JP2006045536A - インクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録物の高い耐光性を得ることができるインクジェット用インクを提供する。
【解決手段】 少なくとも色材を含有するインクジェット用インクにおいて、前記色材が下記一般式(I)で表される化合物又はその塩であり、更に、特定のジアリールアミノトリアジン化合物を含有することを特徴とするインクジェット用インク。 一般式(I)
Figure 2006045536

【選択図】 なし

Description

本発明は、耐光性等に優れる画像を与えるインクジェット用インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、インク小滴を普通紙、及び、光沢メディア等の記録媒体上に付与して、画像を形成する記録方法であり、その低価格化、記録速度の向上により、急速に普及が進んでいる。又、その記録物の高画質化が進んだことに加えて、デジタルカメラの急速な普及に伴い、インクジェットプリンタユーザーは銀塩写真と同等の記録物を出力することを要求している。
インクジェット記録方法により得られる記録物が、銀塩写真に匹敵するための要件の一つとして、記録物の高い堅牢性が挙げられる。従来のインクジェット記録物は、銀塩写真と比較してその堅牢性が低い。そのため、記録物が光、湿度、熱、空気中に存在する環境ガス等に長時間さらされた際に、記録物上の色材が劣化し、画像の色調変化や褪色が発生しやすい、即ち、堅牢性が低いといった問題がある。前述したような課題を解決するために、従来から数多くの研究が行われている。
例えば、アントラピリドン構造を持つ色材を用いることで、堅牢性を向上させる提案がある(例えば、特許文献1及び2参照)。前記色材を用いることで、インクジェット用インクの保存安定性を向上することができる。しかし、これらのインクに代表される、従来のインクジェット用インクを用いて得られた記録物は、未だ銀塩写真の保存安定性に匹敵していないのが実情である。
又、近年、インクジェット用の記録媒体として、銀塩写真に匹敵、或いはそれを凌ぐ画質を得るためにアルミナやシリカ等の無機物をインク受容材料に使用した記録媒体が使用されている。しかし、前述したような記録媒体に記録を行った際の記録物の耐光性は未だ十分とは言えず、そのような記録物は光が照射される環境で保存されると、銀塩写真と比較してより短期間で褪色してしまう。
特開2002−332419号公報 特開2003−192930号公報
本発明者らは、上記した課題を鑑みて鋭意検討を行った。そして、従来の色材よりも耐光性が比較的高いという特性を有する色材を用い、更に、耐光性を向上させるための添加剤をインクに加えることに着目して、検討を行った。耐光性が高い色材を用い、更に、添加剤が耐光性を向上する機能を有することで、記録物の寿命は大幅に向上し、銀塩写真の耐光性に匹敵することが期待される。
ところが、インクに常用される添加剤を検討したところ、何れの添加剤も耐光性を向上させる効果が不十分であったり、又、添加剤自体が独特の色調を有し、従って前記添加剤を含有するインクを用いて作成した記録物の色調が変化するものがあったりした。
そこで、本発明者らが更に検討を行った結果、本発明の基本技術思想を見出した。即ち、本発明者らは、色材及び前記色材の特性に適合する添加剤を組み合わせて用いることで、記録物の高い耐光性を得ること(第1課題)ができる条件を見出した。又、本発明者らは更に、インクのpH及び前記添加剤の添加量との相関により、低温保存時のインク安定性を良好とすること(第2課題)、印字直後の初期吐出性を良好とすること(第3課題)、画像品位を良好とすること(第4課題)、印字持続性を良好とすること(第5課題)の少なくとも1つ以上を満足することができる条件を見出した。
従って、本発明の第一課題にかかる第一発明の目的は、銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録物の高い耐光性を得ることができるインクジェット用インクを提供することにある。
又、本発明の第二課題にかかる第二発明の目的は、記録物の高い耐光性と、低温保存時のインク安定性を両立できるインクジェット用インクを提供することにある。
又、本発明の第三課題にかかる第三発明の目的は、記録物の高い耐光性と、印字直後の初期吐出性を両立できるインクジェット用インクを提供することにある。
又、本発明の第四課題にかかる第四発明の目的は、記録物の高い耐光性と、高い画像品位を両立できるインクジェット用インクを提供することにある。
又、本発明の第五課題にかかる第五発明の目的は、記録物の高い耐光性と、高い印字持続性を両立できるインクジェット用インクを提供することにある。
又更に、本発明の別の目的は、前記インクジェット用インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明の第一課題にかかる第一発明のインクジェット用インクは、少なくとも色材を含有するインクジェット用インクにおいて、
前記色材が下記一般式(I)で表される化合物又はその塩であり、更に、下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする。
一般式(I)
Figure 2006045536
(一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、Yは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有していてもよい)であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である。)
一般式(II)
Figure 2006045536
(一般式(II)中、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、カルボキシル基、又はその塩(但し、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16のすべてが水素原子である場合を除き、且つ、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16の少なくとも1つがカルボキシル基又はその塩である)であり、Xは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有してもよい)である。)
本発明の第二課題にかかる第二発明のインクジェット用インクは、上記構成のインクジェット用インクにおいて、前記インクジェット用インクの25℃におけるpHが、4.0以上、11.0以下であり、且つ、前記pH、及び前記一般式(II)で表される化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(a)〜(k)の何れかの関係を満たすことを特徴とする。
(a)pHが10.5以上11.0以下の場合、含有量が2.10質量%以下
(b)pHが10.0以上10.5未満の場合、含有量が1.50質量%以下
(c)pHが9.0以上10.0未満の場合、含有量が1.00質量%以下
(d)pHが8.0以上9.0未満の場合、含有量が0.62質量%以下
(e)pHが7.2以上8.0未満の場合、含有量が0.38質量%以下
(f)pHが7.0以上7.2未満の場合、含有量が0.23質量%以下
(g)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
(h)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.14質量%以下
(i)pHが5.2以上6.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
(j)pHが5.0以上5.2未満の場合、含有量が0.06質量%以下
(k)pHが4.0以上5.0未満の場合、含有量が0.04質量%以下
本発明の第三課題にかかる第三発明のインクジェット用インクは、上記構成のインクジェット用インクにおいて、前記インクジェット用インクの25℃におけるpH、及び前記一般式(II)で表される化合物の含有量の関係が、前記式(1)の関係を満たし、且つ、前記一般式(II)で表される化合物の含有量が、2.00質量%以下であることを特徴とする。
本発明の第四課題にかかる第四発明のインクジェット用インクは、上記構成のインクジェット用インクにおいて、前記インクジェット用インクの25℃におけるpH、及び前記一般式(II)で表される化合物の含有量の関係が、前記式(1)の関係を満たし、且つ、前記一般式(II)で表される化合物の含有量が、0.42質量%以下であることを特徴とする。
本発明の第五課題にかかる第五発明のインクジェット用インクは、上記構成のインクジェット用インク前記インクジェット用インクの25℃におけるpHが、6.0以上9.5以下であり、且つ、前記pH、及び前記一般式(II)で表される化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(l)〜(o)の何れかの関係を満たすことを特徴とする。
(l)pHが9.0以上9.5以下の場合、含有量が0.23質量%以下
(m)pHが8.3以上9.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
(n)pHが7.0以上8.3未満の場合、含有量が0.11質量%以下
(o)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
