JP4411856B2 - インクセット - Google Patents

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    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/40Ink-sets specially adapted for multi-colour inkjet printing

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクセット、特に、耐光性の良いインクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方法が注目されている。インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行なう印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。そして、この方法を利用したインクジェット記録装置は、印字品質、低コスト、比較的静かな動作、グラフィック形成能により、商業的に広く受け入れられている。中でも、サーマル(バブルジェット(登録商標))および圧電ドロップ・オン・デマンドプリンターは、市場でとりわけ成功し、オフィスおよび家庭でのパソコン用プリンターとして広く用いられてきた。
【0003】
最近では、複数のカラーインク組成物を用意し、インクジェット記録によってカラー画像を形成することが行われている。一般に、カラー画像の形成は、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物の三色、さらに場合によってブラックインク組成物を加えた四色によって行われている。さらに、これらの四色にライトシアンインク組成物およびライトマゼンタインク組成物を加えた六色又は更にダークイエローインク組成物を加えた七色によってカラー画像形成を行なう場合もある。このようなカラー画像の形成に用いられるインク組成物には、それ自体が良好な発色性を有していることに加え、複数のインク組成物と組み合わせたときに、良好な中間色を発色すること、印字物のその後の保存において変退色しない等のことが求められる。
【0004】
また、近年、カラーインクジェットプリンタによる"写真画質"印刷は、ヘッド、インク組成物、記録方法、そしてメディアのそれぞれの継続的な改良によって"銀塩写真"と遜色ないレベルとなり、画質においては"写真並"となった。この一方で、得られた画像の保存性に関しても、インク組成物及びメディアの改良により、特性向上が図られている。特に耐光性に関しては、実用上問題のないレベルまでの特性改良が行われている(特許文献1、2参照)。しかし、銀塩写真と肩を並べるまでには至っていない。耐光性能力の評価に関しては、Y、M、Cのそれぞれの純色のパターン(光学濃度が1.0近傍)の退色率を指標に判断が行われているのが標準的である。現在市場で市販されているプリンターに搭載されているインク組成物の耐光性能力に関しては、上記評価手法を用いて判断した場合、マゼンタインク組成物の能力が最も低く、インクセットの耐光性寿命の律速となっているケースが多い。よって、マゼンタインク組成物の耐光性を改良することは、写真画像の耐光性向上及びインクセットの耐光性寿命の延長に繋がる。
【0005】
また、インクセットにおいては、色濃度の異なる2種のインク組成物を配備することによって、粒状感のない画像を得ることができるようになった。写真画像の印刷を主な目的としているこのような色濃度の異なる2種のインク組成物を配備したインクセットに関しては、写真画像の形成には、粒状感の緩和・解消のため概して色濃度の低いインク組成物が使用されるケースが多い。また、前述した耐光性の評価に関しても、光学濃度が1.0近傍のパターンは、色濃度の低いインク組成物で形成されている。よって、色濃度の低いインク組成物の耐光性を改良することは、写真画像の耐光性向上及びインクセットの耐光性寿命の延長に繋がる。また、色濃度の濃いインク組成物も極彩色な画像やグラフィックアート的なパターンに使用されることから、この改良も有用である。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−290559号公報
【特許文献2】
特開2001−288392号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、耐光性が良好な画像を記録することが可能なインクセット、そのインクセットを収容したインクカートリッジ、そのインクセットを使用した記録方法およびそのインクセットにより記録された記録物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インクセットを構成する各カラーの各種インク組成物の組み合わせにより、形成された画像が時間とともにどのように変化するかについて調査・研究をしていたところ、マゼンタインクの色剤として、後述の特定の染料を使用することにより、マゼンタインクの耐光性が向上し、該マゼンタインクを備えたインクセットを用いて記録した画像は、耐光性の向上、及び耐光性寿命の延長ができることを見いだした。また、色濃度の異なる2種のマゼンタインク組成物(以下、色濃度の高い方のマゼンタインク組成物を「濃マゼンタインク組成物」、色濃度の低い方のマゼンタインク組成物を「淡マゼンタインク組成物」という)を含むインクセットにおいて、マゼンタインク組成物(とりわけ淡マゼンタインク組成物)の着色剤として、後述の特定の染料を使用することにより、マゼンタインク組成物(とりわけ淡マゼンタインク組成物)の耐光性が向上し、該色濃度の異なる濃淡マゼンタインクを備えたインクセットを用いて記録した画像は、耐光性の向上、及び耐光性寿命の延長ができることを見いだし、これらの知見に基づき本発明を完成したものである。
【0009】
1.本発明の第一の態様に係るインクセットは、少なくとも、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物及びシアンインク組成物を備えたインクセットであって、該マゼンタインク組成物が、着色剤として下記の式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有し、該イエローインク組成物が、着色剤として下記の式(3)で表される化合物及び下記の式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有し、該シアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種含有していることを特徴とするインクセット。
【化17】
[式中、Aは、アルキレン基、フェニレン基を含有するアルキレン基
【化18】
を表し、Xは、NH,OHまたはClを表す。]
【化19】
【化20】
[式中、R、R’、R及びR’は、独立して、CH、OCHを表し、Z及びZ’は、独立して、
【化26】
のいずれかの構造を有するものであり、互いに同一であっても異なっていても良い。ここで、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウムまたは有機アミン類を表し、nは1または2の整数である。]
【化27】
[式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
