JP3833234B2 - インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 Download PDFInfo
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Description
[1]吸収スペクトルのピークが、波長600nm〜640nmの範囲及び波長650nm〜680nmの範囲の両方に存在する。
[2]前記吸収スペクトルのピーク値の比が下記式の関係を満たす。
B/A<0.75
(上記式中、Aは波長600nm〜640nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値であり、Bは波長650nm〜680nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値である。)
又、本発明のインクカートリッジは、上記いずれかの構成のインクジェット記録用インクを収容してなることを特徴とする。
又、本発明のインクジェット記録装置は、上記インクジェット記録用インクが搭載されていることを特徴とする。
[インクジェット記録用インク]
本発明にかかるインクは、下記一般式(1)で表される銅フタロシアニン系染料、及び下記一般式(2)で表される化合物を含有することを必須とする。更に、上記した以外の一般に用いられている染料又は顔料や、新規に合成された染料又は顔料を、これら第3の色材を添加することによる効果が得られ、且つ、前記した本発明の目的効果を損なわない範囲で併用してもよい。インク中における色材の含有量の合計は、インクジェット記録用インク全質量に対して、0.1質量%〜15.0質量%とすることが好ましい。
[1]吸収スペクトルのピークが、波長600nm〜640nmの範囲と、波長650nm〜680nmの範囲の両方に存在する。
[2]前記吸収スペクトルのピーク値の比が下記式の関係を満たす。
B/A<0.75
(上記式中、Aは波長600nm〜640nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値であり、Bは波長650nm〜680nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値である。)
本発明で必須となる色材は、下記一般式(1)で表される銅フタロシアニン系染料、及び下記一般式(2)で表される化合物である。以下、これらの色材について説明する。
(一般式(1)中、Mはアルカリ金属(例えば、Li、Na、K、Rb、Cs及びFr等)又はアンモニウムであり、R7は、OH又はCOOMであり、x、y、zはそれぞれ独立に0〜4の整数である。)
又、本発明においては、上記した一般式(1)で表される銅フタロシアニン系染料とともに、下記一般式(2)で表される化合物をインク中に含有させる。一般式(2)で表される化合物を併存させることによって、インクのpHの上昇や、その他のインクの基本性能を損なうことなく、しかも、少量の添加量で一般式(1)のブロンズ現象を防止することができる。
本発明にかかるインクは、水を主体とする水性媒体に、上述の色材を溶解或いは分散させて調製する。この水性媒体は、水と水溶性有機溶剤を含む混合媒体が利用できる。水溶性有機溶剤としては、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒、尿素類及び糖類等、一般にインクジェット用インクの溶剤として用いられているものであれば、問題なく使用することができる。これらの溶剤は、インクの保湿性維持や色材の溶解性、分散性の向上、インクの記録紙への浸透剤等の目的で適宜に用いられる。又、これらの溶剤は、単独でも複数を組み合わせて用いることもできる。又、水は脱イオン水(イオン交換水)を使用することが好ましい。
本発明にかかるインクには、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤の具体例は、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレンアルコール、アセチレングリコール等の非イオン性界面活性剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。この際、インクの25℃における表面張力は、10mN/m(dyn/cm)以上、より好ましくは20mN/m以上、又、60mN/m以下となるように界面活性剤の添加量を決定することが好ましい。界面活性剤をインクに添加することで、ノズル先端の濡れによる印字ヨレ(インク滴の着弾点のズレ)等の発生を有効に抑えることができる。
本発明にかかるインクを用いて画像を形成する際に用いる記録媒体としては、普通紙、或いは光沢紙、コート紙、光沢フィルムと呼ばれるような、表面にコート層或いはインク受容層を有する特殊媒体等、一般的に用いられている記録媒体が挙げられる。これらの中でも、より鮮やかさ、コントラスト、透明感の高い画像が得られる記録媒体の一例として、基材上に親水性の多孔質粒子層、多孔質高分子層等を有する特殊媒体を挙げることができる。
本発明にかかるインクを用いて記録媒体にインクジェット記録方式で画像記録を行うのに好適な記録方法及び記録装置は、例えば、記録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、前記熱エネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。
記録動作機構は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所定の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。