(p)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.04質量%以下
本発明の別の実施態様にかかるインクセットは、複数のインクからなるインクセットにおいて、マゼンタインクとして上記構成のインクジェット用インクを含むことを特徴とする。
本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明の別の実施態様にかかるインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明の別の実施態様にかかる記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明の別の実施態様にかかるインクは、主たる発色構造部並びに前記主たる発色構造部に結合する補助構造部を有する色材、及び前記色材中の前記補助構造部と類似する主骨格並びにカルボキシル基を有し、且つ、可視領域に吸収域を持たない化合物、を含有することを特徴とする。
本発明の第一課題にかかる第一発明によれば、銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録物の高い耐光性を得ることができるインクジェット用インクを提供することができる。
又、本発明の第二課題にかかる第二発明によれば、記録物の高い耐光性と、低温保存時のインク安定性を両立できるインクジェット用インクを提供することができる。
又、本発明の第三課題にかかる第三発明の目的は、記録物の高い耐光性と、印字直後の初期吐出性を両立できるインクジェット用インクを提供することができる。
又、本発明の第四課題にかかる第四発明によれば、記録物の高い耐光性と、高い画像品位を両立できるインクジェット用インクを提供することができる。
又、本発明の第五課題にかかる第五発明によれば、記録物の高い耐光性と、高い印字持続性を両立できるインクジェット用インクを提供することができる。
又更に、本発明によれば、前記インクジェット用インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明は一般インク及びそれを用いた記録全般に対して効果が発揮されるが、特にインクジェット用インクとして用いた場合に効果が発揮されるために好ましい。以下、インクジェット用インクとして本発明のインクを用いた場合について説明する。
尚、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。
<インク>
本発明者らが鋭意検討を行った結果、一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有し、更に一般式(II)で表される化合物を含有するインクを用いて得られた記録物は、一般式(II)で表される化合物を含有しないインクを用いて得られた記録物と比較して、耐光性が向上することがわかった。
一般式(I)で表される化合物又はその塩と、一般式(II)で表される化合物を組み合わせて用いることで、耐光性が向上する理由は、以下のように推測される。インク液滴が記録媒体に着弾した後に、インク中の水分が減少することや、インクのpHが酸性に到ることにより、分子内にカルボキシル基を有する一般式(II)で表される化合物が記録媒体表面近傍で析出した状態で存在する。そして、一般式(II)で表される化合物は、一般式(I)で表される化合物又はその塩の分解等を抑制する、つまり、一般式(II)で表される化合物は、一般式(I)で表される化合物又はその塩を保護する役割を果たすため、記録物の耐光性が向上する。
更に、一般式(II)で表される化合物は、可視域にはほとんど吸収を示さないため、記録物の色調に対してもほとんど影響を及ぼさないと考えられる。又、一般式(II)で表される化合物は、その分子構造が、一般式(I)で表される化合物又はその塩の分子構造の一部とが類似している。従って、一般式(I)で表される化合物又はその塩、及び一般式(II)で表される化合物が混在しても、インク中におけるそれぞれの化合物の親和性が高いため、インクの保存性やインクジェット特性が良好なインクとなることが考えられる。
(色材)
〔一般式(I)で表される化合物又はその塩〕
本発明にかかるインクジェット用インク(以下、単に「インク」と呼ぶこともある)は、下記一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有することが必須である。
一般式(I)
Figure 2006045536
(一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、Yは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有していてもよい)であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である。)
本発明においては、一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有するインク用いることで、従来の色材を含有するインクを用いて得られた記録物と比較して、優れた耐光性等が得られる。
下記の例示化合物1〜7は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩の好ましい例示化合物である。勿論、本発明は以下の化合物に限定されるわけではない。尚、下記例示化合物において可溶化基は全てH型で記載してあるが、塩を形成していても良い。
Figure 2006045536
上記の例示化合物の中でも、例示化合物6のナトリウム塩である、下記例示化合物Aを用いることが特に好ましい。
例示化合物A
Figure 2006045536
一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量は、インク全質量に対して、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。含有量が0.1質量%未満である場合、十分な画像濃度が得られない場合があり、含有量が10.0質量%を超える場合、インクを吐出させる記録ヘッドのノズル部の固着回復性が得られない等、良好なインクジェット特性が得られない場合がある。但し、高い画像濃度を達成するためには、含有量が3.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、更に、より高い画像濃度を達成するためには、含有量が4.5%質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
尚、本発明のインクを、色材濃度の高い濃インクとして用いる場合の一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量は、上記と同様の含有量で構わない。又、本発明のインクを、色材濃度の低い淡インクとして用いる場合は、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量は、インク全質量に対して、0.1質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、更に、記録物の粒状性に優れたインクとする場合には、含有量が0.1質量%以上2.5質量%以下であることがより好ましい。
一般式(I)で表される化合物又はその塩は、単独で用いても、又、複数を組み合わせて用いてもよい。更に、本発明においては、色材として一般式(I)で示される化合物又はその塩を単独で用いても、又、色調等を整えるために他の色材と組み合わせて用いてもよい。尚、一般式(I)で表される化合物又はその塩と、他の色材を組み合わせて用いる場合における、色材のインク全質量に対する含有量の比率は、一般式(I)で示される化合物又はその塩の含有量、及びその他の色材の含有量が、1.0:10.0〜10.0:1.0の範囲であることが好ましい。
〔その他の色材〕
本発明においては、上記化合物の他に、調色用の色材として上記以外の色材を用いても構わない。
又、フルカラー画像等を形成するために、例えば、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク等の、本発明のインクとは別の色調を有するインクを併用しても構わない。又、これらのインクと同一の色調を有し、且つ、色材濃度の低い、いわゆる淡インクを組み合わせて用いることもできる。これらの別の色調を有するインク、又は淡インクの色材は、公知の色材であっても、新規に合成された色材であっても用いることができる。
尚、一般式(I)で表される化合物又はその塩と共に、調色用の色材をインクに含有させる場合、一般式(I)で表される化合物又はその塩と、調色用の色材の含有量との合計(質量%)は、インク全質量に対して、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。一般式(I)で表される化合物又はその塩を単独で用いる場合と同様に、含有量が0.1質量%未満である場合、十分な画像濃度が得られない場合があり、含有量が10.0質量%を超える場合、インクを吐出させる記録ヘッドのノズル部の固着回復性が得られない等、良好なインクジェット特性が得られない場合があるためである。調色用の色材を含有する濃インク及び淡インクにおける色材の含有量の合計についても、調色を行わない場合と同様である。