【0010】
2.本発明の第一の態様に係るインクセットは、前記1記載のマゼンタインク組成物が、該マゼンタインク組成物の全重量に対して、着色剤として式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として1.0〜10重量%含有していることを特徴とする。
【0011】
3.本発明の第二の態様に係るインクセットは、色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物を少なくとも備え、更に、イエローインク組成物、及びシアンインク組成物を備えたインクセットであって、色濃度の低い方のマゼンタインク組成物が、着色剤として式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有し、前記イエローインク組成物が、着色剤として式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有し、前記シアンインク組成物が、着色剤として、式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
4.本発明の第二の態様に係るインクセットは、色濃度の低い方のマゼンタインク組成物が、該色濃度の低い方のマゼンタインク組成物の全重量に対して、着色剤として式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.5〜3.5重量%含有していることを特徴とする。
【0012】
5.本発明の第二の態様に係るインクセットは、色濃度の高い方のマゼンタインク組成物が、着色剤として前記式(1)で表される化合物並びにその塩及び下記の式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
【化15】
[式中、Yは、C1〜C4のアルキル基、アルコキシ基、またはOH、SO3H、COOMで置換されたフェニル基、またはナフチル基を表す。
Bは、Hまたは次式を表す。
【化16】
(ここで、R1は、H、OH、またはCOOHで置換されたC1〜C4のアルキル 基を表し、R2は、OH、OCH3、OC25、SO3M、COOMで置換された C1〜C4 のアルキル基、またはフェニル基を表し、R3は、OH、COOH、またはNHR4を表し、R4は、SO3M、またはCOOHで置換されたC1〜C4の アルキル基を表し、Mは、H、Li、Na、K、アンモニウム、または有機アミン類を表す。)]
【0013】
6.本発明の第二の態様に係るインクセットは、色濃度の高い方のマゼンタインク組成物が、該色濃度の高い方のマゼンタインク組成物の全重量に対して、前記着色剤として前記式(1)で表される化合物並びにその塩及び前記の式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として1〜10重量%含有していることを特徴とする。
【0014】
.本発明に係るインクセットは、色濃度の異なる2種のシアンインク組成物を備えたことを特徴とする。
【0015】
.本発明に係るインクセットは、前記イエローインク組成物が、イエローインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(3)で表される化合物及び前記式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として1〜6重量%含有していることを特徴とする。
【0016】
.本発明に係るインクセットは、前記に記載の色濃度の異なる2種のシアンインク組成物の内の色濃度の高い方のシアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
【化28】
[式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
【0017】
10.本発明に係るインクセットは、前記に記載の色濃度の異なる2種のシアンインク組成物の内の色濃度の低い方のシアンインク組成物が、着色剤として、前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
11.本発明に係るインクセットは、前記に記載の色濃度の異なる2種のシアンインク組成物の内の色濃度の高い方のシアンインク組成物が、該色濃度の高い方のシアンインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として2.0〜6.0重量%含有し、色濃度の低い方のシアンインク組成物が、該色濃度の低い方のシアンインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.4〜3.0重量%含有していることを特徴とする。
【0018】
12.本発明に係るインクセットは、前記1に記載のシアンインク組成物が、着色剤として、前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として2.0〜6.0重量%含有していることを特徴とする。
13.本発明に係るインクセットは、ブラックインク組成物を備えたことを特徴とする。
【0019】
14.本発明に係るインクセットは、前記1〜13のいずれかに記載のインク組成物において、ノニオン系界面活性剤を含んでなることを特徴とする。
15.本発明に係るインクセットは、前記14に記載のノニオン系界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤であることを特徴とする。
16.本発明に係るインクセットは、前記14または15に記載のノニオン系界面活性剤をインク組成物全量に対して0.1〜5重量%含んでなることを特徴とする。
【0020】
17.本発明に係るインクセットは、前記1〜16のいずれかに記載のインク組成物において、浸透促進剤を含んでなることを特徴とする。
18.本発明に係るインクセットは、前記17に記載の浸透促進剤が、グリコールエーテルであることを特徴とする。
【0021】
19.本発明に係るインクカートリッジは前記1〜18のいずれかに記載のインクセットを一体的にまたは独立に収容したことを特徴とする。
20.本発明に係るインクジェット記録方法は、前記1〜18のいずれかに記載のインクセット又は前記19に記載のインクカートリッジを用いて記録することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の態様に係るインクセットは、基本的に、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物を含んでなり、マゼンタインク組成物の着色剤として、前記式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を使用することを特徴とする。このインクセットは必要に応じて、さらに、ライトマゼンタインク組成物、ライトシアンインク組成物を備えることもできる。
本発明の第二の態様に係るインクセットは、色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物を少なくとも備えたインクセットであって、淡マゼンタインク組成物が、着色剤として前記の式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とする。
