JP6348244B1 - ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法 - Google Patents

ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオンの残存量を低減しつつ、製造コストを削減可能なポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法を提供する。【解決手段】フェノール性水酸基を有する化合物とハロゲン化メチルスチレンとを反応させることによりポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を製造する方法であって、フェノール性水酸基を有する化合物と、下記一般式(1)で表されるハロゲン化メチルスチレン(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)とを、アルカリ金属水酸化物水溶液の存在下、芳香族炭化水素、及び非プロトン性極性溶媒を含む溶媒中で反応させる反応工程を含み、上記ハロゲン化メチルスチレン中の、一般式:C9H8X2(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハライド化合物の含有量が1.5質量%以下であり、上記溶媒中の非プロトン性極性溶媒の含有量が5質量%以上であるものとする。【化1】【選択図】図2

Description

本発明は、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法に関する。
ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物は、誘電特性や耐吸湿熱性に優れているため、高周波信号を扱う電子機器の材料として用いられている。
一般に電子材料用途では、製品の耐久性、信頼性の観点から、吸湿により加水分解を受け塩素イオンを遊離する、ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオンの残存量を極力少なくする必要があり、また、製造工程、製品コストの面からは、ハロゲン系化合物、ハロゲン化物イオンの除去を簡便な方法で実施することが望まれている。
ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法としては、例えばポリフェニレンエーテル化合物とハロゲン化メチルスチレン(ビニルベンジルハライド)とをアルカリ金属水酸化物の存在下、トルエン溶液中で反応させ、続いて、この反応溶液を酸で中和、洗浄後、多量のメタノールで再沈殿する方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1の製造方法では、ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオンの除去は可能であるが、再沈殿による精製工程を含むことにより、収率が低下し、工程時間が長くなるため、製造コスト面での改善が望まれている。
また、未反応原料由来のハロゲン系化合物(エピクロロヒドリン:沸点約118℃)を除去する方法としては、例えば特許文献2の実施例に記載されているように減圧留去が用いられているが、本発明で使用するハロゲン化メチルスチレン(クロロメチルスチレン)の沸点は229〜240℃であるので、減圧留去による除去は困難である。
また、特許文献3に記載のビニルベンジル化ポリフェニレンエーテル化合物の製造方法では、精製工程として、反応工程で得られた反応液を、相間移動触媒の存在下に、アルカリ金属水酸化物水溶液で処理することにより未反応のビニルベンジルハライドを除去する除去工程を有するものであり、収率や製造コストについて、さらなる改善の余地があった。
特開2009−96953号公報 特開平10−036484号公報 特開2014−189781号公報
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法であって、ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオンの残存量を低減しつつ、製造コストを削減可能な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、ハロゲン化メチルスチレンとして、特定の副生成物の含有量が少ないものを使用し、かつ所定の処方の溶媒中において反応工程を行うことにより、再沈殿などの精製工程を経ることなく、ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオンの残存量を低減することができることを見出した。
すなわち、本発明のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法は、フェノール性水酸基を有する化合物とハロゲン化メチルスチレンとを反応させることによりポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を製造する方法であって、フェノール性水酸基を有する化合物と、下記一般式(1)で表されるハロゲン化メチルスチレンとを、アルカリ金属水酸化物水溶液の存在下、芳香族炭化水素、及び非プロトン性極性溶媒を含む溶媒中で反応させる反応工程を含み、上記ハロゲン化メチルスチレン中の、一般式:C(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハライド化合物の含有量が1.5質量%以下であり、上記溶媒中の非プロトン性極性溶媒の含有量が5質量%以上であるものとする。
式(1)中、Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す。
上記フェノール性水酸基を有する化合物は、式(2)又は(3)で示される繰り返し単位を有し、かつ、その末端にフェノール性水酸基を有するポリフェニレンエーテル化合物、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂及びポリビニルフェノール樹脂からなる群より選択された少なくとも1種であるものとすることができる。
式(2)中、R〜R16はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基であり、Aは、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基を示し、m、nは少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。
