JP2006063339A - インクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 Download PDF

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真一 佐藤
Jun Yoshizawa
純 吉澤
Yoshihide Aikawa
嘉秀 相川
Masanori Jinno
雅典 神納
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Abstract

【課題】 耐久性及び固着回復性に優れたインクジェット用インクを提供すること。
【解決手段】 金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面を有する記録ヘッドを備えてなるインクジェット記録装置に用いられるインクジェット用インクであって、色材として下記一般式(I)で表される化合物又はその塩、グリセリン及びアンモニウムイオンを含有し、且つ、前記アンモニウムイオンの含有量(ppm)が、インクジェット用インク全質量に対して100ppm以上5000ppm以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
一般式(I)
【化1】
Figure 2006063339

【選択図】 なし

Description

本発明は、耐久性及び固着回復性に優れるインクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、インク小滴を普通紙、及び、光沢メディア等の記録媒体上に付与して、画像を形成する記録方法であり、その低価格化、記録速度の向上により、急速に普及が進んでいる。又、その記録画像の高画質化が進んだことに加えて、デジタルカメラの急速な普及に伴い、銀塩写真に匹敵する写真画像の出力方法として広く一般的になっている。
近年、インク滴の極小液滴化や、多色インクの導入に伴う色域の向上などにより、今まで以上に高画質化が進んでいる。しかしその反面、色材やインクに対する要求はより大きくなり、発色性の向上や、固着回復性、吐出安定性等の信頼性においてより厳しい特性が要求されている。
一方で、銀塩写真と比較した場合のインクジェット記録方法の問題点には、得られた記録物の画像保存性が挙げられる。インクジェット記録方法により得られた記録物は銀塩写真と比較して、その画像保存性が低く、記録物が光、湿度、熱、空気中に存在する環境ガス等に長時間さらされた際に、記録物上の色材が劣化し、画像の色調変化や褪色が発生しやすいといった問題があり、前記課題を解決するために従来から数多くの提案がなされている。
例えば、特定の構造を有するアントラピリドン構造の色材を用いることで、堅牢性を向上させる提案がある(例えば、特許文献1及び2参照)。前記染料を含有するインクを用いて得られた記録物の堅牢性は、非常に優れている。
特開2002−332419号公報 特開2003−192930号公報
しかし、上記のような画像保存性に優れる色材を含有するインクを、インクジェット記録装置に適用するインクとして用いた場合、信頼性を確保するのが困難な場合があった。特に、インクジェット記録装置を長期間使用しなかった場合に、記録ヘッドの内部でインクが固まることで、印字ができなくなる、即ち、固着回復性が悪いという問題があった。
上記の課題を解決するために、本発明者らが検討を行ったところ、インクに信頼性を付与する効果がある数多くの水溶性有機溶剤の中でも、特に、グリセリンが固着回復性の向上に効果的であることを見出した。
しかし、本発明者らが更に詳細に検討した結果、上記のような画像保存性に優れる色材とグリセリンを含有するインクを、インクジェット記録装置に適用するインクとして用いた場合、インクの組成によっては、信頼性を確保するのが困難な場合があった。特に、インクに熱エネルギーを作用させて吐出を行うインクジェット記録方法において、連続印字を長期間行うと、記録ヘッドの発熱部接液面(発熱部が直接液体に接する形態の場合は発熱部そのもの、又、発熱部の表面に少なくとも一層の保護層を有する形態の場合は保護層)の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線が発生する結果、吐出特性に多大な影響を与える場合があった。
本発明者らは、上記のような画像保存性に優れる色材とグリセリンを含有するインクにおいて、上記で述べたような現象が発生する原因を検討した。その結果、上記現象は、色材構造中の特定の部位、及びインク中の特定のイオンに依存することが判明した。尚、前記特定の部位とは、水素イオンを放出しやすい置換基、例えば、トリアジン環に結合したヒドロキシル基であり、又、前記特定のイオンとは、水酸化物イオンである。
その構造中に水素イオンを放出しやすい置換基を有する色材を水溶液(インク)の状態にすると、前記インクは、緩衝領域(ほぼ一定の水素イオン濃度を維持する領域)を有する場合がある。緩衝領域を有するインクは、例えば、物流時等、様々な環境に放置された場合においても、pHが一定に維持されるため、色材の分解を抑制することができる等の利点がある。
しかし、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面を有するインクジェット記録装置で、緩衝領域を有するインクを使用して連続印字を長期間行うと、インクの吐出(インクに熱エネルギーを作用させる)の度に、前記発熱部接液面に含有される金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物と水酸化物イオンとが反応し、前記発熱部接液面の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線が発生する、即ち、耐久性が悪いという課題もある。
本発明者らは、インクの組成を工夫することで上記課題を解決し、前記水素イオンを放出しやすい置換基を有する色材を使いこなすことのできる方法を見出した。本発明は、この知見に基づきなされたものである。
従って、本発明の目的は、耐久性及び固着回復性に優れたインクジェット用インクを提供することにある。
又、本発明の別の目的は、前記インクジェット用インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明のインクジェット用インクは、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面を有する記録ヘッドを備えてなるインクジェット記録装置に用いられるインクジェット用インクであって、色材として下記一般式(I)で表される化合物又はその塩、グリセリン及びアンモニウムイオンを含有し、且つ、前記アンモニウムイオンの含有量(ppm)が、インクジェット用インク全質量に対して100ppm以上5000ppm以下であることを特徴とする。
一般式(I)
Figure 2006063339
