mmol)、N,N'-ジ-t-ブチルエチレンジアミン1.51g(8.78mmol)およびn-ブチルジメチルアミン16.03g(158.4mmol)を窒素と空気とを混合して酸素濃度8%に調整した混合ガスを5.2 L/minの流速でバブリングを行いながら240分かけて滴下し、攪拌を行った。滴下終了後、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム14.38g(31.78mmol)を溶解した水1,690gを加え、反応を停止した。水層と有機層を分液し、純水で洗浄し、2官能フェニレンエーテルオリゴマーの反応溶液(D) 3,530gを得た。この2官能フェニレンエーテルオリゴマーの数平均分子量は990、重量平均分子量は1,680、水酸基当量は450であった。
実施例1
参考例1で得た反応溶液(A) 84.5kgを40℃に加熱しながら、トルエン 64.95kgを減圧下留去し、続いてN,N-ジメチルアセトアミド 75.0kgを加えた後、80℃に加熱しながら再度減圧下留去して、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのN,N-ジメチルアセトアミド 77.42wt%、トルエン0.02wt%溶液(A') 47.8kgを得た。次に、攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に、2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(A') 442.8g(OH当量で0.112mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 21.3g (0.140mol) 及びN,N-ジメチルアセトアミド 46.0gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 26.77g(0.140mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 2.23g(0.012mol)を滴下し、70℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 4.99g(0.015mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.0であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は2分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 1.36g(0.0071mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.8であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 454gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を3,600gのメタノールで洗浄後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を106.1g(収率94%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は2,390、重量平均分子量は3,890、加水分解性ハロゲン量は40ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例2
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に実施例1で得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(A') 442.9g(OH当量で0.112mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 21.6g(0.142mol)及びN,N-ジメチルアセトアミド 57.0gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらカリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 35.32g(0.142mol)を滴下し、1時間攪拌した後に、カリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 2.92g(0.012mol)を滴下し、70℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 5.02g (0.015mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは3.5であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は3分であった。塩を除去した酸性溶液にカリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 1.35g(0.0054mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.5であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 450gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を3,600gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を105.0g(収率93%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は2,360、重量平均分子量は3,860、加水分解性ハロゲン量は30ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出さなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例3
参考例2で得た反応溶液(B)1,640gを40℃に加熱しながら、トルエン 1,120gを減圧下留去し、続いてN,N-ジメチルアセトアミド 1,240gを加えた後、80℃に加熱しながら再度減圧下留去して、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのN,N-ジメチルアセトアミド 75.0wt%、トルエン0.22wt%溶液(B') 991gを得た。次に、攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に、2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(B') 400.0g(OH当量で0.224mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 41.8g (0.274mol) 及びN,N-ジメチルアセトアミド 100.0gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 52.33g(0.274mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 4.77g(0.025mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 9.78g(0.030mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.6であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は1分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 2.04g(0.011mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.7であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 452gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を116.3g(収率92%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,240、重量平均分子量は1,780、加水分解性ハロゲン量は40ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例4
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に実施例3で得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(B') 400.0g(OH当量で0.224mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 41.8g (0.274mol) 及びN,N-ジメチルアセトアミド 100.0gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 52.34g(0.274mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 4.76g(0.025mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:29.7wt%) 9.87g(0.030mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.4であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は2分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.3wt%) 2.19g(0.012mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.9であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 230gの水と230gのメタノールの混合溶液に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を113.7g(収率90%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,270、重量平均分子量は1,820、加水分解性ハロゲン量は40ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例5
