JP5932198B2 - インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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本発明で用いる顔料インクにおける主たる技術思想は、顔料インクを記録媒体に付与してから、インクの蒸発等によりインク中の貧溶媒及び/又は塩がインクの状態変化を起こすまでの時間に、顔料インクの動的表面張力を一定値以上に保つことにある。
本発明においては、上記で説明した動的表面張力の特性を有する顔料インクと、以下に述べる染料インクとを組み合わせてインクセットとして用いることによって、耐ブリーディング性をより向上することができる。
本発明のインクセットは、複数のインクを有してなるものであり、少なくとも、上記で説明した顔料インク及び染料インクを有することを特徴とする。インクセットは更に、顔料インクや染料インクをそれぞれ複数有してもよく、更にそれ以外のインクを有しても良い。本発明におけるインクセットとは、複数のインクをそれぞれ独立に収容してなるインクカートリッジの状態や、複数のインクをそれぞれ収容してなる複数のインク収容部を組み合わせて一体的に構成したインクカートリッジの状態、を含むものである。尚、前記インクカートリッジは、更に記録ヘッドが一体的に形成された構成を有するものであっても良い。又は、前記複数のインクをそれぞれ独立に収容してなるインクカートリッジが、インクジェット記録装置に対して着脱可能に構成されてなる状態も、本発明のインクセットに含まれるものとする。いずれにしても、本発明のインクセットは、少なくとも顔料インクと染料インクとを組み合わせて用いることができるように構成されていれば良く、上記形態に限られるものではなく、どのような形態であっても良い。
(界面活性剤)
顔料インクは、浸透剤として界面活性剤を含有することが必須である。そして、配合された顔料インクが、上記で説明した顔料インクの動的表面張力の特性を持つように調節されていることが必要である。このような界面活性剤は、例えば、以下のものを用いることができる。下記に挙げる界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体等。脂肪酸ジエタノールアミド、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール系界面活性剤等。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフォン酸塩等。アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフェノールスルフォン酸塩、アルキルナフタリンスルフォン酸塩、アルキルテトラリンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等。
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド等。
アルキルカルボキシベタイン等。
フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等。
HLB=20×(界面活性剤の親水基の式量)/(界面活性剤の分子量) (3)
HLB値が8.0未満であると、水に対する界面活性剤の溶解性が低いため、インクに溶けにくく、又、インク滴の表面に界面活性剤が偏在し、本発明の効果を得にくい場合がある。又、界面活性剤のHLB値が17.0を上回ると、界面活性剤の親水性が高いため、顔料インクの寿命時間50m秒における動的表面張力を所望の範囲にする場合に、連続して記録を行う際等にインクの裏移り等が起こる場合がある。
顔料インクは、水及び水溶性有機化合物との混合溶媒である水性媒体を含有することが好ましい。尚、本発明においては、水溶性有機化合物を選択する際には、後述する方法で、自己分散型顔料に対する貧溶媒を判別した後に、水溶性有機化合物を選択して適宜に配合し、顔料インクを調製することが好ましい。顔料インク中の水溶性有機化合物の含有量(質量%)は、後述する貧溶媒としての挙動を示す水溶性有機化合物を含めて、顔料インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%未満であることが好ましい。
エタノール、イソプロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素原子数1乃至6のアルコール類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド類。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン類又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルキレングリコール類。グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−又は1,5−ペンタンジオール、1,2−又は1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール類。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリン等の複素環類。ジメチルスルホキシド、チオジグリコール等の含硫黄化合物類。
顔料インクは、自己分散型顔料に対する貧溶媒及び/又は塩を凝集促進剤として含有することが必要である。本発明における凝集促進剤は、インクの蒸発や濡れ性の変化が起きない状態ではインク中に安定に存在するが、インクの蒸発や濡れ性の変化が起きた際に自己分散型顔料の凝集を促進する作用を有するものである。具体的には、貧溶媒や塩は、インクを吐出した後の蒸発や、インクを記録媒体に付与した後に記録媒体の濡れ性が変化することにより、インクを構成する成分の比率の変化が起きた際に、自己分散型顔料の凝集を促進する作用を有する。