本発明の第二の態様に係るインクセットは、色材限定をした淡マゼンタインク組成物を含む濃淡二種のマゼンタインク組成物にイエローインク組成物とシアンインク組成物とを加えたものを基本とし、必要に応じて、シアンインク組成物として色濃度の異なる二種のインク組成物(以下、色濃度の高い方のシアンインク組成物を「濃シアンインク組成物」、色濃度の低い方のシアンインク組成物を「淡シアンインク組成物」という)を備えたセットとする。
本発明のインクセットは更に、ダークイエローインク組成物、ブラックインク組成物を備えたものとすることもできる。
本発明によるインクセットはいずれも、インク組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式とは、例えば、インクジェット記録方式、ペン等の筆記具による記録方式、その他各種の印字方式が挙げられる。本発明によるインク組成物は、インクジェット記録方法に好ましく用いられる。
【0023】
本発明の第一の態様に係るインクセットにおいて、マゼンタインク組成物に用いられる着色剤としては、前記の式(1)で表される化合物(その塩を含む、以下においては記載を省略する)から選ばれる少なくとも一種を含んでなるものである。本発明の第二の態様に係るインクセットにおいては少なくとも淡マゼンタインク組成物に用いられる着色剤として、前記の式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含んでなる。
【0024】
前記の式(1)で表される化合物は、どのような方法で製造されても良いが、例えば、以下のような方法で製造することもできる。
1)1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノンにベンゾイル酢酸エチルエステルを溶媒中で反応させ、1−ベンゾイル−6−ブロモ−2,7−ジヒドロ−3−メチル−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリンを得る。
2)次いで、上記1)で得られた化合物とメタアミノアセトアニリドを溶媒中で反応させ、3'−[1−ベンゾイル−2,7−ジヒドロ−3−メチル−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−6−イルアミノ]−アセトアニリドを得る。
3)次いで、上記2)で得られた化合物を発煙硫酸中で反応させ、トリナトリウム−6−アミノ−4−[2,7−ジヒドロ−3−メチル−1−(3−スルホナトベンゾイル)−2,7−ジオキソ−3H−ジベンゾ[f,ij]イソキノリン−6−イルアミノ]−ベンゼン−1,3−ジスルホナートを得る。
4)次いで、上記3)で得られた化合物とシアヌルクロライドとを水中で反応させて1次縮合物を、更に、連結器Aを有するジアミンを反応させて2次縮合物を得る。
5)次いで、上記4)で得られた化合物をそのまま、または加水分解、あるいはアンモニアと反応させて3次縮合物と成し、目的とする前記式(1)で表される化合物を得る。
【0025】
本発明の第一の態様に係るインクセットにおけるマゼンタインク組成物(第二の態様に係るインクセットにおいては少なくとも淡マゼンタインク組成物)に用いられる着色剤としては、前記式(1)で表される化合物の中から単独種選択して用いることもできるが、複数種選択して用いても良い。
前記式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含むマゼンタインク組成物(第二の態様に係るインクセットにおいては少なくとも淡マゼンタインク組成物)は、従来使用されているマゼンタ系の染料を含むマゼンタインク組成物に比べて耐光性に優れたものである。
【0026】
本発明の第一の態様に係るインクセットにおいて、マゼンタインク組成物中における着色剤の濃度は、着色剤として使用される式(1)で表される化合物のカラーバリューにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が式(1)で表される化合物を総重量として1.0〜10重量%含有することが好ましい。1.0重量%以上であれば発色性を確保でき、10重量%以下であればインクジェットインク組成物として満たすべき物性や目詰まり性等の信頼性確保が容易である。
【0027】
また、第二の態様に係るインクセットの場合、淡マゼンタインク組成物中における着色剤の濃度としては、着色剤として使用される式(1)で表される化合物のカラーバリューにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が式(1)で表される化合物を総重量として0.5〜3.5重量%含有することが好ましい。0.5重量%以上であれば発色性を確保することができ、3.5重量%以下であれば粒状感を緩和・防止することができる。
【0028】
本発明の第二の態様に係るインクセットにおいて、濃マゼンタインク組成物に用いられる着色剤としては、前記式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群から単独種選択して用いることもできるが、複数種選択して用いても良い。前記式(1)で表される化合物を含む濃マゼンタインク組成物は、従来使用されているマゼンタ系の染料を含む濃マゼンタインク組成物に比べて耐光性に優れたものである。
このときの濃マゼンタインク組成物中における着色剤の濃度は、着色剤として使用される式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物から選ばれる化合物のカラーバリューにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を総重量として1.0〜10重量%含有することが好ましい。1.0重量%以上であれば発色性を確保でき、10重量%以下であればインクジェットインク組成物として満たすべき物性や目詰まり性等の信頼性確保が容易である。
【0029】
また、第一の態様におけるマゼンタインク組成物(第二の態様に係るインクセットにおいては濃淡マゼンタインク組成物)には、色調などの調整のため、耐光性を大きく損ねない範囲で他のマゼンタ系染料を併用することもできる。
本発明の第二の態様において、前記の式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物以外のマゼンタ系染料としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記の式(6)で表される化合物が好ましい。
【0030】
【化21】
【0031】
