JP2008308666A - 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008308666A
JP2008308666A JP2008112759A JP2008112759A JP2008308666A JP 2008308666 A JP2008308666 A JP 2008308666A JP 2008112759 A JP2008112759 A JP 2008112759A JP 2008112759 A JP2008112759 A JP 2008112759A JP 2008308666 A JP2008308666 A JP 2008308666A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
surface tension
recording
water
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008112759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008308666A5 (ja
JP5932200B2 (ja
Inventor
Satoshi Kudo
智 工藤
Kenji Moribe
鎌志 森部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008112759A priority Critical patent/JP5932200B2/ja
Priority to PCT/JP2008/058797 priority patent/WO2008140089A1/en
Priority to EP08752669.5A priority patent/EP2147064B1/en
Priority to US12/160,282 priority patent/US7878643B2/en
Priority to CN2008800146241A priority patent/CN101679791B/zh
Publication of JP2008308666A publication Critical patent/JP2008308666A/ja
Publication of JP2008308666A5 publication Critical patent/JP2008308666A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5932200B2 publication Critical patent/JP5932200B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/328Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 階調性及び色の均一性に優れた画像を得ることができる水性インクを提供すること。
【解決手段】 少なくとも、水性媒体、界面活性剤、及び染料を含有する水性インクであって、前記水性媒体が水及び水溶性有機化合物のみからなるものであり、該水性媒体の静的表面張力が45mN/m以上57mN/m以下であり、前記水性インクの動的表面張力が、下記(1)、(2)、及び(3)の条件を満たすことを特徴とする水性インク。
(1)水性インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が、42mN/m以上49mN/m未満。
(2)水性インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が、28mN/m以上38mN/m以下。
(3)水性インクの、寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間500m秒における動的表面張力の差が7mN/m以上。
【選択図】 図1

Description

本発明は水性インク、かかる水性インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録方法で記録媒体、特には普通紙に形成した画像における画質、具体的には、画像の階調性や、色の均一性を向上することが求められている。例えば、記録媒体上において、インクが形成する1つのドットあたりの面積を小さくすることで、階調性を向上することができる。逆に、1つのドットあたりの面積が大きいと、複数のドットがつながりやすくなるため、単位面積あたりのインクの付与量を増減しても、記録媒体の表面をインクが被覆する面積を厳密に制御することができない場合がある。又、複数のドットがつながりやすくなるため、記録媒体上におけるインクのにじみが発生しやすくなる場合がある。
このような課題に対して、インクの静的表面張力(所謂「表面張力」)を大きくすることによって、記録媒体上におけるインクのにじみを抑制することに関する提案がある。例えば、20℃におけるインクの表面張力を45mN/m以上にすることで、にじみを抑制することに関する提案がある(特許文献1参照)。又、インクの表面張力を40mN/m以上にすることにより、にじみを抑制することに関する提案がある(特許文献2参照)。
又、記録媒体へのインクのにじみや浸透等をコントロールする技術として、インクの動的表面張力に着目した提案がなされている。例えば、気泡周期T(秒/気泡)≦0.2における表面張力を40mN/m以上とすることでにじみを抑制し、気泡周期T(秒/気泡)>1における表面張力を50mN/m未満とすることで吐出信頼性を向上することに関する提案がある(特許文献3参照)。
又、インクの乾燥粘度を100mPa・s以下とすることで吐出信頼性を向上し、特定の寿命時間における動的表面張力の特性を規定することに関する提案がある(特許文献4参照)。具体的には、寿命時間10m秒における動的表面張力を45mN/m以上にすることでにじみを抑制し、寿命時間1000msにおける動的表面張力を35mN/m以下にすることで速乾性を向上することが記載されている。
特開昭63−213581号公報 特開2004−83621号公報 特開平9−296139号公報 特開2003−231838号公報
しかし、上記で挙げた特許文献1や特許文献2に記載された発明のように、単にインクの静的表面張力を大きくするだけでは、にじみを抑制できない場合や、記録媒体の表面を均一に濡らすことができないため、画像における色の均一性が低下する場合がある。又、インクの静的表面張力を大きくすると、インクの記録媒体への浸透性が小さくなるため、インクが記録媒体に浸透し終わるまでの時間が長くかかるようになり、インク移り等が生じる場合がある。
又、上記で挙げた特許文献3や4に記載された発明においては、インクの動的表面張力の変化に着目して、にじみや浸透をコントロールする試みがなされている。しかし、本発明者らの検討の結果、特許文献3や特許文献4に記載された動的表面張力の規定では、記録媒体として普通紙を用いる場合に、画像における色の均一性を保ちながら階調性を向上することはできなかった。これは、特許文献3や特許文献4に記載された発明では、記録媒体上においてインクがどのような状態変化を起こしているかについては考慮していないことに起因するものと推測される。つまり、特許文献3や特許文献4に記載の発明においては、記録媒体上において起きている現象を考慮していないため、これらの文献におけるインク物性の規定だけでは、画像における色の均一性を保ちながら階調性を向上することはできない。
従って、本発明の目的は、階調性及び色の均一性に優れた画像を得ることができる水性インクを提供することにある。又、本発明の別の目的は、前記水性インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる水性インクは、少なくとも、水性媒体、界面活性剤、及び染料を含有する水性インクであって、前記水性媒体が水及び水溶性有機化合物のみからなり、該水性媒体の静的表面張力が45mN/m以上57mN/m以下であり、前記水性インクの動的表面張力が、下記(1)、(2)、及び(3)の条件を満たすことを特徴とする。
(1)水性インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が、42mN/m以上49mN/m未満。
(2)水性インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が、28mN/m以上38mN/m以下。
(3)水性インクの、寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間500m秒における動的表面張力の差が7mN/m以上。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、インクをインクジェット方法で吐出するインクジェット記録方法において、前記インクが、上記の水性インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、上記の水性インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかる記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、上記の水性インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インク収容部に収容されたインクが、上記の水性インクであることを特徴とする。
本発明によれば、階調性及び色の均一性が共に優れた画像を得ることができる水性インクを提供することができる。又、本発明の別の実施態様によれば、かかる水性インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置を提供することができる。
以下に、発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。尚、以下の記載において、水性インクのことを「インク」と呼ぶことがある。
先ず、本発明において動的表面張力の測定に用いている最大泡圧法について説明する。最大泡圧法とは、測定する液体中に浸したプローブ(細管)の先端部分で形成された気泡を放出するために必要な最大圧力を測定して、この最大圧力から動的表面張力を求める方法である。又、寿命時間とは、最大泡圧法において、プローブの先端部分で気泡を形成する際に、気泡が先端部分から離れた後に新しい気泡の表面が形成された時点から、最大泡圧時(気泡の曲率半径とプローブ先端部分の半径が等しくなる時点)までの時間である。又、本発明における動的表面張力は、25℃において測定した値である。
本発明の第1の技術思想は、インクが記録媒体に付与された直後におけるフェザリング現象(記録媒体の繊維に沿ってインクがにじむ現象)を抑制するために、インク中の水性媒体(詳細は後述する)の静的表面張力を特定の範囲とすることにある。又、前記に加えて、記録媒体上におけるインクの広がりを抑制するために、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力を一定値以上にすることにある。更に、上記に加えて、記録媒体上におけるインクの広がりを抑制したまま、インクを速やかに記録媒体に浸透させるために、寿命時間50m秒から寿命時間500m秒の間で、インクの動的表面張力を急激に下げることにある。ひとつのインクにこれらの特性を同時に持たせることにより、インクが形成する1つのドットあたりの面積を均一に、且つ、従来のインクが形成するドットに比べてより小さくすることができ、記録媒体上における階調性を向上することができる。