以下に、調色用色材、及び本発明のインクと共に使用する他のインクに用いる色材の具体例を色調別に示す。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
[イエロー色材]
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173等
C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等
C.I.ピグメントイエロー:1、2、3、12、13、14、15、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、138、180等
[マゼンタ色材]
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230等
C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等
C.I.フードレッド:87、92、94等
C.I.ダイレクトバイオレット:107等
C.I.ピグメントレッド:2、5、7、12、48:2、48:4、57:1、112、122、123、168、184、202等
[シアン色材]
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307等
C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244等
C.I.ピグメントブルー:1、2、3、15、15:2、15:3、15:4、16、22、60等
[オレンジ色材]
C.I.アシッドオレンジ:7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142等
C.I.アシッドレッド:111、114、266、374等
C.I.ダイレクトオレンジ:26、29、34、39、57、102、118等
C.I.フードオレンジ:3等
C.I.リアクティブオレンジ:1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107等
C.I.ディスパースオレンジ:1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56等
C.I.ピグメントオレンジ:43等
C.I.ピグメントレッド:122、170、177、194、209、224等
[グリーン色材]
C.I.アシッドグリーン:1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84等
C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67等
C.I.フードグリーン:3等
C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21等
C.I.ディスパースグリーン:6、9等
C.I.ピグメントグリーン:7、36等
[ブルー色材]
C.I.アシッドブルー62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244等
C.I.リアクティブブルー:49等
C.I.アシッドバイオレット:17、19、48、49、54、129等
C.I.ダイレクトバイオレット:9、35、47、51、66、93、95、99等
C.I.リアクティブバイオレット:1、2、4、5、6、8、9、22、34、36等
C.I.ディスパースバイオレット:1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56等
C.I.ピグメントブルー:5:6等
C.I.ピグメントバイオレット:19、23、37等
[ブラック色材]
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195等
C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156等
C.I.フードブラック:1、2等
カーボンブラック等
(一般式(II)で表される化合物)
本発明にかかるインクジェット用インクは、更に、下記一般式(II)で表される化合物又はその塩を含有することが必須である。
一般式(II)
Figure 2006045536
(一般式(II)中、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、カルボキシル基、又はその塩(但し、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16のすべてが水素原子である場合を除き、且つ、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16の少なくとも1つがカルボキシル基又はその塩である)であり、Xは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有してもよい)である。)
本発明においては、上記したメカニズムにより優れた耐光性等が得られるため、一般式(II)で表される化合物は、記録媒体の表面近傍に存在させることが好ましい。このため、一般式(II)で表される化合物は、その分子構造中の両端のフェニル基に1つずつ、合計2つのカルボキシル基が置換した構造であることが特に好ましい。
更に、一般式(II)で表される化合物は、アルカリ金属の塩の形態で用いることが好ましい。又更には、インクの吐出安定性と、インク中における化合物の溶解性とのバランスの観点から前記アルカリ金属が、ナトリウムであることが好ましい。一般式(II)で表される化合物の好ましい具体例には、例えば、下記例示化合物Bが挙げられる。
例示化合物B
Figure 2006045536
一般式(II)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量に対して、0.02質量%以上であることが好ましい。含有量が0.02質量%未満である場合、耐光性を向上する効果が不十分となる場合があるためである。
又、耐光性等の本発明の効果をより高めるためには、本発明のインク中における、一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)、及び一般式(II)で表される化合物の含有量(質量%)が、下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。
Figure 2006045536
(一般式(I)で表される化合物又はその塩、及び一般式(II)で表される化合物の検証方法)
本発明において用いられる、一般式(I)で表される化合物又はその塩、及び一般式(II)で表される化合物の検証には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた下記(1)〜(3)の検証方法が適用できる。
(1)ピークの保持時間
(2)(1)のピークにおける最大吸収波長
(3)(1)のピークにおけるマススペクトルのM/Z(posi、nega)
高速液体クロマトグラフィーの分析条件は以下に示す通りである。純水で約1000倍に希釈したインク溶液に対して、下記の条件で高速液体クロマトグラフィーでの分析を行い、ピークの保持時間(retention time)、及び、ピークの最大吸収波長を測定する。
・カラム:Symmetry C18 2.1mm×150mm
・カラム温度:40℃
・流速:0.2ml/min
・PDA:210nm〜700nm
・移動相及びグラジエント条件:表1
Figure 2006045536
又、マススペクトルの分析条件は以下に示す通りである。得られたピークに対して、下記の条件でマススペクトルを測定し、最も強く検出されたM/Zをposi、negaそれぞれに対して測定する。
・イオン化法
・ESI キャピラリ電圧 3.5kV
脱溶媒ガス 300℃
イオン源温度 120℃
・検出器 posi 40V 200−1500amu/0.9sec
nega 40V 200−1500amu/0.9sec
例えば、上記した例示化合物A、及び、上記した例示化合物Bの化合物に対しての保持時間、最大吸収波長、M/Z(posi)、M/Z(nega)の値を表2に示す。表2に示された値に該当する場合、本発明において用いる化合物に該当すると判断できる。
Figure 2006045536
〔インクのpH〕
本発明のインクを用い、優れた耐光性の他に、特に良好なインク性能を発揮するための好ましい条件について、以下に説明する。
一般式(II)で表される化合物は、カルボキシル基を有する。このため、インクのpHが強酸性である場合、一般式(II)で表される化合物の溶解性が低下する。従って、インクのpHを調整して、一般式(II)で表される化合物を安定に溶解させる必要がある。又、インクジェット記録装置を構成する各部材における耐インク性を考慮すると、インクのpHが強塩基性である場合、不具合が発生することがある。
本発明者らは、上記の2点を考慮して検討を行った。その結果、インクの25℃におけるpH、及び一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、下記式(1)の関係を満たす場合、インクを長期間保存する場合においても一般式(II)で表される化合物が析出せず、又、インクジェット記録装置において不具合等が発生せず、インクジェット用インクに適する性能が得られることがわかった。
Figure 2006045536
(式(1)中、pHは4.0以上11.0以下である。)
