JPH06116194A - ポリフェノールのポリビニルベンジルエーテルの製造方法 - Google Patents

ポリフェノールのポリビニルベンジルエーテルの製造方法

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JPH06116194A
JPH06116194A JP4271905A JP27190592A JPH06116194A JP H06116194 A JPH06116194 A JP H06116194A JP 4271905 A JP4271905 A JP 4271905A JP 27190592 A JP27190592 A JP 27190592A JP H06116194 A JPH06116194 A JP H06116194A
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polyphenol
reaction
alkali metal
ether
water
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JP4271905A
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Haruo Yoshida
晴雄 吉田
Kazuo Otani
和男 大谷
Norio Shinohara
典男 篠原
Toshiaki Haniyuda
利明 羽入田
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Resonac Holdings Corp
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルカリ金属水酸化物の存在下、ビニルベン
ジルハライドとポリフェノールとを反応させて、ポリフ
ェノールのポリビニルベンジルエーテルを製造する方法
において、反応溶媒として水および水に難溶性のケトン
系溶媒を使用し、反応系にオニウム塩およびアルカリ金
属水酸化物を存在させて反応させる。 【効果】 未反応のビニルベンジルハライド等の不純物
が極めて少なく、架橋性樹脂の材料として有用なポリフ
ェノールのポリビニルベンジルエーテルを効率的かつ収
率良く製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリフェノールのポリビ
ニルベンジルエーテルの製造方法に関し、特に架橋性樹
脂の材料として有用な分子中に少なくとも2個のビニル
ベンジルエーテル基を有するポリフェノールのポリビニ
ルベンジルエーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェノールのポリビニルベンジルエ
ーテルの製造方法は、米国特許第4,116,936号
明細書、米国特許第4,270,708号明細書、特開
昭63−68537号公報、特開平1−158034号
公報、特公平1−108212号公報、特開平3−26
687号公報、特開平3−163039号公報等に開示
されている。これらの従来技術では、ポリフェノールの
ポリビニルベンジルエーテルを製造する際の反応溶媒と
して、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、ジオキサン、ジメチルスルフォキサイド、ジ
メチルフォルムアミド、N−メチルピロリドンのごとき
非プロトン性極性溶媒あるいはメタノール、エタノール
のごときプロトン性極性溶媒を使用することが開示され
ている。しかしながら、ジメチルフォルムアミド、ジメ
チルスルフォキサイド等の高沸点の非プロトン性極性溶
媒中でビニルベンジルハライドとポリフェノールとを反
応させた場合には、生成物の分離精製法として、反応溶
媒を減圧下留去した後、あるいは反応後の生成物にトル
エン/メチルエチルケトン混合溶媒あるいは塩化メチレ
ンのような反応生成物の溶媒および水を添加し、系中に
存在する副生アルカリ金属ハライド等を水洗除去し、改
めてメタノールのような非溶媒を添加するかまたは溶媒
を減圧留去するという煩雑な操作を要している。
【0003】また、米国特許第4,707,558号明細
書では、アセトンのような除去し易い溶媒中でアルコー
ル性アルカリ金属水酸化物の存在下、ジシクロペンタジ
エニル−ビス−O−クレゾールとビニルベンジルクロラ
イドとを反応させた場合には、フェノール性水酸基のビ
ニルベンジルエーテルへの転化率が95%に満たず、そ
のため硬化物の耐熱性、電気的特性が不十分であること
が記載されている。
【0004】一方、相関移動触媒として、オニウム塩で
あるテトラブチルアンモニウムハイドロジエンサルフェ
ートの存在下、クロルベンゼン/水混合溶媒中、アルカ
リの存在下で両末端にフェノール性水酸基を有するオリ
ゴエーテルスルフォンにビニルベンジルクロライドを作
用させることにより、両末端がビニルベンジルエーテル
基で封止されたオリゴエーテルスルフォンを得る方法が
知られている(例えばV.Percec et al.,
Polym.Prepr.,28,119(1987)
等)。しかしながら、本発明において、クロルベンゼン
のごとき芳香族炭化水素類を反応溶媒として使用する
と、目的とするポリフェノールのポリビニルベンジルエ
ーテルは得られるものの、生成物とクロルベンゼンとの
親和性が極めて強いためか反応生成物が凝集し、脱塩処
理が容易でないのみならず、溶媒の除去が容易でないこ
とが分かった。
【0005】本発明者らの一部は、ポリフェノールのポ
リビニルベンジルエーテルが架橋性樹脂の材料として極
めて有用であって、殊にビスマレイミド類との組合わせ
による硬化性組成物が成形加工性に優れ、比較的低温で