(一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である。)
又、本発明の別の実施態様にかかるインクセットは、複数のインクからなるインクセットにおいて、マゼンタインクとして上記構成のインクジェット用インクを含むことを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかる記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明によれば、耐久性及び固着回復性に優れたインクジェット用インクを提供することができる。
又、本発明の別の実施態様によれば、前記インクジェット用インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、詳細に説明する。
尚、本発明においては、色材が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。
<インク>
(色材)
本発明にかかるインクジェット用インク(以下、単に「インク」と呼ぶこともある)は、色材として下記一般式(I)で表される化合物又はその塩を用いることが必須である。これは、下記一般式(I)で表される化合物又はその塩は、記録物に優れた画像保存性を与えることができるためである。
一般式(I)
Figure 2006063339
(一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である)。
以下の例示化合物1〜7は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩の好ましい例示化合物である。勿論、本発明は下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 2006063339
上記の例示化合物の中でも、例示化合物6のナトリウム塩である、下記例示化合物Aを用いることが特に好ましい。
例示化合物A
Figure 2006063339
本発明にかかるインクにおいては、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)が、0.2質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。含有量が0.2質量%未満である場合、十分な画像濃度及び発色性が得られないことがある。又、含有量が10.0質量%を超える場合、画像濃度は高くなるものの、本発明の効果の一つである固着回復性が得られない等、良好なインクジェット特性が得られないことがある。又、高い画像濃度を得るためには、含有量(質量%)が、3.0質量%以上であることが好ましく、より高い画像濃度を得るためには、含有量(質量%)が、4.5%質量%以上であることが特に好ましい。
本発明のインクにおいては、一般式(I)で表される化合物又はその塩の他に、色調を整える等の目的のために、他の色材を組み合わせて用いても構わない。但し、一般式(I)で表される化合物又はその塩以外の色材を組み合わせて用いる場合、本発明の効果を十分に得るためには、一般式(I)で表される化合物又はその塩以外の色材の含有量(質量%)が、0.2質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、更には0.5質量%以上3.0質量%以下であることがより好ましい。又、色材の含有量の比率が、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)とその他の色材の含有量(質量%)が、1.0:10.0以上10.0:1.0以下であることが好ましい。
〔色材の検証方法〕
本発明において用いられる色材の検証には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた下記(1)〜(3)の検証方法が適用できる。
(1)ピークの保持時間
(2)(1)のピークにおける最大吸収波長
(3)(1)のピークにおけるマススペクトルのM/Z(posi、nega)
高速液体クロマトグラフィーの分析条件は以下に示す通りである。純水で約1000倍に希釈したインク溶液に対して、下記の条件で高速液体クロマトグラフィーでの分析を行い、ピークの保持時間(retention time)、及び、ピークの最大吸収波長を測定する。
・カラム:Symmetry C18 2.1mm×150mm
・カラム温度:40℃
・流速:0.2ml/min
・PDA:210nm〜700nm
・移動相及びグラジエント条件:表1
Figure 2006063339
又、マススペクトルの分析条件は以下に示す通りである。得られたピークに対して、下記の条件でマススペクトルを測定し、最も強く検出されたM/Zをposi、negaそれぞれに対して測定する。
・イオン化法
・ESI キャピラリ電圧 3.5kV
脱溶媒ガス 300℃
イオン源温度 120℃
・検出器 posi 40V 200−1500amu/0.9sec
nega 40V 200−1500amu/0.9sec
例えば、上記した例示化合物Aに対しての保持時間、最大吸収波長、M/Z(posi)、M/Z(nega)の値を表2に示す。表2に示された値に該当する場合、本発明において用いる化合物に該当すると判断できる。
Figure 2006063339
(その他の色材)
本発明においては、一般式(I)で表される化合物又はその塩に、その他の色材を組み合わせて用いても構わない。
又、フルカラー画像等を形成するために、本発明のインクとは別の色調を有するインクを併用しても構わない。例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク等である。又、これらのインクと同一色調を有する淡インクを組み合わせて用いることもできる。これらの別の色調を有するインク、又は淡インクの色材は、公知の染料であっても、新規に合成された色材であっても用いることができる。
以下に、一般式(I)で表される化合物又は塩以外の色材の具体例を以下に挙げる。勿論、本発明はこれに限られるものではない。
[イエロー色材]
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173等
C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等
C.I.ピグメントイエロー:1、2、3、12、13、14、15、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、138、180等
[マゼンタ色材]
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230等
C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等
C.I.フードレッド:87、92、94等
C.I.ダイレクトバイオレット:107等