その他の前記の式(1)で表される化合物(本発明の第二の態様に係るインクセットにおいては式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物)以外のマゼンタ系染料としては、例えば、C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247、C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101、C.I.アシッドレッド35,42,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,151,154,158,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,336,337,361,396,397、C.I.アシッドバイオレット5,34,43,47,48,90,103,126、C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55、C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34、C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46、C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48等を挙げることができる。
【0032】
本発明に用いられるイエローインク組成物に含まれる着色剤は、いずれのものも使用することができるが、インクセットの耐光性を良好に保つためには、着色剤として、前記の式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明において、イエローインク組成物に含まれる着色剤としては、前記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群から単独種選択して用いることもできるが、複数種選択して用いても良い。
【0033】
イエローインク組成物中における着色剤色濃度は、着色剤として使用される前記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物から選ばれる化合物のカラーバリューにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が前記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を総重量として1.0〜6.0重量%含有することが好ましい。1.0重量%以上であれば発色性を確保でき、6重量%以下であればインクジェットインク組成物として満たすべき物性や目詰まり性等の信頼性確保が容易である。
また、本発明において、イエローインク組成物の色調などの調整のため、耐光性を大きく損ねない範囲で他のイエロー系染料を併用することもできる。
【0034】
前記の式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物以外のイエロー系染料としては、特に限定されるものではないが、例えば、C.I.ダイレクトイエロー8,9,11,12,27,28,29,33,35,39,41,44,50,53,58,59,68,87,93,95,96,98,100,106,108,109,110,130,142,144,161,163、C.I.アシッドイエロー17,19,23,25,39,40,42,44,49,50,61,64,76,79,110,127,135,143,151,159,169,174,190,195,196,197,199,218,219,222,227、C.I.リアクティブイエロー2,3,13,14,15,17,18,23,24,25,26,27,29,35,37,41,42、C.I.ベーシックイエロー1,2,4,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,39,40等を挙げることができる。
【0035】
本発明のインクセットにおいては、シアンインク組成物として、色濃度の高いシアンインク組成物(濃シアンインク組成物)を備え、さらに、特に第二の態様に係るインクセットにおいては、色濃度の異なる二種のシアンインク組成物(濃淡シアンインク組成物)を備えるほうが好ましい。
本発明のインクセットにおけるシアンインク組成物(色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を備える場合は濃淡シアンインク組成物)に用いられる着色剤としては、いずれのものも使用することができるが、インクセットの耐光性を良好に保つためには、着色剤として、前記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明のインクセットにおけるシアンインク組成物(色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を備える場合は濃淡シアンインク組成物)に用いられる着色剤としては、前記式(5)で表される化合物群から単独種選択して用いることもできるが、複数種選択して用いても良い。
【0036】
本発明のインクセットにおけるシアンインク組成物(色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を備える場合は濃シアンインク組成物)中における着色剤色濃度は、着色剤として使用される式(5)で表される化合物のカラーバリューにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が式(5)で表される化合物を総重量として2.0〜6.0重量%含有することが好ましい。2.0重量%以上であれば発色性を確保でき、6.0重量%以下であればインクジェットインク組成物として満たすべき物性や目詰まり性等の信頼性確保が容易である。
また、色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を備えるインクセットにおける淡シアンインク組成物中における着色剤色濃度は、着色剤として使用される式(5)で表される化合物と、前記の濃シアンインク組成物とを組み合わせたときのカラーバランスにしたがって適宜選択することができるが、通常、該インク組成物が式(5)で表される化合物を総重量として0.4〜3.0重量%含有することが好ましい。0.4重量%以上であれば,発色性を確保することができ、3重量%以下であれば粒状感を緩和・防止することができる。
【0037】
また、本発明のインクセットにおけるシアンインク組成物(色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を備える場合は濃淡シアンインク組成物)の色調などの調整のため、耐光性を大きく損ねない範囲で他のシアン系染料を併用することもできる。
前記の式(5)で表される化合物以外のシアン系染料としては、特に限定されるものではないが、例えば、C.I.ダイレクトブルー1,10,15,22,25,55,67,68,71,76,77,78,80,84,90,98,106,108,109,151,156,158,159,160,168,189,192,193,194,200,201,202,203,207,211,213,214,218,225,229,236,237,244,248,249,251,252,264,270,280,288,289,291、C.I.アシッドブルー9,25,40,41,62,72,76,78,80,82,92,106,112,113,120,127:1,129,138,143,175,181,205,207,220,221,230,232,247,258,260,264,271,277,278,279,280,288,290,326、C.I.リアクティブブルー2,3,5,8,10,13,14,15,17,18,19,21,25,26,27,28,29,38、C.I.ベーシックブルー1,3,5,7,9,22,26,41,45,46,47,54,57,60,62,65,66,69,71等を挙げることができる。