の硬化性に優れるとともに、硬化物が耐熱性、機械的特
性、電気的特性に優れることを見い出し、先に出願した
(特開平2−88609号公報、同2−110120号
公報、同3−20312号公報、同3−258819号
公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑みなされたものであって、未反応ビニルベンジ
ルハライド等の不純物が極めて少なく、架橋性樹脂の材
料として有用なポリフェノールのポリビニルベンジルエ
ーテルを効率的かつ収率良く製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によって、上記目
的を達成し得るポリフェノールのポリビニルベンジルエ
ーテルの製造方法が提供される。
【0008】すなわち、本発明は、アルカリ金属水酸化
物の存在下、ビニルベンジルハライドとポリフェノール
とを反応させて、ポリフェノールのポリビニルベンジル
エーテルを製造する方法において、反応溶媒として水お
よび水に難溶性のケトン系溶媒を使用し、反応系にオニ
ウム塩およびアルカリ金属ヨウ化物を存在させることを
特徴とするポリフェノールのポリビニルベンジルエーテ
ルの製造方法に関する。
【0009】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に使用されるビニルベンジルハライドとしては、p
−ビニルベンジルクロライド、m−ビニルベンジルクロ
ライド、、p−ビニルベンジルブロマイド、m−ビニル
ベンジルブロマイドおよびこれらp−/m−体の混合物
が挙げられる。
【0010】ビニルベンジルハライドの使用量は、ポリ
フェノールの水酸基1当量に対して、0.95〜1.5
当量、好ましくは1〜1.1当量である。フェノール性
水酸基1当量に対してビニルベンジルハライドの使用量
が0.95当量未満でもポリフェノールのポリビニルベ
ンジルエーテルは得られるものの、未反応のフェノール
性水酸基が残存し易くなり、架橋硬化物の物性上好まし
くない。一方、1.5当量を超えるビニルベンジルハラ
イドを使用することは、ビニルベンジルハライドが残存
し易いか、あるいは副反応が起こり易くなり、工業的に
好ましくない。
【0011】また、本発明でいうポリフェノールとは、
分子中に少なくとも2個以上のフェノール性水酸基を有
するものであって、具体的には2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サル
ファイド、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4′−
ビフェノール、2,4′−ビフェノール、ジシクロペン
タジエニルジフェノール、レゾルシン、ハイドロキノ
ン、2−メチルハイドロキノン、2−クロロハイドロキ
ノン、2−フェニルハイドロキノン等の2価フェノー
ル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン等のポリフェノールが挙げられる。これらは
単独で使用しても良く、また混合して使用しても良い。
【0012】反応溶媒には、水と水に難溶性のケトン系
溶媒が併用される。
【0013】本発明に使用されるケトン系溶媒として
は、水に難溶性であり、反応を円滑に進行させるととも
に、反応後の脱塩処理時には水層との分離効率が良好で
あること、さらにポリフェノールのポリビニルベンジル
エーテルの分離が簡便であることが必要である。本発明
でいう水に難溶性とは、少なくとも室温におけるケトン
系溶媒の水に対する溶解度が2%未満であることを示
し、代表例としては、メチルイソブチルケトン、ジプロ
ピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケト
ン等が挙げられる。ことに工業的入手性、取扱いの容易
さ等からメチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケト
ンが好ましく用いられる。
【0014】反応に使用する水に難溶性のケトン系溶媒
の使用量は、使用されるポリフェノールに対して0.1
〜5モル/l、好ましくは0.3〜3モル/lの濃度と
なるように使用することが好ましい。ポリフェノールの
濃度が水に難溶性のケトン系溶媒に対して、0.1モル
/l未満では反応に長時間を要するのみならず、多量の
非溶媒を要するか、もしくは溶媒の留去に長時間を要
し、好ましくない。一方、5モル/lを超える濃度で
は、反応系の粘度が高くなり、脱塩処理が不十分となる
ため好ましくない。
【0015】本発明に用いられるオニウム塩としては、
4級アンモニウムハライド、フォスフォニウムハライド
が好ましい。
【0016】4級アンモニウムハライドとしては、例え
ばテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチル
アンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイド、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0017】またフォスフォニウムハライドとしては、
例えばテトラブチルフォスフォニウムブロマイド、ブチ
ルトリフェニルフォスフォニウムクロライド等が挙げら
れる。
【0018】これらオニウム塩の使用量は、オニウム塩
の触媒効果あるいは反応温度によって異なるため、一概
に規定できないが一般的にはビニルベンジルハライドに
対して1〜20モル%、好ましくは3〜10モル%であ
る。オニウム塩の使用量が1モル%未満では、反応速度
が遅く、長時間の反応を要するため好ましくない。ま
た、オニウム塩の使用量が20モル%を超える場合に