又、本発明の第2の技術思想は、画像における色の均一性を向上するために、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力を一定値以下にすることにある。
本発明者らが、インクの蒸発、記録媒体への浸透の挙動についての検討を行ったところ、記録媒体上における1つのドットあたりの面積を均一に、且つ小さくして、階調性を向上するためには、以下のことが必要であることを見出した。
インクが記録媒体(例えば、普通紙等)上に付与された直後の状態について考える。この時間では、新しい気液界面が形成された直後であるため、寿命時間は限りなく0秒に近いと想定することができ、界面活性剤の気液界面への配向は、無視することができる程度である。従って、この状態におけるインクの動的表面張力は、インク中の水性媒体(水及び水溶性有機化合物のみからなる混合溶媒)の静的表面張力に等しいと近似することができる。尚、本発明における「インク中の水性媒体」とは、インク中の色材及び界面活性剤を除いた水性媒体、即ち、水及び水溶性有機化合物のみからなる混合溶媒のことを意味する。
前記記録媒体上においては、インクが付与された部分の近傍には、表面エネルギーが高い部分と低い部分が存在する。このため、水性媒体の静的表面張力が高すぎると、インクが付与された部分の近傍に存在する、表面エネルギーが高く、インクに対して濡れ易い部分に向かって、インクが選択的に流れ込みやすくなる。このようにして、フェザリング現象が発生し、インクが形成する1つのドットあたりの面積のばらつきが大きくなる。逆に、水性媒体の静的表面張力が低すぎると、インクが付与された部分の近傍と比較して、インクが付与された部分の表面張力が低い状態となる。この結果、インクの広がりが急速に起こり、階調性が低下する。
このような課題に対して本発明者らが検討を行った結果、以下のことが必要であることがわかった。記録媒体上におけるインクが付与された部分の近傍に対して、均一にインクの濡れが起こる程度の状態とすることにより、フェザリング現象の発生を抑制することが必要である。又、インクの急速な広がりを抑制することで、インクが形成する1つのドットあたりの面積を小さく、且つ、ばらつきを少なくする必要がある。そこで、本発明者らが検討を行ったところ、インク中の水性媒体の静的表面張力を特定の範囲とすることで、フェザリング現象の発生を抑制し、又、インクが形成する1つのドットあたりの面積を小さく、且つ、ばらつきを少なくできることがわかった。具体的には、インク中の水性媒体の静的表面張力が、45mN/m以上57mN/m以下であればよいという知見を得た。尚、上述の通り、水性媒体の表面張力が45mN/m未満であると画像の階調性が低下する場合があり、57mN/mを越えるとフェザリングやドット径のバラツキが生じる場合がある。
本発明者らは、記録媒体上においてインクが広がる状態ついて、以下のような検討を行った。先ず、寿命時間により動的表面張力が変化する特性が異なる種々のインクを調製し、これらのインクをそれぞれ用いて、種々の普通紙等の記録媒体に1ドットの罫線を記録した。そして、前記罫線の線幅と、寿命時間10m秒から寿命時間5000m秒までのインクの動的表面張力及び静的表面張力との関係を調べた。その結果、検討を行った全ての種類の記録媒体において、前記罫線の線幅とインクの寿命時間50m秒における動的表面張力との相関が最も大きいことがわかった。又、寿命時間50m秒を中心にして、寿命時間がその前後に離れるほど、この相関関係は連続的に小さくなっていくことがわかった。このことから、本発明者らは、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力を検討することで、前記罫線の線幅、即ち、記録媒体上においてインクが広がる状態を規定することができるという知見を得た。尚、上記の検討において、罫線の線幅は、記録を行った後、記録物を一晩放置してから測定したものである。
このことから、本発明者らは、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力の特性に着目して、更に検討を行った。具体的には、寿命時間50m秒における動的表面張力を種々に変えたインクを調製して、これらのインクを用いてそれぞれ画像を形成して、得られた画像における階調性と、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力の関係を調べた。その結果、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力を42mN/m以上とすれば、記録媒体上におけるインクの過度な広がりを抑制することができるという知見を得た。
記録媒体上においてインクが広がる状態と寿命時間50m秒の動的表面張力との間に、高い相関関係が見られた理由を、本発明者らは以下のように考えている。即ち、インクが記録媒体に付与されてから50m秒の時点では、インクの少なくとも一部は記録媒体の表面近傍の領域に浸透しており、この領域が、記録媒体上においてインクが形成する1つのドットの面積を決定するひとつの重要な要素であると考えられる。又、インクが記録媒体に付与されてからインクの動的表面張力の値が変化することによって、インクと記録媒体との接触角が変化することも、記録媒体上においてインクが形成する1つのドットの面積を決定する要素であると考えられる。更に、記録媒体の厚さの方向に浸透した状態のインクと比較して、記録媒体上に付与された直後のインクにおいては、インク中の水分等の蒸発が多く起こる。インクの寿命時間50m秒における動的表面張力にも、記録媒体の厚さの方向へインクが浸透する量が依存すると考えられ、このことも、記録媒体上においてインクが形成する1つのドットの面積を決定するもうひとつの重要な要素であると考えられる。
しかし、インクが高い表面張力を長時間保ちつづけていると、記録媒体の厚さ方向へのインクの浸透が進まず、その結果、記録媒体の表面上においてインクが広がり、階調性が低下する場合がある。本発明者らが検討を行った結果、階調性の低下を抑制するためには、以下のようにすればよいという知見を得た。先ず、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力を高くすることで、記録媒体上における過度なインクの広がりを抑制する。その後、インクの動的表面張力を急激に下げて記録媒体の厚さ方向へのインクの浸透を促進することで、記録媒体の表面上におけるインクの広がりを更に抑制する。このようにすることで、記録媒体上においてインクが形成する1つのドットあたりの面積を適正なものとすることができる。本発明者らの検討の結果、このような現象を起こすためには、具体的には、寿命時間50m秒から500m秒の間に、インクの動的表面張力を7以上下げればよいことがわかった。
又、普通紙等を記録媒体として用いる場合、色の均一性を向上するためには、インク中の染料を記録媒体に均一に定着させる必要がある。尚、均一に定着した状態とは、記録媒体である普通紙等に存在する比較的大きな空隙にインク中の染料が取り込まれて局在化した状態ではなく、記録媒体を構成する繊維にインク中の染料が均一に染着した状態のことを指す。そして、インク中の染料を均一に定着させるためには、インクが、繊維間の空隙等の細孔に対して濡れを発現する必要がある。本発明者らが、インクが前記細孔に対して濡れ性を有するのに必要な物性について検討を行ったところ、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力を適切に決定する必要があることがわかった。具体的には、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が38mN/m以下である必要があることを見出した。
即ち、本発明者らは、色の均一性を向上することと、階調性を向上することを両立するためには、インクが以下に述べる動的表面張力の特性を有し、且つ、インク中の水性媒体が以下に述べる静的表面張力の特性を有することが必要であるという知見を得た。即ち、インクの動的表面張力が、以下の3つの特性を有することが必要である。(A)インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が42mN/m以上である。(B)インクの、寿命時間50m秒及び寿命時間500m秒における動的表面張力の差が7mN/m以上である。(C)インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が38mN/m以下であることが必要である。そして、インク中の水性媒体の静的表面張力が、45mN/m以上57mN/m以下であることが必要である。
尚、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が49mN/m以上であると、その後の動的表面張力の低下の度合いがたとえ大きくても、記録媒体の厚さ方向へのインクの浸透よりも、記録媒体の表面上でのインクの広がりが優先する。このため、1つのドットあたりの面積が大きくなり、階調性が得られない場合がある。このため、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力は、42mN/m以上49mN/m未満であることが必要である。
又、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が低すぎる、具体的には28mN/m未満であると、繊維間の空隙に浸透するよりも、前記インクの記録媒体への浸透が優先する。この結果、記録媒体の内部(記録媒体の厚さの方向)へインクが容易に浸透するため、記録媒体の裏面までインクが抜ける、即ち、裏抜けが発生する場合がある。このため、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力は、28mN/m以上38mN/m以下であることが必要である。本発明においては更に、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が、32mN/m以上38mN/m以下であることが特に好ましい。
又、インクの、寿命時間50m秒及び500m秒における動的表面張力の差は、寿命時間50m秒においてインクが記録媒体に浸透する領域がある程度決定した後に、インクの記録媒体への浸透を促進するという観点からは、大きくすることが好ましい。しかし、上記で述べた通り、インクの寿命時間500m秒における動的表面張力を28mN/m以上とする必要がある。このため、インクの、寿命時間50m秒及び寿命時間500m秒における動的表面張力の差は、(寿命時間50m秒における動的表面張力の値(mN/m)−28(mN/m))以下とすることが好ましい。更には、インクの、寿命時間50m秒及び寿命時間500m秒における動的表面張力の差は21mN/m未満であることがより好ましい。
これまでに述べてきたことをまとめると、本発明のインクは、下記の(1)乃至(3)の条件を満たし、且つ、インク中の、水及び水溶性有機化合物のみからなる水性媒体の静的表面張力が45mN/m以上57mN/m以下であることが必要である。(1)インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が、42mN/m以上49mN/m未満である。(2)インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が、28mN/m以上38mN/m以下である。(3)インクの、寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間500m秒における動的表面張力の差が7mN/m以上である。尚、図1が、本発明で規定する条件を満足するインクの動的表面張力が変化する様子の一例を模式的に示すグラフである。