C.I.ピグメントレッド:2、5、7、12、48:2、48:4、57:1、112、122、123、168、184、202等
[シアン色材]
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307等
C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244等
C.I.ピグメントブルー:1、2、3、15、15:2、15:3、15:4、16、22、60等
[オレンジ色材]
C.I.アシッドオレンジ:7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142等
C.I.アシッドレッド:111、114、266、374等
C.I.ダイレクトオレンジ:26、29、34、39、57、102、118等
C.I.フードオレンジ:3等
C.I.リアクティブオレンジ:1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107等
C.I.ディスパースオレンジ:1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56等
C.I.ピグメントオレンジ:43等
C.I.ピグメントレッド:122、170、177、194、209、224等
[グリーン色材]
C.I.アシッドグリーン:1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84等
C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67等
C.I.フードグリーン:3等
C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21等
C.I.ディスパースグリーン:6、9等
C.I.ピグメントグリーン:7、36等
[ブルー色材]
C.I.アシッドブルー:62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244等
C.I.リアクティブブルー:49等
C.I.アシッドバイオレット:17、19、48、49、54、129等
C.I.ダイレクトバイオレット:9、35、47、51、66、93、95、99等
C.I.リアクティブバイオレット:1、2、4、5、6、8、9、22、34、36等
C.I.ディスパースバイオレット:1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56等
C.I.ピグメントブルー:15:6等
C.I.ピグメントバイオレット:19、23、37等
[ブラック色材]
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195等
C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156等
C.I.フードブラック:1、2等
カーボンブラック
(グリセリン)
本発明にかかるインクは、グリセリンを含有することが必須である。これは、一般式(I)で表される化合物又はその塩とグリセリンを組み合わせて用いることで、固着回復性を向上させることができるためである。固着回復性が向上するメカニズムは、一般式(I)で表される化合物は、グリセリンに対する溶解度が高く、又、グリセリンは不揮発性であるため、揮発性の成分が揮発した後であっても、一般式(I)で表される化合物を安定に溶解させることができるためであると推測される。
本発明にかかるインクにおける、グリセリンの含有量(質量%)は、インク全質量に対して6.0質量%以上30.0質量%以下であることが好ましい。含有量が6.0質量%未満である場合に、インク中に揮発性塩基が存在していると、固着回復性が不十分となることがある。又、含有量が30.0質量%を超える場合、インクの粘度が高くなり、良好なインクジェット特性が得られないことがある。又、十分な固着回復性を得るためには、含有量(質量%)が10.0質量%以上であることがより好ましく、十分なインクジェット特性を得るためには、含有量(質量%)が20.0質量%以下であることがより好ましい。
(アンモニウムイオン)
本発明にかかるインクは、アンモニウムイオンを含有することが必須である。これは、一般式(I)で表される化合物又はその塩とアンモニウムイオンを組み合わせて用いることで、特に優れた耐久性が得られるためである。
本発明にかかるインクにおける、アンモニウムイオンの含有量(ppm)は、インク全質量に対して100ppm以上5000ppm以下であることが必須である。含有量が100ppm未満である場合、耐久性の向上が不十分となることがある。又、含有量が5000ppmを越える場合、アンモニアの揮発が起きやすくなるため、固着回復性が低下することがある。又、連続印字を長期間行う際に、発熱部接液面の劣化(溶解)や、配線の断線を抑制し、更に優れた耐久性を得るためには、含有量(ppm)が500ppm以上であることがより好ましい。
尚、インクにアンモニウムイオンを含有させる手段は、例えば、インクに水酸化アンモニウム等の化合物を添加すること、インクに硫酸アンモニウム等の塩を添加すること、一般式(I)で表される化合物又はその塩のカウンターイオンをアンモニウムイオンにすること等が考えられる。本発明においては、インク中のアンモニウムイオンの含有量(ppm)が上記所定の範囲であれば、インクにアンモニウムイオン含有させる手段は上記の方法に限らず、どのような手段であってもよい。
(発熱部接液面の劣化、発熱部に電圧を印加するための配線の断線が発生するメカニズム)
一般式(I)で表される化合物又はその塩とグリセリンを含有するインクに、熱エネルギーを作用させて吐出させると、記録ヘッドの発熱部の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線という現象が起こる。このような現象が起こるメカニズムは明確にはわかっていないが、本発明者らは以下のように推測している。
発熱部の劣化(溶解)は、以下のようなメカニズムにより発生すると考えられる。インク中に存在する水酸化物イオンが金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面に吸着する。そして、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱された時に、発熱部接液面に吸着した水酸化物イオン、及び前記発熱部接液面は反応を起こし、発熱部接液面が溶解する(削られる)ことによって起こる。
例えば、色材として通常の染料を含有するインクを用いる場合、インク中に存在する水酸化物イオン量はわずかであり(例えば、pHが9.0のインク中に存在する水酸化物イオンの量は1.0×10−5mol/lである)、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面に吸着する水酸化物イオンの量は少ない。このため、インクの吐出時、即ち、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱された時に、水酸化物イオンと前記発熱部接液面はほとんど反応を起こさない。その結果、発熱部接液面の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線はほとんど発生しない。