【0038】
本発明のインクセットには、必要に応じて、ブラックインク組成物を備えることもできる。
該ブラックインク組成物に使用される着色剤としては、特に限定されるものではなく、黒色を印刷することができる染料あるいは顔料であれば、いずれのものも使用できる。
そのような着色剤としては、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応性染料等、通常のインク、とりわけインクジェット記録に使用される各種染料が使用可能である。また、顔料としては、カーボンブラック等の黒顔料が使用可能である。
本発明において用いられるブラックインク組成物は、安全性等の問題から水性インク組成物であることが好ましい。
本発明において、ブラックインク組成物に含まれる着色剤は、単独又は複数種混合して用いることができる。
【0039】
本発明における各インク組成物は、主溶媒として、水又は水と水溶性有機溶媒の混合液を使用することが好ましい。
水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等を用いることができる。また、長期保存の観点から、紫外線照射や過酸化水素添加などの各種化学滅菌処理を施した水が好ましい。
本発明における各インク組成物において、主溶媒として使用される場合の水の含有量は、インク組成物の全重量に対し、40〜90重量%であることが好ましく、更に好ましくは、50〜80重量%である。
【0040】
本発明におけるインク組成物は、さらに蒸気圧が純水よりも小さい水溶性有機溶剤及び糖類から選ばれる少なくとも一種の保湿剤を含むことができる。
保湿剤を含むことにより、インクジェット記録方式において、水分の蒸発を抑制してインクを保湿することができる。また、水溶性有機溶剤であれば、吐出安定性を向上させたり、インク特性を変化させることなく粘度を容易に変更させたりすることができる。
【0041】
水溶性有機溶剤は、溶質を溶解する能力を持つ媒体を指しており、有機性で蒸気圧が水より小さい水溶性の溶媒から選ばれる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、アセトニルアセトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン、リン酸トリエチル等のエステル類、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、チオジグリコール等が望ましい。
また、糖類は、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトン、マルトース等が好ましい。
保湿剤は、インク組成物全量に対して5〜50重量%、より好ましくは、5〜30重量%、さらに好ましくは、5〜20重量%の範囲で添加されることが好ましい。5重量%以上であれば、保湿性が得られ、また、50重量%以下であれば、インクジェット記録に用いられる粘度に調整しやすい。
【0042】
また、本発明におけるインク組成物には、インクの速やかな定着( 浸透性) を得ると同時に、1ドットの真円度を保つのに効果的な添加剤として、ノニオン系界面活性剤を含むことが好ましい。
本発明に用いられるノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤として、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール104、オルフィンSTG( 以上、日信化学社製、商品名) 等が挙げられる。その添加量は0. 1〜5重量%、好ましくは0. 5〜2重量%である。添加量を0. 1重量%以上とすることで、十分な浸透性が得られ、また、5重量%以下とすることで画像のにじみを防止しやすい。
【0043】
さらに、ノニオン系界面活性剤に加えて、浸透促進剤として、グリコールエーテル類を添加することにより、より浸透性が増すとともに、カラー印刷を行った場合の隣合うカラーインクとの境界のブリードが減少し、非常に鮮明な画像を得ることができる。
本発明に用いることのできるグリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。その添加量は3〜30重量%、好ましくは5〜15重量%である。添加量を3重量%以上とすることで、十分なブリード防止効果が得られ、また、30重量%以下とすることで、画像のにじみの発生を防止しやすく、インクの保存安定性を確保しやすい。
【0044】
さらに、本発明におけるインク組成物には、必要に応じて、トリエタノールアミンやアルカリ金属の水酸化物等のpH調整剤、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ポリマー、水溶性樹脂、フッ素系界面活性剤、防カビ剤、防錆剤等が添加されてもよい。
防腐剤又は防黴剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(IC.I.社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられる。
【0045】
さらに、pH調整剤、溶解助剤、又は酸化防止剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリン等のアミン類およびそれらの変性物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの金属水酸化物、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウム等)等のアンモニウム塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩類など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドンなどのピロリドン類、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネート等のアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩類を挙げることができる。
【0046】
本発明に係る各インク組成物においては、前記した任意成分は、単独又は各群内および各群間において複数種選択して混合して用いることもできる。
また、本発明に係る各インク組成物においては、インク組成物の全ての成分の量は、インク組成物の粘度が20℃で10mPa・s未満であるように選択されるのが好ましい。
また、本発明における各インク組成物は、その表面張力が20℃において45mN/m以下、好ましくは、25〜45mN/mの範囲である。
【0047】
本発明における各インク組成物の調製方法としては、たとえば、各成分を十分混合溶解し、孔径0. 8μm のメンブランフィルターで加圧濾過したのち、真空ポンプを用いて脱気処理して調製する方法などがある。
【0048】
次に、上述の各インク組成物を用いたインクセット、またはこれを一体的にもしくは独立に収容したインクカートリッジを用いた本発明の記録方法について説明する。本発明の記録方法はインク組成物を微細孔から液滴として吐出させ、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方式がとりわけ好適に使用できるが、一般の筆記具用、記録計、ペンプロッター等の用途にも使用できることは言うまでもない。