本発明における貧溶媒とは、自己分散型顔料の分散方法に関わらず、当該水溶性有機化合物に対する自己分散型顔料の分散状態を安定に保つことができないもののことをいう。本発明においては、上記で説明した貧溶媒としての挙動を示す水溶性有機化合物を自己分散型顔料の凝集促進剤として用い、インク中(蒸発の伴わない状態)の貧溶媒の含有量を、自己分散型顔料が安定に分散することができるように設定する。そして、かかるインクを記録媒体に付与すると、インクが蒸発する過程において貧溶媒の濃度が相対的に増加する。顔料インク中の貧溶媒の含有量は、この際に自己分散型顔料が凝集を開始することができる程度とすることが好ましい。本発明においては、自己分散型顔料に対して貧溶媒として作用する水溶性有機化合物は、下記のようにして、対象となる自己分散型顔料に対する分散安定性を判定して用いる。尚、貧溶媒ではない水溶性有機化合物を、本発明においては良溶媒と呼ぶ。
A:判定対象の水溶性有機化合物の含有量が50質量%、自己分散型顔料の含有量、又は、自己分散型顔料及びその分散に寄与する物質の総量の含有量が5質量%、水の含有量が45質量%である組成の自己分散型顔料の分散液。
B:自己分散型顔料の含有量、又は、自己分散型顔料及びその分散に寄与する物質の総量の含有量が5質量%、水の含有量が95質量%である組成の自己分散型顔料の水分散液。
本発明で用いる塩は、インク中で電解質として作用するものであれば、何れのものも用いることができる。本発明においては、塩を自己分散型顔料の凝集促進剤として用い、インク中(蒸発の伴わない状態)の塩の含有量を、自己分散型顔料が安定に分散することができるように設定する。そして、かかるインクが記録媒体に付与されると、インクが蒸発する過程において塩、即ち電解質の濃度が相対的に増加する。顔料インクにおける塩の含有量は、この際に自己分散型顔料が凝集を開始することができる程度とすることが好ましい。
顔料インクは、貧溶媒及び塩を組み合わせて含有してもよい。本発明においては、貧溶媒及び塩を自己分散型顔料の凝集促進剤として用い、インク中(蒸発の伴わない状態)の貧溶媒の含有量及び塩の含有量を、自己分散型顔料が安定に分散することができるように設定する。そして、かかるインクを記録媒体に付与すると、インクが蒸発する過程において貧溶媒の濃度及び塩(電解質)の濃度が相対的に増加する。顔料インク中の貧溶媒の含有量及び塩の含有量は、この際に自己分散型顔料が凝集を開始することができる程度とすることが好ましい。
顔料インクに用いる色材は、カーボンブラックや有機顔料等の顔料である。顔料インク中の顔料の含有量(質量%)は、顔料インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、更には、1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
カーボンブラックは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを用いることができる。具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
レイヴァン:1170、1190ULTRA−II、1200、1250、1255、1500、2000、3500、5000、5250、5750、7000(以上、コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL。モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、ヴァルカンXC−72R(以上、キャボット製)。カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:4、4A、5、6(以上、デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学製)。
有機顔料は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。インジゴ系顔料。
縮合アゾ系顔料。チオインジゴ系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の顔料等。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、151、153、154、166、168等。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71等。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240等。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50等。C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等。C.I.ピグメントグリーン:7、36等。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等。
本発明においては、顔料をインク中に分散するために分散剤を用いることができる。分散剤は、樹脂であればどのようなものでも用いることができる。樹脂の重量平均分子量は、1,000以上30,000以下、更には、3,000以上15,000以下のものであることが好ましい。インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。又、インク中の顔料の含有量及び樹脂の含有量の比率(P/B比)は、0.02以上150以下であることが好ましい。
本発明者らは、特定の凝集挙動を示す自己分散型顔料が、優れた画像濃度及び耐ブリーディング性を得るために特に効果的であることを見出した。
