JP5064736B2 - 液体組成物及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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(i)前記の液体組成物にタンタル又はタンタルの酸化物を含む最表面保護層を備えたヒータを具備したインクジェット記録ヘッドを用いてエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、液体組成物を被記録媒体上に付与する工程;
(ii)色材と液媒体とを含み、且つ該液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクにタンタル又はタンタルの酸化物を含む最表面保護層を備えたヒータを具備したインクジェット記録ヘッドを用いてエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、着色インクを被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ上記工程(i)及び(ii)を、前記被記録媒体上で前記液体組成物と前記着色インクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするものである。
[第1の実施形態]
本発明の具体的な実施形態として、着色インクと接触すると反応を生じる液体組成物であって、且つ(a)多価金属塩と、(b)クラウンエーテルと、(c)液媒体とを含むことを特徴とする液体組成物を用い、該液体組成物が、被記録媒体上で、通常の記録に用いる着色インクと接触状態が形成されるように、液体組成物と着色インクとを被記録媒体上に付与し、記録を行うことが挙げられる。以下かかる第1の実施形態について説明する。上記で使用する液体組成物は、記録画像において着色インクの色調には影響を及ぼさないものであることが好ましい。
1.10≦Eop/Eth≦1.82
次に、γ値について説明する。γ値とは、バブルジェットヘッドが、ぎりぎりインク或いは液体組成物を吐出可能な臨界エネルギーに対する実際に投入するエネルギーの比を表わす因子である。即ち、バブルジェットヘッドに印加するパルスの幅をPとし(複数のパルスを分割して与える時はその合計幅)、印加する電圧をV、ヒータの抵抗をRとする時、投入エネルギーEは、下記式(A)で表される。
E=P×V2/R (A)
この時、バブルジェットヘッドが、ぎりぎりインク或いは液体組成物を吐出できる最低限必要なヒータへのエネルギーをEthとし、実際に駆動を行う時の投入エネルギーをEopとすれば、γ値は、下記式(B)で与えられる。
γ=Eop/Eth (B)
(1)パルス幅が固定している場合
先ず、与えられたパルス幅で、バブルジェットヘッドが液体組成物を吐出する適当な電圧を見つけて駆動する。次に、徐々に電圧を下げてゆき、液体組成物の吐出が止まる電圧を見つけ、この電圧の直前の吐出可能な最小電圧をVthとする。実際に駆動で使用されている電圧をVopとすれば、γ値は、下記式(C)で求められる。
γ=(Vop/Vth)2 (C)
先ず、与えられた電圧で、バブルジェットヘッドが液体組成物を吐出する適当なパルス幅を見つけて駆動する。次に、徐々にパルス幅を短くしてゆき、液体組成物の吐出が止まるパルス幅を見つける。このパルス幅の直前の吐出可能な最小パルス幅をPthとする。実際に駆動で使用されているパルス幅をPopとすれば、γ値は、下記式(D)で求められる。
γ=Pop/Pth (D)
次に、本発明の具体的な第2の実施形態(第2実施形態と呼ぶ)について説明する。第2実施形態では、(1)色材と、液媒体と、多価金属塩と、クラウンエーテルとを含むカラーインクと、(2)色材と液媒体とを含み、且つ該カラーインクとの接触によって該カラーインクと反応するブラックインクとを組み合わせてなることを特徴とするインクセットを用い、該インクセットに含まれるブラックインクとカラーインクとが被記録媒体上で接触状態を形成するように付与し、記録を行う。
(実施例1乃至12及び比較例1乃至12)
各々の液体組成物及び着色インクは下記に挙げる成分を用いた。作製方法としては、液体組成物、及び染料を色材とする着色インクについては、下記の成分を溶解した後、更にポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して、夫々の液体組成物及び染料を色材とする着色インクを調製した。顔料を色材とする着色インクの場合は、先ず、夫々の方法で顔料分散液を作成した後、得られた分散液を液媒体等と混合した後、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して、夫々の顔料を色材とする着色インクを調製した。
<液体組成物1>
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 2.6部
・15−クラウン−5−エーテル 3部
・水 73.4部
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・酢酸カルシウム・1水和物 1.5部
・18−クラウン−6−エーテル 5部
・水 72.5部
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 2.6部
・水 76.4部
・ジエチレングリコール 20部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・酢酸カルシウム・1水和物 1.5部
・水 77.5部
(顔料分散液1の調製)
市販の酸性カーボンブラック「MA77」(pH3;三菱化学(株)製)300gを水1,000mlによく混合した後、これに次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、100℃以上105℃以下で10時間撹拌した。得られたスラリーを東洋ろ紙No.2(アドバンティス社製)でろ過し、顔料粒子を十分に水洗した。この顔料ウェットケーキを水3,000mlに再分散し、電導度0.2μsまで逆浸透膜で脱塩した。更にこの顔料分散液(pH=8乃至10)を顔料濃度10%に濃縮した。以上の方法によりカーボンブラックの表面に−COONa基を導入し、かかる自己分散型のカーボンブラックを有する顔料分散液1を得た。
上記で得られた顔料分散液1を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、ブラックインク1を調製した。
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