インクジェット記録方式としては、従来公知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法(電歪素子の機械的変形によりインク組成物滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法)や熱エネルギーを利用する方法においては優れた画像記録を行うことが可能である。
【0049】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
【0050】
実施例1〜3、比較例1
<インク組成物の調製>
表1に示す配合比で各成分を常温にて30分攪拌した後、1μmのメンブランフィルターで濾過して、表1に示す組成を有する各インク組成物を得た。なお、表中に示すインクの各成分量はインク全量に対する各成分の重量%を示す。
なお、表1におけるインク組成物についての詳細は、次の通りである。
M、M1及びM2はマゼンタインク組成物、Y1及びY2はイエローインク組成物、C1及びC2はシアンインク組成物をそれぞれ示す。なお、Mは従来のマゼンタ染料を用いたマゼンタインク組成物であり、M1及びM2は本発明に係る式(1)で表される化合物を用いたマゼンタインク組成物である。
【0051】
【表1】
【0052】
本実施例において、表1における各着色剤のうち、式(1)で表される化合物の一例として下記式(7)で表される化合物をM染料1として用いた。
【化22】
【0053】
また、従来マゼンタ染料の一例として下記式(8)で表される化合物をM染料2として用いた。
【化23】
【0054】
更に、式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物の一例として、C.I.ダイレクトイエロー173及びC.I.ダイレクトイエロー86を、式(5)で表される化合物の一例として、C.I.ダイレクトブルー199をそれぞれ用いた。
【0055】
<記録物の印字>
次いで、得られたインクそれぞれを表2に示す組み合わせの各インクセットとして、インクジェットプリンタ Stylus Color 880(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、これらの専用カートリッジに充填し、インクジェット専用記録媒体(PM写真用紙;セイコーエプソン株式会社製)に印刷を行い、記録物を得た。記録物としては、低色濃度での耐光性試験を行うためのイエロー画像(Y画像1)、マゼンタ画像(M画像1)、シアン画像(C画像1)をそれぞれのOD値が0.9〜1.1の範囲に入るように作成したカラーパッチ及び高色濃度での耐光性試験を行うためのイエロー画像(Y画像2)、マゼンタ画像(M画像2)、シアン画像(C画像2)を最大の色濃度で打ち込むように作成したカラーパッチの2種類を用いた。
【0056】
実施例1・・・Y1,M1,C1
実施例2・・・Y1,M2,C1
実施例3・・・Y2,M1,C2
比較例1・・・Y1,M,C1
そして、各インクセットについて、上記した2種のカラーパッチを用い、蛍光灯耐光性試験を行った。
【0057】
(蛍光灯耐光性試験)
蛍光灯耐候性試験機SFT−II(スガ試験機株式会社製)を用い、24℃、60%RHの条件下で、照度70,000luxにて記録物各4サンプルを7日間、14日間、21日間、28日間照射した。
【0058】
(低色濃度での耐光性評価)
イエロー画像(Y画像1)、マゼンタ画像(M画像1)、シアン画像(C画像1)それぞれのOD値が0.9〜1.1の範囲に入るように作成したカラーパッチの、初期を含めた5サンプルの画像のOD値(Optical Density)を、反射濃度計(「Spectrolino」Gretag社製)を用いて測定した。各測定値を以下の式に代入することにより、退色後の光学濃度残存率(Relict Optical Density;ROD)を得た。
ROD(%)=(Dn/D0)×100
(Dn:照射試験後のOD(n=1〜4)、D0:照射試験前のOD)
【0059】
そして投入した期間(日数)を横軸、得られたRODを縦軸にプロットすることで、それぞれの近似曲線を求めた。得られた近似式よりRODが70%まで減少するまでの期間を求め、以下の判断基準により、蛍光灯耐光性を評価し、その結果を表2に示した。また、これらの評価の中で律速となるもの(最も耐光性が弱いもの)をそのインクセットの寿命とみなした。
A:RODが25日経過時までに70%まで減少しない。
B:RODが70%まで減少するのが20日を越え、25日以下である。
C:RODが70%まで減少するのが15日を越え、20日以下である。
D:RODが70%まで減少するのが10日を越え、15日以下である。
E:RODが70%まで減少するのが5日を越え、10日以下である。
【0060】
【表2】
【0061】
(高色濃度での耐光性評価)
イエロー画像(Y画像2)、マゼンタ画像(M画像2)、シアン画像(C画像2)を最大の色濃度で打ち込むように作成したカラーパッチの、初期を含めた5サンプルの画像のOD値(Optical Density)を、反射濃度計(「Spectrolino」Gretag社製)を用いて測定した。各測定値を以下の式に代入することにより、退色後の光学濃度残存率(Relict Optical Density;ROD)を得た。
ROD(%)=(Dn/D0)×100
(Dn:照射試験後のOD(n=1〜4)、D0:照射試験前のOD)
そして投入した期間(日数)を横軸、得られたRODを縦軸にプロットすることで、それぞれの近似曲線を求めた。得られた近似式よりRODが70%まで減少するまでの期間を求め、以下の判断基準により、蛍光灯耐光性を評価し、その結果を表3に示した。
【0062】
A:RODが25日経過時までに70%まで減少しない。
B:RODが70%まで減少するのが20日を越え、25日以下である。
C:RODが70%まで減少するのが15日を越え、20日以下である。
D:RODが70%まで減少するのが10日を越え、15日以下である。
E:RODが70%まで減少するのが5日を越え、10日以下である。
【0063】
【表3】
【0064】
実施例4〜11、比較例2
<インク組成物の調製>
表4に示す配合比で各成分を常温にて30分攪拌した後、1μmのメンブランフィルターで濾過して、表4に示す組成を有する各インク組成物を得た。なお、表中に示すインクの各成分量はインク全量に対する各成分の重量%を示す。
なお、表4におけるインク組成物についての詳細は、次の通りである。
M、M1及びM2は濃マゼンタインク組成物、LM、LM1、LM2及びLM3は淡マゼンタインク組成物、Y1及びY2はイエローインク組成物、C1及びC2は濃シアンインク組成物、LC1及びLC2は淡シアンインク組成物をそれぞれ示す。なお、MおよびLMはそれぞれ従来のマゼンタ染料を用いた濃マゼンタインク組成物、淡マゼンタインク組成物であり、M1、M2、LM1、LM2及びLM3は本発明に係る式(1)で表される化合物を用いた濃マゼンタインク組成物及び淡マゼンタインク組成物である。
【0065】
本実施例において、表4における各着色剤のうち、式(1)で表される化合物の一例として前記式(7)で表される化合物をM染料1として用いた。