は、反応は円滑に進行はするものの、オニウム塩の種類
によっては反応系から析出することもあり、また洗浄精
製に長時間を要する等経済的ではない。
【0019】本発明に使用されるアルカリ金属ヨウ化物
としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムが挙げら
れる。
【0020】アルカリ金属ヨウ化物の使用量は、ビニル
ベンジルハライドに対して、0.01〜3モル%、好ま
しくは0.05〜1モル%である。アルカリ金属ヨウ化
物の使用量が0.01モル%未満では実質的に添加効果
は発現せず、また3モル%を超えて使用しても多量に添
加した効果は認められず、経済的でない。
【0021】また、本発明で使用されるアルカリ金属水
酸化物は、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウムであり、これらのアルカリ金属水酸化物は、ポ
リフェノールのアルカリ金属塩を容易に作らしめ、反応
系の撹拌を容易にするため、水溶液として使用される。
【0022】アルカリ金属水酸化物の使用量は、ビニル
ベンジルハライドに対して、1〜5倍モル、好ましくは
2〜3倍モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量が
1倍モル未満では、反応が十分に進行せず、未反応のビ
ニルベンジルハライドが残存するため好ましくない。一
方、アルカリ金属水酸化物の使用量が5倍モルを超えて
使用することは、経済的に好ましくないのみならず、ビ
ニルベンジルハライドの加水分解反応によるジビニルベ
ンジルエーテルも副生することから好ましくない。
【0023】アルカリ金属水酸化物の水溶液の濃度とし
ては5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%であ
る。アルカリ金属水酸化物の水に対する濃度が5重量%
未満では、ポリフェノールのアルカリ金属塩の濃度が希
薄となり、反応速度が低下するため、実用的ではない。
一方、50重量%を超える濃度では、アルカリ金属水酸
化物の種類によっては、水に対する溶解度以上の濃度と
なるため、不溶のアルカリ金属水酸化物が存在し、反応
が不均一になりがちであり好ましくない。
【0024】反応温度は25〜100℃、好ましくは5
0〜90℃である。反応温度が25℃未満で反応速度が
遅く、経済的でない。一方、反応温度が100℃を超え
る場合は、重合によるゲル化が起こり易くなるため好ま
しくない。
【0025】本発明においては、必要に応じて2,4−
ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−ニト
ロフェノール、2,4−ジニトロフェノール等の熱重合
防止剤を少量反応系に添加しても良い。
【0026】反応後の生成物からの脱塩処理は公知の方
法により実施される。例えば反応液を静置分離し、有機
層を十分脱塩されるまで撹拌水洗した後、反応後にメタ
ノール等のポリフェノールのポリビニルベンジルエーテ
ルの非溶媒を添加し、生成した沈澱をろ過し、乾燥する
ことにより、容易に目的物を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明する。
【0028】実施例1 温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサーを付した50
0mlの四ツ口フラスコに、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン62.5g(0.25モル)、ビニルベン
ジルクロライド(p−/m−異性体、30/70重量%
混合物)76.25g(0.5モル)、テトラブチルア
ンモニウムブロマイド5.0g(15ミリモル)、ヨウ
化ナトリウム0.5g(3.3ミリモル)、2,4−ジニ
トロフェノール0.5g、ジイソプロピルケトン125
mlを仕込み、室温で撹拌しながら水酸化ナトリウムの5
0%水溶液80g(水酸化ナトリウム40gを含む)を
一度に添加したところ、内温は30℃から60℃に上昇
した。その後内容物を65〜70℃で2時間反応させて
から室温に冷却した後、水110mlを添加した。内容物
は黄緑色の餅状の上層部と暗褐色の下層部(水層)に分
離した。
【0029】下層部の水を廃棄し、新たな水200mlを
加え、上層部を撹拌洗浄する操作を4回繰り返した後、
上層部にメタノール200mlを添加、撹拌すると淡黄色
の懸濁液が得られた。内容物をろ過し、ろ残を少量のメ
タノールで洗浄し、乾燥することにより、淡黄白色のビ
ス〔4−(ビニルベンジルオキシ)フェニル〕スルフォ
ン112.1g(収率93%)を得た。
【0030】生成物の液体クロマト(LC)分析から、
生成物は面積比でジビニルベンジルエーテル置換体は9
6%、未反応のビニルベンジルクロライドは0.1%、
その他帰属不明物3.9%であり、モノビニルベンジル
エーテル置換体は検出されなかった。
【0031】実施例2 ジイソプロピルケトンをメチルイソブチルケトンに代
え、反応温度を90℃で行った以外は、実施例1の反応
を行い102.1g(収率84.7%)のビス〔4−(ビニ
ルベンジルオキシ)フェニル〕〕スルフォンを得た。
【0032】実施例3 実施例1で使用した反応装置に、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン45.6g(0.2モ
ル)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド2.
73g(12ミリモル)、ヨウ化ナトリウム0.5g
(3.3ミリモル)、2,4−ジニトロフェノール0.