顔料インク中の自己分散型顔料、塩、及び浸透剤の関係について説明する。自己分散型顔料のイオン性基密度と、塩、浸透剤(特には界面活性剤)の含有量との間には密接な関係があり、本発明の効果を効率的に得るためには、塩や界面活性剤の含有量を後述するように調整することが好ましい。
顔料インクは、上記で挙げた成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。顔料インク中における保湿性固形分の含有量(質量%)は、顔料インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下、更には、3.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
染料インクは、界面活性剤を含有することが必須である。そして、配合された染料インクが、上記で説明した染料インクの動的表面張力の特性を持つように調節されていることが好ましい。このような界面活性剤は、例えば、以下のものを用いることができる。下記に挙げる界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体等。脂肪酸ジエタノールアミド、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール系界面活性剤等。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフォン酸塩等。アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフェノールスルフォン酸塩、アルキルナフタリンスルフォン酸塩、アルキルテトラリンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等。
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド等。
アルキルカルボキシベタイン等。
フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等。
染料インクは、水及び水溶性有機化合物の混合溶媒である水性媒体を含有することが好ましい。染料インクには、何れの水溶性有機化合物も用いることができる。染料インク中の水溶性有機化合物の含有量(質量%)は、染料インク全質量を基準として、1.0質量%以上50.0質量%以下、更には3.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
エタノール、イソプロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素原子数1乃至6のアルコール類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド類。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン類又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルキレングリコール類。グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−又は1,5−ペンタンジオール、1,2−又は1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール類。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリン等の複素環類。ジメチルスルホキシド、チオジグリコール等の含硫黄化合物類。
染料インクに用いる色材は、染料である。染料インク中の染料の含有量(質量%)は、染料インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、更には1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173等。C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等。下記一般式(3)で表される化合物又はその塩。
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230等。C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等。C.I.フードレッド:87、92、94等。C.I.ダイレクトバイオレット:107等。その他のアントラピリドン系化合物。その他のキサンテン系化合物。下記一般式(4)で表される化合物又はその塩。
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307等。C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244等。下記一般式(5)で表される化合物又はその塩。
C.I.アシッドオレンジ:7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142等。C.I.アシッドレッド:111、114、266、374等。C.I.ダイレクトオレンジ:26、29、34、39、57、102、118等C.I.ダイレクトレッド:84等。C.I.フードオレンジ:3等。C.I.リアクティブオレンジ:1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107等。C.I.ディスパースオレンジ:1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56等。
C.I.アシッドグリーン:1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84等。C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67等。C.I.フードグリーン:3等。C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21等。C.I.ディスパースグリーン:6、9等。