記録部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
記録部に用いられる記録ヘッドカートリッジについて図3〜10に基づいて説明する。
記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式のサイドシュータ型とされる記録ヘッドである。
記録ヘッドH1001は、図4の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003とタンクホルダーH2000から構成される。
図6は、第一の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部分解した斜視図である。第一の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラスト等の方法で形成され、インク供給口H1102を挟んだ両側に電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列され、前記電気熱変換素子H1103と、電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等の電気配線は成膜技術により形成されている。
次に第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al2O3)材料で形成されている。尚、第1のプレートの素材は、アルミナに限られることなく、記録素子基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、且つ、記録素子基板H1100材料の熱伝導率と同等若しくは同等以上の熱伝導率を有する材料で作られてもよい。第1のプレートH1200の素材は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうち何れであってもよい。第1のプレートH1200には、第一の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口H1201と第二の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されており、記録素子基板のインク供給口1102が第1のプレートH1200のインク供給口H1201にそれぞれ対応し、且つ、第一の記録素子基板H1100と第二の記録素子基板H1101はそれぞれ第1のプレートH1200に対して位置精度良く接着固定される。接着に用いられる第1の接着剤H1202(不図示)は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、且つ、耐インク性のあるものが望ましい。その第1の接着剤H1202は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、接着層の厚みは50μm以下が望ましい。
そして電気配線テープH1300は、第1のプレートH1200の一側面で折り曲げられ、第1のプレートH1200の側面に第3の接着剤H1306(不図示)で接着される。第3の接着剤H1306は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ10〜100μmの熱硬化接着剤が使用される。
インク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。前記樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
先述の図4に示した通り、記録ヘッドH1001は、記録素子ユニットH1002をインク供給ユニットH1003に結合し更にタンクホルダーH2000と結合することにより完成する。結合は以下のように行われる。
先述の図3(a)、(b)は、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する記録ヘッドH1001とインクタンクH1901、H1902、H1903、H1904の装着を説明する図であり、インクタンクH1901、H1902、H1903、H1904の内部には、対応する色のインクが収納されている。又、図8に示すようにそれぞれのインクタンクには、インクタンク内のインクを記録ヘッドH1001に供給するためのインク供給口H1907が形成されている。例えばインクタンクH1901が記録ヘッドH1001に装着されると、インクタンクH1901のインク供給口H1907が記録ヘッドH1001のジョイント部H1520に設けられたフィルターH1700と圧接され、インクタンクH1901内のブラックインクがインク供給口H1907から記録ヘッドH1001のインク流路H1501を介して第一のプレートH1200を通り第一の記録素子基板に供給される。
下記表1に示す成分を混合し、十分に攪拌して溶解した。その後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、必要に応じてpHを調整して、実施例1〜3及び比較例1〜5のインクを調製した。
セル;石英セル(光路長 10mm)
測定温度;25℃
構造式1−2の化合物:B/A=0.50
(上記式中、Aは波長600nm〜640nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値であり、Bは波長650nm〜680nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値である。)