図1は、一般式(II)で表される化合物の具体例として、上記例示化合物Bを用いた場合の、一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)、及びインクの25℃におけるpHの関係を示すグラフである。縦軸に上記例示化合物Bのインク全質量に対する含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、上記式(1)の関係を示すと、図1の網掛け部となる。
本発明のインクを、低温の環境(例えば5℃)で保存することを考慮する場合、図2の網掛け部で示される条件を満たすことが好ましい。即ち、優れた低温保存時のインク安定性を得るためには、インクの25℃におけるpHが、4.0以上11.0以下であり、且つ、前記pH、及び一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(a)〜(k)の何れかの関係を満たすことが好ましい。
(a)pHが10.5以上11.0以下の場合、含有量が2.10質量%以下
(b)pHが10.0以上10.5未満の場合、含有量が1.50質量%以下
(c)pHが9.0以上10.0未満の場合、含有量が1.00質量%以下
(d)pHが8.0以上9.0未満の場合、含有量が0.62質量%以下
(e)pHが7.2以上8.0未満の場合、含有量が0.38質量%以下
(f)pHが7.0以上7.2未満の場合、含有量が0.23質量%以下
(g)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
(h)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.14質量%以下
(i)pHが5.2以上6.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
(j)pHが5.0以上5.2未満の場合、含有量が0.06質量%以下
(k)pHが4.0以上5.0未満の場合、含有量が0.04質量%以下
更に、インクジェット記録装置を構成する各部材における耐インク性、及びインクを低温の環境(例えば5℃)で保存することを考慮する場合、インク25℃におけるpHが、5.0以上10.0以下であり、且つ、前記pH、及び一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(q)〜(x)の何れかの関係を満たすことがより好ましい。
(q)pHが8.6以上10.0以下の場合、含有量が0.42質量%以下
(r)pHが8.3以上8.6未満の場合、含有量が0.29質量%以下
(s)pHが7.7以上8.3未満の場合、含有量が0.24質量%以下
(t)pHが7.5以上7.7未満の場合、含有量が0.17質量%以下
(u)pHが6.5以上7.5未満の場合、含有量が0.14質量%以下
(v)pHが6.1以上6.5未満の場合、含有量が0.11質量%以下
(w)pHが5.5以上6.1未満の場合、含有量が0.06質量%以下
(x)pHが5.0以上5.5未満の場合、含有量が0.04質量%以下
本発明のインクを、所定のノズルからインクを吐出させた後、前記所定のノズルから一定時間インクを吐出させずに放置した後に、再度前記所定のノズルからインクを吐出させた時に、安定した吐出を行うことができ、良好な印字画像が得られるインクとすることを考慮する場合、図3の網掛け部で示される条件を満たすことが好ましい。即ち、優れた印字直後の初期吐出性を得るためには、一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、2.00質量%以下であることが好ましく、更には1.00質量%以下であることがより好ましい。又、この場合においても、インクの保存安定性を考慮して、上記式(1)の関係を満たすことが好ましい。
本発明のインクを用いて得られた記録物が、一般式(II)で表される化合物を含有しないインクを用いて得られた記録物と比較して、画像濃度や色味の変化が実質的にない、つまり画像品位が良好な記録物を得ることを考慮する場合、図4の網掛け部で示される条件を満たすことが好ましい。即ち、優れた画像品位を得るためには、一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、0.42質量%以下であることが好ましい。又、この場合においても、インクの保存安定性を考慮して、上記式(1)の関係を満たすことが好ましい。
本発明のインクを、インクジェット記録装置の使用期間内において、記録ヘッドの1ノズルあたりの印加パルス数が多いインクジェット記録装置に用いることを考慮する場合、図5の網掛け部で示される条件を満たすことが好ましい。即ち、優れた印字持続性を得るためには、インクの25℃におけるpHが、6.0以上9.5以下であり、且つ、前記pH、及び一般式(II)で表される化合物のインク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(l)〜(o)の何れかの関係を満たすことがより好ましい。
(l)pHが9.0以上9.5以下の場合、含有量が0.23質量%以下
(m)pHが8.3以上9.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
(n)pHが7.0以上8.3未満の場合、含有量が0.11質量%以下
(o)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
(p)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.04質量%以下
尚、本発明においては、インクのpHの測定には、pH METER F−21(HORIBA製)を用いた。
(水性媒体)
本発明のインク組成物は、水、或いは水と各種水溶性有機溶剤との混合溶媒である水性媒体を使用することができる。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限は無く、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン;又は、ケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジチオグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリンなどの複素環類;ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物;尿素、及び、尿素誘導体等を用いることができる。上記水溶性有機溶剤は、単独で用いても、或いは混合物として用いても良い。
これらの水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して好ましくは5質量%〜90質量%、より好ましくは10質量%〜50質量%である。含有量がこの範囲より少ない場合は、インクジェット用として用いた場合に、吐出性等の信頼性が悪化する場合があり、含有量がこの範囲より多い場合は、インクの粘度が上昇することにより、インクの供給不良が発生する場合があるためである。
又、水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。水の含有量は、インク全質量に対して10質量%〜90質量%であることが好ましい。
(その他の添加剤)
更に、本発明においては必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、キレート化剤、防錆剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、消泡剤、及び、水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。
界面活性剤の具体例は、アニオン界面活性剤、両面界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などが挙げられる。
アニオン界面活性剤の具体例は、アルキルスリホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン塩酸、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤の具体例は、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。両面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、その他イミダゾリン誘導体などがある。
ノニオン界面活性剤の具体例は、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテル等のエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えば、川研ファインケミカル製アセチレノールEH、日信化学製サーフィノール104、82、465、オルフィンSTG等)が挙げられる。
pH調整剤は、インクのpHを所定の範囲に制御できるものであれば任意の物質を用いることができる。具体的には、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタンなどのアルコールアミン化合物、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、或いは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。