同様に、式(2)で表される化合物の一例として前記式(8)で表される化合物をM染料2として用いた。
また、従来マゼンタ染料の一例として前記式(6)で表される化合物をM染料3として用いた。
更に、式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物の一例として、C.I.ダイレクトイエロー173及びC.I.ダイレクトイエロー86を、式(5)で表される化合物の一例として、C.I.ダイレクトブルー199をそれぞれ用いた。
【0066】
【表4】
【0067】
<記録物の印字>
次いで、得られたインクそれぞれを表5に示す組み合わせの各インクセットとして、インクジェットプリンタPM800C(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、これらの専用カートリッジに充填し、インクジェット専用記録媒体(PM写真用紙;セイコーエプソン株式会社製)に印刷を行い、記録物を得た。記録物としては、イエローインク、淡マゼンタインク、淡シアンインクの耐光性を評価するための、イエロー画像(Y画像1)、マゼンタ画像(M画像1)、シアン画像(C画像1)をそれぞれのOD値が0.9〜1.1の範囲に入るように作成したカラーパッチ及びイエローインク、濃マゼンタインク、濃シアンインクの耐光性試験を行うためのイエロー画像(Y画像2)、マゼンタ画像(M画像2)、シアン画像(C画像2)を最大の色濃度で打ち込むように作成したカラーパッチの2種類を用いた。
【0068】
【表5】
【0069】
そして、各インクセットについて、上記した2種のカラーパッチを用い、蛍光灯耐光性試験を行った。
【0070】
(蛍光灯耐光性試験)
蛍光灯耐候性試験機SFT−II(スガ試験機株式会社製)を用い、24℃、60%RHの条件下で、照度70,000luxにて記録物各4サンプルを7日間、14日間、21日間、28日間照射した。
【0071】
(イエローインク組成物、淡マゼンタインク組成物、淡シアンインク組成物の耐光性及びインクセットの耐光性寿命)
イエロー画像(Y画像1)、マゼンタ画像(M画像1)、シアン画像(C画像1)それぞれのOD値が0.9〜1.1の範囲に入るように作成したカラーパッチの、初期を含めた5サンプルの画像のOD値(Optical Density)を、反射濃度計(「Spectrolino」Gretag社製)を用いて測定した。各測定値を以下の式に代入することにより、退色後の光学濃度残存率(Relict Optical Density;ROD)を得た。
ROD(%)=(Dn/D0)×100
(Dn:照射試験後のOD(n=1〜4)、D0:照射試験前のOD)
【0072】
そして投入した期間(日数)を横軸、得られたRODを縦軸にプロットすることで、それぞれの近似曲線を求めた。得られた近似式よりRODが70%まで減少するまでの期間を求め、以下の判断基準により、蛍光灯耐光性を評価し、その結果を表6に示した。また、これらの評価の中で律速となるもの(最も耐光性が弱いもの)をそのインクセットの耐光性寿命とみなした。
A:RODが25日経過時までに70%まで減少しない。
B:RODが70%まで減少するのが20日を越え、25日以下である。
C:RODが70%まで減少するのが15日を越え、20日以下である。
D:RODが70%まで減少するのが10日を越え、15日以下である。
E:RODが70%まで減少するのが5日を越え、10日以下である。
【0073】
【表6】
【0074】
(イエローインク、濃マゼンタインク、濃シアンインクの耐光性)
イエロー画像(Y画像2)、マゼンタ画像(M画像2)、シアン画像(C画像2)を最大の色濃度で打ち込むように作成したカラーパッチの、初期を含めた5サンプルの画像のOD値(Optical Density)を、反射濃度計(「Spectrolino」Gretag社製)を用いて測定した。各測定値を以下の式に代入することにより、退色後の光学濃度残存率(Relict Optical Density;ROD)を得た。
ROD(%)=(Dn/D0)×100
(Dn:照射試験後のOD(n=1〜4)、D0:照射試験前のOD)
【0075】
そして投入した期間(日数)を横軸、得られたRODを縦軸にプロットすることで、それぞれの近似曲線を求めた。得られた近似式よりRODが70%まで減少するまでの期間を求め、以下の判断基準により、蛍光灯耐光性を評価し、その結果を表4に示した。
A:RODが25日経過時までに70%まで減少しない。
B:RODが70%まで減少するのが20日を越え、25日以下である。
C:RODが70%まで減少するのが15日を越え、20日以下である。
D:RODが70%まで減少するのが10日を越え、15日以下である。
E:RODが70%まで減少するのが5日を越え、10日以下である。
【0076】
【表7】
【0077】
【発明の効果】
本発明の第一の態様に係るインクセットは、少なくとも、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物及びシアンインク組成物を備えたインクセットであって、マゼンタインク組成物が、着色剤として前記の式(1)で表される化合物及びその塩の少なくとも一種を含有することにより、形成される画像の耐光性の向上、及び耐光性寿命の延長ができるという優れた効果を奏する。
さらに本発明の第二の態様に係るインクセットにおいては、少なくとも淡マゼンタインク組成物が、着色剤として前記の式(1)で表される化合物及びその塩の少なくとも一種を含有することにより、形成される画像の耐光性の向上、及び耐光性寿命の延長ができるという優れた効果を奏する。また、上記の淡インク組成物に加えて濃マゼンタインク組成物が、前記の式(1)で表される化合物並びにその塩及び前記の式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有することにより、形成される画像の耐光性の更なる向上を図ることができるという優れた効果を奏する。

Claims (20)

  1. 少なくとも、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物及びシアンインク組成物を備えたインクセットであって、該マゼンタインク組成物が、着色剤として下記の式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有し、該イエローインク組成物が、着色剤として下記の式(3)で表される化合物及び下記の式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有し、該シアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種含有していることを特徴とするインクセット。
    [式中、Aは、アルキレン基、フェニレン基を含有するアルキレン基
    を表し、Xは、NH,OHまたはClを表す。]
    [式中、R、R’、R及びR’は、独立して、CH、OCHを表し、Z及びZ’は、独立して、
    のいずれかの構造を有するものであり、互いに同一であっても異なっていても良い。ここで、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウムまたは有機アミン類を表し、nは1または2の整数である。]
    [式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