C.I.アシッドブルー:62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244等。C.I.リアクティブブルー:49等。C.I.アシッドバイオレット:17、19、48、49、54、129等。C.I.ダイレクトバイオレット:9、35、47、51、66、93、95、99等。C.I.リアクティブバイオレット:1、2、4、5、6、8、9、22、34、36等。C.I.ディスパースバイオレット:1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56等。
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195等。C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156等。C.I.フードブラック:1、2等。下記一般式(6)で表される化合物又はその塩。
C.I.リアクティブブラウン:1、2、7,8,9、11、17、18、21、31、32、33、46、47等。
染料インクは、上記で挙げた成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。染料インク中における保湿性固形分の含有量(質量%)は、染料インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下、更には、3.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクセットを構成する各インクは、インクジェット記録方式でインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法に用いることが特に好ましい。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを付与することによりインクを吐出する方法や、インクに熱エネルギーを付与することによりインクを吐出する方法等がある。特に、本発明のインクセットを構成する各インクは、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法に用いた場合に、顕著な効果を得ることができる。
本発明のインクカートリッジは、本発明のインクセットを構成する各インクを収容するインク収容部を備えたものであることを特徴とする。
本発明の記録ユニットは、本発明のインクセットを構成する各インクを収容するインク収容部と、前記インクを吐出する記録ヘッドとを備えたものであることを特徴とする。特に、記録ヘッドが、熱エネルギーをインクに付与することにより、インクを吐出する記録ユニットである場合に、顕著な効果を得ることができる。
本発明のインクジェット記録装置は、本発明のインクセットを構成する各インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えたものであることを特徴とする。特に、記録ヘッドが、熱エネルギーをインクに付与することにより、インクを吐出するインクジェット記録装置である場合に、顕著な効果を得ることができる。
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する(図6参照)。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクカートリッジH1900を搭載する手段、及びインクカートリッジH1900から記録ヘッドにインクを供給する手段を有する。そして、ヘッドカートリッジH1000は、キャリッジM4000(図4参照)に対して着脱可能に搭載される。
(顔料分散液Aの調製)
pH3.0の酸性カーボンブラック(商品名:MA−77;三菱化成製)300gを、水1000mlに添加してよく混合した。これに、次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、温度を100℃乃至105℃として10時間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗して、顔料ウェットケーキを得た。得られた顔料ウェットケーキを水3000mlに分散して、電導度が0.2μsとなるまで逆浸透膜を用いて脱塩して、pH8乃至10の顔料分散液を得た。得られた顔料分散液を、顔料濃度が10質量%となるまで濃縮して、分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面に−COONa基が導入されてなる自己分散型カーボンブラックAが水中に分散された状態の顔料分散液Aを得た。
5.5gの水に2.5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態でp−アミノ安息香酸0.8gを加えた。次に、この溶液が入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9gに亜硝酸ナトリウム0.9gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に15分間撹拌後、比表面積が220m2/gでDBP吸油量が105mL/100gであるカーボンブラック9gを撹拌下で加えた。その後、更に15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラックを調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラックに水を加えて顔料濃度が10質量%となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面に−C6H4−COONa基が導入されてなる自己分散型カーボンブラックBが水中に分散された状態の顔料分散液Bを得た。上記で調製した自己分散型カーボンブラックBのイオン性基密度を測定したところ、1.0μmol/m2であった。この際に用いたイオン性基密度の測定方法は、上記で調製した顔料分散液中のナトリウムイオン濃度をイオンメーター(DKK製)を用いて測定し、その値から自己分散型カーボンブラックのイオン性基密度に換算した。