これに対して、色材として一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有するインクを用いる場合、一般式(I)で表される化合物又はその塩はインクの使用領域内に緩衝領域を持つため、インク中に存在する水酸化物イオンの量は、色材として通常の染料を含有するインクと比較して多く、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面に吸着する水酸化物イオンの量も同様に多い。このため、インクの吐出時、即ち、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱された時に、発熱部接液面に吸着した水酸化物イオン、及び前記発熱部接液面は反応を起こし、発熱部接液面が溶解する。その結果、発熱部接液面近傍において、インクの水酸化物イオン濃度が低下する。ここで、一般式(I)で表される化合物又はその塩は、インクの使用範囲内に緩衝領域を持つ色材であり、インクの水酸化物イオン濃度の変化に対して、ほぼ一定の水酸化物イオン濃度を維持しようとする働きが生じるため、水酸化物イオンを放出(水素イオンを吸収)し、インクの水酸化物イオン濃度が上昇する。この時、放出される水酸化物イオン(吸収される水酸化物イオン)の量は、その時のインクのpHや、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量によっても異なるが、初期のインク中に存在する水酸化物イオンの量(例えば、pHが9.0のインク中に存在する水酸化物イオンの量は1.0×10−5mol/lである)と比較して、数桁以上多い。このため、更に多くの水酸化物イオンが発熱部接液面に吸着することになる。
このようにして、インクの色材が通常の染料である場合と異なり、一般式(I)で表される化合物又はその塩である場合、非常に多くの水酸化物イオンが発熱部接液面に吸着する。そして、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱された時に、発熱部接液面に吸着した多量の水酸化物イオン、及び前記発熱部接液面は反応を起こし、発熱部接液面が激しく溶解する(削られる)のである。上記反応は、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱されるたびに繰り返されるので、一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有するインクの場合、前記発熱部接液面の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線が発生する。
上記したような現象が起こる際に、インク中にアンモニウムイオンが存在すると、以下に述べるような現象が起こるために、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線を抑制することができる。
色材として一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有するインクを用いる場合、上記と同様に、非常に多くの水酸化物イオンが発熱部接液面に吸着する。更に、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱されると、発熱部近傍のインクの温度が上昇する。このとき、インク中にアンモニウムイオンが存在すると、インクの温度の上昇に伴い、インク中のアンモニアの溶解度が低下する。この結果、アンモニウムイオンがアンモニアに変化し、この変化に伴って水素イオンが放出される。そして、放出された水素イオンは、発熱部接液面に吸着した水酸化物イオンと反応することで、水となる。従って、発熱部接液面に吸着した水酸化物イオンは少なくなり、発熱部に電圧が印加され、発熱部が加熱される際の、発熱部接液面と水酸化物イオンの反応を抑制することができる。このような現象が生じるために、発熱部接液面の劣化(溶解)や、発熱部に電圧を印加するための配線の断線はほとんど発生しない。
尚、本発明のインクジェット用インクを用いる場合に、インクのpHが変化する要因は多々あるが、本発明において、「インクの使用範囲内に緩衝領域を持つ」こととは、インク使用時における前記インクのpHが、インクに含有される色材の緩衝領域の範囲にあることをいう。尚、前記pHが変化する要因は、具体的には、例えば、様々な環境のもとである一定の期間保管されることや、インクカートリッジに収容されたインクから揮発物質が蒸発すること等、が挙げられる。
本発明においては、一般式(I)で表される化合物又はその塩とグリセリンを含有するインクに、更に、アンモニウムイオンを特定の含有量で含有させることで、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面に吸着した水酸化物イオンと該アンモニウムイオンとが反応して水分子を生成し、発熱部接液面に吸着する水酸化物イオンを減少させる。この結果、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面の劣化(溶解)を抑制し、優れた耐久性が得られる。
(緩衝領域)
本発明における緩衝領域とは、溶液が、ある程度の酸又は塩基の添加や消失にも関わらず、ほぼ一定の水素イオン濃度を維持するpH領域である。溶液に、酸又は塩基を添加し、横軸に酸又は塩基の添加量、縦軸に溶液のpHを取り、溶液のpHの変化を測定した結果を図に表したものが、図1の滴定曲線である。図1において、緩衝領域は、pH変化の小さい領域の前後の領域(滴定曲線の2つの変曲点を境界とする)である。例えば、例示化合物Aの緩衝領域は、図1におけるAからBの範囲である。
又、本発明において、「インクの使用範囲内において緩衝領域を有する」こととは、インク調製後の初期のpHは勿論のこと、インクの使用中に、インク自体や色材自体が変化することにより、インクのpHが後天的に緩衝領域に入るものも含まれる。
図1は、例示化合物Aの酸塩基滴定曲線である。図1において、縦軸は色材水溶液のpHであり、横軸は、酸又は塩基の添加量である。尚、横軸において、0よりも大きい数字は塩基である水酸化ナトリウム水溶液の添加量、0よりも小さい数字は酸である硝酸水溶液の添加量である。
色材水溶液の滴定曲線を求める手順の具体例は、以下の通りである。色材の10質量%水溶液50mlを2つ調製し、初期pHを測定する。そして、一方に酸を添加し、一方に塩基を添加し、それぞれ色材水溶液のpHを測定する。
前記した方法で求めた、例示化合物Aの滴定曲線を図1に示す。図1から、例示化合物Aの緩衝領域は、pHが7.3以上10.5以下であることがわかる。