防腐剤・防カビ剤の具体例は、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンツチアゾール系、ニトチリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。
有機ハロゲン系化合物は、例えば、ペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物は、例えば、2−ピリジンチオール−1オキサイドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物は、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン化合物は、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐剤・防カビ剤の具体例として、ソルビン酸ソーダ安息香酸ナトリウム等、例えば、アベシア製プロキセルGXL(S)、プロキセルXL−2(S)等が挙げられる。
キレート化剤は、例えば、クエン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、二ニトロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
防錆剤は、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物、スチルベン系化合物、又は、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
粘度調整剤は、水溶性有機溶剤の他に、水溶性高分子化合物が挙げられ、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等が挙げられる。
消泡剤は、フッ素系、シリコーン系化合物が必要に応じて用いられる。
<記録媒体>
本発明のインクを用いて画像を形成する際に用いる記録媒体は、インクを付与して記録を行う記録媒体であれば何れのものでも使用することができる。
本発明は、色材や顔料などの色材をインク受容層内の多孔質構造を形成する微粒子に吸着させて、少なくともこの吸着した微粒子から画像が形成される記録媒体に適用され、インクジェット法を利用する場合に特に好適である。このようなインクジェット用の記録媒体は支持体上のインク受容層に形成された空隙によりインクを吸収するいわゆる吸収タイプであることが好ましい。
吸収タイプのインク受容層は、微粒子を主体とし、必要に応じて、バインダーやその他の添加剤を含有する多孔質層として構成される。微粒子の具体例は、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナあるいはアルミナ水和物等の酸化アルミニウム、珪藻土、酸化チタン、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛等の無機顔料や尿素ホルマリン樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂等の有機顔料が挙げられ、これらの1種以上が使用される。バインダーとして好適に使用されているものには水溶性高分子やラテックスを挙げることができる。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性体、澱粉又はその変性体、ゼラチン又はその変性体、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロオイルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体などが使用され、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。その他、添加剤を使用することもでき、例えば、必要に応じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが使用される。
特に、本発明において好ましく用いられる記録媒体は、平均粒子径が1μm以下の微粒子を主体として、インク受容層を形成した記録媒体が好ましい。上記の微粒子として、特に好ましいものは、例えばシリカ微粒子や酸化アルミニウム微粒子等が挙げられる。シリカ微粒子として好ましいものは、コロイダルシリカに代表されるシリカ微粒子である。コロイダルシリカ自体は市場より入手可能であるが、特には、例えば特許第2803134号、同2881847号公報に掲載されたものが好ましい。酸化アルミニウム微粒子として好ましいものは、アルミナ水和物微粒子等である。このようなアルミナ水和物微粒子の一つとして下記一般式により表されるアルミナ水和物を挙げることができる。
AlO3−n(OH)2n・mH
(上記式中、nは1、2又は3の整数の何れかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。但し、mとnは同時には0にはならない。mHOは、多くの場合mHO結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相をも表すものである為、mは整数又は整数でない値を取ることもできる。又この種の材料を加熱するとmは0の値に達することがありうる。)
アルミナ水和物は、米国特許第4,242,271号、米国特許第4,202,870号に記載のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分解、又、特公昭57−44605号公報に記載のアルミン酸ナトリウム等の水溶液に硫酸ナトリウム、塩化アルミニウム等の水溶液を加えて中和を行う方法など、公知の方法で製造することができる。
記録媒体は上記したインク受容層を支持するための支持体を有することが好ましい。支持体は、インク受容層が、上記多孔質の微粒子で形成することが可能であって、且つインクジェットプリンタ等の搬送機構によって搬送可能な剛度を与えるものであれば、特に制限はなく、何れのものでも使用できる。具体的には、例えば、天然セルロース繊維を主体としてパルプ原料から成る紙支持体、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタラート)、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリイミド等の材料からなるプラスチック支持体、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(例:RCペーパー)が挙げられる。
<インクセット>
本発明のインクは、他のインクと組み合わせてインクセットとした場合においても好ましく使用することができる。本発明におけるインクセットは、本発明のインクを、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク等の他のインクと共に用いる状態ことである。尚、インクセットとして組み合わせることのできる他のインクについての限定は特にない。又、本発明におけるインクセットとは、インクタンクが複数一体になっているインクタンク自体は無論のこと、単独のインクタンクを複数組み合わせて使用する場合も含み、更に、前記インクタンク及び記録ヘッドを一体としたものも含まれる。
具体的には、例えば、本発明にかかるインクである淡インクと、本発明にかかるインクである濃インクを、夫々単独のインクタンクとして組み合わせて使用する状態や、本発明にかかるインクである淡インクと、他のインクが一体となったインクカートリッジと、本発明にかかるインクである濃インクと他のインクが一体となったインクカートリッジとを組み合わせて使用する状態等が挙げられる。
<インクジェット記録方法>
本発明にかかるインクは、インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法に用いることが特に好適である。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法、及びインクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法等がある。特に、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を好ましく用いることができる。
<インクカートリッジ>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジが挙げられる。
<記録ユニット>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録ユニットは、これらのインクを収容するインク収容部と、記録ヘッドとを備えた記録ユニットが挙げられる。特に、前記記録ヘッドが、記録信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる記録ユニットが挙げられる。
<インクジェット記録装置>
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録装置は、これらのインクが収容されるインク収容部を有する記録ヘッドの室内のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