<インク>
本発明にかかるインクは、上記で説明したような動的表面張力の特性を持ち、且つ、インク中の水性媒体が上記で説明したような静的表面張力の特性を持つことが必要である。それ以外は、従来のインクと同様の構成とすればよい。下記に、本発明のインクを構成する各成分について説明する。
(界面活性剤)
本発明のインクは、浸透剤として界面活性剤を含有することが好ましい。そして、配合されたインクが、上記で説明した動的表面張力の特性を持つように調節されていることが必要である。このような界面活性剤は、例えば、以下のものを用いることができる。下記に挙げる界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔ノニオン性界面活性剤〕
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体等。脂肪酸ジエタノールアミド、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール系界面活性剤等。
〔アニオン性界面活性剤〕
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフォン酸塩等。アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフェノールスルフォン酸塩、アルキルナフタリンスルフォン酸塩、アルキルテトラリンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等。
〔カチオン性界面活性剤〕
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド等。
〔両性界面活性剤〕
アルキルカルボキシベタイン等。
本発明のインクは、上記で説明した動的表面張力の特性を有するように調節されていることが必要である。インクが、上記で説明した動的表面張力の特性を有するようにするためには、上記に挙げた界面活性剤の1種又は2種以上を用いてインクの動的表面張力を調整することで達成することができる。
本発明においては特に、上記の界面活性剤の中でも、ノニオン性界面活性剤、より好適にはポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いて、インクの動的表面張力を調整することが特に好ましい。
又、本発明においては、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルが、下記一般式(1)で表される界面活性剤及び一般式(2)で表される界面活性剤から選ばれる少なくとも1種であることが特に好ましい。これらの界面活性剤を含有するインクは、寿命時間の変化に対する動的表面張力の変化が大きいため、階調性と色の均一性とを両立するのに特に好適である。
一般式(1)
Figure 2008308666
(一般式(1)中、m、n、aはそれぞれ独立に1以上の整数であり、m+nは14乃至20の整数である。)
一般式(2)
Figure 2008308666
(一般式(2)中、x、y、bはそれぞれ独立に1以上の整数であり、x+yは12乃至21の整数である。)
水性インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、水性インク全質量を基準として、0.30質量%以上2.0質量%以下、更には、0.75質量%以上1.5質量%以下であることが好ましい。含有量が0.30質量%未満であると、記録媒体に対するインクの濡れが充分に得られず、色の均一性が低下する場合がある。又、含有量が2.0質量%を超えると、記録ヘッドの吐出口近傍でインク中の水分等が蒸発した場合に、界面活性剤の含有量が高くなりすぎて、局所的にインクの粘度が高くなり、インクの吐出安定性が低下する場合がある。インク中の界面活性剤の含有量を上記の範囲とすることで、優れた吐出安定性と、画像における優れた階調性及び色の均一性とを両立することができる。更に、記録媒体として普通紙等を用いる場合に優れた色の均一性を得るためには、インク中の界面活性剤の含有量(質量%)の下限が、用いる界面活性剤の臨界ミセル濃度(単位は質量%)の10.0倍以上であることが好ましい。界面活性剤の含有量が臨界ミセル濃度の10.0倍未満である場合、記録媒体に対するインクの濡れが十分に得られず、色の均一性が充分に得られない場合がある。一方で、界面活性剤の含有量が臨界ミセル濃度の10.0倍以上である場合、記録媒体として特に普通紙等を用いる場合に、インクと記録媒体との界面張力の差がより減少し、記録媒体に対するインクの濡れが充分に得られる。その結果、色の均一性が特に優れたものとなる。
更に、本発明においては、上記の界面活性剤のグリフィン法によるHLB値が、12.0以上16.5以下であることが特に好ましい。ここで、グリフィン法とは、界面活性剤の親水基の式量と分子量を元に、下記式(1)を用いてHLB値を計算する方法である。
HLB=20×(界面活性剤の親水基の式量)/(界面活性剤の分子量) (1)
HLB値が12.0未満であると、界面活性剤の親水性が低すぎるため、インクを保存する場合等に、界面活性剤がインク中に溶解した状態を保てない場合がある。一方、HLB値が16.5より大きいと、界面活性剤の親水性が高すぎるため、寿命時間500m秒における動的表面張力を下げることが難しい場合がある。
(水性媒体)
本発明のインクは、水及び水溶性有機化合物からなる水性媒体を含有することが必要である。本発明のインクには、上記で説明した水性媒体の静的表面張力の特性を有するように調節されており、且つ、上記で説明したインクの動的表面張力の特性を有するように調節されていれば、何れの水溶性有機化合物も用いることができる。インク中の水溶性有機化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上50.0質量%以下、更には3.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機化合物は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
エタノール、イソプロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素原子数1乃至6のアルコール類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド類。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン類又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルキレングリコール類。グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−又は1,5−ペンタンジオール、1,2−又は1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール類。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリン等の複素環類。ジメチルスルホキシド、チオジグリコール等の含硫黄化合物類。
本発明のインクが、上記で説明したインクの動的表面張力の特性を有するようにするためには、上記に挙げた水溶性有機化合物の1種又は2種以上を用いてインクの動的表面張力を調整することでも行うことができる。又、本発明のインクが、上記で説明したインク中の水性媒体の静的表面張力の特性を有するようにするためには、上記に挙げた水溶性有機化合物の1種又は2種以上を用いて水性媒体の静的表面張力を調整することで行うことができる。
上記の中でも、水性媒体の静的表面張力を調節するために、浸透性が高い水溶性有機化合物を用いることが特に好ましい。具体的には、エタノール、2−プロパノール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルコール類を用いることが特に好ましい。
又、水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インクを安定して吐出するために適切な粘度を有し、且つ、ノズル先端における目詰まりが抑制されたインクとするために、インク全質量を基準として、30.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
尚、組成が未知のインク中に含有されている水性媒体を構成する水溶性有機化合物の種類やその含有量は、ガスクロマトグラフィ(GC/MS)等により分析することができる。具体的には、例えば、組成が未知のインク1gを分取して、メタノールで所定の倍率に希釈したサンプルを、GC/MS(商品名:TRACE DSQ;ThermoQuest製)等を用いて分析する。これにより、水性媒体中に含有される水溶性有機化合物の種類やその含有量を同定することができる。又、組成が未知のインク中に含有されている水の含有量は、カールフィッシャー水分計等により、常法に従って同定することができる。このようにして求めた水性媒体を構成する水溶性有機化合物の種類やその含有量及び水の含有量から、同様の組成を有する水性媒体を調製する。そして、得られた水性媒体の静的表面張力を温度25℃、湿度50%の環境下で測定する。静的表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計(CBVP−Z型;協和界面科学製)を用いて、白金プレートを用いたプレート法により行うことができる。尚、本発明は、上記で挙げた測定方法や測定装置等に限られるものではなく、何れの方法も用いることができる。
(染料)
本発明のインクに用いる色材は、染料である。インク中の染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、更には1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
染料は、一般のインクジェット用インクの色材として用いることのできる染料であれば、特に限定されるものではなく、例えば、直接染料、酸性染料、反応性染料、塩基性染料等の何れのものも用いることができる。以下に、色調別に、本発明において用いることができる染料をカラーインデックスナンバーや一般式で示すと、例えば、以下のものが挙げられる。又、カラーインデックスに記載されていない染料であっても、水溶性を有する染料であれば用いることができる。
〔イエロー色材〕
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173等。C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等。下記一般式(3)で表される化合物又はその塩。
一般式(3)
Figure 2008308666
(一般式(3)中、Gはヘテロ環である。nは1乃至3の整数である。nが1のとき、R、X、Y、Z、Q、及びGは1価の基である。又は、nが2のとき、R、X、Y、Z、Q、及びGは1価又は2価の置換基であり、このうち少なくともひとつは2価の置換基である。又は、nが3のとき、R、X、Y、Z、Q、及びGは1価、2価、又は3価の置換基であり、このうち少なくともふたつは2価の置換基であるか又は少なくともひとつは3価の置換基である。)