上記で得られたインクを、キヤノン製PIXUS 950i用のインクカートリッジに詰め、キヤノン製PIXUS 950iを用いて画像を形成した。各インク及び形成した画像について、下記の方法及び基準で評価した。そして、評価結果をまとめて表2に示した。
インクを調製した後に、それぞれ初期pHを測定した。更に、蓋付きのテフロン(登録商標)容器に各インクを入れて密閉し、60℃の恒温槽に3ヶ月間保存した後に取り出して室温まで温度を下げた後の保存後pHを測定した。そして、測定した初期及び保存後のpH値から、pH変化量を求めた。保存pH安定性の評価基準は以下の通りである。
A:pH変化量が1.6以内
B:pH変化量が1.6を超える
ブロンズ現象は、一般的に、インク打ち込み濃度(duty)が高いほど顕著に観察される。そこで、記録媒体としてキヤノン製HG−201(光沢フィルム)を用い、インク打ち込み濃度(duty)が0〜100%の範囲において5%刻みとなるように前記記録媒体にインクを付与して印字物を作成した。得られた印字物において、ブロンズ現象が現れ始める最も高いdutyを、ブロンズ現象発現性の指標とした。つまり、ブロンズ現象の発現するdutyが高いほど、ブロンズ現象が発現しにくいインクと言える。
下記表3に示す成分を混合し、十分に攪拌して溶解した。その後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、必要に応じてpHを調整して、実施例4〜14及び比較例6のインクを調製した。
構造式1−4の化合物:B/A=0.74
構造式1−5の化合物:B/A=0.75
(上記式中、Aは波長600nm〜640nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値であり、Bは波長650nm〜680nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値である。)
上記で得られた各インクを、キヤノン製PIXUS 950i用のインクカートリッジに詰め、キヤノン製PIXUS 950iを用いて画像を形成した。形成した各画像について、下記の方法及び基準で評価した。そして、評価結果をまとめて表4に示した。
記録媒体としてキヤノン製HG−201(光沢フィルム)を用い、インク打ち込み濃度(duty)が、0〜100%の範囲において5%刻みとなるように上記記録媒体にインクを付与して印字物を作成した。得られた印字物において、ブロンズ現象が現れ始める最も高いdutyを、ブロンズ現象の発現性の指標とした。ブロンズ現象発現性の評価基準は以下の通りである。
A:ブロンズ発生dutyが95%以上
B:ブロンズ発生dutyが80%以上95%未満
C:ブロンズ発生dutyが80%未満
記録媒体としてキヤノン製PR−101(光沢紙)を用い、インク打ち込み濃度(duty)を100%として印字物を作成した。得られた各印字物から下記の方法で色差ΔEを算出し、耐ガス性を評価した。耐ガス性の評価方法及び評価基準は以下の通りである。
曝露条件;槽内温度40℃、相対湿度55%、3ppmのオゾン雰囲気下の条件で2時間曝露
評価方法;曝露前、曝露後の試験サンプルのCIE L*a*b*を測定した。そして、下記計算式より色差ΔEを算出した。
ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)1/2
AA:ΔEが20未満
A:ΔEが20以上25未満
B:ΔEが25以上30未満
C:ΔEが30以上
下記表5に示す成分を混合し、十分に攪拌して溶解した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、必要に応じてpHを調整して、実施例15〜26のインクを調製した。
得られた各インクを、キヤノン製PIXUS 950i用のインクカートリッジに詰め、キヤノン製PIXUS 950iの改造機を用いて画像を形成した。そして、各インクのインクジェット記録特性について、下記の方法及び基準で評価した。評価結果は、まとめて表6に示した。評価に用いたPIXUS950iは、ノズル径が20μm未満であり、液滴体積が4.5ピコリットル未満という微細なノズルを有するように改造したものである。
温度15℃、相対湿度10%の環境下で、インクジェットのノズル部のインクが温度上昇しない条件で、ある一定の吐出休止時間間隔で縦罫線を印字した。そして、休止直後に形成される縦罫線を、対物倍率50倍のミクロメーターを用いて観察し、下記基準にて評価を行った。間欠吐出安定性の評価基準は以下の通りである。
A:縦罫線に乱れがなく正常に印字できる
B:縦罫線に若干の乱れはあるが、不吐出はない
C:縦罫線に不吐出や乱れがはっきりと確認され、正常に印字できない
先ず、各インクを詰めたインクカートリッジを記録ヘッドに装着したPIXUS 950i用ヘッドカートリッジを用いて、全てのノズルが印字可能であることを確認した。その後に、上記インクカートリッジを装着したままの状態でヘッドカートリッジを記録装置本体から外し、温度35℃、相対湿度10%の恒温槽に2週間放置した。その後、ヘッドカートリッジを再度記録装置本体に装着し、印字可能にするための吸引回復動作を行った。そして、記録ヘッドの全てのノズルが印字可能になるまでの吸引回復動作の回数を数え、その数を用いて評価を行った。固着回復性の評価基準は以下の通りである。
B:吸引回数3〜6回で記録ヘッドの全てのノズルが印字可能になる
C:吸引回数7回以上でも記録ヘッドの全てのノズルが印字可能にならない