5g、ビニルベンジルクロライド(p−体96%含有)
61g(0.4モル)、ジイソプロピルケトン100ml
を仕込み、これに50%水酸化ナトリウム水溶液64g
(水酸化ナトリウム32gを含む)を一度に添加したとこ
ろ、内温は25℃から54℃に上昇した。その後90℃
で4.75時間反応させてから水300mlを添加し、4
2℃まで冷却したところ、内容物は2層に分離し、上層
部は粘着性のある固体となった。
【0033】固体を300mlの水で3回洗浄してから、
十分水を除去した後、メタノール250mlを仕込み、撹
拌後ろ過することにより、灰白色の2,2−ビス〔4−
(4−ビニルベンジルオキシ)フェニル〕プロパン8
2.2g(収率89.3%)を得た。LC分析から生成物
の組成は、95.2%のジビニルベンジルエーテル置換
体、0.2%のジビニルベンジルエーテル、その他帰属
不明物4.6%であり、モノビニルベンジルエーテル置
換体および未反応ビニルベンジルクロライドは検出され
なかった。
【0034】実施例4 2価フェノールとして、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン87g(0.25モル)を使用
し、反応を90℃/4時間とした以外は、実施例1の反
応を行い、128gの1,1−ビス〔4−(ビニルベン
ジルオキシ)フェニル〕シクロヘキサンを得た。
【0035】実施例5 水酸化カリウム40%水溶液77g(水酸化カリウムと
して0.55モルを含む)を使用し、反応時間を4時間
とした以外は、実施例1の反応を行い、ビス〔4−(ビ
ニルベンジルオキシ)フェニル〕スルフォン110.5
gを得た。
【0036】実施例6 実施例1と同じ装置を付した1リットルの四ツ口フラス
コに、フェノールノボラック樹脂(昭和高分子製、BR
G−558)52g(フェノール性水酸基として0.5
当量)、p−ビニルベンジルクロライド83.9g
(0.55モル)、ベンジルテトラブチルアンモニウムブ
ロマイド9.79g(27.5ミリモル)、ヨウ化カリウ
ム2.74g(16.5ミリモル)、ジイソプロピルケト
ン300mlを仕込み、40%水酸化カリウム水溶液23
1g(水酸化カリウムとして1.65モル)を添加し、
90℃で6時間反応させた。常法により水洗洗浄後、メ
タノール300mlを添加して、99.3g(収率90.
3%)のポリビニルベンジルエーテル化フェノールノボ
ラック樹脂を得た。赤外吸収(IR)スペクトルからはフ
ェノール性水酸基の吸収は認められなかった。
【0037】比較例1 ジイソプロピルケトンを使用せずに、実施例1の反応を
行ったところ、最大粒子径20mmの黄茶色の硬い粒子状
生成物を得たが、溶媒への不溶分が約40%含まれてお
り、また粒子を焼成したところ、灰分が残存しており、
架橋性樹脂の材料としてふさわしくないものであった。
【0038】比較例2 ジイソプロピルケトンの代わりに、アセトンを使用して
還流下、実施例1の反応を6時間行ったが、目的物は得
られなかった。
【0039】比較例3 実施例1でテトラブチルアンモニウムブロマイドを使用
せずに、90℃で6時間の反応を行ったが、ビスビニル
ベンジルエーテル置換体は僅か10.7%であり、未反
応ビニルベンジルクロライドが75.1%残存してい
た。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、未反応のビ
ニルベンジルハライドの少ないポリフェノールのポリビ
ニルベンジルエーテルを効率的かつ収率良く製造するこ
とができる。また、得られたポリフェノールのポリビニ
ルベンジルエーテルは、単独でもしくは他の重合性モノ
マーとの共重合による硬化が可能であり、とりわけビス
マレイミドとの硬化性組成物は、比較的低温で短時間に
硬化するとともに、硬化物は優れた耐熱性、電気的特
性、機械的特性を示すことから、成形材料、積層板、接
着剤、砥石用バインダー、注型材料あるいは塗料等とし
て広範囲に活用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属水酸化物の存在下、ビニル
    ベンジルハライドとポリフェノールとを反応させて、ポ
    リフェノールのポリビニルベンジルエーテルを製造する
    方法において、反応溶媒として水および水に難溶性のケ
    トン系溶媒を使用し、反応系にオニウム塩およびアルカ
    リ金属ヨウ化物を存在させることを特徴とするポリフェ
    ノールのポリビニルベンジルエーテルの製造方法。
JP4271905A 1992-10-09 1992-10-09 ポリフェノールのポリビニルベンジルエーテルの製造方法 Pending JPH06116194A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004339328A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Matsushita Electric Works Ltd 変性ポリフェニレンエーテル化合物及びその製造方法
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