JP5020700B2 - インクジェット記録用インクタンク - Google Patents
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Description
インクと、毛細管力によって発生する負圧によって前記インクを保持するインク保持部材と、を有し、
前記インクの動的表面張力が、最大泡圧法による寿命時間50m秒において前記インク保持部材の界面張力より大きく、最大泡圧法による寿命時間500m秒以内に前記インク保持部材の界面張力より小さくなる
ことを特徴とするインクジェット記録用インクタンクである。
1)動的表面張力変化を有するインクとして、初期変位における動的挙動時の表面張力がインク保持部材の界面張力より高いと、インク保持部材中のインク、特にその気液界面は動き難い傾向となり、衝撃時におけるインク漏れの発生を抑える効果が生じる。一方、インクのインクタンク内への充填操作や、インクタンクから記録ヘッド側へのインク供給は、微小な時間での初期変位と比較すると、相対的に長い時間にわたる定常的な変位である。この相対的に長い時間にわたる定常的な変位時における動的表面張力がインク保持部材の界面張力より低いと、インク保持部材への充填性、インク保持部材中での浸透性、記録ヘッドへのインク供給性などを良好なものとすることができる。物流時や記録装置への装着時にかかる衝撃は、初期変位に相当し、この初期変位と定常的変位との両方にバランスよく対応可能な動的表面張力変化を有するインクを用いることで、上述した課題の達成が可能となる。その結果、インクタンクの構造やインク保持部材の形状及び材質への自由度を大きくすることも可能となる。
2)さらに、インク保持部材内の新たな領域に侵入するインク先端部は上記の初期変位時にある。この際、インクの動的表面張力をインク保持部材の界面張力より高くしておくと、適度に制御された均等拡散的なインク充填が行われ、インクが溢れることのない浸透速度が得られる。その結果、インク保持部材内にある空気が取り残された気泡の発生という課題を根本的に解決できた。この際、逆にインクの表面張力がインク保持部材の界面張力より低い場合、インク保持部材中での浸透性が高いため、繊維や発泡気孔のばらつきに左右された特別な部分の浸透方向に浸透速度が極大となり、インクの充填にバラツキを生じる。特に、初期変位時の動的表面張力を高く設定したインクであれば、浸透速度が適度に制御され、注入部から均一な浸透が行なわれ、均一な充填量分布をもつタンクを得る事が出来る。更に、定常変位時における動的表面張力をインク保持部材の界面張力より低く設定しておくことで、浸透しているインクの先端部へのインクの補充も途切れることなく連続的にスムーズに行われる。
(1)インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が、インク保持部材の界面張力よりも大きく、かつ、インクの寿命時間5000m秒における動的表面張力がインク保持部材の界面張力より低い。
(2)インクの寿命時間50m秒における動的表面張力と寿命時間5000m秒における動的表面張力との差が8mN/m以上である。
(1)寿命時間50m秒におけるインクの動的表面張力がインク保持部材の界面張力より大きく、且つ寿命時間5000m秒以内にインクの動的表面張力がインク保持部材の界面張力より小さくなる。このインクの動的表面張力がインク保持部材の界面張力より低くなる寿命時間が500m秒以内であることが更に好ましい。
次に、本発明に好適に用い得るインクタンクについて説明する。インクタンクの形態を大別すると以下の2つのタイプがある。
(A)インクジェット記録ヘッドと一体化されてキャリッジに着脱される形態(一体型タイプ)。
(B)インクジェット記録ヘッドと分離可能に構成されインクタンク単体でキャリッジに着脱できる形態(分離型タイプ)。
<分離型タイプ>
分離型タイプには、以下の2種のタイプがある。
・インクタンクのほぼ全域に吸収体を収納した形態のインクタンク(以下、便宜的に全スポタンクと称する)。
・インクタンク内を2つの空間に区分して一方の室に吸収体を、他方の室にインクを直接収容する形態のタンク(以下、便宜的に半生タンクと称する)。
<半生タンク>
半生タンク1は、図3(a)に示すとおり、略直方体形状をなしており、使用時の姿勢における上面部となる上壁16には大気連通口7が設けられている。また、使用時の姿勢における底面部となるインクタンク1の下壁17には、吐出用液体供給口としてのインク供給口14を有し筒状に突出したインク供給筒13が形成されている。また、インクタンク1の筐体を形成する側壁部には、弾性変形可能なレバー部材9が一体的に設けられており、その中間部には係止用突起10が形成されている。
全スポタンク21は、図3(b)に示すとおり、インク収納用筐体22と、筐体22を覆い大気連通用開口25を備えた蓋部材23を有する。更に、このタンクは、蓋部材23の上部に取りつけられ大気連通用開口25からのインク漏れが外部に至らないようにバッファ室となる空間を有する。更に、このタンクは、その一部に大気連通用開口25の位置とことなる位置に大気開放口と、記録ヘッドカートリッジ(不図示)に対する着脱を行う際に利用される摘み部24aを有した上部部材24とを有している。
<インクジェット記録ヘッド一体型インクタンク>