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態でp−アミノ安息香酸1.55gを加えた。次に、この溶液が入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態とし、これに5℃の水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に15分間撹拌後、比表面積が220m2/gでDBP吸油量が105mL/100gであるカーボンブラック6gを撹拌下で加えた。その後、更に15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラックを調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラックに水を加えて顔料濃度が10質量%となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面に−C6H4−COONa基が導入されてなる自己分散型カーボンブラックCが水中に分散された状態の顔料分散液Cを得た。上記で調製した自己分散型カーボンブラックCのイオン性基密度を、自己分散型カーボンブラックBと同様の方法で測定したところ、2.6μmol/m2であった。
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で4−アミノ−1,2−ベンゼンジカルボン酸1.5gを加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に15分間撹拌後、比表面積が220m2/gでDBP吸油量が105mL/100gであるカーボンブラック6gを撹拌下で加えた。その後、更に15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラックを調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラックに水を加えて顔料濃度が10質量%となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面に−C6H3−(COONa)2基が導入されてなる自己分散型カーボンブラックDが水中に分散された状態の顔料分散液Dを得た。上記で調製した自己分散型カーボンブラックDのイオン性基密度を、自己分散型カーボンブラックBと同様の方法で測定したところ、3.1μmol/m2であった。
比表面積が210m2/gでDBP吸油量が74mL/100gであるカーボンブラック10部、酸価が200で重量平均分子量が10,000のスチレン−アクリル酸共重合体を10質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和した樹脂20部、水70部を混合した。この混合物を、サンドグラインダーを用いて1時間分散した後、遠心分離処理を行って粗大粒子を除去し、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行った。上記の方法により、カーボンブラックが分散剤(樹脂)により水中に分散された状態の顔料分散液Eを得た。上記で得られた顔料分散液E中における顔料濃度は10質量%、分散剤(樹脂)濃度は20質量%、顔料分散液EのpHは10.0であり、顔料の重量平均粒子径は120nmであった。
下記表1に示す各成分を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、自己分散型顔料を含有するインク1〜4を調製した。
(自己分散型顔料の平均粒径が変化する塩化ナトリウムの最小量の検証)
上記で得られた各インクについて、自己分散型顔料の平均粒径が変化する塩化ナトリウムの最小量を検証した。ここでは、インク4を例に挙げて、検証方法を具体的に記載する。
上記で得られた液体1〜4(「初期の液体」とする)を、温度30℃、相対湿度10%の環境で静置して、液体中の水分を蒸発させた。そして、下記の式(A)により求められる蒸発率(%)が、30%、及び50%となった時点で、各液体中の自己分散型顔料の平均粒径を測定した。
上記顔料分散液A〜D中の顔料に対して貧溶媒又は良溶媒として作用する水溶性有機化合物を選択するために、以下の実験を行った。先ず、上記顔料分散液(顔料濃度10質量%)を用いて、以下の配合比にて貧溶媒及び良溶媒の判定用の、分散液A及び水分散液Bを調製した。
〔分散液A〕
・各顔料分散液(顔料濃度10質量%) 50部
・表1に記載の各水溶性有機化合物 50部
〔水分散液B〕
・各顔料分散液(顔料濃度10質量%) 50部
・純水 50部
次に、上記のようにして調製した分散液A及び水分散液B各10gを、それぞれ透明なガラス製フタつきサンプルビンに入れ、蓋をした後、十分撹拌し、これを60℃で48時間静置した。その後、常温に冷ました各分散液Aを測定用サンプルとして、分散液A中の顔料の平均粒径を、濃厚系粒径アナライザー(商品名:FPAR−1000;大塚電子製)を用いて測定した。又、常温に冷ました各水分散液B中の顔料の平均粒径も、上記と同様にして測定した。60℃、48時間保存後の分散液A及び水分散液B中の顔料の平均粒径が、分散液Aの方が水分散液Bより大きくなる水溶性有機化合物を貧溶媒と判定した。又、60℃、48時間保存後の分散液Aの平均粒径が、水分散液Bと同等又はそれ以下になる水溶性有機化合物を貧溶媒でない、即ち良溶媒と判定した。