式(3)中、R17〜R20はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を示し、oは繰り返し単位数の平均値であり、1〜100の整数を示す。
上記アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度は、1.0〜50.0質量%であるものとすることができる。
上記芳香族炭化水素は、トルエン及びキシレンからなる群より選択された1種又は2種であるものとすることができる。
上記溶媒中に、さらに炭素数3〜6の脂肪族アルコールからなる群より選択された1種又は2種以上の混合物を含有するものとすることができる。
上記非プロトン性極性溶媒は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン及び炭酸プロピレンからなる群より選択された1種又は2種以上の混合物であるものとすることができる。
本発明によれば、再沈殿などの精製工程を経る必要がないため、製造コストを削減することができ、高純度、かつ、低ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオン濃度のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を得ることができる。
本発明の実施例1で使用したクロロメチルスチレンのガスクロマトグラフィーの測定結果を示すチャート。 本発明の実施例5で使用したクロロメチルスチレンのガスクロマトグラフィーの測定結果を示すチャート。 本発明の実施例4,7〜13で使用したクロロメチルスチレンのガスクロマトグラフィーの測定結果を示すチャート。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法は、フェノール性水酸基を有する化合物とハロゲン化メチルスチレンとを反応させることによりポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を製造する方法であって、フェノール性水酸基を有する化合物と、下記一般式(1)で表されるハロゲン化メチルスチレンとを、アルカリ金属水酸化物水溶液の存在下、芳香族炭化水素及び非プロトン性極性溶媒を含む溶媒中で反応させる反応工程を含み、上記ハロゲン化メチルスチレン中に反応副生成物として通常含まれる、一般式:C(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハライド化合物の含有量が1.5質量%以下であり、上記反応溶媒中の非プロトン性極性溶媒が、5質量%以上であるものとする。なお、本明細書において、単にジハライド化合物と言った場合、一般式:C(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハロゲン化有機化合物を示し、Xが塩素である場合、ジクロロ化合物ということもある。
式(1)中、Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す。
ハロゲン化メチルスチレンを公知の方法で製造した場合、一般式(1)で示される(モノ)ハロゲン化メチルスチレンと副生成物との混合物として得られ、副生成物の詳細は定かではないが、イソプロペニルハロゲン化ベンゼン、後述するジハライド化合物、ジ(ハロゲン化メチル)スチレン等が含まれていると考えられる。本明細書で単に「ハロゲン化メチルスチレン」というときは、これらの副生成物も含む概念とする。
一般式(1)で示されるハロゲン化メチルスチレンの具体例としては、例えば、o−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、o−ブロモメチルスチレン、m−ブロモメチルスチレン、p−ブロモメチルスチレンなどが挙げられ、これらから選択される2種以上の混合物であってもそのまま使用することができる。
本発明では、上記ハロゲン化メチルスチレン中に含まれる副生成物のうち、一般式:C(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハライド化合物の含有量がハロゲン化メチルスチレン全量中1.5質量%以下であり、1.2質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。ジハライド化合物の具体例としては、ジクロロメチルスチレン、クロロ(クロロメチル)スチレン、ジブロモメチルスチレン、ブロモ(ブロモメチル)スチレンなどが考えられる。ジハライド化合物の含有量が1.5質量%以下であることにより、低ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオン濃度のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物が得られ易い。
本発明で使用されるハロゲン化メチルスチレンの配合割合は、フェノール性水酸基を有する化合物の水酸基1モルに対して、1.01〜1.50モルであることが好ましく、1.05〜1.30モルであることがより好ましい。1.01モル未満であると、反応率が低くなり、残存する水酸基が多くなるため、電子材料用途の材料として使用した際、性能低下の要因となる傾向にあり、1.5モルを越えると、未反応のハロゲン化メチルスチレンの除去工程の時間が長くなる傾向にある。
本発明で使用されるフェノール性水酸基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(2)又は(3)で示される繰り返し単位を有し、かつ、その末端にフェノール性水酸基を有するポリフェニレンエーテル化合物、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が挙げられる。
一般式(2)において、R〜R16はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基であり、Aは、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基を示し、m、nは少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示すものである。