A4サイズの記録媒体に、各インクを用い、インク打ち込み濃度(duty)が100%のベタ印字を行った。その際の、ノズルへのインクの供給速度(リフィル速度)を印字状態から判断し、高速印字吐出安定性を評価した。高速印字吐出安定性の評価基準は以下の通りである。
A:問題なく印字可能
B:リフィル速度の不足によるヨレ、かすれ、不吐等を生じる
C:リフィル速度が遅くなり全ノズル吐出しなくなる状態が見られる
下記表7に示す各成分を混合し、十分に攪拌して溶解した。その後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、必要に応じてpHを調整して、実施例27〜44のインクを調製した。
得られたインクを、キヤノン製PIXUS 950i用のインクカートリッジに詰め、キヤノン製PIXUS 950iの改造機を用いて画像を形成した。各インクのインクジェット記録特性及び各インクで形成した画像について、下記の方法及び基準で評価した。そして、評価結果をまとめて表8に示した。尚、PIXUS950iは、ノズル径が20μm未満であり、液滴体積が4.5ピコリットル未満という微細なノズルを有するように改造したものを用いた。
記録媒体としてキヤノン製HG−201(光沢フィルム)を用い、インク打ち込み濃度(duty)が0〜100%の範囲において5%刻みとなるように前記記録媒体にインクを付与して印字物を作成した。得られた印字物において、ブロンズ現象が現れ始める最も高いdutyを、ブロンズ現象の発現性の指標とした。ブロンズ現象発現性の評価基準は以下の通りである。
AA:100%dutyでもブロンズが発生しない
A:ブロンズ発生dutyが95%以上
B:ブロンズ発生dutyが80%以上95%未満
C:ブロンズ発生dutyが80%未満
温度15℃、相対湿度10%の環境下で、インクジェットのノズル部のインクが温度上昇しない条件で、ある一定の吐出休止時間間隔で縦罫線を印字した。そして、休止直後に形成される縦罫線を、対物倍率50倍のミクロメーターを用いて観察し、下記基準にて評価を行った。間欠吐出安定性の評価基準は以下の通りである。
A:縦罫線に乱れがなく正常に印字できる
B:縦罫線に若干の乱れはあるが、不吐出はない
C:縦罫線に不吐出や乱れがはっきりと確認され、正常に印字できない
先ず、インクを詰めたインクカートリッジを記録ヘッドに装着したPIXUS 950i用ヘッドカートリッジを用いて、全てのノズルが印字可能であることを確認した。その後に、上記インクカートリッジを装着したままの状態でヘッドカートリッジを記録装置本体から外し、温度35℃、相対湿度10%の恒温槽に2週間放置した。その後、ヘッドカートリッジを再度記録装置本体に装着し、印字可能にするための吸引回復動作を行った。そして、記録ヘッドの全てのノズルが印字可能になるまでの吸引回復動作の回数を数え、その数を用いて評価を行った。固着回復性の評価基準は以下の通りである。
A:吸引回数2回で記録ヘッドの全てのノズルが印字可能になる
B:吸引回数3〜6回で記録ヘッドの全てのノズルが印字可能になる
C:吸引回数7回以上でも記録ヘッドの全てのノズルが印字可能にならない
A4サイズの記録媒体に、各インクを用い、インク打ち込み濃度(duty)が100%のベタ印字を行った。その際の、ノズルへのインクの供給速度(リフィル速度)を印字状態から判断し、高速印字吐出安定性を評価した。高速印字吐出安定性の基準は以下の通りである。
AA:問題なく印字可能
A:リフィル速度の不足による実使用上問題ないレベルのヨレを生じる
B:リフィル速度の不足によるヨレ、かすれ、不吐等を生じる
C:リフィル速度が遅くなり全ノズル吐出しなくなる状態が見られる
本発明の活用例としては、上記に加えて、明度、彩度に優れた印字物を提供することができ、且つ、ノズル径20μm未満、飛翔液滴4.5ピコリットル未満という微細なノズルを有した記録装置に好適なインクジェット記録用インクが挙げられる。本発明にかかるインクによれば、この場合にも、従来の尿素類を含むインクと同等の、間欠吐出安定性、ノズル先端での目詰まり防止性、更に、高速印字、高解像度・高画質の印字物を提供し得る。
M1001:下ケース
M1002:上ケース
M1003:アクセスカバー
M1004:排出トレイ
M2015:紙間調整レバー
M3001:LFローラ
M3006:排紙ローラ
M3019:シャーシ
M3022:自動給送部
M3029:搬送部
M3030:排出部
M4001:キャリッジ
M4002:キャリッジカバー
M4007:ヘッドセットレバー
M4021:キャリッジ軸
M5000:回復部
E0001:キャリッジモータ
E0002:LFモータ
E0018:電源キー
E0019:レジュームキー
E0020:LED
H1000:記録ヘッドカートリッジ
H1001:記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
H1002:記録素子ユニット
H1003:インク供給ユニット
H1100:第一の記録素子基板
H1101:第二の記録素子基板
H1102:インク供給口(供給口)
H1103:電気熱変換素子(記録素子)
H1104:電極部
H1105:バンプ
H1106:インク流路壁
H1107:吐出口
H1108:吐出口群
H1109:発泡室
H1110:Si基板
H1200:第1のプレート(第1の支持部材)
H1201:インク供給口
H1300:電気配線テープ
H1301:外部信号入力端子
H1302:電極端子
H1308:第2の封止剤
H1309:端子位置決め穴
H1310:端子固定部
H1400:第2のプレート
H1500:インク供給部材
H1501:インク流路
H1503:第1の穴
H1509:X方向の突き当て部
H1510:Y方向の突き当て部