〔マゼンタ色材〕
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230等。C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等。C.I.フードレッド:87、92、94等。C.I.ダイレクトバイオレット:107等。その他のアントラピリドン系化合物。その他のキサンテン系化合物。下記一般式(4)で表される化合物又はその塩。
一般式(4)
Figure 2008308666
(一般式(4)中、Aは5員複素環基である。B及びBはそれぞれ独立に、=CR−若しくは−CR=であるか、又はB及びBの何れか一方が窒素原子であり他方が=CR−若しくは−CR=である。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基である。これらの基の水素原子は置換されていてもよい。G、R、及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、又はスルホン酸基である。これらの基の水素原子は置換されていてもよい。R及びR、又はR及びRは結合して5員環又は6員環を形成してもよい。)
〔シアン色材〕
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307等。C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244等。下記一般式(5)で表される化合物又はその塩。
一般式(5)
Figure 2008308666
(一般式(5)中、X、X、X、及びXはそれぞれ独立に、−SO−Z、−SO−Z、−SONR、スルホン酸基、−CONR、又は−COである。Zはそれぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の複素環基である。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の複素環基である。Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、及びYはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、シアノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のスルファモイル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、又はスルホン酸基である。a、a、a、及びaはそれぞれ、X、X、X、及びXの置換基の数を示し、それぞれ独立に1又は2の整数である。)
〔オレンジ色材〕
C.I.アシッドオレンジ:7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142等。C.I.アシッドレッド:111、114、266、374等。C.I.ダイレクトオレンジ:26、29、34、39、57、102、118等C.I.ダイレクトレッド:84等。C.I.フードオレンジ:3等。C.I.リアクティブオレンジ:1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107等。C.I.ディスパースオレンジ:1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56等。
〔グリーン色材〕
C.I.アシッドグリーン:1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84等。C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67等。C.I.フードグリーン:3等。C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21等。C.I.ディスパースグリーン:6、9等。
〔ブルー色材〕
C.I.アシッドブルー:62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244等。C.I.リアクティブブルー:49等。C.I.アシッドバイオレット:17、19、48、49、54、129等。C.I.ダイレクトバイオレット:9、35、47、51、66、93、95、99等。C.I.リアクティブバイオレット:1、2、4、5、6、8、9、22、34、36等。C.I.ディスパースバイオレット:1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56等。
〔ブラック色材〕
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195等。C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156等。C.I.フードブラック:1、2等。下記一般式(6)で表される化合物又はその塩。
一般式(6)
Figure 2008308666
(一般式(6)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル若しくはアリールスルホニル基、又はスルファモイル基である。これらの基は更に置換基を有していてもよいが、R及びRが同時に水素原子となることはない。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル若しくはアリールスルホニル基、又はスルファモイル基である。R及びRは上記の中でも、水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、又はアルキル若しくはアリールスルホニル基が好ましい。R及びRは上記の中でも特に、水素原子、芳香族基、又は複素環基が好ましい。Rは、アルキル基、芳香族基、又は複素環基であり、中でも芳香族基が好ましい。Aは置換されていてもよい芳香族基又は複素環基であり、特には芳香族基が好ましい。ここで説明した各基は更に置換基を有していてもよく、これらの各基が更に置換基を有する場合、前記置換基は、以下のものが挙げられる。水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基、複素環アミノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル若しくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキル若しくはアリールチオ基、複素環チオ基、アルキル若しくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキル若しくはアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、又はスルホン酸基等。)
〔ブラウン色材〕
C.I.リアクティブブラウン:1、2、7,8,9、11、17、18、21、31、32、33、46、47等。
(その他の成分)
本発明のインクは、保湿性維持のために前記成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性化合物を含有してもよい。インク中の保湿性化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下、更には、3.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
更に、本発明のインクは、所望の物性値を持つインクとするために前記成分以外にも必要に応じて種々の化合物を含有してもよい。具体的には、例えば、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤等の種々の添加剤を含有してもよい。尚、水溶性樹脂は、インク中において界面活性剤を吸着することで、界面活性剤の効果に影響を及ぼす場合があるので、本発明にかかるインクには用いないことが好ましい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式でインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法に用いることが特に好ましい。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを付与することによりインクを吐出する方法や、インクに熱エネルギーを付与することによりインクを吐出する方法等がある。特に、本発明のインクは、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法に用いた場合に、顕著な効果を得ることができる。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、本発明のインクを収容するインク収容部を備えたものであることを特徴とする。
<記録ユニット>
本発明の記録ユニットは、本発明のインクを収容するインク収容部と、前記インクを吐出する記録ヘッドとを備えたものであることを特徴とする。特に、記録ヘッドが、熱エネルギーをインクに付与することにより、インクを吐出する記録ユニットである場合に、顕著な効果を得ることができる。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置は、本発明のインクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えたものであることを特徴とする。特に、記録ヘッドが、熱エネルギーをインクに付与することにより、インクを吐出するインクジェット記録装置である場合に、顕著な効果を得ることができる。
以下に、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を説明する。インクジェット記録装置は、各機構の役割から、給紙部、搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部、及びこれらを保護し、意匠性を持たせる外装部で構成される。以下、これらの概略を説明する。
図2は、インクジェット記録装置の斜視図である。又、図3及び図4は、インクジェット記録装置の内部機構を説明するための図であり、図3は右上部からの斜視図、図4はインクジェット記録装置の側断面図をそれぞれ示したものである。
給紙を行う際には、先ず、給紙トレイM2060を含む給紙部において所定枚数の記録媒体が、給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる(図2及び図4参照)。記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される(以上、図3及び図4参照)。
画像を形成する際には、キャリッジ部は記録ヘッドH1001(図5参照)を目的の画像形成位置に配置して、電気基板E0014(図3参照)からの信号に従って記録媒体にインクが吐出される。尚、記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述する。記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000(図3参照)が列方向に走査する主走査と、搬送ローラM3060(図3及び図4参照)が記録媒体を行方向に搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に画像を形成する。
