JP2008303374A - 硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の硬化性組成物は、(A)Mnが4,000以上であるウレタン結合を有する反応性ケイ素基含有オキシアルキレン重合体を主体とし、(B)トリアジン環を有し脂肪族系の水酸基および/または1級あるいは2級のアミノ基を有するヒンダードアミン系化合物と、(C)前記(B)成分の水酸基または1級あるいは2級のアミノ基に対して反応性を有する官能基を含むアルキルアルコキシシランをそれぞれ含有する。
【選択図】図1
Description
撹拌機、滴下ロート、還流管、温度計、窒素気流装置および減圧装置を備えた3リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、Mnが16,000のポリオキシプロピレンジオール(商品名プレミノール4016:旭硝子社製)を2000部仕込み、100℃で10〜20mmHgにおいて1時間減圧蒸留を行うことにより脱水した。次いで、これを50℃以下に冷却し、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.05部を添加するとともに、NCO/OH比が0.98になるようにγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(商品名Silquest Y−5187:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)を50.2部投入し、窒素気流下で昇温させ、83〜87℃の温度で撹拌を8時間続けた。NCO含有率を測定したところ、0.05%(理論値0%)まで減少したので、冷却後取り出した。こうして反応性ケイ素基含有オキシプロピレンポリマーを得た。このポリマーの粘度は21,000mPa・sであった。また、Mnは18,500、Mw/Mnは1.31であった。
前記合成例で得られた反応性ケイ素基含有オキシプロピレンポリマー100部に、ビニルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−171:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)1.0部を加え、室温で20分間均一に混合した後、TINUVIN152を1.5部とγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest Y−5187:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)0.5部それぞれ加え、100℃で30分間加熱しながら撹拌・混合を行った。次いで、40℃以下になるまで冷却した後、脂肪酸(ステアリン酸)により表面処理された炭酸カルシウム100部と重質炭酸カルシウム50部および酸化チタン1部をそれぞれ加え、均一に混合した。その後、アミノプロピルメチルジメトキシシランの加水分解物2.0部、ビニルトリメトキシシシラン(商品名Silquest A−171)2.0部、硬化触媒としてジブチルスズジラウレート0.5部をそれぞれ加えて均一に混練し、硬化性組成物を得た。
合成例で得られた反応性ケイ素基含有オキシプロピレンポリマー100部に、ビニルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−171)1.0部を加え、室温で20分間均一に混合した後、脂肪酸(ステアリン酸)により表面処理された炭酸カルシウム100部と酸化チタン1部をそれぞれ加え、均一に混合した。次いでこれに、TINUVIN152の1.5部にγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest Y−5187)0.42部を加え、100℃で30分間加熱しながら撹拌・混合して得られた混合物を加え、均一に混合した。
合成例で得られた反応性ケイ素基含有オキシプロピレンポリマー100部に、ビニルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−171)1.0部を加え、室温で20分間均一に混合した後、TINUVIN152を1.5部とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−187:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)0.47部をそれぞれ加え、100℃で30分間加熱しながら撹拌・混合を行った。次いで、40℃以下になるまで冷却した後、脂肪酸(ステアリン酸)により表面処理された炭酸カルシウム100部と酸化チタン1部をそれぞれ加え、均一に混合した。その後、アミノプロピルメチルジメトキシシランの加水分解物2.0部、ビニルトリメトキシシシラン(商品名Silquest A−171)2.0部、ジブチルスズジラウレート0.5部をそれぞれ加えて均一に混練し、硬化性組成物を得た。
TINUVIN152とγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest Y−5187)をそれぞれ加える代わりに、TINUVIN152の1.5部のみを加えた。すなわち、合成例で得られた反応性ケイ素基含有オキシプロピレンポリマー100部に、ビニルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−171)1.0部を加え、室温で20分間均一に混合した後、TINUVIN152を1.5部加え、100℃で30分間加熱しながら撹拌・混合を行った。その後実施例1と同様な配合成分で同様な操作を行い、硬化性組成物を得た。
TINUVIN152の代わりに、トリアジン環を有し脂肪族系の水酸基を持たないヒンダードアミン(NOR構造を有する)であるFLAMESTAB NOR 116FF(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製)を用い、その1.5部にγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest Y−5187)0.15部を加え、100℃で1時間加熱・混合して得られた混合物を使用した。それ以外は実施例2と同様な配合成分で同様な操作を行い、硬化性組成物を得た。