(インクのpH)
本発明にかかるインクのpHは、7.0以上10.0以下であることが好ましい。インクのpHが10.0を越える場合、インクカートリッジやインクジェット記録装置等、インクと接する部材を構成する材料において、その材料の種類によっては不純物がインクに溶出してインク性能が劣化することや、その材料が劣化すること、又、連続印字を長期間行う際に、発熱部接液面の劣化(溶解)や、配線の断線が起きることがある。又、インクのpHが7.0未満である場合、一般式(I)で表される化合物又はその塩の溶解性が低下するため、インクの保存安定性が低下することや、グリセリンを含有していても、固着回復性が悪化することがある。
(水性媒体)
本発明のインクは、一般式(I)で表される化合物又はその塩、グリセリン、及び特定量のアンモニウムイオンを含有するという、本発明の構成を満たせば、その他にインクに含有される水溶性有機溶剤等は特に限定されず、本発明の効果を損なわない限り任意の、水、或いは水と各種水溶性有機溶剤との混合溶媒である水性媒体を使用することができる。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限は無く、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒等を用いることができる。具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、nープロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を用いることができる。勿論、本発明はこれらに限られるものではない。尚、上記水溶性有機溶剤は、単独で用いても、或いは混合物として用いてもよい。
これらの水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して好ましくは5.0質量%〜90.0質量%、より好ましくは10.0質量%〜50.0質量%である。含有量がこの範囲より少ない場合、インクジェット用インクとして用いる場合に、吐出性等の信頼性が悪化する可能性があり、含有量がこの範囲より多い場合、インクの粘度が上昇することによる、インク供給不良が起きる可能性があるためである。
又、水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。水の含有量は、インク全質量に対して10.0質量%〜90.0質量%であることが好ましい。
(その他の添加剤)
更に、本発明においては必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び、水溶性ポリマーなど、種々の添加剤を含有させても良い。
<記録媒体>
本発明のインクを用いて画像を形成する際に用いる記録媒体は、インクを付与して記録を行う記録媒体であれば何れのものでも使用することができる。
本発明は、色材や顔料などの色材をインク受容層内の多孔質構造を形成する微粒子に吸着させて、少なくともこの吸着した微粒子から画像が形成される記録媒体に適用され、インクジェット法を利用する場合に特に好適である。このようなインクジェット用の記録媒体は支持体上のインク受容層に形成された空隙によりインクを吸収するいわゆる吸収タイプであることが好ましい。
吸収タイプのインク受容層は、微粒子を主体とし、必要に応じて、バインダーやその他の添加剤を含有する多孔質層として構成される。微粒子の具体例は、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナあるいはアルミナ水和物等の酸化アルミニウム、珪藻土、酸化チタン、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛等の無機顔料や尿素ホルマリン樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂等の有機顔料が挙げられ、これらの1種以上が使用される。バインダーとして好適に使用されているものには水溶性高分子やラテックスを挙げることができる。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性体、澱粉又はその変性体、ゼラチン又はその変性体、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロオイルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体などが使用され、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。その他、添加剤を使用することもでき、例えば、必要に応じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが使用される。
特に、本発明において好ましく用いられる記録媒体は、平均粒子径が1μm以下の微粒子を主体として、インク受容層を形成した記録媒体が好ましい。上記の微粒子として、特に好ましいものは、例えばシリカ微粒子や酸化アルミニウム微粒子等が挙げられる。シリカ微粒子として好ましいものは、コロイダルシリカに代表されるシリカ微粒子である。コロイダルシリカ自体は市場より入手可能であるが、特には、例えば特許第2803134号、同2881847号公報に掲載されたものが好ましい。酸化アルミニウム微粒子として好ましいものは、アルミナ水和物微粒子等である。このようなアルミナ水和物微粒子の一つとして下記一般式により表されるアルミナ水和物を挙げることができる。
AlO3−n(OH)2n・mH
(上記式中、nは1、2又は3の整数の何れかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。但し、mとnは同時には0にはならない。mHOは、多くの場合mHO結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相をも表すものである為、mは整数又は整数でない値を取ることもできる。又この種の材料を加熱するとmは0の値に達することがありうる。)
アルミナ水和物は、米国特許第4,242,271号、米国特許第4,202,870号に記載のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分解、又、特公昭57−44605号公報に記載のアルミン酸ナトリウム等の水溶液に硫酸ナトリウム、塩化アルミニウム等の水溶液を加えて中和を行う方法など、公知の方法で製造することができる。
記録媒体は上記したインク受容層を支持するための支持体を有することが好ましい。支持体は、インク受容層が、上記多孔質の微粒子で形成することが可能であって、且つインクジェットプリンタ等の搬送機構によって搬送可能な剛度を与えるものであれば、特に制限はなく、何れのものでも使用できる。具体的には、例えば、天然セルロース繊維を主体としてパルプ原料から成る紙支持体、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタラート)、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリイミド等の材料からなるプラスチック支持体、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(例:RCペーパー)が挙げられる。