(顔料分散液2の調製)
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体
(酸価116、平均分子量3,700) 5部
・トリエタノールアミン 0.5部
・ジエチレングリコール 5部
・水 69.5部
・分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
・粉砕メディア:ジルコニウムビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行って粗大粒子を除去して、カーボンブラックを含む顔料分散液2とした。
上記で得られた顔料分散液2を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧ろ過し、ブラックインク2を調製した。
・上記顔料分散液2 20部
・トリメチロールプロパン 5部
・ジエチレングリコール 10部
・2−ピロリドン 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.2部
・水 59.8部
前記例示化合物1を色材として含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、ブラックインク3を調製した。
・前記例示化合物1(式中のMはNH4 +) 2部
・ジエチレングリコール 10部
・2−ピロリドン 5部
・2−プロパノール 5部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 77.9部
(顔料分散液3の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液3とした。
上記で得られた顔料分散液3を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、イエローインク1を調製した。
・上記顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
前記例示化合物2を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、イエローインク2を調製した。
・前記例示化合物2(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
(顔料分散液4の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液4とした。
上記で得られた顔料分散液4を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、マゼンタインク1を調製した。
・顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
前記例示化合物3を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、マゼンタインク2を調製した。
・前記例示化合物3(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
(顔料分散液5の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して、顔料分散液5とした。
上記で得られた顔料分散液5を含む下記の成分を混合して、更にポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、シアンインク1を調製した。
・顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
前記例示化合物4を色材として含む下記の成分を用い、これらを溶解した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過し、シアンインク2を調製した。
・前記例示化合物4(式中のMはNH4 +) 3部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・エタノール 2部
・水 78部
<評価試験>
評価試験について以下に示す。
[評価1]
前記のようにして得られた本発明の構成を有する液体組成物1、2及び比較例の液体組成物3、4を、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することにより液体組成物を吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッド(BC−02(キヤノン(株)製):ヒータ上の最表面保護層はタンタル及びタンタルの酸化物よりなる)を有するインクジェット記録装置を用い、下記の条件で液体組成物を吐出させて評価した。上記インクジェット記録装置の液体組成物の吐出条件は、パルス幅1.1μs(On)+3.0μs(Off)+3.2μs(On)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.69に相当するVop(駆動電圧)をかけて液体組成物を吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合の、インクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性を下記の方法及び基準で評価した。その結果を表1に示した。
前記装置と駆動条件で連続吐出を行い、1×106発おきに記録ヘッドから吐出される液滴を容器に収集して、電子天秤で秤量した。容器の増加量より1×106発における平均の吐出液滴量を算出した。尚、連続吐出は1×108発まで行い、下記の基準で評価した。
A:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて90%以上。
B:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて90%未満70%以上。
C:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて70%未満。
D:途中で吐出不能に陥った。
上記で得られた各着色インクと各液体組成物1乃至4とを表2に示した組み合わせを用いて記録紙に記録を行った。使用したインクジェット記録装置としては、図4に示したと同様の構成の記録装置を用い、図7に示した5つの記録ヘッドの内の2つの記録ヘッドを用いて画像を形成した。この際、液体組成物を先打ちして先ず記録紙上に付着させ、その後着色インクを付着させる構成とした。記録紙上への液体組成物を付与する位置が、記録紙上へ着色インクが付与される位置と正確に重なるように調整した。尚、ここで用いた記録ヘッドは、360dpiの記録密度を有し、駆動周波数は5kHzとした。又、1ドットあたりの吐出体積は着色インクは80pl/dot、液体組成物は40pl/dotのヘッドを使用した。又、記録紙はPB用紙(キヤノン株式会社製:複写機用とインクジェット記録用の共用紙)と、XEROX 4024紙(ゼロックス株式会社製)を使用した。