TINUVIN152の代わりにFLAMESTAB NOR 116FFを用い、その1.5部にγ−クロロプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest A−143:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)0.14部を加え、100℃で1時間加熱・混合して得られた混合物を使用した。それ以外は実施例2と同様な配合成分で同様な操作を行い、硬化性組成物を得た。
TINUVIN152とγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシシラン(商品名Silquest Y−5187)を加えることなく、実施例1と同様な配合成分で同様な操作を行い、硬化性組成物を得た。
組成物を厚さ2mmのシート状に成形し、23℃、50%RHの条件下で7日間硬化させた後、さらに50℃で3日間養生した。このシートを、サンシャインウェザオメター(WOM)により1000時間、2000時間および3000時間それぞれ照射し、照射後のシート表面の状態を観察した。そして、表面の劣化状態を、ISO TC35DSに拠り以下に示す基準に従って判定した。
○:異常なし
○−△:若干ベタツキあり
△:ベタツキあり
△−×:照射側表面から溶解
×:形状なし
(クラックの量)
0:無し(検出無し)
1:極くわずか
2:少ない(いくつか重要なクラックあり)
3:中程度
4:多量
5:密に存在する
(クラックのサイズ)
0:10倍拡大で目に見えない
1:僅かに見える(10倍拡大)
2:目視で確認可能
3:目視ではっきり見える
4:1mmまでのクラック
5:1mmを超える大きなクラック
JIS A5758に準拠し、硫酸アルミニウムを被着体としてH型試験体を作成した。この試験体を、サンシャインWOMにより、1000時間、2000時間および3000時間それぞれ照射した。照射後の接着状態(凝集破壊率CF)を調べた。また、硬化物の特性である最大引張強度(Tmax)および最大荷重時の伸び(Emax)をそれぞれ測定した。
硫酸アルマイト板上にプライマーであるトスプライムニューF(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)を塗布し乾燥させた後、その上に幅10mm、厚さ5mmのバックアップ材により溝部を形成し、この溝部に、実施例1〜3および比較例1〜4で得られた組成物を、長さ30mmに亘り厚さが5mmで表面が平滑になるように均一に塗布した。そして、23℃、50%RHの条件で7日間放置して硬化させ、その後50℃で7日間養生することにより、図1(a)に示すように、硫酸アルマイト板1上に実施例1〜3および比較例1〜4で得られた組成物の硬化物層2が接着された被着体3を作製し、表面にトスプライムニューFを塗布し乾燥させた。また、フロートガラス板4を別に用意し、表面にトスプライムニューFを塗布し乾燥させた。
図2に示すように、容量500mlのガラス瓶9に、実施例1〜3および比較例1〜4で得られた未硬化の組成物10を15gと脱イオン水11を10g入れ、その上方に、表面をサンドペーパーで磨いて活性な洗浄面を露出させた厚さ1mmの銅板12を吊した。このガラス瓶9に密栓13をした後、40℃で168時間加熱する試験を行い、組成物を入れずに同様の操作を行ったブランクと比較・評価した。
Claims (9)
- (A)数平均分子量(Mn)が4,000以上であるウレタン結合を有する反応性ケイ素基含有オキシアルキレン重合体を主体とし、
(B)トリアジン環を有し、かつ脂肪族系の水酸基および/または1級あるいは2級のアミノ基を有するヒンダードアミン系化合物と、
(C)前記(B)成分の水酸基または1級あるいは2級のアミノ基に対して反応性を有する官能基を含有するアルキルアルコキシシラン
をそれぞれ含有することを特徴とする硬化性組成物。 - 前記(B)成分は、トリアジン環を有し脂肪族系の水酸基を有するヒンダードアミン系化合物であり、かつ前記(C)成分は、イソシアネート基を有するアルキルアルコキシシランであることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
- 前記(B)成分である脂肪族系の水酸基を有するヒンダードアミン系化合物と、前記(C)成分であるイソシアネート基を有するアルキルアルコキシシランを加熱・混合してなる混合物が、前記(A)成分に配合されることを特徴とする請求項2記載の硬化性組成物。
- 前記(B)成分は、トリアジン環を有し1級あるいは2級のアミノ基を有するヒンダードアミン系化合物であり、かつ前記(C)成分は、エポキシ基を有するアルキルアルコキシシランであることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
- 前記(B)成分中のヒンダードアミン構造が、ピペリジン環の窒素原子に酸素原子を介して炭化水素基(R)が結合されたNOR構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の硬化性組成物。
- 前記オキシプロピレン重合体の重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の値が、1.6以下であることを特徴とする請求項6記載の硬化性組成物。
- 前記オキシプロピレン重合体の数平均分子量(Mn)が6,000〜30,000であることを特徴とする請求項6または7記載の硬化性組成物。
- 前記(A)成分である反応性ケイ素基含有オキシアルキレン重合体において、前記反応性ケイ素基が分子鎖末端に存在することを特徴とする請求項6記載の硬化性組成物。
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