界面活性剤のHLB値を求めた。具体的には、各界面活性剤の主成分について、グリフィン法(下記式(3))を用いて、HLB値を計算した。結果を表5に示す。
HLB=20×(界面活性剤の親水基の式量)/(界面活性剤の分子量) (3)
又、表5には、各界面活性剤の主成分の構造、界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである場合はアルキル基の炭素原子の数及びアルキル基の名称、界面活性剤の構造が一般式(1)に該当する場合は、m、n、a、及びm+nの値も併せて示した。尚、表5中、エマルミン CC−100、エマルミン NL90、エマルミン NL70、及びエマルミン L380は三洋化成工業製の界面活性剤である。又、EMALEX 720、EMALEX 1615、EMALEX 1625、及びEMALEX 1815は日本エマルジョン製の界面活性剤である。又、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。
表6に示す各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、顔料インクP−1〜P−13を調製した。尚、表6中、エマルミン NL90、及びエマルミン L380は三洋化成工業製の界面活性剤である。又、EMALEX 720は日本エマルジョン製の界面活性剤である。又、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。
表7に示す各成分を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、染料インクD−1〜D−10を調製した。尚、表7中、エマルミン CC−100、エマルミン NL90、及びエマルミン NL70は三洋化成工業製の界面活性剤である。又、EMALEX 1615、EMALEX 1625、及びEMALEX 1815は日本エマルジョン製の界面活性剤である。又、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。
(動的表面張力の測定)
上記で得られた各インクについて、25℃におけるインクの動的表面張力を測定した。測定には、最大泡圧法により測定を行う装置(Bubble Pressure Tesiometer BP2;KRUSS製)を用いた。顔料インクについては、(1)寿命時間50m秒及び(2)寿命時間5000m秒における動的表面張力を測定した。又、染料インクについては、(1)寿命時間50m秒及び(2)寿命時間500m秒における動的表面張力の値を測定して、更に(1)及び(2)における動的表面張力の差△γ[(1)−(2)]を求めた。顔料インクの動的表面張力の測定結果を表8に、又、染料インクの動的表面張力の測定結果を表9に、それぞれ示す。
上記で得られた各顔料インク及び各染料インクをそれぞれインクカートリッジに充填した。そして、得られたインクカートリッジを、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置iP3100(キヤノン製)を改造したものに搭載した。その後、下記の記録媒体に画像(詳細は後述する)を形成した。
・用紙の種類:普通紙
・印刷品質:標準
・色調整:自動
・PPC用紙 オフィスプランナー(キヤノン製)
・PPC用紙 4024(ゼロックス製)
・PPC用紙 ブライトホワイト(ヒューレッドパッカード製)
・PPC用紙 ハンマーミルジェットプリント(インターナショナルペーパー製)
下記表10の左側に示す各顔料インクを用いて、2cm×2cmのベタ画像(記録デューティ100%の画像)を形成した。尚、インク1ドットあたりの吐出量は、24ng±10%以内とした。得られた記録物を1日放置した後、ベタ画像の画像濃度を、反射濃度計(商品名:マクベスRD−918;マクベス製)を用いて測定して、画像濃度の評価を行った。画像濃度の評価基準は以下の通りである。評価結果を表10に示す。
AA:4紙の画像濃度の平均値が1.40以上であり、更に1紙のみの画像濃度が1.50以上であり、且つ4紙のうち画像濃度の最低値が1.35以上である
A:4紙の画像濃度の平均値が1.40以上であり、且つ4紙の画像濃度の最低値が1.30以上1.35未満である
B:4紙の画像濃度の平均値が1.40以上であり、且つ4紙の画像濃度の最低値が1.25以上、1.30未満である
C:4紙の画像濃度の平均値が1.40未満であり、且つ4紙の画像濃度の最低値が1.25未満である
下記表10の右側に示す各顔料インク及び各染料インクを組み合わせてインクセットとして用いた。そして、顔料インクで記録デューティ100%として形成したベタ画像と、染料インクで記録デューティを100%、80%、及び50%としてそれぞれ形成したベタ画像とが隣接した画像を形成した。この際、顔料インク及び染料インクを1回の記録ヘッドの走査で同時に記録する、1パス記録で画像を形成した。尚、インク1ドットあたりの吐出量は、顔料インクを24ng±10%以内、染料インクを5ng±10%以内とした。得られた記録物における、顔料インクで形成した画像の領域と染料インクを用いて上記の各記録デューティでそれぞれ形成した画像の領域との境界部におけるブリーディングの程度を目視で確認して、耐ブリーディング性の評価を行った。耐ブリーディング性の評価基準は以下の通りである。染料インクの各記録デューティにおけるそれぞれの評価結果を表10に示す。
B:4紙のうち、紙種によってはブリーディングしているが、そのレベルは軽微である
C:4紙全てにおいてブリーディングしているが、許容できるレベルである
D:4紙のうち、紙種によっては画像の境界部がはっきりしないほどブリーディングしている
B:いずれの記録デューティにおいてもブリーディングしているが、許容できるレベルである
C:いずれの記録デューティにおいてもブリーディングしており、好ましくないレベルである
M2060 給紙トレイ