一般式(2)におけるAは、例えば、メチレン、エチリデン、1−メチルエチリデン、1,1−プロピリデン、1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)、1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)、シクロヘキシリデン、フェニルメチレン、ナフチルメチレン、1−フェニルエチリデン等の2価の有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で示されるポリフェニレンエーテル化合物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−メチルフェニル)プロパン・2,6−ジメチルフェノール重縮合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−メチルフェニル)プロパン・2,3,6−トリメチルフェノール重縮合物、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェノール)・2,6−ジメチルフェノール重縮合物、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェノール)・2,3,6−トリメチルフェノール重縮合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらポリフェニレンエーテル化合物は公知の方法で製造することができ、その製造方法は特に限定されず、また市販されているものを利用することもできる。
また、本発明で使用される一般式(3)で示されるポリフェニレンエーテル化合物は、一般式(3)において、R17〜R20はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を示し、oは繰り返し単位数の平均値であり、1〜100の整数を示すポリフェニレンエーテル化合物であれば、特に限定されない。
一般式(3)で示されるポリフェニレンエーテル化合物の具体例としては、2,6−ジメチルフェノール重縮合物、2,3,6−トリメチルフェノール重縮合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらポリフェニレンエーテル化合物は公知の方法で製造することができ、その製造方法は特に限定されず、また市販されているものを利用することもできる。
本発明で使用されるアルカリ金属水酸化物水溶液としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムおよびこれらの混合物などが挙げられる。
アルカリ金属水酸化物水溶液の配合割合は、特に制限されるものではないが、フェノール性水酸基を有する化合物の水酸基1モルに対して、1.2〜4.0モルであることが好ましい。1.2モル以上であると、反応時間が短くなる傾向にあり、4.0モル以下であると未反応のアルカリ化合物が残存しにくい。さらに、アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度は、特に制限されるものではないが、反応をより迅速に進行させる観点より、1.0〜50.0質量%であることが好ましい。
本発明で溶媒として使用される芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、エチルトルエン等が挙げられる。これらのうち、容易に入手でき、減圧によって容易に除去できる観点から、トルエンまたはキシレンが好ましい。
上記芳香族炭化水素の含有量は、特に限定されないが、溶媒全量中50〜95質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることがより好ましい。
本発明で使用される非プロトン性極性溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、炭酸プロピレン等が挙げられ、これらの中でも、取り扱いの容易さや、除去の容易さ等の点からジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアルデヒド、アセトニトリルが好適に用いられる。
非プロトン性極性溶媒の含有量は、溶媒全量中5質量%以上であり、10質量%以上であることが好ましい。非プロトン性極性溶媒を5質量%以上含有することにより、低ハロゲン系化合物及びハロゲン化物イオン濃度のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物が得られ易い。
上記溶媒中には、反応を促進させる観点から、上記芳香族炭化水素及び非プロトン性極性溶媒と共に脂肪族アルコールを含んでいても良く、脂肪族アルコールは炭素数3〜6の脂肪族アルコールからなる群より選択された1種又は2種以上の混合物であってもよい。
上記脂肪族アルコールとしては、炭素数3〜6の脂肪族アルコールが好ましく、例えば、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、2−エチルブタノール、n−ヘキサノール等が挙げられる。これらのうち、減圧によって容易に除去できる観点から、炭素数3又は4の脂肪族アルコールが特に好ましい。
上記脂肪族アルコールを併用する場合、その含有量は、特に限定されないが、溶媒全量中40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることがさらに好ましい。脂肪族アルコールの含有量を上記範囲とすることにより、原料であるフェノール性水酸基を有する化合物の溶解性を保持することができる。
反応時に使用する溶媒の総量は、フェノール性水酸基を有する化合物100質量部に対して100〜300質量部であることが好ましい。上記範囲より小さくなると、反応系の粘度が高くなり、未反応の原料が残りやすくなり、上記範囲より大きいと、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の反応釜の容量あたりの収量が低下する傾向にある。
その他の反応条件は特に限定されず、従来から用いられている方法に準じて反応を行えばよい。すなわち、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物とハロゲン化メチルスチレンと溶媒とを混合、攪拌し、そこへアルカリ金属水酸化物を滴下しながら反応を行うことができる。反応温度は通常60〜100℃程度であり、反応時間は2〜16時間程度である。