次に、インクジェット記録ヘッド一体型インクタンクについて説明する。図4から図9は、本発明が実施または適用される好適な記録ヘッドを説明するための説明図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素について説明する。
(1)記録ヘッド
本実施例における第1の記録ヘッドH1000及び第2の記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドである。電気熱変換体とインク吐出口とが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドである。
(1−1)第1の記録ヘッド
第1の記録ヘッドH1000はブラックインク用として使用されるもので、図4の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、電気配線テープH1300、インク供給保持部材H1500、フィルターH1700、インク吸収体H1600、蓋部材H1900、およびシール部材H1800から構成されている。
(1−1−1)第1の記録素子基板
図5は第1の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部破断して示す斜視図である。第1の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路である長溝状の貫通口のインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの方法で形成されている。
インク供給保持部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。図4に示すように、インク供給保持部材H1500は、内部にインクを保持し負圧を発生するための吸収体H1600を有する。このことでインクタンクの機能と、記録素子基板H1100にそのインクを導くためのインク流路を形成することでインク供給の機能とを備えている。インク吸収体H1600としては、ポリプロピレン(PP)繊維を圧縮したものが使われているが、ウレタン繊維を圧縮したものでもよく、インクの毛細管力による負圧発生によりインクを保持しているものであればいずれのものであっても良い。インク流路の上流部であるインク吸収体H1600との境界部には、記録素子基板H1100内部にゴミの進入を防ぐためのフィルターH1700が溶着により接合されている。フィルターH1700は、SUS金属メッシュタイプでも良いが、SUS金属繊維焼結タイプのほうが好ましい。
蓋部材H1900は、インク供給保持部材H1500の上部開口部に溶着されることで、インク供給保持部材H1500内部を密閉するものである。但し、蓋部材H1900にはインク供給保持部材H1500内部の圧力変動を逃がすための細口H1910とそれに連通した微細溝H1920を有している。細口H1910と微細溝H1920のほとんどをシール部材H1800で覆い微細溝H1920の一端部を開口することで大気連通口を形成している。また、第1の記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部H1930を有している。
図6に示す第2の記録ヘッドH1001はシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを吐出させるためのものである。図7の分解斜視図に示すように、第2の記録ヘッドH1001は、記録素子基板H1101、電気配線テープH1301、インク供給保持部材H1501、フィルターH1701、H1702、H1703、インク吸収体H1601、H1602、H1603を有する。第2の記録ヘッドH1001は、更に、蓋部材H1901、およびシール部材H1801を有する。
図8は第2の記録素子基板H1101の構成を説明するために一部破断して示す斜視図である。シアン、マゼンタ、イエロー用の3個のインク供給口H1102が並列して、各吐出口群H1108が形成されている。それぞれのインク供給口H1102を挟んでその両側に電気熱変換素子H1103と吐出口H1107とが一列に並んで千鳥状に配置されて形成されている。そしてSi基板H1101上には、Si基板H1110および第1の記録素子基板H1100と同様に、電気配線、ヒューズ、電極部H1104などが形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソグラフィ技術によってインク流路壁H1106や吐出口H1107が形成されている。電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
電気配線テープH1301は、第2の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものである。記録素子基板を組み込むための開口部が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板の電極部H1104に接続される電極端子H1304が形成されている。また、電気配線テープH1301には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1302が形成されており、電極端子H1304と外部信号入力端子H1302は連続した銅箔の配線パターンでつながれている。