  2. 前記マゼンタインク組成物が、該マゼンタインク組成物の全重量に対して、着色剤として式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として1.0〜10重量%含有している、請求項1に記載のインクセット。
  3. 色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物を少なくとも備え、更に、イエローインク組成物、及びシアンインク組成物を備えたインクセットであって、色濃度の低い方のマゼンタインク組成物が、着色剤として下記の式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有し、前記イエローインク組成物が、着色剤として下記の式(3)で表される化合物及び下記の式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有し、前記シアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有していることを特徴とするインクセット。
    [式中、Aは、アルキレン基、フェニレン基を含有するアルキレン基
    を表し、Xは、NH,OHまたはClを表す。]
    [式中、R、R’、R及びR’は、独立して、CH、OCHを表し、Z及びZ’は、独立して、
    のいずれかの構造を有するものであり、互いに同一であっても異なっていても良い。ここで、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウムまたは有機アミン類を表し、nは1または2の整数である。]
    [式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
  4. 色濃度の低い方のマゼンタインク組成物が、該色濃度の低い方のマゼンタインク組成物の全重量に対して、着色剤として式(1)で表される化合物及びその塩から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.5〜3.5重量%含有している、請求項3に記載のインクセット。
  5. 色濃度の高い方のマゼンタインク組成物が、着色剤として前記式(1)で表される化合物並びにその塩及び下記の式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有している、請求項3又は4に記載のインクセット。
    [式中、Yは、C〜Cのアルキル基、アルコキシ基、またはOH、SOH、COOMで置換されたフェニル基、またはナフチル基を表す。
    Bは、Hまたは次式を表す。
    (ここで、Rは、H、OH、またはCOOHで置換されたC〜Cのアルキル 基を表し、Rは、OH、OCH、OC、SOM、COOMで置換された C〜C のアルキル基、またはフェニル基を表し、Rは、OH、COOH、またはNHRを表し、Rは、SOM、またはCOOHで置換されたC〜Cの アルキル基を表し、Mは、H、Li、Na、K、アンモニウム、または有機アミン類を表す。)]
  6. 色濃度の高い方のマゼンタインク組成物が、該色濃度の高い方のマゼンタインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(1)で表される化合物並びにその塩及び前記の式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として1〜10重量%含有している、請求項3〜5のいずれかに記載のインクセット。
  7. 色濃度の異なる2種のシアンインク組成物を備えた、請求項3〜6のいずれかに記載のインクセット。
  8. 前記イエローインク組成物が、イエローインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(3)で表される化合物及び前記式(4)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として1〜6重量%含有している、請求項1〜7に記載のインクセット。
  9. 前記色濃度の異なる2種のシアンインク組成物の内の色濃度の高い方のシアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有している、請求項に記載のインクセット。
    [式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
  10. 前記色濃度の異なる2種のシアンインク組成物の内の色濃度の低い方のシアンインク組成物が、着色剤として、下記の式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を含有している、請求項又はに記載のインクセット。
    [式中、Rは、OHまたはCOOHを表し、Mは、H,Li,Na,K,アンモニウム基又は有機アミン類を表し、l,m,nは、それぞれ、0〜4であり、かつ(l+m+n)=4である。]
  11. 色濃度の高い方のシアンインク組成物が、該色濃度の高い方のシアンインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として2.0〜6.0重量%含有し、色濃度の低い方のシアンインク組成物が、該色濃度の低い方のシアンインク組成物の全重量に対して、着色剤として前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として0.4〜3.0重量%含有している、請求項10に記載のインクセット。
  12. 前記シアンインク組成物が、着色剤として、前記式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を総重量として2.0〜6.0重量%含有している、請求項1または2に記載のインクセット。
  13. ブラックインク組成物を備えた、請求項1〜12のいずれかに記載のインクセット。
  14. 前記インク組成物が、ノニオン系界面活性剤を含んでなる、請求項1〜13のいずれかに記載のインクセット。
  15. 前記ノニオン系界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤である、請求項14に記載のインクセット。
  16. 前記ノニオン系界面活性剤をインク組成物全量に対して0.1〜5重量%含んでなる、請求項14または15に記載のインクセット。
  17. 前記インク組成物が、浸透促進剤を含んでなる、請求項1〜16のいずれかに記載のインクセット。
  18. 前記浸透促進剤が、グリコールエーテルである、請求項17に記載のインクセット。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載のインクセットを一体的にまたは独立に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
  20. 請求項1〜18のいずれかに記載のインクセット又は請求項19に記載のインクカートリッジを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法
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