H1511:Z方向の突き当て部
H1512:端子固定部
H1515:端子位置決めピン
H1520:ジョイント部
H1600:流路形成部材
H1601:装着ガイド(インク供給口)
H1602:インク連通口
H1700:フィルター
H1800:シールゴム
H1900:インクタンク
H1901:ブラックインクタンク
H1902:シアンインクタンク
H1903:マゼンタインクタンク
H1904:イエローインクタンク
H1907:インク供給口
H1910:第2の爪
H2000:タンクホルダー
H2200:電気コンタクト基板
H2300:ジョイントゴム
H2400:ビス
Claims (14)
- 少なくとも下記一般式(1)で表される銅フタロシアニン系染料をインク全質量中に占める割合で0.5質量%以上5.0質量%以下含有するインクジェット記録用インクであって、更に下記一般式(2)で表される化合物をインク全質量中に占める割合で0.1質量%以上3.0質量%以下含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
(一般式(1)中、Mはアルカリ金属又はアンモニウムであり、R7はOH又はCOOMであり、x、y、zはそれぞれ独立に0〜4の整数である。)
(一般式(2)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、置換若しくは未置換の、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、又は水素原子の何れかであり、R3及びR5はそれぞれ独立に、カルボキシル基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、及びこれらの基で置換されたアルキル基であり、R4 は水素原子、塩素原子、メチル基又はCONHCH 3 基であり、R6は水素原子であり、p及びrはそれぞれ独立に1〜5の整数であり、q及びsはそれぞれ独立に0〜4の整数であり、且つ、p+q≦5、r+s≦5である。) - 前記一般式(1)で表される銅フタロシアニン系染料の吸収スペクトルが、以下の[1]及び[2]の条件を満たす請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
[1]吸収スペクトルのピークが、波長600nm〜640nmの範囲及び波長650nm〜680nmの範囲の両方に存在する。
[2]前記吸収スペクトルのピーク値の比が下記式の関係を満たす。
B/A<0.75
(上記式中、Aは波長600nm〜640nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値であり、Bは波長650nm〜680nmの範囲における吸収スペクトルのピーク値である。) - 前記一般式(1)で表される化合物の含有量及び前記一般式(2)で表される化合物の含有量の質量比が、15/1以上50/1以下である請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記インクのpHが、4〜7.5の範囲である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記一般式(3)で表される化合物のm及びnが、6<m+n<14、の関係を満たす請求項5に記載のインクジェット記録用インク。
- 更に、第一の溶剤としてグリセリン、第二の溶剤として下記一般式(4)で表されるジオール、及び第三の溶剤として下記一般式(5)で表される尿素誘導体、エチレングリコール及び2−ピロリドンから選ばれる何れか1種、の少なくとも3種の溶剤を含み、
且つ上記3種の溶剤の含有量の合計が、インク全質量中に占める割合で18質量%以上27質量%以下の範囲であり、
且つ上記第一の溶剤の含有量及び第二の溶剤の含有量の合計が、12質量%以上20質量%以下であり、
且つ第一の溶剤の含有量及び第二の溶剤の含有量の質量比が、1.0以上2.0以下である請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
(一般式(4)中、nは1〜6の整数である。)
(一般式(5)中、nは0〜5の整数、m及びlはそれぞれ独立に、1〜6の整数である。) - 前記第二の溶剤が、1,5−ペンタンジオールである請求項7に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記一般式(5)で表される尿素誘導体が、エチレン尿素である請求項7又は8に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記一般式(2)で表される化合物の含有量が、インク全質量中に占める割合で0.2質量%以上3.0質量%以下の範囲である請求項7〜9の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記インクジェット記録用インクのpHが、5〜7.5の範囲である請求項7〜10の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクを、インクジェットヘッドにより記録媒体に付与して画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクを収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクが搭載されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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