参考例3で得た反応溶液(C) 766gを40℃に加熱しながら、トルエン 564gを減圧下留去し、続いてN,N-ジメチルホルムアミド 605gを加えた後、80℃に加熱しながら再度減圧下留去して、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのN,N-ジメチルホルムアミド 75.0wt%、トルエン0.30wt%溶液(C') 484gを得た。次に、攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に、2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(C') 400.0g(OH当量で0.208mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 36.7g (0.241mol) 及びN,N-ジメチルホルムアミド 100gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムエトキシドのエタノール溶液(濃度:28.2wt%) 58.04g(0.241mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムエトキシドのエタノール溶液(濃度:28.2wt%) 5.28g(0.022mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(濃度:30.0wt%) 8.57g(0.026mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.8であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は2分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムエトキシドのエタノール溶液(濃度:28.2wt%) 2.63g(0.011mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは6.1であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を450gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を112.9g(収率92%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,210、重量平均分子量は1,810、加水分解性ハロゲン量は50ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例6
参考例4で得た反応溶液(D) 1,026gを40℃に加熱しながら、トルエン 750gを減圧下留去し、続いてN-メチル-2-ピロリドン 550gを加えた後、80℃に加熱しながら再度減圧下留去して、2官能フェニレンエーテルオリゴマーのN-メチル-2-ピロリドン 79.2wt%、トルエン0.10wt%溶液(D') 480gを得た。次に、攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に、2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(D') 480.0g(OH当量で0.222mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 37.2g (0.244mol)を仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 46.72g(0.244mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 1.60g(0.023mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN-メチル-2-ピロリドン溶液(濃度:30.0wt%) 8.57g(0.026mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.9であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は2分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 2.63g(0.011mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは6.3であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を450gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物116.0g(収率94%)を得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,280、重量平均分子量は1,860、加水分解性ハロゲン量は50ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
実施例7
参考例2で得た反応溶液(B)をエバポレイターで濃縮した後、130℃にて真空乾燥を実施し、粉末の2官能フェニレンエーテルオリゴマー(B'')を得た。次に、攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に、得られた粉末の2官能フェニレンエーテルオリゴマー(B'') 100.0g(OH当量で0.227mol)、及びN,N-ジメチルアセトアミド400.0gを仕込み溶液とした後、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 39.90g (0.261mol) を仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 50.24g(0.261mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 4.57g(0.024mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 9.31g(0.029mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.7であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は1分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.1wt%) 1.61g(0.0084mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.9であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 452gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄した後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を116.2g(収率92%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,230、重量平均分子量は1,770、加水分解性ハロゲン量は20ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
比較例1
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に実施例1で得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(A') 442.9g(OH当量で0.112mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 21.6g(0.141mol) 及びN,N-ジメチルアセトアミド58.0gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 27.10g(0.142mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 6.76g(0.035mol)を滴下し、70℃に加熱して3時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 10.49g (0.032mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは5.2であった。生成した塩をろ過操作により除去したが、ろ過終了までに80分を要した。この後、反応液を450gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行った後3,600gのメタノールで洗浄し、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を87.3g(収率87%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は2,330、重量平均分子量は3,740、加水分解性ハロゲン量は60ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