以下に、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を説明する。記録装置本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部及びこれらを保護し、意匠性を持たす外装部から構成されている。以下、これらの概略を説明していく。
図10は、記録装置の斜視図である。又、図11及び図12は、記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、図11は右上部からの斜視図、図12は記録装置本体の側断面図をそれぞれ示したものである。
記録装置において給紙を行う際には、まず給紙トレイM2060を含む給紙部において記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。送られた記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
キャリッジ部では記録媒体に画像を形成する場合、記録ヘッドH1001(図13)を目的の画像形成位置に配置させ、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対しインクを吐出する。記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述するが、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査する記録主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体が行方向に搬送される副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成していく構成となっている。
最後に画像を形成された記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイM3160に排出される。
尚、クリーニング部において、画像記録前後の記録ヘッドH1001をクリーニングする目的のために、キャップM5010を記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000を作用させると、記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引されるようになっている。又、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着及びその後の弊害が起こらないように配慮されている。
(記録ヘッド構成)
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段、及びインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図13は、ヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。記録装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及びグリーンインクによって画像を形成し、従ってインクタンクH1900も7色分が独立に用意されている。上記において、少なくとも一種のインクに、本発明にかかるインクを用いる。そして、図に示すように、それぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。尚、インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図14は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図を示したものである。図において、ヘッドカートリッジH1000は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、第2のプレートH1400、電気配線基板H1300、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800などから構成されている。
第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路も又、フォトリソグラフィ技術により形成されている。更に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
図15は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101の構成を説明するための正面拡大図である。H2000〜H2600は、それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下ノズル列ともいう)であり、第1の記録素子基板H1100には、イエローインクの供給されるノズル列H2000、マゼンタインクの供給されるノズル列H2100、及びシアンインクの供給されるノズル列H2200の3色分のノズル列が構成されている。第2の記録素子基板H1101には、淡シアンインクの供給されるノズル列H2300、ブラックインクの供給されるノズル列H2400、オレンジインクの供給されるノズル列H2500、及び淡マゼンタインクの供給されるノズル列H2600の4色分のノズル列が構成されている。
各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に1200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、約2ピコリットルのインク滴を吐出させる。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ100平方μmに設定されている。又、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
更に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501を形成している。
インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。又、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
更に、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、第1の記録素子基板H1100及び第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録ヘッド部H1001とを、接着等で結合することにより、ヘッドカートリッジH1000が構成されている。
尚、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(記録素子)を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドについて一例を挙げて述べた。
この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長・収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
又、第二の力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。
又、インクジェット記録装置は、上述のようにヘッドとインクタンクとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。又、インクタンクはヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介して記録ヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。更に、記録ヘッドに対し好ましい負圧を作用させるための構成をインクタンクに設ける場合には、インクタンクのインク収納部に吸収体を配置した形態、あるいは可撓性のインク収容袋とこれに対しその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態などを採用することができる。又、記録装置は、上述のようにシリアル記録方式を採るもののほか、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。
<インクの別の形態>
更に本発明者らは、各種の色材、及び各種の補助添加剤の組み合わせを多数検討した結果、記録物の耐光性を向上するための基本技術思想を見出した。即ち、その分子構造が相互に類似した、主たる色材及び補助添加剤が生じる相乗効果を利用することで、本発明の第一の課題を解決することができる。
つまり、主たる発色構造部並びに前記主たる発色構造部に結合する補助構造部を有する色材、及び前記色材中の前記補助構造部と類似する主骨格並びにカルボキシル基を有し、且つ、可視領域に吸収域を持たない化合物を含有するインク、を用いることにより、得られる記録物の耐光性が良好となる。この発明は、勿論第1発明によって実施される。
ここで、主たる発色構造部とは、色材の構造において、発色団の多くが含まれる部位のことである。又、補助構造部とは、発色団の多くが含まれる部位以外の部分である。具体的には、例えば、一般式(I)で表される化合物又はその塩の場合、主たる発色構造部はアントラピリドン骨格であり、補助構造部はアントラピリドン骨格に結合する置換基である。