インク供給保持部材H1501は、例えば、樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。図7に示すように、インク供給保持部材H1501は、内部にシアン、マゼンタ、イエローのインクを保持するための負圧を発生するための吸収体H1601、H1602,H1603をそれぞれ独立して保持するための空間を有することでインクタンクの機能と、記録素子基板H1100の各インク供給口H1102にそれぞれインクを導くための独立したインク流路を形成することでインク供給機能とを備えている。インク吸収体H1601、H1602、H1603は、PP繊維を圧縮したものが使われているが、ウレタン繊維を圧縮したものでも良い。各インク流路の上流部のインク吸収体H1601、H1602、H1603との境界部には、記録素子基板H1101内部にゴミの進入を防ぐためのフィルターH1701,H1702,H1703がそれぞれ溶着により接合されている。各フィルターH1701、H1702、H1703は、SUS金属メッシュタイプでも良いが、SUS金属繊維焼結タイプのほうが好ましい。
蓋部材H1901は、インク供給保持部材H1501の上部開口部に溶着されることで、インク供給保持部材H1501内部の独立した空間をそれぞれ閉塞するものである。但し、蓋部材H1901にはインク供給保持部材H1501内部の各部屋の圧力変動を逃がすための細口H1911、H1912、H1913と、それぞれに連通した微細溝H1921、H1922、H1923を有している。微細溝H1921およびH1922の他端は微細溝H1923の途中に合流している。さらに、細口H1911、H1912、H1913と微細溝H1921、H1922、および微細溝H1923のほとんどをシール部材H1801で覆い、微細溝H1923の他端部を開口することで大気連通口を形成している。また、第2の記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部H1930を有している。
(1−3)記録ヘッドのインクジェット記録装置への装着
図4及び図6に示すように、第1の記録ヘッドH1000及び第2の記録ヘッドH1001は、インクジェット記録装置本体のキャリッジの装着位置に案内するための装着ガイドH1560、1590を備えている。更に、これらの記録ヘッドは、ヘッドセットレバーによりキャリッジに装着固定するための係合部H1930を備えている。これらの記録ヘッドはキャリッジの所定の装着位置に位置決めするためのX方向(キャリッジスキャン方向)の突き当て部H1570、Y方向(記録メディア搬送方向)の突き当て部H1580、Z方向(インク吐出方向)の突き当て部H1590を備えている。上記突き当て部により位置決めされることで、電気配線テープH1300およびH1301上の外部信号入力端子H1302がキャリッジ内に設けられた電気接続部のコンタクトピンと正確に電気的接触を行う。
次に、上述したようなカートリッジタイプの記録ヘッドを搭載可能な液体吐出記録装置について説明する。図9は、本発明の液体吐出記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
本発明にかかるインクは、インク中の浸透剤、つまり界面活性剤や水溶性有機溶剤の種類及び含有量を適切に組み合わせ、上記で説明した動的表面張力の特性を持つことを特徴
とする。それ以外は、従来のインクと同様の構成とすればよい。下記に、本発明にかかるインクを構成する各成分について説明する。
本発明にかかるインクは、浸透剤として、界面活性剤及び水性有機溶剤を含有することが必要である。更に、インクが上記で説明した動的表面張力の特性を有するように調整されていることが必要である。インクに上記したような動的表面張力の特性を持たせるための浸透剤は、以下のものを用いることができる。勿論、本発明はこれに限られるものではない。
ノニオン性界面活性剤としては、以下のものの少なくとも1種を用いることができる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体、アセチレングリコール系界面活性剤等。
水溶性有機溶剤は、インクが上記で説明した動的表面張力の特性を有するように調整されていれば、特に限定されるものではない。本発明にかかるインク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%未満であることが好ましい。水溶性有機溶剤は、具体的には、以下のものを用いることができる。
本発明にかかるインクは、インクを安定して吐出するために適切な粘度を有し、且つ、ノズル先端における目詰まりが抑制されたインクとするために、水を含有することが好ましい。水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、30.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
本発明にかかるインクに用いることができる色材は、水性インクとして用いることのできる色材であれば、特に限定されるものではない。例えば、水溶性染料又は顔料を用いることができる。インク中の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、更には1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
インク保持部材へのインクの充填方法としては、特に限定されないが、本発明で用いられる動的表面張力を有するインクでは、インク保持部材の内部からの拡散浸透注入により、インク保持部材内にインクを充填する方法を用いるのが好ましい。