最後に、記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ(図4参照)、搬送されて排紙トレイM3160(図2参照)に排出される。
クリーニング部は、記録ヘッドH1001のクリーニングを行う。クリーニング部は、キャップM5010(図3参照)を記録ヘッドH1001の吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000(図3参照)を作動すると、記録ヘッドH1001からインク等を吸引する。又、キャップM5010を開いた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引すると、インクの固着やその他の弊害が起こらないようになっている。
(記録ヘッドの構成)
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する(図5参照)。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクカートリッジH1900を搭載する手段、及びインクカートリッジH1900から記録ヘッドにインクを供給する手段を有する。そして、ヘッドカートリッジH1000は、キャリッジM4000(図3参照)に対して着脱可能に搭載される。
図5は、ヘッドカートリッジH1000にインクカートリッジH1900を装着する様子を示した図である。インクジェット記録装置は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及びグリーンの各インクで画像を形成する。従って、インクカートリッジH1900も7色分が独立に用意されている。そして、図5に示すように、それぞれのインクカートリッジは、ヘッドカートリッジH1000に対して着脱可能となっている。尚、インクカートリッジH1900の着脱は、キャリッジM4000(図3参照)にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行うことができる。
図6は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図である。ヘッドカートリッジH1000は、記録素子基板、プレート、電気配線基板H1300、カートリッジホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800等で構成される。記録素子基板は第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101で構成され、プレートは第1のプレートH1200及び第2のプレートH1400で構成される。
第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソグラフィ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路も又、フォトリソグラフィ技術により形成されている。更に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
図7は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101の構成を説明する正面拡大図である。H2000〜H2600は、それぞれ異なるインクを供給する記録素子の列(以下ノズル列ともいう)である。第1の記録素子基板H1100には、イエローインクのノズル列H2000、マゼンタインクのノズル列H2100、及びシアンインクのノズル列H2200の3色分のノズル列が形成されている。第2の記録素子基板H1101には、淡シアンインクのノズル列H2300、ブラックインクのノズル列H2400、グリーンインクのノズル列H2500、及び淡マゼンタインクのノズル列H2600、の4色分のノズル列が形成されている。
各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に1,200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、約2ピコリットルのインクを吐出する。各吐出口における開口面積は、およそ100μmに設定されている。尚、本発明においては、吐出量を8ng以下とすることが特に好ましい。吐出量が8ngより大きいと、記録媒体上において、インクが形成する1つのドットあたりの面積が大きくなり、複数のドットが繋がりやすくなるため、階調性が十分に得られない場合がある。又、本発明のインクは、より優れた階調性を得るために、記録ヘッドのノズルにおける解像度が1,200dpi以上である記録ヘッドに適用することが特に好ましい。
以下、図5及び図6を参照して説明する。前記第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されている。ここには、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。更に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されている。この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持する。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加する。この電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し、インクジェット記録装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有する。外部信号入力端子H1301は、カートリッジホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
インクカートリッジH1900を保持するカートリッジホルダーH1500には、流路形成部材H1600が、例えば、超音波溶着により固定され、インクカートリッジH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成する。インクカートリッジH1900と係合するインク流路H1501のインクカートリッジ側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。又、インクカートリッジH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
更に、カートリッジホルダー部と記録ヘッド部H1001とを接着等で結合することで、ヘッドカートリッジH1000が構成される。尚、カートリッジホルダー部は、カートリッジホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、及びシールゴムH1800から構成される。又、記録ヘッド部H1001は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される。
尚、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じた膜沸騰をインクに生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(記録素子)を用いて記録を行うサーマルインクジェット方式の記録ヘッドについて述べた。この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、いわゆる、オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用することができる。
サーマルインクジェット方式は、オンデマンド型に適用することが特に有効である。オンデマンド型の場合には、インクを保持する液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加する。このことによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、インクに膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応したインク内の気泡を形成できる。この気泡の成長及び収縮により吐出口を介してインクを吐出することで、少なくともひとつの滴を形成する。駆動信号をパルス形状とすると、即時、適切に気泡の成長及び収縮が行われるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成でき、より好ましい。
又、本発明のインクは、前記のサーマルインクジェット方式に限らず、下記に述べるような、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置においても好ましく用いることができる。かかる形態のインクジェット記録装置は、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備えてなる。そして、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクをノズルから吐出する。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。更に、インクカートリッジは記録ヘッドに対して分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもの、又、インクジェット記録装置の固定部位に設けられて、チューブ等のインク供給部材を介して記録ヘッドにインクを供給するものでもよい。又、記録ヘッドに対して、好ましい負圧を作用させるための構成をインクカートリッジに設ける場合には、以下の構成とすることができる。即ち、インクカートリッジのインク収容部に吸収体を配置した形態、又は可撓性のインク収容袋とこれに対してその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態等とすることができる。又、インクジェット記録装置は、シリアル型の記録方式を採るものが好ましいが、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
次に、実施例、比較例、及び参考例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<界面活性剤のHLB値及び構造>
界面活性剤のHLB値を求めた。具体的には、各界面活性剤の主成分について、グリフィン法(下記式(1))を用いて、HLB値を計算した。結果を表1に示す。
HLB=20×(界面活性剤の親水基の式量)/(界面活性剤の分子量) (1)
又、表1には、各界面活性剤の主成分の構造、及び、かかる界面活性剤の構造が一般式(1)又は一般式(2)に該当する場合は、m、n、a、及びm+nの値、又はx、y、b、及びx+yの値も併せて示した。表1中、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。又、エマルミン NL70、エマルミン NL90、エマルミン CC−100、及びエマルミン CO−50は三洋化成工業製の界面活性剤である。又、NIKKOL BT−7は、日光ケミカルズ製の界面活性剤である。又、EMALEX 1610、EMALEX 1625、及びEMALEX 1810は日本エマルジョン製の界面活性剤である。又、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルはエチレンオキサイド基の付加モル数が5であるものであり、常法に従って合成したものを用いた。