上記反応工程で得られた反応溶液は、従来から用いられている方法により中和反応を行うことができる。すなわち、例えば、反応溶液に、トルエンやイソプロパノールなどの有機溶媒と水を加えた後、塩酸などの酸で中和することができる。有機溶媒と水の使用量は、特に限定されないが、水/有機溶媒の質量比が40/60〜5/95であることが好ましく、30/70〜10/90であることがより好ましい。
上記中和工程で得られた中和溶液は、必要に応じて水と脂肪族アルコールとからなる混合液で洗浄することによりハロゲン化物イオン濃度をさらに低減することができる。その洗浄の際に使用する脂肪族アルコールとしては、上述した反応溶媒に使用できるものを使用することができる。脂肪族アルコールを使用することにより、洗浄時の有機層と水層の分離を容易に行なうことができる。その使用量は、水/脂肪族アルコールの質量比が99/1〜20/80であることが好ましく、90/10〜30/70であることがより好ましい。
脂肪族アルコールの割合が上記範囲より小さくなると、有機層と水層の分離に長時間を要したり、有機層と水層との間に中間層が生じたりするおそれがある。また、上記範囲より大きいと、洗浄溶媒に生成物が溶解しやすくなり、収率が低下する傾向にある。
水と脂肪族アルコールとからなる混合液の洗浄1回あたりの使用量は、ポリフェニレンエーテル化合物100質量部に対して20〜150質量部であることが好ましい。上記範囲より小さくなると、洗浄が不十分になりやすく、上記範囲より大きいと、生成物であるポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の溶解量が多くなり、収率が低下するおそれがある。
洗浄方法としては常法に従い、液−液分離を行えばよく、洗浄後、脱水、濾過を行うことにより目的物を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」および「%」は質量基準である。また、各実施例・比較例における測定は、以下の方法及び条件に従い実施した。
[反応率]
反応溶液1gを採取し、メタノール40gによって再沈殿を行い、得られた樹脂を真空オーブン(120℃、20mmHg)で30分間乾燥した。これをFT−IR(バイオラッド社製:FTS−135)を用いてKBr法にて測定した。水酸基の吸収波長である3610cm−1のピーク面積を算出し、次の計算式により反応率を算出した。
反応率(%)=[1−(X/B)]×100
X:測定サンプルの3610cm−1のピーク面積
B:反応開始時の3610cm−1のピーク面積
[残存クロロメチルスチレン量]
以下の条件で、ガラスクロマトグラフィーにより測定し、生成物であるポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物中の割合(%)を求めた。
〈測定条件〉
・カラム:アジレント・テクノロジー社製「DB−1」、内径0.32mm×長さ30m、膜厚0.25μm
・測定温度:100℃で1分間保持した後、−10℃/分で昇温し、−280℃で3分間保持
・注入口温度:300℃
・検出口温度:300℃
[数平均分子量、重量平均分子量]
GPC(ポリスチレン換算)により測定した。
[加水分解性塩素量の測定方法]
サンプルを1.5g秤量し、15gの超純水(電気比抵抗18MΩ・cm以上の水)を加え、125℃で20時間加水分解させた。上層の抽出水をイオンクロマトグラフィー(ダイオニクス社製ICS−1500、カラム:IonPac AS12A、溶離液:2.7mmol/L NaCO/0.3mmol/L NaHCO、流量1.5mL/min)にて塩素量を測定した。塩素量の検量線は、陰イオン混合標準液IV(関東化学株式会社製)を用いて作成した。
[実施例1]
温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた2L四つ口フラスコに一般式(2)で示されるポリフェニレンエーテル化合物(一般式(2)のR、R、R、R、R10、R12、R14、R16がメチル基、R、R、R、R、R、R11、R13、R15が水素、Aがイソプロピリデン基、m+n=平均12、数平均分子量1580)を158g(0.1モル)、トルエン221g、ジメチルスルホキシド(以下DMSOと記載)94.8gを仕込み、均一溶液にし、続いて、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド0.96g、クロロメチルスチレン(ジクロロ化合物含有量:GC面積0.0%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量:GC面積0.9%)32.7g(0.214モル)を加え、65℃まで昇温した。ここに、48%水酸化ナトリウム水溶液53.3g(0.64モル)を30分間かけて滴下し、65℃で8時間反応を行なったところ、反応率は98%以上であった。
その後、50℃まで冷却し、トルエン295g、イソプロパノール(IPA)126.4g、水79gを加え、35質量%の塩酸水溶液46.7gで中和した。反応溶液が2層に分離するまで静置し、下層の水溶液層を除去した。さらに、イソプロパノール15.8gと水63.2gの混合物による洗浄を5回行なった。この有機層を、70℃、50mmHgで水分を0.05%以下になるまで除去し、さらにこの溶液を濾過し、ビニルベンジル化ポリフェニレンエーテル化合物の50%トルエン溶液345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%、以下生成物と記載)を得た。このビニルベンジル化ポリフェニレンエーテル化合物中の残存クロロメチルスチレン量(固形分換算値)は0.1%未満、加水分解性塩素量は76ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,680であった。