M2080 給紙ローラ
M3000 ピンチローラホルダ
M3030 ペーパーガイドフラッパー
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3120 拍車
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
E0002 LFモータ
E0014 電気基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 カートリッジホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクカートリッジ
H2000 イエローノズル列
H2100 マゼンタノズル列
H2200 シアンノズル列
H2300 淡シアンノズル列
H2400 ブラックノズル列
H2500 グリーンノズル列
H2600 淡マゼンタノズル列
Claims (10)
- 複数のインクを有するとともに、普通紙に記録を行うために用いられるインクセットであって、
前記インクセットが少なくとも、顔料インク及び染料インクを有し、
前記顔料インクが、少なくとも、水、界面活性剤、自己分散型顔料、及び、塩を含有し、
前記界面活性剤が、グリフィン法により求められるHLB値が8.0以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、且つ、前記界面活性剤の含有量(質量%)が、顔料インク全質量を基準として、0.10質量%以上0.75質量%以下であり、
前記塩が、Li+、Na+、K+、アンモニウムイオン、及び、有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の陽イオンと、Cl−、Br−、I−、ClO−、ClO2 −、ClO3 −、ClO4 −、NO2 −、NO3 −、SO4 2−、CO3 2−、HCOO−、CH3COO−、C2H4(COO−)2、C6H5COO−、及び、C6H4(COO−)2からなる群から選ばれる少なくとも1種の陰イオンと、が結合して構成されるものであり、
前記顔料インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が47mN/mより高く53mN/m以下であり、且つ、寿命時間5000m秒における動的表面張力が28mN/m以上40mN/m以下であり、
前記染料インクが、少なくとも、水、界面活性剤、及び染料を含有し、
前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
前記染料インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が42mN/m以上49mN/m未満であり、且つ、寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間500m秒における動的表面張力との差が7mN/m以上であることを特徴とするインクセット。 - 前記顔料インクがさらに、以下の条件を満たす水溶性有機化合物を含有する請求項1に記載のインクセット。
(条件)
判定対象の水溶性有機化合物の含有量が50質量%、自己分散型顔料の含有量が5質量%、水の含有量が45質量%である組成の分散液A、及び、自己分散型顔料の含有量が5質量%、水の含有量が95質量%である組成の水分散液B、をそれぞれ60℃で48時間保存した後、常温に冷ましてから測定した、分散液A中の自己分散顔料の平均粒径(A)が、水分散液B中の自己分散顔料の平均粒径(B)よりも大きくなる。 - 前記水溶性有機化合物が、平均分子量1,000のポリエチレングリコール、平均分子量600のポリエチレングリコール、2−ピロリドン、1,5−ペンタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のインクセット。
- 前記染料インク中の前記界面活性剤の含有量(質量%)が、染料インク全質量を基準として、0.10質量%以上2.0質量%以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載のインクセット。
- 前記インクセットが、インクジェット用である請求項1乃至4の何れか1項に記載のインクセット。
- インクをインクジェット方法で吐出するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1乃至5の何れか1項に記載のインクセットを構成する顔料インク及び染料インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記インクジェット方法が、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録方法である請求項6に記載のインクジェット記録方法。
- インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至5の何れか1項に記載のインクセットを構成する顔料インク及び染料インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
- インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至5の何れか1項に記載のインクセットを構成する顔料インク及び染料インクであることを特徴とする記録ユニット。
- インクを収容するインク収容部と、インクを吐出する記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1乃至5の何れか1項に記載のインクセットを構成する顔料インク及び染料インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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