Figure 2008308666
<インクの調製>
表2及び表3に示す各成分を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、実施例1〜10及び比較例1〜11のインクを調製した。表2及び表3中、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。又、エマルミン NL70、エマルミン NL90、エマルミン CC−100、及びエマルミン CO−50は三洋化成工業製の界面活性剤である。又、NIKKOL BT−7は、日光ケミカルズ製の界面活性剤である。又、EMALEX 1610、EMALEX 1625、及びEMALEX 1810は日本エマルジョン製の界面活性剤である。又、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルはエチレンオキサイド基の付加モル数が5であるものであり、常法に従って合成したものを用いた。
Figure 2008308666
Figure 2008308666
<評価>
(水性媒体の静的表面張力の測定)
上記表2及び表3に示す実施例1〜10及び比較例1〜11のインク組成から、色材と界面活性剤を除いた組成を有する水性媒体、即ち、水及び水溶性有機化合物のみから構成される水性媒体をそれぞれ調製した。得られた各水性媒体の静的表面張力を、白金プレートを用いたプレート法により表面張力の測定を行う表面張力測定装置(自動表面張力計CBVP−Z型;協和界面科学製)を用いて測定した。静的表面張力の測定は、25℃において行った。測定結果を表4に示す。
(動的表面張力の測定)
上記で得られた各インクについて、(1)寿命時間50m秒及び(2)寿命時間500m秒におけるインクの動的表面張力を測定した。又、(1)及び(2)における動的表面張力の差△γ[(1)−(2)]を求めた。測定には、最大泡圧法により動的表面張力の測定を行う装置(Bubble Pressure Tesiometer BP2;KRUSS製)を用いた。又、動的表面張力の測定は、25℃において行った。動的表面張力の測定結果を表4に示す。
(記録物の作製)
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填して、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置iP5200R(キヤノン製)を改造したものに搭載した。その後、下記の記録媒体に、記録デューティを10%から100%まで10%間隔で変えた、それぞれ2.5cm×2.5cmの画像を記録した。尚、本発明においては、600dpiあたりのインクの付与量が10ngである場合の記録デューティを100%としている。又、用いた記録ヘッドの解像度は1,200dpi(dot/inch)、1つのドットあたりの吐出量は5.0ng±5%以内であった。
プリンタドライバはデフォルトモードを選択した。
・用紙の種類:普通紙
・印刷品質:標準
・色調整:自動
記録媒体は、下記の3種の普通紙を用いた。
・PPC用紙 オフィスプランナー(キヤノン製)
・PPC用紙 キヤノンエキストラ(キヤノン製)
・PPC用紙 HP Bright White inkjet paper(ヒューレッドパッカード製)
(階調性の評価)
得られた記録物を1日放置した後、各記録デューティにおける画像濃度(OD値)を、反射濃度計(商品名:マクベスRD−918;マクベス製)を用いて測定した。尚、各記録デューティにおける画像濃度は、上記の3種の記録媒体における画像濃度の値を平均することによって得た値とした。そして、記録デューティが50%である画像における画像濃度の値(OD50とする)を、記録デューティが100%である画像における画像濃度の値(OD100とする)で除した値(OD50/OD100)を求めて、階調性の評価を行った。ここで、記録デューティと画像濃度が正比例の関係に近いほど、階調性に優れた画像であると言える。上記の評価方法では、記録デューティが50%である画像における画像濃度を、記録デューティが100%である画像における画像濃度で除した値を求めているため、得られた値が50(%)/100(%)=0.5に近いほど優れた階調性であることになる。階調性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:記録デューティ50%における画像濃度を記録デューティ100%における画像濃度で除した値が0.5以上0.7未満であり、階調性が特に優れている
A:記録デューティ50%における画像濃度を記録デューティ100%における画像濃度で除した値が0.7以上0.8未満であり、階調性が優れている
B:記録デューティ50%における画像濃度を記録デューティ100%における画像濃度で除した値が0.8以上0.85未満であり、階調性がやや劣る
C:記録デューティ50%における画像濃度を記録デューティ100%における画像濃度で除した値が0.85以上であり、階調性が劣る
(色の均一性の評価)
得られた記録物を1日放置した後、記録デューティが100%である画像を目視で確認して、色の均一性の評価を行った。尚、色の均一性の評価にあたっては、評価を行った3種の記録媒体中で最も色ムラが目立ちやすいPPC用紙 HP Bright White inkjet paper(ヒューレッドパッカード製)に形成した画像を用いた。色の均一性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:画像の色が均一である
A:画像にごく僅かに色ムラがあるが、ほとんど気にならない
B:画像に色ムラがあるが、許容できるレベルである
C:画像に色の濃淡が顕著にある
(吐出安定性;記録休止後の再吐出性の評価)
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填して、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置iP5200R(キヤノン製)を改造したものに搭載した。そして、予備吐出を行わずに、温度15℃、湿度10%の環境で、あるノズルからインクを吐出した後、キャッピングを行わない状態で30秒間そのノズルからインクを吐出せずに放置し、その後更に、前記と同じノズルからインクを吐出して画像を記録した。この際、記録媒体は高品位専用紙(HR−101;キヤノン製)を用い、記録デューティが100%である2.5cm×2.5cmの画像を記録した。尚、用いた記録ヘッドの解像度は1,200dpi(dot/inch)、1つのドットあたりの吐出量は5.0ng±5%以内であった。得られた画像を目視で確認して、吐出安定性の評価を行った。吐出安定性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
A:正常に記録を行うことができる
B:記録の乱れが若干あるが、許容できるレベルである
Figure 2008308666
比較例11のインクを用いて記録媒体に形成した画像の部分の裏面を目視で確認したところ、裏抜けが発生していた。一方、上記比較例11のインク以外のインクを用いて記録媒体に形成した画像の部分の裏面には裏抜けは発生していなかった。
尚、市販の種々のフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を用いて、インク中の界面活性剤の含有量を0.1質量%から2.0質量%の範囲としたインクを調製した。しかし、これらの界面活性剤を上記範囲の含有量としても、本発明で規定するインクの動的表面張力の特性を満たすインクを得ることはできなかった。これらのインクを用いて、上記と同様の評価を行ったが、何れも階調性及び色の均一性に劣る画像しか得られなかった。
インクの動的表面張力が変化する様子の一例を模式的に示すグラフである。 インクジェット記録装置の斜視図である。 インクジェット記録装置の機構部の斜視図である。 インクジェット記録装置の断面図である。 ヘッドカートリッジにインクカートリッジを装着する状態を示す斜視図である。 ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 ヘッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。
符号の説明
M2041 分離ローラ
M2060 給紙トレイ
M2080 給紙ローラ
M3000 ピンチローラホルダ
M3030 ペーパーガイドフラッパー
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3120 拍車
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
E0002 LFモータ
E0014 電気基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 カートリッジホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクカートリッジ
H2000 イエローノズル列
H2100 マゼンタノズル列
H2200 シアンノズル列
H2300 淡シアンノズル列
H2400 ブラックノズル列
H2500 グリーンノズル列
H2600 淡マゼンタノズル列

Claims (9)

  1. 少なくとも、水性媒体、界面活性剤、及び染料を含有する水性インクであって、
    前記水性媒体が、水及び水溶性有機化合物のみからなるものであり、該水性媒体の静的表面張力が45mN/m以上57mN/m以下であり、
    前記水性インクの動的表面張力が、下記(1)、(2)、及び(3)の条件を満たすことを特徴とする水性インク。
    (1)水性インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が、42mN/m以上49mN/m未満
    (2)水性インクの寿命時間500m秒における動的表面張力が、28mN/m以上38mN/m以下
    (3)水性インクの、寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間500m秒における動的表面張力の差が7mN/m以上
  2. 前記界面活性剤が、下記一般式(1)で表される界面活性剤、及び一般式(2)で表される界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の水性インク。
    一般式(1)
    Figure 2008308666
    (一般式(1)中、m、n、aはそれぞれ独立に1以上の整数であり、m+nは14乃至20の整数である。)
    一般式(2)
    Figure 2008308666
    (一般式(2)中、x、y、bはそれぞれ独立に1以上の整数であり、x+yは12乃至21の整数である。)
  3. 前記水性インク中の界面活性剤の含有量(質量%)が、水性インク全質量を基準として、0.30質量%以上2.0質量%以下である請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. 前記界面活性剤のグリフィン法によるHLB値が、12.0以上16.5以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の水性インク。