各着色インクと液体組成物とを夫々表2に示した組み合わせを用いて、上記方法で印字して、印字物を1時間放置後、印字濃度をマクベスRD915(商品名:マクベス社製)にて測定を行う。その後、この印字物を水道水を満たした容器に3分間浸漬した後、放置、乾燥して再度印字濃度を測定し、印字物濃度の残存率を求め、耐水性の評価とした。印字濃度の残存率が95%以上であることが実用上好ましい。評価結果を表2に示した。
A:印字物濃度の残存率が95%以上。
B:印字物濃度の残存率が85%以上95%未満。
C:印字物濃度の残存率が85%未満。
同様の方法で英数文字(12ポイント)を印字し、1時間放置した後、目視で文字のシャープさや、文字の縁辺に発生するヒゲ状の滲みの発生度合いで評価した。評価結果を表2に示した。
A:文字がシャープでヒゲ状の滲みもない。
B:文字にシャープさがなく、滲みも少し発生。
C:文字にシャープさがなく、滲みも多い。
上記の普通紙2紙に、表3に示した組み合わせの液体組成物と着色インクのセットとからなる各インクセットを用い、先ず液体組成物でベタ部を印字し、その直後液体組成物のベタ部の範囲上をブラックインクでベタ部を印字し、その直後に、ブラックインクのベタ部と隣接するように液体組成物のベタ部の範囲上をイエローインク、又はマゼンタインク、又はシアンインクで各色のインクのベタ部を印字した。以上のようにして得られたベタ印字の境界部分を目視にて観察して、各着色インクとの間のブリーディングの評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
A:全ての境界部でブリーディングが認められない。
B:僅かにブリーディングが見られるが、あまり気にならない。
C:殆ど全ての境界部でブリーディングがひどい。
この評価結果を表3に示す。
(参考例25及び比較例25)
ブラックインク及びイエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクを組み合わせて参考例25及び比較例25のインクセットを作製した。各々のインクは、下記に挙げる成分を用いて以下の方法で作成した。各インクセットを構成するブラックインクについては、前記した第1の実施形態の際に説明したと同様の顔料分散液1及び2を用い、下記に挙げた各成分と混合した後、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して作成した。又、各インクセットを構成するカラーインクについては、下記に挙げた各成分と混合した後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧濾過して、夫々のカラーインクを調整した。表4に、参考例25及び比較例25のインクセットの主な組成を示した。
(ブラックインク組成)
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
・C.I.アシッドイエロー23 2.5部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・酢酸カルシウム・1水和物 1部
・18−クラウン−6−エーテル 5部
・水 80.5部
・C.I.アシッドレッド289 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・15−クラウン−5−エーテル 2部
・水 81部
・C.I.アシッドブルー9 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・15−クラウン−5−エーテル 2部
・水 81部
(ブラックインク組成)
・上記顔料分散液1 40部
・グリセリン 8部
・トリメチロールプロパン 5部
・イソプロピルアルコール 4部
・水 43部
・C.I.アシッドイエロー23 2.5部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・酢酸カルシウム・1水和物 1部
・水 85.5部
・C.I.アシッドレッド289 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・水 83部
・C.I.アシッドブルー9 2部
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
1部
・硝酸マグネシウム・6水和物 1部
・水 83部
<評価試験>
評価試験について以下に示す。
[評価1]
上記の参考例25及び比較例25のインクセットのインクと、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッド(BC−02(キヤノン(株)製):ヒータ上の最表面保護層はタンタル及びタンタルの酸化物よりなる)を有するインクジェット記録装置を用い、下記の条件でインクを吐出させて評価した。上記インクジェット記録装置のインクの吐出条件は、パルス幅1.1μs(On)+3.0μs(Off)+3.2μs(On)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.69に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合のインクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性を下記の方法及び基準で評価した。その結果を表5に示した。
前記装置と駆動条件で連続吐出を行い、1×106発おきに記録ヘッドから吐出される液滴を容器に収集して、電子天秤で秤量した。容器の増加量より1×106発における平均の吐出液滴量を算出した。尚、連続吐出は1×108発まで行い、下記の基準で評価した。
A:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて90%以上。
B:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて90%未満70%以上。
C:9.9×107乃至1×108発間の平均の吐出液滴量が0乃至1×106発後の平均の吐出液滴量と比べて70%未満。
D:途中で吐出不能に陥った。
(参考例25、26及び比較例25、26)