以下、実施例及び参考例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、特に指定の無い限り、実施例、比較例のインク成分は「質量部」を意味する。本実施例においては、一般に用いられるインクよりも厳しい特性が要求されるインクジェット記録方法を用いて説明を行う。勿論、一般のインクの第1課題、耐光性は以下の実施例から読み取れるものと考える。
<一般式(I)で表される化合物又はその塩である色材の調製>
キシレン中で、下記化合物(1)で表される化合物、炭酸ナトリウム、ベンゾイル酢酸エチルエステルとを反応させ、反応物を濾過、洗浄した。これを、N,N−ジメチルホルムアミド中で、メタアミノアセトアニリド、酢酸銅、炭酸ナトリウムを順次添加して反応を行い、反応物を濾過、洗浄した。更にこれを、発煙硫酸中でスルホン化を行った後、濾過、洗浄し、これを、水酸化ナトリウムの存在下で、シアヌルクロライドと縮合反応を行った。この反応液中に、アンスラニル酸を添加し、水酸化ナトリウムの存在下で縮合反応を行った。これを濾過、洗浄を行うことにより、下記の例示化合物Aを得た。
化合物(1)
Figure 2006045536
例示化合物A
Figure 2006045536
<一般式(II)で表される化合物である色材の調製>
一般式(II)で表される化合物は、公知の方法で調製することができる。ここでは、一般式(II)で表される化合物として、下記の例示化合物Bを例に挙げて、その合成方法の一例を示す。
塩化シアヌルの懸濁液にアンスラニル酸水溶液を添加し、水酸化ナトリウムの存在下で縮合反応を行うことにより、塩化シアヌル1分子に対してアンスラニル酸2分子が縮合した縮合物を得た。更に、水酸化ナトリウムを添加して加熱し、加水分解反応を行った。これを濾過、洗浄を行うことにより、下記の例示化合物Bを得た。
例示化合物B
Figure 2006045536
<インクの調製>
下記表3〜5に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのフィルターにて加圧濾過を行い、インク1〜26を調製した。尚、下記表3〜5に各インクのpHの値を示した。pHの調整は、水酸化ナトリウム又は硫酸を添加した純水を用いて行った。
Figure 2006045536
Figure 2006045536
Figure 2006045536
<評価>
上記で得られたインクを、熱エネルギーをインクに印加して、インク滴を吐出するサーマルインクジェットプリンタ(商品名:PIXUS 950i;キヤノン製)を用いて、マゼンタインクの位置にこれらのインクを充填して印字を行い、以下の項目について評価を行った。
(1)耐光性
温度23℃、相対湿度55%の条件で、記録媒体(商品名:PR−101;キヤノン製)に、上記プリンタを用い、記録密度2400dpi×1200dpiで、インク吐出量を2.5plとして、50%デューティで印字を行った。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の条件で24時間自然乾燥させ、低温サイクルキセノンウェザーメーター(商品名:XL−75C;スガ試験機製)にセットし、照射強度100キロルクス、槽内温度23℃、相対湿度55%の条件で1週間曝露した。試験前後の記録物を分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で光学濃度を測定し、試験前後の光学濃度の値から残存率を算出した。耐光性の基準は以下の通りである。評価結果を表6に示す。
A:例示化合物Bを含有しないインク26と比較して耐光性が向上した。
B:例示化合物Bを含有しないインク26と耐光性が同等である。
C:例示化合物Bを含有しないインク26と比較して耐光性が悪化した。
Figure 2006045536
上記表6よりわかるように、例示化合物Bを含有するインクを用いて得られた記録物は、例示化合物を含有しないインクを用いて得られた記録物と比較して、良好な耐光性が得られる。
(2)低温保存時のインク安定性
無色のガラス製密閉容器に各インクを入れ、温度5℃の環境で2時間放置し、沈殿物の発生を目視で確認した。低温保存時のインク安定性の基準は以下の通りである。評価結果を表7に示す。
A:沈殿物が発生しない、若しくは極僅かに発生するが、低温時にプリンタを使用しても問題ないレベルである。
B:沈殿物が発生し、低温時にプリンタを使用すると問題が発生する場合がある。
Figure 2006045536
上記表7よりわかるように、低温保存時のインク安定性は、例示化合物Bの含有量(質量%)及びインクのpHと相関性を有する。
縦軸に上記例示化合物Bのインク全質量に対する含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、優れた低温保存時のインク安定性を得るために好ましい範囲、及び低温保存時のインク安定性の評価結果を示したものが図6である。尚、図6において、網掛け部が好ましい範囲、○は評価基準におけるA、△は評価基準におけるBである。
(3)印字直後の初期吐出性
上記プリンタを、温度23℃、相対湿度55%の条件で5時間放置した後、所定のノズルからインクを吐出させた後、5秒間印字を休止し、再度前記所定のノズルからインクを吐出させ、記録媒体(商品名:HR−101;キヤノン製)に印字を行った。得られた記録物の印字品位を目視にて観察した。印字直後の初期吐出性の基準は以下の通りである。評価結果を表8に示す。
AA:正常な印字が行える。
A:若干の印字の乱れがあるが許容できる。
B:不吐出又は印字の乱れのある場合がある。
Figure 2006045536
上記表8よりわかるように、印字直後の初期吐出性は、例示化合物Bの含有量(質量%)が、2.0質量%以下である場合、実際の使用上問題はなく、更には1.0質量%以下である場合、特に良好となる。
縦軸に上記例示化合物Bのインク全質量に対する含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、優れた印字直後の初期吐出性を得るために好ましい範囲、及び印字直後の初期吐出性の評価結果を示したものが図7である。尚、図7において、網掛け部が好ましい範囲、□は評価基準におけるAA、○は評価基準におけるA、△は評価基準におけるBである。
(4)画像品位
温度23℃、相対湿度55%の条件で、記録媒体(商品名:PR−101;キヤノン製)に、上記プリンタを用い、記録密度2400dpi×1200dpiで、インク吐出量を2.5plとして、5%〜100%の種々のデューティーで印字を行った。得られた記録物を目視にて観察した。画像品位の基準は以下の通りである。評価結果を表9に示す。
A:例示化合物Bを含有しないインク26と比較して、記録物の画像濃度の変化がない、若しくは非常に少ない。即ち、例示化合物Bを含有するインク及び例示化合物Bを含有しないインクを同一のデューティーで印字して得られた記録物を、それぞれ分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で光学濃度を測定した際の光学濃度の差が0.1以下である。
B:例示化合物Bを含有しないインク26と比較して、記録物の画像濃度の変化が見られる。即ち、例示化合物Bを含有するインク及び例示化合物Bを含有しないインクを同一のデューティーで印字して得られた記録物を、それぞれ分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で光学濃度を測定した際の光学濃度の差が0.1より大きい。
Figure 2006045536
上記表9よりわかるように、画像品位は、例示化合物Bの含有量(質量%)が、0.42質量%以下である場合、例示化合物Bを含有しないインクを用いて得られた画像と実質同一である。
縦軸に上記例示化合物Bのインク全質量に対する含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、優れた画像品位を得るために好ましい範囲、及び画像品位の評価結果を示したものが図8である。尚、図8において、網掛け部が好ましい範囲、○は評価基準におけるA、△は評価基準におけるBである。
(5)印字持続性
温度23℃、相対湿度55%の条件で、記録媒体(商品名:リサイクルペーパーEN−100;キヤノン製)に、上記プリンタを用い、1ノズルあたり1×10パルスを印加して連続印字を行った後、そのままの状態でプリンタを12時間放置し、更に印字を行った。その後、連続印字前後の記録物を比較した。印字持続性の基準は以下の通りである。評価結果を表10に示す。
AA:初期画像と全く変化なし。
A:初期画像比較して若干変化する場合があるが許容できる。
B:連続印字が終了する前に、記録物にかすれが発生する場合がある。
Figure 2006045536
上記表10よりわかるように、印字連続性は、例示化合物Bの含有量(質量%)及びインクのpHと相関性を有する。
縦軸に上記例示化合物Bのインク全質量に対する含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、優れた印字持続性を得るために好ましい範囲、及び印字持続性の評価結果を示したものが図9である。尚、図9において、網掛け部が好ましい範囲、□は評価基準におけるAA、○は評価基準におけるA、△は評価基準におけるBである。