  5. インクをインクジェット方法で吐出するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 前記インクジェット方法が、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録方法である請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  8. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水性インクであることを特徴とする記録ユニット。
  9. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2008112759A 2007-05-11 2008-04-23 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 Active JP5932200B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008112759A JP5932200B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-23 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
PCT/JP2008/058797 WO2008140089A1 (en) 2007-05-11 2008-05-07 Aqueous ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
EP08752669.5A EP2147064B1 (en) 2007-05-11 2008-05-07 Aqueous ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US12/160,282 US7878643B2 (en) 2007-05-11 2008-05-07 Aqueous ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
CN2008800146241A CN101679791B (zh) 2007-05-11 2008-05-07 水性墨、喷墨记录方法、墨盒、记录单元和喷墨记录设备

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007126632 2007-05-11
JP2007126632 2007-05-11
JP2008112759A JP5932200B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-23 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008308666A true JP2008308666A (ja) 2008-12-25
JP2008308666A5 JP2008308666A5 (ja) 2011-06-16
JP5932200B2 JP5932200B2 (ja) 2016-06-08

Family

ID=40002278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008112759A Active JP5932200B2 (ja) 2007-05-11 2008-04-23 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7878643B2 (ja)
EP (1) EP2147064B1 (ja)
JP (1) JP5932200B2 (ja)
CN (1) CN101679791B (ja)
WO (1) WO2008140089A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9937715B2 (en) 2015-11-30 2018-04-10 Ricoh Company, Ltd. Inkjet recording method and inkjet recording device

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101031797B1 (ko) * 2006-03-10 2011-04-29 가부시키가이샤 리코 기록용 잉크, 잉크 카트리지, 잉크젯 기록 방법 및 잉크젯 기록 장치
US7988277B2 (en) * 2007-05-11 2011-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, ink jet recording method, and aqueous ink
JP5020700B2 (ja) * 2007-05-11 2012-09-05 キヤノン株式会社 インクジェット記録用インクタンク
JP5709474B2 (ja) * 2009-12-11 2015-04-30 キヤノン株式会社 反応液とインクとのセット、及び画像形成方法
US8764178B2 (en) 2010-06-22 2014-07-01 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method and ink jet recording apparatus
JP5842053B2 (ja) 2011-03-30 2016-01-13 ヒューレット−パッカード インダストリアル プリンティング リミテッド 水性インク組成物及びこれを調製する方法
JP6000597B2 (ja) 2011-04-19 2016-09-28 キヤノン株式会社 インク、インクカートリッジ及びインクジェット記録方法
JP6029303B2 (ja) 2011-04-19 2016-11-24 キヤノン株式会社 インクと反応液とのセット、及び画像形成方法
JP6029304B2 (ja) 2011-04-19 2016-11-24 キヤノン株式会社 インクと反応液とのセット、及び画像形成方法
US8752951B2 (en) 2012-03-30 2014-06-17 Eastman Kodak Company Inkjet ink comprising dynamic surface tension agent
US8690308B2 (en) 2012-03-30 2014-04-08 Eastman Kodak Company Inkjet ink comprising dynamic surface tension agent
US8871013B2 (en) 2012-04-13 2014-10-28 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink cartridge and ink jet recording method
US9145022B2 (en) * 2012-06-20 2015-09-29 Canon Kabushiki Kaisha Image recording method
JP6161434B2 (ja) 2012-08-09 2017-07-12 キヤノン株式会社 インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
US9090786B2 (en) 2012-08-31 2015-07-28 Eastman Kodak Company Inkjet printing fluid composition
US9493011B2 (en) * 2013-04-18 2016-11-15 Canon Finetech Inc. Filling liquid for distribution of ink jet head, ink jet head, and distribution method for ink jet head
EP2818524B1 (en) * 2013-06-25 2018-03-21 Seiko Epson Corporation Ink jet ink for printing, ink jet ink set, and printing method
JP6338475B2 (ja) 2013-07-19 2018-06-06 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置、インクジェット記録方法
JP2016138253A (ja) * 2015-01-23 2016-08-04 キヤノン株式会社 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
JP6860315B2 (ja) * 2015-10-30 2021-04-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
EP3196262B2 (en) 2016-01-22 2023-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink cartridge, and image recording method

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63213581A (ja) * 1988-01-14 1988-09-06 Seiko Epson Corp インクジォット記録用インク
JP2002174713A (ja) * 2000-12-07 2002-06-21 Canon Inc カラーフィルタ形成用インク、該インクを用いたカラーフィルタの製造方法、該製造方法により得られるカラーフィルタ及び該カラーフィルタを用いた液晶パネル
JP2003176432A (ja) * 2001-09-20 2003-06-24 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク組成物及び記録方法
JP2003231838A (ja) * 2002-02-08 2003-08-19 Sony Corp インクジェット記録用水性インク
JP2003238851A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録用インクの製造方法
JP2004083621A (ja) * 2002-08-22 2004-03-18 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インク
JP2004107480A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Sharp Corp インク組成物、これを用いる記録方法および記録画像、ならびにインクセットおよびインクヘッド
JP2004115708A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2004168795A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Sharp Corp インク組成物、これを用いる記録方法および記録画像、ならびにインクセットおよびインクヘッド
JP2005001217A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
WO2005054382A1 (ja) * 2003-12-08 2005-06-16 Sony Corporation 記録液、液体カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2006040543A (ja) * 2000-09-04 2006-02-09 Daikin Ind Ltd 電池またはキャパシタに用いる電極用添加剤