比較例2
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に実施例3で得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(B') 420.0g(OH当量で0.237mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 41.4g(0.271mol)及びN,N-ジメチルアセトアミド 80gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 51.89g(0.271mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 8.74g(0.025mol)を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:30.0wt%) 10.80g (0.033mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.2であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は4分であった。塩を除去した酸性溶液を 450gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行った後2,400gのメタノール及び1,000gの純水で洗浄し、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を115.7g(収率88%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は1,270、重量平均分子量は1,820、加水分解性ハロゲン量は210ppmであり、未反応のクロロメチルスチレン及び残存Naは検出されなかった。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
比較例3
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に実施例1と同様にして得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー溶液(A') 443.2g(OH当量で0.112mol)、ビニルベンジルクロライド(p-体:m-体=1:1、商品名CMS-P、セイミケミカル(株)製) 21.4g(0.140mol) 及びN,N-ジメチルアセトアミド 40gを仕込み、50℃に加熱攪拌した。反応温度を50℃に保ちながらナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 26.8g(0.140mol)を滴下し、1時間攪拌した。更にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 2.23g(0.012mol)を滴下し、70℃に加熱して1時間攪拌した。その後、リン酸のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(濃度:29.5wt%) 5.09g (0.015mol)を加えた。反応液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは4.1であった。生成した塩をろ過操作により除去した。塩のろ過に要した時間は2分であった。塩を除去した酸性溶液にナトリウムメトキシドのメタノール溶液(濃度:28.2wt%) 2.46g(0.013mol)を滴下した。滴下終了後の溶液3gを取りトルエン12g及び純水12gを加え撹拌した。静置分離後の水相のpHは7.2であった。ここで生成した塩を除去した後の溶液を 480gの水に滴下することで固形化した。ろ過操作により固液分離を行い、得られた固形分を3,600gのメタノールおよび1,000gの純水で洗浄後、減圧乾燥して目的とするビニル化合物を104.0g(収率92%)得た。得られたビニル化合物の数平均分子量は2,340、重量平均分子量は3,800、加水分解性ハロゲン量は30ppmであり、未反応のクロロメチルスチレンは検出されなかったが、残存Naが80ppm検出された。このビニル化合物を150℃で溶融、脱気、成型し、200℃、3時間硬化を行い、硬化物を得た。硬化物の誘電特性の測定結果を表1に示した。
Figure 2009024167
ビニル化合物の1H-NMRチャート
2官能フェニレンエーテルオリゴマーのIRチャート
ビニル化合物のIRチャート

Claims (10)

  1. 一般式(2)で表される2官能フェニレンエーテルオリゴマーの非プロトン性極性溶媒溶液に、
    1) ビニルベンジルハライドのモル数に対して過剰のアルカリ金属のアルコキシド存在下、ビニルベンジルハライドを反応させて、一般式(1)で表されるビニル化合物を合成する工程
    2) 反応終了後、アルコキシドのアルカリ金属とビニルベンジルハライドのモル数の差(A)に対して1モル倍以上のモル数(B)の酸性物質を加えて、得られた溶液(a)中に析出した塩をろ過により除去する工程
    3) 酸性物質の価数を(x)とした時、
    C/(xB−A)=0.1〜0.3
    となるモル数(C)のアルカリ金属を含有するアルカリ性物質を加えて、得られた溶液(b)中に析出した塩をろ過により除去する工程
    4) 得られたろ液を、水または水とアルコールの混合溶液に混合して、一般式(1)で表されるビニル化合物を析出させる工程
    を行うことを特徴とする、一般式(1)で表されるビニル化合物の製造方法。
    Figure 2009024167
    (R1、R2、R3、R4は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはフェニル基である。-(O-X-O)-は一般式(3)または一般式(4)で表され、-(Y-O)-は一般式(5)で表される1種類の構造が配列するかまたは2種類以上の構造が任意に配列する。a、bは、同時に0でない0〜30の整数を示す。)
    Figure 2009024167
    (-(O-X-O)-は一般式(3)または一般式(4)で表され、-(Y-O)-は一般式(5)で表される1種類の構造が配列するかまたは2種類以上の構造が任意に配列する。a、bは、同時に0でない0〜30の整数を示す。)
    Figure 2009024167
    (R5、R6、R7、R11、R12、R13、R14、R19、R20は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R8、R9、R10、R15、R16、R17、R18は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素である。)
    Figure 2009024167
    (R21、R22は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R23、R24は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。)
  2. 溶液(a)の1重量部に対してトルエン4重量部及び純水4重量部を加え撹拌、静置分離後の水相のpHが3.0以上5.0以下であることを特徴とする請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  3. 溶液(b)の1重量部に対してトルエン4重量部及び純水4重量部を加え撹拌、静置分離後の水相のpHが5.2以上7.0以下であることを特徴とする請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  4. 一般式(3)または一般式(4)で表される-(O-X-O)-において、R5、R6、R7、R11、R12、R13、R14、R19、R20がメチル基で、一般式(5)で表される-(Y-O)-が一般式(1)中において、一般式(6)または一般式(7)あるいは一般式(6)と一般式(7)の構造が任意に配列することを特徴とする請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
    Figure 2009024167
  5. 非プロトン性極性溶媒が、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドおよびN-メチル-2-ピロリドンからなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  6. ビニルベンジルハライドが、o-ビニルベンジルクロライド、m-ビニルベンジルクロライド、p-ビニルベンジルクロライド、o-ビニルベンジルブロマイド、m-ビニルベンジルブロマイドおよびp-ビニルベンジルブロマイドからなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  7. アルカリ金属のアルコキシドが、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムエトキシドからなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  8. 酸性物質が、リン酸、硫酸、塩酸、芳香族スルホン酸および芳香族カルボン酸からなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  9. アルカリ金属を含有するアルカリ性物質がリチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
  10. アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールからなる群から選択された1種または2種以上である請求項1記載のビニル化合物の製造方法。
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