[実施例2]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が0.1%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量が0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は103ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例3]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が0.3%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量が0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は169ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例4]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が0.8%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量が0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は227ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例5]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が1.1%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は409ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例6]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が1.5%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は595ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例7]
反応で使用した溶媒量をトルエン189.5g、DMSO126.3gとした以外は実施例4と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は210ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例8]
反応で使用した溶媒種、量をトルエン221g、イソプロパノール31.6g、DMSO63.2gとした以外は実施例4と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.2%、加水分解性塩素量は310ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例9]
反応で使用した溶媒種、量をトルエン221g、イソプロパノール63.2g、DMSO31.6gとした以外は実施例4と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.3%、加水分解性塩素量は350ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例10]
反応で使用した溶媒種をトルエン221gからキシレン221gに変更した以外は実施例4と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は220ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例11]
反応で使用した溶媒種をDMSO94.8gからN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)94.8gに変更した以外は実施例10と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は235ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[実施例12]
反応で使用したポリフェニレンエーテル化合物をフェノール樹脂A(テルペンフェノール樹脂、フェノール量1,400g/モル)140g(0.1モル)に変更した以外は実施例5と同様の操作を行ない、生成物273g(テルペンフェノール樹脂基準で収率90%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は212ppmであった。
[実施例13]
反応で使用したポリフェニレンエーテル化合物をフェノール樹脂B(ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、フェノール量337g/モル)33.7g(0.1モル)に変更した以外は実施例5と同様の操作を行ない、生成物81.8g(ジシクロペンタジエンフェノール樹脂基準で収率90%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は234ppmであった。
[比較例1]
反応で使用した溶媒種、量をトルエン221g、イソプロパノール94.8gとした以外は実施例5と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は1.0%、加水分解性塩素量は2290ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[比較例2]
比較例1で合成した製品100gにトルエン167gを加えて希釈した。希釈液をメタノール(1000g)中に投入し再沈殿を行い、樹脂粉末を得た。これを水/メタノール(質量比80/20)混合溶媒200gで4回洗浄した。これを真空オーブン(100℃、20mmHg)にて24時間乾燥し、黄色粉末45g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率90%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は200ppm、数平均分子量は2,200、重量平均分子量は3,800であった。
[比較例3]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が0.0%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量0.9%のものに変更した以外は比較例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.9%、加水分解性塩素量は1800ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
[比較例4]
反応で使用したクロロメチルスチレンを、ジクロロ化合物含有量が3.9%、ジ(クロロメチル)スチレン体含有量0.0%のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ない、生成物345g(ポリフェニレンエーテル化合物基準で収率95%)を得た。得られた生成物中の残存クロロメチルスチレン量は0.1%未満、加水分解性塩素量は2132ppm、数平均分子量は2,180、重量平均分子量は3,650であった。