<インクセット>
本発明のインクは、他のインクと組み合わせてインクセットとした場合においても好ましく使用することができる。本発明におけるインクセットは、本発明のインクを、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク等の他のインクと共に用いる状態ことである。尚、インクセットとして組み合わせることのできる他のインクについての限定は特にない。又、本発明におけるインクセットとは、インクタンクが複数一体になっているインクタンク自体は無論のこと、単独のインクタンクを複数組み合わせて使用する場合も含み、更に、前記インクタンク及び記録ヘッドを一体としたものも含まれる。
<インクジェット記録方法>
本発明にかかるインクは、インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法に用いることが特に好適である。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法、及びインクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法等がある。特に、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を好ましく用いることができる。
<インクカートリッジ>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジが挙げられる。
<記録ユニット>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録ユニットは、これらのインクを収容するインク収容部と、記録ヘッドとを備えた記録ユニットが挙げられる。特に、前記記録ヘッドが、記録信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる記録ユニットが挙げられる。
尚、本発明における記録ヘッドは、金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面を有するものである。前記金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物の具体例は、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、又、これらの金属の酸化物等が挙げられる。
<インクジェット記録装置>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録装置は、これらのインクが収容されるインク収容部を有する記録ヘッドの室内のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
以下に、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を説明する。記録装置本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部及びこれらを保護し、意匠性を持たす外装部から構成されている。以下、これらの概略を説明していく。
図2は、記録装置の斜視図である。又、図3及び図4は、記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、図3は右上部からの斜視図、図4は記録装置本体の側断面図をそれぞれ示したものである。
記録装置において給紙を行う際には、まず給紙トレイM2060を含む給紙部において記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。送られた記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
キャリッジ部では記録媒体に画像を形成する場合、記録ヘッドH1001(図5)を目的の画像形成位置に配置させ、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対しインクを吐出する。記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述するが、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査する記録主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体が行方向に搬送される副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成していく構成となっている。
最後に画像を形成された記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイM3160に排出される。
尚、クリーニング部において、画像記録前後の記録ヘッドH1001をクリーニングする目的のために、キャップM5010を記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000を作用させると、記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引されるようになっている。又、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着及びその後の弊害が起こらないように配慮されている。
(記録ヘッド構成)
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段、及びインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図5は、ヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。記録装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及びグリーンインクによって画像を形成し、従ってインクタンクH1900も7色分が独立に用意されている。上記において、少なくとも一種のインクに、本発明にかかるインクを用いる。そして、図に示すように、それぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。尚、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図6は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図を示したものである。図において、ヘッドカートリッジH1000は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、第2のプレートH1400、電気配線基板H1300、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800などから構成されている。