上記で得られた、実施例1〜10及び比較例1〜20の各インクについて、最大泡圧法により測定を行う装置(BP−D4;協和界面化学製)を用いて、(1)寿命時間50m秒、(2)500m秒及び、(3)5000m秒におけるインクの動的表面張力を測定した。
インク保持部材の界面張力の測定は、ぬれ張力試験用混合液(和光純薬工業社製)を用いて行った。まず、ぬれ張力試験用混合液を表面張力の低い順にインク保持部材の新しい面にスポイトで1滴滴下し、そのときのぬれ張力試験用混合液の滴下後の様子を観察した。滴下後に浸透をしなくなる(はじいている)ぬれ張力試験用混合液の表面張力をインク保持部材の界面張力とした。
(試験用インク作成)
表1に示す各成分を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行い、試験用インク1〜6のインクを調製した。表1に試験用インク1〜6のインク組成を示す。尚、表1中、エマルミンNL80、エマルミンL90S、は全て三洋化成工業製の界面活性剤である。更に、EMALEX1615、EMALEX1815は、日本エマルジョン製の界面活性剤であり、アセチレノールE−100は川研ファインケミカル製の界面活性剤である。
次に、インクタンクのインク保持部材として、PP繊維を用いたインク保持部材と、ウレタンを用いたインク保持部材を用意した。この保持部材として用いたこのPP繊維吸収体のぬれ試験標準試薬により測定した界面張力は、40mN/mであり、ウレタン吸収体の界面張力は、38mN/mであった。これらの界面張力が異なるインク保持部材の各々を、市販のインクジェットプリンターPIXUS iP2200(キヤノン製)用、FINEカートリッジBC-70ブラックのカートリッジに装填した。このようにして、インク保持部材の界面張力の異なるインクタンク(カートリッジ)を作成した。
まず、試験用インクを、18Gの注射針を付けた容量50mlのシリンジに充填した。上記で作成した、インク保持部材の界面張力の異なるインクタンクに、このシリンジの注射針を挿入し、針先をフィルターから5mmの高さに配置し、約1秒間に3g程度の注入速度でインク10gの注入を行った。インク注入後、吐出口にインクを引き出す為に吸引を行い評価用インクジェット記録ヘッド一体型インクタンクを作成した。
(評価)
(1)第1の課題
インクタンクの負圧発生部材と、インクの動的表面張力を調整することで、物流時の衝撃による信頼性と、インクの使いきり性の両立性の評価を次のようにして行った。上記で作成した試験用インクを、インク保持部材のぬれ試薬により測定した界面張力が、40mN/mnのPP繊維吸収体と、38mN/mのウレタン吸収体それぞれに注入し、以下に示す方法で、耐衝撃インク漏出試験とインク使いきり性試験を行った。
耐衝撃によるインク漏出試験として、記録ヘッドの吐出口面を上にし、50cmの高さから厚さ2cmの木製の板の上に繰り返し落とす、落下試験でのインク漏出試験を行った。
インク使いきり性試験は、プリンター本体に評価用インクジェット記録ヘッド一体型インクタンクを装着し、印刷を行い、印字が掠れるまでのインクの消費量を求めた。その結果、インクの5000m秒の動的表面張力の低い順に、インクの消費量が多いことが確認できた。
インクの注入性の容易性或いは/且つ注入されたインク分布状態の改善に関する評価は、表3−1、表3−2に示した試験用インクとインク保持部材の組み合わせで上記に示したインク注入条件でインクを注入した際の充填の様子を観察することで行った。
第3の課題は、インクジェットヘッドと一体のインクタンクの場合における課題である。すなわち、プリンターのキャリッジや装着部に取り付ける際のヘッド装着時衝撃があっても、吐出口でのインク落ちが発生することなく、優れた信頼性を確保したヘッドタンク一体型ユニットを提供することによる信頼性の改良を達成することである。
H1000 第1の記録ヘッド
H1001 第2の記録ヘッド
H1600、H1601、H1602、H1603 インク吸収体
Claims (4)
- インクと、毛細管力によって発生する負圧によって前記インクを保持するインク保持部材と、を有し、
前記インクの動的表面張力が、最大泡圧法による寿命時間50m秒において前記インク保持部材の界面張力より大きく、最大泡圧法による寿命時間500m秒以内に前記インク保持部材の界面張力より小さくなる
ことを特徴とするインクジェット記録用インクタンク。 - 前記インクは、最大泡圧法による寿命時間50m秒における動的表面張力と最大泡圧法による寿命時間5000m秒における動的表面張力との差が8mN/m以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インクタンク。
- 前記インクは、前記インク保持部材の内部からの拡散浸透注入により、該インク保持部材内に充填されている請求項1または2に記載のインクジェット記録用インクタンク。
- インクタンクとインクジェット記録ヘッドとを一体化したインクジェット記録ヘッド一体型インクタンクにおいて、該インクタンクが、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクタンクであることを特徴とするインクジェット記録ヘッド一体型インクタンク。
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