縦軸に例示化合物Bの含有量(質量%)、横軸にインクの25℃におけるpHを取り、インクを長期間保存する場合においても一般式(II)で表される化合物が析出せず、又、インクジェット用インクに適する性能が得られる範囲を示すグラフである。 優れた低温保存時のインク安定性を得るために好ましい範囲を示すグラフである。 優れた印字直後の初期吐出性を得るために好ましい範囲を示すグラフである。 優れた画像品位を得るために好ましい範囲を示すグラフである。 優れた印字持続性を得るために好ましい範囲を示すグラフである。 優れた低温保存時のインク安定性を得るために好ましい範囲、及び低温保存時のインク安定性の評価結果を示すグラフである。 優れた印字直後の初期吐出性を得るために好ましい範囲、及び印字直後の初期吐出性の評価結果を示すグラフである。 優れた画像品位を得るために好ましい範囲、及び画像品位の評価結果を示すグラフである。 優れた印字持続性を得るために好ましい範囲、及び印字持続性の評価結果を示すグラフである。 記録装置の斜視図である。 記録装置の機構部の斜視図である。 記録装置の断面図である。 ヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態示した斜視図である。 ヘッドカートリッジの分解斜視図である。 ヘッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。
符号の説明
M2041 分離ローラ
M2060 給紙トレイ
M2080 給紙ローラ
M3000 ピンチローラホルダ
M3030 ペーパーガイドフラッパー
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3120 拍車
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
E0002 LFモータ
E0014 電気基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1300 電気配線基板
H1301 外部信号入力端子
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
H2000 イエローノズル列
H2100 マゼンタノズル列
H2200 シアンノズル列
H2300 淡シアンノズル列
H2400 ブラックノズル列
H2500 グリーンノズル列
H2600 淡マゼンタノズル列

Claims (14)

  1. 少なくとも色材を含有するインクジェット用インクにおいて、
    前記色材が下記一般式(I)で表される化合物又はその塩であり、更に、下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とするインクジェット用インク。
    一般式(I)
    Figure 2006045536
    (一般式(I)中、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、又はシアノ低級アルキル基であり、Yは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有していてもよい)であり、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基(但し、R、R、R、R及びRのすべてが水素原子である場合を除く)である。)
    一般式(II)
    Figure 2006045536
    (一般式(II)中、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、カルボキシル基、又はその塩(但し、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16のすべてが水素原子である場合を除き、且つ、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16の少なくとも1つがカルボキシル基又はその塩である)であり、Xは塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシル基、及びヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を有してもよい)である。)
  2. 前記一般式(II)で表される化合物において、R及びR11の一方がカルボキシル基又はその塩、他方が水素であり、R12及びR16の一方がカルボキシル基又はその塩、他方が水素であり、R、R、R10、R13、R14、R15が全て水素であり、且つ、Xがヒドロキシル基である請求項1記載のインクジェット用インク。
  3. 前記インクジェット用インクの25℃におけるpH、及び前記一般式(II)で表される化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量(質量%)が、下記式(1)の関係を満たす請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。
    Figure 2006045536
    (式(1)中、pHは4.0以上11.0以下である。)
  4. 前記インクジェット用インクの25℃におけるpHが、4.0以上、11.0以下であり、且つ、前記pH、及び前記一般式(II)で表される化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(a)〜(k)の何れかの関係を満たす請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
    (a)pHが10.5以上11.0以下の場合、含有量が2.10質量%以下
    (b)pHが10.0以上10.5未満の場合、含有量が1.50質量%以下
    (c)pHが9.0以上10.0未満の場合、含有量が1.00質量%以下
    (d)pHが8.0以上9.0未満の場合、含有量が0.62質量%以下
    (e)pHが7.2以上8.0未満の場合、含有量が0.38質量%以下
    (f)pHが7.0以上7.2未満の場合、含有量が0.23質量%以下
    (g)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
    (h)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.14質量%以下
    (i)pHが5.2以上6.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
    (j)pHが5.0以上5.2未満の場合、含有量が0.06質量%以下
    (k)pHが4.0以上5.0未満の場合、含有量が0.04質量%以下
  5. 前記インクジェット用インクの25℃におけるpH、及び前記一般式(II)で表される化合物の含有量の関係が、前記式(1)の関係を満たし、且つ、前記一般式(II)で表される化合物の含有量が、2.00質量%以下である請求項3又は4に記載のインクジェット用インク。
  6. 前記インクジェット用インクの25℃におけるpH、及び前記一般式(II)で表される化合物の含有量の関係が、前記式(1)の関係を満たし、且つ、前記一般式(II)で表される化合物の含有量が、0.42質量%以下である請求項3又は4に記載のインクジェット用インク。
  7. 前記インクジェット用インクの25℃におけるpHが、6.0以上9.5以下であり、且つ、前記pH、及び前記一般式(II)で表される化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量(質量%)が、下記(l)〜(o)の何れかの関係を満たす請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
    (l)pHが9.0以上9.5以下の場合、含有量が0.23質量%以下
    (m)pHが8.3以上9.0未満の場合、含有量が0.18質量%以下
    (n)pHが7.0以上8.3未満の場合、含有量が0.11質量%以下
    (o)pHが6.5以上7.0未満の場合、含有量が0.09質量%以下
    (p)pHが6.0以上6.5未満の場合、含有量が0.04質量%以下
  8. 複数のインクからなるインクセットに用いられるインクにおいて、前記インクの少なくとも1種が、請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インクであるインクジェット用インク。
  9. 複数のインクからなるインクセットにおいて、マゼンタインクとして請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット用インクを含むことを特徴とするインクセット。
  10. インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  12. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とする記録ユニット。
  13. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、請求項1〜8の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 主たる発色構造部並びに前記主たる発色構造部に結合する補助構造部を有する色材、及び前記色材中の前記補助構造部と類似する主骨格並びにカルボキシル基を有し、且つ、可視領域に吸収域を持たない化合物、を含有することを特徴とするインク。
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