第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路も又、フォトリソグラフィ技術により形成されている。更に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
図7は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101の構成を説明するための正面拡大図である。H2000〜H2600は、それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下ノズル列ともいう)であり、第1の記録素子基板H1100には、イエローインクの供給されるノズル列H2000、マゼンタインクの供給されるノズル列H2100、及びシアンインクの供給されるノズル列H2200の3色分のノズル列が構成されている。第2の記録素子基板H1101には、淡シアンインクの供給されるノズル列H2300、ブラックインクの供給されるノズル列H2400、オレンジインクの供給されるノズル列H2500、及び淡マゼンタインクの供給されるノズル列H2600の4色分のノズル列が構成されている。
各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に1200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、約2ピコリットルのインク滴を吐出させる。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ100平方μmに設定されている。又、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
更に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成している。
インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。又、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
更に、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録ヘッド部H1001とを、接着等で結合することにより、ヘッドカートリッジH1000が構成されている。
尚、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(記録素子)を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドについて一例を挙げて述べた。
この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長・収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
又、第二の力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。
又、インクジェット記録装置は、上述のようにヘッドとインクタンクとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。又、インクタンクはヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介して記録ヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。更に、記録ヘッドに対し好ましい負圧を作用させるための構成をインクタンクに設ける場合には、インクタンクのインク収納部に吸収体を配置した形態、あるいは可撓性のインク収容袋とこれに対しその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態などを採用することができる。又、記録装置は、上述のようにシリアル記録方式を採るもののほか、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
以下、実施例及び参考例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、特に指定の無い限り、実施例、比較例のインク成分は「質量部」を意味する。
<色材の調製>
キシレン中で、下記化合物(1)で表される化合物、炭酸ナトリウム、ベンゾイル酢酸エチルエステルとを反応させ、反応物を濾過、洗浄した。これを、N,N−ジメチルホルムアミド中で、メタアミノアセトアニリド、酢酸銅、炭酸ナトリウムを順次添加して反応を行い、反応物を濾過、洗浄した。更にこれを、発煙硫酸中でスルホン化を行った後、濾過、洗浄し、これを、水酸化ナトリウムの存在下で、シアヌルクロライドと縮合反応を行った。この反応液中に、アンスラニル酸を添加し、水酸化ナトリウムの存在下で縮合反応を行った。これを濾過、洗浄を行うことにより、下記の例示化合物Aを得た。
化合物(1)
Figure 2006063339
例示化合物A
Figure 2006063339
又、例示化合物Aをイオン交換することで、例示化合物Bを得た。
例示化合物B
Figure 2006063339
<インクの調製>
下記表3に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1〜9及び比較例1〜3のインクを調製した。又、表3には、得られた各インクについて、イオンクロマトを用いてアンモニウムイオンの含有量を定量し、下記基準に従って評価した結果も示す。
(アンモニウムイオンの含有量の評価基準)
AA:5000ppmを越える
A:500ppm以上5000ppm以下
B:100ppm以上500ppm未満
C:100ppm未満
Figure 2006063339
<評価>
(1)耐久性
上記で得られたインクを、熱エネルギーをインクに印加して、インク滴を吐出するインクジェット記録装置(商品名:BJ F890;キヤノン製)の改造機を用いて、インクを3.0×10発吐出させることで、耐久性の評価を行った。尚、インクをそれぞれ、1.5×10発、2.0×10発吐出させた時点でも同様の評価を行った。耐久性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:3.0×10発まで吐出できる
A:2.0×10発まで吐出できるが、3.0×10発までは吐出できない
B:1.5×10発まで吐出できるが、2.0×10発までは吐出できない
C:1.5×10発まで吐出できない。