JP2006299127A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1127227A (en) * 1977-10-03 1982-07-06 Ichiro Endo Liquid jet recording process and apparatus therefor
US5972082A (en) * 1996-04-30 1999-10-26 Ricoh Company, Ltd. Aqueous ink composition and ink-jet printing method using the same
JP3500484B2 (ja) 1996-04-30 2004-02-23 株式会社リコー 水性インク及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP2004035772A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法
JP4213922B2 (ja) * 2002-08-12 2009-01-28 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インク及びインクセット、並びにインクジェット記録方法
CN1511898B (zh) * 2002-09-18 2010-04-28 夏普株式会社 油墨组合物、使用它的记录法及记录图像、油墨组和喷墨头
KR101170368B1 (ko) * 2003-10-02 2012-08-01 후지필름 가부시키가이샤 잉크젯용 잉크, 잉크젯용 잉크셋 및 잉크젯 기록방법
JP5130612B2 (ja) 2004-07-27 2013-01-30 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録用水性インクセット
JP2006117754A (ja) 2004-10-20 2006-05-11 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法
JP2006117883A (ja) * 2004-10-25 2006-05-11 Sony Corp 記録液、液体カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法
JP5144895B2 (ja) * 2005-05-27 2013-02-13 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インク、インクセット及びインクジェット記録方法
JP4475246B2 (ja) * 2005-07-26 2010-06-09 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録用水性インクセット
JP4971754B2 (ja) * 2005-11-16 2012-07-11 キヤノン株式会社 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63213581A (ja) * 1988-01-14 1988-09-06 Seiko Epson Corp インクジォット記録用インク
JP2006040543A (ja) * 2000-09-04 2006-02-09 Daikin Ind Ltd 電池またはキャパシタに用いる電極用添加剤
JP2002174713A (ja) * 2000-12-07 2002-06-21 Canon Inc カラーフィルタ形成用インク、該インクを用いたカラーフィルタの製造方法、該製造方法により得られるカラーフィルタ及び該カラーフィルタを用いた液晶パネル
JP2003176432A (ja) * 2001-09-20 2003-06-24 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク組成物及び記録方法
JP2003231838A (ja) * 2002-02-08 2003-08-19 Sony Corp インクジェット記録用水性インク
JP2003238851A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録用インクの製造方法
JP2004083621A (ja) * 2002-08-22 2004-03-18 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インク
JP2004107480A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Sharp Corp インク組成物、これを用いる記録方法および記録画像、ならびにインクセットおよびインクヘッド
JP2004115708A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2004168795A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Sharp Corp インク組成物、これを用いる記録方法および記録画像、ならびにインクセットおよびインクヘッド
JP2005001217A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
WO2005054382A1 (ja) * 2003-12-08 2005-06-16 Sony Corporation 記録液、液体カートリッジ、液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2006299127A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9937715B2 (en) 2015-11-30 2018-04-10 Ricoh Company, Ltd. Inkjet recording method and inkjet recording device

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008140089A1 (en) 2008-11-20
EP2147064A4 (en) 2011-07-27
US7878643B2 (en) 2011-02-01
EP2147064B1 (en) 2016-10-19
CN101679791B (zh) 2013-03-20
CN101679791A (zh) 2010-03-24
JP5932200B2 (ja) 2016-06-08
EP2147064A1 (en) 2010-01-27
US20100225707A1 (en) 2010-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5932200B2 (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
EP1990382B1 (en) Ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, ink jet recording method, and aqueous ink
EP1990383B1 (en) Ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
EP1167467B1 (en) Magenta ink mixture and recording method using it
JP5938815B2 (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP5268696B2 (ja) インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP2007217532A (ja) インクジェット記録用水性インクセット
JP5932199B2 (ja) インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、及び水性インク
JP5682748B2 (ja) インクジェット記録用水性インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP5932198B2 (ja) インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP4273104B2 (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法及び画像形成方法
JP2012046610A (ja) インクジェット用インク組成物、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP5064736B2 (ja) 液体組成物及びインクジェット記録方法
JP2004051800A (ja) インクジェット用インク
US20060189714A1 (en) Water based ink set for ink-jet recording and inkjet recording method
JP4208471B2 (ja) 水性蛍光インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2012046609A (ja) インクジェット用インク組成物、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP2014189682A (ja) インクジェット記録用水性インク、インクジェット記録用水性インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2010121034A (ja) インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JPH08253717A (ja) 水性インクセット、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器
JP2011111531A (ja) インクジェット記録用水性インク組成物および画像形成方法
JP5371324B2 (ja) インクジェット記録用液体組成物、インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法
JP4262105B2 (ja) インク、インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP2018171719A (ja) インクジェット記録方法
JP2006169289A (ja) シアンインク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100201

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160428

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5932200

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151