上記で得られた参考例25、及び比較例25のインクセットの各インクをそれぞれ搭載した、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であるカラーインクジェットプリンター(BJC−700J:キヤノン(株)製)を用いて画像を形成し、以下の(2)及び(3)についての評価を行った。
上記の普通紙2紙に各インクセット中のブラックインクでベタ部を印字し、その直後にそれと隣接するようにイエローインク、又はマゼンタインク、又はシアンインクで各色のインクのベタ部を印字した。得られたベタ印字の境界部分を目視にて観察して、ブラックインクとカラーインクとの間のブリーディングの評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
A:全ての境界部でブリーディングが認められない。
B:若干のブリーディングが見られる。
C:殆ど全ての境界部でブリーディングがひどい。
上記の普通紙2紙に各インクセットのブラックインクでベタ部を印字し、その直後にそれと隣接するように、イエローインク、又はマゼンタインク、又はシアンインクでベタ部を印字し、ブラックインクとの隣接境界部における白もやの発生を目視にて観察して評価した。評価基準は以下の通りとした。
A:境界部におけるブラックインク部の濃度の低下は見られず、白もやは発生していない。
B:境界部のブラックインク部の濃度が低下し、白もやが発生しているのが、わかるが実用上問題ない。
C:境界部のブラックインク部の濃度の低下がひどく、白もやの発生が著しい。
14:インク溝(ノズル)
15:発熱素子基板
16−1:保護層
16−2:最表面保護層
17−1、17−2:電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス
23:メニスカス
24:インク小滴
25:被記録媒体
26:マルチ溝(マルチノズル)
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モータ
69:駆動ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
91:イエローインク記録ヘッド
92:マゼンタインク記録ヘッド
93:シアンインク記録ヘッド
94:ブラックインク記録ヘッド
95:液体組成物記録ヘッド
96:キャリッジ
101:イエローインク流路
102:マゼンタインク流路
103:シアンインク流路
104:ブラックインク流路
105:液体組成物流路
111:イエローインク記録ヘッド
112:マゼンタインク記録ヘッド
113:シアンインク記録ヘッド
114:ブラックインク記録ヘッド
115:液体組成物記録ヘッド
121:イエローインク記録ヘッド
122:マゼンタインク記録ヘッド
123:シアンインク記録ヘッド
124:ブラックインク記録ヘッド
125:液体組成物記録ヘッド
131:イエローインク記録ヘッド
132:マゼンタインク記録ヘッド
133:シアンインク記録ヘッド
134:ブラックインク記録ヘッド
135:液体組成物記録ヘッド
141:イエローインク記録ヘッド
142:マゼンタインク記録ヘッド
143:シアンインク記録ヘッド
144:ブラックインク記録ヘッド
145:キャリッジ
151:イエローインク流路
152:マゼンタインク流路
153:シアンインク流路
154:ブラックインク流路
161:イエローインク記録ヘッド
162:マゼンタインク記録ヘッド
163:シアンインク記録ヘッド
164:ブラックインク記録ヘッド
171:イエローインク記録ヘッド
172:マゼンタインク記録ヘッド
173:シアンインク記録ヘッド
174:ブラックインク記録ヘッド
801:液体組成物記録ヘッド
802:着色インク記録ヘッド
803:被記録媒体
804:液体組成物
805:着色インク
806:液体組成物と着色インクの混合状態
Claims (6)
- タンタル又はタンタルの酸化物を含む最表面保護層を備えたヒータを具備したインクジェット記録ヘッドを用いて、着色インク及び液体組成物を吐出するインクジェット記録に用いる液体組成物であって、
(a)多価金属塩と、(b)クラウンエーテルと、(c)液媒体とを含むことを特徴とする液体組成物。 - 前記多価金属塩の総含有量が、液体組成物全量の0.005質量%以上20質量%以下、且つ前記クラウンエーテルから選択される物質の総含有量が液体組成物全量の0.005質量%以上20質量%以下である請求項1に記載の液体組成物。
- 前記多価金属塩が、硝酸、硫酸、塩酸又は酢酸のマグネシウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、銅(II)、亜鉛またはイットリウム塩;グルコン酸のマグネシウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、銅(II)又は亜鉛塩;及びグリセロリン酸のマグネシウム又はカルシウム塩から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の液体組成物。
- 前記クラウンエーテルが、12−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、21−クラウン−7−エーテル及び24−クラウン−8−エーテルから選択される少なくとも1種である請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体組成物。
- 前記液媒体が水及び水溶性有機溶剤である請求項1乃至4の何れか1項に記載の液体組成物。
- (i)請求項1乃至5の何れか1項に記載の液体組成物にタンタル又はタンタルの酸化物を含む最表面保護層を備えたヒータを具備したインクジェット記録ヘッドを用いてエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、液体組成物を被記録媒体上に付与する工程;
(ii)色材と液媒体とを含み、且つ上記液体組成物との接触によって該液体組成物と反応する着色インクにタンタル又はタンタルの酸化物を含む最表面保護層を備えたヒータを具備したインクジェット記録ヘッドを用いてエネルギーを付与して被記録媒体に向けて吐出し、着色インクを被記録媒体上に付与する工程;を有し、且つ
上記工程(i)及び(ii)を、前記被記録媒体上で前記液体組成物と前記着色インクとの接触状態が形成されるようにして行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
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