(2)固着回復性
上記で得られたインクを、熱エネルギーをインクに印加して、インク滴を吐出するインクジェット記録装置(商品名:BJ F890;キヤノン製)の改造機の記録ヘッドに充填した後に、記録ヘッド部を取り外して吐出口をさらした状態で、温度35℃、湿度10%の環境で2週間放置を行った。その後、再度、記録ヘッド部をインクジェット記録装置に装着し、吸引を行って固着回復性の評価を行った。固着回復性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:記録ヘッド装着後、吸引2回以内で全ノズルが問題なく吐出可能に回復する
A:記録ヘッド装着後、吸引3回以上4回以内で全ノズルが問題なく吐出可能に回復する
B:記録ヘッド装着後、吸引5回以上6回以内で全ノズルが問題なく吐出可能に回復する
C:記録ヘッド装着後、吸引を7回以上行っても、一部吐出できないノズルが存在する。
Figure 2006063339
比較例1及び2から、グリセリンを含有しないと固着回復性が悪くなるが、グリセリンを含有すると固着回復性は良くなるが耐久性が悪くなることがわかる。又、実施例1及び2から、アンモニウムイオンの含有量(ppm)が100ppm以上5000ppm以下である場合、耐久性が良くなることがわかる。しかし、比較例3から、アンモニウムイオンの含有量(ppm)が5000ppmより多くなると固着回復性が悪化することがわかる。又、実施例2〜5から、グリセリンの含有量(質量%)が、6.0質量%以上30.0質量%以下である場合、固着回復性が良くなることがわかる。実施例3、6、7から、インクのpHは7.0以上10.0以下であれば、固着回復性及び耐久性が共に良くなることがわかる。又、実施例3及び4、並びに、2及び5を比較すると、グリセリンの含有量(質量%)が、6.0質量%以上30.0質量%以下である場合よりも、10.0質量%以上20.0質量%以下である場合の方が、固着回復性及び耐久性がより良好となることがわかる。又、実施例7〜9から、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)は、0.2質量%以上10.0質量%以下の任意の含有量で使用できることがわかる。又、実施例1及び2から、アンモニウムイオンの含有量(ppm)が、100ppm以上5000ppmである場合よりも、500ppm以上5000ppmである場合の方が、耐久性がより向上することがわかる。
例示化合物Aの滴定曲線である。 記録装置の斜視図である。 記録装置の機構部の斜視図である。 記録装置の断面図である。 ヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態を示した斜視図である。 ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 ヘッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。
符号の説明
M2041 分離ローラ
M2060 給紙トレイ
M2080 給紙ローラ
M3000 ピンチローラホルダ
M3030 ペーパーガイドフラッパー
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3120 拍車
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
E0002 LFモータ
E0014 電気基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
H2000 イエローノズル列
H2100 マゼンタノズル列
H2200 シアンノズル列
H2300 淡シアンノズル列
H2400 ブラックノズル列
H2500 グリーンノズル列
H2600 淡マゼンタノズル列

Claims (12)

  1. 金属及び金属酸化物の少なくとも一方の化合物を含有する発熱部接液面を有する記録ヘッドを備えてなるインクジェット記録装置に用いられるインクジェット用インクであって、
    色材として下記一般式(I)で表される化合物又はその塩、グリセリン及びアンモニウムイオンを含有し、
    且つ、前記アンモニウムイオンの含有量(ppm)が、インクジェット用インク全質量に対して100ppm以上5000ppm以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
    一般式(I)
    Figure 2006063339
    (一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である。)
  2. グリセリンの含有量(質量%)が、インクジェット用インク全質量に対して6.0質量%以上30.0質量%以下である請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. グリセリンの含有量(質量%)が、インクジェット用インク全質量に対して10.0質量%以上20.0質量%以下である請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。
  4. 一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)が、インクジェット用インク全質量に対して0.2質量%以上10.0質量%以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  5. アンモニウムイオンの含有量(ppm)が、インクジェット用インク全質量に対して500ppm以上2000ppm以下である請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  6. インクのpHが7.0以上10.0以下である請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  7. 少なくとも、ブラックインク、シアンインク、イエローインクの何れか1種と共に用いられるインクセット用のインクであって、前記インクが、請求項1〜6の何れか1項に記載のインクであるインクジェット用インク。
  8. 複数のインクからなるインクセットにおいて、マゼンタインクとして請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクを含むことを特徴とするインクセット。
  9. インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  11. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とする記録ユニット。
  12. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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