上記各実施例及び比較例の反応物、溶媒、精製の有無を、得られた生成物の残存クロロメチルスチレン量及び加水分解性塩素量と共に表1に示す。
実施例1〜13では、再沈殿による精製工程を経ることなく、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物中の残存クロロメチルスチレン量及び加水分解性塩素量を低減することができた。ハロゲン化メチルスチレン中のジハライド化合物の含有量が所定値以下であるが、反応溶媒が非プロトン性極性溶媒を含有しない例である比較例1,2と、実施例5との対比より、実施例5では、比較例1で得られた化合物を再沈殿による精製工程に付した比較例2と同程度まで低減することができた。
また、実施例1と実施例2との対比より、ハロゲン化メチルスチレン中に含まれる副生成物の内、ジ(クロロメチル)スチレンの加水分解性塩素量への影響は大きくなく、ジハライド化合物であるジクロロ化合物が加水分解性塩素量に影響していることがわかる。
比較例3は、ハロゲン化メチルスチレン中のジハライド化合物の含有量が所定値以下であるが、反応溶媒が非プロトン性極性溶媒を含有しない例であり、単にハロゲン化メチルスチレンの純度を高めただけでは、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物中の加水分解性塩素量の低減効果は得られなかった。
比較例4は、反応溶媒に非プロトン性極性溶媒を含有するが、ハロゲン化メチルスチレン中のジハライド化合物の含有量が所定値以上である例であり、反応溶媒中に非プロトン性極性溶媒を含有するだけでは、加水分解性塩素量の低減効果は得られなかった。
また、実施例1、実施例5、実施例4,7〜13で使用したクロロメチルスチレンについて行った、ガスクロマトグラフィー測定結果を図1〜3に示す。
図1に示すように、実施例1で用いたハロゲン化メチルスチレンでは、保持時間が10.377min、10.595minである位置にジ(クロロメチル)スチレンを示すピークが検出され、ジハライド化合物は検出されなかった。
一方、図2に示すように、実施例5で用いたハロゲン化メチルスチレンでは、保持時間が8.130min、8.322minの位置に、図3に示すように、実施例4,7〜13で用いたハロゲン化メチルスチレンでは、8.132min、8.325minの位置にジハライド化合物を示すピークが検出された。その後さらに検証を行った結果、保持時間の短い方(8.130min、8.132min)のジハライド化合物が、ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物中のハロゲン系化合物並びにハロゲン化物イオンの生成に影響を与えている可能性が高く、この含有量が低いほど好ましいことがわかった。
本発明の製造方法によれば、化合物中のハロゲン系化合物並びにハロゲン化物イオンを低減しつつ、製造コストを削減した、高周波信号を扱う電子機器の材料として好適なポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を提供できる。

Claims (6)

  1. フェノール性水酸基を有する化合物とハロゲン化メチルスチレンとを反応させることによりポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物を製造する方法であって、
    フェノール性水酸基を有する化合物と、下記一般式(1)で表されるハロゲン化メチルスチレンとを、アルカリ金属水酸化物水溶液の存在下、芳香族炭化水素及び非プロトン性極性溶媒を含む溶媒中で反応させる反応工程を含み、
    前記ハロゲン化メチルスチレン中の、一般式:C(Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す)で表されるジハライド化合物の含有量が1.5質量%以下であり、
    前記溶媒中の非プロトン性極性溶媒の含有量が5質量%以上であることを特徴とする、
    ポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。
    式(1)中、Xは、塩素及び臭素から選ばれたいずれかの原子を示す。
  2. 前記フェノール性水酸基を有する化合物が、式(2)又は(3)で示される繰り返し単位を有し、かつ、その末端にフェノール性水酸基を有するポリフェニレンエーテル化合物、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂及びポリビニルフェノール樹脂からなる群より選択された少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。
    式(2)中、R〜R16はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基であり、Aは、炭素数20以下の直鎖状、分岐状または環状の2価の炭化水素基を示し、m、nは少なくともいずれか一方が0でない、0〜100の整数を示す。
    式(3)中、R17〜R20はそれぞれ独立して選択される水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を示し、oは繰り返し単位数の平均値であり、1〜100の整数を示す。
  3. 前記アルカリ金属水酸化物水溶液の濃度が、1.0〜50.0質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。
  4. 前記芳香族炭化水素が、トルエン及びキシレンからなる群より選択された1種又は2種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。
  5. 前記溶媒中に、さらに炭素数3〜6の脂肪族アルコールからなる群より選択された1種又は2種以上の混合物を含有するものであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。
  6. 前記非プロトン性極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン及び炭酸プロピレンからなる群より選択された1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリ(ビニルベンジル)エーテル化合物の製造方法。

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